[画像のクリックで拡大表示] 新型コロナウイルス感染症にかかった多くの重症患者にとって、最大の脅威となるのはコロナウイルスそのものではない。 免疫システムは病原体から体を守るために不可欠だが、時に健康な細胞を傷つける激しい凶器にもなる。 免疫反応が暴走する例の一つが、過剰な炎症を引き起こす「サイトカインストーム」だ。 集中治療や人工呼吸器を必要とする場合を含め、新型コロナウイルス感染症の最も重篤な事例において、この現象が起こっているのではないかと考えられている。 サイトカインストームは「新型コロナウイルス感染症にかかった人が亡くなる原因として最も多いものの1つ」と話すのは、米国ボストン市、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のアナ・ヘレナ・ジョンソン氏だ。 臨床医や研究者たちは、現在も、サイトカインストームがどれほどの頻度で生じているのか、何がそれを引き起こすのかについて調べているところだ。 こうした過剰な免疫反応は、新型コロナウイルス特有のものではないため、既存の治療法の中で有効だと思われるものの目星はついている。 こうした治療法を他の治療薬と合わせれば、回復のスピードを早められるうえ、科学者たちがワクチンの開発を急ぐ間に致死率を下げられるかもしれない。 「それが、このパズルの鍵のようなものです」と、米ワシントン大学の免疫学者マリオン・ペッパー氏は言う。 免疫システムの暴走 人間の体には、侵入した者を発見し退治する方法が用意されている。 サイトカインは、こうした防御反応を調整するにあたり極めて重要なタンパク質だ。 体の防衛軍を結集するために細胞からサイトカインが放出されると、極小の防犯アラームのような役割を果たし、免疫システム全体に侵入者の存在を知らせる。 通常は、サイトカインの情報伝達によって免疫細胞および分子が感染箇所に動員される。 防衛軍を動員する過程で、複数の種類のサイトカインが度々炎症を引き起こす。 当該箇所での脅威が小さくなり始めると、サイトカインによる情報伝達は止まり、防衛軍は撤退することになるのが普通だ。 しかし、サイトカインストームが起こると、「免疫システムが狂ってしまう」と話すのは、米コロンビア大学のウイルス学者アンジェラ・ラスムセン氏だ。 サイトカインのアラームは止まるどころか鳴り続け、不必要に兵士を集め続けて、病原体そのものよりも体にダメージを与えてしまうことがある。 たった一人の暗殺者を捕らえるために大軍を送るようなものだ。 しまいには体全体が戦場と化してしまう。 サイトカインストームが起こると、血管が大量の免疫細胞で詰まって交通渋滞のようになり、臓器に酸素や栄養分が届かなくなってしまうことがある。 また、感染した細胞に向けられたはずの毒性を持つ免疫関連分子が、血管から漏れ出て健康な組織を損傷してしまうこともある。 場合によっては、こうした分子の渦が呼吸困難を引き起こす。 サイトカインストームが止まらない限り、患者は組織を損傷し、臓器不全を起こし、そして究極的には死に向かうことになる。
次の免疫システムは体内で病原菌や異常な細胞を認識し、それらを殺滅することによって私たちの体を病気から守ってくれる強力な防衛機構です。 たとえば、アメリカのアリゾナ大学がオフィス内にどれくらい細菌がいるか調査したところ、電話の受話器で1平方インチ当たり25. 127個、机が20. 961個、パソコンのキーボードで3. 295個の細菌を検出したといいます。 このように私たちの日常生活のなかでは、常に多量の細菌がうごめいていますが、それでも病気にならないのは、体に備わった免疫システムのお蔭なのです。 1つは「自然免疫」。 常に体内を監視し、侵入者に対していち早く攻撃態勢を整えます。 異物が侵入した初期段階の防衛線です。 2つ目の「獲得免疫」は、高度な生命体のみに備わったシステムです。 強い破壊力を持ち、がんなどの強力な敵に対抗します。 特定の病気に対して抗体を持つのもこのシステムのお蔭です。 両者は密接な連携プレーであらゆる状況に対応します。 これらの免疫細胞が常に体内をパトロールしてくれているお蔭で、私たちは病気にならずに済んでいるわけです。 樹状細胞……異物の情報をリンパ球に伝える攻撃の総司令官。 ゲリラ戦の猛者のように免疫を攪乱し、監視の目を潜り抜けてしまうのです。 がん細胞と免疫細胞はバランスを保って共存してしまうので、免疫は力を発揮できない こうしたがんの攪乱を突破するためには、樹状細胞に一層鮮明に標的であるがんの姿を教え込む必要があります。 つまり、世の中に数多くある免疫療法の差とは、樹状細胞のがんに対する認識・識別能力の差だといっても良いでしょう。
次の新型コロナウイルスが人間の免疫細胞を殺す能力を持っていることが報告された。 科学誌ネイチャーのCellular and Molecular Immunology(細胞と分子免疫学)に4月7日に掲載された。 もちろん英語です。 論文では、新型コロナウイルスの持つスパイク(突起)がT細胞に触れると、新型コロナの遺伝子がT細胞内に侵入してその機能を無効化するということが説明されていた。 で、ヒトの免疫について少し説明しよう。 我々は、どんなに清潔な環境下でも細菌やウイルスなどに囲まれて暮らしている。 本来でなら、しょっちゅう感染症にかかっているハズだが、そう簡単に感染していない。 これは、皮膚などの物理的バリアのほかに、体内に侵入した細菌やウイルスを迎撃するシステムがあるからだ。 これを免疫と言う。 免疫は、主にマクロファージやT細胞といった白血球シリーズが担っている。 マクロファージが体内に侵入した細菌・ウイルスの情報を分析したり、B細胞は抗体を作ったりする。 抗体は、体内に侵入したウイルスにのみ効くヤツな。 これらの司令塔となっているのが、T細胞(CD4陽性ヘルパーT細胞)だ。 で、新型コロナウイルスはこのヘルパーT細胞に感染するのだが、1世代前のコロナウイルス(SARS)にはこの能力は無かった。 新型コロナウイルスは体内で免疫システムの司令塔であるヘルパーT細胞に感染して殺していく。 もちろん、ヘルパーT細胞はいっぱいあるのだが、次々にコロナ感染して破壊されていく。 その結果、ヒトの免疫システムの機能低下を引き起こすのだ。 この論文でも、「リンパ球の減少がCOVID-19患者によく見られる」と記載されているが、リンパ球の7~8割がT細胞なので、T細胞がどんどん撃破されていけばリンパ球も減っていく。 ちなみに、数か月前にインドから「新型コロナの一部がHIVウイルスと同じ」と言う論文が出たこともあって、新型コロナはHIV入りの人口ウイルス説があるが、今回の新型コロナの攻撃方法はHIVとは異なる。 新型コロナもHIVもヘルパーT細胞に作用して免疫を破壊するのは同じだが、新型コロナがヘルパーT細胞を単純に「破壊」するだけなのに対し、HIVはヘルパーT細胞をHIV化して増殖させるのだ。 なので、HIVの方が厄介だが、感染力の強さは新型コロナの方がはるかに上なので、ヤバいのは新型コロナだろう。 こうして考えると、糖尿病などの持病がある人が免疫無力化されたら合併症で死ぬ。 持病持ちの人の致死率は高いとのことだが、免疫無力化機能があると分かると話のつじつまが合うように思える。 だが、これで心配なのは持病持ちの人だけではない。 免疫が無力化されるということは、抗体も作られなくなるということだ。 1度目の感染で免疫システムを破壊して、2回目の感染で確実に仕留める、ということが考えられないだろうか。 以前にも、が、免疫破壊によっても同じような症状が出そうだ。 また、免疫機能が破壊されるということで、免疫の壁を作ることが難しくなるかもしれない。 約100年前にハイパー化したインフルエンザのスペイン風邪(インフルエンザ)がパンデミックしたが、それが終息したのは人類のほぼ全員が感染して「免疫の壁」というヤツが出来たからだ。 新型コロナでも、抗体を持つ人を全体の6~7割まで増やして免疫の壁を作る作戦(集団感染理論)が提唱されている。 だが、免疫無効化機能があるとするなら何回もかかるということになり、1回で死なないやつは2回、それでもダメなら3回4回とかかるってことだ。 免疫が破壊されるので、再感染する。 再感染した人のその後が知りたい。 いずれにしても、集団感染理論が成立しないような気がするぞ。 ということで、免疫無力化されるわワクチンや特効薬が無いわで、対抗手段がロックダウンで経済死しそうな状況なのだが、これに有効なのがアビガンだ。 日本で開発されの富士フィルム富山化学などが開発し、既に大量生産体制が整っている。 しかも日本では、200万人分を目指して備蓄を進めている。 以下の時事通信の記事を見て欲しい。 富士フイルムは15日、新型コロナウイルスの治療薬として期待されている抗インフルエンザ薬 「アビガン」の生産体制を拡大し、増産を始めたと発表した。 生産能力を7月に現在の約2.5倍となる月産10万人分、9月には約7倍の30万人分に引き上げる。 アビガンは、富士フイルムの子会社、富士フイルム富山化学(東京)が開発し、 国内では新型インフルエンザ向け医薬品として承認されている。 政府は今月、新型コロナ関連の緊急経済対策をまとめ、アビガンを200万人分備蓄できるよう増産支援することを決めた。 富士フイルムは、グループ会社の生産設備を増強するほか、原料メーカーや各生産工程の協力会社など国内外の企業と連携し、増産を推進。 10月以降の早い時期に原薬の製造設備も増強する計画で、10万人分の生産能力を上乗せできるとみている。 アビガンはインフルエンザ治療薬ではあるが、その薬効は「RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤(Wikipedia)」とあるので、細胞内でウイルスRNAの複製を妨げて増殖を防ぐ仕組みなので、自身のRNAを転写して増殖する新型コロナへの薬効も期待できそうだ。 Wikipediaでは、の項目で紹介されているので、よかったら見てくれ。 アビガンは、もともとタミフルよりも治療効果が高く、薬剤耐性をもたらさないということで、インフルエンザ治療薬として認可されたものだが、RNAの複製を阻害して増殖を妨げる機構がインフルエンザウイルス以外のウイルスにも有効として、研究が進められている。 ということで、新型コロナにも有効なアビガンだが、アビガンはウイルス増殖をジャマする薬であって、ウイルスを殺す薬ではない。 なので、RNAの複製を阻害しても意味がない位にウイルスが増殖してしまったらアビガンでも間に合わない。 それでもアビガンしかないんだがな。 アビガンは、2017年に日本政府がインフルエンザに備えて少しずつ備蓄していくことが決まったんだが、まさか新型コロナパンデミックを見据えてのことだったのだろうか。 元キャリア外交官の原田武夫氏も、かなり前からパンデミックの警告を発していたので、政府筋には情報があったんだろうな。 あとは、それをうまく医療機関に振り分けてくれると良いんだが。 また、原田武夫氏は免疫の重要性も訴えていたが、免疫機構を破壊されんなよってことだったのか? 「ゆったり生きろ」「ストレス抱えるな」など、コーヒーを飲んで「ホッと一息」の実践が免疫を高めるのに必要となる。 ここでは、睡眠の質を向上させるサプリメントを紹介しておく。 睡眠・覚醒をつかさどるメラトニンの原料となるや、ストレス減少効果が見込まれるだ。 トリプトファンはタブレットを舌の下に入れて溶かして吸収するのがオススメだ。 その際は一粒の半分の量でいいぞ。 念のため!.
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