愛のロマンス(禁じられた遊び) Romance Anonimo ルビーラ「ギター練習曲」がルーツ? ウクライナ民謡との関係は? クラシックギターの名曲『愛のロマンス Romance』は、1952年のフランス映画「禁じられた遊び(Les Jeux Interdits)」テーマ曲として、ギター奏者Narciso Yepes(ナルシソ・イエペス)による演奏で世界的に有名になった。 映画と曲の結びつきが強いようで、日本では特に『禁じられた遊び』の曲名で広く定着しているように見受けられる。 日本語の歌詞も複数つけられており、美空ひばりが世界の名曲を歌ったアルバム『ひばり世界をうたう』でもその日本版の一つを聴くことができる。 『禁じられた遊び』は、言うまでもなくクラシックギター学習者にとっては定番中の定番曲。 楽譜・TAB譜も数多く出版されており、入門曲的な扱いを受けることもあるようだが、実際に弾こうとしてみると結構難しい。 でも人前でうまく弾けたらカッコイイ。 ルーツを巡る諸説あれこれ まとめ 『愛のロマンス』、または『禁じられた遊び』のルーツについては、ネットを検索すると「」との解説がなされているのをよく見かける。 一方で、あまりよく知られていない、とある人物が19世紀にアルゼンチンで発表したギター練習曲が原曲とする解説も少なくないようだ。 はっきりと確定した答えはまだ出ていないようだが、筆者の私見ではおそらく後者の説、すなわち近代に作曲されたギター練習曲がルーツである可能性が高いように思われる。 この練習曲もある民謡からの影響が見られるが、それはスペイン民謡かどうかは正直疑問。 まずは順番に年代・時間をさかのぼって、『禁じられた遊び』のルーツまで順を追って解説を試みたい。 1941年 映画「血と砂」サントラ フランス映画「禁じられた遊び」からさかのぼること10年、1941年のアメリカで、恋愛映画「血と砂 Blood and Sand」が公開された。 このビセンテ・ゴメスは『愛のロマンス』の作者として当時はクレジットされていたようだが、今日では作曲者ではないことが明らかになっているようだ。 アルペジオの形が今日よく知られているものと同じであり、フォルテア版以前はアルペジオの部分が異なっている。 フォルテアは楽譜に「作者不詳のロマンス」と記したため、曲のルーツへの情報が断絶されてしまっているのが残念。 1881年から1884年の間、アルゼンチンのブエノスアイレスに渡ってクラシックギターを教えており、現地で出版したギター練習曲「Estudio para Guitarra」が、今日の『愛のロマンス Romance』、すなわち『禁じられた遊び』の原曲とされているようだ。 南米では恐らく、映画『禁じられた遊び』サントラとしてではなく、ルビーラのギター練習曲としての知名度の方が高い可能性が考えられるが、実際のところはどうなのだろうか? ルビーラの練習曲のルーツは? 今日ではアントニオ・ルビーラによるギター練習曲がルーツとされているが、もちろんこのルビーラのギター練習曲にもルーツがある可能性がある(キリがないが)。 もしこのルビーラの曲のルーツが、世界各国のいずれかの国や地域の民謡だったとしたら、そしてそれがもしスペイン民謡だったとしたら、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』のルーツは「スペイン民謡」とすることには一理あることになる。 では、実際にルビーラによるギター練習曲に似た世界の民謡は存在するのだろうか?実は、そのルーツとして名乗りを上げるべきウクライナ民謡が存在する。 ウクライナ民謡『Nich Yaka Misyachna』を聴いてみると、今日におけるギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』そのもののメロディではないことはすぐに分かるが、ルーツとして名前を上げるには十分な類似性を備えた曲であるように思われる。 的な雰囲気がいい感じの曲だ。 もしこのウクライナ民謡とルビーラの曲が何らかの関係にあるとしたら、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』はウクライナ民謡?なんて突飛な解説も登場しそうな勢いだが、まあそれはそれで面白そうだ。 ちなみに、タイトル「美しい月光」というと、、いわゆる月光ソナタが思い出されるが、このベートーヴェンの月光ソナタでもアルペジオが駆使されており、このウクライナ民謡との関連性がありそうだが、実際のところはどうなのだろうか。 最後に ルビーラのギター練習曲のルーツが判明しないため、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』のルーツについてもはっきりしたことは分からなかった。 ルビーラが世界の民謡・既存のメロディから全く切り離されたオリジナリティの高いギター曲を一から新たに創作したのであれば、それ以上ルーツを探る必要もないことになるが、おそらく何らかの既存のメロディからインスピレーションを受けていることは想像に難くない。 それがどんなメロディなのか、スペイン民謡なのか、ウクライナ民謡なのか、当時の流行歌なのか、今となってはあまりに資料が少なく確認する方法がない。 いずれにせよ、ルーツなんて分からなくても、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』を楽しむのにはまったく支障がない。 やはり音楽は素直に感じるままに楽しむのが一番だ。
次の愛のロマンス(禁じられた遊び) Romance Anonimo ルビーラ「ギター練習曲」がルーツ? ウクライナ民謡との関係は? クラシックギターの名曲『愛のロマンス Romance』は、1952年のフランス映画「禁じられた遊び(Les Jeux Interdits)」テーマ曲として、ギター奏者Narciso Yepes(ナルシソ・イエペス)による演奏で世界的に有名になった。 映画と曲の結びつきが強いようで、日本では特に『禁じられた遊び』の曲名で広く定着しているように見受けられる。 日本語の歌詞も複数つけられており、美空ひばりが世界の名曲を歌ったアルバム『ひばり世界をうたう』でもその日本版の一つを聴くことができる。 『禁じられた遊び』は、言うまでもなくクラシックギター学習者にとっては定番中の定番曲。 楽譜・TAB譜も数多く出版されており、入門曲的な扱いを受けることもあるようだが、実際に弾こうとしてみると結構難しい。 でも人前でうまく弾けたらカッコイイ。 ルーツを巡る諸説あれこれ まとめ 『愛のロマンス』、または『禁じられた遊び』のルーツについては、ネットを検索すると「」との解説がなされているのをよく見かける。 一方で、あまりよく知られていない、とある人物が19世紀にアルゼンチンで発表したギター練習曲が原曲とする解説も少なくないようだ。 はっきりと確定した答えはまだ出ていないようだが、筆者の私見ではおそらく後者の説、すなわち近代に作曲されたギター練習曲がルーツである可能性が高いように思われる。 この練習曲もある民謡からの影響が見られるが、それはスペイン民謡かどうかは正直疑問。 まずは順番に年代・時間をさかのぼって、『禁じられた遊び』のルーツまで順を追って解説を試みたい。 1941年 映画「血と砂」サントラ フランス映画「禁じられた遊び」からさかのぼること10年、1941年のアメリカで、恋愛映画「血と砂 Blood and Sand」が公開された。 このビセンテ・ゴメスは『愛のロマンス』の作者として当時はクレジットされていたようだが、今日では作曲者ではないことが明らかになっているようだ。 アルペジオの形が今日よく知られているものと同じであり、フォルテア版以前はアルペジオの部分が異なっている。 フォルテアは楽譜に「作者不詳のロマンス」と記したため、曲のルーツへの情報が断絶されてしまっているのが残念。 1881年から1884年の間、アルゼンチンのブエノスアイレスに渡ってクラシックギターを教えており、現地で出版したギター練習曲「Estudio para Guitarra」が、今日の『愛のロマンス Romance』、すなわち『禁じられた遊び』の原曲とされているようだ。 南米では恐らく、映画『禁じられた遊び』サントラとしてではなく、ルビーラのギター練習曲としての知名度の方が高い可能性が考えられるが、実際のところはどうなのだろうか? ルビーラの練習曲のルーツは? 今日ではアントニオ・ルビーラによるギター練習曲がルーツとされているが、もちろんこのルビーラのギター練習曲にもルーツがある可能性がある(キリがないが)。 もしこのルビーラの曲のルーツが、世界各国のいずれかの国や地域の民謡だったとしたら、そしてそれがもしスペイン民謡だったとしたら、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』のルーツは「スペイン民謡」とすることには一理あることになる。 では、実際にルビーラによるギター練習曲に似た世界の民謡は存在するのだろうか?実は、そのルーツとして名乗りを上げるべきウクライナ民謡が存在する。 ウクライナ民謡『Nich Yaka Misyachna』を聴いてみると、今日におけるギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』そのもののメロディではないことはすぐに分かるが、ルーツとして名前を上げるには十分な類似性を備えた曲であるように思われる。 的な雰囲気がいい感じの曲だ。 もしこのウクライナ民謡とルビーラの曲が何らかの関係にあるとしたら、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』はウクライナ民謡?なんて突飛な解説も登場しそうな勢いだが、まあそれはそれで面白そうだ。 ちなみに、タイトル「美しい月光」というと、、いわゆる月光ソナタが思い出されるが、このベートーヴェンの月光ソナタでもアルペジオが駆使されており、このウクライナ民謡との関連性がありそうだが、実際のところはどうなのだろうか。 最後に ルビーラのギター練習曲のルーツが判明しないため、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』のルーツについてもはっきりしたことは分からなかった。 ルビーラが世界の民謡・既存のメロディから全く切り離されたオリジナリティの高いギター曲を一から新たに創作したのであれば、それ以上ルーツを探る必要もないことになるが、おそらく何らかの既存のメロディからインスピレーションを受けていることは想像に難くない。 それがどんなメロディなのか、スペイン民謡なのか、ウクライナ民謡なのか、当時の流行歌なのか、今となってはあまりに資料が少なく確認する方法がない。 いずれにせよ、ルーツなんて分からなくても、ギター曲『禁じられた遊び(愛のロマンス)』を楽しむのにはまったく支障がない。 やはり音楽は素直に感じるままに楽しむのが一番だ。
次の高木綾子さんのCD [1]でこの曲を聞いて以来、良い曲だなぁと思いながらちゃんと調べていなかったのを反省してちょっと調べて見ました。 フランソワ・バザン [2]の喜歌劇「パトラン先生」 1856 は、その中の「ロマンス」こそ演奏される機会がありますが、現代ではほとんど演奏されなくなってしまったオペラです。 笑いの中に、時代の流れに取り残されてゆく人の悲哀を埋め込んだ名作 [5]で、他の笑劇の三倍の長さを持つ点でも、また質的にも中世喜劇の代表作 [10]といわれます。 ちなみに、。 パトラン先生は、フランスはバス=ノルマンディー地方の小さな村の貧乏弁護士先生。 当時は国の制度が徐々に整い、正式な教育を受けた弁護士も出始めたところ。 パトラン先生は残念ながらそうした専門教育は受けていない、前世代の弁護士に属します。 当然、ちゃんと教育を受けた人たちに仕事を奪われて貧乏暮らしで、彼も奥さんも穴の開いた服を着ているような状態。 そこで、パトラン先生一計を案じ、布屋のギヨーム(Guillaume Joceaulme)のところに行ってお世辞おべんちゃらを言って、6ヤードの高級生地をツケで売るように説得します。 パトラン先生は早速布地を持って家に帰ると、ギヨームがお金を取りに来ることを奥さんのギユメット(Guillemette)に告げ、パトラン先生がすでに3ヶ月も床に臥しているように振る舞うように言います。 ギヨームがお金を取りに来ると、そこには長患いで錯乱したパトラン先生がいたので、お金の回収を諦めて帰ります。 そこへ、羊飼いのティボーがパトラン先生に助けを求めにやってきます。 彼はギヨームの羊を盗んで食べてしまっていて、それが見つかって訴えられたのです。 パトラン先生のところへは弁護をしてもらいに来たわけです。 久しぶりの仕事、もちろんパトラン先生は受けます。 そして、ティボーには、裁判では羊が啼くみたいに「メー」としか言うなと命じます。 狂人を装って裁判を乗り切ろうというわけです。 さて、裁判の場、ギヨームはティボーの弁護人が変装したパトラン先生であることを発見します。 彼は、裁判官に、パトラン先生に布地を騙し取られたことと、ティボーに羊を盗られたことを両方話そうとしますが、話がごちゃごちゃになってうまくいきません。 一方、証言を求められると、ティボーは「メー」としか言いません。 パトラン先生の策略がまんまと成功して、無事(?)ティボーは無罪を獲得します。 そこで、パトラン先生はティボーに弁護料を請求します。 ところが!ティボーはやはり「メー」としか言いません。 パトラン先生の画期的な戦術が今度は自分に対して使わていることに気づき、パトラン先生は諦めて帰ってゆきます。 この原作では、登場人物は5人。 抜け目がなく、口がうまい。 ギユメット Guillemette — パトラン先生の妻。 パトラン先生が病気だと装い、ギヨームを騙す。 ギヨーム・ジョソーム Guillaume Joceaulme — パトラン先生に布地を売る服屋。 非常に不誠実な男だが、今回は騙されてしまう。 最後にはパトラン先生を騙す。 裁判官 Le Juge — ギヨームと羊飼いの間の裁判を行う。 しかしながら、バザンのオペラでは登場人物が追加されています [9]。 (「天使のような」という意味)• シャルロ Charlot — 布屋のギヨームが後見人をする少年• ボビネット Bobinette — パトラン先生のメイド。 愛しているのに、その愛はうまくいっていません。 シャルロは思いを溢れさせます。 I see again you when I drowse In a mysterious dream. あ、でも、以前高木綾子さんと宮崎のお好み焼き屋さんで隣になった時 [1]、「ファンです、サインしてください」って言えなかった僕も捨てたもんじゃないか(笑。 では、Piotr Beczala の演奏で、どうぞ。 [1] 〜どうでも良いけど、一回だけお好み焼き屋さんのカウンターで偶然お腹の大きかった高木さんと隣りに座ったことがある…。 宮崎国際音楽祭にストラヴィンスキーの「きつね」に出演した打ち上げで。 サインもらえばよかった…。 まだ多分学生さんだった高木さんの「ブエノスアイレスの冬」を車の中でFMラジオで聞いて以来ファンなのですよ。 [4] 1457年作の韻文劇。 フランス最初の喜劇とされている。 初版は1464年。 「ラブレーをはじめとする16世紀の作家・劇作家たちに影響を与えただけでなく、現代フランス語にすらその痕跡を残した中世演劇の一大傑作」 [6]。 「混乱を極める法廷シーンでの判官の台詞、「羊の話に戻ろう」は、「本題に戻ろう」という意味の慣用句にもなっているとか。 」 [7] [5] 当時は非常によく演じられ、今でも演じられているようで、Youtubeには子供たちが演じている版などがたくさんアップされています。 ocn. htm.
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