電気 バイク。 第9回 電動バイクのモーターについて知ろう! 電動バイク生活

ヤマハ「Vino」がEV化! 電動バイク「E

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エンジン車のデザインをそのまま活用した電動バイク 「E-Vino」は、見た目はガソリンエンジンの「Vino」と同じ姿をしている。 それもそのはず。 マフラーなどがないだけで、車体はVinoなのだ。 通常、電動バイクはバッテリーの持ちをよくするために車重の軽い専用の車体を設計するが、E-VinoはVinoをベースにして電動化。 これにより、収納スペースが拡大した。 加えて、バッテリーを取り外しできる仕様に変更したことで、使い勝手は格段に向上。 なじみあるデザインと実用的な利便性の改良で、身構えずに電動バイクに乗り換えできることを目指したという。 エンジンを搭載したVinoと同じ丸みを帯びたデザインだが、車重はエンジンモデルより12kg軽い68kg。 モーターの定格出力は0. 58kWで、最高出力は1. 2kW(1. 6ps)。 満充電での走行可能距離は29kmとなっている 2010年に発売された前モデル「EC-03」は一般的な電動バイク同様にスリムなデザインで、車重は56kg。 モーターの定格出力はE-Vinoと同じだが、最高出力は1. 4kW(1. 9ps)とわずかに高く、満充電での航続距離はE-Vino よりも14km長い43kmだ スリムデザインではなくなったとはいえ、元が女性に人気のVinoなのでゴツいイメージにはならない。 シートの高さは715mmと低めで、159cmの女性がまたがるとかかとまでしっかりと足がついた シート下は、収納スペース(容量10L)になっている。 エンジンが搭載されていないため、深さを確保できるようになった バッテリーを取り外して、部屋で充電できるのは便利。 重量は6kgなので、持ち運びもそれほど苦にはならない 充電は付属の充電器と接続して、コンセントに挿すだけ。 バッテリー残量ゼロの状態から満充電になるには約3時間かかる 動力である電気モーターは、ホイールにつながるアームに内蔵。 エンジンや排気マフラーが必要ないため、シンプルな見た目になっている 乗った際に足の前にくる部分には、ペットボトルを入れるのにちょうどいいサイズの収納スペースを用意 袋を下げられるフックも装備されている キーボックスには盗難防止用のキーシャッターがある 走り心地をチェック! 見た目はVinoとほぼ同じだが、やはり非力さは否めない。 Vinoの最高出力が3. 3kW(4. 5ps)なのに対し、E-Vinoは1. 2kW(1. 6ps)。 E-Vinoの走行には、「標準」モードと「パワー」モードが用意されている。 そんな時は、速度制限がかからない「パワー」モードに切り替えたほうが安心だろう。 また、上り坂などでさらに出力を高めたい時に30秒間だけパワーアップする「BOOST」機能も搭載されている。 キーをまわし、ボタンを押して「RUN」ランプを点灯させないと走行しない。 安全に配慮した設計だ 高出力が必要な急勾配では「BOOST」機能を利用するといい 「標準」モードでの加速はおとなしめだが、「パワー」モードにすると、アクセルを開けた瞬間からかなり気持ちいい加速をする。 この感覚は電気モーター独特のもので、数値上はエンジンより出力は低いが、加速感だけならモーターのほうが上と感じるほど。 ただし、回転が上がってからの速度の伸びはあまり期待できない 電気モーターのよさは、回転数による出力の変動がないところ。 そのため、コーナーリング中にアクセルを開けたような場合でも車体が安定している。 特に、狭い場所でのUターンなどでは車体がギクシャクしないので、初心者でも安心して乗れるだろう 走行中の動画を見ていただきたい。 「ビーン」という高周波音がするため完全な無音ではないが、非常に静か。 早朝や深夜でも、近所の迷惑を気にすることなく乗れるのは電動バイクの大きな魅力だ。 電動バイクを語る際に、避けて通れないのがバッテリー問題。 E-Vinoは、エンジンバイクの車体を使っているため車重が重めで、航続距離は29kmと少ない。 カタログの数値は、無風の状況下において乾燥した路面を体重55kgの人が「標準」モードで時速30kmで走行した場合なので、実際にはもっと短い距離しか走れないはずだ。 加速が気持ちいいからと「パワー」モードで走行し、坂で「BOOST」機能を使うとバッテリー残量は目に見えて減っていく。 走る場所や速度によって変わってくるが、15km程度しか持続しないのではないかと思われる。 残量を気にせずに走れるのは10kmちょっとと考えておくと安心だろう。 シートの収納スペースに、予備のバッテリー(メーカー希望小売価格:59,400円)を入れておけば安心度はさらにアップ 試乗を終えて 2002年に電動バイク「パッソル」を発売して以降、EC03まで電動専用設計の車体を採用してきたヤマハが4代目となるE-Vinoにエンジンバイクの車体を用いるということで、正直、ネガティブな部分が出てくるのではないかと危惧していたが、その心配は杞憂に終わった。 重量が増えたことにより航続距離は減ったものの、電動らしい気持ちのいい加速感は健在。 逆に、車体が大きくなったことで安定感は増した印象だ。 また、荷物を積載するスペースが増えたことも普段使いでのメリットを高めた。 航続距離に課題は残るが、それは電動バイク全般に言えること。 根本的な解決にはバッテリーの進化といった要素も必要となってくる。 今回試乗してみたところ、毎日の乗る距離が片道5〜10km程度ならE-Vinoで快適に乗れるはず。 電動アシスト自転車感覚で充電できるなど、走行面以外でも快適度は高い。

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電動バイクの特徴による大きな違い 電動バイクはバッテリーに蓄えた電気でモーターを動かして走行するのが最大の特徴で、ガソリンバイクとの違いが生まれるポイントです。 電動バイク特有の大きな特徴から確認していきましょう。 エンジン音がない• エンジンによる振動がない• 給油(充電)コストが安く、時間がかかる 電動バイクの運転中に聞こえる音はとても静か。 その静音性はまるで自転車を運転しているようだと評判で、夜の住宅街でも騒音を気にせずに走れるのがメリットです。 燃料費に100円の差がつく! ガソリンとEVを比較してみよう そして気になる給油コスト(充電にかかる電気代)について考えてみましょう。 走行距離は機種によって異なりますので、全体的な傾向をざっくりと比較していきます。 ガソリンエンジンで35km〜40km走るときの燃料費は? ガソリンエンジンの原付は1リットルあたりおよそ35km〜40kmの走行が可能とされています。 ガソリン1リットルの価格を125円前後とすると、原付で35km~40km走行するには125円ほどかかります。 電動バイクで35km〜40km走るときの電気料金は? そして原付に相当する電動バイクは1回の充電でおよそ35km〜40km走行できるとされています。 バッテリーの種類や機種によって若干の差はあるものの、電動バイクの充電1回あたりの電気料金は27円前後と言われています。 よって、電動バイクで35km~40km走行するコストは、27円ほどになります。 つまり、 同じ距離を走行するなら電動バイクの方が100円ほど安いという結論が出ます。 もっと電気代を安くするなら、電力会社を切り替えて安い電気を使ってください。 意外すぎるほど簡単です。 充電に時間がかかるのが気になるポイント 走行コストが安い半面、電動バイクの充電には時間がかかるうえ、場所が限られます。 原付に相当する600W以下の車種でも 充電機種が最短クラスで0. 3時間、最長クラスで7時間にも及びます。 電気自動車の充電器は使えない! 給油(充電)事情に大きな違い 電動バイクの多くが家庭用コンセントで充電できますが、電気自動車用の充電スタンドは使えません。 充電器を持ち歩けばコンセントで電動バイクの充電ができるものの、出先でコンセントを長時間使える場所が確保できなければ、外出から帰宅まで1回分の充電で走り切らなければなりません。 電動バイクの走行距離の短さを問題視する人が多いのは、町に充電環境が不足していること、バッテリー切れが重大なリスクと考えられているためと言えるでしょう。 スペアバッテリーでローテできる機種もある 多くの電動バイクはバッテリーを取り外して自宅内で充電できるようになっており、スペアとして複数バッテリーを持ち歩けば出先での充電切れリスクを最小限にできるでしょう。 スペアバッテリーを活用できる機種として、YAMAHAのE-Vinoをご紹介します。 E-Vinoは標準装備のバッテリーと同じバッテリーをスペアとして持ち運べます。 シート下のトランクにスッキリ収納できて、取り回しも簡単。 ただし、スペアバッテリーの購入費用と、スペアバッテリー収納用の専用アクセサリーが別途必要です。 原付サイズの電動バイク探しは「定格出力」を見る 実際にバイクに乗る上では 制限速度や高速道路の走行可否、車検費用が重要ですよね。 これらを決める「総排気量」は、電動バイクだと「定格出力」という言葉で表されます。 「最大出力」ではなく「定格出力」です。 電動バイクの定格出力が相当する総排気量を一覧にしました。 免許区分も添えておきます。 「電動バイクは免許が要らない」は間違い 「電動バイクはスピードが出ないから免許なしで乗れる」というイメージがあるようですが、ガソリンエンジンのバイクと同じように 電動バイクを公道で運転するには免許が必要です。 免許が要らないのは中国など、海外での話です。 電動バイクだけの「折りたたみ」という選択肢 電動バイクで特徴的なのが、折りたたみ式機種の存在です。 有名な機種だと「A-one」「ScootMan スクートマン 」「UPQ BIKE me01(アップキュー)」などがあります。 折りたたんで収納できるため、車で移動した先でさらに原付移動することも、玄関先にバイクを完全に収納するのも可能。 バッテリーを充電のために毎回外すのが面倒、屋外で保管したくないなどのニーズに応えてくれます。 電動バイクの価格は機種によってピンキリ。 今回は原付1種で乗れる600W(50cc相当)の機種に限定して、大まかなタイプ毎の価格相場を調査しました。 リーズナブルな電動バイク:約10万円~20万円• ヤマハなど大手メーカー:約20万~45万• 折りたたみ式の電動バイク:約10万~13万円 ガソリンエンジンの原付だと10万円以下の安い機種もあり、高額な機種だと約20万円が相場といったところでしょうか。 電動バイクの基本的な価格帯はガソリン車と同様ですが、高性能な機種だと40万円を超えるものもあります。 機種による価格差が非常に大きいですね。 電動バイクの価格に影響する大きな要素はバッテリーの容量と種類です。 鉛バッテリーは安い傾向にあり、リチウムバッテリーは容量によって価格に大きな差が表れます。 購入費用以外の支出はバッテリー交換ぐらい 電動バイクは オイル交換がないのでメンテナンス費用が少し安くなるのがメリットですが、数年に一度のバッテリー交換は避けられません。 購入する時は本体価格だけでなく、バッテリー交換費用をあらかじめ販売店で確認しながら比較しましょう。 補助金が使える電動バイクもある 電動バイクは電気で走るため排気ガスを出さないクリーンな乗り物として期待されています。 そのため、一部機種は購入時に国の補助金の対象に選ばれています。 補助金申請の申請は早いもの勝ちですから、EVにするかガソリンバイクかは今のうちに検討しておきたいところですね。

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電動バイクはガソリンエンジンと何が違う? 原付選びの基礎知識

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4輪車の世界では普及の進む電動車両(EV)だが、2輪の世界ではまだ一般的になっているとは言い難い。 その要因のひとつに、魅力的な車種がリリースされていないことがある。 現在、国内メーカーから発売されている電動2輪車のほとんどは原付クラスのモデルで、位置付けとしても近距離移動に特化したものが多い。 しかし、そんな状況を大きく変える可能性を秘めた車種「C evolution」がBMWから発売された。 「C evolution」は大手メーカー製としては初となる軽二輪(250cc)クラスのスクーターでありながら、排気量が上のクラスに匹敵する動力性能を持つ。 都会的デザインの車体に近未来的なUIを搭載 今回、2017年5月12日に発売された「C evolution」は、実は2代目にあたる。 初代モデルは日本国内ではリリースされなかったものの、ヨーロッパをはじめとする海外市場では2014年に発売され、スペインやイタリアでは警察の白バイとしても使用されていた。 そんな初代モデルとの大きな違いは、バッテリー。 BMWは4輪車でも、EVの「i3」やプラグインハイブリッドのスポーツカー「i8」など、電気を駆動力に用いる「i」シリーズの展開に力を入れており、「C evolution」には最新の「i3」と同様のバッテリーを採用。 4輪でつちかったバッテリー技術を応用することで、初代モデルで100km程度だった航続距離が160kmまで延長した。 2代目「C evolution」は日常使いで走るに十分というだけでなく、ショートツーリングにも出かけられそうなほどのスペックを備えている。 イタリアのサルディニア州、スペインのバルセロナで白バイとして活躍する初代「C evolution」 まずは、外観を見てほしい。 車体は同社のスクーター「Cシリーズ」に共通するシックな雰囲気のデザインで、奇抜な部分はないが大人びていて個人的にはカッコイイと感じる。 車体の中央部に配置されたバッテリーはアルミダイキャスト製のケースに入れられ、フレームとしての役割も果たす。 BMWらしい合理的な設計だ。 そして、電動マシンらしさを一番感じるのはコックピットまわりだろう。 右手でアクセルを回し、両手でブレーキをかけるといった構造はエンジン車と変わりないが、メーターとして装備される液晶パネルは、同社の4輪EVである「i」シリーズと通じるテイストの、タブレットを立てたようなデザインとなっている。 最近のBMWのバイクはほとんどの車種に走りのキャラクターを変更できる走行モード切り替え機能が搭載されているが、「C evolution」はそのモードも電動らしい。 電費を優先する「ECO PRO」と標準的な「ROAD」、アクセル操作にダイレクトに反応して加速し、回生ブレーキの効きも強めに設定された「DYNAMIC」、そしてアクセルを戻しても回生ブレーキの効かない「SAIL」の4つの走行モードが用意されている。 「C evolution」も位置する「C」シリーズはBMWでは「アーバンモビリティー」と呼ばれるだけあり、都会に溶け込むようなデザインとなっている デザイン上のアクセントともなっているグリーンにペイントされた部分にバッテリーが収納されている 中央部にタブレットを取り付けたようなコックピットは、もっとも近未来的な雰囲気を感じる部分だ モニターの表示も電動らしい。 アクセルを開けると右側にバーが伸びて行き、アクセルを戻すと回生ブレーキの効き具合が左側に伸びるバーで表示される シート下には、フルフェイスのヘルメットひとつなら余裕で収納できる容量の大きな荷室を装備。 充電器を入れておくと便利だろう 続いて、動力性能についての解説へと移ろう。 原付クラスでもその加速力を味わうことができるが、より大きなモーターを装備した軽二輪クラスではさらに強力なスタートダッシュが期待できる。 8秒となかなかの数値。 最大トルクはスペック上は72Nmとされているが、実質的にはリアホイールで600Nm近くを発生するという。 同社の650ccスクーター「C 650 SPORT」が63Nmであることからも、相当高い数値であることがわかる。 モーターは後輪の前側に搭載されている(円筒形の部分) 後輪を支えるスイングアームには、動力を伝える機構を内蔵。 ホイールベースは1,610mmと、スクーターとしては一般的な長さだ スクーターでありながら剛性を高めやすい倒立式のフロントフォークを採用している点に、BMWらしい走りへのこだわりが感じられる。 マフラーが存在しないため、スッキリとした見た目だ なお、日本の法規では軽二輪にあたるため、大きめの車格ながら普通自動二輪免許(以前の中型免許)で乗ることができる。 試乗レポ! 街中から高速まで電動バイクでどれだけ楽しめる? 筆者はこれまで何台かの電動バイクに試乗してきたが、そのほとんどが原付(二種も含む)クラスだったこともあって、電気モーターならではの加速のよさは感じるものの、バイクを操る楽しさをあまり感じることはなかった。 身長175cmの筆者で両足のかかとがつかない感じだ。 走行するためには、電源ONの状態でブレーキを握ってセルボタンに当たるボタンを押さなければならない。 電動バイクには、キーをONにすればアクセル操作だけで走り出せるものもあるが、「C evolution」がそのような仕様とせずにエンジン車同様の操作を採用したのは、エンジン付きのバイクに慣れたユーザーに対する配慮だろう。 ブレーキを握りながらボタン(赤い部分)を押して、モニターに「READY」と表示されれば走行可能 アクセルをひねって走り出し、最初に感じたのはやはり加速のよさ。 アクセルの操作に対してダイレクトに加速する感じは、エンジン付きのバイクの感覚と明らかに異なる。 エンジン車の場合、スクーターであればエンジン回転の上昇にともなって加速力が増し、ミッション付きのバイクであればクラッチをつなぐという操作が必要。 いっぽう「C evolution」は右手の操作だけで大きめの車体を自在に加速させられる。 これは、かなり楽しい。 また、アクセルを戻すとエンジン車のエンジンブレーキのように回生ブレーキがかなり強く効く。 思い切り戻すと停止するまではいかないものの、その一歩手前までは減速する感じだ。 ブレーキをかけなくてもアクセルの操作だけで速度を自在にコントロールできるので、加減速の多い街中では重宝するだろう。 BMWの「i3」などのEVも回生ブレーキの効きはかなり強力で、ワンペダルで操作できることをウリにしているが、その考え方は2輪車でも共通のようだ。 回生ブレーキで減速もコントロールできるので、右手を回すことで速度はかなり自由に操れる ちょっと意外に感じたのは、走行中の音。 電動バイクは無音に近い静かさで走行できるものが多いが、「C evolution」は大きめのモーターを搭載しているためか、「キーン」という電子音が比較的大きく聞こえる。 乗っている筆者にだけに聞こえていると思っていたら、カメラマンにも聞こえていた!(下の動画参照) 走行中に音がするということは、歩行者に後ろから近づくようなシーンでも気付いてもらうことができるので、この点はプラスにとらえていいだろう。 車体は大きめで車重も結構あるものの、重心が低いこともあって倒し込む操作は軽快。 そして、車体を倒せばそれにともなってハンドルが切れていくというバイク本来の動き方をしてくれるので、コーナーを曲がるのが楽しい! 車体を倒し込むことで曲がるというバイク本来の動き方をしてくれるので、何気ない交差点を曲がるのもワクワクする また、エンジン車のように回転数によるトルクの変動がないのも快適さに貢献してくれる。 エンジン車の場合、狭い道でのUターンでは回転数が上がり、加速力によって車体が起き上がってしまうが、そういった挙動がないため、非常にコントールしやすい。 下の動画を見てもらえばわかるように、ギクシャクすることなく、スムーズに傾いて曲がっていける。 走行がとても楽しいので、高速道路も走ってみた。 アクセルをひとひねりすれば車体が一気に加速するので、少し混んでいるようなシーンでなら交通の流れを十分にリードできる。 最高速度は限られているが、都市高速レベルであれば難なく走れそうだ。 思うままに加速し、コーナリングも気持ちいいので、長距離ツーリングに出るのでなければバイク本来の楽しみを存分に堪能できる。 航続距離通知機能は秀逸。 だが、充電には課題が残る 乗り心地も大切だが、電動バイクにおいては1回の充電で走れる距離と充電方法をしっかり確認しておかなければならない。 「C evolution」の航続距離はカタログ値で最大160kmとなっているものの、使い方や環境などによってその距離は変わってくる。 バッテリー残量から残り航続距離を表示してくれるモデルはあるが、「C evolution」はひと味違う。 それまでに走った平均電費から残りの走行距離を割り出してくれるのだ。 つまり、乗り手の走り方、クセを加味し、その人に適する航続距離を教えてもらえる。 国内外、数多くの電動バイクを目にしてきた筆者でもこのような機能は見たことがなかったので、ユーザーに寄り添った、この役立つシステムには感動した。 モニター右下に表示される残りの走行可能距離は、それまでの電費実績から計算されるため、実際の数値に近い ただ、充電機能については少し課題あり。 200V電源が自宅にあれば問題ないが、ない場合は設置工事が必要になる。 街中に増えつつある電気自動車用の急速充電器を使えればよいのだが、残念ながらこれにも非対応。 今回、試乗しながら200Vの普通充電器を探してみたところ、数は思ったよりもあった。 しかし、コインパーキングの中に設置されているなど2輪車での利用が想定されていないため、走りに行った先で使える充電器を探すのは結構苦労しそうだ。 このような背景には、これまで200Vで充電する電動バイクがほとんどなかったことがある。 とはいえ、こういった設備の部分が足かせとなり、この楽しい乗り物が普及しないのはもったいない。 2輪車でも利用できる200Vの充電器増設を切に願う。 2輪車で利用できる200Vの充電器がなかなか見つからなかっので、最終的にBMWのディーラーで充電させてもらった。 特に交通量が多く、ストップ&ゴーの多い街中では、その加速力は感動ものだった。 スタートダッシュが鋭いのはもちろん、どの速度域からでもアクセルをひとひねりすれば車体が押し出されるような加速を味わえる。 ヨーロッパで白バイとして使われていると冒頭で触れたが、確かに街中で違反車を追いかけたりするには最適な車種といえるだろう。 そしてもうひとつ、実際に街中で乗って走行以外の部分で「おっ!」と感じたことがある。 「C evolution」は175kgという車重があるため、人力で押し引きするのはかなり大変。 純粋な重量もさることながら、回生ブレーキとしても作用するモーターが抵抗となっているようだ。 とはいえ、駐車の際など、バイクを押し引きしなければならない場面は多く、おっくうな気持ちだったのだが、たとえば下の動画のようにバックでモーターの力を使えばラクラクに! 左ハンドルにあるボタンを押しながらアクセルを開けるとモーターが逆回転してバックする機能で、モーターを利用しない時に比べると同じ距離を約半分の時間で移動できた。 もちろん、同様にバイクを押す際にもモーターの力を活用可能。 慣れないとバランスを取るのが少し難しいが、押し引き操作の負担が軽減されるのはありがたい。

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