アルコールを入れるとプラスチック容器は 溶けるの?• プラスチック製品はアルコールで 掃除できる?• アルコール入りウェットティッシュでプラスチック製品は拭ける?• プラスチック部分はアルコールで 脱脂できる?• アルコールを使わずにプラスチックの 黄ばみや べたつきを取り除く方法は? などの内容をご紹介していきたいと思います。 子どものために良かれと思って、アルコール消毒をしようとしたのに、主人の一言で不安になってしまいました。 もしも主人が言う通り、アルコールでプラスチックが溶けるとしたら…。 プラスチックの成分が溶けたアルコールで消毒って、どうなんでしょう。 それに容器が溶けて、中のアルコールがしみ出しても困ってしまいます。 同じように、 「プラスチック製のスプレー容器に、アルコールを入れて清掃用に使いたい!」というあなたは、必見の内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 プラスチック容器にアルコールを入れると溶ける?溶けないプラスチックは? 市販されている 消毒アルコールは消毒や掃除に使えるので、重宝する人も多いのではないでしょうか? 私もクエン酸などと同じように、アルコールを掃除に使ったり子どもたちの食卓椅子や机などを消毒したりと、結構な頻度で使っていますよ。 アルコールを水で薄めて使うだけなので、とても簡単にできますし、経済的にも良いですよね! ただ、アルコールをプラスチック製のスプレー容器に移す場合は、 溶ける可能性があるので注意が必要です。 では、 プラスチックの素材はすべて、アルコールで溶けてしまうのでしょうか? すべてのプラスチックがアルコールに耐性がない? プラスチックにもいくつか種類があり、それぞれアルコールやアルカリ、酸、食用油などに対する耐性に違いがあります。 つまり、アルコールに耐性がないのは 一部のプラスチックです。 わかりやすく表にまとめて比較してみました。 プラスチックの種類 アルコールへの耐性 ・ アクリル ・ ポリスチレン(PS) ・ AS樹脂(SAN ・アルコールを入れると容器が 白くなる ・アクリル樹脂製のコップに長時間お酒を入れておくと 膨張する ・ ポリプロピレン(PP) ・ ポリエチレン(PE) ・ ポリカーボネート(PC ・ 不飽和ポリエステル樹脂(UP ・ 塩化ビニル樹脂(PVC ・ EVA樹脂(EVAC ・ ABS樹脂(ABS ・ ポリブチレンテレフタレート(PBT 問題ない ポリエチレンテレフタート(PET) ・アルコールに対応しているものとそうでないものがある ・高濃度アルコールを入れると 溶ける プラスチック製の容器にアルコールを入れる時は、上記の表を参考にしてみて下さい。 とくにペットボトル容器に使われているPETは、高濃度アルコールだと溶かす特徴があるので詰め替えて小分けする場合は注意してください。 また、これからアルコール噴霧用にAmazonやダイソーなどで安い霧吹きなどを買う場合は、アルコールに対応しているかどうかを確認しましょう。 これで、アルコールをどのプラスチック製の容器に入れれば良いかはわかりましたね! しかし!アルコールで掃除をするという場合は、 掃除をする対象物にも注意が必要です。 次項では、 「アルコールで プラスチック製品を掃除しても良いのか?」という内容をご紹介していきます。 プラスチック製品をアルコールで掃除してもいいの?後悔する前にコレを見て! アルコールをスプレー容器に移し替え、 「いざ、掃除!!」 …といきたいところですが、実はまだ注意しなければいけないことがあります。 キッチン回りやトイレなどを掃除する際に、アルコールはとても便利ですが、 回りにプラスチック製品はありませんか? 実は、プラスチックの種類によっては、アルコールで拭いただけで、 溶けたり劣化したりする恐れがあるものも存在します。 アルコールで掃除できるプラスチック製品も、種類が限られていますので、こちらも確認しておきましょう。 アルコールで掃除してはいけないプラスチック製品とは? アルコールで 掃除をしてはいけないプラスチック製品を、以下で表にまとめてみました。 プラスチックの種類 アルコールで掃除したときの状態 ・ アクリル ・ ポリスチレン(PS) ・白く 曇りが入る ・細かい ヒビが入ることもある ABS樹脂 ・アルコールを長時間入れておくと 膨張してしまう 透明なAS樹脂 ・アルコールを繰り返し使うと 白くなる 上記のプラスチック製品にアルコールを使ってしまうと、それぞれ 劣化や 破損などが起こってしまう場合もあるので、注意してくださいね。 たとえば、 キーボードやマウス、ゲーム機のコントローラー、液晶画面などは汚れる頻度が多いですよね。 こういったものにアルコールを使いたいところですが、 アルコールを使用すると劣化してしまう恐れがあるので、使わないようにしましょう。 PC機器や液晶などは、 専用のウェットティッシュなどの掃除用品があるので、そちらを使ったほうが安心です。 私は、子供たちが触るゲーム機器は、ノンアルコールのウェットティッシュを固く絞って汚れを拭き取り、さらにティッシュで乾拭きをしていますよー! ちなみにアルコールの中でも、手の消毒用の 「イソプロピルアルコール(IPA)」は、プラスチック全般に使用しないほうが良いです。 イソプロピルアルコールはプラスチックには使わないで! 手の消毒用アルコールでおなじみの 「イソプロピルアルコール」は、プラスチックに使うことはオススメできません。 イソプロピルアルコールをプラスチックに使うと、 プラスチックの上の塗装がはがれてしまったり、プラスチック自体が劣化したりする恐れがあります。 余ってしまい、使い道がないのでどうしても使いたいという場合は、水で薄めて使うようにしましょう。 アルコールを使って、掃除をしてはいけないプラスチック製品は、意外にも身の回りに多く存在しているので、気を付けてくださいね! 私は子どもが3人いるので、外出時には アルコール入りのウェットティッシュを常に持ち歩いています。 子どもの手もそうですが、子どもが触った後に汚れてしまったものなども拭きます。 ところがです!!このアルコール入りのウェットティッシュも、 プラスチック製品に使う時には注意が必要だったんです! 次項では、 「 アルコール入りウェットティッシュでプラスチック製品を拭けるのか?」という内容をご紹介していきたいと思います。 アルコール入りウェットティッシュでプラスチック製品を拭いてもいいの? 手を清潔に保ちたい、部屋の掃除に使いたい…など用途は様々ですが、 アルコール入りのウェットティッシュを使っている人も多いですよね。 ウェットティッシュで拭けば、汚れやべたつきがサッと取れるのでとても便利です! しかし、アルコール入りといっても、 アルコール濃度は高くても 30~40%程度です。 殺菌力が一番高いアルコール濃度は70%なので、ほとんどのウェットティッシュには殺菌力はないと言えます。 ただ、アルコール濃度が低いとはいえ、プラスチック製品を拭いてしまうと、 塗装が剥がれたり、劣化や破損を招いたりする可能性もあるので、使わないほうが良いでしょう。 アルコール入りのウェットティッシュで掃除できないものはある? 基本的には、アルコール入りのウェットティッシュで、プラスチック製品のお掃除は避けていただきたいところです。 その中でも、 とくに使わないで欲しいものをご紹介しておきますね。 トイレの便座 トイレの便座は、 アクリル樹脂製のものもあり、アルコールを使うと 溶けてしまう可能性があるので、その場合は使用できません。 私自身、トイレの掃除は専用のウェットティッシュを使っていますが、できれば同じく専用のものを使うことをおすすめします。 専用のものでしたら、安心して使えますよ。 メガネ ウェットティッシュで拭くことが多い メガネ!私は、ノンアルコールのウェットティッシュでよく拭いています。 …がしかし!これもNG行動だったんです。 ウェットティッシュのように繊維の粗いもので拭くと、 レンズに傷がついてしまうこともあります。 またアルコール入りの場合は、 レンズを白く濁してしまう可能性もあるので、専用のメガネ拭きで拭いたほうが良いでしょう。 このように、アルコール入りのウェットティッシュをプラスチック製品に使ってしまうと、良くない場合があります。 「どうしても使いたい」という場合は、 目立たないところで試し拭きをしてから、使うようにすることをおすすめします。 さてさて、ここまでは「プラスチック製品にアルコールは使えるのか?」という内容をお伝えしてきました。 次項では、上記の内容を踏まえて 「アルコールでプラスチック部分を 脱脂できるのか?」という内容をご紹介していきたいと思います。 アルコールでプラスチック部分を脱脂できる?何かで代用できるの? アルコールはプラスチックを溶かしたり、劣化させたり、破損させたりなど…。 プラスチックの種類によっては、良くない効果をもたらす場合があることがわかりました。 ですが、本項では逆にその性質を生かして、 「脱脂はできないのか」という内容をご紹介していきます! その前に…。 脱脂がわからないというあなたのために、まずは脱脂の意味を簡単にお伝えしておきますね。 脱脂とは? 脱脂とは、車のボディーやガラス面などについている 油分を取り除くことです。 ステッカーやパーツを貼り付けたり、塗装したりする前に行うことで、接着や塗装がしやすくなります。 アルコールでプラスチック部分の脱脂はできるの? 車にステッカーなどを貼る前の脱脂作業に、消毒用のアルコールは使えるのでしょうか? 消毒用のアルコールで脱脂はできますが、車内の樹脂部分にアルコールを使うと、変色してしまう可能性があるので、注意してください。 ちなみに、 アルコール入りのウェットティッシュでは、脱脂することはできません。 「アルコールでは心配…」という場合は、やはり 専用のプラスチック対応のパーツクリーナーを使用したほうが安心ですね。 ただし、普通のパーツクリーナーでは、プラスチックやゴム部分に使用することはできないので、 プラスチック対応のものを選びましょう。 他に代用できるものはある? 「わざわざ専用のパーツクリーナーを用意しなくても、家にあるもので代用できないの?」 こんなふうに思う人もいるかもしれませんね。 調べてみると、脱脂をしている人がよく代用しているものの中には、 台所用中性洗剤、 除光液、 ZIPPOオイルなどがありました。 ただ、素人の人がこれらのものを使ってうまくいく保証はないので、やはり正規のものを使ったほうが良いでしょう。 お手頃価格で使うことができる脱脂アイテムもありますよ! アルコールは使わない!プラスチックの黄ばみやべたつきを取る方法は? プラスチック製のものは経年劣化により、 黄色く変色することもありますよね。 また、子供がシールなどを貼ってはがした後が べたついたり…。 しかし、ここでアルコールを使ってしまうと、 さらなる劣化や破損を招いてしまう可能性もあります。 では、 プラスチックの黄ばみやべたつきを、アルコールを使わずに取るにはどうしたら良いのでしょうか? プラスチックの黄ばみを取る方法は? プラスチックの黄ばみを落とすには、 漂白活性化剤と 過酸化水素、 紫外線が必要です。 何やら難しい言葉ばかり並んでいますが…。 漂白活性化剤と過酸化水素を含む洗剤(身近にあるのは、 ワイドハイターEXなど)を用意すればOKなので、難しいことはありませんよ!• 漂白活性化剤と、過酸化水素を含んだ洗剤にプラスチックを浸し、日の当たる所に置いておくと黄ばみが取れます! 浸し終わった後は、もちろんきれいに洗い流してくださいね。 プラスチックのべたつきを取る方法とは? プラスチックにべたつきがある場合は、ティッシュなどをかぶせ、その上から 界面活性剤を含んだ 中性洗剤を塗ればOKです。 私は、プラスチックのシールによるべたつきは、昔から 消しゴムで落としています! ただし、プラスチックの種類によっては、 色が濁ってしまったり、白くなってしまったりすることもあったので、注意が必要です。 他にも、 重曹 をスポンジなどにつけて擦り、熱いお湯で流すという方法もありますよ! ところで、黄ばみやべたつきは取れても、プラスチックについてしまった 臭いが取れない場合もありますよね? そういう場合はどうしたら良いのでしょうか? プラスチックについた臭いを取る方法とは? プラスチック容器に、入れておいたものの臭いがついてしまって、 全然取れないという経験はありませんか? そういう場合は、 お米のとぎ汁が活躍してくれます! お米のとぎ汁に浸けておくことで、 とぎ汁に含まれるタンパク質が臭いを元から落としてくれるんです。 また、お米のとぎ汁の他にも、 重曹を水に溶かしたものに浸けておくという方法もありますよ。 以上のように、アルコールを使わなくても、プラスチックの黄ばみやべたつきを取り除くことはできます。 もし、プラスチック製品を傷めたくない場合は、上記の方法を試してみてください。 こちらでも何度か登場しました「重曹」ですが、実は最近よく掃除に用いられることが多いんですよね! こちらで紹介した以外にも、様々な場面で活躍してくれます。 プラスチック製品はアルコールで溶けるって本当? プラスチック製品のうち、 ポリプロピレン PP とポリエチレン PE はアルコール耐性があります。 アルコールを入れる容器を選ぶ際にはを参考にしてください。 プラスチック製品をアルコールで拭き取って大丈夫? プラスチック製品をアルコールで拭き取ると白くなるなど変質の原因になります。 プラスチック製品をアルコールで脱脂してもいい? 車の脱脂作業でアルコールを使うと 変色のおそれがあるのでおすすめできません。 台所洗剤などで代用するか、専用の脱脂クリーナーなどを使ってください。 プラスチック製品の黄ばみやべたつき、臭いを取るにはどうしたらいい? プラスチック製品の黄ばみはや酸素系漂白剤、べたつきには中性洗剤、臭いには米のとぎ汁で対応しましょう。 これらの対処法として アルコールを使うのはNGです! アルコールは、消毒や掃除などで日常的に使う頻度が多いものですが、 プラスチック製品に対しては少し注意が必要ですね! ただ、アルコールが使えるプラスチック製品を覚えておけば、スプレーなど容器選びの際は便利ですよ。 また、アルコールを使わなくても、プラスチック製品をきれいにできる掃除方法もありましたね。 意外に身近なものが使えるので、今回紹介した内容をぜひ参考にしてみて下さい!! 冒頭でお話しした、我家のスプレーボトルを確認してみたところ、アルコールを入れてもOKなプラスチックでした。 今回は、新しく買わなくて済んだので良かったです! 【不要な外出を減らす食材宅配サービス】 新型コロナウイルスによる外出自粛は緩和されつつありますが、第2波を警戒する状況は現在も続いています。 外出自粛の期間中、 食材の宅配サービスを利用する人が急激に増えており、当サイトで紹介していた Oisix オイシックス のお試しセット等の新規受付は 一時休止している状況です。 そこで、類似の人気サービスを改めて調べてみました。 食材の宅配サービスが良いのは、 ・スーパー等に行くのを避けられる ・カートや買い物かごの接触を避けられる ・レジに並ぶ時など人に近づくことを回避 ・宅配される食材そのものが安全である ・ 無農薬野菜や厳選食材を入手できる 供給量の限界もありますので、100%安心できませんが、外出自粛が強まったときの準備にもなります。 今求められているサービスと感じ、今回2つ紹介させていただきます。
次のCCO 特性 C 2H 6O 46. 9 1. 200 mPa s at 20. 64 fC fm 1. 6 J mol -1K -1 S o 160. 7 J mol -1K -1 , C p o 111. エタノール(ethanol)は、の一種。 の無色液体で、特有の芳香を持つ。 別名は エチルアルコール ethyl alcohol。 を酒たらしめる化学成分であり、 酒精(しゅせい)とも呼ばれる。 そのは、油になじみやすい CH 3CH 2- と水になじみやすい -OH がしたを持つ。 など、他のアルコールが知られる以前から広く用いられてきた物質であり、エチルアルコールを指して単に「アルコール」と呼ぶことも多い。 例えば、で生じるアルコールはエタノールであり、アルコール飲料に含まれるアルコールもエタノールである。 変性アルコールは、飲用への転用を防ぐために、毒性の強いメタノールやが添加されたエタノールである。 発酵により生じたエタノールを・すると、が93パーセント() のエタノールが得られる。 残りの7パーセントはである。 この水分を化学処理で取り除いて、エタノールの純度を99. 5パーセント以上にまで高めたものが、無水エタノール(absolute ethanol または anhydrous ethanol)である。 によって、 CH 3CHO に化学変化し、さらに酸化されると CH 3COOH になる。 空気中ですると、 CO 2 と水 H 2O を生じる。 ・に用いられるほか、やとして用いられる。 詳細は「」を参照 一般的なとしての性質を持つ。 また、炭化水素鎖が2つと充分に短く、親水性のの影響が強く出るために、プロトン性の極性溶媒であると自由な割合で混和することが可能。 そして2つとは言え、疎水性の炭化水素鎖を持っていることから、様々な有機溶媒とも比較的自由な割合で混和することが可能な場合がある。 なお、エタノールそれ自体も、れっきとした有機溶媒の1種に数えられ、様々な物質を溶解させる能力を持つ。 この他エタノール溶液は、金属組織を顕微鏡観察し易くするための腐蝕液として用いられる。 合成 [ ] 現在市場に出回っているエタノールは、によって製造されている。 の体内では、によりアセトアルデヒドに分解された後、さらにに分解されて、酢酸として体内に吸収される。 ただしには、アセトアルデヒドを高い効率で酸化して酢酸にするの活性の低いヒトや、活性を持たないヒトが、遺伝子多型の影響のため一定の比率で見られる。 ALDH2の活性の低いヒトがエタノールを摂取すると、アセトアルデヒドの毒性による害が出やすい。 以上の酸化の過程を簡略した化学反応式で表すと以下のようになる。 ここに などの成分が存在すると、始留に水分が集まるようになる。 にある「無水エタノール」を作る時は、これら3成分の共沸によって、さらに水分が除かれたのち、分別蒸留でさらに99. 引火性 [ ] エタノールは引火点が低く、非常に燃えやすい。 工業用アルコールのうち、天然の原料から作った発酵アルコールは、食品の防腐用、みりんなどの調味料の原料などに使用され、化学合成された合成アルコールは、接着剤、インク、塗料、農薬などに使用される。 飲用(酒類)及び医薬品以外のエタノール(いわゆる工業用アルコール)は、ほとんどが変性アルコールと呼ばれるもので、エタノールにかなりの量あるいは少量のやのアルコール類が混入されている。 したがって、酒として販売されているもの以外のアルコールを、「エタノール」と表示されているからといって、薄めて飲む行為は極めて危険である。 外用剤や化粧品に用いられている変性アルコールは、変性剤としてメタノールを使用しておらず、有害性はやや低い。 を回避するため、メタノールよりは誤飲時の毒性が低いイソプロパノールを数%添加するか 、苦味や匂いを付加して、飲用に適さないアルコールとしている。 なお、平成12年()からが施行され、許可を取得すれば、酒税相当分の価格を上乗せしていない無変性アルコールを取り扱えるようになった()。 飲料用 [ ] エタノールの利用で最も古いものは、エタノールの含まれた飲料、すなわちを飲むことであり、有史以前からの歴史が存在する。 医薬として [ ] やを誤飲した場合の解毒剤として用いられる。 ただし解毒とは言っても、エタノールが直接メタノールなどの毒性を減弱させるのではなく、体内でメタノールなどから非常に有害な物質が一気に生成して、生体に大きな打撃を与えるのを防いでいるに過ぎない。 以下、メタノールを例にとって説明する。 メタノールの代謝産物(酸化産物)であるやは、共ににとっては非常に有害で、血中において高濃度になると、の原因となる。 この時体内にエタノールを共存させると、ヒトの体内では代謝酵素との親和性の関係で、メタノールよりもエタノールの方が酸化されやすいため、エタノールからアセトアルデヒド(有毒)や酢酸(事実上無害)ができやすい状態になり、他方でメタノールの酸化反応は速度が落ちる。 これによって、ホルムアルデヒドや蟻酸の体内での濃度を上がりにくい状態に保ちながら、ホルムアルデヒドや蟻酸や代謝されなかったメタノール自体が体外へと排泄されたり、少しずつ生成するホルムアルデヒドや蟻酸が処理されるのを待っているに過ぎない。 したがって、メタノールの摂取量にもよるものの、メタノールとその代謝産物の排泄が終わるまでエタノールを一定量ずつ摂取し続ける必要が出てくる。 逆に、エタノールを一気に単回摂取しても効果は限られるし、エタノールの量が過ぎれば、今度はエタノールとその代謝産物による害が出かねないことは留意する必要がある。 ただそれでも、家庭においてメタノールを誤飲した場合は、エタノール(酒として市販されている品で構わない)を飲みながら病院を受診するという手は、メタノールとその代謝産物による害を、最小にする応急処置として有用と言える。 食品添加物 [ ] としてに用いられる。 5 17. 9 19. 9 108. 7 21. 2 26. 8 108. 2 33. 2 105 25. 8 50 航空機用ガソリン ジェット燃料ではなく、高オクタン価ガソリン 33. 5 46. 7 47. 8 44. 4 min. 91 プレミアム・ガソリン max. 104 38. 6 45. 4 25 50 23 「」も参照 フランスでは、1920年代から1950年代頃にはで作ったエタノールをガソリンに混ぜて使っていた。 石油が安価に手に入るようになりほとんどの国ではエタノールを使わなくなった。 しかし、では、のによるの高騰に対処するため、政府がからプロアルコール(Proalcool)政策を実施し、自国で豊富にとれるから生産できるエタノールをガソリン代替にすることを進めてきた。 にを皮切りに導入され、既にでは年間に販売される新車の半数以上がエタノール燃料に対応した車となっている。 1990年代になると、クリーンエア・アクト(大気浄化法)にもとづき、エタノール混合に優遇措置がなされた。 これらは米国では農業生産者が政治に対して力をもっているからなしえたことでもあった。 しかし、すべての米国人がその実態を知っているとはいえない程度である。 エタノールとガソリンの混合燃料()に対応した車(フレックス車)の販売も増加している。 通常の米国車は基本的にE10対応となっており、普通にガソリンをいれていると思いながらE10フレックス燃料をいれているようなケースも実際には多く、使用者の意識がなくともフレックスを使用している場合がある。 米国ではフレックスに対応している車はE10対応、E25対応とよばれるが、E10対応はすでに標準であり、フォードではE85というような車も販売をはじめている。 2007年2月時点で経済産業省の政策に対し石油会社の協力が得られておらず、ガソリンとの混合およびその販売にはまだ明確な道筋が立っていない。 詳細は「」を参照 原料 [ ] 工業的に生産されるエタノールの原料は、主に質とデンプン質のものに大別される。 糖質原料としてはが使用されているが、が使用されることもある。 これらからとれる廃(モラセス)も重要な原料のひとつである。 質の原料として最も使用されるものはであり、ほかに(スイートソルガム)やなどの類などのや、やといった類が使用される。 このほかにも、か糖が含まれていれば、原理的にはエタノールを生成できるため、さまざまな原料が使用されている。 においてを製造したのちの(ホエー)にも糖分が含まれているため、ではエタノール原料となっており 、また木材製造後の廃液にも糖分が含まれているため、カナダやロシアで原料として使用されている。 このほか、原理的にはに含まれるを分解してエタノールを製造することも可能であり、技術自体は確立しているものの、費用面で折り合わず、生産はごく小規模に留まっている。 21世紀に入ってから、特にアメリカ合衆国を中心としてエタノール燃料の需要が急拡大し、エタノール用のトウモロコシ需要は、1998年の1,300万tから2007年には8100万tにまで急拡大する など、トウモロコシやサトウキビの生産の多くがエタノール生産へと投入されるようになったが、こうした作物ではこれまでの食用・飼料用の需要と食い合う形となったために価格が急騰し、特にトウモロコシを食用として使用していた国家を中心に食糧危機が発生して、を引き起こした原因のひとつとなったという説もある。 薬局方 [ ] 消毒用エタノール(阪神局方製) 日本ではにより、純度が規定されている。 消毒効果は消毒用エタノールに比べて小さいが、治療に応用されている。 また水拭きが出来ない、電気器具の掃除用として使用されている。 1〜96. 9〜81. 一般的な医療用消毒剤。 (日本薬局方)のエタノール(第三類医薬品)は、アルコール事業法により酒税相当額の国庫納付金が課されている。 節税のため、を添加したものや変性アルコールを用いたものもあり、で消毒の効力を高めた物もある。 人体への影響 [ ] 詳細は「」を参照 がエタノールを摂取すると、を抑制する効果によりという急性の症状が現れる。 また、その量が多くなると、中枢神経を抑制するため、呼吸が停止してする。 これがいわゆるによる死である。 この他、飲酒習慣のあるは、エタノールを繰り返し摂取することになるわけだが、エタノールを長期にわたって摂取し続けると、萎縮が発生する。 その他にエタノールにはも指摘されており、では「グループ1:発がん性がある」と分類されている。 そしてにもダメージを与え、や、さらにはやの原因にもなる。 なおが飲酒した場合は、に影響を及ぼし、例えば(FAS)の原因となる。 「」も参照 殺菌・消毒といった外用薬に用いた場合では、人体への影響はほぼ無視できるものの、エタノールの濃度が非常に高いため、消毒用アルコールを一気に飲み干した場合は、を引き起してする。 他に消毒用エタノールの中には、を回避するため、やイソプロパノールが意図的に混入されている物があるが、それらを含むものを人体に摂取すると、重篤な症状を引き起こす。 また傷口や粘膜に使用した場合は刺激が強く、痛みを感ずるために、基本的には正常な皮膚にしか使用しない。 しかし、エタノールにはとしての作用があり、皮膚へ塗布した際には、皮脂や水分を奪う。 皮膚への過度な使用は控える必要がある。 特には、エタノール以上に皮脂を溶出しやすい物質が混入されたものはなおさらである。 おもな誘導体 [ ]• 法的規制 [ ] 危険物 [ ] エタノールの燃焼の様子。 日本ではにより、第4類(アルコール類 危険等級II)に指定されている。 においては引火性液体に指定される。 炎が青白色で、日中ののもとでは見えにくい。 、で消火訓練準備中に消防団員が火が消えたことを確認し、エタノールを注ぎ足したところ爆発、女児が火だるまになる事故が起きた。 では、火が消えたことの確認が不充分だったと見ている。 飲用アルコール(酒類) [ ] 容積比率で1%以上のエタノールを含む飲料は、により酒類と呼ばれ 、この製造や販売には所轄税務署長の免許(製造免許や販売業免許)が必要である。 酒税法では、酒類を製造所から移出するとき、またはから引き取る際に酒税を納めることを義務付けている。 同法ではさらに、さまざまな種類の酒類を規定し 、種類に応じた税率を定める。 20歳未満の飲酒は、によって禁止され 、違反者には罰則がある。 旧アルコール専売法の下では公示価格が設定され 、酒類に転用するには高すぎる価格(酒税相当分が加算された価格)で販売された。 工業用に使用するアルコールにはこの公示価格は適用されなかったが、その場合は添加物を加えて飲用不可の状態とすること(変性アルコール)が義務づけられていた。 が施行され、専売制が廃止された後は、変性アルコールでないアルコール(一般アルコール 、無変性アルコール 、事業法アルコール などと呼ばれる。 )も自由に取引できるようになった。 ただし、製造・輸入・使用・販売には、の許可が必要である。 なお、製造業者や輸入業者は省令で定められた加算額を含む価格で工業用アルコールを販売することができ、これを特定アルコール という。 特定アルコールは許可を受けずに誰でも購入して自由に使用することができる。 工業用アルコールには、その原料・製造方法の違いにより発酵アルコールと合成アルコールの2種類がある。 発酵アルコールはサトウキビから作った糖蜜などを原料として、それを発酵させて作る。 合成アルコールはエチレンから化学的に合成されたものである。 合成アルコールは、旧食品衛生法でいうところの化学的合成品 にあたり、添加物としても食品に使用できないと定められている。 歴史 [ ] エタノールを含有する飲料は、有史以前から世界各地でされてきた。 これらのから誰が最初にエタノールをしたのかは、よく分かっていない。 一説には、のサレルヌス(Magister Salernus, 1167年没)がエタノール蒸留の発案者とされる。 (偽書との疑いがあるが)の ()(1295年没)が著したとされる『生命の水の効用について』 De virtutibus aquae vitae には、エタノールの蒸留法とその薬用価値が記されている。 「生命の水」 aqua vitae は、におけるエタノールの呼称である(なお、aqua vitaeの現用フランス語訳であるeau-de-vieは「ブランデー」の意)。 火を着ければ燃えることから、「燃える水」 aqua ardens とも呼ばれた。 タッデオの水冷式蒸留器により得られるエタノールの純度は、90パーセントと推定されている。 無水エタノール、すなわち水をほとんど含まない純粋なエタノールは、1796年にの ()が初めてつくった。 注釈 [ ] 融点・沸点 摂氏と華氏とケルビンが小数点以下で一致していません。 摂氏温度が正しいのは確認済 融点-114. はエタノールを短時間に過剰摂取すれば、ALDH2の活性の有無を問わず、誰でも発症する。 ALDH2の活性によって大きく変わるのは、少量のエタノール摂取によって吐き気などのアセトアルデヒドの悪影響が出てくるかどうかである。 ALDH2の活性が高いヒトは、少々のエタノールを摂取したところで、エタノールの代謝によって体内で発生するアセトアルデヒドもすぐに処理できてしまえるので悪影響が出にくい。 そうでないヒトは、アセトアルデヒドによる悪影響が出やすいということ。 かつては、が用いられていたが、発がん性、毒性のため、近年ではペンタンが用いられている。 平成12年12月26日付け厚生省の通達 末尾のアルコール専売法施行規則別表「工業用アルコール変性標準」の抜粋より。 イソプロパノールはメタノールよりも炭素鎖が長いために、油を溶かす能力は高い。 したがって、外用した場合は皮膚から脂分を取り去り、手荒れなどの原因になりやすいのはイソプロパノールとされる。 出典 [ ]• Wagman, W. 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[ ]• 酒税法第二条• 同第七条、第九条• 同第六条• 同第三条• 同第二十三条• 未成年者飲酒禁止法第一条• アルコール専売法十九条• 同第二十六条• (2010年11月29日閲覧)• のウェブサイト(2010年11月29日閲覧)• アルコール事業法第三条、第十六条、第二十一条、第二十六条。 同第二条• 旧食品衛生法第二条第三項• 第十条。 食品衛生法施行規則第十二条別表第一(使用を認められている添加物の一覧表)も参照。 35-36. , p. , p. , p. 169. 参考文献 [ ]• 『化学辞典』吉村壽次 編、、2009年、第2版。 『化学史事典』化学史学会 編、、2017年。 アーロン・J. アイド『現代化学史』1 基礎理論の時代 、鎌谷親善、藤井清久、藤田千枝 訳、、1972年。 関連項目 [ ] ウィキメディア・コモンズには、 に関連するメディアがあります。 - 、、• 外部リンク [ ]• - 文部科学省 国立教育政策研究所• C 1• C 2• C 3• C 4• C 5• C 6• C 7• C 8• C 9• C 10• C 11• C 12• C 13• C 14• C 15• C 16• C 17• C 18• C 19• C 20• C 21• C 22• C 23• C 24• C 25• C 26• C 27• C 28• C 29• C 30• 2-メチル: C 4•
次の70%エタノール(添加物なし)30分クローズドパッチテストの結果 陽性率:55. 4% (陽性者175人、陰性者141人) 疾患 陽性率 蕁麻疹 41. 7% 接触皮膚炎 62. 2% 脂漏性皮膚炎 69. 2% 尋常性座瘡 63. 2% その他 47. 2% [東 順子:皮膚 28 1 :11-16,1986. より引用]• 36歳、女性。 消毒用エタノール消毒部位に約30分後より発赤腫脹を認めた。 オープンテストを実施したところ陽性を示し、症状は2日間持続。 未定型接触蕁麻疹と診断した。 63歳、男性。 採血後に酒精綿にて圧迫止血し、翌日酒精綿を除去したところ、同部に発赤と掻痒感が出現し徐々に丘疹性局面となった。 57歳、女性。 手術施行後、エタノールによる即時型及び遅延型アレルギー反応を示した接触皮膚炎(掻痒,滲出性紅斑)を経験した。 23歳、女性。 数年前から飲酒及びアルコールによる皮膚消毒の後、全身又は局所に発赤、腫脹が見られた。 反応は直後ではなく、数時間経って現れ、2日後には消えた。 検査より、エタノールのみに反応し、即時型を伴わない遅発型皮膚反応であると判明した。 38歳、女性。 採血時70%エタノール消毒部に一致して20~30分後より掻痒性紅斑出現。 経口の場合• 胃洗浄(2時間以内であれば行う。 但し、催眠剤も服用している場合はそれ以降でも有効) 1%炭酸水素ナトリウム液、又は、クエン酸ナトリウム液• 輸液投与(大量に行う) 5%ブドウ糖、又は、乳酸加リンゲル液 輸液1000~2000mL投与に反応しない時、ドパミン、ドブタミン投与• ビタミン剤投与 ビタミンB1(50~100mg)、B6(20~30mg)の投与• 呼吸管理(気道確保、気管内挿管、酸素吸入、人工呼吸など)• 循環管理(静脈路の確保)• 安静、体温維持のため保温• 対症療法 アシドーシスの補正...... 抗生物質(セフェム剤のうちCMD、CMZ、CPZ、CMX、CTT、CPM、LMOX のように側鎖にチオメチルテトラゾール基を持つものは、アンタビューズ様作用があるため、使用してはならない) 不安・興奮時................. 高張ブドウ糖、マンニトール注 昏睡時............................ ナロキソン注•
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