今回、ついにチキン南蛮発祥の店の味 2系統ある を、両方制覇して感じたことをマーケティング視点で書いてみたいと思います。 チキなん番長参考 : チキン南蛮の発祥は? 2013年6月に取材の仕事で延岡市に行くことがあり、まさにこのチキン南蛮についての記事を書く機会があったので、かなり調べました。 どれくらい調べたかというと、WEBに載ってないレベルだと思います。 そしてそのロンドンで当時修行をしていた2人のシェフこそが、「チキン南蛮発祥の店」として2系統ある、「直ちゃん」の先代の創業者と「おぐら」の創始者オーナーという2人。 まずはロンドンの原型を引き継ぎ、試行錯誤を重ねてオリジナルの甘酢タレのみで食べるチキン南蛮を提供している「直ちゃん」。 ココはご覧の通り、現在日本全国で見かけるチキン南蛮とは違い「タルタル」がかかっていません。 現在の店長にお話を詳しく伺ったのですが、現在の店長さんの御父さんが始められた「直ちゃん」という居酒屋、ここの夜の定食メニューとして開発されたそうで、当時より人気メニューで不動だったそうです。 休日のランチタイムとなると平気で1時間待ちの行列ができ、なくなり次第終了というほどの人気店。 ですが先代の御父さんも、息子さん 今の店長 も、1人でこのチキン南蛮を作ってきました。 そうです、この「直ちゃん」、個人経営の小さな居酒屋風の飲食店で、シェフは1人。 この希少価値の高さと、さっぱりとした甘酢タレのチキンカツで女性でもペロリといけてしまうこともあって、口コミで広がって人気店になっています。 職人がつくる逸品とは真逆のチキン南蛮 一方でもう1つのチキン南蛮発祥となっている「おぐら」はどうかというと、ロンドン直伝のデミグラスソースを武器にしたステーキやハンバーグで洋食屋を軌道に乗せ、チェーン展開していきました。 どのタイミングかは正確に取材できていませんが、チキン南蛮の原型に「タルタルソース」をかけることで、一つのメニューとして完成させます。 こちらは、「おぐら」のチキン南蛮の麺バージョン。 甘酢ソースたっぷりの中華麺の上に、どっかりとチキン南蛮が乗っています。 ここまでがWEBで探しても載っているレベルの情報です。 日本全国に広がったキッカケ この「おぐら」のチキン南蛮に目をつけたのが、お弁当の全国チェーンをしていた「ほっかほっか亭」です。 そうです、天下のほっかほっか亭が「チキン南蛮」というメニューを採用してから日本全国にその名が広がったそうです。 実際に、ほっかほっか亭で働く知り合いに聞いてみたら「当初からずっと人気メニューです」とのこと。 もちろん、ここ九州では「Hot Mot ほっともっと 」に看板が代わり、チキン南蛮は健在のようです。 この一連の「チキン南蛮のマーケット」が出来上がっていく過程って、マーケティング戦略としてとても研究のし甲斐がありそうな気がしますが、誰か大学生とか研究してないんでしょうか?もししてたら、延岡市とか宮崎県が喉から手が出るほど欲しいんじゃないでしょうか。 意外にもこれらの情報ってちゃんと追いかけられてないそうです。 延岡観光協会の人もそこまでの情報を持っていませんでした 一般化することが最大の近道!? こう見ていくと、「おぐら」が果たした役割はとても大きく、商品力の高いモノをレシピ化、いわゆる一般化したことが、日本全国に広がるキッカケにもなり、チキン南蛮というブランドを創り上げたことに繋がっています。 では「直ちゃん」のやり方は間違っているのか?というとそうは思いません。 あくまで推論ですが、お互いの創業者は仲が良かったそうですし、職人気質の「直ちゃん」の存在があったからこその両者があるというストーリー性が出来上がったことは間違いありません。 きっとそれぞれの食を通じた「世の中へ何を成したいかの哲学が違った」だけの結果だと思いました。 これは、日本全国、いや、全世界のブランド力のある「特産品」「名産品」などのお土産なんかはそうじゃないかな、と思うのです。 ここ福岡・博多のお土産の定番と言えば明太子ですが、これも「ふくや」が戦後に博多で販売を始めた明太子が人気になり、作り方を聞きに来た人に教えたことで、「明太子メーカーがどんどん出来た」ことに繋がり、北部九州に日本にある明太子工場の半分があるという状況をつくり、福岡・博多のお土産の定番に育っていったという過程に似ています。 「横に広がるだけでなく、縦にも広がる商品」というものが、ストーリー性を持ちやすいのかもしれません。 チキン南蛮の商品力はマーケティングを超える 今回、宮崎市内の「おぐら」でようやくタルタルソースが乗ったチキン南蛮を食べることで、この一連のチキン南蛮の物語が、僕の中でまとまったのですが、実は一番の気づきは違うところにありました。 それは、「おぐら」の店舗づくりです。 日本全国の飲食店が個人経営・大手チェーン問わず、しのぎを削ってお客さんを取り合っていますが、「店舗づくり」は集客マーケティングにおいても重要なポイントです。 お店の看板・外観・内装・テーブルや椅子のデザイン・お皿のデザイン・盛り付け・そして従業員の雰囲気など。 多くの投資を必要とするこの「店舗づくり」に、多くの人が時間と労力を上げてつくっていくと思いますが、「おぐら」はどう見ても力が入っているとは思いませんでした。 ちょっと昭和な感じがするイラストロゴ コンセプトはなんだろう?一言で言えない「おぐら」の店舗外観 しかし「おぐら」はやはり休日となるとお昼は待たなければいけません。 店内を歩くときに、他のお客さんがどんなメニューを食べているかチラチラ見まわしてみましたが、定番のチキン南蛮以外のメニューも数多く注文されていました。 そうです、「チキン南蛮発祥のお店」という他にはないブランドイメージを武器に、他のメニューにもしっかり顧客が広がっており、かつ「地元の人もよく来る店」になっていたのです。 もちろんチキン南蛮は美味いです。 きっと他のメニューも美味しいと思います。 それでも外観と内装等にマーケティングが入っていないと感じることができます。 マーケティングってなんだろう? よく、飲食店や着実に売上を伸ばしているお店なんかは、しっかりコンセプトが明確になっていて、マーケティングがしっかりしていて、の印象が強いのですが、「チキン南蛮発祥のお店」の2つ「直ちゃん」も「おぐら」も、列ができるくらい集客できています。 これって、1年や2年、いや5年10年でつくることができるブランドではありません。 日本人の心にグサリと刺さる「物語を持った商品力」に、多くの価値が詰まっているのだと感じました。 チキン南蛮ひとつで、ここまでいろいろと考察できて、完全に自己満足でおなかいっぱいです。 いやいや、「直ちゃん」も「おぐら」も、味は違えどやっぱり本家か元祖かわかりませんが、美味しいです!ぜひ宮崎に行った際はお試しあれ。
次の突然ですが『 チキン南蛮』って知っていますか? 全国的に有名な料理なのでそりゃー知っていますよね。 でもその『チキン南蛮』が宮崎発祥の料理って知っていましたか? 宮崎ってほんと美味しいものが多くて、行くたびに太って帰ってきます。 地鶏のもも焼き、一平寿司のレタス巻き、そしてチキン南蛮。 その宮崎のチキン南蛮屋さんでも飛び抜けて有名なのが『 ら』。 そのチキン南蛮がコチラ! いかがでしょうか、このコッテリ感(笑)。 このチキン南蛮を食べたが最後、あの甘酸っぱい南蛮酢にたっぷり浸り、甘ったるいタルタルソースがかかった鶏肉の味が忘れられなくなり、定期的に食べに行かないと禁断症状がでるくらいはまってしまいます。 がしかし、これだけおいしくて有名であるにもかかわらず、宮崎県内のみしか店舗展開をしていないため、食べたくなったら宮崎に行くしかありません。 福岡から宮崎まで車で片道4時間。 そんなに気軽に行ける距離ではない・・・。 ・・・ よし!自分で作ってしまおう! そして長年試行錯誤を重ね(大げさ)、ついにたどり着いた『ら』の味! ウソです。 完コピはできていません。 が、かなり近い味にはなったと思います。 らチェーンファンの皆さま、レシピを晒すので皆さんもぜひオウチで作ってみてください。 材料 (2人分) そして完成したのがコチラ! いかがでしょうか?らっぽさを出すためにタンまで作ってしまうこの凝りよう。 が、タルタルソースの具のみじん切りがやや足りずゴロゴロ感が出てしまっているのは残念。 しかし!味はかなり近いです!うまいです!もうちょっと甘くてもいいかなと思うので、タルタルソースにもう少し砂糖を足してもいいかもです。 みなさんもオウチで本場のチキン南蛮はいかがですか? おまけ。 ら以外のおいしいチキン南蛮をいくつか紹介します。 まずはこちら。 弁当かよっと思う方もいるかもしれませんが侮るなかれ。 めちゃくちゃ美味しいです。 こちらに何店舗かある『 押川弁当』通称『 オシベン』 のチキン南蛮。 宮崎に住んでいる人で知らない人はいない(はず)。 宮崎に行く機会があったらぜひ食べてみてください。 そしてもう1店舗。 福岡市高取(地下鉄の近くです)にある居酒屋『 招ふく』。 宮崎出身の大将が作るチキン南蛮はまさに宮崎のチキン南蛮!わざわざ今回みたいに自分で作らなくても福岡で本場のチキン南蛮が味わえます。 あれ?それでいいのか? ちなみにこちらお持ち帰りもできます。 ワタクシもちょくちょく利用させてもらっています。 それではみなさん、よきチキン南蛮ライフを! 【関連記事】 kyan-ta.
次の突然ですが『 チキン南蛮』って知っていますか? 全国的に有名な料理なのでそりゃー知っていますよね。 でもその『チキン南蛮』が宮崎発祥の料理って知っていましたか? 宮崎ってほんと美味しいものが多くて、行くたびに太って帰ってきます。 地鶏のもも焼き、一平寿司のレタス巻き、そしてチキン南蛮。 その宮崎のチキン南蛮屋さんでも飛び抜けて有名なのが『 ら』。 そのチキン南蛮がコチラ! いかがでしょうか、このコッテリ感(笑)。 このチキン南蛮を食べたが最後、あの甘酸っぱい南蛮酢にたっぷり浸り、甘ったるいタルタルソースがかかった鶏肉の味が忘れられなくなり、定期的に食べに行かないと禁断症状がでるくらいはまってしまいます。 がしかし、これだけおいしくて有名であるにもかかわらず、宮崎県内のみしか店舗展開をしていないため、食べたくなったら宮崎に行くしかありません。 福岡から宮崎まで車で片道4時間。 そんなに気軽に行ける距離ではない・・・。 ・・・ よし!自分で作ってしまおう! そして長年試行錯誤を重ね(大げさ)、ついにたどり着いた『ら』の味! ウソです。 完コピはできていません。 が、かなり近い味にはなったと思います。 らチェーンファンの皆さま、レシピを晒すので皆さんもぜひオウチで作ってみてください。 材料 (2人分) そして完成したのがコチラ! いかがでしょうか?らっぽさを出すためにタンまで作ってしまうこの凝りよう。 が、タルタルソースの具のみじん切りがやや足りずゴロゴロ感が出てしまっているのは残念。 しかし!味はかなり近いです!うまいです!もうちょっと甘くてもいいかなと思うので、タルタルソースにもう少し砂糖を足してもいいかもです。 みなさんもオウチで本場のチキン南蛮はいかがですか? おまけ。 ら以外のおいしいチキン南蛮をいくつか紹介します。 まずはこちら。 弁当かよっと思う方もいるかもしれませんが侮るなかれ。 めちゃくちゃ美味しいです。 こちらに何店舗かある『 押川弁当』通称『 オシベン』 のチキン南蛮。 宮崎に住んでいる人で知らない人はいない(はず)。 宮崎に行く機会があったらぜひ食べてみてください。 そしてもう1店舗。 福岡市高取(地下鉄の近くです)にある居酒屋『 招ふく』。 宮崎出身の大将が作るチキン南蛮はまさに宮崎のチキン南蛮!わざわざ今回みたいに自分で作らなくても福岡で本場のチキン南蛮が味わえます。 あれ?それでいいのか? ちなみにこちらお持ち帰りもできます。 ワタクシもちょくちょく利用させてもらっています。 それではみなさん、よきチキン南蛮ライフを! 【関連記事】 kyan-ta.
次の