看護指示書とは?|訪問看護の基礎知識 看護指示書と特別指示書は違いますので混同されないように注意が必要です。 訪問看護は、介護保険や医療保険を利用して行われるサービスで、看護指示書は訪問看護を行うために必要な書類の1つです。 訪問看護師は、担当医師から看護指示書の交付を受けて指示書の内容に従い看護を行っています。 看護指示書は訪問開始から終了まで1日も欠けることなく交付を受ける必要があります。 1枚で指示できる期間は1カ月から最長6カ月までなのですが、看護指示書の文書料は指示期間の長さに関係なく1枚分としての請求できるので、ほとんどの医師が1カ月毎に交付しています。 特別指示書とは? 特別指示書とは看護指示書とは別に期間限定で出される指示書です。 退院直後、状態が急変した場合、終末期等、医師が訪問看護を頻回に行う必要があると判断した時に交付され、期間は14日以内で原則月1枚とされています。 (14日より短い期間であっても月1枚です) ただし、気管カニューレを挿入中の利用者様や、真皮を超える程の重傷の褥瘡を持つ利用者様に限って月2枚までOKです。 特別指示書は医療保険の利用という形になります。 これは訪問看護指示料の加算なので看護指示書を交付している医師から交付を受けなくてはいけません。 訪問回数は週4回以上と言われていますが、大抵はほぼ毎日訪問となります。 特別指示書が出たときの対応 訪問回数が増える事によって通常の訪問スケジュールの変更が必要になる事も多々あります。 大抵は所長が管理業務のために空けていた時間を使って対応しますが、時には他の利用者様に時間の変更をお願いしてやりくりする事もあります。 そのため、特別指示書が出ている間は若干、忙しくなるのですけど、だからといって普段から余裕がありすぎるのも稼働率の面からも問題なのでなかなか難しいです。 対策として、毎日訪問、1日2回以上訪問等、訪問回数の多い利用者様は、訪問中止になると訪問の枠が一気に空いてしまうので、前もって他の事業所にも応援を求めて訪問を半分ずつ請け負うなど、普段から利用者様の訪問回数の増減の波が激しくならないような工夫をしています。 特別指示書が出た時に確認しておくこととは? 特別指示書が出た際に多くは輸液等の指示が出されます。 細かな指示内容を医師に確認する事はもちろんですが、使用済みの輸液セットの処分等をご家族に説明する必要があります。 輸液セット一式は医療廃棄物の扱いになるのでBSチェックやインシュリン注射針と同様に医師へ返却して、処分して貰わなければならないからです。 また、入院へ移行する可能性がある場合にはご家族の意志の確認もします。 これは、特別指示書が交付される際には医療的なケアが増える事もあって入院か在宅かの選択を迫られる場面も多くあるためです。 特に在宅での看取りの場合には重要になります。 <まとめ> 特別指示書が出た際に真価が問われる事業所 特別指示書が出る状況は、特にスタッフの少ない事業所にとってはある意味、緊急事態です。 頻回に訪問を行い濃厚なケアが必要になる時のために、充分な対応できるように日頃からの信頼関係、関係各所との連携など整えておく必要があります。 特別指示書が出た時こそ、いわば、事業所の真価を問われる時でもあるのです。
次の訪問看護指示書とは 訪問看護指示書とは訪問看護を受ける際に主治医から訪問看護ステーションに対して出される指示のことです。 実際に訪問看護を実施する日までにこの指示書が交付されていることが必要となりますので、ケアマネジャーとしてしっかり管理をしていきましょう。 訪問看護指示書の種類 訪問看護師に交付される指示書にはご利用者の状況に応じて「訪問看護指示書」「特別訪問看護指示書」「在宅患者訪問点滴注射指示書」の3種類があります。 それぞれには次のような特徴があります。 訪問看護指示書 医師から訪問看護師に出される指示書です。 この指示書がないと訪問看護を実施することはできません。 指示期間は1か月から最長6か月間となり、主治医の先生によってまちまちです。 医療保険・介護保険共通で使用できます。 特別訪問看護指示書 利用者の状態の急性増悪(症状が急激に悪化すること)などで頻回の訪問看護が必要と判断される場合、特別訪問看護指示書が交付されます。 必ず一般の訪問看護指示書とセットになっており、特別訪問看護指示書が単独で交付されることはありません。 そのため、 導入時から特別訪問看護指示書による訪問看護を開始するような場合でも、通常の訪問看護指示書も合わせて交付してもらわなければならないので忘れないようにしましょう。 特別訪問看護指示書の交付が可能な状態• 肺炎やCOPDなどの呼吸器疾患の急性増悪• 退院直後 の時に特別訪問看護指示書を交付することができます。 長期にわたる入院から在宅での生活に移行する時には点滴やそのほかの医療的なケアを必要としたり状況の確認を頻回に行うことが望まれることがあります。 このような場合には特別訪問看護指示書を交付してもらうことで短期的に集中して医療サポートを提供することが可能になります。 特別訪問看護指示書の有効期間 特別訪問看護指示書の有効期間は指示日より最長14日間までで、月1回の交付となります。 ただし、 以下の時は月に2回まで交付することができます。 気管カニューレを使用している状態• 神秘を超える褥瘡の状態 特別訪問看護指示書に基づく訪問看護は医療保険の対象になり、それまで介護保険を利用していた場合でも 特別訪問看護指示書の期間は医療保険に切り替えることになります。 在宅患者訪問点滴注射指示書 週3日以上点滴注射が必要と認められる場合(ただし末梢静脈に限られる)に出される指示書です。 指示の有効期間は指示日から最長7日までとなっていますが、月に何度でも交付することが可能です。 介護保険、医療保険共通で使用できます。 訪問看護指示書に記載されていること 【訪問看護指示書・在宅患者訪問点滴注射指示書】には以下のようなことが記載されています。 指示期間• 患者氏名や生年月日、住所、電話番号などの基本情報• 主たる傷病名• 現在の状況:病状・治癒状態、投与中の薬剤の容量・用法、日常生活自立度(寝たきり度、認知症の状況)、要介護認定の状況、装着・使用医療機器等• 留意事項及び指示事項:療養生活指導上の留意事項、リハビリテーション、褥瘡の処置等、装着・使用医療機器等の操作援助・管理、その他• 在宅患者訪問点滴注射に関する指示(投与薬剤・投与量・投与方法等)• 緊急時の連絡先、不在時の対応法• 特記すべき留意事項• 他の訪問看護ステーションの指示の有無• 痰の吸引等実施のための訪問介護事業所への指示• 主治医の情報 末期の状態や公費対応となる疾患などの場合には「主たる傷病名」に記載が必要となります。 【関連記事】 【特別訪問看護指示書・在宅患者訪問点滴注射指示書】• 指示期間• 患者氏名、生年月日• 症状・主訴• 一時的に訪問看護が頻回に必要な理由• 留意事項及び指示事項• 点滴注射指示内容(投薬薬剤・投与量・投与方法等)• 緊急時の連絡先• 主治医の情報 訪問看護指示書はケアマネにも交付されるのか 訪問看護指示書は主治医の先生からケアマネジャーを通して訪問看護に渡すように依頼されることもあれば、直接訪問看護ステーションあてに送られることもあります。 ただし、この訪問看護指示書の内容をケアマネジャーに示開するためには利用者や家族の同意が必要になります。 そのため、ほとんどの場合訪問看護指示書をケアマネジャーに情報提供することは無いでしょう。 そのため、ケアプランを実施していく上で訪問看護指示書の内容で聞きたいことがある場合には、サービス担当者会議などで共有してもらうようにしましょう。 また、どのようなサービス提供が行われたのかはモニタリングをしていく上で必要になりますので、訪問看護ステーションに確認をしていくようにしましょう。 訪問看護指示書は誰が依頼するのか 訪問看護指示書は原則として本人や家族が主治医に依頼するものですが、訪問看護師やケアマネジャーが依頼しても問題はないことが多いです。 そのため、ケアマネジャーが中心になり誰が訪問看護指示書を依頼するのかのかじ取りをするようにします。 ただし、ケアマネジャー以外の人が主治医の先生に訪問看護指示書を依頼してくれることになったとしても、すべてをおまかせというのは良くありません。 なぜなら、 訪問看護などの医療系のサービスをケアプランに導入する時には主治医に意見を求めなければなりません。 したがって、ケアプランの原案を作成する前に主治医の意見を伺うために面談の機会を持ったり、電話をする必要があるからです。 その際に訪問看護を利用する方向で話が進んだ時には、ケアマネジャーから主治医の先生に訪問看護指示書の記入をお願いするようにすると良いでしょう。 まとめ ご利用者の状態によって訪問看護は介護保険の適応になる時と医療保険の適応になる時があります。 特に、介護保険で訪問看護を実施して、状態が悪化した場合などには一時的に特別訪問看護指示書を交付してもらうことで一時的に医療保険の適応となり支給限度額に関わらす頻回の訪問看護を受けられることになりますので、普段から主治医や訪問看護師テーションとの連携を密にし、いつでも相談できる体制をとっておきましょう。 ただし、相談をするにしても最低限の知識は勉強しておくのが専門職としては必要なことです。 これをしておかないと看護師にもドクターにも嫌われちゃいます。 彼らは常に勉強する姿勢ですので勉強しないケアマネは嫌がられます。 分かりやすく参考になる電子書籍をご紹介しておきます。 移動時間などのっ隙間時間を有効活用してスキルアップしてくださいね。
次の訪問看護サービスを利用している・提供していると、 「特別訪問看護指示書」という単語を耳にすることがあると思います。 いまいちピンと来ないかもしれませんが、 これを活用することでより訪問看護の幅がぐっと広がり、 サービスを必要としている人が、よりサービスを受けやすくなります。 特別訪問看護指示書とは 特別訪問看護指示書とは、 急性増悪や退院直後・ターミナル期など、頻回の訪問看護が必要となった場合に交付されます。 (サービス担当者はよく「特指示」と約したりします。 ) 在宅サービスの適応の多くは、厚生労働省が対象となる疾患や状態を定めています。 それに対して、特別訪問看護指示書は、 「頻回な訪問が必要と主治医が判断する方」が適応となります。 特別訪問看護指示書を発行できる正当な理由は以下の3つです。 特別訪問看護指示書が交付された場合、週4日以上の訪問が可能になります。 ) 介護保険対象の利用者の場合であっても、 医療保険による訪問看護に切り替わります。 特別訪問看護指示書が交付されるときに気をつけておきたいポイント• 週4日以上訪問する必要があります。 指示期間は14日間まで。 回数制限はなし。 交付は原則として月1回。 いつでもいつまでも使えるものではないので、 本当に必要なタイミングできちんと交付してもらい、 十分なサービスを提供できるようにしておくことが大切です。 ただ、ここでちょっとした裏技があります。 先ほどお伝えした通り、 特別訪問看護指示書は月1回、月に14日まで、 という制限があります。 しかし、この14日というのは 「月をまたぐことができる」のです。 なので、 月途中から特別指示書が交付された場合、数日間月をまたぐことになります。 そこで、月をまたいで終了した次の日から 次の月の特別訪問看護指示書を交付してもらうと 合計で続けて28日間続けて訪問看護を受けることができます。 特別訪問看護指示書を上手に活用してどのようにサポートできるかが、 在宅療養における大事なポイントになります。 もちろん特別看護指示書が出ていなくても、 適応となる疾病や状態に当てはまれば、 週4回以上の訪問、 1日に複数回の訪問、 2か所以上のステーションの併用、 複数名の訪問看護、 長時間の訪問看護、 などが可能となる場合もあります。 ご自身やご家族、担当している利用者さんが対象となるかどうかは 主治医や病院のソーシャルワーカー、担当のケアマネージャー、 訪問看護ステーションに相談してみてくださいね。 【訪問看護のことをもっと知りたいなら】 エポックでは、自費訪問リハビリサービス・整体院・セラピスト向けセミナーを行っています。 リハビリ 理学療法士 作業療法士 エポック セミナー 整体院 訪問看護 医療保険 介護保険 特別訪問看護指示書 特指示 看護 EPoch.
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