箱根駅伝の繰り上げスタートのルールを分かりやすく解説 東京都心・高層ビルが立ち並ぶ大手町から、雪もちらつく厳寒の「天下の険」箱根へ。 東京都~神奈川県と、全国的にも 非常に交通量の多い東海道の大動脈を〝貸し切り〟で走るだけに、 箱根駅伝には 厳格な「時間制限」があります。 市民生活への影響を抑えるため、 駅伝の交通規制には当然タイムリミットが。 時間内にレースを終わらせるには全選手がスピーディに走れば問題ないのですが、スポーツだけにそうもいきません。 不調などで遅れてしまう大学があると、終了時刻の関係で到着まで待てないため、一定時間経過後、次の走者がたすきリレーなしで 「自動強制スタート」します。 これが 「繰り上げスタート」です。 大会規定を要約すると以下の通りです。 ・往路の鶴見・戸塚中継所で 先頭走者通過から10分超遅れたチームは、前の走者が到着しなくても 次の走者を出発させる ・往路の平塚・小田原中継所では 15分遅れたら繰り上げスタート。 復路は全中継所でリミット 20分とする。 「トップから 10分遅れ」というのは、いくら実力差が近い最近の箱根駅伝とはいえ、 かなり厳しいルール。 このため繰り上げスタートはよく見られる光景でもあります。 いよいよ明日は区間エントリー。 往路のエントリーがが注目されていますが、各校の当て馬がどうなっているのかが楽しみです。 読売新聞本社の2階には各校の襷の超拡大版が掲げられていて、自然と気持ちが盛り上がってきます。 選手には非情とはいえ、 「繰り上げスタート」はルール上やむを得ない措置でもあります。 箱根駅伝開催要項には、繰り上げスタートについて以下のような規定もあります。 ・繰り上げスタートのチームは、大会本部が用意する 黄色と白色のストライプのたすきを使用する ・ただし 5区、10区は各チーム独自のたすきを使用する ・途中棄権したチームも次区間からは黄色と白色のストライプのたすきを使用し、10区のみ各チーム独自のたすきを使用する 箱根駅伝では基本は 自校のスクールカラーやロゴ入りのたすきをつなぎます。 たすきは 駅伝選手にとって 「命」のような存在であり、母校の歴史や諸先輩の心がこもった 大事な「シンボル」ですから大事につなぎたいもの。 しかし 繰り上げスタートになると、自校のたすきは使えず、大会専用の一風変わった(?)デザインのものに代えられてしまいます。 運営本部側からすると、厳格なタイム判定などのため区別したいのが理由でしょうが、心理的には勿論見た目の上でも、 繰り上げスタートの「屈辱」は選手にとっては極めて大きいものがあるといえそうです。 ただルール上かなり厳しいタイム設定となっていることもあり、過去には多くの 「繰り上げスタートの悲劇」が起きています。 ごく一例ですが以下にご紹介します。 3区は痛恨の繰り上げスタートとなり、 本川選手は倒れ込むようにゴール。 ココがポイント• 交通規制の時間制限から、遅れた選手は繰り上げスタートに• 1・2区では「先頭から10分」と厳しいルール。 たすきも別に!• 過去には残り5秒で無情の繰り上げも。 選手もファンも悲嘆 交通規制さえなければ必要のない「繰り上げスタート」ルールですが、自然との闘いや駆け引き、風景の美しさも箱根駅伝には不可欠な要素。 「繰り上げやめたいなら、東京ドームを何百周もぐるぐる周り続ければいいじゃん」とは残念ながらいきません(笑)。 非情な繰り上げスタートですが、主催者の「温情措置」もあります。 規定の通り、往路・復路の最後の区間だけは、全ての選手が自校のたすきを使えるのです。 せめてもの「武士の情け」でしょうか……。
次の日本のお正月!それは箱根駅伝とともにあります! 寒い冬、コタツに入って、山の神を見る! これ以上、正月を満喫する方法はありませんね! 2018年の箱根駅伝は・・・• 1月2日(火)7:00~ 往路• 1月3日(水)7:00~ 復路 正月だからって、寝坊していられませんね!!! さてさて、この箱根駅伝観戦を満喫するためには、『押さえておきたい基礎知識』がいくつかあります!! 今回は、その中でも• 『繰り上げスタート』 について、学んでいきましょう!! 繰り上げスタートって• 時間は何分遅れたら?• 場所はどこの中継所で?• たすきはどうなるの? などなど、実は気になるところがいっぱいですね! スポンサーリンク 目次• 箱根駅伝の繰り上げスタートとは? 『繰り上げスタート』とは、先頭走者から遅れたチームは、 交通規制の時間を長引かせないため、各中継所審判主任の裁定で、前走者が到着しなくても次の走者を出発させる Wikipedia 本来の箱根駅伝の規定では、 『繰り上げ出発』というのが正しいようです。 テレビの放送などで使われたため、『繰り上げスタート』という呼び名が定着しました! 出場チームからすると無念ですが、いたしかたないですね。 お正月に長時間の交通規制はやはり厳しいものがありますからね。 繰り上げスタートの時間は何分から?中継所の場所は? さて、繰り上げスタートとなる時間は何分からなのでしょうか? 実は、繰り上げスタートが実施される中継所や時間は決まっています! また、往路か復路かによっても変わってくるのです! 往路 往路では先頭の走者が通過後、• 鶴見中継所では 10分• 戸塚中継所では 10分• それ以外の中継所 20分 遅れたチームは、前走の走者が到着していなくても次の走者がスタートしなければなりません! 復路 復路では、• 1位から 10分以内のチームは 時差出発• それ以降のチームは、 10分後に同時スタート このように復路の朝のスタートは、一斉に複数チームが出発するため、『繰り上げ一斉スタート』とも呼ばれます。 箱根駅伝のみどころは、各校が伝統のタスキをつないでいくところですよね! その大切なタスキを次につなぐことができない、なんて本当に無念です。 ですが、もし仮に「繰り上げスタート」で仮のタスキとなってしまっても、• 往路最終の5区• 復路最終の10区 では、事前に連盟に提出した各学校のチームタスキを使用することができます! 前回の無念の繰り上げスタートは? 2016年の箱根駅伝では、• 大東大• 国学院大• 国士館大 が繰り上げスタートとなってしまいました! また、悔しいことに、• 山梨学院大• 日大 こちらの3校は、最終10区でタスキをつなげなかったため、 ゴールを仮のタスキで迎えることとなってしまいました! タスキを全区間つなぐことができないというだけで、悔しいと思います。 最終10区をつなぐことができなかったなんて、選手のみなさんの無念ははかりしれません。 中継所についても、次の走者がいないとわかったときの、タスキをもったまま崩れ落ちる姿など、本当に観ていて悲しくなります。 まとめ お正月に箱根駅伝観戦を楽しむために、『繰り上げスタート』について確認していきました! 箱根駅伝では、急なアクシデントや想像もつかない逆転劇など、 毎年ドラマがたくさん生まれています! 涙するシーンも何度も出てきます! 基礎知識をもって、走者のみなさんを応援していきましょう!.
次のContents• 駅伝とは何か まず駅伝がどんなスポーツなのかルールなども含めて確認していきましょう。 今回はお正月に行われる箱根駅伝をピックアップしていきます! 箱根駅伝は「東京箱根間往復大学駅伝競走」が正式名称で、駅伝ファンのみならず全国的に大きな注目を集めている大会ですが、 実は関東大会のような位置づけで実施されています。 そのため、関東学連加盟校という組織、簡単にいうと関東の大学しか出場資格がないんです。 そもそも、なんで駅も通らないのに駅伝というのでしょうか? 個人的に気になったので「由来辞典」で調べて知ると以下のように書いてあります。 「駅伝」という言葉は、1917年に日本で最初の駅伝「東京奠都(てんと)五十年奉祝東海道五十三次駅伝競走」を読売新聞社が主催した時に、神宮皇學館の武田千代三郎によって命名された。 これは、江戸時代における東海道五十三次における伝馬制からヒントを得たとされる。 街道の宿駅ごとに「駅馬」が用意され、各郡で飼育された乗り継ぎ用の「伝馬」とともに公用の旅行に共された。 伝える馬は江戸時代には民間の輸送用としても使われた。 この駅制にもとづいて幹線道を往来する「駅馬」と「伝馬」からヒントを得て、「駅伝」と命名したといわれている。 それぞれの中継地点を江戸時代でいう宿駅、選手を馬とみなして駅伝という名前がつけられたようです。 なるほど、勉強になりますね。 メンバーと走る距離 箱根駅伝は1月2日に行われる「往路」107. 5kmと1月3日に行われる「復路」109. 6kmの合計217. 1kmを計10名でタイムを競います。 往路を1〜5区、復路を6〜10区で分けて、中継地点でたすきを次のランナーに渡してゴールを目指します。 それぞれの区間の距離と特徴 区間によって走る距離や特徴が異なるため監督は適任の選手を合った区間に置きます。 区間の長さは以下の通りです。 1日目 往路• 第1区 読売新聞東京本社ビル〜鶴見中継所 21. 第2区 鶴見中継所~戸塚中継所 23. 第3区 戸塚中継所~平塚中継所 21. 第4区 平塚中継所~小田原中継所 20. 第5区 小田原中継所~箱根 20. 8㎞ 2日目 復路• 第6区 箱根~小田原中継所 20. 第7区 小田原中継所~平塚中継所 21. 第8区 平塚中継所~戸塚中継所 21. 第9区 戸塚中継所~鶴見中継所 23. 第10区 鶴見中継所~大手町 20. 8㎞ どの区間も非常に重要ですが、特に特徴的な区間をいくつか紹介します。 花の2区 全区間で最も距離が長く、1区であまり差が出ないことが多いのでレースの流れが大きく変わりやすく、各校エース級の選手を配置します。 また、平坦な道が続くと思えば、疲れ切った肉体を襲うラスト3kmの激しいアップダウンは走るのが難しいことから花の2区と呼ばれるようになったようです。 しかし、花の2区と呼ばれるのは箱根駅伝のみの通称ですので、他の駅伝大会では呼ばないように注意しましょう。 山登りの5区 5区は高低差860mの山を登らなければならないという超過酷な区間で、波乱が頻繁に起こります。 まさにレースの山場となる第5区です。 常軌を逸する走りをした選手を「山の神」と称賛します。 復路の最初はこのコースを逆に下るので山下りの6区と呼ばれます。 急勾配な坂を下るため、逆に平坦な道が上り坂のようにきつく感じるようです。 松の9区 花の9区に対して松の9区と呼ばれる復路のエースランナーが走ることが多い区間になっています。 アクセスが良いこともあり、多くのファンの方が足を運びます。 繰り上げスタートってなに? 箱根駅伝でファンの涙を誘うのが中継所直前で繰り上げスタートになり、倒れこみながらタオルやベンチコートをかけられるシーンではないでしょうか? しかし、繰り上げスタートの意味が分からなければその感動も半減です。 そのためにも繰り上げスタートの制度をここで理解しましょう。 繰り上げスタートとはトップの選手が中継地点を最初に通過してから、規定時間を過ぎてもトップ以下他のチームの前走者が中継地点に到着しない場合、規定時間が来た時点で前走者を待たずにスタートしてしまうルールです。 繰り上げスタートがあることによって「繰り上げスタートに絶対になりたくない。 」という危機感が生まれ、競技レベルの底上げが図られます。 また、1月2日、3日と神奈川の実家に帰るという方もいるかもしれませんよね? そんな中、大幅に遅れてしまった大学を待っていては交通規制をし続けなければいけません。 それを防ぐために繰り上げスタートが必要なんです。 往路と復路で繰り上げスタートの条件が異なるのでそれぞれ紹介します。 往路の場合の繰り上げスタート条件• 繰り上げスタートと順位の関係 繰り上げスタートを受けても順位は失格にならない限り、最後までわかりません。 少々分かりにくい箇所でもあるので「A大学」と「B大学」を例に説明したいと思います。 A大学の第4走者が5区へ4時間ちょうどでたすきを第5走者に渡したとしましょう。 ここから繰り上げスタートのカウントが始まります。 この年はA大学が異次元的な強さで2位の大学がなかなか来ません。。。 20分経っても来ないのでB大学の第5走者は繰り上げスタートで往路のゴールを目指します。 繰り上げスタートから10分(A大学がスタートしてから合計30分後)B大学の走者が無人の小田原中継所に到着しました。 この時点で30分の遅れですが、A大学は往路を5時間でゴール。 一方B大学は驚異の追い上げ5時間15分でゴールしました。 結局初日は15分の差がついたまま2日目の復路に突入です。 復路はA大学がスタートしてから往路でのタイム差の15分後にスタートします。 しかし、Bチームは復路に全精力を注ぎ込んでいた模様で、あっという間にA大学を追い抜いて先にゴールしました。 この場合、繰り上げた繰り上げスタートをしたBチームが見事優勝です。 ただ、現実的に30分のビハインドを巻き返すというのはかなり非現実的なので悪しからず。 優勝の決め方 往路優勝、復路優勝、総合優勝と優勝には3種類の優勝が存在します。 往路優勝は全大学同時にスタートするため最初にゴールした大学が優勝というのは見ればわかると思います。 しかし、復路と総合優勝はやや順位の決め方が異なります。 例えばA大学、B大学、C大学の中でA大学が往路3時間でゴール、B大学が3時間10分でゴール、C大学が3時間30分でゴール。 この場合は見ての通りA大学の往路優勝です。 復路はC大学が3時間でゴール、B大学が3時間10分、A大学は3時間35分でそれぞれゴールしたとしましょう。 すると復路はC大学の優勝となります。 しかし、総合優勝は往路も復路も優勝していないB大学になります。 総合優勝は往路、復路の合計タイムで決めることになっています。 A大学は往路3時間、復路3時間35分で合計6時間35分かかっています。 B大学は往路、復路ともに3時間10分でゴールしているので合計6時間20分かかりました。 C大学は往路3時間30分、復路3時間のため合計6時間30分かかっています。 往路、復路で1番タイムが早いのはB大学なので総合優勝はB大学となります。 最後の最後まで目が離せません。 天と地の差のシード争い 優勝の仕組みは以上の説明でわかっていただけたでしょうか? 優勝争いに引けを取らない熾烈な争いとしてシード争いにも注目です。 箱根駅伝に出場する20チームは10チームがシードという普通のスポーツでは考えられない割合でシード権が渡されます。 半分ですよ? サッカーワールドカップで考えれば32チームのうち16チームがシードです。 予選を乗り越えやっとこさ本戦に出場したと思ったら半分がシードって戦う気喪失しますよね。 ただ箱根駅伝はシードが10校で、決め方は至ってシンプルです。 それは箱根駅伝で10位以内に入れば自動的に来年の箱根駅伝に出場できるというものです。 そのため10位と11位でたった1秒しか変わらなくても片や来年も箱根出場、片やまた激闘必須の予選からスタートという1秒が雲泥の差を生んでしまうのです。 優勝大学が決まった後のシード争いも箱根駅伝の醍醐味です。 関東学生連合チームとは? 20校が箱根駅伝には出場するとここまで紹介してきましたが、実はもう1チーム出場しているチームがあります。 それが「関東学生連合チーム」です。 このメンバーは惜しくも箱根駅伝に出場できなかった大学から予選大会で優秀な成績を残したメンバーを各大学から1人だけ選抜されチームを結成します。 ただ、この関東学生連合チームは成績に関与されず、順位は参考記録になります。 晴れ舞台に個人で出場できる機会なので、予選で大学が出場できそうになくても力が入りますね。 お正月は駅伝で決まり! ここまで駅伝の基本的なルールについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか? 必死にたすきを次の走者につなぐ姿が胸を打つ理由がなんとなくでもわかっていただけたら幸いです。 こたつに入りながらおせちに舌鼓を打って駅伝を楽しんでください。 箱根界隈にお住まいの方は現場に行ってみたらテレビでは伝わらない臨場感が味わえると思います。 その際は防寒を忘れずに! 競馬が好きな方、モツ煮が好きな方は必見です!競馬好きな友達にドヤ顔で教えちゃってください! その他のスポーツ関係の記事はこちら!•
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