店内は芸姑の奏でる音楽と歌声、人々の笑い声で満たされ、外からは喧騒が風に流れて聞こえてくる。 ああ、自分は酒場にいるのだ。 ならばなにか注文しなくては。 手をあげて給仕を呼ぶと店員が皇帝に呼ばれた召し使いさながらの早さで飛んできた。 「なんなりとおもうしつけください、お嬢様。 今日は 酒飯博士 シェフ がいるのでなんでもできますよ」 「栗と鶏の炒め物に白身魚のあんかけ、湯葉の春巻きを一皿ずつ。 それと蒸した豚肉に氷砂糖を少しくわえた茸と筍の汁物は作れる? あとそれ以外になにかお薦めはある?」 細いおとがいに咲いた桜色の朱唇から玉を転がしたような美声が響いた。 「本日のお薦めは鶏肉を唐辛子と花椒で和えた 麻辣鶏 マーラーチー でございます」 「なら、それをちょうだい。 あと銀瓶酒はあるかな」 「もちろんございますとも」 「…………」 頬を赤らめ、そそくさと立ち去る給仕を見ながら北條松則は大きな疑問を抱いた。 なんだ今の声は? なんで自分の口から若い女の声が出るのだ? 反射的に自身の体を見回して手足を見る。 質素だが清潔な道服に包まれたすらりとした肢体からは長い脚と白い繊手が伸び、黒曜石のように煌めく長い黒髪は後頭部で結わえられ、 馬の尾 ポニーテール のように垂れていた。 なんだこれは? おのれの体はどうなったのか? 周りを見渡す。 店内には姿見のような気の利いた物はない。 無意識のうちに袖の中に手が伸びて中から手鏡を取り出し、見る。 若い女だ。 とんでもない美少女がそこにいた。 「なんで女やねん」 横浜生まれ横浜育ちの北條松則の口から関西ふうのツッコミが漏れた。 なんで女やねん。 豚足の食べ過ぎで死去し、来世で豪傑になる約束を仙人と交わした北條松則の体は見目麗しい絶世の佳人へと変貌をとげていた。 (これはあれか、幼女戦記とか、あれ系のパターンか?) 料理の前に運ばれてきた酒を飲み干し、心を落ち着かせようとする。 「おい女、一杯注いでもらおうか」 腰に刀を差した五人の男が北條松則の卓を囲み、杯を差し出した。 「…………」 「われら一同は華山派に属する剣客であり、今は黄将軍の下で蛮夷討伐の公務にいそしんでいる」 だからどうした。 と、うろんげな視線を向ける美女と化した北條松則。 「蛮夷どもの脅威に晒されぬよう、日夜おまえらのために励んでいるのだ。 相手をするのは当然であろう!」 視線にふくまれた棘にいら立ち、いっそう声を荒げる自称華山派の者ら。 「この者達、華山派ではありませんね」 「え?」 耳元で小鳥のさえずるような声がする。 背中に蝶のような羽の生えた一尺ほどの少女が浮かんでいた。 透きとおるような白い肌をしている。 いや、実際に透きとおっていて、向こう側が透けて見えた。 半透明なのだ。 「はじめまして転生娘々。 わたくしは須菩提祖師様から遣わされた 花魄 かはく です」 「花魄って、樹木の精の、あの花魄?」 「そうです。 この世界の基本的な知識は貴女のその体についてある脳の中に入ってるそうですが、慣れるまでは念のため 导航 ナビゲーション するよう、おおせつかっております」 「脳の中って……。 そりゃそうだけど、すごい散文的な言い方だぁ。 でも、それはありがたい」 「なんとお呼びしますか」 「え?」 「この世界での新しいあなたの名前です。 まさか元いた 東瀛 とうえい の名を使うおつもりですか? それでもかまいませんが。 世界観的にどうかと思いますよ、北條松則さん」 「名前入力シーンだ……」 ゲームをプレイするさい、主人公の名前を決めるのに一時間近くもかかったあげく、結局デフォルトネームではじめることの多い北條松則にとって悩みどころである。 たしかにこの世界にこの体で『北條松則』というのは無理がある。 世界観が台無しだ。 ではどのような名がこの佳人にふさわしいのか? 「名前、名前、名前、名前……」 賈青 ジャー・チン 、 景甜 ジン・ティエン 、 唐嫣 ティファニー・タン 、 古力娜扎 グーリーナーザー ——。 中華美女達の名前と容姿が脳裏をよぎる。 「おい女、なにをひとりでぶつくさ言っている。 とっとと酌をしろ!」 男らには花魄の姿が見えていないらしい。 空の器を突き出して凄む。 「……玉鳳」 「なに?」 「あたしは『おい女』なんて名前じゃない。 玉鳳よ」 玉鳳。 それは北條松則が子どもの頃に読んだ武侠小説に出てくるヒロインの名前だった。 彼が中国の歴史や文化を好きになるきっかけを与えてくれた、初恋の女性キャラクター。 名前には意味がある。 名前はただの記号ではない。 玉鳳と名乗った瞬間、北條松則の人格は意識の底に沈み、霞がかっていた思考が鮮明になる。 ここに玉鳳という一個の人物が新たに生まれた。 「そうか、玉鳳か。 おい、玉鳳。 酒を注げ」 男達が手にしているのは空の杯のみ。 卓上には玉鳳の頼んだ酒瓶がひとつ。 酌をさせるだけでなく、酒まで相手にたかるつもりのようだ。 「この者らが華山派の剣客とは思えません。 腰に差してある鞘を見てください、先端がわずかに広がり曲がっているでしょう。 あれは柳葉刀や牛尾刀と呼ばれる刀で剣ではありません。 華山派は剣法を主とする武術門派、刀など使いません。 まして武林でも一流を自負する彼らが酒場で見ず知らずの女にたかるなどという破廉恥な真似をするなんてありえません」 「ふーん、なるほど。 さすがナビ子。 たいした推察ね」 「な、ナビ子!?」 「腰に差してある得物は刀よね。 華山派なら剣を使うはずよ。 それに酒場で女にからむような 破落戸 ごろつき じみた行いもしないわ」 「われらを破落戸呼ばわりするつもりか!」 もとより酒で赤らんでいた顔が怒りでいっそう赤くなる。 この怒りはいわれのないことを指摘された怒りではなく、図星をさされたことに対する怒りだ。 男達の手が腰の刀に伸びる。 「そのくらいにしておきな、抜ききるなら俺が相手になるぜ」 奥の卓で飲んでいた大男が割って入った。 こちらも腰に刀を帯びているが、剣呑なことに鞘もつけていない。 五人の男達より、よっぽど暴力の気に満ちていた。 「ふんっ、抜いたらどうだというのだ」 酒の勢いで腰のものを抜いて大男に突きつける。 灯りに照らされて光る刃は花魄の推察通り剣ではなく柳葉刀のものであった。 「抜いたな」 「ああ、抜いたぞ。 おまえが相手をするとかほざいたな」 「おまえ達、相手に刃を向ける以上は覚悟ができているんだろうな」 「言われるまでもない。 われら江湖の無頼人、人のひとりやふたりバラすのもわけないぞ」 「光り物を抜いたからにはもう命のやり取りしか残っていない。 相手を殺すってのは自分も殺されるってことだ」 大男の手が虫を払うかのような動きをした。 手に、腰に差していた刀が握られている。 ぼとり、と酒場の床に腕が転がり落ちる。 その手には柳葉刀が握られていた。 痛みよりもまず衝撃に、次いで腕を失ったことに驚いた男の口から声にならない叫びが漏れる。 「おまえら五人か俺ひとりか、今夜死ぬのはどっちかな」 店内に満ちていた酒と料理の匂いに血の臭いがまじり、喧騒は悲鳴へと変わった。 第一部はこちら。 死後の世界とも呼べる「敗者の街」……そこに行けば、死別した恋人に会えるかもしれない。 その欲求に応えるかのように、閉ざされていた扉は開かれる。 だが、「敗者の街」に辿り着いた途端、オリーヴの亡き恋人に関する記憶はごっそりと抜け落ちてしまった。 新たに迷い込んだ生者や、外に出ようと目論む死者。 あらゆる思惑が再び絡み合い、交錯する。 特に心がしんどい時は読む際注意してください。 ちなみに、迂闊に真似をしたら呪われる可能性があります。 場合によっては復讐されるような行為だと念頭に置いて、言動にはどうか気をつけて……。 キャラクターそれぞれの生き方、それぞれの愛の形を尊重しています。 長い歴史を魔法と共に歩み、魔導士たちが権力を握るマハ=ヴィクトリア王国。 そこでは魔物から抽出される燃料資源【幻油】の発見により、それまで軽視されていた科学の価値が見直され始めていた。 蒸気機関が発達し、王国はさらなる発展を遂げる反面、疫病の流行や犯罪の増加、科学者と魔導士の対立など新たな問題も生まれた。 そんな時代で、新しい技術である『電気』の研究を行っていた科学者のリヨンはある時、陰謀によって女王暗殺の容疑をかけられる。 リヨンは同じくその場に居合わせた幼き第三王子ヨハルを人質にその場から逃亡。 真実を探るため、共に王国内を放浪する旅に出る。 頼れるものは自身の頭脳と、発明品であるガントレット型発電装置【ジェムズワット】。 リヨンは濡れ衣を晴らし、真実を掴むため、霧と陰謀に包まれた王国を駆けめぐる。 魔王を倒すも石にされてしまった勇者キール。 スキルが衰退し、魔法が発達した500年後の世界に復活したキールは、今まで出来ることのなかった『仲間』という存在を知る。 一見平和に思えた500年後の世界だったが、裏では『魔王候補』という魔族たちが人間界を我がものにしようと企んでいた。 それを知ったキールたちは魔族を倒すため動き始める。 強くなり、己を知るために。 こうして、長いようで短い戦いが始まる。 これは、一度勇者としての役目を終えたキールとその仲間たちが自らの心象を探し求める物語。
次の村を飛び出した彼女が得た仕事は、アズファレオ王国の宮殿に棲む一匹の竜の世話だった。 気性の荒い竜・ユリウスに初めは恐る恐る接していたルクルだったが、少しずつ彼の不器用な優しさに気付きはじめる。 」(双葉社) 異世界召喚を何度も経験し、「強くてニューゲーム」状態を繰り返していた高山亜流人。 しかし、今回はクラス全員を巻き込んでの大召喚。 面倒な勇者業はもうこりごりと、ステータス偽装し、商人になったが、あまりのボンクラステータスでクラスメイトからはゴミ扱い。 同じく価値なしとされたのは美少女3人。 「魔王と俺の叛逆記」(スクウェア・エニックス) 突然の異世界転移。 異世界最強の力「神剣」の適合者として呼ばれたのだという。 その力を振るって大活躍をするのだと思っていた。 しかし、その世界は人間が異種族・モンスターたちを虐げる世界だった。 己の信念に問う。 これは正しいことなのか。 混乱する状況のなかギルドの美少女メンバーたちに危機が迫る!? 」(双葉社) 秋津みどり享年二十七。 神様から能力もらって異世界に転生しました! 与えられたスキルは、人間以外の生物に好かれること。 それ以外は平々凡々な私だけど、ハイスペックな家族に見守られつつ、異世界ライフを満喫してる。 ファンタジーな動物たちをもふもふしたり、なでなでしたりするの毎日。 母の命と引き換えに生まれてきたことで、最初こそ父親から疎まれていたが、持ち前のちょっと変わった愛らしさで、次第にオールバンス家のアイドルとして皆に愛されながら育っていく。 転生前の人生には無かった魔力や魔石が存在する世界を、楽しみながら過ごしていたそんなある日の夜、まだ1歳を過ぎたばかりのリーリアの人生に大きな困難が訪れる……。 人生ハードモードでも絶対にあきらめない! ピッコマにて「待てば¥0」で配信中 各作品をご覧いただく場合は、公式サイト()またはアプリ()をダウンロードしてください。 アプリ版「ピッコマ」は 2016 年 4 月 20 日のサービスリリース 以来、累計 1,700万ダウンロードを突破しております。 サービス内の広告掲載が一切ないので、サクサクと快適 にマンガを楽しめるのが特徴です。
次の「小説家になろう」は日本最大級の小説投稿サイトで、作品数は40万以上にものぼり書籍化された人気作品も数多く存在する。 この小説家になろうの嬉しい所は完全無料だという点。 小説家になろうは、春休み・夏休み・冬休み・年末年始など長期休みの暇つぶしに最適です。 しかも、別に登録していなくても作品は読めるので、登録に抵抗がある人にもぴったり。 そこで今回は、小説家になろう(小説を読もう)の作品の中から皆様にぜひ読んで欲しいおススメのなろう作品を15個、ランキング形式で発表します。 気になった作品があったらぜひ読んでみてください。 ・名作からマイナー、人気作までごちゃ混ぜです。 ・「完結済み」と「未完・連載中」どちらも対象です。 ・書籍化の「されている作品」と「されていない作品」どちらも対象です。 ・Web版の評価のみ(書籍の評価は対象外)です。 ・2017年6月29日現在の情報です。 随時更新致します。 これらを了承済みの上、ご覧ください。 ・感想の後にあるURLから各作品へ飛ぶことが出来ます。 ・目次を開くと1位~15位までのすべての作品が一覧で確認できます。 15位:君の屍が視える【完結済み】 2017年6月29日現在:全20話 七日以内に死ぬ人間の、死体の様子が視えてしまう大学生のお話。 主人公はある日、駅のホームから、路線上に肉片が散らばっているのを視ます。 死ぬ予定の人間は透明人間のように薄くなるので誰が死ぬ予定の人間かが主人公にはわかっていました。 そして、主人公はわかっていながらあえて関わらないようにしていたのですが、思わず、主人公は死ぬ予定だった女性を助けてしまいます。 そこから運命の歯車が動き出していくのでした。 綺麗な文章で読みやすく、テンポも悪くないです。 全部で20話なので短編としても非常に読みやすいです。 ただ、なろうではあまりニーズが無く人気が出ていないようですが、一度読んで欲しい作品。 しかも日常系は大体がラブコメが相場と決まっていますがこれは違います。 まあ、少しラブコメ要素もありますが。 舞台となるのはアゾリアス王国。 その執政をしている男、そしてその一家には常に黒い噂が付いてまわっていました。 国を裏から操っているとか、悪魔と契約しているとか、その他もろもろ。 でも実は全部誤解なのです。 この執政をしているアクトス公爵とその家族は心優しいほのぼの一家なのです。 ですが、行く先々で誤解され、誤解が誤解を生んだり、その誤解を解こうとストレスがマッハの大臣がいたり、読んでいて楽しい素敵な作品。 俺つえええええ作品に疲れた人は読んで見ましょう。 癒されます。 そしてそこで魔導士を育てている「塔」の学院に入学する試験を受ける事になります。 しかしそこは想像を絶するほどの各社社会なのでした。 ユインに教えを乞うが断られ、何をどうしていいかもわからない。 そこは財力があるものは上に行け、無いものはずっと底辺で生きていかなければいけないという厳しい世界。 しかしある日、指輪魔法の授業で「ヴェスぺの剣」を発現したことから彼の運命の歯車は大きく動いていくのでした。 イメージとしてはハリーポッターのような感じですね。 塔の上に行けば行くほどすごい魔導士として認められ、特権もいろいろ得られます。 なのでみんな授業を受けながら上を目指して勉強しています。 主人公も才能はありますが、決して無双するわけではなくきちんと努力して少しずつ強くなり、そして世の中の仕組みを理解していきます。 物語を読む進めていくと、様々な事が判明していきます。 なぜリンは塔に連れて来られたのか。 なぜ連れて来たユイン先生はやる気がなく教える事をしないのか。 仲の良い先輩とお金持ちで指導を受けている人との意見が違うのはなぜか。 なぜ底辺の人間は底辺のままなのか。 理不尽なルールが下界には設定されているのになぜ見過ごされているのか。 世界観が非常にしっかりと作られていて、アニメ化されてもおかしくないレベルだと思います。 俺tueeeeeeじゃないハリーポッターのような魔法の世界を体験したいならこの小説で決まり。 主人公はアルス・レーギンという16歳の少年。 この少年はただの少年ではありません。 16歳という若さで10年という軍役を満了した天才です。 通常であれば魔法師の育成学校(日本で言う高校)を卒業した後に軍に入るためこれがいかに異常かがわかります。 魔法師は世界に10万人以上おり、その強さによって順位がつけられています。 また、順位によって呼称があり、100位から999位までをトリプル魔法師、99位から10位までをダブル魔法師、そして世界に9人しかいない各国の最大・最強戦力ともいえる9位~1位をシングル魔法師と呼んでいます。 アレス・レーギンはすべての魔法師の頂点に君臨する序列第1位の世界最強のシングル魔法師なのです。 どうですか?中二病心を揺さぶられますね!設定が最高です。 主人公は10年という軍役を異例の若さで成し遂げ、そして退役を申しでます。 しかし、国が最大戦力であるシングル魔法師を手放すわけもなく、学園に入ることを条件に第一線から退くことをを認めます。 そして主人公は実力を隠したまま学園に通い、いろいろな少女たちと出会っていきます。 いやはや王道でいいですね! またまさに俺tueeeeeeを体現しており、主人公と他のシングル魔法師との実力差は埋められないほどに開いています。 どれくらい力の差があるのかというと、この世界の魔物は一番上から、SSレート、Sレート、Aレート、という順番にランク分けされていますが、Sレートの魔物はシングル魔法師の2位~9位全員で戦うと、半数以上の死を持ってやっと倒せる程とされていますが、主人公ならこれを単独撃破できます。 最初の頃は日本語の使い方にうん?と首をかしげる箇所もところどころありましたが、後半になればなるほど文章力やキャラの魅力がアップしていきます。 小説家になろうでは定番の「異世界転生」もの。 34歳の職歴無しニートがある日トラックにひかれて死んだと思ったら、前世の記憶を持ったまま異世界に転生します。 主人公の異世界での名前はルーデウス。 主人公は転生したからにはこの世界で本気で生きて行こうと決意します。 主人公は前世の記憶があるために赤ん坊の頃から魔法を身に着けるべく独学で勉強し・・・といった流れで、異世界転生からの天才少年というなろうでの王道ストーリーですね。 ライトノベル化されているだけあって非常に文章がうまく、全く飽きません。 なろうでは未完のまま終わる作品も多いだけに【完結済み】というだけで安心して読めます。 また、286話とボリュームもかなりあるため読みごたえはばっちり! 無職転生は年間累計ランキング1位の名に恥じない内容ですので、まだ読んだ事の無い方は一度読んでみて損はないでしょう。 主人公は定住地を持たないため、村の村長に村に泊めてもらえないかと頼みます。 しかし、村長は「オオカミ」が出るから滞在は許可できないと言うのです。 聞くところによると、毎年「赤ずきん」と呼ばれる子供たちがオオカミに食い殺されていて、ちょうどその時期が来ているとの事でした。 主人公は、六人の赤ずきんを守るために「魔女の塔」に1日立てこもりオオカミからやり過ごそうと決意します。 なろう系では珍しいホラー系の作品。 ホラー系はなろうではニーズがなく、作品数も少ないのですが、私はホラー系が大好きなのでずっとなろうでホラーを探していました。 そこでこの小説を見つけました。 お話の途中で、6人の赤ずきんがそれぞれ特殊能力が持っている事がわかるのですが、なぜ赤ずきんは一人一人能力を持つのか、一体どんな能力なのか。 なぜ赤ずきんはオオカミに狙われるのか、最後までハラハラドキドキ、素晴らしい作品でした。 話数自体も17話と少ないので、ちょっとした息抜きに読んでみてはいかがでしょうか。 なろうのおススメホラー作品です。 しかし、ある日突然能力を発現させます。 能力の名前は「音支配(ドミナント)」と呼ばれるものでいまだかつて世界のこの能力者はおらず、主人公が初めての能力者でした。 ところが、社会の治安を維持するための能力者が集まる行政機関「自衛軍」が能力の危険性が高いと判断、排除対象に指定し主人公の抹殺へ向かいます。 自分を守ってくれる存在である自衛軍に殺されかけてパニックになる主人公、そしてそんな窮地から主人公を救ったのは、悪の組織「Anonymous」でした。 主人公は生き残るため、Anonymousに入ることを決意します。 そして、主人公は自衛軍と命を懸けた戦いに身を投じていくのですが、この時彼はまだ知らないのでした。 親友である「御堂弦気」と幼馴染である「古谷凛」が敵対する自衛軍であるという事に。 近い作品で言うと「アカメが斬る!」ですかね。 正義と悪・・・それぞれの視点から物語が進んでいきます。 そして好きなキャラが容赦なく死にます。 それがこの作品のいいところでもあります。 死別や裏切り、そして親友との命を懸けた戦い・・・主人公がもがきながら成長していく姿を描く良い作品です。 しかしある日突然、所属する文芸部の部室で謎の頭痛に襲われ気絶してしまいます。 次に目覚めた時に居たのはどこかの実験室。 そしてそこで行われたのは主人公への人体実験でした。 その結果、主人公は黒魔法を身に着けます。 黒魔法を使った実験を来る日も来る日も行われ、ある日いつものように人形相手だと思い黒魔法を使い相手を撃破すると・・・それは人形ではなく少年・・・人間でした。 主人公は初めて「人殺し」を行い、その行為によって自意識を深く深く閉じ込めてしまいます。 その後は淡々を実験をこなす日々。 同じ実験体の少年少女を殺め続ける日々。 この地獄は永遠に続くかと思われましたが、突如起こった大地震によって主人公は実験室から逃げ出します。 この作品は結構暗い話も多いので苦手な人は注意ですが、非常に面白いです。 特に本領を発揮するのは、ヒロインたちが出てきた後です。 最初ヒロインたちは普通ですが、徐々にヤンデレ化していきます。 ヤンデレが大好きな僕にとっては非常にワクワクする展開です。 ヤンデレヒロインたちが主人公を巡って殺しあう素敵な作品です。 もちろんヤンデレ要素以外(ストーリーとか隠された真実とか)も面白いのでおススメです。 わけもわからないまま路地裏を歩いていると3人の男に絡まれてしまいます。 その窮地を一人の美しい少女が助けてくれます。 主人公は彼女に助けてもらったお礼として彼女の探し物に協力します。 しかし探し物の途中で主人公と彼女は何者かに襲撃を受け命を落としてしまいます。 しかし、気が付くと主人公はなぜか最初に召喚された場所に立っていました。 そう、彼の能力は「死に戻り」だったのです。 この作品のいいところは、なろうの異世界転生・召喚では、転生・召喚された際に他を圧倒する最強の能力を授かる事が多いのですが、この作品において「俺tueee」は存在しません。 あくまで主人公が持っているのは死んでもまたやり直せるという「死に戻り」のみ。 主人公は浅はかで弱く、そして脆い。 しかし、度重なる死に戻りや絶望の中でそれでも何とか前に進んでいこうとします。 主人公の性格が嫌いという人もいますが、自分がもしある日突然何の能力もなく、死と隣り合わせの世界に舞い込んだら、泣きたくもなるでしょう。 悪態もつきたくなるでしょう。 愚痴も言いたくなるでしょう。 でも、一通り嘆き終わったら前を向いてがむしゃらに運命に逆らっていく。 私はこの主人公の人間らしい部分が好きです。 ES能力者は第二次世界大戦末期ごろに確認され、徐々にその数を増やしていきました。 世界各国でES能力者の発掘、育成、保有が行われ、これにより軍事バランスは大きく変動される。 ESの国家名称は「Evolution Seed(進化の種)」と呼ばれ、ESは宇宙からの隕石とも、地層から発掘された鉱石とも噂される物体であり、その形状は磨き抜かれた宝石のようなもの。 ESに適合した者、ESによって力を得たものは総じてES能力者と呼ばれ、主人公はES能力者に幼少の頃から憧れを持っていました。 憧れた理由は「空を飛ぶ事ができる」という点。 しかし、ESに適合する確率は宝くじに当たるよりも低く、主人公は半ば諦めていましたが、主人公はESに適合している事が判明し、その運命が大きく変わっていきます。 主人公はES訓練校に入学しますが、最初その成績は一番下。 他のクラスメイトができる事すらもできずクラスメイト達に馬鹿にされます。 しかし、主人公は他の誰も持ちえない能力を持っていたのです。 この作品を有名どころで例えると「NARUTO」ですね。 才能の欠片もなく弱い主人公だけれど、実は他を圧倒する最強の力が封印されている。 努力し続ける主人公に好感が持てますし、ストーリーやキャラがしっかりしていて最期まで飽きずに読む事が出来ます。 主人公は車に轢かれ死んだはずだったのですが、気が付いた時には前世を記憶を持ったまま赤ん坊として異世界に転生していました。 その異世界では、国の脅威である魔獣達に対抗するべく「幻晶騎士」と呼ばれる兵器が生み出されていました。 それは人の持つ魔道技術の結晶にして、人が手にし得る最強の力。 幻晶騎士とは、魔力を動力として動く魔道兵器の事なのです。 主人公は前世でメタオタクだったため、幻晶騎士に惚れ込み、幻晶騎士に乗るために騎士になる事を目指す。 男ならやっぱりロボットものは憧れますよね。 主人公は、作中でパイロットであり設計士でもあるため、いろいろな次世代型幻晶騎士を作り出します。 これがまたカッコイイのです。 特に、物語中盤で新型機をお披露目する模擬戦があるのですが、これがまた興奮する。 何度も読み返してしまいます。 ロボットものが好きな方なら読んで損はないと思います。 なろう定番の「異世界紹介」+「俺tueee」作品。 クラスごと異世界に召喚され、他のクラスメイトがチートなスペックと転職を授かる中、主人公の南雲ハジメの転職は鍛冶職で、しかも魔法適性がありませんでした。 最弱の彼は召喚した王国はもちろん、クラスメイトから邪魔もの扱いされる事になります。 そして、レベルアップのために潜ったオルクス大迷宮でクラスメイトの手によって奈落の底に落とされてしまいます。 奈落の底で孤独・恐怖・絶望を味わい、必死に生きるためにもがきます。 奈落の底での地獄は、彼の髪の毛を真っ白に染め、平凡で優しい性格すら根本から変えてしまうのでした。 奈落の底から這いあがった主人公は気が付けば世界最強になっていたのです。 なろうで人気のある「俺tueee」もので、この作品を私が読んでいた頃は、「異世界召喚・クラスメイトで最弱・でも最終的に最強」的な作品が流行りランキングのほとんどを占めていましたが、私はこのジャンルでこの作品が一番クオリティが高いと思います。 最初から最後まで飽きることなく読めました。 むしろ最初からクライマックス。 「俺tueee」&「ハーレム」ものなので読み手を選ぶかもしれませんが、そこら辺に抵抗が無い方は一度読んでみて欲しいですね。 魔王の名前は「ルルスリア=ノルド」。 しかし、気が付いた時には赤ん坊として転生しています。 魔王時代の知識や魔力を有しているため、現代で最強の存在なのだが、本人にその自覚は無し。 すでに仲間は勇者によってすべて滅ぼされていたと思っていたのですが、主人公は遺跡の中でカプセルで眠るかつての親友の娘を発見します。 カプセルを起動させるとその娘は意識を取り戻します。 主人公たちは他にも魔族の生き残りがいるかも知れないと、仲間を探す旅に出ます。 この作品は非常に文章力が高く、引き込まれます。 主人公が最強キャラなのでいわゆる「俺tueee」作品ではありますが、俺tueee作品であって俺tueee作品ではありません。 なろうの俺tueee作品は時々読んでいてこっちが恥ずかしくなる事がありますが、この作品には一切ありません。 強さに嫌味が無いとでも言うのでしょうか・・・とにかく主人公の最強キャラをすんなりと受け入れる事が出来ます。 主人公にはその自覚がなく、自覚がない所がこれまた可愛いです。 かわいい系主人公です。 これほど完成度の高い作品はなかなか拝めませんので、一度読んでおくことをおススメします。 ゲームが開始されてから8760時間以内に指定されたすべての女性を攻略しないと死んでしまうという理不尽なルールを突き付けられます。 主人公が使用するのは主に「セーブ」「ロード」「アイテム」の3つ。 アイテムはいろいろ存在し、すべてに値段がついている。 手ごろな値段からめちゃくちゃ値の張るものまで様々ですが、基本的にはこのアイテムはゲームに重要なので買う事を避けては通れません。 買うために必要なお金は女性をクリアするごとに入金され、またアイテムを強化する事も出来ます。 ロードは、いわゆる、ゲームで詰んだなと思ったらロードしてやりなす事になります。 あと、自分が死に至るような傷を負ってしまった場合でもこのロードを行えば死を回避する事が可能です。 ただ、セーブ後に支払ったお金などは戻ってこないためこまめにセーブを行う事が必須の模様。 この作品ははっきりってめちゃくちゃ面白いです。 タイトルで敬遠していましたが、読んでびっくり。 ただのギャルゲーじゃない。 これ絶対にタイトルで損していますね。 もちろん、ちゃんとラブコメ要素はあるのですが、どちらかと言うとミステリーサスペンス。 様々な事件が起こってそれに攻略対象の女性たちが絡んでくる、謎解きもあるし、時には殺されかける事も。 タイトルがちょっと・・・という方も騙されたと思って一度読んでみてください。 主人公には冷たく当たっていました。 しかも、完璧である妹のセレス・ウォルトとの勝負に負けて廃嫡。 家を追い出されてしまいます。 そんなライエルが家を出る前に手に入れたのは【青い宝玉】でした。 宝玉には歴代当主たちの【スキル】と【本人たちの生前の記憶】が保管されていました。 宝玉に記憶されていたウォルト家のご先祖様たちは総勢7人。 ご先祖様たちは主人公に対して情けないだのなんだと言いたい放題。 家を追放された主人公は7人のご先祖様たちとともに再び立ち上がるために旅に出る。 初めに皆様に言いたいのは序盤の物語で読むのを辞めないで!という事です。 実は私も最初、序盤の物語だけ見て面白くないなーと思って読むのを辞める寸前でした。 しかし中盤から最後にかけて盛り上がります。 7人のご先祖様たちがそれぞれの持つスキルを主人公に託すのですが、託された後どうなるのか。 なぜ両親は主人公に冷たかったのか。 なぜ主人公は無能とされていたのか。 妹セレスの強さの秘密。 などなど、秘密が徐々に判明していきます。 7人のご先祖様たちの過去ストーリーもしっかりと作られていて、非常に良かったです。 私がなろうで一番好きな作品。 ぜひ一読を。
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