テセウスの船 最終回 平均視聴率19. 6%、瞬間最高視聴率がラストの家族のシーンで21. 5% 最後の最後が瞬間最高視聴率なのもいいし、とにかく高視聴率!!この時代にすごい数字叩き出してるよ…… まさに有終の美。 ドラマ期間中の盛り上がりを見たら、最終回の 高視聴率も納得ですね。 とはいえ、本編では全部の伏線、疑問を回収仕切れていないと不満の声も上がっています。 やっぱり気になっちゃうんですよね〜。 「あそこってどうだったの??」「ここはどうなったの??」と疑問が続々です。 本編で回収された伏線も込みで、私が気になった謎や疑問を少しまとめてみました。 文吾が千夏ちゃんを連れて雪の中を歩いていた理由• 翼の死の真相• さつき先生がおかしくなってしまった理由• 校長先生が怪しすぎた• 金丸刑事を突き落としたのは誰• 途中まではさつき先生が黒幕?共犯者?という考察も出ていましたよね。 最終回でわかったことは、 さつき先生は高校生の時に妊娠・中絶を経験していたということ。 校長とさつき先生はその時の 先生と生徒の関係でした。 さつき先生は中絶したことにずっと罪の意識があり、幼い子供をもう辛い目にあわせたくないという罪悪感からみきおに寄り添っていたことがわかりましたね。 次に 校長先生が怪しすぎた件! 校長先生は 東京で働く息子がイジメにあい、そして会社を辞めていて、変な事業をおこすといってお金を要求してきたことから、親子の縁を切っていました。 でも、文吾と心を見ているうちに親子のようにしか見えなくなり、自身の息子に対する気持ちも変わりました。 そして息子に子供が生まれた、というので、東京の息子に会いに行くため、数日間姿を消していた。 というものでした。 校長先生と和子が話すシーンもなんかあるんだよな、と思いながら見てましたが、結局息子想いの父親になった、というオチでした。 そして、 文吾さんが千夏ちゃんを連れて雪の中を歩いていた第1話のシーンですが、これは本編ではなく、別公開のパラビでわかりました。 文吾さんは、 悪天候で雪が降るなか「リスに餌をやりに行く」といって聞かない千夏ちゃんを連れ戻そうと引っ張っていた、というのが真相でした。 千夏ちゃんが嫌がっているように見えたのは、リスに餌をあげに行きたかったからなんですね。 しかし転校先の音臼小ではイジメをうける日々が続いていました。 さよなら、刑事さん。 誰にも僕の邪魔はさせない。 心先生も消えた。 これで邪魔者はいなくなった。 また心が現代に戻っていきます。 日記を振り返るに、 まさしはこの時点では特に何もしておらず、音臼小の事件のきっかけをみきおに与えただけ、ということがわかりました。 スポンサーリンク まとめ 今回は、テセウスの船の伏線回収と犯人の日記内容全文まとめをご紹介しました。 完全ネタバレはまた後半戦に続きますので、また次の記事で後編についてはまとめていきたいと思います! 最後までお読みいただきありがとうございました! テセウスの船最終回では、鈴が村田藍と同じ顔のままだということにも疑問が上がっていますね! 佐野鈴と村田藍の違いは何?については『』でまとめていますので、是非読んで見てくださいね!.
次のもくじ• テセウスの船の真犯人候補10人のキャスト 真犯人候補の中にせいやおるやん!笑 — するめ ec0316ki 10人全員が怪しく思える画像で、左下の怪しくないところからいきます。 田中正志・せいや(霜降り明星) 一番左下の田中正志(せいや)は、村で一人暮らしをしている父親の介護のために音臼村に通っている青年で、真犯人ではありません! 2020年に出てくると思ったら、死体で発見されてました。 石坂秀夫・笹野高史 石坂秀夫(笹野高史)は、事件が起きる小学校の校長先生で、真犯人ではありません。 長谷川翼・竜星涼 長谷川翼(竜星涼)は、新聞配達の青年で、真犯人ではありませんが、犯人です。 長谷川翼は、子どもたちに親しまれていますが、子供に対して特殊な趣味があって、好みの格好をさせて、写真を撮ります。 その趣味を実行するために、小学生の加藤みきおを拘束した時に、逆に 「このことをバラすぞ」と脅迫されて、加藤みきおに服従しています。 小学校の事件の原因になる青酸を加藤みきおに命令されて、調達します。 その際、一緒に住んでいた佐々木紀子(芦名星)に「職場で青酸を盗んでこい」と命令しています。 佐々木紀子には、日常的にDVをしていて、三島明音がいなくなった事件では、加藤みきおに命令されて、明音を監禁して写真を撮っています。 そして、明音が殺害された時には、加藤みきおが本当に殺すとは思わなかったと、佐々木紀子に告白しています。 その後、明音のところに行って、青酸を飲んで自殺しました。 長谷川翼は、犯行の手助けをしていたことになります。 井沢健次・六平直政 井沢健次(六平直政)は、村のまとめ役で、見た目は怪しいですが、真犯人ではありません。 徳本卓也・今野浩喜 徳本卓也(今野浩喜)は、農業をしている男で、やっぱり見た目怪しいですが、真犯人ではありません。 佐野鈴・貫地谷しほり 佐野鈴(貫地谷しほり)は、最初 「???」となっていましたが、第一話で佐野鈴(田村心・竹内涼真)の姉が大人になった姿ということが描かれました。 真犯人ではありませんが、犯人に大きな影響を与えて、犯行を起こすきっかけになる人物です。 犯行は鈴のせいではありませんが、2020年には、偽名で生活していたり、 真犯人の男と住んでいます。 木村さつき・麻生祐未 木村さつき(麻生祐未)は、小学校の先生で、1989年の第1話で出てきてます。 真犯人ではありませんが、犯人のサイコパス的な行動を知っていた重要人物です。 1989年、真犯人の男を養子にして、育ての母親になっています。 そして、 2020年には犯人になります。 2020年に佐野文吾(鈴木亮平)の裁判で、冤罪を証言すると申し出た佐々木紀子(芦名星)を殺します。 金丸茂雄・ユースケ・サンタマリア 金丸茂雄(ユースケ・サンタマリア)は、刑事で心(竹内涼真)を怪しんでいます。 怪しい雰囲気ですが、真犯人ではありません。 事件の犯人がわかって接触した時に殺されてしまいます。 一つ飛んで、右端に行きます。 佐々木紀子・芦名星 佐々木紀子(芦名星)は、長谷川翼のところで説明しました。 長谷川の婚約者で、一緒に住んでいて、DVに遭っていて、青酸を盗めと命令された。 長谷川と加藤みきおの犯行を知っている人物で、金丸刑事が犯人に殺される現場も見ています。 2020年に、病気で余命が少ないことから、佐野文吾の無実を証言しようと決断しました。 しかし、証言する前に、木村さつき(麻生祐未)に殺されてしまいます。 原作漫画はどんな感じなのか、気になりませんか?テセウスは、怖面白くて読んだら止まりません! 恋つづやテセウスの船は、一度読んだら止まらなくおもしろいです! スポンサーリンク 真犯人は車いすの男・安藤政信 右から2番目の男! 車いすの男(安藤政信)は、役名が明かされていませんが、 真犯人です! 役名は、木村みきお(小学生の時は加藤みきお)で、小学生の時に祖母が亡くなって、身寄りがなくなった時に、担任の先生だった木村さつき(麻生祐未)の養子になって木村になりました。 2020年では、佐野鈴(貫地谷しほり)と一緒に住んでいます。 1989年小学校の事件 なぜ車いす生活なのかは、小学校の事件につながります。 加藤みきおは、元々サイコパス的な性格を持っていました。 学校のうさぎに薬を飲ませたり、第1話の三島千夏をパラコートで殺害した。 そして、千夏の姉の明音も青酸の致死量を試すために、長谷川翼の犯行に見せかけて、実行しています。 不気味なワープロを打っている男が加藤みきおです。 そして、小学校の事件を起こしています。 青酸をオレンジジュース(未来が変わると牛乳になる)の中に入れて、小学生や先生が亡くなった事件。 真犯人が車いすなわけ 自分は無傷なのは怪しまれるので、青酸を飲んで歩けなくなったように偽装していました。 検査の結果は、何ともありませんが、事件のショックで精神的なダメージを受けて、歩けなくなることもあるので、木村さつき先生や他の人たちも疑問を持つ人はいませんでした。 事件後、小学生の時から車いす生活をしています。 犯人を佐野文吾に仕立て上げるために、青酸を佐野の家に置いています。 真犯人はなぜ犯行を起こしたのか 加藤みきお(のちの木村みきお)は、両親から離れて、祖母に預けられたので、音臼村に引っ越してきました。 クラスメイトになった鈴と仲良くなって、 明るい鈴のことが好きになっていました。 ある日、鈴にクラスに好きな人はいるか聞くと、クラスに好きな人はいないけど、お父さんみたいな人と結婚したいと答えました。 そのことで、鈴の父親の 文吾(鈴木亮平)がいなくなればいいと、事件を起こしました。 事件を起こして、計画通り文吾が逮捕されました。 しかし、明るかった鈴が暗くなってしまいました。 加藤みきおは、先生の養子の木村みきおになって、何事もなかったように生活して大人になりました。 2020年の木村みきおと佐野鈴 それから、2020年木村みきお(安藤政信)は、鈴(貫地谷しほり)と一緒に住んでいて、妊娠5か月でした。 心(竹内涼真)が2020年に戻ると、 未来が変わっていて、姉の鈴と疎遠になっていた。 過去で文吾に会って、犯人じゃないと確信した心は、思い切って文吾に会いに行きます。 そして、文吾と話したときに、姉の鈴が来たことを聞いて、鈴に会いに行きます。 鈴が献身的にみきおに尽くしているのは、文吾のせいでみきおが車いすの生活を送っていることを申し訳なく思っているからでしょうか。 心と木村みきおがタイムスリップ 心は、木村さつきや木村みきおに気付いていきます。 木村みきおは、心(竹内涼真)を尾行している時に、 一緒にタイムスリップしてしまいます。 タイムスリップしたのは、小学校の事件の前日です。 そして、木村みきおは、小学生の加藤みきおに出会い、事件後に文吾が逮捕されたことで、鈴が暗くなってしまって、好きになった鈴ではなくなったことを伝えて、どうするか決めさせます。 その結果、小学校の事件は起きませんでした。 しかし、加藤みきおは、鈴を助けて、正義の味方になる方法を考えます。 鈴を助けて、正義の味方になれば、鈴の父親の文吾のように鈴に好かれると思いました。 そして、木村みきおは、事件のことを知っている文吾を殺そうとした時に、心がかばって刺されて亡くなってしまいました。 スポンサーリンク 最後の結末ネタバレ・ハッピーエンド そして、最後の結末は、2020年の未来が変わっています。 東京に住んでいる佐野一家4人、村が閉村するのでタイムカプセルを掘り起こしに行きました。 中にあった宝物の中にはタイムスリップした時に入れた、1989年に心が入れた佐野家と田村家の家系図と由紀との結婚指輪、写真が入っていました。 妊娠している鈴(貫地谷しほり)が見つけた週刊誌には、逮捕された加藤みきお少年Aの記事が特集されています。 そして、写真を見ると文吾をかばって 亡くなった心(竹内涼真)と末っ子の心がそっくりです! すると鈴は、末っ子の名前を「正義」にしようとしていたけど、お父さんが命の恩人と同じ名前にしたいからと「心」にしたと話します! その頃、心は同僚教師の岸田由紀(上野樹里)にランチに誘われて、その後、婚約者として家族に紹介しました。 心と岸田由紀が結婚することで、感激する文吾! 未来がガラッと変わって ハッピーエンドになりました。 将来、未来が生まれることになるでしょう! テセウスの船・・・部品交換したり、修復した船が最初の船と同じといえるのだろうか。 それが人間だったらどうだろう・・・。 過去が変わって未来が変わりましたが、結果オーライ、ハッピーエンドで良かったと思います。 には、続編の可能性をまとめています。
次の「テセウスの船」原作あらすじ|犯人は誰?タイトルの意味は?タイムパラドックスに挑むミステリー 2019年11月22日 2020年1月27日 9分 どうも、夏蜜柑です。 東元俊哉さんの漫画「テセウスの船」のあらすじと感想です。 わたしの大好きな タイムスリップ系ミステリー。 2020年1月からはTBS日曜劇場枠でのドラマ化も決定しています。 主人公は大量無差別殺人犯の息子・田村心。 事件が発生する前の1989年にタイムスリップし、事件の真相を突き止めるために父親と共に真犯人を探すという物語です。 スリリングな展開が次々と起こり、「犯人は誰なのか?」「主人公は過去を変えられるのか?」が気になって、読み出すと止まらなくなります。 アニメ化・映画化された「僕だけがいない街」と同じ系列ですね。 タイムスリップ系ミステリーが好きな人はハマると思います。 アテナイの英雄テセウスがクレタ島から船でアテナイに凱旋した。 その船は記念として、その後長い間アテナイにて保存されていた。 だんだん船の建材は朽ちていくため、朽ちた部分は少しずつ新しい建材に置き換えられていった。 そしてついに、元の建材は一つもなくなり、全て新しい建材に置き換えられた。 テセウスの船は哲学者らにとって恰好の議論の的となった。 ある者は「その船はもはや同じものとは言えない」とし、別の者は「まだ同じものだ」と主張したのである。 船のすべての建材が新しいものに取り替えられても、その船は「テセウスの船」と呼べるのか? という問いです。 似たようなケースは、現代においても身近なところにたくさんあります。 たとえばすべての部品が交換されたパソコン、メンバーがすべて入れ替わったグループ、スタッフや出演者がすべて入れ替わったテレビ番組など。 人間にしてもそうですね。 人の体の中では毎日3千億個の細胞が死に、ほぼ同数の細胞が生まれています。 成人の細胞の平均寿命は10年以下とされているので、もはやわたしの中に「昔のわたしを構成していた細胞」は存在しないことになります。 それでも「同じ人間」と言えるのか? 本作の主人公は、過去にタイムスリップして事件の関係者と会い、自分が知っている「未来の彼ら」とはまったく別人のような彼らを見て困惑します。 何が彼らを「変えてしまった」のか、あるいは「何も変わっていない」のか。 そのあたりも注目して読んでほしいポイントです。 生まれた時から殺人犯の息子という運命を背負わされ、世間から隠れるように生きてきた。 教員免許を持っているが、教師になることは諦めている。 服役中の父に会いに行く途中、音臼村に立ち寄って1989年にタイムスリップする。 佐野家に居候しながら、妻・由紀が残したノートをもとに事件を阻止しようとする。 田村由紀 心の妻。 心とは大学で出会い、事情を知った上で両親の反対を押し切って結婚した。 佐野の冤罪を疑い、事件についてノートにまとめていた。 娘の未来を出産した際に命を落とす。 佐野文吾 心の父親。 元警察官。 1989年6月24日に北海道音臼村の音臼小学校で生徒ら21人を殺害した犯人として、死刑判決を受ける。 無罪を主張し、現在も札幌の拘置所で無実を訴え続けている。 心が産まれる前、「正義」と名付けていた。 佐野和子 心の母親。 夫が逮捕され殺人犯の家族となった後、女手ひとつで子供たちを守ってきた。 「人様の前で笑顔や涙を見せてはいけない」が口癖。 心がタイムスリップした1989年では夫と2人の子供を支える豪胆で明るい女性。 佐野鈴 心の12歳上の姉。 心がタイムスリップした1989年では屋根の除雪中に転落し、偶然通りかかった心に助けられる。 心の同居人かつ教え子となり、心を本当の家族のように慕う。 佐野慎吾 心の6歳上の兄。 殺人犯の息子であることから、職場や住居を転々としている。 10年前に心に会いに来て以来、連絡を絶っている。 心がタイムスリップした1989年では屈託のない少年。 三島千夏 音臼村の三島医院の次女。 1989年1月7日夜、自宅倉庫にあった除草剤パラコートを誤って飲み、死亡する。 タイムスリップした心が事前に倉庫からパラコートを盗み出すが、事件を防ぐことはできなかった。 三島明音 音臼村の三島医院の長女。 1989年3月12日に行方不明になる運命だったが、心がタイムスリップした1989年では2月5日に行方不明となり、数日後に音臼神社で遺体となって発見される。 鈴と仲が良く、おそろいのキーホルダーをつけていた。 行方不明になる直前、千夏を殺した犯人として心を疑い、鈴と喧嘩別れしてしまう。 長谷川翼 音臼村の新聞配達員。 多忙な三島夫婦の代わりに、明音と千夏の面倒を見てきた。 音臼小の子供たちからも慕われている。 心が除草剤パラコートを盗むところを目撃し、千夏を殺した犯人として疑う。 佐々木紀子 翼の婚約者。 木村鍍金工場でパート従業員として働いている。 1989年の4月6日に青酸カリを飲んで自殺する運命だったが、心がタイムスリップしたことによって過去が変わり、生き延びる。 木村さつき 音臼小学校の教員。 心が臨時職員として働けるよう校長に掛け合う。 1989年6月24日の音臼小無差別殺人事件の被害者となる運命だったが、心がタイムスリップしたことによって過去が変わり、生き延びる。 木村敏行 さつきの父。 木村鍍金工場の社長。 1989年1月12日に音臼岳山道で雪崩に巻き込まれ重体になる運命だったが、タイムスリップした心に助けられて生き延びる。 田中義男 音臼村の住人で、元町議会議員。 有名な詩人でもある。 心臓に持病があり、1989年2月5日に心筋梗塞で亡くなる運命だったが、心がタイムスリップしたことで過去が変わり生き延びる。 目が見えず寝たきりの状態。 金丸 北海道警察捜査一課の刑事。 心の言動を怪しみ、千夏を殺した犯人として疑っていたが、明音が殺された現場写真を見て真犯人に気づく。 心のタイムスリップによって過去が変わり、1989年2月に崖から転落して不審死を遂げる。 各巻のあらすじ(ネタバレ有) 田村心は、妻・由紀とやがて産まれてくる子供と共に幸せな家族を築こうとしていた。 心の父・佐野文吾は、心が生まれる前の1989年6月24日に北海道音臼村の音臼小学校で生徒と教職員21人に青酸カリ入りのジュースを飲ませて殺害し、死刑判決を受けた元警察官だった。 感情を殺し、教師になる夢をあきらめ、素性を隠してひっそりと生きてきた心。 自分たち家族の人生を壊した父親に憎悪を抱いていたが、妻の由紀は佐野文吾の冤罪を疑い、密かに事件に関する記事を集めてノートにまとめていた。 由紀は緊急入院の末に出産に臨むが、命を落としてしまう。 結婚に反対していた由紀の両親は、残された子供を自分たちが引き取ると言う。 由紀が残したノートを見て、父親の冤罪が証明されれば子供を奪われずに済むと考えた心は、札幌の拘置所で無実を訴え続ける父・文吾に会うため北海道へ向かう。 そして事件現場となった音臼村小学校跡を訪れた心は、不思議な霧に包まれ、事件が起こる前の1989年1月7日にタイムスリップする。 音臼村で小学生の姉・鈴を偶然助けた心は、警察官の父・佐野文吾と対面する。 佐野の人柄が予想とは違うことに戸惑う心。 由紀のノートには、無差別殺人事件の前に音臼村で起きた不審な事件や事故の詳細がまとめられていた。 心はその日亡くなるはずの三島千夏を救おうと、彼女の死因となる除草剤パラコートを盗み出すが、運命を変えることはできず千夏は亡くなる。 さらに、心がパラコートを盗む現場を新聞配達員の長谷川翼に目撃され、犯人と疑われてしまう。 心は鈴を助けた恩人として佐野家に居候することに。 佐野は心を怪しみ追い出そうとするが、心を信じる妻・和子と子供たちに反対される。 和子のお腹には子供=心がいた。 佐野は心の荷物を探り、平成27年に交付された免許証を見つけてますます怪しむようになる。 心は1月12日に雪崩に巻き込まれて重体になる運命だった木村敏行を救うことに成功。 佐野は生まれてくる子供に「正義」と名付け、自分にとって正義とは1人の人間を助けること、どこかの悪人を救うことだと語る。 心は自分が「正義」のために生まれたのだと確信する。 北海道警察から捜査一課の金丸が訪ねてくる。 金丸は千夏を殺した犯人として心を疑い、身分証を見せるよう促すが、佐野が機転をきかせて金丸を追い返す。 心は佐野と一緒に温泉に行き、2017年の未来から来たことを打ち明ける。 心は音臼村の小学校教員・木村さつきの力添えで、小学校の臨時職員として働くことに。 鈴がいる5年生の担任となるが、子供たちが可愛がっていたうさぎが惨殺されるという事件が起こる。 心は新聞配達員の長谷川翼を疑い、子供たちから嫌われてしまう。 心は佐野と協力し、2月5日に心筋梗塞で亡くなる田中義男を助けようと頻繁に家を訪ねる。 目が見えない田中は見舞いに来た客や子供たちに詩の代筆を頼んでいたが、そのノートには不気味な絵が描かれていた。 子供たちは心が千夏を殺した犯人ではないかと疑い、よそよそしくなる。 そのせいで、心を慕う鈴は親友だった千夏の姉・明音と喧嘩してしまう。 2月5日当日、心と佐野は田中のもとを訪れるが何事も起こらず、代わりに明音と鈴がいなくなったという知らせが入る。 小屋に閉じ込められた明音は翼に乱暴され、再び小屋に監禁される。 吹雪の中、鈴が見つかるが、明音の行方は知らないと言う。 心は自分が過去を変えようとした結果、事態が悪くなっていることに不安を抱く。 佐野は心が何かを隠していると気づきノートを見せるよう訴えるが、心は頑なに拒む。 佐野は心が気にしていた木村鍍金工場を訪れ、青酸カリが盗まれていることを知る。 その頃、木村鍍金工場にパート勤務している佐々木紀子は、仕事を休んで翼が撮影した明音の写真を処分していた。 心と佐野は音臼岳の小屋を訪れ、明音が監禁されていた痕跡を見つける。 小屋を出た心は、待ち伏せていた金丸に逮捕されてしまう。 金丸に逮捕される直前、心はとっさにノートと免許証を湖に投げ捨てる。 音臼神社で明音と翼の遺体が見つかり、死因は青酸中毒だと判明する。 金丸は千夏、明音、翼を殺したのは心だとして自白を強要するが、殺害現場に落ちていた「S」のキーホルダーを見て何かに気づく。 それは鈴が明音からもらったおそろいのキーホルダーだった。 心は釈放されて佐野家に戻り、佐野にこれから起こるはずの音臼小無差別殺人事件について告白する。 事件の犯人は佐野であり、自分は佐野の息子だと打ち明ける心。 佐野は心の言葉を信じることができず、怒りを露わにする。 佐野に村を出て行くよう告げられ佐野家を出た心は、濃い霧に包まれる。 その頃、犯人は心が捨てたノートと免許証を手に入れていた。 2017年6月10日に戻ってきた心は、以前の世界と違っていることを知る。 母・和子は事件後に一家心中を図り、和子と慎吾が死亡。 姉の鈴と心だけが生き残り、2人は児童養護施設に預けられて育った。 心は独り暮らしで、由紀とも結婚していなかった。 無差別殺人事件の被害者も一部変わっており、姉の鈴は明音の殺害に関わっているという疑いをかけられていたことがわかる。 由紀の実家を訪ねる心。 由紀にとって心は初対面の相手だった。 さらに、由紀が週刊誌の記者として佐野の息子である自分に興味を持っていることを知った心は、家を訪ねてきた由紀を追い返してしまう。 心の部屋には、犯人から届いたと思われる不気味な絵が何枚も保管されていた。 心は1989年の6月に何があったのかを知るため、札幌の拘置所にいる佐野に会いに行く。 佐野は心のことを覚えていた。 心は初めて佐野を「父さん」と呼び、2人は涙の再会を果たす。 佐野は1989年に心が姿を消した後のことを話す。 2月に金丸が音臼山の事件現場近くで崖から落ちて亡くなった。 明音の事件が解明されることはなく、三島夫婦と佐々木紀子は村を出て行った。 佐野は村を出ようとしたが和子を説得できず、6月24日の学校お泊まり会を中止に持ち込むこともできなかった。 事件当日、佐野は鈴と慎吾をお泊まり会には参加させず、警備として現場に行ったが、事件は起こらなかった。 翌朝子供たちが次々と倒れ、牛乳に青酸カリが入れられていたことがその後の調べでわかる。 佐野の家から青酸カリが押収されたが、佐野本人には身に覚えのないことだった。 心は佐野から姉・鈴の居場所を聞き、鈴に会いに行く。 鈴は名前を「村田藍」と変え、顔を整形し、別人のようになっていた。 鈴は妊娠中で、家には足の不自由な内縁の夫がいたが、佐野の娘であることは隠していた。 弁護士のもとに、佐々木紀子から佐野の無実を証明する手助けをしたいという連絡が入る。 鈴は佐野が逮捕されてから母・和子が一家心中を図るまでの辛い日々を語る。 鈴と心は2人で佐野に会いに行くが、鈴はこれを最後に会うのをやめると心に告げる。 拘置所からの帰り、心は偶然鈴の夫と義母に会い、彼らが事件の被害者である加藤みきおと教師の木村さつきであることを知る。 みきおは青酸カリの後遺症で下半身不随となり、さつきは事件後にみきおを養子として引き取っていた。 鈴は加害者遺族としてみきおをサポートしたいと語るが愛情は抱いておらず、高圧的なみきおに怯えていた。 心は由紀を北海道に呼び出し、24日に行われる音臼事件の慰霊祭で佐々木紀子から話が聞けるかもしれないと伝える。 その会話を盗み聞きした木村さつきは、鈴を脅して佐々木紀子の家へ同行させる。 鈴と再会した紀子は、事件が起きることを前から知っていたと告白する。 1989年2月5日。 日頃から翼に暴力を振るわれていた紀子は、翼に命じられて職場の「木村鍍金工場」から青酸カリを盗み、翼に渡した。 その後、翼は明音を隠しに行くと言い、明音の写真を燃やすよう紀子に命じて家を出て行った。 その翌日、翼と明音の遺体が発見されたが、紀子は警察に何を聞かれても知らないふりを通した。 2月26日、紀子は音臼岳で金丸がある人物と話している現場を目撃する。 金丸はその人物に影から突き落とされ、命を落とした。 紀子は自分が自殺すると言われたことに動揺し、怖くなって音臼村を出たと言う。 さつきは鈴に紀子を殺すよう促すが、紀子から犯人の写真を見せられた鈴はショックのあまり部屋を飛び出し、意識を失ってしまう。 心と由紀は鈴を病院に運ぶが、鈴は子供を堕ろしたいと言い出す。 さつきは紀子を殺して犯人の写真を処分し、自分で自分を刺して110番通報する。 病院に搬送されたさつきを見舞いに来た人物は、さつきにオレンジジュースを手渡す。 心は犯人に会うため、音臼小学校跡地へ向かう。 そこへ現れたのは、みきおだった。 みきおは車いすに乗っておらず、その手には木村さつきのものと思われる2つの目玉が握られていた。 みきおは心が1989年に捨ててきた免許証を取り出し、どうやって過去に戻ったのかと聞く。 心はみきおに自首を勧めるが、霧の中でみきおに刺されてしまう。 逃げるみきおを追う中で、心は再びタイムスリップする。 心が病院で目を覚ますと佐野がそばにいて、1989年6月20日だという。 心は佐野に未来で見てきたことを話し、犯人は木村さつきと加藤みきおだと明かす。 祖母と2人暮らしだったみきおは施設に入り、村を出ていた。 佐野家に戻った心は、和子と鈴、慎吾に歓迎される。 心は佐野に村から出ることを勧めるが、佐野は悲劇が起こるとわかっていて見て見ぬふりはできないと村に留まる。 みきおは田中義男の家を訪ね、うさぎを殺した時の状況を詳細に語る。 みきおの背後にいた男が田中義男に襲いかかる。 駐在所に火事の連絡が入り、心と佐野が駆けつけると、田中義男の家は炎に包まれていた。 その頃、佐野の家には加藤を名乗る人物が訪れていた。 佐野家を訪れた男は加藤みきおの叔父だと言うが、心のことを知っていた。 佐野が間もなく戻ると知ると、男は立ち去る。 田中義男は火事が起きた自宅で遺体で発見される。 加藤信也が村に現れたことを知った佐野と心は、和子と子供たちを親戚の家に非難させることに。 心は幸せだった証が残るようにと、結婚指輪を埋める。 佐野は明音の首にわずかな痣が残っているのを見て、青酸カリで思うように死ななかった明音を犯人が首を絞めて殺したのではないかと考える。 痣が強く残らなかったのは、子供の握力だったからだと。 その頃、加藤みきおは未来からきた自分=加藤信也と行動を共にしていた。 佐野は校長にお泊まり会の延期を訴えるが聞き入れてもらえず、親戚の家に向かったはずの和子と子供たちも消息を絶ってしまう。 ついに1989年6月24日、事件当日の朝がやってくる。 心は音臼小学校へ向かい、佐野は加藤みきおを迎えに駅へ向かうが、みきおも信也も電車には乗っていなかった。 その頃、みきおは湖のほとりで加藤信也と楽しげに語り合っていた。 自作のパラコートジュースで千夏を殺したこと、自分に乱暴した翼を脅して明音を監禁・乱暴させたこと、その後明音に青酸カリを飲ませて殺したこと。 みきおと信也は木村さつきを小屋に呼び出し、首を絞めて殺害しようとする。 さつきはみきおが鈴と同棲する直前に彼の犯行のすべてを知るが、死を望むみきおを説得し、犯行を隠蔽する道を選んだのだった。 音臼小学校で佐野と合流した心は、一人で放送室にいた加藤みきおを発見。 加藤信也とさつきの居場所を尋ねるが、みきおは知らないと言う。 心と佐野はお泊まり会の参加者に飲食物を与えないよう、夕食の前に火災報知機を鳴らそうとするが、故障により警報機は鳴らない。 心は飲み物に毒が入っていることを参加者に伝え、お泊まり会を中止させようとする。 そこへ村に来る途中で出会った慎吾をおぶった紀子が現れ、慎吾は和子と鈴が知らない男に連れ去られたと証言。 慎吾のポケットには加藤が書いた絵が入っており、教室の黒板の絵と合わせると「18:30」になった。 残り時間は15分を切り、心はひとりで風速計がある小屋へ向かい、佐野は小学校に残ることに。 心は小屋で2017年からタイムスリップした加藤に襲われ、監禁される。 小屋の中には殺されたさつきの遺体があり、加藤は小屋に灯油をまいて火をつける。 加藤みきおの目的は、鈴の理想の男性である佐野を排除し、鈴を手に入れることだった。 しかし事件後の鈴は変わってしまい、みきおが本当に手に入れたかった鈴ではなくなったいた。 加藤はみきおに鈴を救出させてヒーローに仕立て上げ、自分が犯人として殺されることで、みきおと鈴の未来を変えようとする。 旧体育館に監禁されていた鈴と和子は、彼らのシナリオ通りみきおによって救出される。 みきおは加藤信也が書いた犯行を自白する手紙を持っていたが、佐野は2人の計画だと見抜く。 校庭に加藤が現れて佐野をナイフで刺そうとするが、小屋を脱出した心が駆けつけ、佐野をかばって刺される。 佐野は加藤を射殺。 佐野が泣き叫ぶ中、心は息を引き取る。 2017年6月10日。 佐野と和子、鈴、慎吾は、久しぶりに音臼村を訪れる。 家の庭に埋めたタイムカプセルを28年ぶりに掘り起こし、思い出話に花を咲かせる4人。 心が残した指輪と家系図を見た佐野は、心の妻「岸田由紀」を探そうとする。 小学校教師になっていた心は、同じ学校で働く同僚の由紀を連れて帰り、家族に紹介する。 千夏、明音、金丸を殺した連続殺人犯・加藤みきおは、少年院を出たあと都内で暮らしていると週刊誌の記事で報じられていたが、北海道に姿を見せていた。 感想(ネタバレ有) 犯人の正体と動機 面白かったです~。 タイムスリップ系が大好きなので、かっつり堪能しました。 思っていたよりもサスペンス描写が怖かったですけどね。 (これ映像化どうするんだろう……) 第9巻で犯人を明かしてしまったのがもったいなかった。 そこでスッキリした分、若干最終巻が盛り下がったように思う。 でも最終巻で犯人の動機が明かされてから再度読み返すと、6巻以降のみきおのセリフや行動がぜんぶ腑に落ちますね。 みきおは鈴を手に入れるために佐野を殺人犯に仕立て上げたけれど(鈴の理想の男性が父親だったから)、再会した鈴は事件の影響で別人のようになってしまっていて。 「テセウスの船」のように、同じだけれど同じじゃなかった。 みきおが手に入れたかったのは、事件前の屈託のない鈴だった。 自分でしたことなのに、勝手な言い分ですけれども。 それでタイムスリップの方法を心にしつこく聞いていたんですね。 結末について タイムスリップ系の面白さは「過去を変えることによって未来が変わる」ところだと思っています。 主人公が最終的に「望んだ未来」を手に入れられるかどうか。 主人公の努力が報われて、未来が良い方向に変わるかどうか。 その結末を見たいがために、ハラハラしながら主人公を応援するわけです。 ところがこの作品は、頑張った主人公が未来を見ずに死んでしまう。 〝彼〟が望んだ未来の風景に、〝彼〟は存在しません。 〝彼〟がいたことを知る人も、ほとんどいません。 変わり果てた未来に存在するのは、新たに生まれた、主人公にそっくりなもう一人の〝彼〟です。 物語としてはうまくできていたけれど、カタルシスはないですね。 主人公が死んで物語が終わった後に、別の物語が始まったような淋しさを覚えました。 見せられているのは幸せな未来であるはずなのに、もの悲しい結末でした。 それこそが、この作品の主題「テセウスの船」なのでしょうね。
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