「いつもの症状すぎてどう違うか」と困惑 厚労省は、相談、受診をする前に「発熱等の風邪の症状が見られるときは、学校や会社を休む」、「発熱等の風邪症状が見られたら、毎日、体温を測定して記録する」ことを心がけるよう促している。 そのうえで、相談、受診をする目安を(1)「風邪の症状や37. 5度以上の発熱が4日以上続いている(解熱剤を飲み続けなければならないときを含む)」、(2)「強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある」場合と示した。 いずれかに当てはまる人は、まず「帰国者・接触者相談センター」に電話で相談し、同センターで勧められた医療機関を受診するように、とのことだ。 ツイッターには、この(1)(2)だけでは自分が新型コロナウイルスの症状なのか、一般的な風邪や花粉の症状なのか、区別できないといった書き込みが多く見られる。 「そろそろ花粉が来てる気がする... 鼻だけじゃなくて、だるさや喉咳にもくるから、風邪なのか花粉なのか区別がつかない。 たとえコロナだとしても熱出るまでは絶対気づけないよなぁ... 」 「正直、自分重めの花粉症だから、息苦しさ、だるさとか花粉の時期のいつもの症状すぎてどう違うかなんか分からんよな」 「コロナなのかインフルなのか風邪なのか花粉症なのか区別出来ないな」 専門医も「ほとんど一緒というか... 」 2020年2月18日朝に放送された情報番組でも、厚労省が公表した「相談と受診の目安」と、症状の判断について取り上げられた。 「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)には、白鴎大学特任教授で感染症学、公衆衛生学を専門とする岡田晴恵氏が出演。 相談と受診の目安について、「さまざまな感染症がある中で、このガイドラインというのは目安があまりにもアバウトすぎて、(新型コロナウイルスが疑われる場合でも)普通の病院に行ってしまう方もたくさん出てくるだろう」と指摘した。 「スッキリ」(日本テレビ系)では、ガイドラインの公表を受けて「新型コロナウイルスとインフルエンザや風邪はどう違うのか」という話題に。 日本感染症学会専門医の寺嶋毅氏は、区別について、「典型的なインフルエンザだと急に高熱が出て節々が痛くなるため、どちらかというと新型コロナウイルスとは区別がつきやすい」と話した。 一方で「少し微熱がある、何となくだるい、のどが痛い」といった症状と新型コロナウイルスは「ほとんど一緒というか、区別がつかないと思います」と続けた。 ただ、万一新型コロナウイルスに感染していた場合に備えて、「できるだけ誰にもうつさないこと」を心がけるよう話した。 そのためには、「マスク着用」と「しっかりした手洗い」が重要だとした。 また、風邪なのか花粉なのかわからない軽い症状の場合、そこから、肺炎・重症になるかどうかの見極めが重要だと話し、「熱がずっと下がらない、あまりにも呼吸が苦しい、そのタイミングを逃さず受診することが大切」と続けた。 新型コロナウイルスの症状が疑わしい場合は、放っておかずに「帰国者・接触者相談センター」に相談しよう。 連絡先は、厚労省の公式ウェブサイト上に。 また、自身の症状に不安がある場合は、厚労省の相談窓口で対応してもらえる(電話番号:0120-565653<フリーダイヤル>)。
次の新型コロナウイルスによる感染症の懸念が続く中、今年も本格的に花粉症シーズンが到来しました。 花粉症は、くしゃみや鼻水などの症状に加え、中には熱っぽさやだるさを感じる人もいます。 新型コロナも風邪に似た症状が出ることが確認されているため、「新型コロナなのか、風邪なのか、はたまた花粉症なのか分からない」と判別に悩む人も少なくないようです。 症状が似ている、新型コロナ、風邪、花粉症の違いをどう判断すればよいのでしょうか。 内科医の市原由美江さんに聞きました。 目のかゆみや涙は、花粉症の特徴 Q. まず、新型コロナウイルスによる感染症、風邪、花粉症について、それぞれの症状や特徴などを教えてください。 市原さん「新型コロナウイルスによる感染症は風邪の症状と似ているため、検査をしない限り分かりません。 どちらも症状としては、喉の痛みや咳(せき)、痰(たん)、鼻汁や鼻詰まり、発熱、倦怠(けんたい)感などです。 新型コロナは、肺炎にまで進行してしまう可能性が通常の風邪より高いといわれています。 一方、花粉症は、主にスギやヒノキなどの花粉によるアレルギー反応によって、目のかゆみや涙、鼻汁、喉の違和感、咳、痰、倦怠感や微熱などの症状があります」 Q. これら3つは症状が似ているようですが、判断基準はあるのでしょうか。 市原さん「先述の通り、新型コロナによる風邪症状と通常の風邪の区別はつきにくいのが現状です。 花粉症の症状で風邪と似ているのは、喉の違和感や咳、痰、微熱や倦怠感です。 花粉の刺激によって、喉の違和感やイガイガした感じを自覚することがありますが、痛みまで伴うことは少ないので、両者を判別する判断材料になります。 咳は痰が出ないことが多いですが、炎症が強いと白色+黄色の痰が出るので、風邪の症状と判別しにくいです。 発熱や倦怠感も同様に判別するには難しい症状です。 ただし、目のかゆみや涙が出るときは花粉症の可能性が高いです。 また、これは治療や予防策でもありますが、『花粉症の症状ではないか』と思ったら、花粉をなるべくシャットアウトして症状が改善するかどうかを見てみるのもよいです。 より分かりやすいのは、アレルギー症状を緩和する薬を飲んでみて、症状が改善するかどうかを確認することです。 風邪だと思って風邪の薬を長い間飲んでいてもなかなか症状が改善せず、結局、アレルギーの薬を使うと改善する患者さんがたまにいます。 そういう人は、『自分は花粉症になったことがない』『花粉症ではない』と思っていることが多いですが、花粉症はある年から急に発症するものなので注意しましょう」 Q. これらを併発する可能性もあるのでしょうか。 市原さん「風邪と花粉症の併発はあり得ます。 風邪をひいている間に、花粉症を新たに発症する可能性は少ないですが、もともと花粉症があり、その上に風邪のような症状が出ることはあり得ます。 ただし、それが『風邪を併発している』のか『単に花粉の影響が大きく、花粉症の症状が悪化している』のかは判断が難しいです」 Q. 3つの判別がつかない状況で、症状を少しでも緩和するための過ごし方、家族や他人にうつさないためのポイントはありますか。 市原さん「新型コロナが心配される現在は、新型コロナなのか風邪なのか花粉症なのか判断できなくても、風邪のような症状があって症状が軽ければ、自宅で安静にしたり、市販薬で様子をみたりすることが大事な行動です。 風邪であれば、1週間前後で治ることが多いので、長引くようであれば花粉症を疑っていいでしょう。 もちろん、風邪でも新型コロナでも肺炎をきたすことがあるため、特に倦怠感や息苦しさなどの症状があるときは肺炎を疑い、帰国者・接触者相談センターに相談しましょう。 軽症の場合、基本的には、自宅で安静にすることが新型コロナの感染拡大を防ぐために求められる行動です。 どうしても外出する場合はマスクを必ず着けましょう。 3つの判別がつかず、また、風邪のような症状も長期間おさまらない場合、どうすればよいでしょうか。 市原さん「現時点で厚生労働省が示している方針では、風邪の症状や37. 5度以上の発熱が4日以上続いた場合、帰国者・接触者相談センターに電話で問い合わせることになっています。 高齢者や基礎疾患のある人は2日以上続いた場合が目安です。 それでも、直接病院を受診する人が少なくありません。 新型コロナの検査は普通の病院では行っていませんし、病院を受診しても風邪様の症状を抑える薬を処方できるくらいで、根本的に治す方法があるわけではありません。 長引く場合、先述のように花粉症の可能性もあります。 市販薬で試してみて、症状が明らかに改善する場合は風邪ではなく、花粉症の可能性が高いでしょう」 外部サイト.
次の顔面スプレー、薬、眼鏡に食べ物 日本気象協会の公式サイトに掲載されている2020年の花粉情報によると、3月頭には全国でスギ花粉がピークを迎える予想だ。 今春の花粉飛散量は、ほとんどの地域で例年よりも少ない見通しだが、北海道や青森など東北北部は前シーズンよりも多くなるようだ。 既に花粉は飛散している。 マスク不足の昨今、花粉症の人たちはどう対処しているのだろうか。 ツイッターには、花粉症の症状を抑えるスプレーを使用する、病院で処方してもらった薬を服用する、眼鏡で目をガードする、食事に気を配る、といった投稿があった。 「マスクなくても、花粉症のお薬とスプレーでなんとか生きれる」 「マスク少なすぎるから、スプレーでなんとか頑張ってる!」 「今年の花粉症対策がんばってるので、まじ酷くなりませんよーに 薬を1か月くらい前から飲んで、鼻スプレーして、花粉カット顔面スプレーして、ダサい眼鏡かけて、飲み物はルイボスティー、べにふうきにして、ヨーグルトを欠かさず食べてます」 「すっぴん」で外出せずきっちりメイクを 薬局チェーン「ドラッグユタカ」のウェブマガジン「」では、今すぐできる花粉症対策として「マスク着用」のほかに、「衣類への花粉の付着を防ぐ」を挙げている。 花粉は静電気によって引き寄せられるため、洗濯は柔軟剤を使用して静電気を防止。 コートなどのアウターは、綿やポリエステルといった化学繊維で表面がツルツルしている素材がよいとのこと。 「メイク」も対策のひとつだ。 「すっぴん」のままだと花粉が肌に直接付着してしまう。 肌の表面をパウダーファンデーションやフェイスパウダーで覆い、さらっとした状態にしておくと、花粉が付着しにくくなるという。 また、のどや鼻の粘膜が乾燥すると炎症が起こりやすくなり、症状が悪化する場合がある。 保湿にはマスク以外に加湿器、濡れマスクやのど飴が効果的としている。 花粉症に関する情報をまとめた専門サイトもある。 20年2月20日、化粧品メーカーDECENCIA(東京都品川区)が運営する「」がオープンした。 眼科医や皮膚科医、耳鼻科医、管理栄養士など専門家が連携し、花粉症と風邪の症状の違いやQ&Aと、花粉に悩む人に有益な情報がまとめられている。
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