ゼルダ 夢見る 島。 Switch版「ゼルダの伝説 夢をみる島」プレイレポート。初めてでも久しぶりでも楽しめる,新鮮さと懐かしさの両方が詰まった作品の魅力を紹介

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ゼルダ 夢見る 島

基本情報 夢をみる島とは 『ゼルダの伝説 夢をみる島』は1993年6月6日に任天堂が発売したゲームボーイ専用のアクションアドベンチャーゲームです。 他作品のキャラクターやパロディが登場するコミカルな世界観、他のシリーズ作品とは大きく異なるストーリー展開、歯ごたえのある謎解きや戦闘が特徴で、シリーズファンからも根強い人気を得ている作品です。 1998年12月12日にはカラー化・新要素の追加が行われたリメイク版『ゼルダの伝説 夢をみる島DX』 ゲームボーイカラー対応 が発売され、2011年6月8日にはニンテンドー3DSでバーチャルコンソールのダウンロード配信が開始されています。 Nintendo Switch版 2019年9月20日にNintendo Switch専用ソフトとしてリメイクされた『ゼルダの伝説 夢をみる島』が発売されました。 基本的なゲーム内容は同じですが、グラフィックの一新、新要素の追加、操作性の改善などが行われています。 ストーリー 神の眠る島「コホリント」 修行の旅を終え、ハイラルに帰る途中の船で嵐に巻き込まれたリンクは神の眠る島「コホリント」に流れ着く。 島から出る方法を探すリンクの元にフクロウが現れ 「コホリント島を収める神『かぜのさかな』が眠る限り、外への道は開かれぬ」と告げる。 島から出るため、リンクはかぜのさかなを目覚めさせる冒険に出る。 夢をみる島の主人公。 ゼルダの伝説シリーズにおける主人公の名前は「リンク」が一般的であるが、今作では自由に名前を決められる。 タリンと2人で暮らしている。 夢をみる島のヒロインで、ゼルダの伝説シリーズにおけるメインヒロインの「ゼルダ姫」に似ている。 タリン マリンと一緒に暮らしている男性。 おっちょこちょいで、食いしん坊。 かぜのさかな 島中央の山 タマランチ山 の頂上にある「せいまるたまご」の中で眠る島の神。 リンクが島を出るためには風のさかなを起こす必要がある。 システム 謎解き ストーリーを進める中で挑む各地のダンジョンには、いたるところに謎解きが仕掛けられています。 敵を倒すだけの簡単なものから、アイテムや知恵を駆使しなければいけないものまで謎解きの種類も多彩です。 バトル バトル操作の基本は「剣を使って攻撃」と「盾を使って防御」の2つとシンプルですが、ストーリーが進むにつれて出来ること 使えるアイテム が増えていきます。 「それぞれの魔物に有効なアイテムを探し出し、うまく使い分けて戦っていく」というシンプルながらも奥が深いバトルシステムとなっています。 やりこみ要素 パネルダンジョン Switch版限定の新要素として、パズルのようにパネルを組み合わせてダンジョンを作る「パネルダンジョン」が登場します。 お題に沿ってパネルの通路がうまくつながるようにダンジョンを作っていき、完成したダンジョンをクリアできればご褒美がもらえます。 完成させたパネルダンジョンはamiiboを使えば、他の冒険者に渡すこともできます。 ミニゲーム コホリント島では島のレジャーとしてクレーンゲーム、釣り、急流すべりといったミニゲームが遊べます。 お金 ルピー を払って挑戦すると、結果に応じて冒険に役立つアイテムやストーリーを進めるために必要なものが入手できます。 タイトル ゼルダの伝説 夢を見る島 発売日 [GB] 1993年6月6日 [Switch] 2019年9月20日 対応機種 ゲームボーイ ゲームボーイカラー ニンテンドー3DS バーチャルコンソール Nintendo Switch ジャンル アクションアドベンチャー メーカー 任天堂 プレイ人数 1人 公式サイト.

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これは1993年の、それもゲームボーイ向けに作られたゲームのリメイクだ。 もちろん、ビジュアルとサウンドは一段と「素敵」になっている。 任天堂が『ヨッシークラフトワールド』で用い、来年発売の『あつまれ どうぶつの森』でも使われるのと似た、まるで粘土やおもちゃのようなビジュアルは、僕が想像していた以上に2Dゼルダとの相性が良かった。 ゲームの世界を俯瞰視点でプレイしていると、まるでジオラマを見下ろしているような気がするのである。 床や木などに反射する光がいかにもおもちゃっぽい質感を表現しており、巧妙に取り入れられたぼかしのエフェクトがそんな世界に臨場感をもたらす。 カラフルな色合いのフィールド、空を舞う青い蝶々、敵まで大きな目の愛くるしいキャラクター……僕はすぐにこの「夢のような世界」の虜になった。 など、いざゲームを始めるとまったく気にならない。 ゲームはプレイしている間、フルオーケストラによって奏でられる音楽にも癒やされた。 ダンジョンの中であってもどことなく優しいその音色は常にプレイヤーを応援してくれるようであった。 冒険をスタートするメーベの村のほのぼのとした曲から、言葉をしゃべる動物たちが住まう「どうぶつ村」のちょっと滑稽な曲まで、各々のロケーションにぴったりマッチした曲選びも素晴らしい。 もちろん、本作のヒロインであるマリンの素敵な歌声も忘れてはならない。 彼女が「どうぶつ村」を訪れて動物たちに歌を聴かせる光景に思わず見とれてしまい、しばらく動物たちと一緒に聴き入ってしまった。 なんて素敵なゲームだ。 何かが閃いたときや謎が解いたときなどのゼルダらしい効果音も健在で、これらも音色がより温もりのあるものにアレンジされている。 まるで自分でからくりのおもちゃを動かして、何かがカチッとはまったような音だ。 要するに、電子的な感じがしない、手作り感のある音だ。 僕はSwitch版で初めてこのタイトルに心から恋した。 忠実に守られた原作の世界観と、それを強化するビジュアルとサウンド。 原作を最後のダンジョンで投げてしまった僕は(ごめんなさい)、Switch版で初めてこのタイトルに心から恋した。 リアルタイムでプレイしていない人間も『夢をみる島』を愛せるに違いない。 私は確かに恋したが、レビューを書くにあたり盲目になってはいけない。 例えば、頻繁に低下するフレームレートが気になった。 プレイに支障があるわけではないとは言え、任天堂のファーストパーティタイトルにおいてここまでフレームレートがガクッと落ちるタイトルも珍しい。 ダンジョン内ではめったに発生しないが、美しいフィールドを歩いていると突然に低下すると少し興ざめする。 家や洞窟を出た直後に発生しやすく、敵がたくさん配置されているエリアでは特に安定しない。 おもちゃのようなビジュアルは想像以上に負荷がかかるらしい。 『夢をみる島』はSwitchに登場した2本目のゼルダだが、『ブレス オブ ザ ワイルド』とは対照的なゲームと言える。 後者はすべてにおいて「ゼルダの当たり前」を見直し、革新的なアイディアの数々でゲーム業界全体に大きな影響を与えたと言えるだろう。 対する『夢をみる島』は良くも悪くも90年代のゲームであり、極めてクラシックなゼルダとなっている。 Switch版はそのビジュアルやサウンドこそ新しいが、根本となるゲーム体験は26年前とほとんど同じである。 良くも悪くも90年代のゲームで、極めてクラシックなゼルダ。 だからこそ、こんなにも面白いことが不思議と言えるかもしれない。 確かに、『夢をみる島』に革新はない(期待した方がおかしい)が、謎解きのデザインの秀逸さや、ゲーム全体のバランスの良さは脱帽ものである。 もちろん、細かいところではいろいろと改善もされている。 ボタンが2つしかないゲームボーイ版では頻繁にスタートボタンから装備するアイテムを切り替える必要があったが、Switch版では剣や盾を常備しており、他のアイテムをXとYボタンに割り当てられる。 重いものを持てるようになるパワフルブレスレットや、ダッシュができるようになるペガサスブーツといったアイテムは、一度入手してから装備する必要がなく、常に使える仕様に変わっている。 50個も隠されている「ヒミツの貝ガラ」が近くにあると反応する「貝がらセンサー」のおかげで、これらを探すのもより快適な体験となった。 フィールドはスクリーンごとにスクロールするのではなく、リンクが歩くとリアルタイムで少しずつスクロールするようになり、このおかげでコホリント島はより一体感のあるフィールになっている。 ダンジョンでは基本的に部屋ごとにスクロールする仕組みだが、ここもより広い部屋では自動的にスクロールしている。 『ブレス オブ ザ ワイルド』の広いオープンワールドにおいて、リンクはすべての山を登ることができ、そこからパラセールで飛び降り、他にも様々な能力を活かして、移動そのものが謎解きと言えた。 まったく違ったスケールとプレイスタイルで、『夢をみる島』もまた、移動が謎解きそのものとなる。 コホリントの狭いマップはコンパクトにデザインされており、プレイヤーは常に「どうしたらここへ行けるだろうか?」という疑問を持ちながら探索し、様々なことを試みる。 ダンジョンなどで入手したアイテムを活用して、進めなかったエリアへ移動できるようになると、メトロイドヴァニアと似たような達成感を味わう。 踏んでいないマスが1つもないような気がしてくるくらいの密度。 メインクエストはもちろん、「ハートのかけら」や「ヒミツの貝がら」を始めとした隠し要素がマップの全体に散らばっている。 行き止まりだと思っていた狭い通路や入り江を渡る橋の下まで、必ず何かが隠されている。 ゲームをクリアして、すべての隠し要素を集めた頃、踏んでいないマスが1つもないような気がしてくるくらいの密度だ。 極めて狭いフィールドをここまで作り込む職人芸はオープンワールドとはまた違う意味で凄味を感じさせる。 メインとなる8つのダンジョンと、ゲームボーイカラー版から加わった「ふくのダンジョン」はどれも、クラシカルなゼルダのデザインである。 小さな鍵を集めることを主体とした流れになっており、途中でコンパスと地図を宝箱から入手していく。 ほとんどの場合、ダンジョン内に新しいアイテムをゲットし、後半はそのアイテムを活用しての謎解き&ボス戦が続く。 この流れ自体は『ブレス オブ ザ ワイルド』を除いた他のゼルダ作品とさして変わらない。 しかし、『トワイライトプリンセス』や『スカイウォードソード』といった近年のシリーズ作で見られるぶっとんだクリエイティビティと比べるといささか原始的なデザインだし、『神々のトライフォース2』といったより新しい2Dゼルダのダンジョンと比べても明らかにシンプルである。 磁石付きのブーツで天井を歩いたり、壁画化して格子をすり抜けたりする後期のゼルダのクリエイティビティに期待するプレイヤーは、敵を全滅すれば宝箱が出現するようなデザインに物足りなさを感じるはずだ。 しかし、そうはいっても、各ダンジョンの一体感を促すデザインは秀逸で、特に後半のより難しいダンジョンでは「なるほど、こう繋がるのね」と能動的に理解していく。 フィールドのコンパクトなデザインと似て、ダンジョンの無駄のない作りもまたミニマリスティックな美学が輝く。 フィールドやダンジョンを探索していると、ときどきストレスを覚えるのも事実だ。 90年代のゲームは、良くも悪くも最近のゲームほどプレイヤーを誘導してくれない。 ときどき、次に進むべき場所へたどり着く方法がわからなくて困ることもあるだろう。 ダンジョン内では、1つ見落としているものがあると何度も同じルートを辿ることになる。 フィールドもダンジョンも広い作りではないので、よく見てはいろんな方法をしらみつぶしに試せばなんとかなるものだが、あまり手を貸さないデザインは現代において人を選びそうだ。 幸い、各地にある電話ボックスで「うるりらじいさん」と会話をすれば、何かしらヒントをくれる。 恥ずかしがりやのおじいさんは、直接会いに行っても何も教えてくれないのだが、電話ではおしゃべりになる。 彼との会話が面白く、私は進むべき道がわかっていてもついつい電話したくなった。 そう、『夢をみる島』はヒントシステムまで「素敵」なのだ。 『夢をみる島』ならではの特徴としては、ときどき2Dスクロールの場面がある点が挙げられる。 ここでプレイヤーは2Dマリオを彷彿とさせるようなプレイスタイルで攻略し、なんとクリボーが登場するのである! マリオにおけるクリボーとは微妙にデザインが異なり、大きな目と妙な笑顔を浮かべているあたりも原作に忠実だ。 本作には他にもマリオから借りたキャラクターが複数登場する。 逆に言えば「ゼルダの伝説」シリーズを代表する多くの要素が欠如している。 ゼルダ姫もガノンもいないし、マスターソードもなければそもそもゲームの舞台もハイラルではない。 もっとこの素敵な世界にいたい……なのに……。 嵐の後、コホリントに漂着したリンクは山のてっぺんに眠る「かぜのさかな」という不思議な存在の目を覚ますために、島のダンジョンに眠る8つの楽器を集める冒険に出る。 ゲームを進める過程で、リンクはコホリントという存在の真相を知り、初めて遊ぶ人ならある場面で冒険を続けるのが辛くなるだろう。 その後のダンジョンでは妙に物哀しい音楽がプレイヤーの気持ちをフォローしてくれる。 ストーリードリブンな体験では決してないものの、些細な描写と丁寧な作り込みが、感慨深い体験を作り出す。 もっとこの素敵な世界にいたい……なのに……。 最後に、Switch版で新たに追加された「パネルダンジョン」にも触れておかねばならない。 訪れたダンジョンの部屋は「パネル」として記録され、物語の途中から「ダンペイの小屋」でこれらを組み合わせて自分のダンジョンを作ることができる。 「マリオメーカーならぬゼルダメーカーの誕生か?」と僕は期待していたが、残念ながら極めてクリエイティビティを発揮しにくいデザインとなっている。 集めたパネルを繋げるだけで、変更を加えることがまったくできないからだ。 細かくデザインできるようにするとマリオメーカーよりもはるかにハードルが高くなってしまうのはわかるが、せめて部屋における敵や宝箱の配置くらいは変えられるようにしてほしいし、上下左右のどこに通路があるのかも変更できるようになればもう少し自分でデザインしている感覚になれそうだ。 現状では、ダンジョンを作ったとしても自分で意図したデザインになることはまずなく、ほとんど偶然の産物に近い。 パネルダンジョンはAmiiboでしか他のプレイヤーとシェアできないようだが、そもそもあまりシェアしたくならないはずだ。 「パネルダンジョン」はさておき、『夢をみる島』は90年代のゲームデザインが現代でも通用し得ることを示し、魅力あふれる世界観もさらに強化された。 約20時間でクリアできる程よいバランスだが、あなたも僕みたいに恋に落ちればそのまま2周目に入るかもしれない。 美しいビジュアルとサウンド• 感慨深い世界設定• タイムレスなゲームデザイン• 密度の濃いフィールド 短所• フレームレートが不安定• 「パネルダンジョン」が面白くない 総評 『ゼルダの伝説 夢をみる島』の儚い物語と素敵な世界観が強化されたのはもちろん、26年前とほとんど変わらないゲームデザインまで「素敵」と来ている。 恋に落ちること間違いなしだ!.

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【ゼルダ夢をみる島リメイク】ハートのかけらの入手場所

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任天堂から本日(2019年9月20日)発売される「」は,1993年6月に発売された同名ゲームボーイ作品のNintendo Switch版となる 「ゼルダの伝説」シリーズ最新作だ。 ゲームボーイ版(以下,GB版)およびそのゲームボーイカラー対応版である 「ゼルダの伝説 夢をみる島DX」(以下,DX)の持つ独特な世界観と物語はそのままに,26年の時を経て生まれ変わった作品となっている。 ということで,初めての人に 「夢をみる島」で楽しんでほしい点を紹介しつつ,かつてGB版をプレイした人に向けて 「何がどう変わったか。 何に注目してほしいか」にも触れながら本作の魅力をお伝えしていこう。 物語は, リンクが修行の旅を終えてハイラルに帰る航海の途中,突如嵐に巻き込まれてしまい,とある島に流れ着くところから始まる。 その島の名は コホリント。 メーベの村に住む少女 マリンに介抱され目覚めたリンクは,島からの脱出方法を探す中で 不思議なフクロウと出会う。 フクロウから,この島は普通とは違うことわりで成り立っており,この地を治める神である 「かぜのさかな」が眠るかぎり島から出られないことを告げられたリンクは,タマランチ山の頂上のせいなるタマゴで眠るかぜのさかなに目覚めの時を告げるため,全部で8つある セイレーンの楽器を集める冒険へと旅立つのだ。 冒険の舞台となるコホリントは,絵本や童話の世界にいるかのような温かみが感じられる,独特の雰囲気を持つ3Dグラフィックスで描かれている。 視点はGB版と同じく見下ろし型だが,画面は切り替え方式から通常のスクロール方式に変更されている。 鬱蒼とした木々が日の光を遮る森,お化けやカラスがうろつく不気味な墓地といった場所は,足を踏み入れると画面が薄暗くなったり,視界の悪さを表現するかのように少しズームになったりする。 GB版が好きな者にとって嬉しかったのが,地形の高低差の表現が細かくなったこと。 操作している感覚はGB版と変わらないが,「ここってちょっとした坂になっていたんだ」といった発見があるのが面白い。 このように,細かいところまで気を配っていることが分かる地形の描かれ方からも,昔GB版をプレイしながら思い浮かべていた風景が再現されたような喜びを感じられたのだ。 ほんのり坂になっているのがお分かりになるだろうか。 [+]ボタンでメニューを開き,アイテムのセットやマップ確認,セーブなどが行える。 GB版から大きく変わったところが, 剣と盾を使用するボタンが固定されたという点だ。 GB版では剣と盾を含むすべてのアイテムを[A]と[B]ボタンにセットして使用する仕組みで,ボス戦では相手の行動に合わせてその都度アイテムを入れ替える必要があったり,セットしたアイテムによっては攻撃も防御もできなくなったりといったことがあった。 忙しさを感じながらも切り替える楽しさがあったのだ」と思うGB版のプレイヤーは少なくないと思うし,そういった人には嬉しさの反面少し寂しさも感じるかもしれない。 かくいう筆者もちょっぴりそんな気持ちがあった。 そのほかのアイテムをセットできるのは2か所だが,爆弾や弓矢といった主要な武器,ロック鳥の羽根やフックショットなどマップ移動の際に頻繁に必要となるアイテムなど,常にセットしておきたいものでも4つはある。 アクションで注目してほしいのが敵とのバトルだ。 動きや表情はより豊かになり,「いやらしい攻撃をしてくるが妙に憎めない」という敵たちの魅力がさらに大きくなった印象だ また,ボスを含むいくつかの敵がGB版とはちょっと違った戦い方になっているので,久しぶりにコホリントを冒険するという人も新鮮な気持ちで挑めるだろう。 例えば,ふしぎの森に登場する剣と盾を持った モリブリン。 GB版では突っつき合いながら戦ったが,本作でモリブリンと戦う際は,攻撃を盾で弾き,腕が上がったところを斬りつけることで倒せる。 カナレット城に出てくる鎧を着た兵士 タートナックとの戦いは,盾がぶつかり合う音が質感を感じさせるものとなっており,実際の騎士の一騎打ちのような緊張感があるので注目してほしいポイントだ。 手に入れたばかりのものを中心に,さまざまなアイテムを試しながら敵の弱点を突こう。 ……中には自分でヒントを言っちゃう敵も? アクションとともに謎解きやパズル要素が楽しめるのがダンジョンだ。 洞窟,滝つぼ,遺跡,塔など,深部にセイレーンの楽器が置かれているダンジョンは場所によって形状も違い,謎や仕掛け,待ち受ける敵もガラリと変わる。 部屋にいる敵を全部倒す。 隠されたボタンを見つけて押す。 新しく手に入れたアイテムを活用する……謎の解き方はその場所によってさまざまだ。 襲いかかってくる強敵を退けつつ知恵を絞って謎を解きながら奥へと進み,待ち受けるボスを倒してセイレーンの楽器を手に入れよう。 ちょっと変な人たちとの独特の雰囲気ある会話が魅力 物語と演出の両方で重要となる音楽も新アレンジに 島の住人たちはちょっと変な人(?)ばかり。 動物たちが暮らす,その名も「どうぶつ村」。 初めて「夢をみる島」をプレイする人は,変わった世界の不思議な住人たちとの交流を楽しんでほしい。 会話の面白さはそのままに,表情や動きの表現が生き生きとしたものになって,より島の住人たちとの触れ合いが楽しくなった メタ的な要素もあってやりたい放題の楽しい会話だが,筆者はSwitch版制作の発表を知ったときにちょっと不安を感じていた。 「もしかしたら,『今見ると悪ノリしすぎだ』ということで修正されるのでは……」という不安だ。 このあたりは安心して楽しめそうだ。 バナナをねだっているおサル。 これを断ると……。 時代劇調だったり有名漫画のセリフっぽかったり,ともかくその口調もさまざまだ この話題で触れないわけにはいかないのが,ほかの任天堂の作品のキャラクターによく似た(?)住人や敵だろう。 冒険の始まりの場所となるメーベの村のマダムニャンニャンの家に大きな ワンワンがつながれ,物語を進める上で必要なアイテムとして ヨッシーの人形が登場し,そしてダンジョン内にある横スクロールアクション風の場所には クリボーと パックンフラワーらしき敵が出てくるのだ。 ワンワンを連れてお散歩できるという,なかなか体験できない展開もある もっといえば,リンクを介抱したマリンと共に生活する タリンは,大きい鼻と立派な髭,ぽっちゃりした体形でキノコが好きと,なんだかもういろいろ 「皆さんご存知ですよね」という雰囲気のおじさんだ。 この先も「スーパーマリオ」シリーズを中心にさまざまな見覚えあるキャラクターが,あくまでコホリントに生活する人や生きものとして登場する。 おっちょこちょいでいろいろ失敗するタリン。 そんな島の住人たちとの交流が重要となる本作の物語は,ちょっと間の抜けた空気や思わず笑ってしまう出来事が続くが, 物語が進むごとに深みを増し,その雰囲気も変わっていく。 とても丁寧に展開していくので,ぜひ最後まで物語を追いかけてほしい。 こちらは1992年発売のGB用アドベンチャー 「カエルの為に鐘は鳴る」からのゲスト出演である リチャード王子。 同作は「夢をみる島」に似たような空気感を持つ作品だったので,両作品が好きだった子供のころの筆者は,リチャード王子の登場に「世界がつながっているんだろうな」くらいの感じで自然に受け入れていたことを覚えている 本作の大事な要素である音楽の前に,本作未プレイの人には「なんだそれは」と言われるかもしれないが,1つ紹介しておきたい。 それは, 草刈りと穴掘りの感覚だ。 剣で草を刈り,スコップで穴を掘る動作に妙なリズム感があり,心地よく,そしてやめられなくなるのだ。 筆者のようにゲームをスタートし,何をするわけでもなく刈れる草を全部刈り,そしてスコップで穴掘りをして一画面すべてを穴ぼこにして遊んでいたという人は多いと断言してもいい。 極端な話,この草刈りと穴堀り具合が気になって,購入するか否か考えている人もいるのではないかと思う。 草刈りの爽快さはGB版に近く,穴掘りはちょっと変わって「ザック,ザック」というものからもう少し軽めの「サック,サック」といった感じになっているが,繰り返したくなる感覚や心地よさは変わらない。 なにを言っているか分からないという人にも「なんだか分からないがともかくやってみよう」と思ってもらえると嬉しい。 きっと止まらなくなるはずだから。 では 「音楽」に触れよう。 「ゼルダの伝説」シリーズといえばさまざまな楽器が出てくるが,物語のキーが8種類あるセイレーンの楽器であるため,楽器と音楽は本作でとくに重要なものとなっている。 満月のバイオリン, 巻き貝のホルン ,海ゆりのベルといったセイレーンの楽器が奏でる音とメロディはGB版の音源の時点でもとても情緒あるものだったが,本作では実際の楽器に近い音源となっており,GB版とは違う新たな魅力を打ち出していた。 8種類の楽器が揃ったときどのような演奏が楽しめるのか,かなり期待が高まる。 BGMもストーリー展開の演出面で重きを担っている要素だ。 例えば冒頭だと,島に流れ着いてから剣を拾うまでは目覚めたばかりのまどろみの中にあるような曲で,剣を拾いあらためて冒険に向かうとなったときに,その心境を表したような勇ましいイントロからおなじみのテーマ曲をアレンジしたフィールド曲が流れる。 このように,ドラマチックに音楽が使用されているのだ。 メーベの村やどうぶつ村ののどかな曲,ふしぎの森の怪しげな空気が漂う曲,ダンジョンの緊張感ある曲など,ユーモアあるものからシリアスなものまでさまざまな曲風のBGMが楽しめるのが「夢をみる島」の魅力だ。 初めて触れる人は,ぜひ新アレンジの楽曲でそれを堪能してほしい。 また,BGMの新アレンジはかなり大胆なものも多く,GB版のプレイヤーは驚かされることになるだろう。 中には想像できないようなジャンルの楽曲があるが,どれもGB版の楽曲が持つ空気感をしっかり持ったものとなっているので,こちらも期待してほしい。 Nintendo Direct E3 2019の映像で流れた 「タルタル山脈」の新アレンジ版を聴き,そこにGB版らしき音が入っているのに気づいて震えたという筆者のような人は少なくないだろう。 まだすべての曲を聞いたわけではないが,プレイした範囲ではとても楽しく,そして嬉しいアレンジばかりで満足している。 まだまだ紹介しきれない要素は盛りだくさん。 パーツを組み合わせてパズルのようにダンジョン作りが楽しめる 「パネルダンジョン」のほか,コレクションアイテムのフィギュアが商品に加わった 「クレーンゲーム」,アクション性とやり応えが増した 「釣り堀」,タイムアタックも楽しめる 「急流すべり」と,ミニゲームもより楽しめるものとなっているので,冒険を進めながら立ち寄ってみるといいだろう。 急流すべり 各ミニゲームは,目標を達成することで冒険に便利なアイテムがもらえることも。 なんと,「ゼルダの伝説」シリーズおなじみの空きビン(本作では妖精のビン)が「夢をみる島」に登場。 もちろん筆者もいろいろと試したみたが……気になる人にはぜひ自分で確認してほしい。 DXに登場した「ふくのダンジョン」も登場。 とある場所にあるダンジョンをクリアすると,いつもの緑の服に加えて,攻撃力が倍になる赤い服とダメージを半減する青い服が着用できるようになる ヒロインであるマリンとのデート(?)も。 もともと個人的に, 何度も読み返したくなるような,子供のころに好きだった絵本のような魅力がある作品だと感じ,何度も繰り返しプレイしてきたが,ここにきてまた新鮮な気持ちで「夢をみる島」がプレイできるというのはとても感慨深いものがある。 初めて「ゼルダの伝説」シリーズに触れる人はもちろん,GB版をプレイした人にもあらためてこの感覚を味わってほしいと思う。

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