アルバイトやパート、就職してから恥をかかないためにも知っておきたい言葉の違い。 「了解しました」・「承知しました」・「承りました」という言葉は何気なく皆が使っていますよね。 先輩や上司の人が使っていると自分も使ってみたりしますが、その使い方は間違っているかも知れません。 ビジネスマナーとして、「了解しました」・「承知しました」・「承りました」の意味・読み方・使い方については知っておく必要がありますのでまとめました。 「了解しました」の正しい使い方 「了解しました」の読み方 「了解(りょうかい)しました」と読みます。 「了解しました」の意味 「了解しました」という言葉をよく使うことが多いと思います。 「わかりました」とか「OKです」という理解しましたという意味で使い、 自分と対等の立場の人または目下の人に対して使う言葉です。 「了解しました」の使い方 あなたはどんなときに「了解しました」という言葉を使っていますか? 画像のように、上司に何かをお願いされたときに「了解しました」と使っていませんか?周りの人もよく使いますよね、何かを頼まれたりしたときや、友達同士でも気軽に「了解」と言って使ったりもしますが、正しい使い方を紹介します。 【正しい使い方】 部下:確認お願いします。 上司:了解! と言ったように、部下からや自分と同じ立場の人から依頼されたことなどに対して返事をするときに「了解しました」という言葉を使うのが正しい使い方です。 友達同士で使うのも対等な立場という意味で正しい使い方ですし、会社では上司が部下に対して使う言葉です。 【失礼な使い方】 上司や年上の人、または取引先などの人に対して「了解しました」と使うのは失礼な使い方になります。 「しました」とか「致しました」と付けると丁寧な使い方になると思うかも知れませんが、間違った使い方です。 スポンサーリンク 「承知しました」の正しい使い方 「承知しました」の読み方 「承知(しょうち)しました」と読みます。 「承知しました」の意味 「承知しました」という言葉は、依頼されたこと・要求されたことなどを聞き入れることを意味します。 上司・年上・目上・取引先などの人に対して使います。 「承知しました」の使い方 「承知しました」と言いにくいから、あまり使わないという人もいますが、会社や働くようになると「承知しました」をよく使います。 先輩や上司、目上の人から依頼されたこと、お願いされたことに対して「引き受けました」という意味で使います。 正しい使い方を紹介します。 【正しい使い方】 上司:これ、お願いね! 部下:承知しました。 部下である人が、上司から仕事を依頼されたときに「承知しました」と応えるのが正しい使い方です。 新入社員として会社に入り働き始める人は、まずは「承知しました」という言葉を使えるようにしましょう。 これは、社内だけではなく社外の取引先の人にも同じように使います。 【堅苦しいならこんな言い換え方も・・・】 会社内の人であれば、仲が良くなった先輩や飲みに行ったり、相談するような上司の人と気心が知れてくると「承知しました」という言葉が堅苦しくなってくる時期があります。 同じ部所の人であれば「わかりました」とシンプルに言っても問題ありませんしビジネスマナーとしても悪くありません。 ただし、他部所では、他の人の目もあるので「分かりました」よりも「承知しました」を使ったほうがいいです。 慣れてきたときに、相手との関係によって「承知しました」から「わかりました」に変えていくといいです。 スポンサーリンク 「承りました」の正しい使い方 「承りました」の読み方 「承(うけたまわ)りました」と読みます。 「承りました」の意味 「承りました」とは、聞く・受ける・伝え聞くの引き受けるという意味の謙譲語で、謹んでお受けしますと言う意味です。 「受け賜りました」とも書きます。 上司や目上の人に対して使います。 「承りました」の使い方 会社内ではあまり使わないことが多いです。 上司や先輩などの目上の人に対して使う言葉ですが、会議や電話対応の中では「承知しました」とか「わかりました」を使えばビジネスマナーとしては間違いありません。 ただし、役員クラス(会長・社長・常務・専務・取締役など)からのときはより丁寧な「承りました」を使うといいです。 社外の人との対応のときに「承りました」を使うことが多いです。 電話対応で伝言をお願いされたときや、最後に担当者名をお伝えするときに使います。 【正しい使い方】 役員:高橋部長に伝えておいて 担当者:はい、確かに佐藤が承りました 会社内であれば役員クラスの人からの連絡を受けたときに使うことが多いです。 また、 社外の取引先などから連絡があり、担当者が不在のときに伝言を受けたり、伝えるようにお願いされたときに「確かに承りました」と応えると、より丁寧な対応になります。 スポンサーリンク あとがき 了解しました・承知しました・承りましたの違いを簡単にまとめると 【意味の違い】 了解・・・わかったということ 承知・・・聞き入れる、理解する 承る・・・謹んで引き受ける 【使う人の違い】 了解・・・対等の立場・目下の人に使う 承知・・・上司・目上の人・取引先などに使う 承る・・・上司・目上の人取引先などに使う と言った違いがありますので、ビジネスマナーとして知っておくといいです。
次の「承諾」の意味と使い方 「承諾」の意味 「承諾」には2つの意味があります。 「承る」は謙譲語ですが、「承諾」は厳密には謙譲語ではありません。 しかし「承諾」は「承」という文字を含むため丁寧な表現になります。 「承」は、音読みでは「ショウ」、訓読みでは「うけたまわる」と読みます。 「承」は、「前のものを受け継ぐ」「相手の意向を受け入れる」を意味しています。 「諾」は、音読みでは「ダク」、訓読みでは「うべなう」と読みます。 「諾」は、「応答すること」「引き受けること」を意味しています。 「承諾(しょうだく)」は、 「相手の意見・希望・要求などを聞いて、受け入れること」です。 「承諾」は、ただ引き受けるだけではなく、 「積極的に引き受ける」というニュアンスが含まれます。 「承諾」の使い方 「承諾」は依頼を引き受ける場面、特に取引や契約を結ぶ際において使われることが多いです。 例えば、「〜してほしい」と頼まれた場合に、それをしっかり理解して受け入れることを「承諾する」と言います。 相手の依頼に対して「OK」と返事したことになります。 「承諾」は「先輩から承諾を得る」といったように、 個人の行為に対して使うことが多いです。 「受諾」は、「相手の申し入れや提案を引き受けること」で、「承諾」とほぼ同じ意味です。 しかし「受諾」は「ポツダム宣言を受諾する」といったように、公的な提案や要求などを正式に引き受ける際に使う言葉で、一般的にはあまり使いません。 「承諾」と「受諾」は間違えないように気をつけましょう。 「承知」の意味と使い方 「承知」の意味 「承知」には3つの意味があります。 「承る」は謙譲語ですが、「承知」は厳密には謙譲語ではありません。 しかし「承知」は「承」という文字を含むため丁寧な表現になっています。 「承」は、音読みでは「ショウ」、訓読みでは「うけたまわる」と読みます。 「承」は、「前のものを受け継ぐ」「相手の意向を受け入れる」ことを意味しています。 「知」は、音読みでは「チ」、訓読みでは「しる」と読みます。 「知」は、「物事の本質を見抜く」「相手を理解する」ことを意味しています。 「承知」は 「旨をうけたまわって知ること」「聞き入れること」です。 「承知」は「百も承知」と使うように、 「聞く・知ること」に重点を置きます。 「承知」の使い方 「承知」は目上の相手に対して使うことができる言葉です。 返答するときに、「承知」だけでは失礼ですが、「承知しました」「承知です」といったふうに丁寧語をつけることで、目上の相手やお客様に使用するのが適切になります。 ビジネスシーンなどでも、何か依頼を受けたり、相手の話を理解したことを伝えたいときに自然と 「承知しました」という言葉を使うのが良いでしょう。 「承知しました」と似た言葉に「承知いたしました」があります。 「する」の謙譲語「いたす」と丁寧語「ます」の過去形を加えたものです。 謙譲語+丁寧語は敬語のなかで、最上級に当たるのでより丁寧な言葉になります。 二重敬語ではないので、そのまま使用しても問題ではありません。 「了解」の意味と使い方 「了解」の意味 「了解」には3つの意味があります。 「了」は、「終わりになる」「明らか」「はっきりとさとる」ことを意味しています。 「解」は、音読みでは「カイ」、訓読みでは「とく・ほどく」と読みます。 「解」は、「与えられた問題に対する答え」「意味をとき明かす」ことを意味しています。 「了解」は 「物事の内容や事情を知り、納得すること」「理解すること」といった意味で、多く使用します。 「了解」は、「理解」とほぼ同じ意味で使いますが、 「理解してそれを認める」といったニュアンスも含まれます。 「了承」の意味と使い方 「了承」の意味 「了承」は、 「承知すること」「相手の申し出や事情を理解し、聞き入れること」を意味しています。 「了承」は「了る」と「承る」で成り立っています。 「了」は、音読みでは「リョウ」、訓読みでは「おわる・さとる」と読みます。 「了」は、「終わりになる」「明らか」「はっきりとさとる」ことを意味しています。 「承」は、音読みでは「ショウ」、訓読みでは「うけたまわる」と読みます。 「承」は、「前のものを受け継ぐ」「相手の意向を受け入れる」ことを意味しています。 「了承」は「了解」と同様に、「理解し認めること」を意味しますが、「了解」よりも「受け入れる」「認める」ことに重点を置いています。 ただ「了承」には「許可する」という意味合いがあるため、 上から目線のニュアンスが含まれてしまいます。 「了承」の使い方 「了承」は、目上の相手に要求・依頼をする場合やそれを許可する場合に使用します。 「了承」をビジネスシーンにおいて使用する場面の例としては、 ・目上の相手などに何かを願い出る場合 ・相手に何かを提案する場合 ・相手からの依頼を承知することを伝える場合 となります。 「了解」と似ていますが、使用する場面が少々異なります。 「了解」は「理解した」ときに使い、「了承」は「承諾した」ときに使います。 「了承」の例文 ・事前に了承を得ずに残業することを禁止です。 ・予め有給休暇取得の了承を求めることが必要だ。 ・誠に勝手ながら12月31日から1月2日を年末年始休業とさせていただきます。 何卒ご了承ください。 ・この企画についてはあらかじめ部長の了承を得ています。 ・お返事にお時間をいただく場合がございます、予めご了承ください。 ・参加希望者が殺到しているため、応募を締め切りさせていただくことがあります。 ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。
次の取引先やお客様に依頼、変更を受けた場合の「承知いたしました」の例文をご紹介いたします。 上司には通常使用しませんが、かなり上の上司には使用できます。 明日15時に伺わせていただきます。 よろしくお願いいたします。 」 ・「承知いたしました。 すぐに確認して参ります。 」 ・「承知いたしました。 明日一番で対応させていただきます。 」 ・「承知いたしました。 それでは先方に伝えさせていただきます。 」 ・「ご訪問時間の変更につきまして、 承知いたしました。 そのように変更させていただきます。 早速、取りかからせていただきます。 」 ・「お届け先変更の旨、承知いたしました。 指定されたお届け先に配送させていただきます。 」 「了承しました」は、承諾する言葉です。 「理解しました=承知しました」+「それで大丈夫です」という承諾が加わります。 「了承しました」は、部下や後輩などに対して使用される言葉です。 「了承しました」は「了解しました」より丁寧な言葉ですが、目上の方に使用するのは失礼な表現となります。 取り引き先や上司に返事をするときには「了承しました」は使用しません。 電話やメールでも同じです。 気を付けましょう。 「了承しました」を丁寧語にすると「了承いたしました」となります。 さらに謙譲語にすると「了承させていただきます」となります。 急ぎの電話やメール等では、早く答えることに重視ししがちです。 まだ承諾までに至らない場合で返事に困るときもあります。 相手の言っていることを「理解しました」「把握しました」と伝える意味で「承知いたしました」を使用します。 はっきり理解したことを伝えるだけで使用した「承知いたしました」も、その前後の会話の内容で、「承諾」したと解釈されるかもしれません。 ビジネススキルを上げて、使い分けましょう。 「了承しました」は、上司が部下や同僚に使う表現です。 お客様や取引先に使う場合は、言い換えをして使用しましょう。 」 ・「お問い合わせいただいた件につきまして、了承を得させていただきました。 」 ・「ご連絡いただきました内容は了承いたしました。 引き続き担当してください。 」 ・「この起案を了承して下さい。 早速、変更の手続きをとらせていただきます。 」 取り引き先、お客さま、上司に返事やメール返信をするとき、又は電話対応をするとき「わかった」の敬語である「承知いたしました」「かしこまりました」を使用するのはビジネスマナーです。 ただし使い方によっては、よそよそしい感じや、事務的な印象を与えてしまう場合もあります。 それだからといって「了解しました」等、フランクに接すると意味合いが変わってしまいます。 「承知いたしました」の前後に、感謝の気持ちなどを一言添えることで印象も変わります。 先程ご紹介した「ご事情承知いたしました。 」「その旨承知いたしました。 」「委細承知いたしました。 」は、あくまでビジネス表現です。 自分の言葉でさりげなく自然に伝えると、好印象を持ってもらえ、更なる仕事の道も拓けます。
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