世界で大流行中のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」は、この夏の科学技術界の共通の話題になっている。 世界的な現象をおこしたこのゲームについて、業界関係者の多くが、「任天堂の知的財産権(IP)が世界的な大流行の主な原因だ」との見方を示す。 中国のゲームメーカーにとっては、IP保護意識を高め、浮ついた行動を取らないことが目下の急務だ。 「京華時報」が伝えた。 中国のゲーム会社・盛大遊戯有限公司の譚雁峰副社長は「ポケモンGO」の成功について、「あるゲームが流行したり社会現象になったりするには、十分な楽しさと操作の簡単さの両立が必要で、簡単なことではない。 拡張現実(AR)技術が普及していない段階ではなおさらだ。 これまでにもAR技術と位置情報サービス(LBS)技術を組み合わせたゲームはたくさん出ているが、業界とゲーマーが注目しただけで、『ポケモンGO』のような驚くべき成果は上げていない。 原因はスーパー級IPの後押しがなかったからだ」と話す。 IPはユーザーがゲームに近づく際のハードルを最大限引き下げる。 さらにソーシャルネットワーキングサービスで話題になったゲームに、ゲーマーはすぐ注目する。 ポケモンシリーズの遊び方は非常にシンプルでこなれたものになっており、新しいユーザーでもすぐにポケモンワールドの楽しさを体験できる。 コミュニティサイトや書き込み可能な動画配信サービスを手がけるbilibiliの張峰副社長は、「早くに誕生した二次元作品のポケモンは大衆型IPの成功例だ。 『スラムダンク』や『ナルト』などのように、ストーリーとキャラクターが時間をかけて浸透し、二次元の世界から誰もが知る流行のエレメンツへと成長を遂げた」と話す。 実際、二次元ユーザーは一度作品のファンになると、非常に高いロイヤリティを示す。 張副社長は、「二次元ファンは1990年代生まれ(90後)が中心で、海外のゲームや漫画・アニメ作品への探求意欲が非常に高い。 暮らしの中ではいくつかの共通の特徴を示し、たとえばオタク、若年齢化、個性を追求する、自分の考えていることを自由に表現する、多数に同調しないといった特徴がある。 多くの人からは、二次元ファンの若者はメーンカルチャーを『軽視』する存在にみえる」と説明する。
次のあるゲームのキャラクターをめぐって、香港で抗議デモが起こった。 英BBCなどがこのほど報じた。 そのキャラクターとはポケモンの「ピカチュウ」。 アニメ版では主人公の相棒として活躍し、数あるポケモンの中でも絶大な人気を誇っている。 事の発端は、株式会社ポケモンの主要株主である任天堂が、ピカチュウの広東語名「Bei Ka Ciu」を中国語名「Pi Ka Qiu」に統合しようとしたこと。 任天堂は以前、ポケモン最新作「ポケットモンスターサン・ムーン」の中で、100種類のポケモンの名前を中国語名に書きかえると発表していたという。 中華圏では、ポケモンはそれぞれ違う名で呼ばれている。 香港では、共通語として広東語が話されることから、香港の一部のポケモンファンたちは、「幼い頃の記憶が塗り替えられる」など、名称の統合に対して怒りを隠さない。 6千人を超す人々が抗議デモを起こし、30日、決定の撤回を求める陳情書を日本領事館に提出した。 映画や民主化デモで香港の中国化に対抗 今回のデモをゲームという文化面だけから見てはいけない。 香港を取り巻く現状を考えると、政治的な要素も伺える。 香港では、言論統制など、中国政府による圧力が強まり、2014年には雨傘革命など民主化を求めるデモが起きた。 こうした危機感は、香港のアカデミー賞とも言われる「香港電影金像奨」を受賞した映画「十年」に表れている。 この映画は、2025年までの間に、中国政府によって自由が奪われていく香港の様子を、オムニバスで描いている。 その中では、本土で話される北京語が広東語に取って代わり、タクシードライバーが仕事を続けられなくなる、という未来も予想されている。 この話は、今回のポケモンの名称をめぐるデモと通じる部分がある。 香港を中国化しようとする中国政府に対して、香港の人たちは映画や民主化デモなどで対抗し続けている。 任天堂の今回の決定が、香港の民主化運動に水をさす形になってしまえば、あまりにも残念だ。 冨野勝寛 【関連記事】 2016年6月号 香港の10年後は自由か? 映画「十年」で描かれる中国支配の足音 2016年7月号 香港ルポ 天安門事件から27年 中国の民主化に挑む人々 2014年12月号 現地ルポ 香港デモはアジアの民主主義を守るための戦い.
次の今回の記事は、 かわいいポケモンたちを中国語で何と呼ぶのか、ポケットモンスター特集をお届けします! また、2016年にはスマホ向けの位置情報を利用したゲームPokemon GO(ポケモンGO)がリリースされました。 今も世界150カ国で1億4,000万人以上がプレイし、公開からの売上は20億ドルに達しようとしています。 ポケモンは、中国でTV放映されていた時期もあり、とても人気があります。 今回、主なモンスターの中国語名、地域別での呼び方などをまとめました。 ポケモン好きは要チェックです! なお、中国ゼミでは、中国語を最短でマスターする動画を、 期間・人数限定でプレゼントしています。 中国語のポケモン正式名称 ポケモンの中国語表記はいくつかありますが、1章では正式な名称を紹介します。 「ポケットモンスター」は、1996年に家庭用ゲームとして誕生しました。 翌年にはテレビアニメ化され、1998年、わずか2年で香港、台湾、上海、アメリカ、オーストラリアなど世界でアニメ放映される人気ぶりをみせ、2004年には世界68カ国で放映されるまでになりました。 1-1. 北京語用公式表記として2016年から広く使われるようになりました。 香港をはじめ広東語圏では「 寵物小精霊」が使われていたりもします。 寵物は「ペット」という意味で、小精霊は「小」をつけることでポケットのモンスターを表しています。 その他にも「口袋妖怪」、「神奇宝貝」といった呼び方があります。 1-2. ピカチュウは「皮卡丘 Pikaqiu 」 ポケモンのメインキャラクターである「ピカチュウ」。 ピカチュウの中国語訳は「皮卡丘」とつけられました。 ピンイン表記、発音は「Pikaqiu」。 日本語の発音を漢字にあてた表現になっています。 1-3. 他のポケモンは中国語でなんて言うの? ポケモンにはピカチュウ以外にもたくさんのモンスターが登場します。 ここでは主なポケモンの中国語訳をまとめました。 そのポケモンの中国語名と、そのポケモンに関する各種データを中国語で閲覧することができます! 1-4. 正式名称は中国版のゲーム発売で発表 任天堂は2016年に発売した3DS用ソフト「ポケットモンスター サン・ムーン」で、はじめて中国繁体字版と簡体字版に翻訳できるソフトを出荷しました。 その際に中国でのポケモンの名称が統一されました。 それまでは香港、上海で「寵物小精霊」が使われていたのです。 また台湾では「神奇宝貝」と訳されました。 中国でも絶大な人気を得たポケモンは、早くから中国語の翻訳ゲームソフトの販売が中国国民から求められていました。 ようやく2016年になって中国版「ポケットモンスター サン・ムーン」発表に伴って中国語の正式名称が発表。 それまでバラバラだった名称が統一されました。 一方で、中国の文化的背景から、香港では改名を求めるデモが沸き起こったほど、ポケモンは中国や香港で浸透しています。 地域別・異なる中国語のポケモン名称 ポケモンは中国大陸、香港、台湾で地域によって違った中国語訳が用いられてきました。 2章では、それぞれの名称について訳語とピンイン、カタカナ読みを紹介します! 2-1. 中国大陸のポケモンは? いまでも広く中国大陸でポケモンを指す訳として「口袋妖怪」が用いられています。 香港のポケモンは? 香港では、アニメ版が翻訳されて放送された際に、広東語訳として「寵物小精霊」が用いられました。 ピカチュウは「比卡超」と表記されていました。 2-3. 台湾のポケモンは? 北京語を公用語にしている台湾。 「神奇宝貝」という名で、香港に半月ほど遅れてアニメ放送がはじまりました。 2-4. それぞれの名称のいきさつ 1996年にゲーム「ポケットモンスター」が日本国内で発売され、すぐにマンガの連載が「別冊コロコロコミック」で開始されます。 その際、中国大陸のポケモンファンは「口袋妖怪」として楽しんでいました。 その後1998年にアニメのポケモンが香港版 広東語 の吹き替えで放映された際に「寵物小精霊」というタイトルとなり、それが中国本土に流通します。 同月に台湾でも「神奇宝貝」と訳されて放映がはじまりますが、中国本土ではしばらく経ってから台湾版(北京語)に切り替わり、以後「神奇宝貝」の名称が広く流通しました。 中国では「口袋妖怪」か「神奇宝貝」が通称となっています。 しかし任天堂は、中国語版のゲーム発表で商標登録を行う際、すでにその二つが登録されてしまっていたため「精靈寶可夢」で申請登録を行いました。 そして「精靈寶可夢」が公式名称となったのです。 紹介したポケモンの名称はすべて使える! 今回の記事で紹介したポケモンの中国名、「精靈寶可夢」「口袋妖怪」「神奇宝貝」「寵物小精霊」は、いずれも中国では「ポケモン」と通じる言葉として使えます。 欧米も含めた世界的人気から、なかば共通言語的に広がっているポケモン。 中国でポケモンGOが解禁になればさらに人気が上昇するはずですが、位置情報サービスを使っているという特性上、中国政府の認可を得ることは現状としてかなり難しいのかもしれません。 とはいえ、そのことで中国におけるポケモン人気が衰えることはなさそうです。 中国人とアニメやゲームについて話せたら楽しいですよね。 まずは中国語の発音、基礎から覚えることが第一歩です!中国ゼミでは、中国語を最短でマスターする動画を、 期間・人数限定でプレゼントしています。 三宅裕之(監修・執筆) HSK・中国語検定合格&中国語発音スクール「フルーエント中国語学院」学長 シナジープラス株式会社代表取締役 20万部の書籍出版、5,000人以上の指導経験、文部科学省にて5年連続の講義実績を持つ語学とコミュニケーション力の開発プロフェッショナルトレーナー 早稲田大学商学部在学中に、中国財経大学にて中国語を学ぶ。 完全にゼロからのスタートから、4ヶ月で中国語の大学入学レベル、9ヶ月で大学院入学レベルに到達。 大学卒業後、ベネッセコーポレーションにて、中国語検定開発などを行った後、株式会社ジャパンビジネスラボ代表取締役に就任。 2004年より米国コロンビア大学大学院にて、多文化多言語教育を研究。 帰国後、シナジープラス株式会社を設立。 「フルーエント中国語学院」「バイリンガルズ英語学院」を開校し、語学だけでなく、コミュニケーション能力そのものを上げていく指導を行う。 2011年、中国蘇州にて諧楽吉教育諮詢有限公司を設立。 中国人・日本人への異文化リーダーシップ教育、日本人向け中国語教育などを展開している。 2016年よりシンガポール在住。
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