鬼 滅 の 刃 成り代わり pixiv。 【鬼滅の刃】助ける為に戦え!!〔成り代わり〕

【鬼滅の刃】心優しき少女の鬼退治【成り代わり】

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アニメ、単行本派の方はご注意下さい。 [newpage] 自分の子孫に成った炭吉と呪いを解き、太陽を克服した鬼である禰豆子は一人の剣士と対峙していた。 剣士は右と左で違う模様の派手な羽織を着、手には刀を握っていた。 剣士が驚きで目を見開きながら炭吉と禰豆子に刃を向ける。 そして、こう問うた。 「何故、鬼が日の元を歩いている。 」 その問いに炭吉と禰豆子が首を傾げる。 何故と言われても、初めからこうなのだから説明のしようがないのだ。 「何でだろうな?」 「ふしぎ、だねぇ。 」 そう言って炭吉と禰豆子が先程とは反対方向に首を傾げる。 それを見て義勇も首を傾げた。 「お前らからは、何か違うものを感じる。 」 そう言いながら義勇は刀を仕舞う。 そして、炭吉の持つ刀を見てこう問うた。 「それは、日輪刀か?」 それを聞いて炭吉が目を輝かせる。 「これは昔、縁壱様が私の一族に護身用にと下さった大切な物なんです。 約束の証なんです。 鬼舞辻無惨を必ず滅するという。 」 その時、義勇が「鬼舞辻無惨」という単語に反応した。 「お前、鬼舞辻無惨と言ったか?」 「えぇ。 そいつに私の家族も殺され、禰豆子も鬼にされましたから。 」 そう言う炭治郎に義勇がそうか、と言葉を返す。 「お前、鬼殺隊に入らないのか?」 義勇が炭吉に問う。 その問いに炭吉ははい、と答えた。 「禰豆子は鬼です。 ですからきっと鬼殺隊に入れば殺されてしまう。 だから私は入りません。 」 その言葉に義勇がそうか、と答えた。 義勇から心配の匂いを嗅ぎ取った炭吉が義勇の頭を優しく撫でる。 義勇が驚いたように炭吉を見た。 「なにを…?」 「ふふ、大丈夫だよ。 心配をかけてしまって申し訳ない。 」 そう言いながら炭吉はわしゃわしゃと義勇の髪を撫でる。 その撫で方が父親のものとそっくりで義勇は思わず炭吉に身を預ける。 それを見て炭吉が嬉しそうに微笑む。 「頑張ったねぇ。 まだこんなに若いのに偉いねぇ。 凄い子だねぇ。 」 そう言う炭吉の優しい声色に義勇は柱の地位に着いてから初めて、子供のように泣いた。 [newpage] 「先程はすまなかった。 」 そう言って義勇が炭吉に謝る。 それを見て炭吉が面白そうに笑う。 「ふふ、大丈夫だよ。 それより剣士様のお名前は?」 「冨岡義勇だ。 」 「義勇、義勇か。 」 何度も名前を呼ばれ、義勇が恥ずかしそうに顔を反らす。 「いい名前だね、義勇。 」 そう言って炭吉が微笑む。 「…ありがとう。 」 「ふふ、そうだ。 私の名前は竈門炭治郎。 こっちは妹の禰豆子。 「義勇。 一人で抱え込んでは駄目だよ。 君には仲間が居るだろう?大丈夫。 義勇は一人じゃない。 君は凄い子だよ義勇。 でも、私からすればまだまだ子供だからね。 時には頼りなさい。 それでは、御武運を…。 」 「炭治郎と禰豆子も。 」 義勇が二人を見送る。 そして、姿が見えなくなった所でふと、気が付いた。 あの子達はお館様に連れてくるように言われた者ではないかと。 それに気付いた義勇は炭治郎と禰豆子を追うべく走り出した。 アニメ、単行本派の方はご注意下さい。 [newpage] 自分の子孫に成った炭吉と呪いを解き、太陽を克服した鬼である禰豆子は一人の剣士と対峙していた。 剣士は右と左で違う模様の派手な羽織を着、手には刀を握っていた。 剣士が驚きで目を見開きながら炭吉と禰豆子に刃を向ける。 そして、こう問うた。 「何故、鬼が日の元を歩いている。 」 その問いに炭吉と禰豆子が首を傾げる。 何故と言われても、初めからこうなのだから説明のしようがないのだ。 「何でだろうな?」 「ふしぎ、だねぇ。 」 そう言って炭吉と禰豆子が先程とは反対方向に首を傾げる。 それを見て義勇も首を傾げた。 「お前らからは、何か違うものを感じる。 」 そう言いながら義勇は刀を仕舞う。 そして、炭吉の持つ刀を見てこう問うた。 「それは、日輪刀か?」 それを聞いて炭吉が目を輝かせる。 「これは昔、縁壱様が私の一族に護身用にと下さった大切な物なんです。 約束の証なんです。 鬼舞辻無惨を必ず滅するという。 」 その時、義勇が「鬼舞辻無惨」という単語に反応した。 「お前、鬼舞辻無惨と言ったか?」 「えぇ。 そいつに私の家族も殺され、禰豆子も鬼にされましたから。 」 そう言う炭治郎に義勇がそうか、と言葉を返す。 「お前、鬼殺隊に入らないのか?」 義勇が炭吉に問う。 その問いに炭吉ははい、と答えた。 「禰豆子は鬼です。 ですからきっと鬼殺隊に入れば殺されてしまう。 だから私は入りません。 」 その言葉に義勇がそうか、と答えた。 義勇から心配の匂いを嗅ぎ取った炭吉が義勇の頭を優しく撫でる。 義勇が驚いたように炭吉を見た。 「なにを…?」 「ふふ、大丈夫だよ。 心配をかけてしまって申し訳ない。 」 そう言いながら炭吉はわしゃわしゃと義勇の髪を撫でる。 その撫で方が父親のものとそっくりで義勇は思わず炭吉に身を預ける。 それを見て炭吉が嬉しそうに微笑む。 「頑張ったねぇ。 まだこんなに若いのに偉いねぇ。 凄い子だねぇ。 」 そう言う炭吉の優しい声色に義勇は柱の地位に着いてから初めて、子供のように泣いた。 [newpage] 「先程はすまなかった。 」 そう言って義勇が炭吉に謝る。 それを見て炭吉が面白そうに笑う。 「ふふ、大丈夫だよ。 それより剣士様のお名前は?」 「冨岡義勇だ。 」 「義勇、義勇か。 」 何度も名前を呼ばれ、義勇が恥ずかしそうに顔を反らす。 「いい名前だね、義勇。 」 そう言って炭吉が微笑む。 「…ありがとう。 」 「ふふ、そうだ。 私の名前は竈門炭治郎。 こっちは妹の禰豆子。 「義勇。 一人で抱え込んでは駄目だよ。 君には仲間が居るだろう?大丈夫。 義勇は一人じゃない。 君は凄い子だよ義勇。 でも、私からすればまだまだ子供だからね。 時には頼りなさい。 それでは、御武運を…。 」 「炭治郎と禰豆子も。 」 義勇が二人を見送る。 そして、姿が見えなくなった所でふと、気が付いた。 あの子達はお館様に連れてくるように言われた者ではないかと。 それに気付いた義勇は炭治郎と禰豆子を追うべく走り出した。

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#16 童磨に成り代わった男主と鬼伊之助の冒険【上弦ルート完】

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2020年02月09日 日 18:26 編集:2020年03月16日 月 22:33 鬼舞辻無惨の親友ですが。 産まれは平成、令和に死んで、何故だか平安に産まれた結果、鬼舞辻さんちの無惨くんと友達になった男の子が、鬼の首魁・鬼舞辻無惨を止めるために戦国・江戸と輪廻を重ねてやがて大正に追いつく話(予定) 鬼の首魁に成り代わって令和まで生きたのに世界線の違う大正にタイムスリップする話 綺麗な無惨じゃない無惨様 無惨様に成り代わった人が詰む話 同上。 炭治郎と禰豆子と珠世様とハートフル。 この奇妙奇天烈な世界で、精一杯生きていく話。 無表情長柄系鬼殺隊隊士 トラック転生を果たした社畜アラサー男の前世を持つ我妻善逸の兄弟子。 けれど、年下である。 今日も今日とて兄者に泣き付かれ、獪岳…かいぴょんにせっせと手紙を送る。 そら行くぞ!下克上! 雷一門、桑島慈悟郎のいるはずの無い孫娘が前世の記憶を思い出し、ハイパーVOICEでツッコミを入れつつ家族を絶対守るぞウーマンになって奮闘するそんなシリーズ。 何度か人生をやり直している男が、鬼殺隊で大切なものを得る話。 救済あります 忍に転生して継国巌勝専属になって宇随天元の弟に転生して略 鬼滅のゲーム世界を裏技バグ技で生き抜け.

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善逸君に成り代わりました【鬼滅の刃】

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注意!! キャプションをまず読んでください。 勢いだけ、ボツネタ供養の小説です。 時系列ふわふわ、矛盾上等の心構えで読んでください。 キャラ崩壊は当たり前。 軽率な救済が入ってます。 "地雷原"です。 危ないと思ったらそのまま戻ってください。 [newpage] ある日、気がつくとFling Posseの夢野幻太郎だった。 いや、冗談じゃなくてマジで。 前世はただのオタクで色々なジャンルに手を伸ばしていたが、特にヒプノシスマイクの有栖川帝統推しだった。 ギャンブルで無一文になるような奴だけどさ、猫っぽくて可愛い。 に゛ゃー!!ってなんだ。 私を殺したいのか。 声もハスキーで、癖の強いライムも紺の髪の毛も、体重詐欺ですら大好きだ。 愛してる。 そんな私が前世の記憶を思い出したのが五歳のとき。 ちょっぴり裕福な家で生まれ育って誕生日を祝ってもらってる最中、「おめでとう、"幻太郎"!」と言われて全て思い出した。 性別も環境も変わっていてすごく混乱したなぁ。 いやー、あの時は知恵熱出しちゃって三日三晩寝込んで親を心配させたのも、今となっては良い思い出だ。 で、記憶を思い出して、もしかしてって現在の年号確認するじゃん?けど、何度見たって考えたってH歴なんかじゃない、世は明治時代。 いや、何でだよ! 確かにひふみんに「お前は過去を生きる明治時代」ってぶつけられたけど、本当に過去を生きるとか思わないじゃん! もう、こうなったら決意するよね。 私が思う本物の"夢野幻太郎"になりきって、私の"有栖川帝統"見つけてやるって! 見てろよ、全て僕のイメージ次第だ! ******************* 記憶を取り戻して、"夢野幻太郎"のロールプレイのために生活しはじめたんだけど、とりあえずすっごい不便なの。 幸いお手伝いさんがいるから、家事はほぼ任せられたけど。 この時点で捨て子でも貧しくもないっていうことは突っ込んではいけません。 けれども、明治時代なお陰でこの雪解けの雫のごときご尊顔をさらに輝かせる書生スタイルで過ごしても周りから奇異の目で見られない! 親の力使って、わざわざ似たようなもの取り寄せたり、仕立てたりしたんだから! 加えて、ラップの練習も始めた。 道具が無くたって出来るって素晴らしいよね! それから、幻太郎と言えば小説家!未来に良くあるような設定の小説を、お粗末な文才で綴って両親に黙ってこっそりと出版社に送った。 いやー、戦国時代とかに転生じゃなくて良かったわ。 カタカナ使えるんだもん。 ほら、森鴎外みたいに。 そしたら、編集者さんの目に留まって、余りにもお粗末な文才だから、文章の指導を受けつつ発売することになった。 いやー、両親のあんなに驚いた顔は見たことないよ。 けれど、応援してくれたのは感謝。 そして、斬新な設定と世界観が評判となり、幼いながら大人気作家になった。 汗はそこまで流してないけど、朝から晩まで締め切りと戦いつつ働いてるよ! これでまた一歩、"夢野幻太郎"に近づいた! まぁ、これは完全に余談だけど、予想外だったのはラップの練習にリリックを書きつけた紙が編集者さんに見つかって、小説だけではなく、独特の韻と流れを操る詩人としても有名になったこと。 まぁ、夢野幻太郎なら素晴らしいリリックを書いても仕方ないよね? ただ、問題なのが、「欲しいものなんてない」っていう嘘しかつけてないことなんだよ! 夢野幻太郎=嘘つきでしょ!まだ1つしか吐いてないよ!! 言い訳させてもらうと、深い理由があるんだけどね、"病に倒れた青年"とまだ出会ってないんだよ!周りの人はみんな風邪すらかからない健康優良児なんだよ!「友達なんていらない」のハードル高いよ!嘘をつく切欠が無いじゃん!まだ友達作れないよ! 加えて、記憶が正しければ、帝統に会えないまま後何年かで明治時代終わっちゃうよ! ******************* 親に可愛がられながら"病に倒れた青年"を探して早数年。 ある夏の朝、両親が血の匂いをさせた青年を連れて帰って来た。 いわく、夜帰っている最中に"鬼"と呼ばれる化け物に襲われたが、それを専門に退治している組織に属する彼が助けてくれたらしい。 けれども、昨晩の雨の中で戦ったのに加えて、血を流しすぎて高熱をだして倒れたから連れてきたという。 この時、私はピンときた。 "鬼"とかいうキーワードはあれ、異世界転生?ファンタジーだった?とか一瞬思ったけど、とにかくピンときた。 目の前の青年は熱で倒れている。 これって、"病に倒れた青年"じゃない!!って! ほら、風邪って正式にはかぜ症候群で病気の一種だし、昨晩は雨だったけど今朝は良く晴れているし、1日も一時間よりは長い闘病だよね! 教室じゃなくて玄関で出会ったけど、そんな些細なことはモーマンタイ! もう、頑張って毎日通っちゃうぞ! ******************* 青年は夕方になったら目を覚ました。 起き上がって帰ろうとしたけど、言いくるめて無理やり四日間寝たきり扱いにした。 で、私は若干うざがられたけど、毎日青年のところに行ってお世話をした。 青年は無愛想で、こちらに返事なんて滅多にしないが、桃が好きなことがわかった。 そして、彼が聞いてきたんだ。 「お前、俺のところに毎日来て、友達いねぇのか?」って。 必死ににやけるのを制して、「友達なんていない。 」って答えたら、彼が からかい混じりで 言ってくれたんだ。 「ふーん、俺が友達になってやろうか?」って。 もうその興奮は言い表せない。 神様仏様。 私はこの時を待っていたんだ!!台詞が少し違うのはご愛嬌でいい、彼が"病に倒れた青年"だ!!良く良く見たら黒い髪の似合うイケメンだし、誰がなんと言おうと、かれは私の運命の"病に倒れた青年"だ!!うん、決定!! と、脳内で荒ぶりながら、 「友だちなんていらない。 」って 興奮で 震える声で言えた!もう、私凄い!良く台詞飛ばさなかった!私が私に百点あげる! けれども次の言葉で私は焦った。 「ふーん。 」と相手が会話を切り上げようとしてきたんだ。 いくら理想の"病に倒れた青年"といえども、本人ではないから、何度も友達になろうとか聞いてくれるはずなかった。 加えて、ただ一時世話になっているだけの家の息子だ。 そりゃそうだよな。 けど!私は!諦めなかった! 「友達じゃなくて、俺の特別はどうだ。 」 「は?」 「俺はずっとお前のような奴を待っていたんだよ。 お前には俺がお前を何年待ち続けたかわかるか?わかるよな?わかれ。 」 「お、おう。 」 と、ごり押しスキルを駆使して見事"病に倒れた青年"を手に入れた!病院に入院してないけど、この時代だしまぁいーでしょ。 無茶苦茶健康優良児だけど、風邪で寝込んでいたから問題なし! 駆け足で部屋を出て、親と編集者さんにだけ心配させないように、「俺、これから嘘つきになるから。 」と大声で宣言し、見事嘘つきになった! 突然小説家になって成功したという実績があるからか、反対されなかった。 そのまま駆け足で青年のところに戻り、ホクホク笑顔で青年と沢山話した。 何の言葉が琴線に触れたか、素をさらけ出してくれて、この一晩でかなり親しくなった自信がある。 仕事の話や、好きなものの話。 まぁ、ほとんど彼の周りの人物の愚痴だったが、それでも嬉しかった。 そして、次の日の朝。 私は衝撃の事実を知る。 「伝令、伝令!人が次々と失踪していると情報あり。 北北東の村へ向かえ!」 「すまねぇ、もう仕事の時間だ。 」 楽しい時間はあっという間に過ぎる。 当然だ。 家で働く私と違って彼は外を駆け回る仕事。 「また会いに来ていいか?」 「もちろんだとも、いつでも来てくれ、俺の特別。 」 彼は"俺の特別"という言葉に擽ったそうにわらって言った。 「なぁ、名前を教えてくれ。 」 「幻太郎、夢野幻太郎だ。 」 青年は一回、口の中で「げんたろー…。 」と言葉を転がして言った。 「俺の名前は獪岳。 幻太郎、またな。 」 「あぁ、またな。 」 ……。 ちょっとまったぁぁあああ!! 獪岳って、獪岳って、鬼滅の刃じゃん!! だから特別って言葉に反応したのか! 確かに、確かにさぁ、もうすぐ明治終わって大正だけど! 出会った切っ掛けが親が鬼に襲われたことだけど! さらに言うなら獪岳が危ない目に会わないよう藤の香を焚いとけってアドバイスくれたけど! ジャンルが違くありませんか!!ダークファンタジーってそりゃないよ! はぁ、どうしよ。 …………。 次の目標、有栖川帝統を探すか。 本物の"夢野幻太郎"になる道は遠い! [newpage] あの運命の日からしばらくたち、時代は大正に変わる。 主人公はきっと今頃大変な思いをしているだろうけど、私は"夢野幻太郎"をロールプレイしながら、獪岳と親交を深めていた。 獪岳は、彼以外がいると私はとたんに嘘つきになるのを見て、彼も私を特別だと思い返してくれた。 もしかしたら、彼の幸せの箱も埋まっているかもしれない。 原作改変?知るか。 私という"夢野幻太郎"が活躍しているし、既に原作からは外れてる。 今日は獪岳と街をブラブラしていた。 私は売れっ子小説家であるし、彼も上級隊士だから給料が有り余っている私達の定番の過ごし方だった。 「獪岳、小生は甘いものが食べたいでございます。 」 「いいぜ。 」 さらっと団子を奢ってくれた。 獪岳がイケメン。 帝統の次に好き。 「女じゃねぇのに、幻太郎は甘いものが好きだよな。 」 「妾は前世姫でありましたので、当然でありましょう。 」 「あー、はいはい。 嘘だな。 」 穏やかな日常。 夜の不安を忘れてただひたすらに意味もない時間を浪費するという幸福。 こんな日常が絶える日が来なければ良いのに。 私はずっと思ってた。 ******************* 「下がれ!!」 油断した。 楽しみすぎて時間を忘れてしまい、すっかり日が暮れた。 帰り道、鬼殺隊士の獪岳もいるし、藤の香りもきちんとさせているけれども、"上弦の壱"にはほとんど効果がない。 なぜ忘れてたんだ。 きちんと忘れなければ、避けることができたかもしれない。 獪岳は黒死牟に命乞いをし、鬼となる。 「獪岳、俺のことは気にしないでくれ!」 獪岳は、足手まといな私のことを背中に庇って刀を鬼に向けている。 圧倒的実力差があることは獪岳も知っているはずなのに。 もし、私がこのイベントを忘れなければ、避けることが出来たかもしれない、守られるだけなのが悔しい、悔しい!! キン 刀が鞘に収まる音がする。 見えなかった。 上弦の壱、獪岳、私と一直線上にいたのに、いつの間にか鬼は獪岳を切り私の目の前にいた。 理解した瞬間視界が真っ赤になった。 「よくも、よくも獪岳を!」 悔しい。 弱い者は吠えることしか出来ない。 けれども逃げたくなくて、せめて六つの目を強く睨み付けた。 長いときが過ぎた気もするが、一瞬だったかもしれない。 鬼は驚いたような顔をして言った。 「俺の妻……生まれ変わっていたのか……。 」 はい?? 獪岳は腹を抑えながら立ち上がってこちらに振り返り、刀を握りしめている。 「てめえ!幻太郎に何しやがる!」 「獪岳!!」 「何も……しない……。 」 はい???え、殺さないの!いや、ありがたいけど。 色々聞きたいが、この場を支配しているのはあの鬼だ。 「何故……俺が愛する妻を……殺すのか……。 」 いやいや、私"夢野幻太郎"だよ?男。 妻にはなれない。 「てめ、まさか、"有栖川帝統"か!」 「憎い……その名……。 俺の許嫁の心を奪い……死んでいった…足軽の男……。 」 え、ちょっと、え?? 「獪岳と言ったか……。 お前は殺さぬ……。 俺の妻を守れ……。 それから……今世では幻太郎と言ったか……あの方に申し出て……また一緒に暮らそう…。 迎えに来る…。 」 なんか長文をゆったり喋ったら去っていった。 助かったのか? 「幻太郎、お前、本当に前世姫だったんだな。 疑って悪かった。 」 「嘘、ですよ。 前世は覚えてないけど、良いとこの姫で継国巌勝の許嫁だった。 弟のことを考えずに、原作キャラは素晴らしいの精神で接した結果、継国巌勝から矢印が向けられていた。 しかし、主人公は有栖川帝統最推し!政略結婚こそして子供も産んだが、恋愛感情はなかった。 今世では前世のことを忘れて、夢野幻太郎ムーヴを頑張ってる。 今の目標は有栖川帝統を見つけること。 性別が同じ今、あくまで推しであって、恋愛感情はない。 獪岳 鬼殺隊士、偶然がかさなった結果、主人公の"病に倒れた青年"になった。 毎日見舞いに来てくる主人公に「なんだこいつ?」となって、嫌味を言ったら震えた声で「友達なんていらない。 」って言うし、あ、そうって思ってたら何故かおされて主人公の特別ポジになっていた。 家中響く声で、「俺、これから嘘つきになるから。 」と宣言されて、本当に夢に見た特別?となったときは口がにやけてた。 その後、主人公が超有名作家なのを知って口から心臓がまろびでそうになった。 ただいま、幻太郎の嘘は嘘じゃなかった??となっている。 黒死牟 継国巌勝の時に前世の主人公が許嫁だった。 弟より劣っていてもそのまま全肯定してくれる主人公のことが好きだったが、主人公は他の足軽と身分違いの恋してた。 残念ながら足軽はある戦で戦死して、主人公の心は今度こそ向くと思ったのに、親愛しか向けられなかった人。 鬼狩りになるときも一緒に来ないか最後まで誘ったし、なんなら鬼になった後に迎えに来てた、けど、既に亡くなっていた。 今世こそ一緒にいたいと思ってる。 もしかしたら、どこかに飴村乱数もいるかもしれない。 加えて、いつの間にか獪岳がむっちゃイケメンの別人になってるし、主人公の"特別"で簡単に転がされている感があってキャラ崩壊が甚だしいから。

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