新型コロナウイルス感染の有無を確認するPCR検査の態勢強化に向け、兵庫県と県医師会などは、伊丹、加古川、洲本の各健康福祉事務所管内3カ所を軸に、「地域外来・検査センター」の設置を検討している。 保健所を持つ政令・中核市の5市は個別に検討。 神戸市は設置済みで、姫路、西宮市も具体化を進めている。 厚生労働省が認める同センターは、医師会などが運営し、診療所の医師らの判断により、保健所を介さない検査が可能になる。 県は県医師会や各市医師会、自治体と連携し、検体採取の場所や運用方法、検査機関について調整している。 従来、検体は患者の鼻の奥から粘液を採取していたが、発症から9日以内の唾液採取も検討している。 政令・中核市のうち、神戸市は既に同市医師会に委託し、ボックスの中から医師が患者の検体を採取する「ウオークスルー方式」の検査センターを設置。 姫路、西宮市も各市医師会の協力を得て整備を進める。 感染症対策を担当する県医師会の足立光平副会長は「流行の第2波を前に、検査の受け皿を広げることができる。 医師にとって安全で、患者にとって負担の少ない検査ができる態勢が望ましい」と話している。 (井川朋宏) 【記事特集リンク】.
次の兵庫県内で8日、新型コロナウイルスの感染者が新たに55人確認された。 県内の感染者は再陽性の場合も含めて1595人になった。 神戸市は10歳未満~50代の23人の感染を発表した。 うち9人は、障害のある子どもが利用する東灘区の放課後等デイサービス施設「ガリレオ東灘」の職員4人と利用者5人といい、市はクラスター(感染者集団)と認定した。 市によると、6日に感染がわかった同施設の40代男性職員の濃厚接触者を調べる中で確認されたという。 また、市は6日に感染が判明した20代女性が市立医療センター中央市民病院の受付職員、7日判明の20代の男性が新長田合同庁舎の税務部に勤務する市職員とそれぞれ明らかにした。 姫路市は20代の2人、西宮市は20~60代の計6人、尼崎市は20~70代の計10人の感染をそれぞれ確認した。 県は14人の感染を発表。 うち宝塚市在住の20代の女性は、クラスターが発生したとみられる宝塚歌劇団の雪組に所属する出演者だと明らかにした。 同劇団・花組スタッフの40代男性(加古川市在住)の感染も判明し、宝塚大劇場(宝塚市)関係の感染者はこれで計13人になった。
次の新型コロナウイルスのPCR検査体制を拡充するため、神戸市と市医師会は29日、新たに検査センターを開設すると発表した。 徒歩で訪れて検査を受けられる「ウオークスルー方式」で、医師がボックスの穴から手を伸ばして、感染が疑われる人の検体を採取する。 保健所を介さずに6月8日から実施し、1日に最大20検体を採ることができる。 対象は市内の医療機関を受診し、医師にPCR検査が必要だと判断された人。 市医師会の医師が当番制で検体の採取を担い、検査は民間機関に委託する。 開設時間は平日の午後1時半~同3時半で、場所は非公開。 検査中の感染リスクを下げるため、医師が入る透明のボックス内は気圧を高く設定し、外から空気が流れ込まないようにする。 検査を受ける人はボックス外の椅子に座るため、医師は軽装で検体を採取できる。 神戸市では現在、1日に最大342検体の検査が可能。 6月1日から運用が始まる「神戸医療産業都市」(中央区)の検査機関と合わせて、1日に最大462件の検査が可能になる。 久元喜造市長は「新たな感染者が出ていなくても、ウイルスが消えたわけではない。 医師会の協力で検査体制を充実させたい」と話した。 【韓光勲】 〔神戸版〕.
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