当初は修理専門の会社でしたが、自社で修理パーツを製造することがきっかけで大手オートバイメーカーへと成長しました。 1920年に初の自社ブランドエンジン(2ストローク単気筒エンジン)を製造して発売を開始し、1921年に初めて自社オートバイの製造を始めています。 また、息子であるトニーノ・ベネリが自社で製造したオートバイでレースデビューし、その優れた才能から1927年、1928年、1930年、1932年と優勝を遂げ、イタリアのチャンピオンに君臨していました。 ベネリは第二次世界大戦が間近に迫ってきている中、スーパーチャージャーを搭載した250ccの4気筒マシンをレースに出場させています。 第二次世界大戦終戦後、工場が破壊され1949年までオートバイの生産が開始できず、開始後は旧モデルをベースとして開発されていました。 1951年、ベネリは通称レオンチーノの98cc、125ccと350cc、500ccクラスの単気筒マシンを販売開始しました。 2ストロークと4ストロークを選択できるレオンチーノが気軽に乗れることから、終戦後のイタリアでは高い人気を誇っていきます。 1960年代から1980年代にかけては他ブランドとの合併により一度はベネリが消滅したものの、1990年代には新オーナーの決断により復活を果たしました。 現在では拠点を中国に置き、中国オートバイメーカーの傘下に加わっています。 また、2011年には電動アシストシステムの自転車製造を開始しています。
次の出典: 現在市販されている大排気量バイクのエンジンは、2気筒と4気筒が主流になっています。 6気筒以上の多気筒エンジンを搭載した車種もごく少数存在するものの、極めて高価である上、性格的に純前たるスポーツバイクというよりも、ツアラータイプの車種であったり、好事家向けのマニアックな車種であったりするなど、マイノリティーな存在となっています。 これは、エンジン技術の進歩により4気筒エンジンでも十分過ぎるパワーとスムーズネスを実現出来るようになった為、重量や燃費性能、製造コストなどの面で問題のある6気筒以上のエンジンに頼る必然性が低くなった結果です。 ベネリ 750 Sei エンジン技術が未熟であった1970年代から80年代頃までは、6気筒エンジンは高性能を実現する為の手っ取り早い手段でした。 まず、直列6気筒エンジンを搭載した市販バイクのパイオニア的存在であるのが、イタリアのメーカー、ベネリ社のモデル「750Sei」でした。 出典: 高性能な日本製マルチシリンダーバイクに対抗すべく、日本製バイク以上の多気筒化を追求した成果として、1970年代初頭にデビューを飾りました。 ただ、ベネリはマルチシリンダーエンジンに関するノウハウを持っていなかった為、ホンダ製4気筒エンジンを下敷きにしたとされ、エンジンの外観からもその相似性が見て取れるなど、オリジナリティーには欠けていました。 又、排気量当たりの出力こそ大きいものの、当時のイタリア製バイク共通の問題として、信頼性に欠けていました。 そして、エンジンの性能に対して不十分なブレーキやサスペンションの性能や、スタイリング優先に走った余りライディングポジションが不自然になるなど、総合的な完成度には問題がありました。 その後登場した、排気量拡大版の「900Sei」も、抜本的な問題は改善されませんでした。 ベネリ 750 Seiの6気筒サウンド 出典: CBXの性能は当時としては傑出しており、カタログ上の最高出力は、それまで世界最高レベルを誇ったロータリーエンジン搭載の「バンビーン」や、自動車用4気筒エンジンを搭載した「ミュンヒ」を凌ぐものでした。 ホンダらしくエンジンの信頼性やバイクとしてのトータルバランスにも優れていた事や、価格も法外に高価ではなかった為、CBX1000は登場後すぐにスーパーバイクの代名詞となりました。 ただ、その6気筒エンジンは大きく重かった為、コーナーリング時の慣性モーメントが大きく、エンジンを支持するダイヤモンドフレームの剛性もやや不足気味であった事もあり、峠道を攻めるタイプのバイクではありませんでした。 CBX1000の6気筒サウンド.
次の低炭素社会や健康志向を反映して、誰もが気軽に扱える乗り物である自転車を活用する動きが、年を追うごとに増しています。 しかしながら人の脚力をエンジンとする自転車は、上り坂や重い荷物を載せて走るには、体力を大きく消耗します。 電動アシスト自転車はその弱点を補い、自転車の利便性を最大にしてくれる乗り物です。 電動アシスト自転車は、一般自転車の仕組みに電動モーターと充電式バッテリーを組み合わせて、それがペダルを漕ぐ力を補助します。 電動アシスト自転車にはトルクセンサーが装備され、これがペダルを踏む力を検知して、車速と照合することで走行状況が判断されアシスト力を決定します。 例えば速度が遅いのにペダルを踏む力が大きければ、発進時や上り坂の走行状況と推測され、電動モーターによるアシストが必要な状況と判断されます。 電動アシスト自転車のアシスト力は時速が24㎞に達するとゼロになります。 電動アシスト自転車のアシスト速度の上限と比率は、日本国内の法令によって定められています。 日本においては買い物や通勤・通学の足として活用されるのが主な電動アシスト自転車ですが、世界的には「E-Bike」と呼ばれ、特にクロスバイクやMTBといった車種が人気で、これらは都市の交通手段としてだけでなく、余暇にサイクリングを楽しむレジャー&フィットネスツールとして、電動アシスト自転車は急速にシェアを伸ばしています。 電動アシストによって脚力の負担を軽減することで、電動アシスト自転車老若男女が体に無理なくサイクリングを楽しむことができ、また、その距離も容易に伸ばすことができます。 そしてMTBで山道に入れば、今まで降りてバイクを押すような悪路も乗り続けることができ、さらにダイナミックなオフロードライドが楽しめます。 もちろんストップ・アンド・ゴーの多い街乗りやポタリング(自転車散歩)では、走り出しのストレスを軽減してくれます。 もはや電動アシスト自転車は、単なる交通手段ではなく、サイクリングの楽しみを広げてくれるユニバーサルな自転車なのです。 日本でも今後は同様のムーブメントが起きることでしょう。
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