原因 肛門のまわりやデリケートゾーンにいる大腸菌が尿道から膀胱に侵入することによって起こることが多い。 疲れやストレスがたまっているときなど、体の抵抗力が落ちているときになりやすい。 膀胱は尿を多くためるほど機能が低下するため、トイレに行くのを長時間がまんすると発症のリスクが高まる。 さらに女性の場合は月経のときに生理用品を長く交換せずにいることも、発症のきっかけとなるので注意。 また、女性の尿道と肛門・性器が近く、その距離が男性の4分の1ほどしかなく、排便のときにも尿道口に細菌が入りやすいため、男性よりも膀胱炎になりやすい。 閉経後の女性は腟にいる常在菌が減っているため、膀胱炎を繰り返しやすい傾向にある。 さらに尿道から侵入した細菌が腎臓にまでたどり着いて炎症を起こすと、下腹部や腰に痛みが生じて、腎不全にもつながる腎盂腎炎になることも。 治療 炎症を起こす原因となっている大腸菌などを殺すための抗生剤の飲み薬を使うことが一般的。 ほとんどが3日以内、遅くとも1週間以内には症状が治まってくる。 軽症であれば、自然治癒することも多い。 効果が不十分であるときは抗生剤の種類を変えたり漢方を用いたりすることで対応する。 また、治療にはニューキノロン系の薬が頻繁に使用されるが、その多くは妊婦への投与が禁忌とされている。 膀胱炎は妊娠可能な年齢の女性が発症するケースが多いため、必ず妊娠の可能性がないかどうかを医師に伝えること。 また、治療中は温かい飲み物などで水分を十分に摂取することを心がけて、普段よりもたくさん尿を出すことによって、膀胱で増殖してしまった菌を尿ごと体外へ排出するようにする。 治療が遅れると、腎盂腎炎になって高熱が出ることもあるため注意が必要だ。 都道府県からクリニック・病院を探す 内科に対応可能なクリニック・病院を探すことができます。 北海道• 甲信越・北陸• 中国・四国• 九州・沖縄• 泌尿器科に対応可能なクリニック・病院を探すことができます。 北海道• 甲信越・北陸• 中国・四国• 九州・沖縄•
次の膀胱炎が原因で生理が遅れる可能性はある? 膀胱炎が原因で、 生理(月経)が遅れることはありません。 ただ、妊娠すると頻尿でトイレに行く回数が増えるため、これを膀胱炎と勘違いしてしまう可能性はあります。 妊娠すると頻尿になるのは、子宮が大きくなって膀胱が圧迫されることやホルモンバランスが変化したこと、また、血流量が増えて腎臓でつくられる尿の量が増えたことで起こるものです。 これらは 妊娠後の自然な体の変化なので、特に異常というわけではありません。 頻尿だからといって、必ずしも膀胱炎を発症したわけではないことを覚えておきましょう。 妊娠初期症状と膀胱炎の見分けかたは? 妊娠初期症状にしろ、膀胱炎にしろ、頻尿の症状が現れること自体は珍しいことではありません。 妊娠の可能性があり、かつ、症状が頻尿だけならば、妊娠初期症状である可能性が高いといえます。 ただ、もし頻尿に加えて残尿感(トイレに行ったのに尿が残っているような感じ)や排尿時の痛み、尿の濁りや血尿などがあるようでしたら、膀胱炎を疑ったほうがいいかもしれません。 気になる症状が現れたときは、早めに病院で診てもらいましょう。 妊娠中は膀胱炎になりやすいって本当? 膀胱炎は女性が発症しやすいと言われていますが、妊娠するとさらに発症しやすくなります。 その原因として、以下のようなことが挙げられます。 免疫力が低下する 妊娠中は、自律神経やホルモンバランスが乱れやすい状態になっています。 そのため、膀胱炎などの感染症を起こしやすくなります。 尿がたまりやすくなる 妊娠すると膀胱が圧迫されるため、尿意を感じやすくなりますが、排尿時に尿をすべて出しづらくなります。 また、トイレに行ってもあまり出ないから…と、トイレを我慢しがちです。 このため膀胱内に尿がたまりやすくなり、結果的に膀胱炎を発症しやすい状態になります。 妊娠中の膀胱炎の特徴は? 妊娠中に以下のような症状が現れた場合、膀胱炎をおこしている可能性があります。 排尿時の痛み• 残尿感• 尿の濁り、血尿 頻尿だけなら初期妊娠症状の可能性もありますが、 自己判断で放置することは危険です。 膀胱炎が悪化して、腎盂腎炎などの症状を引き起こしてしまうこともあります。 気になる症状が現れたときは、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。 妊娠中に膀胱炎になった場合も、基本的に抗生物質を服用して治療します。 妊娠中でも安全に飲める薬がありますので、かかりつけの医師に相談してみてください。 また、症状が治まったからと途中で薬の服用をやめてしまうと、菌が残ってしまい、膀胱炎を繰り返す可能性があります。 自己判断でやめたりせず、医師の指示通りに薬を飲んでください。 妊娠中の膀胱炎を予防するには? 妊娠中の膀胱炎を予防するためには、 日頃から生活習慣に気をつけることが大切です。 トイレにこまめに行く トイレに行ってもあまり出ないからと、我慢するのは良くありません。 こまめにトイレに行って、尿を出すようにしましょう。 水を多めに飲む トイレが近くなるからと水分を控えると、膀胱炎になりやすくなってしまいます。 水を多めに飲んで排尿を促し、菌を外に出すようにしましょう。 体調管理に気をつける 妊娠中は免疫力が低下し、体調を崩しやすくなります。 十分な睡眠と休養、栄養バランスのとれた食事をとり、ストレスをためないよう心がけましょう。 陰部を清潔に保つ 妊娠中はおりものが増えて、いつもより不潔になりがちです。 おりものシートをこまめに変えたり、排便後は前から後ろに拭いたりするようにして、陰部を清潔に保ちましょう。 おわりに:妊娠中は膀胱炎を発症しやすい。 日ごろから気をつけよう• 妊娠中はホルモンバランスの関係などで頻尿になりやすい• ただし、頻尿に加えて痛みなどの症状もみられる場合は膀胱炎の可能性が高い 女性はもともと膀胱炎を発症しやすいですが、妊娠中は特に注意が必要です。 日ごろから膀胱炎になりやすい生活習慣は控えるとともに、気になる症状が出たら早めに病院へ行くようにしましょう。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。
次の日本産科婦人科学会専門医。 平成5年、日本大学医学部卒。 日本大学附属病院および関連病院で産婦人科医として経験を積み、その間に日本大学総合健診センターで婦人科検診にも力を注いできました。 現在は港区の日野原... 毎月の生理が2日、3日、4日と遅れてくると「もしかして妊娠したかも?」と思うかもしれません。 しかし、妊娠検査薬を使っても陰性しか出ないことがあります。 妊娠以外にも、生理が来ない原因はたくさんあるのです。 今回は、生理が遅れる原因について、妊娠以外の理由やストレスの影響、対処法などをまとめました。 そもそも、生理とは? 生理とは「生理的出血」を意味し、定期的に現れる正常な出血です。 医学的には「月経」といいます。 女性の体内では毎月、妊娠に向けて排卵が起こり、受精卵を迎えるために子宮内膜が厚くなります。 ここで受精卵が着床すれば子宮内膜は厚いままで保たれますが、着床しなければ、厚くなった子宮内膜は必要なくなるので、子宮の外に排出されます。 この、子宮内膜が剥がれて起こる出血が、生理です。 関連記事 「生理が遅れる」ってどういうこと? 基本的に生理は一定の周期で起こります。 しかし、生理は毎月同じ周期で来る人ばかりではありません。 体調などで左右されやすいものなので、体に何も問題がなくても、数日早まったり、遅れたりすることもあります。 そのため、生理予定日から2~3日遅れたくらいであれば、正常の範囲内であると考えて良いでしょう。 生理開始予定日を1週間以上過ぎても生理が来ない場合には、「生理が遅れている」と考えましょう。 生理が来ない・遅れる原因は?妊娠以外の理由はストレスのせい? 生理が遅れる原因には、下記のようなものがあります。 妊娠 生理が遅れると、一番最初に思い浮かぶのが「妊娠」ですね。 先にもご説明したとおり、妊娠すると子宮内膜が維持されるので、生理は来なくなります。 前回の生理から次の生理予定日までの間で、一度でも性交渉をしていれば、避妊をしていたとしても妊娠している可能性はゼロではありません。 関連記事 3. 薬の副作用 吐き気止めや胃薬、抗うつ薬、ピルなどを服用していると、薬の副作用で女性ホルモンの分泌量が変化することがあり、その結果、生理が遅れることもあります。 生理が遅れていて、服用中の薬があれば、ホルモンバランスに影響を与えることはないか、かかりつけの医師や薬剤師に相談してみてください。 婦人科系疾患 子宮や卵巣の病気など、婦人科系の疾患になると、生理周期が乱れる場合があります。 卵巣や子宮は、病気になっても自覚症状が現れにくいのが特徴です。 生理が来ない、または遅れているときは、病気の可能性もあることは覚えておいてください。 生理が来なかったり、遅れたりする代表的な疾患には、無月経、多嚢胞性卵巣症候群、早発卵巣不全(早発閉経)があります。 関連記事 生理が来ない・遅れるときの妊娠判定はフライングに注意 「妊娠しているかもしれない」と考えて妊娠検査薬を使っても、タイミングが早すぎると正確な結果が出ません。 妊娠検査薬は、受精卵が着床すると徐々に分泌量が増える「hCGホルモン」という物質を感知して反応します。 そのため、生理予定日から数日しか遅れていないときに妊娠検査薬を使うと、まだhCGの濃度が十分ではなく、正しい反応が出ない可能性があります。 先にもご説明したように、妊娠検査薬を使うのは、生理予定日から1週間以上経ったあとにしましょう。 1週間が過ぎるのを待てないという人は、生理開始予定日の3日前頃から妊娠判定ができる早期妊娠検査薬があるので、そちらを使ってもいいかもしれません。 ただし、早期妊娠検査薬は一般の妊娠検査薬と比べて若干精度が落ちることがあります。 早期妊娠検査薬で陰性が出ても、念のため数日後に一般の妊娠検査薬で調べてみることをおすすめします。
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