「お体に気をつけて」の意味と使い方 相手の健康、体調を気遣う言葉 普段の生活において、夏の暑い時期や冬場の寒い時期などの挨拶には「体に気をつけてね」という気持ちを込めて、「お体に気をつけて(付けて)」という言葉を使いますよね。 ビジネスシーンにおいても、相手の体や体調を気遣う意味を込めて挨拶などの中で使います。 意味としては読んで字の如く「体に気をつけて欲しい」「健康でいて欲しい」という相手を気遣う、健康を祈る気持ちを表す意味となります。 「お体に気をつけて」の使い方 実際の使い方としては、年賀状やメール、手紙などの文末の締めの挨拶の中で、「まだまだ寒い日が続きます、お体に気をつけてお過ごしください」と使ったり、退職や転職をする方へのお別れの挨拶において「これからもお体に気をつけて、益々元気にご活躍ください」などといったように、「お体に気をつけて(付けて)」の前後に、「何故」体に気をつけるのか、体に気をつけて「どうする」のかなどの言葉を付けて、相手の健康や、体調を気遣う文章にして使います。 「体」と「身体」の違い 「体」は肉体を指す言葉として、「身体」は心を含めた身体全体の事を指します。 辞書では「体」は「頭から足までの全体。 身体」とあり、「身体」は「体」とあるので、意味としては同じになります。 そのためどちらを使っても問題はありませんが、一般的には常用漢字とされている「体」を使います。 「体調に気をつけて」との違い 「体」と「体調」の違いとしては、「体」は肉体を指し、「体調」は体の調子を指します。 一般的には年賀状やメール、挨拶などでは純粋に「体に気をつけて欲しい」という意味で「体」を使います。 一方、体調を崩している方へのお見舞いのメールや、お手紙、挨拶などには「体調」を使って、体の調子を心配する気持ちを表現する場合もあります。 「お体に気をつけて」を使う場面 年賀状やメール、手紙など 「お体に気をつけて(付けて)」を使う場面としては、年賀状で使用する際には、「お体に気をつけて、良い年をお過ごしください」というように、文末での締めの挨拶として使います。 同様にメールや手紙でも同様に締めの挨拶で使いますが、冬場に出す手紙などの場合は、「まだまだ寒い日が続きます、どうぞお体に気をつけてお過ごしください」というように表現します。 このように気候による体調の変化を気遣う文章は、一年を通して使えるフレーズですので、覚えておくと便利です。 退職や転職をする方への挨拶 口頭で使う場面としては、退職や転職などで現在の場所を離れる方へのお別れの挨拶の際、「これからもお体に気をつけてお過ごしください」というように、相手の体を気遣いながらエールを送る意味で使います。 「お体に気をつけて」の敬語表現 「お体に気をつけて」は敬語として使えるのか 「お体に気をつけて(付けて)」は「体に気をつけてね」という相手を気遣う気持ちを表した文章を「お体」と表現することにより、敬語表現にしたものです。 そのため目上の人に使っても失礼のない言葉と言えます。 目上の人に使う時 実際に目上の人に使う場合は、「どうぞ」や「くれぐれも」などを付けて、より気持ちを具体的に伝えるようにしましょう。 「どうぞお体に気をつけてお過ごしください」、「くれぐれもお体にお気をつけください」というように表現して使います。 年賀状やメール、手紙などで使う時 年賀状で使う場合は、文末での締めの挨拶に使います。 「今年もお体に気をつけて、お仕事に邁進されてください」や「今年もお体に気をつけて、健やかにお過ごしください」というように、今年一年健やかに過ごす事をお祈りする文章として使います。 メールや手紙などでも、文末の挨拶として使う事ができます。 「それではお体に気をつけてお過ごしくださいませ」や「くれぐれもお体に気をつけて、健康にお過ごしください」のように、前後に気持ちを明確にする言葉を付けて使います。 「お体に気をつけて」の類語 年賀状やメール、手紙で使える類語 年賀状やメール、手紙で使える「お体に気をつけて(付けて)」の類語としては、相手の体や体調に対する気遣いを込めて、健康を祈る意味の類語となります。 皆様のご健勝をお祈り申し上げます• ご自愛ください• 健康に留意してお過ごしください• お体大切にお過ごしください• お元気にお過ごしください 口頭で使える類語 口頭で「体に気をつけて欲しい」旨を伝える場合は、退院したばかりの人や、ご年配の方を気遣う意味でお声を掛ける際にも使う事ができます。 そのため「お大事にしてください」という言葉の類語にもなります。 お大事になさってください• ますますお元気でお過ごしください• 健康にご留意ください• 体調にはお気をつけください• どうぞお大事にお過ごしください 「お体に気をつけて」を使った例文 年賀状やメール、手紙で使える例文 年賀状やメール、手紙で使える例文としては、相手を気遣う気持ちを表す言葉を前後に付けて、より明確な気持ちを具体的に表現して使います。 今年もどうかお体に気をつけて、良い一年をお過ごしください• くれぐれもお体に気をつけて元気にお過ごしください• 充分にお体に気をつけて、健康にお過ごしください• どうぞ皆様お体に気をつけて、健やかな毎日をお過ごしください• 何卒お体にお気をつけください 口頭で使える例文 口頭で使う場合は、言い方に気をつけて熱意を込めてストレートに表現すると、目上の人にも使える文章になります。 但し、気軽に声をかけることの出来ない目上の方や、重要な取引先の方に対しての挨拶としてはこの限りではありませんので注意が必要です。 お体に気をつけてお過ごしくださいね• くれぐれもお体にお気をつけください• 充分にお体に気をつけてください• 皆さんお体に気をつけて毎日を元気に過ごしてください• お体に気をつけて、風邪などひかないように過ごしてくださいね まとめ 相手の健康や体調を気遣う「お体に気をつけて(付けて)」の意味や使い方、類語や例文を見てまいりました。 相手を気遣うという意味で、前後に付ける言葉に留意して使えば、目上の人にも使える言葉です。 年賀状やメール、手紙だけでなく、口頭で使う場合にも色々な言い方で表現できる事もわかりました。 ビジネスシーンにおいては、取引先への年賀状や暑中見舞い、メールや書面でのやり取りで多く使われている言葉です。 また退職や転職をされる方へのお別れの挨拶でも使う機会の多い言葉です。 ビジネスマンとしても人間としても、相手を気遣うための表現方法は多く持っている事に越した事はないですよね。 相手の健康や体調を気遣い、更に活躍して欲しいという願いを込めて「お体に気をつけて(付けて)」という言葉が、自然と心から溢れ出てくる人間になりたいものです。
次の「ください」と「下さい」の違いは、ただ単にひらがなであるか漢字であるかの違いだと思っていませんでしたか。 ひらがなで表記してしまうとどちらも同じ「ください」という言葉なのですが、実は意味がまったく異なっているのです。 「ください」と「下さい」の意味の違いを覚えて間違いのないように使い分けをしましょう。 ひらがなで表す「ください」は、英語で表すとPleaseにあたる意味の言葉です。 例えば「気をつけてお越しください」などといったお願いごとや敬意を表すときに使います。 漢字で表す「下さい」は、英語で表すとgiveにあたります。 例えば飲み物を下さいといったように「くれ(請求)」の尊敬表現、丁寧表現として使う場合は漢字の「下さい」を使うのです。 つまり「気をつけてお越し下さい」という使い方は、本来の意味からすると間違っているということなのです。 例えば、取引先の人に対してメールやビジネスレターを送る場合、「こちらに来てください」と言われたら、気分を害してしまう人もいるでしょう。 この場合は、「こちらにお越し願えますでしょうか」「おいでいただきたく存じます」といった表現することで正しい敬語にすることができます。 他にもビジネスシーンにおいて相手に何かをしてもらいたいときに「連絡ください」「送ってください」などがありますがすべて命令口調になってしまいますので、これらの言葉を使うときには注意が必要です。 相手に何かを送ってほしい場合の「お送りください」もご連絡くださいと同様で「お送りいただけますでしょうか」と表現するのが一般的でしょう。 他には「送る」という意味で「送付する」という言葉があります。 この送付という言葉を使って、「ご送付いただけますでしょうか」という表現に替えることもできます。 また前に、「恐れ入りますが」「お手数をおかけいたしますが」「ご多忙中大変恐縮ですが」といったクッション言葉と呼ばれている言葉を前につけることでより丁寧な表現にすることができます。 「恐れ入りますがご送付くださいますようお願いいたします」「ご多忙中大変恐縮ですがご送付くださいますようお願い申し上げます」といった表現にすると、送るという手間をおかけしてしまって申し訳ありません、という気持ちを伝えることができますので、こういったクッション言葉もうまく使うとよいのではないでしょう。 くださいませ 営業などで名刺交換をする人もいると思います。 「名刺」は物ですのでこの場合の「ください」はひらがなの「ください」ではなく「下さい」が正解です。 ですが相手に対して「すみません。 名刺を下さい」とは言いません。 ではこの場合の「下さい」を敬語にするにはどのようにしたらよいのでしょうか。 「お名刺をいただけますでしょうか」または「お名刺を頂戴できますでしょうか」という表現をするとよいでしょう。 頂戴という言葉は「お名前を頂戴できますでしょうか」という使い方をする人がいますが、この表現は誤りです。 「名刺」は物としてもらうことができますが「名前」はもらうことができません。 名前の場合は「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」が正解です。 併せて覚えておくとよいでしょう。 では、「お越しください」を「お越し下さい」と漢字表記にしてしまうと本当に失礼な表現になってしまうのでしょうか。 「ください」と「下さい」の違いについては公用文の漢字使用についてのルールが元になっているのではないか、とも言われています。 公用文で「ください」という言葉を使う場合は、ひらがなで表記をすることになっているためです。 そのため、通常の文章であれば言葉は同じなので英語でいうpleaseを意味する「ください」も「下さい」と漢字で表記をしても特に失礼には当たらないという考えの人もいるようです。 実際、「ください」と「下さい」を意味の違いですべての人が厳密に使い分けているわけではありません。 漢字で書くことは失礼という厳密な決まりがあるわけではないようですが、「下さい」は英語表記のgiveに当たるという考えがあるのも事実ですので、ビジネスシーンにおいては、ひらがなで表記したほうがよいでしょう。
次の敬意の対象が不明確となってしまった言葉・表現25選 二重敬語の使用や謙譲語の問題から、会話やメールの中での敬意の対象が不明確になってしまった言葉や表現は、非常に多いと思われます。 相手に敬語を使おう、と意識しすぎた結果、かえって失礼なことになってしまう典型的なパターンのものを紹介します。 十分注意しましょう。 申されていました 「 おっしゃっていました」が正しい表現です。 ご拝受いただければ幸いです 「拝」という表現自体が、つつしんで、というような意味を持つ謙譲語なので、相手の行為に対して使うのは間違いです。 同様の理由から、下記の例などが適切です。 お客様がお越しになられました 「 いらっしゃいました」「 お見えになりました」などが適切です。 一緒に参りましょう 「参る」は謙譲語なので、誘った相手も一緒にへりくだる表現となってしまいます。 「 お伴いたします」や「 ご案内いたします」が適切です。 どこへ参られますか どこかへ行きますか?という確認は「 いらっしゃいますか?」や「 行かれますか?」が正しい表現です。 本日は休みをいただいております 「 本日休みを取っております」などにしましょう。 「いただく」では、自社に対しての敬意の表現です。 ございますは丁寧語ではありますが尊敬語ではないので、相手の名前につけてしまうのは間違いです。 「田中でございます」というように自身に対しての使用や、「営業部の鈴木でございますね」というように自社の人間に対しての使用は、問題ありません。 あなたが申されたように 「申す」は謙譲語です。 言うの尊敬語は「おっしゃる」なので、「 あなたがおっしゃいましたように」が正しい使い方です。 あの件についてうかがっていますか 「うかがう」も謙譲語です。 聞くの尊敬語は「お聞きになる」なので、「 あの件についてお聞きになりましたか」が正しい使い方です。 どうぞお召し上がり下さい 召し上がるという尊敬語に「お〜になる」をつけたものでなので、二重敬語です。 「 どうぞ召し上がって下さい」が正しい使い方です。 花に水をあげる あげる、というのは「やる」の謙譲語ですので、「 水をやる」というのが正しいです。 同様に、犬にエサをあげるも、犬にエサをやるが適切な表現です。 おられますか? おる、は自分がへりくだるときの表現です。 「 いらっしゃいますか?」が適切です。 どうかいたしましたか? 「 いかがなさいましたか?」などが適切な表現です。 どちらにいたしますか? 「 どちらになさいますか?」が正しいです。 いたします、が謙譲語ですので、尊敬語の「なさいます」を用いるようにしましょう 41. 上司にも申し上げておきます 「 上司にも申し伝えておきます」が適切です。 社外の人に対して、自分の上司を持ち上げる表現は使わないようにしましょう。 同様に、「外出されています」も「外出しております」が正しい表現です。 資料をご持参ください 「持参」は謙譲語になるので、相手への用法としては使えません。 「 資料をお持ちになってください」などとしてください。 お客様をお連れしました 「お連れしました」ではお客様ではなく、その報告相手に対して敬意を払っていることになるので注意してください。 「 お客様をご案内いたしました」「 お見えになりました」などが適切です。 お求めやすい商品です 求めるの尊敬語は「お求めになる」です。 「 お求めになりやすい商品です」が正しい表現です。 ご注意してください 「お(ご)〜する」というのが謙譲表現です。 「 ご注意ください」としましょう。 おっしゃられる通りだと思います おっしゃるだけで尊敬語ですので、「られる」をつけると二重敬語です。 「 おっしゃる通りだと思います」が適切です。 同様に、おっしゃられました、ではなく、おっしゃいました、が正しい表現です。 これで結構でしょうか 結構、はこちらの問いかけに相手がOKを出すとき、つまり相手がこちらに返す言葉です。 「 これでよろしいでしょうか」が正しい表現です。 明日は来られますか 「 明日はいらっしゃいますか」が適切です。 ご覧になられる ご覧になられるでは二重敬語です。 「 ご覧になる」としましょう。 ご注文の品はお揃いになりましたか お揃いが料理に対しての敬語です。 「 ご注文の品は、以上でよろしいでしょうか」ぐらいが表現として適切です。 まとめ いかがでしたでしょうか。 もちろん、ここで紹介できていない間違った敬語の使い方の例は無数にあります。 態度と違い、いくら気持ちが込められていたとしても、やはり敬語の間違いはマイナスの印象を与えてしまいます。 だからこそ、最低限のルールを学んでおくとともに、正しいかどうか微妙な敬語は 別の表現に言い換えるなどの工夫が、ビジネスシーンでは求められます。 気にする・気にしないは個人によって差がありますが、やはり相手を敬うという気持ちがビジネスマナーの基本である以上、敬語はしっかり身につけておきたいものです。 今回のまとめがその一助となれば幸甚です。 それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。 お互いビジネスマナーの基本を忘れず頑張りましょう。 【LIG PR】 コンテンツマーケティングセミナーの登壇資料、公開中! 150名以上にご参加いただいたコンテンツマーケティングセミナーの登壇資料を下記よりダウンロードいただけます。
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