『行列の女神~らーめん才遊記~』6杯目のネタバレあらすじ その日、 汐見ゆとり 黒島結菜 は初めて『らーめん清流房』の手伝いに入れると張り切っていた。 ゆとりは、社員の 夏川彩 高橋メアリージュン や 須田正史 前野朋哉 に得意げに割烹着姿を見せて回るが、 白坂隼人 小関裕太 だけは浮かない顔だ。 白坂は、クライアントの店主と折り合いが悪く、新メニューのことで揉めていた。 白坂は『 なんか流行りのものにのっかりたくないって言うんで、クライアント先に行ってきます』とふてくされた顔で出ていった。 ゆとりは白坂の周りをチョロチョロするが、『似合ってる似合ってる』とあしらわれる。 それを見て、みんなは少し呆れ顔。 白坂は勉強熱心で流行りに詳しい反面、自分の提案に確固たる信念がないという欠点があった。 須田曰く、白坂は軽薄でフワフワした奴なのだ。 そこでゆとりは自分がチャーシューを取りに来たことを思い出し、慌てて店に戻った。 今回の依頼 今月の 芹沢 鈴木京香 の月替りラーメンは「フグ出汁麺」。 カウンターに座り、『まるで絶品のフグ鍋を食べているようだ』と大声で芹沢を褒め称えているのは、 「楽麺フーズ 株 」社長・蒲生博昭 マギー だった。 蒲生が経営する「 らーめん楽麺房」は業界最大手のチェーン店。 シンプルな味と安さで急成長したものの、最近は客足が伸び悩んでいた。 蒲生は池袋の最寄りに新店舗を出すので、その店舗限定メニューを考えてほしいと清流企画に依頼する。 その辺りは、都内有数の学生街。 オフィスも多い地域だ。 芹沢は『となると 看板メニューは、ボリューム系ラーメンですね』と話に乗った。 だが蒲生は、外部に仕事を依頼している時は必ず2社以上のコンペ方式で決めることにしているという。 相手は先日、ゆとりが悔しい想いをした味惑コーポレーションの 難波倫子 松井玲奈 ! 倫子は対戦相手にゆとりを指名すると、関西弁で宣戦布告しながら、ゆとりの手をギリギリと握りしめた。 こうして再び、2人の対決の火蓋が切って落とされたのだ! ボリューム系ラーメン ゆとりはさっそく白坂のサポートを受け、試作を始めた。 しかしボリューム系ラーメンは、リーズナブルでボリューム満点という所を押さえればなんでもありだという。 ゆとりはそれを聞き、曖昧すぎてイメージが湧かず困ってしまう。 白坂は前回、ゆとりが血豆腐を使ったこだわりラーメンを出して負けたことを指摘すると、 今回は無難なものを作るようアドバイスした。 商売は儲けてなんぼ。 こだわりよりも客受けが1番なのだ。 白坂が初めてコンサルを担当した店 そこで 白坂はきっとコンペの参考になると、自分が清流企画で初めて担当したお店に、ゆとりを連れて行った。 だが店に行くと、油そば専門店なのは同じだが、 店名が変わっていた。 メニューは、並盛り中盛り大盛りでも値段は一緒。 客は好みで、マヨネーズやケチャップ、ポン酢ににんにくをかけ食べれるというお手軽さ。 店も繁盛しているようだ。 すると、 店は1年前に味惑コーポレーションに買い取られ、店長の 牧原 金井勇太 の行方もわからなくなっていた。 白坂は社に戻ると、『これって問題じゃないですか?』と芹沢に食ってかかった。 しかし芹沢は『そんなの店主の勝手でしょ』と気にもとめなかった。 だが、白坂はショックでならない。 なんせ 依頼人は、白坂の大学の先輩なのだ。 白坂は連絡しようにも、電話番号が変わってしまい連絡もできず落ち込んでいた。 味惑コーポレーションに乗り込むゆとり すると ゆとりは突然『牧原さんは殺されている』と言い出し、味惑コーポレーションに向かった。 白坂が追いかけていくと、ゆとりはいきなり『犯人はあなたですね!』と倫子を指差した。 だがそんなわけがない。 白坂は倫子に牧原の所在を尋ねるが、知らないという。 でも倫子は、その時の詳しいコンサル内容を教えてくれたら、担当者に連絡先を聞いてもいいと言い出した。 それを聞き、白坂は『普通のコンサルだけど…』と話し始めた。 当時、牧原はあの場所で『麺工房 まきはら』という店をやっていた。 牧原は職人気質で芹沢に憧れていて、店で月替りの新作ラーメンを出していた。 でも店のすぐ目の前に、ボリューム自慢のつけ麺屋ができて、牧原の店は経営難に陥った。 そこで白坂も協力して新メニューを考えたがうまくいかなかった。 牧原は味へのこだわりが強すぎたのだ。 そんな時、牧原がずっと好意を寄せていたアルバイトのあきがやめることになった。 さらに、あきはライバル店のつけ麺屋でバイトを始め、そこの店長とつき合い始めた。 それを知った牧原は、 こだわりなんて捨てるからあの店に勝ちたいと一念発起。 芹沢の提案で、油そば専門店を始めた。 油そばはスープを作る必要もないし、調理も簡単。 原価率も人件費も抑えられる。 白坂は正直、創作ラーメンに力を入れている芹沢がこういう案を出すとは思わなかった。 でも芹沢は、 『牧原さんがこだわりを捨てると言ったから、今できる最善の手を打っただけ。 ラーメン屋はビジネスなのよ。 だからまずはどんな形であれ、勝つこと。 勝たなきゃなんにも始まらない』 と言った。 結果、店は繁盛したが、牧原は店を手放した。 白坂は、牧原が味惑コーポレーションに店を売ったのは、自分には言いにくかったからかなと呟いた。 それを聞き、ゆとりは『直接本人に聞いてみましょう』と、約束どおり牧原の連絡先を聞いてくれるよう、倫子に頼んだ。 しかし倫子は『誰も約束なんてしてへん』としらばっくれる。 倫子は『商売は勝つことがすべてや。 そんな人探ししてる暇があったら必死に研究しぃや』と言うと、去っていった。 うまくいかない2人 その後、白坂は社に戻り、クライアントと直接話をした。 クライアントは『いくら流行っているからと言って、レベルの低いものを出すのは嫌だ』と熱心に話していた。 でも白坂は牧原のことが気になり、上の空。 白坂は話を聞いていないと、クライアントに激怒されてしまった。 一方、 ゆとりは新作メニューのイメージが湧かず、苦戦していた。 白坂は芹沢に相談に乗ってもらったら?と言うが、ゆとりはギリギリまで自分で考えるという。 そこに夏川と須田が入ってきて、白坂にメモを渡した。 そこには 牧原が現在営業している『麺屋 まっきぃ』の住所が書かれていた。 須田は牧原が今もラーメン屋を続けているのではないかと思い、ラオタ仲間に頼んで、店を探してもらったのだ。 そこで ゆとりと白坂は、麺屋 まっきぃに行くことにした。 生きていたまっきぃ 店につくと、 牧原は今も月替り新作ラーメンを出していた。 白坂が声をかけると、牧原は連絡もなく店を売ったことを謝った。 あの時、牧原は油そば屋に転向して店も繁盛し、これでいいんだと言い聞かせていた。 しかしある日 『都内こだわりラーメン店マップ』と書かれた雑誌の文字を見て、とつぜん涙が出た。 ちょうどそこに、清流企画の 河上部長 杉本哲太 がきて、牧原が泣いているのに気づいた。 河上は牧原に、お店を油そば屋に変えたことを納得しているかと尋ねた。 商売とは難しいもの。 自分が作りたいものと、お客さんが求めるものが必ず一致するわけではない。 自分が信じた味がお客さんに受け入れてもらえるとも限らない。 それを聞き、牧原は『なんで泣いたんですかね、俺』と呟いた。 繁盛したことが嬉しいのか。 こだわりを捨てたことが悔しいのか… 『どちらも ではないでしょうか? あなたが流した涙は、かつてうちの社長も流した涙です』と河上は言った。 さらに河上は、 もしまた新しくお店を持ちたければ売ってもいいと、味惑コーポレーションの名刺を置いて帰っていった。 牧原はしばらく悩んだ末、味惑コーポレーションに店を売却した。 清流企画には相談しにくいし、白坂に申し訳ないと思ったからだ。 今はこうして、小さい店だが自分の作りたいラーメンを作っている。 牧原はそれでじゅうぶん満足していた。 ラーメンライス そこに常連さんがやってきて、新作ラーメンとラーメンライスを頼む。 『 ラーメンライス?』 ゆとりは初めて聞く言葉に興味津々だ。 そこでゆとりと白坂も、ラーメンとラーメンライスを頼むことにした。 それはただの白いご飯で、ゆとりはびっくりする。 白坂がこうやって食べるんだよと、ラーメンをすすってからご飯を食べてみせた。 要は主食をおかずに主食を食べるという奴だ。 これは元祖ボリューム系の食べ方。 ライス無料のサービス店なんてのもある。 ゆとりはラーメンを食べてからご飯を口に入れる。 すると 何かピンとくるものがあり、ゆとりは白坂と一緒に徹夜で試作ラーメンを作り上げた。 試作ラーメン完成! 翌朝、出社してきた芹沢に、白坂は牧原の件を謝った。 芹沢は『あなたは大きく間違えたわけじゃないわ』と言った。 商売である以上、顧客のニーズに添うのは当然だ。 だからリサーチやトレンドを重視した白坂みたいなタイプは貴重な戦力なのだ。 でも 白坂は最近、そういうタイプが陥りやすい落とし穴にハマりかかっているという… その時、 ゆとりが調理室から顔を出し、芹沢に試食してほしいと頼んだ。 芹沢はひと口食べると、このラーメンで勝負することにする。 コンペ当日! 翌日、楽麺フーズでコンペが開催された。 ジャッジは、ラーメン評論家の 有栖涼 石塚英彦 と社長の蒲生、それに楽麺フーズの若手社員8人だ。 まずは清流企画からと言われ、 ゆとりはご飯を揚げたおコゲがたくさんのったオコゲ・ラーメンを完成させた。 こってりしたとんこつスープに、カリカリのおコゲ。 麺はぷるぷるの太麺で2つの食感が楽しめる。 さらに少し時間が経つと、おコゲの鰹だしと醤油ダレがスープに溶け込み、味が変わる仕掛けになっていた。 有栖はその工夫に感心すると、これは『ラーメンライスの進化系』だと言ってくれた。 次は 味惑コーポレーションの倫子の番。 すると倫子はゆとりのラーメンを食べて勝利を確信したという。 ゆとりはボリューム系ラーメンの肝をわかっていないというのだ。 唐揚げは生姜がきいていて、富山ブラックばりに濃い醤油スープにはにんにくがたっぷり効かせてある。 有栖は『 味はシンプルだがガツンとくる、これはボリューム系ラーメンの王道だ』と倫子を褒めた。 審査の結果 その後、社員による投票が行われた。 蒲生は開票する前に、倫子が『清流企画さんはボリューム系ラーメンの肝をわかっていない』と言った理由を尋ねた。 すると倫子は、ボリューム系ラーメンを好む若者は、焼き肉やカレーなどのシンプルな味を好む傾向にあるので、あえて単調な味にしたと答えた。 オコゲ・ラーメンのような高度で複雑な味は、若者には理解できないと考えたのだ。 それを聞くと、蒲生社長は開票を始めた。 結果は3対5で、 8名のうち5名が清流企画のラーメンの方が美味しいと判断した! ボリューム系ラーメンの欠点は、その量の多さから途中で味に飽きてしまうこと。 だが、オコゲ・ラーメンはその欠点を見事に克服していた。 芹沢にとっても、オコゲ・ラーメンで勝負するのは賭けだった。 若者がシンプルな味を好むのは事実だが、みんながみんな、複雑な味を理解できないと決めつけるのはどうだろう? 芹沢は現代の若者に、このオコゲ・ラーメンは合っていると判断し、ゴーサインを出したのだ。 これにより、 楽麺フーズはゆとりのラーメンを採用することに決定! 倫子は完敗し涙を流した。 芹沢の忠告 芹沢は倫子を優秀なフードコンサルタントだと認めた上で、ひとつ質問をした。 『 リサーチしたり顧客のニーズを探ったりトレンドを追いかけたりするのはあたりまえ。 それはなんのため?』 『そんなのお客さんをたくさん呼ぶため、お客さんに満足してもらうために決まってますやん!』と倫子。 でも、 その手法には時として落とし穴があった。 それはお客様をナメてしまうこと。 『この連中ならこのメニューに食いついてくるだろう。 この程度の味で満足するだろうというふうに、お客様をバカにしてはいけない』と芹沢は言う。 お客様のニーズに応えることと、お客様のレベルを勝手に決めつけることは、全く別のことなのだ。 芹沢の忠告に、倫子は深々と頭を下げた。 白坂の変化 社に戻ると、白坂はクライアントに、 納得いかないならもう1度新メニューを検討しましょうと提案した。 これにはクライアントも、どういう心境の変化だ?とびっくりする。 その後、 ゆとりは雷雨でお客さんがいない「らーめん 清流房」に濃い口醤油ラーメンを食べに行った。 実はゆとりはまだ店の看板メニューを食べたことがなかったのだ。 今日は芹沢が月に1度だけ厨房に入る日。 ゆとりは芹沢自ら作ってくれた醤油ラーメンを食べた。 それは完成度の高い美味しいラーメンだが… 『ワクワクする?』と芹沢に言われ、ゆとりは答えられず黙り込んだ。 すると芹沢は、今度はこっちを食べてみてと、 うす口醤油ラーメンを出した。 スープを飲んだゆとりは驚いて『これ…すごい。 この味』と目を輝かせた。 そう、そのうす口醤油ラーメンこそが、芹沢が職人魂を賭けて生みだした作品だったのだ。 ゆとりはワクワク胸を踊らせながら、夢中でラーメンを食べ始めた。 この2択なら、間違いなく私はこだわりを取ると思います。 もちろん店を売ってやり直すことを見込んでのことでしょう。 牧原がどちらを選んでも大丈夫なようにするなんて、なんてコンサルティング力なんだ、社長〜! でもその社長にも、自分の作りたい味を作り続けるか 社長はたぶんあっさり好き 、客のニーズに応えてこってり系にするか悩んだときがあったらしい。 好きだからやるでは済まされないことがありますよね。。 だから、牧原さんは芹沢社長に会えて、自分のペースで好きなものを作れるお店が持てて、本当によかったなと思いました。 須田さんが、白坂のことをフワフワしてると表現するのもわかる気が…。 リサーチやトレンドに力を入れている彼ですが、他の人たちみたいにラーメンが好きだ!という熱も感じないし、なんで清流企画に入ったのか疑問に思ってしまいます。 でも前回の社員対抗コンペはやる気満々だったし、今回が反りが合わないクライアントでやる気なし男くんだっただけなのかな…? 最後は、トレンドも大事だけど、そこにこだわりも必要だとわかってよかったです。 中原はラーメン博物館に出店したものの、客が入らず悩んでいました。 そこで清流企画に原因を調べてほしいというのです。 芹沢はその難しそうな案件を、なんとゆとりに任せます! すると、芹沢が来てくれると思っていた中原は大激怒! でも中原のラーメンはとっても美味しくて、なぜ客が入らないのかわからない。 そこでゆとりはあることに気付いて…!? というストーリーです。 芹沢がゆとりに中原の店を任せたのには、またしても何か思惑があるようです。 いつも先を見通してコンサルティングに臨む芹沢社長。 その思惑とは一体なんなのでしょうか? さらに、 ゆとりの母・ようこがまた怪しい動きを…。 らーめん清流房に危機が迫ります!? うーん、次回も大変そうですね。
次の『行列の女神~らーめん才遊記~』を全話無料で見る方法を知りたい! こんな疑問にお答えします。 ドラマBiz第9弾となる 『行列の女神~らーめん才遊記~』は2020年4月20日からテレビ東京系で放送される、 鈴木京香さんが 主演のドラマです! 鈴木京香さんはテレビ東京連続ドラマに 初出演& 初主演となり話題となっています。 脚本は 『LIAR GAME』、 『ハゲタカ』などのヒットドラマを数多く生み出している 古家和尚さんが担当。 キャストは 黒島結菜さん、 高橋メアリージュンさん、 小関裕太さん、 前野朋哉さん、 石塚英彦さん、 杉本哲太さんら豪華俳優人たちが演じています!! あらすじ ラーメン業界をけん引する日本一の職人・芹沢達美(鈴木京香)の店で、芹沢の部下・夏川彩(高橋メアリージュン)は、新作ラーメンに手を付けない女性客(黒島結菜)を発見。 しかも半年前に初めてラーメンを食べたというラーメンド素人にも関わらず、芹沢に「このラーメンをおいしくすることができる」と言い放つ。 今回はそんな 『行列の女神~らーめん才遊記~』を 全話無料で見る方法を解説します。 TVer TVer(ティーバ)は 民放テレビ局が連携してできた公式テレビポータルサイトです。 全コンテンツを無料で楽しむことができます。 各局のテレビドラマの見逃し配信が、番組放送終了後から 約7日間見放題になります。 『行列の女神~らーめん才遊記~』も、放送終了から7日間以内ならTVerで無料で視聴することができます。 TVerと同様に、放送終了から7日以内なら 『行列の女神~らーめん才遊記~』の見逃し配信を楽しめるはずです。 料金はもちろんかかりません。 ドラマの他に映画、音楽、スポーツなど幅広いジャンルが無料配信されています。 現在放送中のドラマは放送終了後から 7日間無料で配信されています。 『行列の女神~らーめん才遊記~』も放送終了から7日間以内なら GYAO!で無料で視聴することができます。 月額925(税別)でTBSやテレビ東京のTVドラマを中心に楽しめるサービスで、2週間の無料体験も行っています。 TVerとTBS FREEと違い、 『行列の女神~らーめん才遊記~』 全話を視聴することができます。 またCMや広告がないので、ストレスなく視聴ができます! Paravi パラビ に関しては次の記事で詳しく解説しています。 『行列の女神~らーめん才遊記~』 のあらすじ 『行列の女神~らーめん才遊記~』 各話ごとにあらすじの紹介をします。 1杯目【ゲスト:泉谷しげる 川俣しのぶ】 今や世界に誇る大人気国民食ラーメン。 華やかだが過酷なラーメン業界をけん引するひとりのカリスマ職人が、苦境にあえぐラーメン店を救う、ラーメン・コンサルティングの物語。 連日大行列ができる人気店『らあめん清流房』店主・芹沢達美(鈴木京香)は、研鑽を積み、数々の伝説を打ち立てた日本一のラーメン職人。 いま彼女が挑んでいるのは、自ら始めたラーメン専門のフード・コンサルティング会社「清流企画」で、苦境にあえぐラーメン店を救い出し、この国のラーメン文化をさらに飛躍・発展させることだ。 そんな中、「清流企画」社員の夏川彩(高橋メアリージュン)は、店で月替わりのラーメン・特製肉だし清湯麺に手を付けない女性客(黒島結菜)を発見する。 理由を尋ねると、「フムフムって感じ」というわかりづらい返答が。 要は「味がイマイチ」らしく、芹沢の新作を否定する女性に、夏川は会社に戻って怒りを爆発させる。 部長の河上堅吾(杉本哲太)や、同僚の白坂隼人(小関裕太)、須田正史(前野朋哉)がなだめていると、ラーメン評論家の有栖涼(石塚英彦)と共に、ひとりの女性が会社を訪ねてくる。 就職の面接に来たというその女性は、なんとラーメンを否定した女性客・汐見ゆとりだった。 話によれば、半年前に初めてラーメンを食べて感動しこの会社を希望したという、いわばラーメンのド素人。 さらに清湯麺を考案した芹沢を前に、平然と「このラーメンをおいしくすることならできる」と言い放つ。 芹沢は、試しに調理をさせてみることにする。 だが、ゆとりは生麺を一本食べただけで加水率・茹で時間をズバリとあて、さらに用意されたスープが完全に処理し切れていないことまで気づく。 そうして出来上がったラーメンは、芹沢も納得するほどの素晴らしい出来栄えだった。 だが、会社には、芹沢の機嫌を損ねたのではという、ピリついた空気だけが残り、社員誰もがゆとりの不採用を確信する。 ところがしばらくして、ゆとりから「困っているラーメン屋さんを見つけた」との連絡が。 採用確実と思い込み、すっかり社員気取りで、勝手に仕事を請け負ったという。 河上らは仕方なくその潰れそうな『京来軒』へ出向き、店主夫妻の郷田正一(泉谷しげる)と秋江(川俣しのぶ)から話を聞くが、着手金が3万円しか払えない状況で、河上は話にならないと断ろうとする。 しかし芹沢が電話口で告げたのは、「引き受けてもいい」という意外な答え。 ただしコンサルティングの担当はゆとりで、1週間で結果を出せば採用という過酷な条件を提示する。 出典:より 2杯目【ゲスト:浅利陽介 金澤美穂】 汐見ゆとり(黒島結菜)は、前回の依頼でコンペに負けて落ち込んでいた。 そんなある日、上から目線の言動が災いし、クライアントから担当替えを要求された須田正史(前野朋哉)は、芹沢達美(鈴木京香)から長い説教をくらう。 ラーメンが大好きなラーメンオタクとして、知識や能力は長けているのに、こだわりが強すぎるのが須田の難点だ。 そんな中、須田はゆとりを誘い『とび屋』というアゴダシで有名なラーメン店へ。 こだわりの味を堪能していた2人だったが、突然店主の飛田(芹澤興人)と青年(堀井新太)の口論が店で始まり、騒動に巻き込まれてしまう。 青年は連日店に現れ、「作り方のコツを教えてくれ」と訴えているらしく、あまりのしつこさに飛田が「警察を呼ぶ」とまで言い出す騒ぎに。 どうやら青年は、ラーメン屋を開きたいという。 そんな中、ゆとりは須田の言うことも聞かず、青年の依頼を勝手に引き受けてしまう。 青年の名は相川鉄也。 だが開業資金はなんと50万円弱…さすがにこの資金で依頼を受けるのは無理かと思われたが、話を聞いた芹沢は苦笑しつつも依頼を許可。 ただしメインは須田が担当し、ゆとりはサポートするよう命じる。 腑に落ちないながらも、須田はゆとり、相川と不動産屋で物件を探し始めるが、どう見積もっても予算オーバー。 年齢や経歴から考えると融資も見込めずもはや八方ふさがりに…。 着手金を返金し依頼を断ろうとする須田だったが、芹沢のある意外な提案でラーメン店開業に希望が見え始める。 しかし、相川には大きな問題があった…。 実はラーメンの作り方を全く知らない完全な素人だったのだ。 芹沢は、須田とゆとりにラーメンの作り方をレクチャーするよう指示。 早速新たなメニュー作りに取り掛かるが、そこでも須田の悪い癖が出てしまう……。 出典:より 3杯目【ゲスト:松井玲奈 夙川アトム 窪塚俊介 林田岬優】 汐見ゆとり(黒島結菜)は「清流企画」にきた新たな依頼を勝手に引き受けてしまう。 不安げな河上堅吾(杉本哲太)をよそに、芹沢達美(鈴木京香)は「そんなに行きたいなら行けば」と許可を出す。 担当者として早速、依頼人『つけ麺あんざい』店主・安西徳之(窪塚俊介)のもとへ。 安西の出すつけ麺はゆとりも納得のおいしさだが、客が全く入らず頭を抱えていた。 ところが時を同じくして、安西の妻・絵里(林田岬優)も「味惑コーポレーション」という別のコンサル会社に立て直しを依頼。 店にフードコンサルタントの難波倫子(松井玲奈)を連れてくる。 互いに相談なく話を進めたことで喧嘩を始める2人。 一方倫子は表情を一変させ、「消え失せろ」とゆとりを威迫。 あまりの凄みに圧倒されてしまう。 一方、開店時間を迎えた『らあめん清流房』でも波乱が起きようとしていた。 ゆとりの母・橋爪ようこ(高畑淳子)が突如来店。 就職先の様子を見に来たというようこだが、真の目的は跡継ぎ問題だと踏んだゆとりは、「跡継ぎにならない!」と語気を荒げ頑なに拒否するが…。 そんな中、ゆとりは依頼がまだ保留中になっていることを報告する。 ライバルの倫子は、この地域がつけ麺専門店の超激戦区なのが繁盛しない理由だと睨み、すでにプランニング済み。 実際、安西は激戦区と知りながら腕試しで出店していた。 一度は芹沢の会社に頼もうとしたものの、倫子の明確なプランを聞き、どちらに頼むか迷い始めた安西夫妻は、「よく話し合って決めたい」と言い出したという。 状況を把握した芹沢は、「売られた喧嘩を買いに行く」と「味惑コーポレーション」へ。 そこで2社によるコンペを提案する。 出典:より 4杯目【ゲスト:堀井新太 大友康平】 汐見ゆとり(黒島結菜)は、前回の依頼でコンペに負けて落ち込んでいた。 そんなある日、上から目線の言動が災いし、クライアントから担当替えを要求された須田正史(前野朋哉)は、芹沢達美(鈴木京香)から長い説教をくらう。 ラーメンが大好きなラーメンオタクとして、知識や能力は長けているのに、こだわりが強すぎるのが須田の難点だ。 そんな中、須田はゆとりを誘い『とび屋』というアゴダシで有名なラーメン店へ。 こだわりの味を堪能していた2人だったが、突然店主の飛田(芹澤興人)と青年(堀井新太)の口論が店で始まり、騒動に巻き込まれてしまう。 青年は連日店に現れ、「作り方のコツを教えてくれ」と訴えているらしく、あまりのしつこさに飛田が「警察を呼ぶ」とまで言い出す騒ぎに。 どうやら青年は、ラーメン屋を開きたいという。 そんな中、ゆとりは須田の言うことも聞かず、青年の依頼を勝手に引き受けてしまう。 青年の名は相川鉄也。 だが開業資金はなんと50万円弱…さすがにこの資金で依頼を受けるのは無理かと思われたが、話を聞いた芹沢は苦笑しつつも依頼を許可。 ただしメインは須田が担当し、ゆとりはサポートするよう命じる。 腑に落ちないながらも、須田はゆとり、相川と不動産屋で物件を探し始めるが、どう見積もっても予算オーバー。 年齢や経歴から考えると融資も見込めずもはや八方ふさがりに…。 着手金を返金し依頼を断ろうとする須田だったが、芹沢のある意外な提案でラーメン店開業に希望が見え始める。 しかし、相川には大きな問題があった…。 実はラーメンの作り方を全く知らない完全な素人だったのだ。 芹沢は、須田とゆとりにラーメンの作り方をレクチャーするよう指示。 早速新たなメニュー作りに取り掛かるが、そこでも須田の悪い癖が出てしまう……。 出典:より 5杯目【ゲスト:音尾琢真 鳥居みゆき コージ・トクダ 薄幸 土佐有輝 竹内一希 佳久創】 「清流企画」に、板橋区の中華食堂『おおひら食堂』店主・大平茂幸(螢雪次朗)・芳江(茅島成美)夫妻から依頼が舞い込む。 事の発端は数日前。 ラーメン評論家の有栖涼(石塚英彦)が、20年間、月イチで通う『おおひら食堂』でタンメンを堪能していると、夫妻からまもなく店を畳むことを告げられる。 繁盛はしているが後継者がおらず、年齢を考えて引退したいと言うのだ。 お気に入りの店を失いたくない有栖は、夫妻に後継者探しを「清流企画」に依頼するよう説得したのだ。 芹沢達美(鈴木京香)が考えたのは社員全員によるコンペの実施。 夏川彩(高橋メアリージュン)、白坂隼人(小関裕太)、須田正史(前野朋哉)、そして新人の汐見ゆとり(黒島結菜)が、己の人脈で後継者にふさわしい人を探し出し、能力を見て1人を選ぶという。 とはいえさすがにゆとりには不利ということで、芹沢は人材探しも兼ねて、『らあめん清流房』のアルバイト面接を任せることに。 意気揚々と面接に臨むゆとりだったが、面接の時間にやって来たのは覇気のない若者ばかり。 そんなゆとりに、芹沢は人材探しの難しさを説くのだった。 結局ゆとりだけ候補者を見つけられないままコンペ初日を迎える。 後継者選びの方法は『おおひら食堂』の看板メニュー・タンメン等のレシピを1日で習得し、各人3日間ずつ店で店主として働くという模擬営業。 大がかりな内容だが、理想の候補者を見つけた夏川、白坂、須田は自信に満ち溢れている。 「この店は私たち夫婦の生きた証。 不戦敗にはさせまいと、ゆとりはやむを得ず橋爪ようこ(高畑淳子)のクッキングスクール近くでスカウトを試みるが、ようこの部下に捕まってしまう。 ところがコンペもまもなく終わろうとしていたある日、『おおひら食堂』で鷹野研次郎(音尾琢真)と名乗る酔っ払い客に突然「候補になってやる」と話しかけられる。 ゆとりは無視しようとするが、鷹野が勝手に話を進めてしまい…。 出典:より 6杯目【ゲスト:金井勇太 マギー】 汐見ゆとり(黒島結菜)は初めて『らあめん清流房』の手伝いに入れることになり、かなり浮かれている。 一方、白坂隼人(小関裕太)は、担当する店の新メニュー開発でトラブルが発生。 流行に乗ろうとする白坂の提案にクライアントが納得いっておらず、対応に追われていた。 そんな中、ラーメン業界最大手のチェーン店を経営する「楽麺フーズ」社長の蒲生博昭(マギー)が来店する。 実はまもなくオープンする新店舗で、看板にする店舗限定メニューの開発を芹沢達美(鈴木京香)に依頼するため、『らあめん清流房』にやって来たのだ。 ただし2社で争うコンペ形式。 しかも相手は、以前期せずして戦うことになった、あの「味惑コーポレーション」の難波倫子(松井玲奈)だという。 そこで芹沢はゆとりを担当に、白坂をサポートにつけ、蒲生の依頼を受けることに。 だが「無難な味で見た目がインスタ映えするぐらいがちょうどいい」という白坂に対し、ゆとりは「メニュー開発を依頼された意味がない」と反論。 ふたりの意見は真っ向から食い違ってしまう。 そこで白坂は開発の参考にするべく、初めて担当した『油そば専門店・まきはら』へゆとりを連れて行こうとするが、久々に訪れた店は『油そば専門店・きよた』に…。 なんと数年前に店を「味惑コーポレーション」が買い取ったという。 報告を受けた芹沢は「問題ない」、河上堅吾(杉本哲太)も「終わった案件だ」と一蹴するが、何の連絡もなく売り払われてしまったことに、白坂はショックを隠しきれない。 するとなぜかゆとりは「牧原は殺されている」と思い込み、「このまま放置はできない」と憤激。 一体白坂と牧原の間に何があったのか?ふたりは倫子に勝てる新メニューを完成させることができるのか? 出典:より 『行列の女神~らーめん才遊記~』 の 公式情報 『行列の女神~らーめん才遊記~』 の公式情報は TwitterやI nstagramでも随時更新しています。 Paravi パラビ では過去に放送された TBS・テレビ東京のドラマやバラエティが無料で配信中です。
次のコロナ禍で特別な年となってしまった2020年。 気づけば早くも半分が過ぎようとしている。 4月からドラマの収録も全面的にストップし、新作は相次ぎ放送延期。 一時は旧作の再放送ばかりに。 そんな中ではあるが、2020年上半期の連続ドラマから秀作を振り返ってみたい。 作品としての評価もさることながら、「女優が光っていた」という観点から選んだ。 「敏腕記者役・吉高由里子の30代ならではのかわいさ」 「知らなくていいコト」(日本テレビ系) 雑誌記者役で主演した吉高由里子がとにかくかわいかった。 31歳の彼女に対して、10代の女優やアイドルと同じ意味の「かわいい」ではない。 一方、彼女がかわいいのは昔からでもある。 それでも、このドラマでは毎回、今までになく「吉高かわいいな……」と感じた。 演じた真壁ケイトは「週刊イースト」のエース記者。 政治家の不正から芸能人のスキャンダルまで、スクープをバンバン取ってくる。 その裏で、見知らぬ父親が世間を騒がせた殺人犯かもしれず……。 ドラマは毎話ごとのスクープを巡る攻防と、ケイトの出生に絡む謎の両軸で展開。 ケイトの元カレで妻子持ちのカメラマン・尾高由一郎(柄本佑)との恋愛にも注目が集まった。 さらに、政府や警察に忖度する大手新聞社への投げ掛けや、自身が突撃取材される側になったケイトの葛藤も描かれたりと、多岐な要素を盛り込んだ意欲作だった。 その中で、吉高がかわいかったのは恋愛の場面だけではない。 むしろ、病院のトイレに籠って1日中張り込んだり、「取材は断られてからが始まり」と粘り強く切り込む、女性っぽさ無用のバリバリな仕事ぶりが、不思議とかわいく見えた。 理屈では説明つかないと思っていたが、最終回で尾高が「命削ってでも真実に突き進んでいくケイトが好きなんだ」と言った台詞が腑に落ちた。 信念を持って、どんな相手にも臆せずツッコんでいくケイトの姿が、視聴者としても胸に刺さっていた。 「かわいい」は、彼女を人として愛おしく思う感情だったかもしれない。 そして、30代に入った吉高の演技からは角が取れて、敏腕記者の奮闘すら自然体に見えたせいでもある。 ハツラツと仕事に打ち込みながら、大人の恋に悩みもする女性を、間近で見ているようでもあって。 そりゃ、かわいく思うというものだ。 「真面目な小芝風花が全力でコミカル演技」 「美食探偵 明智五郎」(日本テレビ系) 美食家の探偵・明智五郎(中村倫也)と、彼が図らずも殺人鬼に変貌させたマリア(小池栄子)の対決を描く物語。 明智が買いに来る移動弁当屋の店主・小林苺を小芝風花が演じている。 明智に勝手に助手扱いされて、事件に巻き込まれる役どころだ。 食にまつわる殺人サスペンスだが、苺にはコミカルなシーンも多い。 明智との「小林1号」「いち、ご、ですっ!」との定番の掛け合いや、崖で身投げを止めようとしたら自分が落ちそうになり、助けない明智に「この人最低だー!! 」と泣き顔で叫んだり、明智が一流デパートの御曹司と知り「超お金持ち!? 」と目をむき鼻の穴を広げて驚いたり。 クスッとさせる表情が随所に出る。 調子っぱずれな歌も大声で歌い、小学校に潜入するため白塗りで用務員ふうの扮装まで見せた。 当サイトの取材で小芝は自身を「変に真面目で面白くない人間」と語っていて、佇まいも清楚。 演じるのも真面目な役が多かった。 それが3年前に「マッサージ探偵ジョー」で初めてコメディに挑み、昨年の「トクサツガガガ」の特撮オタク役でも評価を高めた。 「美食探偵 明智五郎」でコメディエンヌぶりはさらに極まっている。 後半は苺自身もマリアの標的にされたりとシリアスな場面が増えたが、今回は振り切った顔芸だけでなく、体も張っているようだ。 走っていたら足首がグキッとなって派手に転げ回ったり。 「私は全力でコケたりするだけ。 自分に対する遠慮がなくて、激しいリアクションでどこかにぶつけちゃうのか、よく傷やアザができています 笑 」と語っていた。 昨年は「パラレル東京」のアナウンサー役で、大地震に緊急放送を続けた。 NHKで実際の新人アナ用の研修を受けて、イントネーションや声の響き方を鍛え上げて撮影に臨み、視聴者が「本職みたい」と称賛。 コミカルな役で全力のリアクションを取るのも、小芝にとってはたぶん同じことで、真面目ゆえに徹底しているのだろう。 コメディエンヌとして光るとは、「魔女の宅急便」の頃の小芝には考えられなかった展開だ。 本来の持ち味の清楚で真面目な役とも両立させて、多部未華子のようなスタイルを担っていけば理想的。 「ビジネスドラマでド天然の黒島結菜とガラの悪い松井玲奈が対決」 「行列の女神~らーめん才遊記~」(テレビ東京系) 「未来世紀ジパング」の放送日移動を受けて、2018年4月から大人向けビジネスドラマ枠となったテレ東系の月10「ドラマBiz」。 江口洋介主演の「ヘッドハンター」、仲村トオル主演の「ラストチャンス 再生請負人」など、渋いキャストで硬派な良作が続いていた。 3年目に入り、この4月からの「行列の女神」では、いきなり23歳の黒島結菜が鈴木京香とのW主演格で投入された。 しかも、演じた汐見ゆとりはラーメン作りの腕は天才的ながら、度を越えた天然で空気をまったく読まない。 マンガ原作とはいえ、ビジネスドラマには異色のキャラクターだった。 黒島はこの役をハイテンションで表情豊かに演じて、実に楽しかった。 かつ「おいしいだけじゃラーメン屋は成功しない」とビジネスドラマの基本を抑えた成長も描かれ、サラリーマン層にも好感を持たれたはず。 老若男女の誰からも愛されそうな黒島の資質が開花した。 その辺を以前こちらのコラムでも書かせてもらっている。 彼女はこの4月クール、2017年に主演した「アシガール」(NHK)も金曜22時~で再放送。 プライムタイムに主演級の連ドラが2本流れた。 さらに1~5話でヒロインを演じた深夜ドラマ「死役所」(テレビ東京 ほか)も再放送されている。 結果的にコロナ禍に恩恵を受ける形となった。 また、「行列の女神」には、ゆとりのライバルのフードコンサルタント・難波倫子役で、松井玲奈も3回に渡り出演。 彼女もこのクール、朝ドラ「エール」(NHK)に深夜ドラマ「浦安鉄筋家族」(テレビ東京 ほか)と3本の連ドラに出演。 こちらはいずれも新作だ。 メガネの倫子は外面は良いが実はガラが悪く、ゆとりにガンを飛ばして「さっさと消え失せろ言うとんねん、このボケ!」と急に関西弁で毒づいたり、頭にアイアンクローをかけたり。 対照的な2人の掛け合いは笑わせてくれた。 一方、「エール」ではヒロインの二階堂ふみの姉役で、おしゃれ好きで清廉と、まるで別の顔を見せている。 SKE48のWエースから卒業して5年。 着実に女優としての地歩を固めている。 マンガ原作でアニメ化もされたが、メイン5人=福原遥、大原優乃、田辺桃子、箭内夢菜、志田彩良がそれぞれ、クセの強いキャラクターを上手く再現していた。 主人公でソロキャンプ派の志摩リン役が福原。 かわいいだけでなく、さすがの演技だった。 2次元キャラをそのまま3次元でやると、なぜか違うキャラのようになることはありがち。 マンガのリンはクールで感情を表に出さない。 実写でそのまま演じていたら、たぶん怖いか味気なくなっていただろう。 そこを福原は、たとえば小さな置き物を買うか買わないかの場面で真剣に迷ったり、ツンデレっぽいかわいげがあった。 3次元の役に変換すると、逆に2次元のリンのイメージ通りになるマジック。 天真爛漫な役が多かった福原のクールさは新境地でもあった。 それと、各務原なでしこ役の大原優乃も特筆もの。 自転車で富士山を見にきて、公衆トイレの軒先で眠りこけていたら日が沈み、帰れなくなってキャンプ中のリンに助けられた。 どこか抜けていながら、無邪気で人なつっこく、常にフワフワ。 いかにもマンガ的キャラクターだが、大原はまさに2次元から飛び出てきたかと思うほどストレートに体現していた。 たとえば寝起きに伸びをして「フワーッ」と口に出してあくびなんて、3次元ではただのブリッコにしか見えなそうなのに、大原がやるとナチュラルでかわいい。 天性かもしれないし、グラビアで身に付けた空気感かもしれない。 とにかくひとつひとつが微笑ましくて引きつけられた。 こうした2. 5次元の役には打ってつけかもしれない。 「清らかで儚く。 新人・中井友望のインパクト」 「やめるときも、すこやかなるときも」(日本テレビ) 最後にもう1本、触れておきたいのが、この深夜ドラマに実質1話だけ出演した中井友望だ。 ドラマは家具職人の須藤壱晴(藤ヶ谷太輔)と父親に暴力をふるわれている本橋桜子(奈緒)の恋物語で、中井が演じたのは壱晴の初恋の女性・大島真織。 暴力をふるい働かない父親と二人暮らしで、アルバイトに明け暮れながら成績優秀。 壱晴と共に東京の大学に進学する夢を持ちながら、高3の冬に交通事故で亡くなった。 彼女の死を壱晴はずっと引きずっている。 中井はこれがドラマデビューで、壱晴の高校時代の回想で長い出番があったのが5話。 清らかで儚げな真織は、その分、境遇が切なくて涙を誘った。 この5話を観て、何としても中井を取材したくなり、急いで事務所にオファーした。 大阪出身の20歳。 真織と通じる儚げな佇まいと、芯の強さを併せ持った印象。 中学で不登校となり、高校も大学も中退。 常に生き辛さを抱えていた中で、女優の世界に希望を見出したという。 映画「COMPLY+-ANCE」で病んだ感じで「嫌われたくない。 見捨てられたくない」などと泣いていたのも「演技というより自分のまま」だったとも。 最近の若手にいないタイプだが、それだけに独特な演技を見せてくれそう。 次回作にも期待したい。 Text/斉藤貴志.
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