NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で話題の明智光秀が京都南丹市美山町にあったとされる七堂伽藍を有した門坊寺(聞法寺とも)を築城のため解体したそうです。 その時、本尊は近くの寺に、仁王像は奈良の長谷寺に移したとされています。 残念ながら現在の長谷寺の仁王門は明治の出火で焼失しており、摂津三田藩城主九鬼氏により16世紀に作成されたとされる仁王像が安置されています。 この二体の仁王像についての繋がりは定かでなく、今後の調査に期待したいところです。 門坊寺を破壊した明智光秀がどのような経緯で長谷寺に仁王像を移すよう指示をしたかわかりませんが、光秀が残した和歌は残っています。 初瀬路や 思わぬかたにいざなわれ ふかくたづぬる 山時鳥(やまほととぎす) 門坊寺を破壊したのが光秀の晩年です。 彼を取り巻く環境が複雑さを極めていた頃でしょうか。 「思わぬかた」とは誰だったのか、どういう心境で詠まれたのか、想像するより他ありませんが、青葉美しい今の時期にお参りされたのかもしれませんね。 4月5日の読売新聞、13面から始まる 紡ぐプロジェクト の中に長谷寺の観音さまが紹介されていました。 文化庁主任文化財調査官の奥健夫氏が「十一面観音疫病封じ伝説」と題して日本に仏教伝来されての黎明期にすでに十一面観音に疫病平癒を祈願していた事を紹介しています。 そもそも十一面観音の功徳、十種勝利の第一に「離諸疾病」とあり、病気を防ぐ事が最も人々が求め、十一面観音がこの時期に多く作られたようです。 また、東大寺の修二会を始め、長谷寺の修二会でも「疫病平癒」のために十一面悔過作法が行われています。 現在は衛生環境も良くなり、流行病で困ることが少なくなりましたが、昔から人々は「疫病」に悩まされていました。 そして今、新型コロナウイルスが猛威を奮っています。 『長谷寺縁起文』には長谷観音の建造の話が出てきますが、その中で、高島から流れ出た楠の霊木(観音の原木)が大津の港に止まり、村々に災い(火事や疫病)をもたらしていた。 西国を開いた徳道上人がその霊木に目をつけ十一面観音の形を与えると、その災を治めたとしています。 また、『長谷寺験記』に初代の観音様が燃えた際、頂上仏面だけが飛んで境内の棕梠に落ちた。 新造の観音様を作ったが疫病が起こり、棕梠に落ちた頂上仏面に差し替えると治ったとしています。 我々はその観音様に毎朝、コロナ禍が治るようご祈願しています。 観音慈悲が速疾に顕現するように、「念彼観音力」と何度も何度も... 今年の桜は3月の中頃から咲き始め、開花が早いなと感じていましたがその後の気温の低下と雨で寒い日が続いていました。 そのお陰で桜が長く見ることができています。 長谷寺の桜はただいま満開、桜花絢爛としています。 しかし、今年は世界中で新型コロナウィルス感染症が蔓延し、尋常ならざる被害が出ています。 また、蔓延防止のため、皆が協力し外出を控えている方も多いことでしょう。 屋内にいると出来ることは限られていますが、「写経」をするのはいかがでしょうか? 長谷寺では観音さまの功徳を説いた観音経の写経をお勧めしています。 般若心経の写経より長いですがその分ゆっくりと安定した時間を得られます。 写経には多くの功徳があるとされ、古来よりお経を書き写し、その写経を納める納経が行われていました。 そしてお寺から納経をした証として帳面に朱印が押され、これが現在の御集印の起源になります。 何かと判断をしなければいけないこの時期、恐怖にかられて間違った判断をしてしまうと他の方に多大な弊害をもたらします。 巡り巡って危険な状況なることもあります。 そんな時だからこそ落ち着いて正しい判断をしたいものです。 一つ基準となる事は「人に伝染さないよう心がける」という事。 その為に、冷静な心持ちを整え、三毒の貪(トン、必要以上に欲しがる気持ち)瞋(ジン、妬みや憎しみ)痴(チ、愚かさ、無知)を抑え、焦る気持ちを鎮めましょう。 ご所望の方は下記の写経申し込みフォームからお申し込みいただけます。 観音経用紙1部1000円、初心の方でも出来るようなぞり書きの用紙1枚と見本付き清書用紙2枚が入っています。 およそ1枚仕上げるのに2時間程度とお考えください。
次の写経(しゃきょう)とは 写経とは、仏教において経典を書写すること、またはその書写された経典のことを指します。 印刷技術がなかった時代に僧侶達が、仏法を広めるために経典を書き写したのが始まりです。 その後、 写経することは「功徳がある」と説かれるようになりました。 写経する文章にも種類があり、なかでも 般若心経(はんにゃしんぎょう)が有名です。 約280字ほどの短文に端的に「大乗仏教の心髄」が説かれていることから、写経の文章として選ばれることが多いようです。 写仏(しゃぶつ)とは 写仏とは、その字の通り、仏様のお姿を写し描く事です。 お手本の仏様のお姿に紙を重ねて丁寧に写し取っていきます。 写経・写仏する目的は 平安時代以降、写経する目的は「仏法を広める」ということよりも、 個人的な「祈願成就」など信仰のために行われるようになりました。 写経・写仏することで感じられる効能 写経には、 座禅をすることと同じような効果があると言われています。 1文字1文字心を込めて書くことで、心が清らかになり、癒されていきます。 写経はスラスラと書くものではなく、時間をかけて1文字1文字を丁寧に書いていきます。 長谷寺について 紫陽花で有名な長谷寺です。 鎌倉大仏の近くにあります。 江ノ電「長谷駅」から徒歩歩いてすぐです。 長谷寺HPは。 見晴台から海が見えて気持ちいい!• 良縁地蔵は微笑ましいですね• 見応え十分です• 洞窟の中に仏様がたくさん 何度訪れても気持ちがよく、私にとってパワースポットです。 長谷寺での写経・写仏体験について たくさん写真を撮るつもりでいたのですが、何と施設内は写真NGでして、 写真が撮れたのは外観のみです。 素敵な門構えです• 門をくぐると手入れの行き届いた庭園があります• その場合3,600円になります。 引用元:長谷寺HP 写経・写仏のようす 平日の午前中に伺いましたが、5人程度の先客がおりました。 土日祝、そして紫陽花が咲く6月は混むと思います。 写経には少なくとも1時間はかかります(3時間以上かかる方も多いそうです)ので 時間にゆとりを持って、できれば午前中に行かれることをおすすめします。 尚、 会場内は、椅子席の他、正座する座布団席の2種類がありました。 足腰の悪い方にも安心ですね。 また、筆などの道具は全て揃っているので、手ぶらで参加できます。 受付で用紙を選択します。 以下3種類です。 薄く印字されている文字・仏様の上を、心を込めて書いていきます。 終了したら、郵送か寺院へ持参。
次の江ノ島・鎌倉フリーパス 江ノ電全駅と小田急線の藤沢から片瀬江ノ島間は乗り放題な上に、切符を購入した駅までの往復分が含まれているのに、ちょっと安く買うことができちゃいます。 目的地にいくだけでも安くなっているのに、江ノ電で乗ったり降りたり観光する分は、フリーパスになるので完全にお得になります。 自動販売機ですぐに買えちゃうのもとっても便利です! 長谷駅から長谷寺へ 長谷駅は、鎌倉の大仏がある高徳院も同じ駅なので、メッチャ人が降りるのであまり迷うことはないかもですね。 ちなみに江ノ電は単線なのですが長谷駅は上りと下りの駅がちゃんとあります。 藤沢から長谷駅に向かうと降りたホーム側が長谷寺と高徳院の方向になります。 駅の看板を見るとこんな感じ。 長谷寺ご招待券(裏) 写経の作法 「写経 写仏をなさる方へ」とは違い、もっと全体的なところから記載されていました。 まず、室内を浄めるというところからですね。 ただ、長谷寺に来ているので大事なところからいくと、道具を準備して、写経前には「三礼」、写経、祈念、終わってからも「三礼」というところでしょうか。 あっ!!道具の準備なのですが、今回は硯(すずり)で墨をすって筆で写経をしたのですが、写経会場の一番前に準備されている小さなスプーンが入った水差しで、般若心経だと3杯、延命十句観音経だと1杯入れて墨をするとのことです。 硯に入れた感じだとかなり少なく感じるのですが、全然十分でした! 写経が完了 結果で言うと、僕は2時間、あみは1時間半かかりました。 思っていたより時間がかかっているのですが、僕の感覚だともうそんなに時間が経ったか〜ってかんじでした。 あみのはこんな感じ 僕のはこんな感じ ぱっと見はそんなに変わらないかと思います。 ただ、二人してびっくりしたのは、薄い文字があるところは自分がすごくうまくかけていると感じるのですが、一番左に願意と自分の名前を書くときに「あわわぁ〜」ってなります。 やっぱり慣れていないと、筆で文字を書くのは難しいです。 写経が納められる経蔵の輪蔵(りんぞう) 鎌倉 長谷寺で写経を体験しに、いってみ! まとめ 今回は僕が写経をしてみたくなって鎌倉の長谷寺まで来ました。 初めてやってみてかなり良かったです。 元々、習字は小学校から中学までやっていたのですが、没頭(集中)することで普段では感じれないような感覚になるんですよね。 僕の中では、野球でバッターボックスに入った時に周りの音がなくなるような感覚に近いです。 とても静かな環境で、1つのことに集中するにはもってこいの感じですね。 以前、座禅もしてみたのですが似た感覚もあります。 また、今回は金曜日に長谷寺を訪れたせいか、写経する人もそこまで多くなく一番多かった時でも6,7人しかいませんでした。 写経が終わってから受付の方と少し離す機会があったのですが、2年前に今の新しい書院になってからは、奥まったこともあって観光客にガッツリ見られることもないし、会場内で騒ぐ人もいなくなったのですごくいい環境になっているそうです。 また、今回あみは僕に連れられてきたのですが、願意に「安産祈願」と記入したのでその話をしたら、安産祈願と違って写経は自らが時間を書けて願いを込めて行うからとてもいいことですよ!って言っていました。 お参りに行ったり祈願するのは、どちらかと言うと仏様に「あとはよろしく!!」という感じのニュアンスだけど。 写経はこれだけやった願ったから「お願いします!!」っていうニュアンスになるようです。 初めて聞いたのですが、妙に納得出来ました!! あと、願いがかなったら「成願奉謝(じょうがんほうしゃ)」に来るのもいいですよってことでした。 「心願成就・家内安全・商売繁盛・・・」のような事前のものだけじゃなく、叶った後にもお礼をするっていうことも初めて知りましたね。 今回は、いきなり思い立って長谷寺で写経をしてみたのですが、いろいろなものが収穫できたし今後のこともいい方向に進みそうです!!.
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