ダイナー 映画 感想。 映画『Dinerダイナー』ネタバレ感想。ラスト結末のあらすじに見えた蜷川幸雄への盛大なる鎮魂歌!

映画『Diner ダイナー』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

ダイナー 映画 感想

【公開日】 2019年7月5日 【上映時間】 117分 【監督】 蜷川実花 【脚本】 後藤ひろひと 杉山嘉一 蜷川実花 【出演者】 藤原竜也 玉城ティナ 窪田正孝 本郷奏多 武田真治 斎藤工 佐藤江梨子 金子ノブアキ 小栗旬 土屋アンナ 真矢ミキ 奥田瑛二 映画「Diner ダイナー 」のネタバレとあらすじ オオバカナコは幼いころ両親が離婚し母に引き取られましたが、その母もカナコをおいて出て行ってしまいました。 それ以来何も信じないと決意したカナコは人生に期待も夢も抱くこともなく、日雇いのアルバイトをして日々を過ごしています。 ある日メキシコの死者の日を祝う一団に出会いメキシコの街並みが描かれた絵葉書を手わされたカナコはこの街に行きたいと願いようになります。 しかし旅行会社に行くと渡航費宿泊費合わせて30万円という大金が必要なことがわかりました。 危険なバイト カナコはインターネットで即金30万円という明らかに怪しいバイトを見つけますが、カナコはその仕事を引き受けます。 バイト先に現れたのはカウボーイとディーディーという男女のカップルでした。 彼らを車で安全な場所まで送るのが仕事でした。 しかしそのバイトで二人を追っているギャングから発砲されます。 乗っている二人も銃を撃ちますがカナコは車を壁にぶつけてしまい、ギャングにつかまってしまいます。 カナコは追われていた2人とともに捕まり、2人は殺されてしまいましたが、「自分は料理ができる、生かして損はない」と言い、ギャングに殴られて気を失ってしまいます。 殺し屋専用の食堂ダイナー カナコが再び目を覚ますとそこは不気味な装飾がされた食堂ダイナーでした。 カナコはウェイトレスとして売られ、二度と出られないと店主ボンベロに言われます。 店の壁には過去にここで働いていたウェイトレスたちの写真が飾られていました。 ボンベロはカナコにその写真を見せ、お前もすぐあそこに並ぶと脅します。 1億円の酒「DIVEウォッカ」 カナコの最初の仕事は店内の清掃でした。 7時間23分トイレ掃除をしたカナコですが、それは最短記録だったようです。 殺されそうになった時店に電話がかかってきて、カナコはなんとか助かりました。 ボンベロが戻ってくる前に逃げようとしますが、逃げ道を探す途中でカナコは金庫に入った綺麗なビンを見つけます。 それは1億円の酒「DIVEウォッカ」で、それがないとボンベロも殺されるようです。 カナコはそれを絶対見つからない場所に隠したといい、なんとか危機を脱しました。 初めてのお客スキン ボンベロを説得したカナコはまた店内の掃除を任されました。 しばらくするとお客が来ました。 カナコの初めての客は傷だらけの顔をしたスキンという客で、緊張のあまりカナコは思い出の曲「遠き山に日は落ちて」を口ずさんでいました。 スキンはカナコに何を創造したと言われ、カナコは母が作ってくれた体操着袋と答え、その答えにスキンは爆笑しました。 そしてカナコはスキンに自分の過去を話します。 次の接客は筋肉質な男ブロとその仲間たちが訪れカナコを弄びます。 その客は前のウェイトレスを殺した人たちでした。 ボンベロに助けを求めますが「DIVEウォッカ」の場所を教えれば助けると言いますが、カナコはそれを断り見捨てられました。 そこへスキンが現れて、カナコを助けてくれました。 スキンは自分の部屋に戻る前にカナコに注文をしていきます。 注文した料理をスキンに持っていくと顔色が悪いカナコを気に掛け、戻ろうとするカナコに「捨てられたわけじゃないと思うよ」とカナコを励まします。 次に教授と呼ばれる客とキッドと呼ばれる客が来店します。 キッドはボンベロが言った言葉をボンベロとそっくりな声でまねをしました。 驚いたカナコですが、ボンベロに言われ席に案内します。 カナコがスフレをスキンに持っていくと、スキンは母の味を再現したスフレを嬉しそうに食べ始めます。 しかしそれには異物が入っており、交換しようとボンベロに言いますがボンベロはわざと入れたようです。 帰ろうとするスキンにカナコは謝りますが、スキンはカナコにアメを渡し帰っていきます。 キッド 疲れていたためか、カナコは食糧庫でウトウトしてしまいます。 そこにキッドが来て、「このままでは教授に殺される、一緒に逃げて」とカナコに懇願します。 返答に困っていたカナコですが、ボンベロが来てカナコを連れ去ります。 ボンベロがカナコを責めていると、個室から叫び声が聞こえて、かけつけると個室ではキッドが大暴れしており、仲間を惨殺していました。 何人か死んでしまいましたが、生き残ったギャングはキッドに復讐を誓い帰っていきます。 ボンベロの話によるとキッドは全身整形をして子供の姿だが、本当は残忍な殺し屋であると告げました。 その話を聞いて、限界がきたのかカナコは眠ってしまいました。 組織 街を収める南の組織のボスであり、店を取り仕切っている幹部のコフィから電話がかかってきました。 1週間後に組織の元ボスデルモニコの1周期懇親会を開き、1年ぶりに幹部が揃います。 この街を治める組織幹部は東のマテバ、西のマリア、北の無礼図、南のコフィ。 コフィはその懇親会でDIVEウォッカを開けろと言います。 元々デルモニコという人物が組織を統治し、ダイナーも経営していましたがデルモニコは1年前に事故死していました。 組織を継ぐにはデルモニコがしていたボスの証の指輪が必要ですが、その指輪は紛失していました。 しかし町ではデルモニコは殺されたと噂になっているようです。 その4人が集まる懇親会での準備とDIVEウォッカを出すように言われたボンベロは、カナコにDIVEウォッカの場所を尋問します。 DIVEウォッカを渡すとどうなるか分からないカナコは、渡せないと言います。 DIVEウォッカを出さなければボンベロも終わると聞き、カナコは懇親会の前に渡すと約束しました。 キッド再び来店 カナコが厨房に行くとボンベロが笑っていました。 ボンベロの相棒菊千代が退院してきて、今後は菊千代に見張りを任せることにしました。 ボンベロは仕入れに出かけ、カナコに誰も中に入れるなと言います。 ボンベロから電話がかかってきて「キッドが来るから中で待たせておけ」と言われます。 キッドが来店すると、カナコに「お前が死んでも誰も困らない」と言います。 そのあとボンベロから電話がかかってきて、さっきの電話はボンベロからではなく、キッドがボンベロの声色を使ったことを知ります。 キッドは仕事でミスをした教授を殺したようです。 そしてボンベロからキッドの目的はカナコを殺すことだと言われ時間を稼ぐことにします。 厨房に戻ったカナコはキッドに襲われますが、菊千代がかみつき、カナコを助けますが、投げ飛ばされてしまいます。 カナコは菊千代をかばい、出血してしまいます。 スキをついて菊千代がキッドの頭にかみつき、苦しんでるところにボンベロが帰ってきます。 キッドを追い返しカナコにハンバーガーをだしたボンベロ、カナコは自分の夢を思いだします。 「私の夢はレストランを作ってママに来てもらうこと。 そしていらない子じゃなくなること」 スキンの役目 店にケガをしたスキンが来店してきて東の幹部マテバに頼まれ、デルモニコを殺害した黒幕を探っていたと話します。 しかしマテバは組織の誰かに殺されてしまったようです。 ボンベロはカナコにスキンの相手を任せ、厨房に戻ってしまいます。 いざというときはボンベロを守ってほしいとカナコに頼み、いつも持ち歩いていたアメの缶をカナコに渡します。 ボンベロはカナコにスフレを焼いてスキンに出すよう指示を出します。 スフレを持って言ったカナコはスキンに自分の夢を話します。 スフレを食べ終わったスキンは異様なテンションで機関銃を乱射し始めました。 ボンベロはスキンに「好きに生きていい、お前は自由だ」と説得しますが、スキンは戻りませんでした。 カナコはスキンを抱きしめてなだめようと試みますが、ボンベロがスキンを射殺します。 スキンに何をしたと言われたカナコはスフレから異物を取り除いたと言います。 ボンベロはスキンが完ぺきなスフレを食べればこうなると分かっていたようです。 ボンベロはカナコに死ねと言われ受け入れようとしますが、ボンベロはカナコを追い出そうとしました。 カナコはボンベロにちゃんと責任取れないなら殺せと言います。 殺せないならここに残ると決意します。 幹部懇親会 ボンベロとカナコは懇親会に向けて料理をしていました。 ボンベロの料理を食べたカナコに「誰のために作るのか、それだけを考えろ」と伝えます。 その後も料理、接客と仕事をし懇親会の日が来ました。 DIVEウォッカは金庫の中にあり、隠したというのはカナコの嘘でした。 次のボスが今日決まる、何が起こるか分からないとカナコに言い覚悟を決めさせます。 店に訪れるコフィ、無礼図、マリア、コフィの口からマテバの死を知らされますが、懇親会は何事もなく進んでいきます。 次々と料理が出されますが、幹部たちの関心は次の幹部は誰になるのか、デルモニコの指輪はどこにあるのかということだけでした。 しばらくすると無礼図がマテバがスキンに何を調査させていたと全員に聞きます。 無礼図はボンベロに何か聞いてないかと脅します。 ボンベロの右手がナイフで刺されそうになったのを見かね、カナコがスキンから渡されていたアメの缶を出しました。 その中にはデルモニコの指輪と、コフィと書かれたメモが出てきました。 新しいボス デルモニコを殺した犯人がコフィだと分かりました。 動機はコフィが上層部から外されそうになったからでした。 マリアがコフィを撃とうとしますが、無礼図がマリアの喉をかき切ります。 無礼図はカナコに入口を開けさせ、DIVEウォッカを持ってこさせます。 そのあと無礼図はコフィをテーブルに乗せ銃身を押し込み、DIVEウォッカを流し込んでから殺しました。 新しいボスとなった無礼図はボンベロに店をやらないかと誘いますが、 それを断ると無礼図の一味がカナコを殺しにかかります。 連れて行かれそうになったカナコはボンベロに「ここで働けて良かった。 ありがとう」と伝えます。 その言葉を聞いてボンベロはカナコを助けようとして撃たれてしまいます。 カナコとボンベロは店内にこもり、店のもので武器を作っていきます。 次になぜか料理をするよう命じられ戸惑いますが、ボンベロ怒鳴られて、料理をする覚悟を決めます。 ボンベロはカナコに料理を教えますが、無礼図とその一味が迫ってきています。 完成した直後店に無礼図とその一味が入ってきました。 最後の殺し合い 無礼図が来たのでボンベロはカナコを逃がそうとしますが、カナコを守ろうとした菊千代が撃たれてしまいます。 カナコを食糧庫に逃がし無礼図に立ち向かいますが、人数も武器も圧倒的不利な状況でした。 無礼図に剣で立ち向かいますが、実力は無礼図のほうが上でした。 ボンベロはガスを充満させ爆発を起こし、無礼図たちを殺そうとします。 自分の身は守ったボンベロはカナコのもとに行こうとしまいましたが、まだ生きていた無礼図に撃たれてしまいます。 死を覚悟したボンベロはカナコに通帳と暗証番号を渡し、カナコを逃がします。 「もう誰も必要としていないなんてない。 お前がお前を必要としている」と言い、カナコに逃げろと言います。 カナコは自分の店を開いたらボンベロの席を用意しておくと言い、ボンベロにキスをして出ていきました。 ボンベロは無礼図のところに行くと無礼図が銃を撃ってきました。 そしてボンベロはスキンが身に着けていた自爆装置を爆破させました。 メキシコにて あれから時は経ちメキシコ・グアナファト、死者の日のお祭りである今日は、仮想した人々賑わっていました。 カナコは憧れたその場所に小さな店「Diner」を開きました。 店の片隅の予約席を吹いていると、そこにはボンベロと菊千代がやってきました。 抱きついてきたカナコの背中にボンベロは、手をまわしました。 スポンサーリンク 映画「Diner ダイナー 」を見た感想と考察 映画「Diner」は蜷川実花さんが監督、脚本を務めた作品です。 これまで多くの作品の脚本と監督を務めてきましたが、「Diner 」ではこれまでとは違った映画になっているようです。 これまでの映画は虚構が占める割合が大きく、のめりこめない印象がありました。 今作は極彩色でハイテンションな世界を保ち、観客の心を刺激しています。 豪華キャストが演じるアクション 映画「Diner」では藤原竜也さんや玉城ティナさんを始め、多くの豪華キャストによって演じられました。 スキンを演じた窪田正和ですが、傷だらけの殺し屋を演じカナコの理解者として魅力的な人物を演じていました。 最後に藤原竜也さんと銃やナイフを使ったアクションをした真矢みきさんの演技は派手な華麗でインパクトがあり見ごたえがありました。 最後の藤原竜也さんと玉城ティナさんの恋愛は普通の恋愛とは違っていて面白味がありました。 めちゃくちゃグロテスク 今回は殺し屋たち専用の食堂という設定だけあって、グロテスクなシーンがたくさんあります。 サイコホラーが好きな人はスリルがあって面白いと思いますがグりテスクなものが苦手な人は面白くないかもしれませんね。 血まみれになるシーンや拷問されるシーン、なかには人が打たれるシーンなどがあり、とてもスリルがありました。 発狂する人や銃撃の音が大きくて少し怖い印象もありますが、そこがスリル的で面白いと思いました。 グロテスクなものが好きな人やスリルが味わいたい人にはおススメの映画です。 変わった恋愛 この映画では藤原竜也さんと玉城ティナさんとの恋愛も描かれています。 最初は奴隷のようにカナコを扱っていたボンベロですが、自分と似たところがあるところに気ずきどんどん惹かれていきます。 カナコ自身も好意的な感情を抱いていて、将来は2人でDinerを運営する妄想をしています。 最後無礼図とのバトルでボンベロはカナコを助け出そうとします。 カナコもそれにこたえ別れ際にキスをし、そして自分の店で待ってると言って別れます。 最後にボンベロがカナコの店に現れた時は感動しました。 普通の恋愛とは違っていて感動的でした。 映画「Diner ダイナー 」の評価やまとめ 今回は、映画「Diner」について紹介しました。 恋愛、アクション、グロテスクといろんな要素がありとても見所がありました。 藤原竜也さんのファンの方も満足できる映画だと思います。 Dinerはグロテスクなシーンがあり、少し怖いところもあるのでグロテスクなものが苦手な人や大きな音が苦手な人は見ない方がいいかもしれませんね。 藤原竜也さんファンの方やグロテスクなシーンが好きな人は楽しめると思うので、ぜひ見てみてください。

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ダイナー 映画 感想

C 2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会 ダイナーのシェフであるボンベロは元々殺し屋であり、組織のトップであるデルモニコに認められ、シェフとしてお店を出しています。 他の殺し屋とも顔見知りであり、料理の腕もかなり高いものがあります。 予告編では藤原竜也演じるボンベロが「俺はぁ〜〜〜〜〜ここのぉ〜〜王だ。 砂糖の一粒までが俺に従う」という印象に残るセリフがありましたね。 天才料理人であるボンベロはハンバーガーやスフレなど、劇中で様々な料理を作るのですが、それが本当に美味しそうなんです。 窪田正孝演じる殺し屋・スキンはスフレが大好きなのですが、フワフワそうなスフレに軽くスプーンを入れただけで、中からクリームがジュワッっと溢れ出してきます。 油断しているとヨダレが垂れてしまいそうな、唾をゴクリと飲み込んでしまうようなシーンでした。 他にも肉汁溢れるハンバーガーなど、とにかく飯テロのオンパレードです。 腹ペコ状態で映画を視聴すれば、本当に耐えられないと思うので注意してください。 筆者は映画を観終わってすぐにハンバーガーを買いに行きました…。 一つ気になったのが、ボンベロがカナコに注意深く言っていた「スキンのスフレだ間違えるなよ」という言葉でした。 カナコが料理の名前を間違えることでスキンが激昂することを想像していたのですが、全くそんなことはありませんでしたし、カナコは「スキンのスフレ」という言葉を言わないのですよね。 「あんなに念押ししていたのに言わないんかい!」と心の中で感じたシーンでしたが、その後の展開でスキンの本性が出てしまいます…。 花や食材の色彩が美しく不思議な雰囲気・世界観 C 2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会 監督の蜷川実花といえば個人的に写真家としてのイメージが強いのですが、彼女が監督を務めたからか、一つ一つのシーンが写真で切り取ったような美しい雰囲気があります。 ダイナーの看板の淡いピンク色の光や綺麗な花など、とにかく華やかな世界観でした。 芸術的な分野で活躍する人が作る物のなかには、センスが独特すぎてその道のプロにしか理解できず、素人にはよく分からないというものがあったりします。 しかし、この作品は誰が見ても「綺麗で不思議な世界」と思わせてくれるものがあります。 個人的に好きだったのが食材の描き方です。 天才の料理人が素晴らしい料理を提供するダイナーということもあって、厨房には多くの食材が並んでいます。 そこには黄色なら黄色一色の食材がひとまとまりで置かれているのですが、それが物凄く美しいんですよね。 食材を見て「美味しそう」という感想を持つことはありますが「美しい」と感じることはあまり多くないと思います。 そして、黄色の中にも様々な色があり、濃い黄色や薄い黄色、発色の良い鮮やかな黄色など、グラデーションのように置かれている食材は「キレイだな」と感じさせてくれました。 窪田正孝演じるスキンがカッコいい! C 2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会 今作で主人公級にカッコいいキャラといえば、窪田正孝演じるスキンです! ダイナーに集まる客は全員が殺し屋なのでどの人物もクセがありますが、スキンはカナコに対して優しく接し、キッドから身を守ったりと強くてカッコいいです。 カナコ自身もスキンには心を許していましたしね。 しかし、結局殺し屋であるスキンもクセのある人物だったことがわかります…。 ボンベロの作った完璧なスフレを食べたことでこの世に生き続ける意味を無くしてしまい、スキンは我を忘れて暴れまくります。 スキンには「母が作ってくれたのと同じの完璧なスフレを食べたい」という欲望があり、その希望を持ちながら日々生き続けていました。 しかし、ボンベロがスキンに出すスフレは味は完璧ながら、中にコインが入っていたり、チェスの駒が入っていたりと完璧なスフレではありませんでした。 これはボンベロが考え抜いた行動ではあるのですが、カナコにはもちろん伝わるわけもなく、カナコはスフレに入った異物を取り除いて完璧なスフレを出してしまうわけです。 結局、カナコがスキンを抱きしめて声をかけるも伝わることはなく、カナコを殺そうとするスキンをボンベロが殺します。 カナコからしてみれば、殺し屋専用のダイナーという異常な場所で働き、不安な中で優しく声をかけてくれたのはスキンだけだったので、この展開はつらいですよね。 ボンベロがスキンを殺した後に言った「この世に希望を抱えながら生きている奴もいるんだ」的なセリフがありましたが、こうなるのが分かっているのであれば一言カナコに言ってもいいんじゃない?とも思いました。 カナコとスキンの関係、カナコの性格を考えれば「完璧なスフレをスキンに出してあげたい」と考えることは予想できると思うのですが…。 ボンベロもちょっと爪が甘いんですよね。 出演者がとにかく豪華 C 2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会 この映画には藤原竜也、窪田正孝、本郷奏多の他に、斎藤工や金子ノブアキ、真矢みき、土屋アンナ、小栗旬などなど、豪華なキャストが多く出演しています。 そして、その起用の仕方も他の映画にはなくかなり贅沢です。 小栗旬は暗殺されて川の中から水死体となって出てきますが、水を含んだその姿はブヨブヨになっていましたし、それを見つけた「白鯨」を読んでいた女性は水曜日のカンパネラのコムアイです。 他にも、テレビに映るお天気キャスターには板野友美、カナコが訪れた旅行代理店の店員は川栄李奈、ダイナーで働いていて今は亡き歴代ウエイトレスには宮脇咲良やMEGUMIなど、ほんの一瞬しか映らない人物にも著名な人物を起用しています。 真矢ミキ演じる無礼図(ブレイズ)とボンベロの銃撃戦で吹き出しそうになる C 2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会 新しく組織のトップの座を奪い取ったブレイズは、一連のやり取りを見ていたカナコを始末しようとします。 しかし、時間を共にすることでカナコに情が移ったボンベロはカナコを救おうとし、ボンベロとブレイズ一行は銃撃戦になります。 映画館でこのブレイズとボンベロの戦いをみて、吹き出しそうになり笑いをこらえるのに必死でした。 というのも、ボンベロとブレイズは互いに銃を撃ちまくるのですが、全くと言っていいほど当たらないんです。 遠距離で撃ち合うならまだしも、ダイナーの中という至近距離での撃ち合いです。 それなのにまあ当たらない…。 ボンベロはそれなりの殺し屋だった過去を持ちますし、ブレイズに至っては一つの派閥をまとめるトップでもあります。 そんな二人の「全く当たらない銃撃戦」を見たときには吹き出しそうになりましたね。 むしろ「わざと当ててないだろ!」とツッコミたくなるレベルでした。 極め付けは、狭いダイナーでボンベロとブレイズが横に飛び、その瞬間スローモーションになりながら互いに銃を撃ち合うシーンです。 二人は手の届きそうなくらい近い距離にいて、弾丸を遮る遮蔽物もなく、両手に拳銃を持って互いに撃ちまくります。 しかし、これもまた当たらないんです。 ここが笑いのピークでしたね。 筆者はそれまで真面目にこの映画を見ていたのですが、この時に「大真面目に見る映画じゃない」と気づきました。 これはこの作品を面白くないだとか、悪く言っているわけではなく、良い意味で「エンターテイメント性に特化した作品なんだな」と理解しました。 同じように感じた作品に「エクスペンダブルズ」があります。 この映画にはシルヴェスター・スタローンやジェイソン・ステイサムなど、アクション映画にお馴染みの顔ぶれが多く出演していますが、この作品もまた敵の撃った銃弾が主人公たちに全然当たらないんですよね。 しかし、この作品の面白さは銃を撃ちまくり、建物を壊し、派手なアクションが見どころなので、「普通だったら銃弾当たってるよね」という現実的な考えはナンセンスなのです。 「銃撃戦」という派手な雰囲気を楽しむものであり、エンターテイメントを追求した映画なのです。 「Diner ダイナー」もまた、銃撃戦の勝敗というよりは銃を派手に撃ち合い、店内の物が次々に壊されていくことこそが見どころなんだなと感じました。 そう考えるとより一層楽しめましたね。 全然死なない藤原竜也 C 2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会 銃撃戦の終盤では先ほどまでの戦いが嘘かのように、ボンベロに銃弾が当たりはじめます。 しかし、銃弾を何発もあびるボンベロは倒れず、死にそうな声になりながらも生きています。 この光景にも既視感があり、何だったけと思い返してみると「ターミネーター2」の敵のT-1000でした。 あの撃っても撃っても全く倒せない液体金属ターミネーターです。 「ターミネーター2」のT-1000並みにしぶといボンベロ…いや藤原竜也は生命力が凄いんです。 しかし、カナコを逃がすためにボンベロは自分の体を張ってブレイズを倒します。 【考察】物語のラスト、カナコの元へ訪れたボンベロは生きてたの? C 2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会 カナコはダイナーを出た後、訪れたいと思っていたメキシコで自分の店を開きます。 そこにはボンベロ専用の席が用意されていますが、虚しくもずっと空席のままです。 しかし、映画のラストにはカナコの店にボンベロと菊千代が訪れます。 ボンベロはT-1000でも死んでしまうくらいのダメージを負っていたので、生きていることはないだろうと思っていたので驚きでした。 個人的には、これはカナコが頭の中で思い浮かべる「ボンベロが私のお店に来てくれたらなぁ…」という願望であり、幻覚のように覚めてしまうのかなとも思いましたが、物語のラストでは実際に生きているかどうかは分からない終わりを迎えます。 原作ではどうなっているのか気になりますね。 ちなみに、カナコがお店を開いたメキシコでは「死者の日」というお祭り的な行事が盛大に行われます。 この死者の日というのは映画「」でも描かれていますが、家族みんなで故人への想いを馳せ、死者の日に死後の世界から故人がやってくるという言い伝えがあります。 日本でいうお盆のようなものですね。 そう言った点からも、ボンベロと菊千代は既に死んでいて、死者の日にカナコに会いに来たという見方もできます。 ボンベロに当たる光の感じからも、死者が現れたかのような神々しさがあり、生きているともとれるが死んでいるともとれるシーンでした。 しぶといボンベロが生きているということも考えられるので、ただただカナコに会いに来たというのであれば嬉しいんですけどね。 結末を明確にせず、視聴者の想像に任せる終わり方は故人的には良かったです!.

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映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」を観た感想

ダイナー 映画 感想

どーも、スルメ です。 映画とは関係ないんですが、新宿のルミネエストに「7&8 Dinner」ってレストラン街があるんですね。 これってどっからどう見ても「7&8 ディナー」じゃないですか? でも日本語での読み方は「シチハチ ダイナー」なんですよ! ディナーは Dinnerで、ダイナーは Diner。 意味も全然違うし、スペルも違うのに間違えてるんですかね。 わざとやってるなら良いんだけど、ただのスペルミス説が濃厚です…。 以上、くだらない話でした 笑 で、今回レビューする映画は 『Diner ダイナー』。 先々週くらいに観た 『ザ・ファブル』と同じようなニオイがするんだよなぁ~。 こっちの方がバイオレンスそうですが、R指定じゃないんですよね。 てっきり公開前までR指定でどちゃどちゃの映画かと思ってましたわ。 想像以上にシュールさが際立っております 笑 あらすじ 日給30万円の怪しいアルバイトに手を出したばかりに闇の組織に身売りされてしまった少女オオバカナコは、ボンベロに買われウェイトレスとして働くことに。 ボンベロが「王」として君臨するダイナーには、全身傷だらけの孤高の殺し屋スキンや、子どものような姿をしたサイコキラーのキッド、不気味なスペイン語を操る筋肉自慢の荒くれ者のブロら、ひと癖もふた癖もある殺し屋たちが次々とやって来て……。 より引用 監督 監督は『さくらん』、『ヘルタースケルター』の 蜷川実花。 彼女の作品っていつも赤が印象に残るんですよね。 上記2作も『Diner ダイナー』もイメージとして残っている色は赤だし…。 写真家としても活躍しているから、印象付ける色彩も考えられているのでしょうか? その他の活動としてはAKB48の『ヘビーローテーション』のミュージックビデオも手掛けているそう。 今年九月には小栗旬主演の 『人間失格 太宰治と3人の女たち』の公開も決まっています! キャスト 主演の 藤原竜也を始め、 窪田正孝、 小栗旬、 夏木マリ、 本郷奏多、 斎藤工などかなり豪華! 予告編の段階から藤原竜也の藤原竜也感?が爆発してて、思わずニヤリとしてしまうほど。 今後は『カイジ』の最終作もあるし、引き続き蜷川監督の『人間失格』にも出演しています! この人たちが単に殺し合うだけでも絶対面白いやん!ってキャスティングですね。 そしてもう一人の主人公・オオバカナコ役が玉城ティナ。 出演作は・・・観たことないや 笑 殺し屋の世界には不釣り合いな少女を演じています。 玉城ティナが可愛かった。 本郷奏多が面白かった。 今回もそのパターンですね。 監督並びに制作者たちには 「やりたかった映画」が明確に決まっていたんでしょう。 『男たちの挽歌』のようなアクションを作りたかったのか、監督の個性を出して誰が見ても蜷川実花監督作品にしたかったのか。 どんなものが作りたかったのかは伝わるけど、たぶんそれは出来てない 笑 やろうとしたことは理解できるけど、実際は出来てないって一番恥ずかしいヤツですよ、これは。 中途半端に意識しているのが見えるから 「あぁ、そうなっちゃうのね」って感じで。 とにかくいろいろ残念な作品でした。 ここからは『Diner ダイナー』のネタバレがあります!! まだ鑑賞していない方はご注意を! この映画が好きな方も不快に感じるかもしれません。 感想 ネタバレ アクション まず最初にお話したいのがアクション面。 一応殺し屋がたくさん出てきてバンバン撃ち合うような映画ですから、そこは期待して良いのかと考えていたら不満しか残らないような出来でした。 というのもアクションシーンになるとカメラがブレ、画面の切り替わりが早すぎる。 これじゃあせっかくのアクションを楽しめないじゃん!! 特に本郷奏多とのバトルシーンね。 本郷奏多演じるキッドは、大人なんだけど度重なるホルモン注射と整形によって子供に化けているって設定でして、CGを使って子供に本郷くんの顔がくっついているんですね。 だからアクションシーンになると不自然なくらい本郷くんの下半身を映そうとしないんですよ 笑 普段から全身映るカットは少なかったけど、アクションでもそれってどうなのよ。 予算の関係かCG技術が足りないのか?本郷くんの演技は良かったのに、演出のすべてが中途半端で。 スキンもキッドも俳優の演技で異常性をアピールできていたから、下手な演出は要らない気がします。 あと、ラストの銃撃戦。 ここは 『男たちの挽歌』を意識しているのか、二丁拳銃にメキシカン・スタンドオフがこれ見よがしに使われています。 そこまではいいけど、途中超近距離で銃を撃ち合っちゃって、もう笑わせに来てるのかと。 壁際でRPG撃っちゃいけないんだぜ。 基本戦闘における駆け引きとかはないから 銃でバーン、ナイフでザクっ、火炎瓶バリーンの繰り返し。 それならせめてR指定にして、視聴者を限定すれば印象変わったかもしれません。 日テレ配給だし、それが難しいんだろうなぁ。 料理 アクションがだめ?? それでもこの映画には料理があります! 『シェフ』とまでは行かなくても主人公・ボンベロが料理好きで、誰からも認められる料理の天才なら、さぞ美味しそうな料理が出るんだろう! 私この映画を観る前に『いちごの唄』を観てまして、ぶっ続けで昼めし抜きだったんですね。 だからどんな飯テロが飛び出すのかワクワクしていたんですよ。 でも蓋を開けてみれば、料理の天才ボンベロが作るメニューは ハンバーガー、ハンバーガー、スフレ、パスタ、ハンバーガー、ハンバーガー どうしちゃったん??なぜ登場するメニューがハンバーガーばっかなんだよ!! ダイナーか?ダイナーだからか!? スペシャリテがハンバーガーなのはまだわかる。 でもクマ・牛・鴨・鳥・豚など食肉&ジビエをふんだんに使ったハンバーガーはないわ~。 あれ?もしかしてここ笑うところなんすか??? 少しでも料理する人ならこれが絶対美味しくないって言うのは分かるはず。 「考えうる限りの肉詰めて10段ハンバーガーにしました!」って安直すぎでしょ 笑 しかもどのハンバーガーも美味しそうには見えない。 朝飯&昼飯抜きで映画観てる、ハンバーガーとジャンクフードが大好きな私でもとても無理です 笑 あ、スキンのスフレは美味そうだったわ。 ストーリー アクションも料理もダメ?? いや、まだストーリーがある…!! まずこの映画のキャッチコピーからお伝えしましょう。 客は全員、殺し屋。 これはもうキャッチコピー詐欺と言ってもいいですか? 客は確かに全員殺し屋でした。 でも命はクズ同然じゃないし、殺し合いゲームでもない。 殺し合いゲームって言われるとまず初めに『バトル・ロワイヤル』が想像できますね。 藤原竜也主演だし、いかにもゲームって感じの設定だし。 だから観客に勘違いさせようとしているのか判んないけど、 ゲーム要素は0です! ストーリーでゲームを感じさせるシーンはありません! 私はキャッチコピーが何だろうと観に行くけど、キャッチコピーに惹かれて観に行く人もいるはずです。 もう少しストーリーに沿ったキャッチコピーを付けてくださいよ。 で、その肝心のストーリーはと言うと殺し屋版 『深夜食堂』・・・ではなくて、人の死を描いた映画・・・ということでもなくて 笑 まぁ頭おかしい殺し屋たちが適当にドンパチし合って、後継者争いする話です 笑 その中に巻き込まれていく主人公の オオバカナコが生き残りをかけてレストランで働くというワケ。 それこそ最初の方は「下手したら殺される」という緊張感があったものの、すぐにボンベロやスキンと仲良くなって馴染みだします。 最後は突然の恋愛要素と子弟関係が生まれ、ハッピーエンド。 作風的には線路から外れているように見えるけど、ストーリーはいたって普通 笑 料理要素も後継者争いとか、組織の構図とかも超中途半端に散らかしては後片付けをしない。 映画の内容らしく料理に例えると、 いろいろ足してみたけど、最後はカレー粉いれちゃえ! みたいな? 笑 まぁ現実だとカレー粉入れれば何でも美味くなるんだけどね。 これは美味くなかったです。 まとめ 他にもいろいろ書きたいことあるんだけど、これくらいで 笑 これがインディー映画だったら、レビューなんか書かないでそっと心の中に沈めておくんだけどね。 久しぶりにあまり付けない低評価だったかなぁ…。 なんか文句ばっかですいません。 私なんて映画しょっちゅう見るのに近場のレンタルショップが車で30分だったりして、学生時代は本当に苦労しました 笑 かと言ってテレビでたまたま自分の観たい映画が放送することなんて稀ですし…。 「見放題作品」と「有料作品」で分けられているから、必然的に月額料金を払っていても観られない作品が出てきてしまいます。 大まかに分けると、ディズニー作品や1年以内に公開された新作映画は有料に設定されていることが多いです。 もちろん見放題作品だけでも十分なほどラインナップは豊富なのですが、観たい作品が有料だったらちょっとショックですよね…。 「え!? さらに金かかるの!?」と思ったかもしれませんが、ちょっと待ってください!! 初回登録なら無料で観られる! U-NEXTを初めて登録する方なら31日間無料で見放題作品が観られるのに加え、600円分のポイントが貰えます。 そう、 初回登録時に無料で貰えるポイントを使えば無料で新作映画を観られるんです! 無料期間中に退会してしまえば料金も発生しないから、観たい映画だけ観ることも可能です。

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