表-2製造時の品質検査 1 コンクリートの状態 ワーカビリティー、均済性、骨材の大きさ、容積等について、練り上がりコンクリートを全バッチ目視検査する。 2 スランプ試験 1日2回以上スランプ試験を行う。 この時の判定は、スランプロスを見込んだ値で行う。 5cmであれば合格。 3 空気量試験 1日2回以上空気量試験を行う。 この時の判定は、エアーロスを見込んだ値で行う。 指定空気量4. 5 容積試験 1ヵ月1回以上、コンクリート容積の試験を行う。 この時の判定は、容積ロスを見込んだ値で行う。 005 =1,005リットル以上あれば合格とする。 6 軽量コンクリートの単位容積質量試験 出荷日毎に試験を行い、購入者と協議した範囲内にあれば合格。 8 コンクリート温度 必要に応じて試験を行い、購入者と協議のうえ決定した範囲であれば合格とする。 表-3荷卸し時の品質検査 1 スランプ試験 必要に応じて 通常は圧縮強度試験用供試体採取時 試験を行い、その試験結果が所定の品質を満足していれば合格。 判定基準 スランプ 2. 5cm 2 空気量試験 必要に応じて試験を行い、所定の品質を満足していれば合格。 判定基準 空気量 普通コンクリート 4. 5 軽量コンクリートの単位容積質量試験 指定がある場合、購入者と協議により試験を行い、その試験結果が、所定の品質を満足すれば合格とする。 6 コンクリートの温度 指定がある場合は、購入者と協議により試験を行う。 購入者が行う検査 購入者 施工業者 が行う検査には、荷卸し時の品質管理のための「受入検査」と「打込み直前のコンクリートの品質検査」、「構造物となったコンクリートの品質確認の検査」がある。 かつては、購入者が行う「受入検査」と生産者が行う製品試験(品質の確認と保証)は同じなので購入者と生産者とが協議して生産者に受入検査を代行させるケースもあったが、現状では購入者が行うのが適切である。 最近では、購入者の受入検査、打ち込み直前の品質検査を試験代行業者に有料で委託しているケースが増えつつある。 この他に、必要によりコンクリートの単位容積質量を測定する場合もある。 これらの試験方法ならびに頻度は、特別に生産者と購入者が協議した以外は前出の図-3および図-4の通りである。 1 打ち込み直前のコンクリートの品質検査 実際に構造体に打ち込むコンクリートの品質確認は、ポンプの筒先等打ち込み直前のコンクリート試料を採取してスランプ、空気量、強度の確認を購入者の手で行うもので、ポンプ圧送に伴う品質の変化などを確認するために実施されている。 これらの検査の頻度および合否の判定基準等は、工事仕様 示方 書または、特記仕様書等に従うことになっている。 2 構造体に打ち込まれたコンクリートの品質検査 コンクリートは、最終的に構造物となって社会に役立つわけであるから、所要の性能を有するかどうか、硬化した後の品質の確認を実際の構造体により実施するケースがある。 まとめ(1) 生コンクリートは生まれたばかりの「赤ちゃん」と同じで、その後の育て方 取り扱い で良くも悪くもなる。 生まれたばかりの赤ちゃんには、十分な栄養と適度な軟らかい肌着、体温保護 適度な温度と湿度 が必要なことは子供を持つ親であれば誰でも良く分かることである。 この例として、2つのグラフ 図-5、図-6 がいかに育て方が大切かを物語っている。 要は、フレッシュコンクリートは可能な限り水量 練り混ぜ水 を少なく、硬化コンクリートには水 散水養生など をたっぷりとかけることである。
次のスランプ試験とは スランプ試験とは、スランプ値を求めるための試験のことです。 スランプ値とは、凝固する前の生コンクリートの打設作業の難易度や効率性、ワーカビリティーを調べる指標のひとつである流動性を示す値のことです。 生コンクリートはスランプ値が大きいほど、流動性が高いということになります。 スランプ値の単位はcmで表され、通常建築物に使用される生コンクリートのスランプ値は15cm~18cmが適正とされています。 適正でないスランプ値の生コンクリート使用はジャンカなど劣化の原因となります。 また、ダムなどの土木工事では建築物用の生コンクリートよりもスランプ値が低く、より強度の高い生コンクリートが使用されます。 試験方法 スランプ試験は次の手順で行います。 まず、スランプ台板と呼ばれるステンレスなどでできた板を水平に設置します。 次に、スランプコーンと呼ばれるメガホンのような円錐状の筒形をした試験用の入れ物をスランプ台板の中心に置き、下部の耳と呼ばれる出っ張った部分を足で踏みしっかりと固定します。 設置したスランプコーンの中にハンドスコップなどを使って上から生コンクリートをほぼ等しい量の3層に分けて詰めていきます。 その際、層ごとにスランプ突き棒と呼ばれる金属の棒で25回ほど攪拌しながらいっぱいになるまで詰めます。 各層を突く際の突き棒の突き入れ深さは、その前の層に届く程度にします。 スランプコーンがいっぱいになるまで生コンクリートを詰めたら、スランプコーンの上面をコテでならします。 スランプコーンの取っ手をつかみ、足をスランプ台板の外側に移動してから、約3秒をかけて静かにスランプコーンを垂直に引き上げます。 5cm単位で測定し、これをスランプ値とします。 スランプ値の基準 スランプ値が大きければその分頂部の高さが下がっているので生コンクリート流動性は高いと言えます。 通常建築物に使用される生コンクリートのスランプ値は15cm~18cmが適正とされています。 なお、あまりにも流動性が高い生コンクリートは、スランプコーンを引き抜くと水溜り状に拡がってしまいます。 その場合はスランプ値の代わりに、試験体生コンクリートの広がりの直径の値をスランプフローとして用います。 スランプ値の報告 スランプ値の報告は主に下記の項目について行います。 試験年月日• 試験日の天候• バッチ番号または運搬車番号• 粗骨材の最大寸法 mm• スランプ値 cm• 突き回数 材料分離の恐れで突き回数を減らした場合など 5. まとめ スランプ値はその建築物や工事現場の種類や施工方法に適した粘性、軟らかさをもった生コンクリートであるかどうかをはかる指標であり、作業のしやすさ、ワーカビリティに大きく影響してきますので、正確に測ることを心がけましょう。 また、狙ったスランプ値が出なかったからといって加水などを行うのはコンクリートの強度を下げますので絶対にやめましょう。
次の5及び6. 5cm 」• 5cm 」• スランプフローについては、を参考に。 スランプ試験方法 コンクリートのスランプ試験方法は、JIS A 1101に規定されています。 まずは試験器具と試験方法について解説します。 試験器具 スランプ試験を行うために必要な器具をまとめました。 太字で書かれている器具は、JISで規定されているもの。 細字は、JISの規定通りに試験を行うために必要となる器具です。 step1 初めに、 スランプ板を水平台の上に設置します。 その時、水準器を用いて 水平の確認をします。 水平の確認を終えたら、スランプ板とスランプコーンの内側を、湿った布などでふき、板の中央にコーンを置きます。 step2 スランプコーンの中に、 ほぼ等しい量の3層となるようにコンクリートを詰めていき、 各層を25回ずつ突き棒で一様に突きます。 これを、2層目、3層目と繰り返した後、スランプコーンの上面に合わせてコンクリートをならし、スランプ板の上にこぼれたコンクリートをふき取ります。 step3 スランプ板をふき取ったら、 2~3秒間で、スランプコーンを 30cmの高さまで、まっすぐ上に引き上げます。 この時の コンクリートの下がり具合をスランプと呼び、スランプゲージで0. 5cm単位で測定します。 スランプ試験の注意点として、スランプコーンにコンクリートを詰め始めてから、コーンを上に引き抜くまでの時間は、 3分以内に行わなければなりません。 スランプ試験の判定基準 スランプの規格値によって許容範囲が決まっていますので、判定は、測定値がその範囲内かを確認します。 ですが、スランプの値を測定する前に、 スランプ試験の妥当性を確認します。 試験後のコンクリートが、スランプコーンの中心軸に対して偏ったりくずれたりして、不均衡な形となった場合、 試験のやり直しを行います。 その際、スランプコーンに詰めたコンクリートは捨て、別のコンクリートで再試験を行います。 スランプ試験が妥当だった場合、 スランプ値を0. 5cm単位で測定しますが、ここでポイントです。 5cm、つまりスランプ試験の結果が 15. 5cm~20. 5cmの範囲にあれば合格ということになります。
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