他の登場人物についての設定も考えてはいますが、最終決定ではないのでまた今後書こうか検討しています。 (ほとんどは変更無しだと思いわれますが) [newpage] 魔法、それが伝説や御伽噺の産物では無く現実のものとなってもうすぐ一世紀が経とうとしていた。 今年も新入生の季節が訪れた。 国立魔法大学付属第一高校 通称『魔法科高校』は、 成績が優秀な『一科生』と、その一科生の補欠『二科生』で構成され、 彼らはそれぞれ『花冠 ブルーム 』、『雑草 ウィード 』と呼ばれていた。 [newpage] 「お兄様!」 「どうしたんだい深雪?」 「いえ、意外と早くに着いてしまった様ですし、そこのベンチで休憩をしませんか?」 誰から見ても二人はとてもお似合いのカップルに見えていた様だが事実二人は血の繋がっている兄弟である。 「お兄様。 妹とはいえ、相手が絶世の美女である為とても恥ずかしい気持ちになる。 しかし、妹である。 卑猥な気持ちは全く持たない(様に制御している)。 昔からずっとこの調子であった為、妹へのおかしな感情は持たなくなっている。 次期四葉家当主候補ものあろう人がシスコンでした。 だなんて世間も家族も許さないだろう。 「深雪よせ。 そんなにくっつかれると困るだろう。 だが好きにも様々な種類がある。 俺の『好き』の意味は家族として、妹として『好きだ』ということだよ。 「そろそろ俺は行かないといけないな。 遅れる事は許されないだろうし、早めに行く事にするよ。 お兄様の勇姿は席の方で見させて頂きます!」 「じゃあ行ってくる」 深雪はもう少し一緒に居たかったであろうが兄の言う事には逆らえないし、頭を撫でて貰ったから達也の腕にキツく巻かれた腕を解いた。 」 「新入生の方ですね?」 そこには十師族の中でも影響力があり、四葉とはあまり関係の良くない七草家の長女 七草真由美が居た。 「私は此処の生徒会長をしている七草真由美といいます。 ななくさ(七草)とかいて さえぐさと読みます。 」 無論深雪は七草真由美という名前を知っているのだが、真由美本人は深雪の事を知らない。 正確には覚えていないと書いた方が適切だろうか。 「私は四葉深雪と申します。 」 「!あの四葉達也さんの妹さんだったのね!兄に次いで入試総合成績2位のね!そう、これからもよろしくね」 ニコリと笑ったその顔に男だけではなく女性にも効きそうだが、深雪には通用しなかった。 「こちらこそこれからよろしくお願いします致します。 」 「かいちょー。 「まだ、少し時間もあるし散歩でもしましょう」 一人で歩いているが向けられている視線は物凄い多い人数であった。 辺りを散歩していると良い時間になった為会場へと向かった。 会場に入る途中、一人の男子が歩み寄って来た。 「同じ新入生ですね。 自分は森崎駿と言います。 これからよろしく」 「こちらこそ。 四葉深雪と言います。 同じ一科生同士仲良くしましょう。 むしろ、フレンドリーに話しかけて貰った方が嬉しいです。 」その後の笑顔に性別関係無く、多くの新入生が見蕩れていた。 会場の中に入ると前列と後列で一科生、二科生と別れていた。 特に目立ちたい訳ではないので深雪も前列に座ったが、彼女は知っている。 (一科生よりも二科生の方が社会に出る時には有利だと言う事を)もちろん特化しているジャンルがあるからという訳だ。 一科生の中でも達也や、深雪には関係の無い話ではある。 席につくと隣には二人の女新入生がいた。 「はじめまして。 四葉深雪と言います。 これから三年間よろしくね」 すると二人のうちすぐ隣にいた方から声が発せられた。 「こちらこそよろしく。 私は北山雫。 もしかしてあの四葉の人?」初対面にしてはやや問題がある様にも思えるがこれが彼女の性格なのだろう。 「ええ、そうよ。 でも同じ同級生としてフレンドリーに話したい」 「うん、分かった。 よろしくね四葉さん」 「よろしく北山さん。 」 「わ、私は光井ほのかです!前からずっと気になってました!」 「入試の時に見てたらしいよ」雫が助言する。 「よろしく光井さん。 」 〜ただいまより、第一高校入学式を行います。 〜 [newpage] 〜生徒会長挨拶〜 続きまして 〜新入生総代答辞〜 新入生代表、四葉達也さん よろしくお願いします。 「もしかしてお兄さん?」 「ええ、そうよ。 」 「お二人は双子なんですか?」相変わらずほのかは丁寧語だが、これもこういう性格なのだろう。 「違うわ。 お兄様と私は兄弟で、お兄様が4月生まれ、私は3月生まれなの。 」 「なるほど。 それにしても兄弟揃って美男美女とは羨ましい。 」 入学式が終わってからも色々話すうちに三人は打ち解けていった。 「深雪、教室覗いていかない?」 「私はお兄様を待ってるわ雫。 ほのかと二人で先に行っていて良いわよ」 「お兄さんと話してみたいし、待ってるよ。 ね、ほのか?」 「う、うん。 そうだね。 」 少しすると達也が現れた。 深雪達のいる所に行くまでにもその姿に魅了されている女子生徒がほとんどだった。 「悪いな深雪。 少し遅れてしまったよ。 」 「よろしく。 四葉達也だ。 深雪とは仲良くしてやってくれ。 」 「お兄さんよろしくお願いします。 」 「お兄さんよろしくお願いします!」 「お兄さんは止めてくれ笑 これでも同じ学年だ。 俺の事は深雪と苗字が同じだから達也で良い。 」 「よろしく達也さん」 「達也さんよろしくお願いします!」 「私達の事も名前で呼んでくれると嬉しいなぁ」 「あぁ。 雫、ほのかどちらもよろしく。 二人ともクラスは何処だ?俺はAだが?」 「お兄様。 私もA組です。 」 「私も」 「私もです!」 「なら一度教室を覗いてみようか。 」周りからは雫とほのかを羨む目と嫉妬の目が向けられていた。 少し歩いた所で現生徒会長 七草真由美に出会った。 「これは真由美さん。 お久しぶりです。 それには目にしていた誰もが驚愕の表情をしていた。 ではまた明日ねぇ〜」そう言うと真由美は抱きつくのを止めてもと来た方へと歩いていった。 」 雫とほのかはというとあまりの雰囲気に何も言うことが出来ない。 「また家で説明してあげるから、落ち着いてくれ。 「皆さんよろしくお願いします。 」まずは達也が挨拶をした。 それに続き三人も挨拶をしていった。 クラスに美男美女が来て、クラスメートはとても嬉しそうにしていた。 一方で他のクラスと思われる生徒達は皆ため息を吐いていた。 1クラス25人なのだが、このクラスは女子の割合が少し高いらしい。 15人が女子、10人が男子という内訳だ。 15人と他のクラスであろう女子達は殆ど皆達也の方へと視線が注がれていた。 定期的に出したいですが、忙しい時もあるので不定期になると思います。 コメントをして頂けると大変嬉しいです。 他の登場人物についての設定も考えてはいますが、最終決定ではないのでまた今後書こうか検討しています。 (ほとんどは変更無しだと思いわれますが)[newpage] 魔法、それが伝説や御伽噺の産物では無く現実のものとなってもうすぐ一世紀が経とうとしていた。 今年も新入生の季節が訪れた。 国立魔法大学付属第一高校 通称『魔法科高校』は、 成績が優秀な『一科生』と、その一科生の補欠『二科生』で構成され、 彼らはそれぞれ『花冠 ブルーム 』、『雑草 ウィード 』と呼ばれていた。 [newpage] 「お兄様!」 「どうしたんだい深雪?」 「いえ、意外と早くに着いてしまった様ですし、そこのベンチで休憩をしませんか?」 誰から見ても二人はとてもお似合いのカップルに見えていた様だが事実二人は血の繋がっている兄弟である。 「お兄様。 妹とはいえ、相手が絶世の美女である為とても恥ずかしい気持ちになる。 しかし、妹である。 卑猥な気持ちは全く持たない(様に制御している)。 昔からずっとこの調子であった為、妹へのおかしな感情は持たなくなっている。 次期四葉家当主候補ものあろう人がシスコンでした。 だなんて世間も家族も許さないだろう。 「深雪よせ。 そんなにくっつかれると困るだろう。 だが好きにも様々な種類がある。 俺の『好き』の意味は家族として、妹として『好きだ』ということだよ。 「そろそろ俺は行かないといけないな。 遅れる事は許されないだろうし、早めに行く事にするよ。 お兄様の勇姿は席の方で見させて頂きます!」 「じゃあ行ってくる」 深雪はもう少し一緒に居たかったであろうが兄の言う事には逆らえないし、頭を撫でて貰ったから達也の腕にキツく巻かれた腕を解いた。 」 「新入生の方ですね?」 そこには十師族の中でも影響力があり、四葉とはあまり関係の良くない七草家の長女 七草真由美が居た。 「私は此処の生徒会長をしている七草真由美といいます。 ななくさ(七草)とかいて さえぐさと読みます。 」 無論深雪は七草真由美という名前を知っているのだが、真由美本人は深雪の事を知らない。 正確には覚えていないと書いた方が適切だろうか。 「私は四葉深雪と申します。 」 「!あの四葉達也さんの妹さんだったのね!兄に次いで入試総合成績2位のね!そう、これからもよろしくね」 ニコリと笑ったその顔に男だけではなく女性にも効きそうだが、深雪には通用しなかった。 「こちらこそこれからよろしくお願いします致します。 」 「かいちょー。 「まだ、少し時間もあるし散歩でもしましょう」 一人で歩いているが向けられている視線は物凄い多い人数であった。 辺りを散歩していると良い時間になった為会場へと向かった。 会場に入る途中、一人の男子が歩み寄って来た。 「同じ新入生ですね。 自分は森崎駿と言います。 これからよろしく」 「こちらこそ。 四葉深雪と言います。 同じ一科生同士仲良くしましょう。 むしろ、フレンドリーに話しかけて貰った方が嬉しいです。 」その後の笑顔に性別関係無く、多くの新入生が見蕩れていた。 会場の中に入ると前列と後列で一科生、二科生と別れていた。 特に目立ちたい訳ではないので深雪も前列に座ったが、彼女は知っている。 (一科生よりも二科生の方が社会に出る時には有利だと言う事を)もちろん特化しているジャンルがあるからという訳だ。 一科生の中でも達也や、深雪には関係の無い話ではある。 席につくと隣には二人の女新入生がいた。 「はじめまして。 四葉深雪と言います。 これから三年間よろしくね」 すると二人のうちすぐ隣にいた方から声が発せられた。 「こちらこそよろしく。 私は北山雫。 もしかしてあの四葉の人?」初対面にしてはやや問題がある様にも思えるがこれが彼女の性格なのだろう。 「ええ、そうよ。 でも同じ同級生としてフレンドリーに話したい」 「うん、分かった。 よろしくね四葉さん」 「よろしく北山さん。 」 「わ、私は光井ほのかです!前からずっと気になってました!」 「入試の時に見てたらしいよ」雫が助言する。 「よろしく光井さん。 」 〜ただいまより、第一高校入学式を行います。 〜 [newpage] 〜生徒会長挨拶〜 続きまして 〜新入生総代答辞〜 新入生代表、四葉達也さん よろしくお願いします。 「もしかしてお兄さん?」 「ええ、そうよ。 」 「お二人は双子なんですか?」相変わらずほのかは丁寧語だが、これもこういう性格なのだろう。 「違うわ。 お兄様と私は兄弟で、お兄様が4月生まれ、私は3月生まれなの。 」 「なるほど。 それにしても兄弟揃って美男美女とは羨ましい。 」 入学式が終わってからも色々話すうちに三人は打ち解けていった。 「深雪、教室覗いていかない?」 「私はお兄様を待ってるわ雫。 ほのかと二人で先に行っていて良いわよ」 「お兄さんと話してみたいし、待ってるよ。 ね、ほのか?」 「う、うん。 そうだね。 」 少しすると達也が現れた。 深雪達のいる所に行くまでにもその姿に魅了されている女子生徒がほとんどだった。 「悪いな深雪。 少し遅れてしまったよ。 」 「よろしく。 四葉達也だ。 深雪とは仲良くしてやってくれ。 」 「お兄さんよろしくお願いします。 」 「お兄さんよろしくお願いします!」 「お兄さんは止めてくれ笑 これでも同じ学年だ。 俺の事は深雪と苗字が同じだから達也で良い。 」 「よろしく達也さん」 「達也さんよろしくお願いします!」 「私達の事も名前で呼んでくれると嬉しいなぁ」 「あぁ。 雫、ほのかどちらもよろしく。 二人ともクラスは何処だ?俺はAだが?」 「お兄様。 私もA組です。 」 「私も」 「私もです!」 「なら一度教室を覗いてみようか。 」周りからは雫とほのかを羨む目と嫉妬の目が向けられていた。 少し歩いた所で現生徒会長 七草真由美に出会った。 「これは真由美さん。 お久しぶりです。 それには目にしていた誰もが驚愕の表情をしていた。 ではまた明日ねぇ〜」そう言うと真由美は抱きつくのを止めてもと来た方へと歩いていった。 」 雫とほのかはというとあまりの雰囲気に何も言うことが出来ない。 「また家で説明してあげるから、落ち着いてくれ。 「皆さんよろしくお願いします。 」まずは達也が挨拶をした。 それに続き三人も挨拶をしていった。 クラスに美男美女が来て、クラスメートはとても嬉しそうにしていた。 一方で他のクラスと思われる生徒達は皆ため息を吐いていた。 1クラス25人なのだが、このクラスは女子の割合が少し高いらしい。 15人が女子、10人が男子という内訳だ。 15人と他のクラスであろう女子達は殆ど皆達也の方へと視線が注がれていた。 定期的に出したいですが、忙しい時もあるので不定期になると思います。 コメントをして頂けると大変嬉しいです。
次の今回の話は前回作者がUPした『第三高校の劣等生part1』を修正したものです。 今回が初めての方は、この項は飛ばし読みして構いません。 一気に半分ほど下へ進んで『はじめに』へどうぞ! 前回のキャプションにも理由を追加したので、そちらを読んで頂いた方も大丈夫です。 「あ、これオリキャラ入れると無駄に話長くなるな」 ようは、元からオリジナル話を趣味でやってきた作者のオリキャラへの愛が暴走してしまいました 笑 スミマセン。 長々と説明をしてスミマセン。 深雪さんは妹のままです。 お姉さまLOVEです。 知識はアニメや漫画、wiki等のネット情報から成り立っています。 」 「は?」 何なんだ、この男は? とでも言いたげな怪訝な瞳で、目の前の少女は将輝を見ていた。 そんな痛々しい視線にも負けず、顔を真っ赤に染め上げながらも少女の姿からは目を逸らない。 いや、内心は恥ずかしさでいつ折れてもおかしくないが。 クリムゾン・プリンスとまで呼ばれ、人々から称えられる一条 将輝は入学式のこの日、新入生の間で既に注目の的だった。 何とかして彼に近づきたいと、大半の者が狙っている。 けれども、王子の瞳を釘付けにしたのは、他でもない普通科生の少女であった。 将輝は式の前に偶然彼女を目にしてから、ずっと目を離せない。 親友が答辞をしている間も、生徒会長が話している間もずっと、少女が座る後ろの座席にチラチラと目を配っていた。 何故か気になって、仕方がない。 式の終了後。 決意を固めた将輝は、人目もはばからずに冒頭の言葉を大声で言ったのだ。 だが、しかしどうしたものだろう。 このあとのことは何も考えていなかったのだ。 今さらながら、将輝は血の気の引いていく感覚に陥る。 「 いや、俺なんであんなこと言ったんだ? もっと他に台詞あったよな!? あれじゃ、よくあるナンパの定番みたいだし・・・。 あ、それにしてもこの子、髪が綺麗だな。 自分の頭を抱え、将輝は項垂れた。 「まったく、何やってるんだよ将輝」 ナイスタイミングで現れた親友・吉祥寺 真紅郎。 彼は何やら疲れたような、呆れたような表情をしている。 「あのさ、将輝。 ガヤガヤと、既に新入生が波を、輪を作り将輝たちを囲み、誰もが不可解そうな顔をしこちらを眺めている。 「な、何でもっと早く止めてくれなかったんだジョージ!? 参謀の名が聞いて呆れるぞ!」 「その言葉そっくり返すよクリムゾン・プリンス! ぼーっとしてたと思ったら急に走って彼女のとこに向かってさ!! 」 「おい。 用がないなら俺はもう帰るぞ」 少女は何となく不機嫌そうな雰囲気を出していた。 表情こそは変わらないものの。 あ、いや! と将輝がしどろもどろで止めようとした矢先、真紅郎がスッと前に出た。 「まぁそう言わないでさ。 」 「何で君の方が驚くのさ。 ・・・彼女は、入試の筆記テストで平均点96点。 特にあの難題だった魔法理論と魔工学で満点を取った前代未聞の新入生。 筆記なら首席の僕より圧倒的に点数が上。 ただ、実技の点が思わしくなかっために普通科生入りしてしまった極めて奇特な存在。 だから気になってたんだよ」 今、初めてそのことを知ったよ。 何て言ったらまたきっと、呆れた目で見られるから将輝は口を閉ざした。 「カーディナル・ジョージに興味を抱いてもらえたのはありがたいな」 「こちらこそ、僕のことを知っていてもらえて嬉しいよ。 で、さっきからお粗末で情けない姿を晒してしまっているのは僕の親友の一条 将輝だよ。 迷惑かけた上でこんなこと言うの申し訳無いけど、仲良くしてもらえるといいな」 「なぁジョージ。 どうして俺のことを不甲斐なく言う上に、そんな保護者みたいな口振りなんだ」 「必要、然るべきことだからだよ」 真顔で言ってのける親友に、将輝はぐうの音も出せなかった。 達也もずっと無表情のまま。 まさか、もはや嫌われてしまったのだろうか。 そんな将輝の後ろ向きな考えは杞憂だと告げるように、達也は一歩前に踏み出た。 「いや、俺の方こそ二人に声をかけてもらえてありがたいよ。 こちらの挨拶が遅れてすまない。 俺は司波 達也だ。 こちらこそよろしく頼む」 変わらぬ表情で差し出された達也の右手。 どうしてか動揺してしまっている将輝がそれを取るのは容易ではなく、真紅郎に脇をつつかれやっと握り返すことができた。 終始バラのように顔を真っ赤に染めるクリムゾン・プリンス。 なんとも情けないその横顔に、真紅郎は一人ほくそ笑んでいた。 これから大変苦労しそうだとか、面白くなりそうだなぁ、とか・・・ [newpage] * ただいま、と言ったところでもう返事をしてくれる相手はこの家には、いない。 電気も点けずにダイニングへ進み、それまで張り詰めていた気を一気に取り払い、ソファーへ堕ちた。 やるせないほどの脱力感や空しさが襲いかかってくる。 唯一無二の存在、世界でただ一人本当の愛情を向けられる妹。 叔母の命令でそんな大切な深雪と引き裂かれ、連絡すらも許されない今、達也の心には何の情緒も沸いてこなかった。 いや、この空虚な感覚こそ、悲壮に暮れていると言うのだろうか。 わからない。 ただ、分かっているのは、遠く離れた第一高校に通う深雪の無事と平穏を願うことしかできない事実。 成すべきことは、達也が通うことになった第三高校で何も目立たず、極力他者と関わらずに、ただ己を磨く三年間を過ごすこと。 いつか、深雪を四葉から解放できるように。 だからこそ、本当は一条や吉祥寺とは関わりたくはなかった。 あんな目立つ二人と。 けれども、あの状況では二人を蔑ろにすることはむしろ悪影響であるし、好意的な者を無下に扱えるほど達也も非情になれなかった。 「 まぁ、あの二人は専科。 俺は普通科だ。 よっぽどのことでもない限り、長い付き合いなんてすることにはならないだろう 」 廊下ですれ違った時に社交辞令をする程度の、そんな関係。 この時の達也は本気でそう思っていた。 達也は瞳を閉じた。 [newpage] * 「いい?将輝。 こういうのはタイミングと態度が大切なんだ。 相手が席に着くのを見計らって、涼しい表情で、自然と入っていくんだ。 あとは僕たちが他の誰かに捕まらないようにする、それだけだ」 「なあジョージ。 何で司波さんを昼食に誘うだけなのに、そんな何かミッションでもするかのように俺に説明するんだ?」 そう言うと、真紅郎の顔の表情筋は笑顔で固定し、貼り付けられたように笑った。 「誰のための講座だと思ってるのさ?朝から遠くから眺めるばかりで声もかけられなかった、どこぞのプリンスのためだろ!? 僕から提案しなかったら食堂にもこれなかったくせに!! 」 「俺だって声はかけようとしたさ!ただその・・・ほら、出会いがああだっから。 もしかして嫌がられたりとか、しないかな、と」 「それがヘタレだって言うんだよ」 グサリ。 なんだか、ここ二日間の真紅郎の言葉は将輝の胸によく突き刺さる。 今日は入学二日目。 時刻は昼時。 たくさんの生徒が昼食をとるために、この食堂に集まっていた。 将輝たちはこの場を利用しようとしている。 あたかも偶然居合わせたようにして、ここに来るだろう達也を昼食に誘おうという算段だ。 ちなみに、彼女が食堂に来るのは確定らしい。 真紅郎が言うには「彼女は朝からお弁当箱の類いは持っていない。 だから食堂に来るはずだ」とのこと。 何はともあれ、色々な意味で早く来てほしい。 先程から将輝の心臓の脈が、異常なまでに早い。 早くこの緊張を何とかしたいのだ。 もっとも、達也が現れたところでまた、別な意味で緊張してしまうのだから解消されないだろう。 そんなことにも気付かないくらい、将輝は目の前のことでいっぱいだった。 「あ、来たよ将輝!」 「どこだ!? 」 真紅郎の視線の先を見れば、たしかに達也が一人で歩いていた。 ・・・うん、相変わらず綺麗な長い黒髪だ。 ではなくて。 これから将輝は達也へ声をかけるのだ。 そう思うと、心臓の鼓動が一気に速まる。 「将輝、行くよ!もう席を決めたみたいだから」 待ってくれ! なんて通じる時間は無かった。 真紅郎は遠慮なく達也に向かっていく。 もう先方は将輝たちを視認しているようだ。 「一条に、吉祥寺」 「やぁ、司波さん。 君も食堂に来てたんだね。 僕達も、これから昼食にするんだ」 さも「今来ました」と言うようなポーカーフェイスを決める真紅郎。 次はそっちの番だ、とバレないよう肘で小突いてきた。 そうだ。 大事なのは涼しい表情だ。 将輝は悟られないように深呼吸をしてから言葉を続けた。 「し、司波さん昨日ぶりだね。 その、『偶然』だな。 いやさ、もしかして司波さんも食堂に来ないかな、と思ったけどうん!本当に『偶然』だな!よかった!! 」 言い終えた瞬間、左のつま先に痛みがのし掛かった。 真紅郎が思いきり踏みつけてきたからだ。 こればっかりは自分が悪かったと将輝も反省している。 何だかもう、バレてるんじゃないだろうか。 「・・俺に何か用があったのか?」 案の定、達也には勘づかれていた。 将輝は顔に、どんどん熱が集まっていくのを感じる。 しかし、恥ずかしさで何も言えない間も、達也の訝しげな瞳は将輝を見据えていた。 」 「ちょっと将輝!? 」 もう、どうにでもなってしまえ。 半ばやけくそで声を張り上げた将輝の顔は、クリムゾン・プリンスの名の通り、紅い。 耳まで真っ赤っか。 そんな将輝の様子に、ブレーン真紅郎さえも動揺しているようだった。 「何言ってんだ、引かれるだろ!」と顔に書いてある。 「・・・本当に、それだけなのか?」 恐る恐る達也を見ると、彼女はキョトンと、目を丸くしていた。 「えっと、そうなんだが。 ・・・すまない、迷惑だったな」 「そんなことはないさ。 むしろ、俺の方が身構え過ぎていた。 ・・・誘いとして、受け止めても良いんだな?」 「あ、ああ!」 「そうか。 ありがとう」 初めて見る、微笑み。 僅かに口角と目元を緩めただけ。 だけど将輝の瞳にはとても儚く、美しく映った。 どうやら暫く見とれていたようで、真紅郎に小突かれて、やっと現実に戻る。 それから三人で席に着き、自働配膳機から頼んだメニューを受け取った。 やはり達也を前にして緊張してしまった将輝は、他愛も無い世間話を続けるのもやっと。 真紅郎が話題を提供したり、合いの手をしてくれなければ成立していなかっただろう。 それでも先日よりか、達也は警戒を解いてくれている様子だ。 それだけで将輝の心は、どうしようもないくらい満たされていく。 どうしてだろう? この感情の名も、その理由も分からない。 けれどそんなことはどうでも良いくらい、穏やかな心地好さに包まれていた。 だから数分後、突如としてそれが壊されるなど、思ってもみなかった。 [newpage] * なんだって、このようなことになってしまったんだろう。 原因は分かってはいるけれど、やはり『彼ら』の言動に、将輝は賛同も理解もできない。 ただ、達也と一緒にいたいだけなのに。 何故その邪魔をされるのだ。 どうして専科と普通科の問題が関わるのか。 爆裂を発動して脅かしてやりたいくらいには、今の将輝は内心苛立っていた。 「一条君、吉祥寺君。 そろそろいいだろう?いい加減、そこの普通科生とは離れたほうがいい」 「そうよ。 それより私達と午後の予定でも立てましょう?同じ専科生同士で」 将輝たちが大体箸を置き始めた頃、彼らは少しの遠慮も見せずにやって来たのだ。 その腕に輝くのは、将輝や真紅郎と同じ八等星。 せっかくの楽しかった雰囲気はバラバラに壊され、場が張り詰めていった。 後で達也から聞いた話だが。 どうやら将輝が彼女に声をかけた時辺りから、専科の生徒が面白くなさそうな、敵意を込めた眼差しをこちらに向けていたらしい。 優等生の専科と、劣等生とも言える普通科に入学時から分けられるこの魔法科高校。 そんな専科生にエリート意識が生まれることは、珍しくもない。 むしろ大半がそうなる。 もっとも、他の第一高校と比べたら、差別意識は第三高校のほうが割かし薄いらしいが。 とにもかくにも。 そのような背景があるため、普通科生と共に食事をとっていた将輝たちの姿は、専科生にとっては面白くなかったのだろう。 さらに言うなら、将輝と真紅郎は新入生首席と入試二位。 そんなエリートコンビとならお近づきになりたい。 なのに、先に普通科の生徒が仲良くなったのが羨ましいのだろう。 「悪いけど、今回はお引き取り願えないかな?さっき、この後は三人で魔法授業の見学に行こうって約束したばかりなんだ」 比較的人当たりの良い真紅郎も、表面上だけは悪びる程度であった。 言葉の節々に棘が伺える。 相変わらず何の表情も浮かべずに、彼女は言葉を続けた。 「彼らと行ってきたらどうだ?明後日からは同じ教室で授業を受けるのだし、今の内に交流を深めたほうがいいだろ。 俺とはその後、気が向いた時にでもまた話そう」 「なっ、君こそ何を言ってるんだ!? 親しくなるのに優先順位も何もないだろ!それに俺はっ、司波さんともっと仲良くなりたいから、このあとも一緒にいれたら・・・と・・?」 オレハ ナニヲクチバシッタ? 言ってしまったが後の祭り。 将輝の顔はボンッと効果音が鳴りそうなくらい、たちまち真っ赤に、熱を帯びる。 またも親友の視線が痛い。 見なくてもわかる。 「そういうの、何回目だよ?」と哀れそうな目をしているはずだ。 「一条・・・お前って、案外恥ずかしいことを平気で言うやつなんだな」 全く平気じゃない。 頼むから、達也には真顔でそんなことは口にしないでほしかった。 悪い意味で感心されている気がする。 将輝の羞恥心はもう、限界に達していた。 しかし、そんな将輝とは裏腹に、達也の瞳は何かを構えるように細められてい。 「正直なのは結構だが、時と場所によるぞ」 「本当、将輝ってたまにやらかしてくれるよね」 いつの間にか真紅郎も臨戦態勢に入っていた。 何故かなんて、目の前の光景を見れば一目瞭然だ。 絡んできた専科生の数名が、その手にCADを構えていた。 「き、君達は自分の立場を理解していないんじゃないか!? そこの劣等生も調子に乗りやがって!」 攻撃重視の特化型拳銃式のCAD。 複数の銃口から、起動式が立ち上げられる。 攻撃魔法、瞬時にそう判断した将輝は自身のホルスターに手をかけた。 まさにその時だった。 「大丈夫だ、一条」 「司波さん!? 何をっ」 達也の両腕に装着された腕輪型CADが、起動式を立ち上げる。 「 何が、起きたんだ 」 魔法を妨げられた本人たちはもちろん、将輝やあの真紅郎も、更には周りに居合わせた他の生徒たちにまでざわめきが走る。 ただ一人、長い黒髪をなびかせた少女だけが、相も変わらず無表情でそこに立っていた。 さあ頑張れ、私の親指と 特に スマートフォンよ。 重たくなってる場合じゃないぞ ゜ロ゜; 次ページにはオマケで、達也さんたちの簡易プロフィールが載っています。 見ても見なくても大丈夫です。 最愛にして唯一無二の存在である妹・深雪と無理矢理引き裂かれ、内心は尋常ではない淋しさと空虚を抱えている。 高校に入るまでは男として育てられてきた。 なので、未だに男口調が抜け切らず。 周囲に自分の秘密を知られないために、高校三年間は極力誰とも関わらずに過ごす予定だった。 しかし、将輝たちに振り回される内に「あれ?何でいつの間にこうなったんだ」となる。 将輝の気持ちには気付かないフリでなく、マジで気が付いていない。 朴念仁。 身長は170㎝。 原作の達也さんより5㎝低いだけで、女子にしては高い。 深雪に懇願されて伸ばし続けた長い髪をハーフアップにしている。 胸は深雪と同じくらい。 時たま出る将輝への苦言も、彼を思ってのこと。 本心でもそう思ってるかはまた別です。 まだスタミナと精神力は余っている様子。 これからどうなるかは、親友の恋路次第。
次のスポンサードリンク 『魔法科高校の劣等生』は、小説が31巻まで、漫画は原作12巻までの編が完結後、スティープルチェース編と古都内乱編がそれぞれ1巻まで好評発売中です。 小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載後、電撃文庫から刊行され、シリーズ累計発行部数が2019年11月時点で1500万部を超えた超人気ライトノベルです。 原作番外編のほか、各編のコミカライズ、アニメ化、オリジナルストーリーでの劇場アニメ化、ゲーム化など様々なメディアミックス展開もされています。 ヒロインである主人公の妹の名台詞「さすがはお兄様です」=「さすおに」を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか? 派手なSF系バトルアクションものでありながらも、練り込まれた世界設定やご都合展開を極力控えた現実的なストーリーが魅力的な作品です。 『魔法科高校の劣等生』の31巻のあらすじと内容 今巻は「未来編」でした。 サブタイトルは前向きな将来への名付けかと思いきや、達也が目指す魔法師が戦わない世界からは遠ざかる、つまり「未だ来たらず」の方の意味というのが考えさせられます。 九島光宣から水波を無事救出し日常に戻りつつある達也と深雪ですが、そんな二人を裏腹に、海外では策略が渦巻いていました。 達也を無害化するため、あらゆる策を講じたが逆に警告を食らってしまったUSNAのエドワード・クラーク。 そして、二度にわたる達也への攻撃に完敗し、自身も深刻なダメージを負ってしまったため雪辱に燃える新ソ連のベゾブラゾフ。 今巻は、その因縁の二人と巳焼島にて決着を付けることになります。 ベゾブラゾフについては既に敗北フラグが立っていたようなものですが、達也と深雪に加え、援護という形で四葉が総力を挙げて日本軍やUSNAまで動かし、完膚なきまでに撃退してしまいました。 深雪の新魔法『氷河期』はさすがに圧倒的でしたし、ついに戦略級魔法師となり、向かうところ敵無しにまた近づいた感じがします。 規模の大きな戦闘で、兄妹が最強の魔法をぶちかまし真っ向から敵を屠っていく様はもはや『大無双』、爽快感でいっぱいです。 そうして世界に対して堂々と力を誇示したお兄様ですが、ふとした折、ようやく深雪への独占欲というものに気が付いたシーンは達也の人間ぽさを感じました。 また、愛すべきポンコツことリーナが日本に戻り、米国から正式に達也の元へ移籍することになりました。 名義上は無期限レンタルというのが何とも賢いですね。 長らく執着と因縁の絡み合った敵が一掃されたということで、次巻からはいよいよ結末へ向けて動き出すことになりそうです。 今巻では水波のことがほとんど触れられませんでしたので、次巻以降での彼女の経緯や、ラスボスこと光宣の登場と最終決戦が待たれます。 『魔法科高校の劣等生』の最新刊の発売日は? 『魔法科高校の劣等生』の最新刊はいつ頃の発売になるのでしょうか。 小説と漫画でそれぞれ発売日が違いますので、以下の表にまとめ、発売傾向を予想してみました。 5ヶ月間隔での発売になっています。 第31巻が2020年4月に出ていますので、 最新刊の第32巻は早ければ2020年7月頃の発売になると予想されます。 『魔法科高校の劣等生』の漫画の最新刊 1巻 の発売日は? 巻数 発売日 間隔 入学編(全4巻) 第01巻 2012年09月10日 — 第02巻 2013年01月26日 4ヶ月 第03巻 2013年07月27日 6ヶ月 第04巻 2013年12月27日 5ヶ月 九校戦編(全5巻) 第01巻 2014年04月10日 — 第02巻 2014年09月10日 5ヶ月 第03巻 2015年03月27日 6ヶ月 第04巻 2015年10月27日 7ヶ月 第05巻 2016年07月27日 9ヶ月 横浜騒乱編(全5巻) 第01巻 2014年04月10日 — 第02巻 2014年09月10日 5ヶ月 第03巻 2015年01月10日 4ヶ月 第04巻 2015年06月27日 5ヶ月 第05巻 2015年11月27日 5ヶ月 追憶編(全3巻) 第01巻 2014年06月10日 — 第02巻 2014年12月10日 6ヶ月 第03巻 2015年09月10日 9ヶ月 夏休み編(全3巻) 第01巻 2017年02月10日 — 第02巻 2017年08月10日 6ヶ月 第03巻 2018年02月10日 6ヶ月 会長選挙編(全1巻) 第01巻 2018年10月10日 — 来訪者編(全7巻) 第01巻 2016年07月27日 — 第02巻 2016年12月27日 5ヶ月 第03巻 2017年06月09日 6ヶ月 第04巻 2018年03月10日 9ヶ月 第05巻 2018年08月10日 5ヶ月 第06巻 2019年09月10日 13ヶ月 第07巻 2019年09月10日 0ヶ月 ダブルセブン編(全3巻) 第01巻 2017年09月27日 — 第02巻 2018年07月27日 10ヶ月 第03巻 2019年09月27日 14ヶ月 スティープルチェース編 第01巻 2019年11月09日 — 古都内乱編 第01巻 2019年11月09日 — 四葉継承編 第01巻 未定 — 師族会議編 第01巻 未定 — 現在はダブルセブン編(原作12巻)までが完結済で、4編が連載中です。 掲載誌や作画担当が各編によって違うため、発売間隔の平均を取ることは難しいですが、最新の連載2作品を予想してみましょう。 四葉継承編は『月刊Gファンタジー』2020年1月号から、師族会議編は同誌の2020年4月号から連載開始となっています。 収録話数を考えると、 四葉継承編の第1巻は2020年7月頃、師族会議編の第1巻は2020年10月頃の発売になりそうですね。 『魔法科高校の劣等生』の最新刊以降を読む方法 『魔法科高校の劣等生』を最新刊まで読み終えてしまうと、早く続きが読みたくて仕方なくなりますよね。 実は、漫画版であれば今すぐにでも最新話を読むことができるんです。 残念ながら無料のWEBサイトで読むことは叶いませんが、以下でご紹介する月刊誌をぜひチェックしてみて下さい。 『魔法科高校の劣等生』の最新話は月刊Gファンタジーで読める 『魔法科高校の劣等生』の四葉継承編と師族会議編は、月刊Gファンタジーで連載されています。 こちらであれば、単行本収録前の最新話を読むことができてしまいます。 冊子版もデジタル版もありますし、月刊Gファンタジーには他にもたくさん面白い作品が連載されていますので、新しく好きな漫画を探してみるのもオススメですよ。 『魔法科高校の劣等生』の最新刊はU-NEXTでお得に読める 作者に貢献と応援をしたいけれど、このご時世、可能なら少しでもお得に本が読みたいという読者の切実な気持ちもありますよね。 『魔法科高校の劣等生』の小説版と漫画版は、U-NEXTで購入することができます。 U-NEXTだと、 無料登録時に600ポイントがもらえます。 対して『魔法科高校の劣等生』の最新刊の価格は693ポイントなので、600円分免除してもらって、93円で買えるのと同じです。 普通の店舗の9分の1の価格で購入できるのですから、お得ってレベルじゃないでしょう。 しかも電子書籍ならスマホがあれば事足りるため、保管場所に困らないのが利点ですね。 U-NEXTならば僅か93円で『魔法科高校の劣等生』の最新刊が読めるので、『魔法科高校の劣等生』の最新刊をお得に読みたい方は、ぜひU-NEXTを使ってみてください! 『魔法科高校の劣等生』の32巻のネタバレを予想 おなじみのお兄様無双だけでなく、深雪の新魔法もとてつもない規模のものとなった第31巻。 戦略級魔法師を取り揃え、もはや兄妹の向かうところ国であろうと敵無し、と言えそうなほど強くなりました。 長らくの因縁の敵が排除されスッキリしたところで、以前の発表通りであれば、第31巻「未来編」の後は短編集の「卒業編」で完結を迎えることとなります。 30巻を越える長期作品の幕引きは愛読者にとって寂しい気分にもなりますが、終結までのしばらくの間だけでも、司波兄妹が平穏に暮らせる日々が描かれてほしいものです。 次巻のサブタイトルは作者曰く「秘密」とのことですので、そちらの発表も楽しみに待ちたいところですね。 『魔法科高校の劣等生』のあらすじ 西暦1995年から歴史が分岐した、架空の近未来が舞台です。 かつて「超能力」と呼ばれていた先天的に備わる能力が「魔法」という名前で体系化され、魔法師の育成が国策の時代にもなりました。 時は西暦2095年、魔法技能師を養成するための高等学校へ二人の兄妹が入学します。 エリートとして将来を約束された妹・司波深雪は、優等生の集う「一科生(ブルーム)」へ。 ある欠陥を抱えている兄・司波達也は、劣等生の集う「二科生(ウィード)」へ。 互いを大切に想い合う兄妹でしたが、家系の次期当主候補やそのガーディアンとしてその身を束縛されてもいます。 そんな二人がさまざまな波乱に巻き込まれながら、魅力的なキャラクターたちと共に抗い、自分たちの自由を掴み取るべく奮闘していく物語です。 まとめ 「魔法」が技術として確立した時代、架空の近未来が舞台という壮大な世界観と、主人公の達也・深雪兄妹を始めあらゆるタイプの揃った魅力的なキャラクターたちが描かれる『魔法科高校の劣等生』。 SFエンターテイメントにこだわった現実的なストーリーだけでなく、強い主人公が無双しスカッとする戦闘シーン、可愛らしい女子キャラたちに囲まれるドタバタや学生らしい日常など、楽しめるラノベ要素がふんだんに詰まった作品です。 アニメーションでは、「来訪者編」が2020年10月からの放送が予定されていますし、長らく続いた本編の完結間近ともあり、ファンの盛り上がりは既に最高潮へ達しています。 家で過ごす時間の増えたこの機会に、ぜひ読んでみてくださいね。
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