Q: 国語がとにかく苦手です! どうやって勉強していましたか?(高校1年生・男子) 【東大生の回答】 私自身も高校時代はとにかく国語が苦手でした。 学校から出される課題も手を付けたくないほど嫌いでした。 私は理系ですが、東大の入試では理系でも2次試験で国語が出題されます。 結局3年生になってあわてて取り組みましたが、1・2年生時にサボっていたツケで思うように成績を伸ばすことができませんでした。 結局どんなに苦手でも、受験期になれば嫌でも国語と向き合わなければなりません。 それならば、早い内から対策に取り組むことをオススメします! 例えば、 現代文の文章題を週に1題ずつやるだけでも1年やれば50題にもなります。 その成果は大きいです。 具体的な勉強法や解答時の注意点について、以下にまとめましたので参考にしてください。 繰り返し解いて、どのように解けばその解答になるのか、その解き方を確認することが重要。 ・問題集を解いた時は解説をざっと読むだけでは不十分。 解答解説から「正解の根拠」をしっかりチェック する。 ・分からない言葉は国語辞典や『』 などを使って語彙を増やすこと。 ・新聞の評論や論説を毎日読んで評論文に慣れる。 感情移入して自分のセンスや感覚で解答するのはNG。 問題文から客観的根拠だけを探し出して登場人物の心情を分析する。 ・解答のヒントになるのは、登場人物の心情が描かれている箇所はもちろん、セリフ、動作、風景(情景)描写の部分。 何かのきっかけで場面が変わる箇所 に注目する。 ・評論文のトレーニングと同じように、問題集の小説問題を解いたら、解答解説から「正解の根拠」を学び取ること。 正解不正解に関わらず、模試や演習で解いた問題は「なぜこうなるのか」という解答の根拠を突き詰めて理解できるまで復習する。 選択肢を選び間違うことが多いならば「それっぽい」引っかけの選択肢に引っかからないように、選択肢自体の分析力をつけることも有効です。 また、解答する際の前提として、 「正解の根拠は本文中にある」という大原則を常に意識してください。 読解や解法がまだ勘に頼っている状態ならば、標準レベルの問題をこなして各段落の要旨や構造を確認し、設問や選択肢のポイントを確実に押さえられるようにしましょう。 一方、「何を言っているのか分からない」レベルの問題が出てくる場合は、ほとんどの場合が 語彙不足 です。 書いてあることが正しく読み取れなければ設問に答えられません。 まず用語集を使って語彙を増やしましょう。 以上の点に注意して、参考書や問題集などを活用しながら安定した得点力をつけていきましょう。 (東京大学 農学部 K. K) 3. 現代文の評論文問題を解くコツ Q: 現代文の評論文で点が伸びません。 (高校2年生・男子) 【東大生の回答】 評論文の点が伸びないということは、 筆者が伝えようとしていること が理解できていないのだと思います。 筆者が どういう結論に持っていこうとしているか を意識すれば、おおむね間違えることはなくなります。 それを知るためには、 文章の最後に着目する 、ざっと 最後まで読んで細かい読解は後にする などの方法があります。 (私の推測ですが、最初から順に読解しようとして詰まってしまっているんだと思います) 入試までまだ1年以上ある場合は、現代文の参考書(評論文のウェイトが大きいレベル別のもの)に何冊か取り組むと良いと思います。 次に評論文解法のポイントを簡単に挙げてみます。 (1)問題文を読むのに時間がかかる場合 評論文は内容が難しくて前に書いてあることを忘れてしまうという人は、決定的に 語彙力が不足 しています。 評論文特有の言葉(「観念」「自我」「普遍」「形而上」などの抽象語や、「イデオロギー」「アイデンティティ」「レトリック」などの半ば日本語化した外来語)を普段からチェックしましょう。 国語辞典や 『』 などを手元において、語彙を増やしていきましょう。 空いた時間にパラパラめくっているだけでも効果があります。 もう1つは日常的に評論文を読み慣れていないことが原因です。 読む訓練をすることです。 まず一番の方法としては、 新聞を読むことが挙げられます。 新聞には毎日のように、社会・歴史・人間・教育・芸術・科学などについて、文化人や学者の署名入りの評論・論説がたくさん掲載されています。 最初は興味ある分野でよいですから、毎日読みましょう。 さらに興味のある分野の「新書」を読むことも、大いにプラスになります。 (2)課題文は読めるが解答するのに時間がかかる場合 こういう人に不足しているのは 論理的読解力 です。 その対策のためのトレーニングはズバリ 「評論文問題」を解く訓練 です。 問題演習の際のポイントは、抽象的に述べている部分は一旦飛ばして読んで、 「つまり」「例えば」などの接続詞に注意 して、その前後から理解していくこと。 そこから導かれる 筆者の「言いたいこと」(筆者の主張)部分 に傍線を引きましょう。 「言いたいこと」がわからないときには、 繰り返し出てくる言葉や、文章の最初と最後の部文に注目 します。 評論の設問は 筆者の主張に関して出題されます から、あらかじめ論理構造にチェックを入れておけば、 「解答の根拠」になる箇所 を素早く見つけることができます。 さらに、答え合わせの時に解答解説から「正解の根拠」を学び取ることです。 解説をざっと読むだけでは不十分です。 「正解」というからには、必ず明確な理由があります。 そしてその理由の「根拠は必ず問題文中」にあります。 これを見つけ出すことが、解法のポイントになります。 (東京大学工学部 N. Y) 4. 現代文の小説問題を解くコツ Q: 現代文、特に小説問題の解き方のコツを教えてください。 (高校3年生・女子) 【東大生の回答】 現代文の「評論」と「小説」を分けて考えがちですが、 入試問題として出される際に「1つの正解がある」点は共通です。 小説の内容に関する受け止め方は人それぞれでしょうが、 問題で聞かれているのは自由な解釈ではなく、論理的に導き出すことのできる「1つの答え」です。 評論では 「筆者の言いたいこと」 が問われますが、小説ではその代わりに 「登場人物の気持ち」 が問われます。 自分のセンスや感覚で解答しても大丈夫だと思うかもしれませんが、それは間違いで、感情移入して「小説問題」を解こうとすると 出題者のワナ にまんまと引っかかってしまいます。 自分の感覚やイメージを一切排除して問題文から客観的根拠だけを探し出し 、そこから登場人物の心情を分析する必要があります。 ヒントとなるのは、登場人物の 心情が描かれている箇所 のほか、セリフ、動作、風景描写、 何かのきっかけで場面が変わる箇所 です。 例えば「明るい気持ち」の時には明るいセリフ、軽やかな動作、明るい風景描写になるはずです。 評論と同じく、答えの根拠は全て問題文中にあります。 問題演習をこなして是非コツをつかんでください! (東京大学 医学部大学院 T.
次のQ: 国語がとにかく苦手です! どうやって勉強していましたか?(高校1年生・男子) 【東大生の回答】 私自身も高校時代はとにかく国語が苦手でした。 学校から出される課題も手を付けたくないほど嫌いでした。 私は理系ですが、東大の入試では理系でも2次試験で国語が出題されます。 結局3年生になってあわてて取り組みましたが、1・2年生時にサボっていたツケで思うように成績を伸ばすことができませんでした。 結局どんなに苦手でも、受験期になれば嫌でも国語と向き合わなければなりません。 それならば、早い内から対策に取り組むことをオススメします! 例えば、 現代文の文章題を週に1題ずつやるだけでも1年やれば50題にもなります。 その成果は大きいです。 具体的な勉強法や解答時の注意点について、以下にまとめましたので参考にしてください。 繰り返し解いて、どのように解けばその解答になるのか、その解き方を確認することが重要。 ・問題集を解いた時は解説をざっと読むだけでは不十分。 解答解説から「正解の根拠」をしっかりチェック する。 ・分からない言葉は国語辞典や『』 などを使って語彙を増やすこと。 ・新聞の評論や論説を毎日読んで評論文に慣れる。 感情移入して自分のセンスや感覚で解答するのはNG。 問題文から客観的根拠だけを探し出して登場人物の心情を分析する。 ・解答のヒントになるのは、登場人物の心情が描かれている箇所はもちろん、セリフ、動作、風景(情景)描写の部分。 何かのきっかけで場面が変わる箇所 に注目する。 ・評論文のトレーニングと同じように、問題集の小説問題を解いたら、解答解説から「正解の根拠」を学び取ること。 正解不正解に関わらず、模試や演習で解いた問題は「なぜこうなるのか」という解答の根拠を突き詰めて理解できるまで復習する。 選択肢を選び間違うことが多いならば「それっぽい」引っかけの選択肢に引っかからないように、選択肢自体の分析力をつけることも有効です。 また、解答する際の前提として、 「正解の根拠は本文中にある」という大原則を常に意識してください。 読解や解法がまだ勘に頼っている状態ならば、標準レベルの問題をこなして各段落の要旨や構造を確認し、設問や選択肢のポイントを確実に押さえられるようにしましょう。 一方、「何を言っているのか分からない」レベルの問題が出てくる場合は、ほとんどの場合が 語彙不足 です。 書いてあることが正しく読み取れなければ設問に答えられません。 まず用語集を使って語彙を増やしましょう。 以上の点に注意して、参考書や問題集などを活用しながら安定した得点力をつけていきましょう。 (東京大学 農学部 K. K) 3. 現代文の評論文問題を解くコツ Q: 現代文の評論文で点が伸びません。 (高校2年生・男子) 【東大生の回答】 評論文の点が伸びないということは、 筆者が伝えようとしていること が理解できていないのだと思います。 筆者が どういう結論に持っていこうとしているか を意識すれば、おおむね間違えることはなくなります。 それを知るためには、 文章の最後に着目する 、ざっと 最後まで読んで細かい読解は後にする などの方法があります。 (私の推測ですが、最初から順に読解しようとして詰まってしまっているんだと思います) 入試までまだ1年以上ある場合は、現代文の参考書(評論文のウェイトが大きいレベル別のもの)に何冊か取り組むと良いと思います。 次に評論文解法のポイントを簡単に挙げてみます。 (1)問題文を読むのに時間がかかる場合 評論文は内容が難しくて前に書いてあることを忘れてしまうという人は、決定的に 語彙力が不足 しています。 評論文特有の言葉(「観念」「自我」「普遍」「形而上」などの抽象語や、「イデオロギー」「アイデンティティ」「レトリック」などの半ば日本語化した外来語)を普段からチェックしましょう。 国語辞典や 『』 などを手元において、語彙を増やしていきましょう。 空いた時間にパラパラめくっているだけでも効果があります。 もう1つは日常的に評論文を読み慣れていないことが原因です。 読む訓練をすることです。 まず一番の方法としては、 新聞を読むことが挙げられます。 新聞には毎日のように、社会・歴史・人間・教育・芸術・科学などについて、文化人や学者の署名入りの評論・論説がたくさん掲載されています。 最初は興味ある分野でよいですから、毎日読みましょう。 さらに興味のある分野の「新書」を読むことも、大いにプラスになります。 (2)課題文は読めるが解答するのに時間がかかる場合 こういう人に不足しているのは 論理的読解力 です。 その対策のためのトレーニングはズバリ 「評論文問題」を解く訓練 です。 問題演習の際のポイントは、抽象的に述べている部分は一旦飛ばして読んで、 「つまり」「例えば」などの接続詞に注意 して、その前後から理解していくこと。 そこから導かれる 筆者の「言いたいこと」(筆者の主張)部分 に傍線を引きましょう。 「言いたいこと」がわからないときには、 繰り返し出てくる言葉や、文章の最初と最後の部文に注目 します。 評論の設問は 筆者の主張に関して出題されます から、あらかじめ論理構造にチェックを入れておけば、 「解答の根拠」になる箇所 を素早く見つけることができます。 さらに、答え合わせの時に解答解説から「正解の根拠」を学び取ることです。 解説をざっと読むだけでは不十分です。 「正解」というからには、必ず明確な理由があります。 そしてその理由の「根拠は必ず問題文中」にあります。 これを見つけ出すことが、解法のポイントになります。 (東京大学工学部 N. Y) 4. 現代文の小説問題を解くコツ Q: 現代文、特に小説問題の解き方のコツを教えてください。 (高校3年生・女子) 【東大生の回答】 現代文の「評論」と「小説」を分けて考えがちですが、 入試問題として出される際に「1つの正解がある」点は共通です。 小説の内容に関する受け止め方は人それぞれでしょうが、 問題で聞かれているのは自由な解釈ではなく、論理的に導き出すことのできる「1つの答え」です。 評論では 「筆者の言いたいこと」 が問われますが、小説ではその代わりに 「登場人物の気持ち」 が問われます。 自分のセンスや感覚で解答しても大丈夫だと思うかもしれませんが、それは間違いで、感情移入して「小説問題」を解こうとすると 出題者のワナ にまんまと引っかかってしまいます。 自分の感覚やイメージを一切排除して問題文から客観的根拠だけを探し出し 、そこから登場人物の心情を分析する必要があります。 ヒントとなるのは、登場人物の 心情が描かれている箇所 のほか、セリフ、動作、風景描写、 何かのきっかけで場面が変わる箇所 です。 例えば「明るい気持ち」の時には明るいセリフ、軽やかな動作、明るい風景描写になるはずです。 評論と同じく、答えの根拠は全て問題文中にあります。 問題演習をこなして是非コツをつかんでください! (東京大学 医学部大学院 T.
次のはじめに 東大国語の受験対策って何をすればいいの?過去問はいつからやるべき?配点は? こんな風に東大国語について疑問に思っていることはありませんか? そんなあなたのために、今回は東大国語の受験対策についてお伝えしていこうと思います! 現代文から古文、漢文にいたるまで、すべてが記述式で問われる東大国語は、文科・理科問わず、東大志望者の中でも苦手とする人が多いです。 確かに一見難しそうに見える東大国語ですが、本質をとらえた正しい解き方さえ身につければ、格段に解きやすくなりますよ。 そこで本記事では、国語が一番の得意科目だった現役東大生の私が、東大国語の対策法や過去問の使い方、おすすめの参考書、さらには入試情報にいたるまで幅広くご紹介します。 本記事を読んで東大国語を克服し、周囲の受験生に差をつけましょう! 東大国語は文科の場合、全体で 150分の試験時間になっています。 まずは、知識量で差がつきやすい 古文、漢文を解きましょう。 この順序は解きやすい順で良いでしょう。 思考力が試される現代文に時間を割くため、古文・漢文は それぞれ25分程度で解きます。 時間にはある程度余裕があるはずなので、丁寧に解くことを意識しましょう。 残るは現代文の2つの大問ですが、まずは 第1問を解くのがおすすめです。 第1問は内容の正確な理解を問うセンター型の問題が多いため、 現代文の中では点数の取りどころであると言えるでしょう。 ここである程度の得点が得られるかどうかが勝負といっても過言ではありません。 したがって、重点的に時間をかけ、 60分での解答を目指しましょう。 また、このとき現代文唯一の知識問題、漢字は文章を読む前に解いてしまいましょう。 意気込んで文章を読み始めると、焦って内容が頭に入ってこないということがよくあります。 漢字問題を解いて一旦心を落ち着けましょう! 最後に 残った40分で第4問を解きましょう。 第4問は先程も触れたとおり難易度の高い設問が多いので、 部分点を狙うイメージで解いていきましょう。 思わず頭を抱えるような問題もあるかもしれませんが、 全ての問題に解答することは絶対条件です。 1つの問題に時間をかけすぎないよう注意しましょう。 理科の場合 東大国語は理科の場合、全体で 100分の時間配分になっています。 まずは古文、漢文の第2問、第3問をそれぞれ 20分程度で解きます。 設問が少ないので時間には余裕があるかもしれませんが、古典分野で確実に得点できると全体の点数がぐんとアップするので、丁寧に取り組むのがおすすめですよ。 最後に残った 60分で現代文を解いていきましょう。 考え込むような問題が多いかもしれませんが、くれぐれも解き残しがないように気をつけてくださいね!漢字問題は1問2点という噂もあり、意外とあなどれないので特に注意してください。 東大国語の対策法 それではさっそく東大国語の具体的な対策法について見ていきましょう。 各分野の基本的な勉強法をおさえ、さっそく東大国語対策に取り組んでみてください! 現代文編 過去問演習が第一.
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