メリスロン(ベタヒスチン)とメニエール病 めまいの症状に対して処方される有名な薬の一つに、メリスロン ベタヒスチン があります。 そして、めまいやその他の症候から、メニエール病、症候群、目眩症などと診断される事があります。 メニエール病は、 回転性のめまい、難聴、耳鳴り、耳閉感の4症状が同時に表れ、症状が数日から数ヵ月おきに繰り返されることが特徴です。 メニエール病は30~40代の女性に多いといわれ、また発展途上国ではみられず先進国に多い難病です。 めまいと言えばメニエール病!?と近年とても有名ですが、ストレスが原因であるとされつつも、そのメカニズムは未だ明確にされていません。 メリスロン錠6mgについて エーザイから出ている薬で、メリスロン錠の一番小さなものが、直径6mm程の、白い6mgの錠剤です。 ベタヒスチンというのは主成分で、ベタヒスチンメシル酸塩というものです。 後発であるジェネリックには、デアノサート、バイメニエルなどや、ベタヒスチンメシル酸塩錠という名前のついたものが数多く存在します。 ベタヒスチンは、血圧降下作用がありめまい改善に効果があるとされたヒスタミンの構造を変え、口から飲んでも腸で分解されずにめまいの改善に役立つように造られた物質で、ヒスタミンとよく似ています。 用法・用量 1回6~12mg 1~2錠 を1日3回食後に服用するのが一般的です。 しかし使用量は、症状や年齢によって増減されます。 服用時は必ず医師の指示、もしくは指定された服用法を守ることが大切です。 うっかり飲み忘れてしまった時は、気がついた時に早めに飲むようにしましょう。 飲み忘れたからといって、次の服用時にメリスロン錠6mgをまとめて2回分飲む行為は厳禁です。 もし次に飲む時間が近いのであれば、飲み忘れた分は飛ばしてかまいません。 スポンサードリンク 効果・効能 めまいが起きる時、その多くは耳が関係しているとされています。 周りがぐるぐる回っている感覚、フワフワした感じなどはメニエール病にみられる症状で、メニエール病の場合には、耳の内側のリンパ液が増え、水ぶくれになり、それによって平衡感覚に異常が生じめまいが起きていると考えられます。 メリスロンは内耳の筋肉を弛めたり、血流を増やすことによって内リンパ水腫を改善します。 また、首から頭部を繋ぐ太い動脈の血流を増やす効果もあり、それによって脳内循環をよくし、めまいの改善に働きかけます。 薬が処方されるとき、改善したい症状の原因として起きているかも知れない現象 内リンパ水腫など に働きかけるものが数種類選ばれるのが一般的です。 耳の中が腫れているかどうかは、実際に見て確認するのではなく、めまいが起きているなら腫れているかも知れないと考え、その水ぶくれを治す事から始めようと、多くの場合まずメリスロンが処方されます。 そのため、内リンパ水腫が原因ではない場合はめまいに効かず、別の薬に変更されるかも知れません。 その別の薬で多いのがセファドールという薬です。 セファドールとの違い メリスロンでめまいが改善されなかった場合、別の薬セファドールが処方されるかも知れません。 セファドールもめまいに効く薬ですが、内リンパ水腫を改善する薬ではなく、 左右の血流のバランスを整えたり、耳鳴りの原因となる神経の興奮を抑える薬であり、全く別の効能を持ちます。 そのため、メニエール病である可能性が高い場合はメリスロンを、内リンパ水腫以外の内耳障害が原因である場合はセファドールが有効であると考えられます。 しかし、めまいの状態を客観的に表現するのは大変困難であるため、はっきりとした診断は難しいものです。 そのため、効果のある可能性のある薬として、メリスロンだけでなくセファドールも一緒に処方されたり、順に服用してみて様子をみるという方法がとられる事もあるでしょう。 セファドールに関してはこちらをご参考下さい。 これらの病気を患っている場合は必ず、また他にも気になる事柄がある場合は医師に伝えましょう。 他にも、妊娠中の人や高齢の人、小児も他の薬と同様に医師へ相談したほうがいいでしょう。 また、メリスロンを服用している時に 飲酒をすると、副作用が出やすくなるのでアルコールは控えるようにしましょう。 まとめ メリスロン ベタヒスチン とは、めまいの症状の原因の一つである内リンパ水腫を除去し、内頸動脈 首の太い動脈 の血流を増やして脳内循環をよくすることによって、めまいの改善に働きかける薬です。 ヒスタミンと似た作用をするベタヒスチンを主成分とするため、 ・喘息やアレルギーのある人 ・胃腸にトラブルのある人 は、その使用に注意が必要な薬です。 関連記事としてこちらもご参考ください。
次のジェネリック医薬品との違い メリスロンには薬価の安いジェネリック医薬品が存在します。 ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「日医工」• ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「トーワ」• ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「テバ」• ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「TSU」• ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「TCK」• ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「CEO」• デアノサート錠6mg 先発品と添加物に違いはありますが、効能・効果、有効成分は全く同じとなっています。 作用機序・効果がある理由 メリスロンは内耳の 毛細血管前括約筋を弛緩し、 内耳血管系の血流を良くさせる作用と、内耳毛細血管の透過性を調整することにより 内リンパ水腫を除去する働きがあります。 また脳内の血流量も改善してめまいを解消します。 妊娠・授乳中に服用できる? 「妊娠中だけどメリスロンを飲んでも問題ないですか?」 と薬局でも聞かれることがあります。 妊娠中のメリスロンに服用に関しては有益性を上回る時のみ服用することとなっています。 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断された場合にのみ投与すること。 引用元 メリスロンインタビューフォーム 授乳中について添付文書には注意書きはありませんが、「授乳中への移行が多く他剤への変更を検討する必要がある」といった見解もあります 1。 1 社団法人 愛知県薬剤師会 妊婦・授乳婦医薬品適正使用推進研究班 「妊娠・授乳と薬」 眠気の副作用はでる? メリスロン(成分名:ベタヒスチンメシル酸塩)は 副作用で眠くなりません。 1%~5%未満の確率で 悪心や嘔吐、発疹の副作用が報告されています。 スポンサーリンク• カテゴリー• 4 こんにちは。 現役薬剤師Yu(ユー)です。 2006年に京都薬科大学薬学部を卒業し、薬剤師免許を取得後、調剤併設ドラッグストアと調剤薬局にて勤務する現役薬剤師です。 健康食品や市販薬、内科、整形外科、皮膚科、小児科、在宅医療まで幅広く患者さんと関わってきました。 「一人の患者さんが抱える薬の疑問は、みんなが抱える疑問かもしれない」 私が薬剤師として活動する中で、患者さんに聞かれたことや、患者さんが知っておく必要があると思った情報をまとめるためにサイトを立ち上げました。 最近は患者さんだけでなく、ヘルパーさんや看護師さんなど医療従事者の方も薬の勉強のために閲覧をいただいております。 「薬に関わる疑問を少しでも解消したい。 」 そのような思いで日々サイトを磨いてまいります。 まだまだ成長過程の薬剤師ですが、一人でも多くの方がこのサイトがあってよかったと思っていただるように自分の抱える知識を発信してまいります。 スポンサーリンク.
次の>脳血管拡張薬 価格 6mg1錠:6. 1円/錠 製薬会社• 販売元: 製造販売元: 効能・効果 用法・容量 効能・効果• 下記疾患に伴うめまい、めまい感• メニエール病、メニエール症候群、眩暈症 用法・用量• 成人1回1~2錠(ベタヒスチンメシル酸塩として6~12mg)を1日3回食後経口投与する。 禁忌 副作用 注意 慎重投与 次の患者には慎重に投与すること 消化性潰瘍の既往歴のある患者及び活動性の消化性潰瘍のある患者〔本剤はヒスタミン類似作用を有するため、H 2受容体を介して胃酸分泌亢進を引きおこすおそれがある。 〕 気管支喘息の患者〔本剤はヒスタミン類似作用を有するため、H 1受容体を介して気道の収縮を引きおこすおそれがある。 〕 褐色細胞腫のある患者〔本剤はヒスタミン類似作用を有するため、アドレナリンの過剰分泌により血圧上昇を引きおこすおそれがある。 〕 適用上の注意 薬剤交付時 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。 (PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。 ) 高齢者への投与 一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。 〕 小児等への投与 小児に対する安全性は確立していない。 (使用経験が少ない。 ) 溶出挙動 ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「TSU」は、日本薬局方医薬品各条に定められたベタヒスチンメシル酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている。 一般名同一薬剤リスト• 日本ジェネリック株式会社 薬剤一覧• 鶴原製薬株式会社 薬剤一覧•
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