オキシトシンの原料となる物質 オキシトシンは、システイン(x2 、イソロイシン、チロシン、グルタミン、アスパラギン、プロリン、ロイシン、グリシンの9つ 8種で9つ。 システインは2つ結合)のアミノ酸が結合して構成されたペプチドホルモンです。 これらのアミノ酸を含む食品を摂取すれば、効率的にオキシトシンの原材料を摂取できることになります。 *WHOの定める推奨摂取量は、一日あたり体重1kgにつき15mgです。 (ex. イソロイシンは、筋肉を構成するアミノ酸です。 イソロイシンを豊富に含む食材は、まぐろ(赤身)、かつお、さけ、牛乳、チーズ、鶏肉、高野豆腐などです。 *WHOの定める推奨摂取量は、一日あたり体重1kgつき20mgです。 (ex. 特に『カゼイン』という牛乳に含まれるたんぱく質の一種にチロシンは豊富に含まれています。 *WHOの定める推奨摂取量は、一日あたり体重1kgつき25mgです。 (ex. グルタミンは筋肉を構成し、体内のエネルギー代謝を担うアミノ酸の一つです。 グルタミンは鶏肉、牛乳、チーズやヨーグルトなど乳製品に豊富に含まれています。 アスパラギンは肉や魚介類、豆類などに広く含まれています。 ゼラチンは、豚肉や牛肉を煮込んだときにコラーゲンから変化します。 また、ゼリーやプリン、マシュマロ、ソーセージやハムなどにも含まれています。 ロイシンは幅広い食材に含まれるため、通常は不足することは稀です。 ロイシンは鰹節や、グルテン(小麦タンパク)、高野豆腐などに特に豊富に含まれています。 *WHOの定める推奨摂取量は、一日あたり体重1kgつき39mgです。 (ex. コラーゲンの原料で、エビやカニなどの甲殻類、イカやホタテ、鶏の軟骨や皮、牛すじなどに豊富に含まれています。 重要なのはバランス良くタンパク質を摂取すること オキシトシンを構成する9つのアミノ酸のうち、イソロイシンとロイシンは必須アミノ酸ですから、不足しないよう食事によって体内に取り込む必要がありますが、他のアミノ酸は非必須アミノ酸であるため、実は 栄養バランスの良いの食事を心がけていれば不足することは稀です。 いずれのアミノ酸も、動物や植物のタンパク質に含まれている場合が多いので、バランス良く、しっかりとタンパク質を摂取することが ためには効果的だと言えます。 オキシトシンを増やす食事の仕方 これはオキシトシンを増やす食べ物の話ではなく、オキシトシンを増やすための食事の仕方についてです。 ただし、度を越した飲酒は控えましょう。 楽しい食事でオレキシンも増える ところで、楽しく食事をするともう一つ期待できる効果があります。 食事を楽しむと、『 』というホルモンの分泌が促進されるといいます。 オレキシンは「 報酬系」の代表的な神経伝達物質である と似たような分泌のされ方をするホルモンで、 嬉しい、楽しい、気持ちいい、と言った 快感を得ると分泌が促進されます。 オレキシンは自律神経の働きを整える働きをもち、の調節を行うホルモンです。 体内時計が整うと、生活リズムが安定しやすくなり、睡眠の質の向上によるストレスの効率的な解消が期待できるため、回り回ってオキシトシンや セロトニンの分泌を促進することにもつながります。 また、オレキシンは体の運動量を高め、スポーツなどのパフォーマンスを向上させる可能性があると言われています。 どうせ食事をするなら、一人で黙って食事をするよりも、楽しくおしゃべりをしたほうが、オキシトシンやオレキシンと言った体に有用な物質を増やす効果が期待できるのです。 セロトニンの原料を摂取することも重要 脳内で分泌されるオキシトシンは、同じく脳内で働く神経伝達物質であるセロトニンと『 』があります。 オキシトシンが増えるとセロトニンも増え、その逆も然りです。 そのため、オキシトシンを増やすには、 を増やすことも重要です。 セロトニンを食事で増やすには、原料となる必須アミノ酸であるトリプトファンの他、ビタミンB6、鉄分、ナイアシン、マグネシウムなどがビタミン類やミネラルが必要です。 また、トリプトファンを脳内へと運ぶには、食事の際に炭水化物を一緒に摂取すると効率が高まります。 詳しくは『 』をご覧ください。
次のオキシトシンってなに? 繰り返しになりますが オキシトシンはホルモンの一種です。 脳の下垂体後葉というところから分泌されるのですが、自律神経の働きを活発化させるセロトニン神経と関係して効果を発揮します。 うつ病の方の脳はセロトニンの流れが阻害されていていわゆる「やる気」が起きない状態になってしまっているのですが、オキシトシンの効果はこれと逆の状態に作用します。 つまりは 活気にあふれ自然と安心感を得られるような状態へとうながす効果があると言えます。 またコミュニケーション障害は人との関わりが日常生活において困難なレベルにまでおちいってしまう障害ですが、ここまでいかなくともなかなかうまく人と交流できない人が自称コミュ障として悩みを語る場面をみかけます。 オキシトシンは人に対する信頼感が増す効果があるともいわれ、こういった方々にも期待されるところがあるのかもしれませんね。 赤ちゃんが母乳を吸うと脳からオキシトシンが分泌され母乳の合成と分泌をうながすのですが、ここに注目してオキシトシンを摂取すれば母乳が出やすくなるのでは、とも考えられています。 オキシトシンが含まれる食品とは さて、ではどのようにしてこのオキシトシンを摂取したらよいのでしょうか。 オキシトシンは一般的なアミノ酸が9個重なったペプチド構造からできています。 この大きさですと小腸で直接吸収することができず、もっと小さなアミノ酸などに分解しなくてはなりません。 結果、もし食事などにより口径でオキシトシンを摂取しても消化されるころには小さな構造に分解されてしまっていて、それはもはや オキシトシンではなくなっているのですね。 つまり、 オキシトシンの含まれる食べ物をとることにはあまり意味がないということです。 オキシトシンが摂取できる他の方法は? では他にどのようにしてオキシトシンを摂取できるのでしょうか。 一般的に販売されているもので認知度も高いものといえば 鼻の粘膜から吸収する点鼻薬があります。 また医療目的で利用される場合は点滴や注射など、 直接体内に注入する方法がとられています。 詳しくはでまとめていますが、オキシトシンスプレーというものもあります。 ただ、海外医薬品とされ、 基本は個人の判断で利用することのみ許可されています。 したがって点鼻薬やスプレーを購入するには個人輸入や輸入代理店を介して購入するということになります。 しかしオキシトシンはもともと人の体内で作り出されるもの。 信頼できる人間関係の中で安心感に満ちた生活を送っていれば自然と分泌されるので、そういった生活を目指すということも一つの方法ではないでしょうか。
次の今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『愛情ホルモン「オキシトシン」を増やすには?』をご紹介させて頂きます。 ストレスを「消してくれる」ホルモン! 私たち人間は、ストレスを感じると、その対抗策として脳の下垂体後葉(かすいたいこうよう)という箇所から「オキシトシン」というホルモンを分泌します。 すると、オキシトシンによって、ストレスが消され、不安な気持ちが癒され、怒りや悲しみなどの強い感情が和らぎ、「安心で心地よい」という感覚がもたらされます。 オキシトシンの分泌は、脳に安らぎを与えるため、別名「愛情ホルモン」ともいわれています。 以前は「お母さんのホルモン」といわれていました。 それは、オキシトシンが分泌されて血液中に放出されると、母乳が出るからです。 また、出産時に子宮を収縮させる作用にも関係しているようです。 女性はお母さんになると、他人に寛容になる、穏やかになるというのは「オキシトシン」による働きともいわれています。 オキシトシンはこれまで、お母さんしか分泌できないホルモンと考えられていました。 しかし、世界で研究が進み、男性・未婚女性・高齢者もオキシトシンを分泌できることが分かっています。 人間関係を「うまく調整する」ホルモン 先に述べたように、オキシトシンは「授乳」、「分娩の促進」など哺乳動物の繁殖機能を助ける働きと、抗ストレス作用や抗不安作用を持っています。 それ以外にも、人間関係によい働きをする効果がすでに、科学的・医学的な根拠として示されています。 それは、親子・男女・友人・社会での仲間付き合いなどを、より親しく調整する働きです。 オキシトシンは「愛情ホルモン」と言われているように、母性愛や男女の愛など、他者との信頼感の心地よさを作り出すホルモンといまれています。 「信頼ホルモン」という呼び名もあるくらいです。 オキシトシンが分泌されると、他者に対して、親近感や愛着感を覚えやすくなり、(1)愛情が深まる、(2)親密な人間関係を望む、(3)信頼の気持ちが増えるなどの感覚が心に生じる可能性が高くなります。 愛情ホルモンは「スキンシップ」で増える! 愛情ホルモン「オキシトシン」を増やすには、特定の食べ物を摂取するなどの方法はありません。 オキシトシンの分泌を活性化させるには、日常の行動のなかで「スキンシップ」を心がけることです。 ママやパパが赤ちゃんを抱っこする、子供の頭をなでる、好きな人と手をつなぐ、仲間や家族とハグするなど「心地よいスキンシップ」が有効です。 さらに、オキシトシンの分泌が活性化すると、ほかの細胞を刺激し、近隣細胞からのオキシトシン合成が促進されます。 するとさらに近くの細胞を刺激して、というように「増やした分だけまた増える」という好循環が生まれやすいのが特徴です。 つまり、オキシトシンの分泌とは、「共感」や「思いやり」の心情や行動を相手に与えたり、相手から受けたりすることによって起こる生理学的特徴だといえます。 リアルなコミュニケーションで、さらに増やそう! ネット社会に生きる私たちは、オキシトシンが分泌されにくい状況にあると心配する声もあります。 「恋愛は面倒くさい」という若い世代が増えているのも、そのせいかもしれません。 慈善事業やボランティア活動を行ったことで、健康になった、寿命が延びたという研究結果の報告もあります。 オキシトシンは、健康の増進、対人関係の向上、信頼獲得の強化、不安・心配の軽減を叶えてくれるホルモンです。 ネットでのやり取りは便利ですが、実際の(リアルな)コミュニケーションは、人間が幸せになるにはやはり大事なことなのでしょう。 他にも次のような行動がオキシトシンの分泌を増やすといわれています。 実践してみるとよいでしょう。 ・家族で食事をする ・友達とおしゃべりをする ・友人と趣味やスポーツをともにする ・朝日を浴びる ・自然に触れる.
次の