副作用 (添付文書全文) 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない為、発現頻度は不明である。 1.重大な副作用 眼圧亢進、緑内障、白内障:眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障、白内障を起こすことがあるので注意する。 大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により緑内障、白内障等の症状が現れることがある。 2.その他の副作用 1).皮膚感染症:皮膚真菌症(皮膚カンジダ症、皮膚白癬等)、皮膚細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛嚢炎等)及び皮膚ウイルス感染症が現れることがある[密封法(ODT)の場合、起こりやすい]ので、このような症状が現れた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止する。 2).その他の皮膚症状:長期連用により、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、皮膚色素脱失、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほに潮紅、口囲潮紅等、丘疹、膿疱、毛細血管拡張)、多毛等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には徐々にその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替える。 また、ステロイドざ瘡、魚鱗癬様皮膚変化、一過性皮膚刺激感、皮膚乾燥が現れることがある。 3).過敏症:塗布部に紅斑、発疹、蕁麻疹、そう痒、皮膚灼熱感、接触性皮膚炎等の過敏症状が現れた場合は、使用を中止する(なお、これらの症状は原疾患の症状に類似している場合がある)。 4).下垂体・副腎皮質系機能:大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、下垂体・副腎皮質系機能抑制を来すことがあるので注意する。 また、大量又は長期にわたる広範囲の使用において、投与中止、密封法(ODT)において、投与中止により急性副腎皮質機能不全に陥る危険性があるため、投与を中止する際は患者の状態を観察しながら徐々に減量する。 5).中心性漿液性網脈絡膜症:中心性漿液性網脈絡膜症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行う。 使用上の注意 (添付文書全文) (禁忌) 1.細菌皮膚感染症・真菌皮膚感染症・スピロヘータ皮膚感染症・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬・けじらみ等)[感染を悪化させる恐れがある]。 2.本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。 3.鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れる恐れがあり、また、感染の恐れがある]。 4.潰瘍<ベーチェット病は除く>、第2度深在性以上の熱傷・第2度深在性以上の凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れる恐れがある]。 (重要な基本的注意) 1.皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか又はこれらとの併用を考慮する。 2.皮膚萎縮、ステロイド潮紅などの局所的副作用が発現しやすいので、特に顔面、頚、陰部、間擦部位の皮疹への使用には、適応症、症状の程度を十分考慮する。 3.大量又は長期にわたる広範囲の使用[特に密封法(ODT)]により、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状が現れることがあるので、特別な場合を除き長期大量使用や密封法(ODT)を極力避ける。 4.本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は使用を中止する。 5.症状改善後は、速やかに他のより緩和な局所療法に転換する。 (高齢者への使用) 一般に高齢者では副作用が現れやすいので、大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特に注意する。 (妊婦・産婦・授乳婦等への使用) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては使用しないことが望ましい[動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている]。 (小児等への使用) 小児等に対して長期使用又は密封法(ODT)は、発育障害を来す恐れがあるので避ける。 また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意する。 (適用上の注意) 1.使用部位:眼科用として使用しない。 2.使用方法:患者に治療以外の目的(化粧下、ひげそり後など)には使用しないよう注意する。 (その他の注意) 乾癬患者に長期大量使用した場合、治療中あるいは治療中止後、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬等がみられたとの報告がある。 (取扱い上の注意) 安定性試験:最終包装品を用いた長期保存試験(室温、6年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、本剤は通常の市場流通下において5年間安定であることが確認された。 処方薬事典は医療・医薬関係者向けのコンテンツです。
次の効能・効果 [ ]• 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、日光皮膚炎を含む)• 痒疹群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹を含む)• 掌蹠膿疱症• 虫刺され• 薬疹・中毒疹• ジベル薔薇色粃糠疹• 慢性円板状エリテマトーデス• 扁平紅色苔癬• 紅皮症• 肥厚性瘢痕・ケロイド• 肉芽腫症(サルコイドーシス、環状肉芽腫)• アミロイド苔癬• 天疱瘡群、類天疱瘡(ジューリング疱疹状皮膚炎を含む)• 悪性リンパ腫(菌状息肉症を含む)• 円形脱毛症(悪性を含む) 皮膚の急性・慢性の治療にも使用される。 副作用 [ ] 外用剤ではあるが、添付文書には重大な副作用として ()、、が記載されている。 これらは特に眼瞼皮膚への使用あるいは大量または長期にわたる広範囲の使用で発現し易いとされる。 その他にも(カンジダ症、白癬等)、皮膚細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛嚢炎等)、稀に皮膚ウイルス感染症が発現するほか、長期連用で痤瘡様発疹、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、色素脱失、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、多毛、魚鱗癬様皮膚変化、一過性刺激感、乾燥が発現することがある。 吸収率の高い部位、頬、頭、首、陰部では長期連用しないよう注意し、顔へのベリーストロングのステロイドの使用は推奨されない。 全米皮膚炎学会によれば、の危険性を医師と患者は知っておきべきで、強いステロイドの連用は2週間までとし、その後少しづつ漸減して減らしていくとした。 禁忌 [ ]• 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症および動物性皮膚疾患(疥癬・毛虱等)• 過敏症の既往歴• 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎• 潰瘍(除 ベーチェット病)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷 ラットで催奇形性が認められているので、妊婦または妊娠している可能性のある婦人に対しては使用しないことが望ましいとされている。 カリフォルニア州環境保護庁は、下記の様に警告している。 催奇形性:有(胎児の異常発生)。 カテゴリーC(局所に使用した場合の催奇形性については実験されていないがクロベタゾールは経皮吸収される。 ウサギおよびマウスに皮下投与した実験では、明確な催奇形性が見られた。 プロピオン酸クロベタゾールは、より効果の弱い他のステロイドに比べて催奇形性が強い。 妊婦を対象とした催奇形性試験は実施されていない。 妊婦に対しては潜在的な利益が胎児への潜在的なリスクを上回る場合にのみ使用すべきである。 出典 [ ]• 2015年8月29日閲覧。 2015年8月29日閲覧。 Hajar T, Leshem YA, Hanifin JM, et al. March 2015. Acad. Dermatol. 3 : 541—549. , Office of Environmental Health Hazard Assessment, California Environmental Protection Agency• 厚生労働省 2001年9月7日. 2015年8月29日閲覧。 厚生労働省 2004年6月3日. 2015年8月29日閲覧。 国民生活センター 2008年7月16日. 2015年8月29日閲覧。 国民生活センター 2014年3月11日. 2015年8月29日閲覧。 関連項目 [ ]• 外部リンク [ ]•
次のいろいろな症状で使用しやすいように、強さ(ランク)の弱いものから強いものまで多くの製品があり、その強さは5ランクに分けられています( 表2)。 最近はジェネリックのステロイド外用薬が多く登場し、たくさんの商品名がありますが、中に入っている成分名を比較すると、どのランクのステロイド外用薬かを知ることができます。 日本にはたくさんのステロイド外用薬があると言われていますが、欧米ではさらに多くのステロイド外用薬が使用されています。 また、日本では5gチューブが主流ですが、欧米の外用薬は50gや100gチューブが主流です( 図25)。 日本と比較して、欧米の方が外用薬の使用量が多いのは、チューブサイズの違いが影響していると考えられます。 表2 ステロイド外用薬のランク:成分名(おもな商品名) ストロンゲスト(1群) 0. 一方で、ステロイドホルモンには抗炎症作用以外に、血糖値をあげたり、胃粘膜を過敏にしたり、骨粗鬆症を引き起こす作用があり、そのために非常に怖い薬という印象があります。 ステロイド内服薬は消化管で吸収され全身に波及するため、こういった全身性の副作用を引き起こすことがありますが、外用薬は皮膚から吸収されるため、血液中に入る量は微量で先ほど触れたような全身性の副作用が起きることは、まずありません。 一般に、ステロイド外用薬の副作用は皮膚にあらわれます。 表3はステロイド外用薬とタクロリムス軟膏の効果と副作用をまとめたものですが、ステロイド外用薬の局所性副作用として、以下のようなものがあげられます。 (1)うぶ毛が生える( 図26) (2)塗ったところにニキビができやすくなる( 図27) (3)同じ場所に塗り続けると血管がやや目立つことがある( 図28) (4)同じ場所に塗り続けると皮膚がややうすくなることがある( 図29) (5)皮膚がうすくなりすぎて皮膚線条ができることがある( 図30)。 このうち (1)~ (4)までの副作用はステロイド外用薬の使用量が少なくなると回復しますが、 (5)は回復しません。 (5)の皮膚線条は同じ場所に数年間毎日塗り続けると発生しますので、皮膚線条を起こさないよう、医師の注意深い観察と指示が必要です。 03%)と成人用(0. 1%)の2種類がある。 そのため、ステロイド軟膏で副作用が出ている部位にも塗ることができる。 皮膚線条とは: 体が急に成長する成長期、急に体重が増えた時、妊娠した時などに上腕部、腹部、腰部、鼠蹊部、大腿部にできる皮膚の亀裂による皮膚の線条。 皮膚が急速に引き延ばされることで、皮膚の真皮のコラーゲン・弾力線維に亀裂ができることによって生じる。 ステロイド軟膏を同じ場所に数年間毎日塗っていると出現しやすくなる。 《ステロイド外用薬は色素沈着を引き起こす?》 ステロイド外用薬を塗ると皮膚が黒くなるといわれていますが、それはまったくの誤解です。 一般に私たちの皮膚の表皮にはメラニン色素がたくさんあり、紫外線を防いでくれる働きがあります。 しかし、アトピー性皮膚炎のように皮膚の炎症が長引くと、表皮が壊れてメラニン色素が真皮に落ちてしまいます。 真皮に落ちたメラニン色素は体外になかなか排泄できませんので、体内の貪食細胞が処理してくれるのを待つしかありません。 皮膚炎が強ければ強いほど、かゆくて引っ掻きますので、表皮がたくさん壊れ、真皮にメラニン色素が落ちることになります。 貪食細胞の能力には限りがあるため、真皮内のメラニン色素はその場所に沈着してしまいます。 つまり皮膚が黒くなるのはステロイド外用薬とは無関係で、アトピー性皮膚炎の炎症が強く、たくさん引っ掻いたことを意味しています。 炎症が強いときは、炎症の赤みで黒い色素沈着がはっきりしませんが、ステロイド外用薬で炎症が軽快して赤みが治ると、一挙に黒い色素沈着が目立つため、ステロイド外用薬で黒くなったと勘違いされてしまうのです。 髪の毛の生えている頭部にはローションが塗りやすく、また軟膏のべとべと感が嫌いな人にはクリームが好評です。 ローションを顔や体に塗っても構いません。 ただし、アルコール基剤のローションを顔や体に塗る場合はしみることがあります。 テープ剤はひび割れや皮膚表面が固くなった部位にとても有効です。
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