概要 [ ] に変生したキアラから生まれた。 略歴 類い希なる救世主としての資質をすべて己の為に使い、人ならざるものに変生した者。 その誓願と望みは辛くも水際で断たれたが、消滅の間際に自分もまた力の一部をアルターエゴとして残していたため、一時的とは言えカルデアにサーヴァント召喚されることを可能としていた。 その理由は、同じ『快楽』から生まれたという共通点を持ちつつも、快楽に沈んだ自身に対し快楽の湖面から飛び立ったメルトリリスとの違いを見つけようとするためであった。 PHでの記憶を持たない主人公からは、BBと同じくいつの間にかいたサーヴァントという扱い で遺恨もなく、禁欲生活と称するサーヴァント生活を修行がてら堪能している。 表舞台に出ることはなかったが、契約中のほぼ全てのサーヴァントを含む、主人公とシオン以外の全人員がに連れ去られるという異常事態ではただ一人活動。 人物 性格は弱気、内向的、能動的。 しとやかで上品な女性だが、堅物ではない。 どんな冗談にも微笑で受け答えできる包容力と洒脱さを持つ、温かで柔らかな性格。 貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉の端々に妙な色っぽさを持つ。 温厚だが積極的。 病弱そうに見えて活発。 人情に弱く慈悲に深い。 ものの道理をとらえ、万人の心情を読み取り、彼らの立場・苦悩を正しく理解する思慮深さを持っている。 しかしその本性は自己愛と快楽をひたすら突き詰め、解脱した魔性菩薩。 柔らかなサディストであり、強かなマゾヒスト。 性的快楽のみならず、周囲の命が『自分の為に』その人生を消費し、自滅する様に最高の官能を感じ、掌の上で弄ばれた者にその過程は天上の快楽を与えるが、破滅への道を歩ませ、その姿を見守り、恍惚を感じながら微笑んでいる。 だがそれは「契約が終わるまでは禁欲生活をする」と自分に誓ったためで、目に付く者すべてを餌食にしようという考えが無くなったのみに過ぎない。 マスターへの態度は仏敵マーラへのそれ。 いつかマスターが欲望に負けて自分に溺れる時を楽しみに待ちつつ、自分の誘惑に負けないように応援している。 『EXTRA CCC』の彼女と融合したキアラから生まれたアルターエゴであるため、(あちら側からの面識こそ明らかでないものの)とある童話作家を意識したような台詞が見受けられる。 肉体年齢にはややコンプレックスを持っている。 能力 『Grand Order』の彼女にはサーヴァントの能力たりうる前歴が一切存在しなかった。 これはステータス以外にも現れており、戦闘時は『CCC』の彼女に近似した徒手空拳に加え、魔神柱のような触手を召喚して攻撃するようになっている。 もはや彼女の体内は一つの宇宙であり、極楽浄土となっている。 その中に取り込まれたものは現実を消失し、自我を説き 解 ほぐされ、理性を蕩かされる。 どれほど屈強な肉体、防御装甲があろうとキアラの体内では意味を成さず、生まれたばかりの生命のように無力化し、解脱する。 苦界である現実から解放されるその末路は、見ようによっては済度とも言える。 また、隠された特攻としてに対して特攻を持つ。 真名:殺生院キアラ [ ] に現れた聖者。 そして深海電脳楽土 SE. PHにて、『快楽』を優先する自己愛の塊として『愛欲』の理を持つ七つの人類悪・へと変生した者。 ムーンセルの存在する世界においては、類稀なる救世主としての資質を、全て己のために使ったの敵対者。 しかしカルデアが存在する世界の殺生院キアラはその経緯が大きく異なっている。 セラフィックスに流れついた彼女は一人のセラピストとして誠心誠意に務め、慎ましやかに幸福な余生を過ごす筈であり、あのような災厄の核と化す道理は無かった。 にも関わらず全てが狂いだしたのは、時間神殿から逃亡した魔神に傀儡として見立てられてからの事だった。 ところが、その魔神は善性の殻を失った彼女の本性を見くびっていたのだ。 セラフィックスに閉じ込められた者たちをいとも容易く呑み込み、いつの間にかゼパルも人間の快楽を以てしてキアラに支配されるに至った時、彼女は魔神柱を自在に操る魔人となる。 そうして数多存在する並行世界に隠されていたを取り込み、そして自らの身体をSE. PHとして、セラフィックスの"遺産"から召喚させたサーヴァントを聖杯戦争を介して取り込み、最終的に地球との一体化を目論むビーストへと変生した。 結局のところ、魔神に憑かれてからの彼女は月の裏の時と同様、その善性が最終的に自身にしか向かないことは確実となった。 その後の顛末と今に「アルターエゴ」として遺された性格は、縁ある有志ならすでにご存知の通りである。 登場作品と役柄 [ ] Fateシリーズ [ ] 期間限定イベント『深海電脳楽土 SE. PH』の終章開幕より4日後、アルターエゴ版が期間限定サーヴァントとして実装された。 PH』では更にその事について触れている。 アルターエゴでもその記憶を保持しているのか、マイルームにおいても彼について露骨な嘲りの言葉を口にしている。 幼少期に強く影響を受けた童話作家。 面識は定かではないが、『EXTRA CCC』の影響のため「牛女とかメロン峠とか全く覚えがない」と具体的に言い張るなど、苦手意識を持っている。 ビースト時、メルトリリスの認識上に於ける一回戦目において殺害に成功している。 この時はメルトリリスの添え物扱いで大して意識していなかった。 アルターエゴとなってからは積極的な誘惑はしないものの、彼(彼女)が自分自身で屈する事を密かに待ち望みながらもその抗いの日々を愉しんでいる。 自身のご本尊から生まれた分霊。 「生を謳歌する手法」としてその在り方に一目置いており、タマモナインをこっそり見習おうかと思っている。 ……カルマファージを分割して他者に分け与えていた前科があるだけに、出来そうなのが始末に悪い。 自分の業によって羽化した自分に対し、邪神と気が合った事に「元から素養があった」と見て、似た者同士仲良くしようと露骨に嘲笑している。 ビーストだった時には自分と彼女の違いが分からなかったが、「少女の快楽」と「女の快楽」の違いであり、自分とは真逆だったと一応の答えを出した。 それはそれとして思う所があるようで、次があったら両手どころか両脚も砕いてゴミ溜めに捨ててやると物騒な事を言っている。 お互いの天敵であり、"相も変わらず"相容れない存在。 その他 [ ] 『EXTRA CCC』での並行世界の自分自身。 によって彼女と同調させられ、魔性菩薩と化した。 生前の人格は『おぞましいもの』と遺している。 」 「ご指名感謝いたします。 全力で楽しませていただきますね。 」 戦闘開始時の台詞。 彼女からすればそれは戦いではなく、己の快楽のための自慰行為である。 「何もかもが塵芥。 無惨に散らす事に何の痛みがありましょう。 」 勝利時。 彼女にとって人間とは己のみ。 興味本位とはいえ味方となった今でもそれに変わりはない。 「ふふふ…ソワカソワカ。 」 モーション改修後に追加。 ルルハワにてマスター一行が聞いた謎の念仏。 はこの影響で魔導書の類とも言える同人誌「詠天流受法用心集」を描き上げてしまい、マスターも頒布しながらうわ言の如く呟いていたが… ってかやっぱ犯人はあなたですよね? 「それでは皆々様、済度の日取りでございます。 」 宝具カード選択時。 「済度」とは苦しむ人々を仏が救い、悟りへと誘う事を意味する。 「ようこそ、私の 胎内 なかへ。 たっぷりと、ご官能くださいませ。 うっふふ……うっふふふ。 あっはははは! はぁ……たまりませんわ。 『 快楽天・胎蔵曼荼羅 アミダアミデュラ・ヘブンズホール』。 行き着く先は殺生院。 顎の如き天上楽土。 うっふふふ……天上解脱、なさいませ? 『 快楽天・胎蔵曼荼羅 アミダアミデュラ・ヘブンズホール』。 渦を巻くのは万色悠滞、上求菩提の快楽天。 さぁ、蓮の華にお還りなさい。 『 快楽天・胎蔵曼荼羅 アミダアミデュラ・ヘブンズホール』。 全てを己の 胎内 なかへ取り込み、無慈悲に『救済』してしまう最低最悪の宝具。 哀れな 解脱者 ぎせいしゃはキアラと言う名の『宇宙』の中で全てを解きほぐされ、快楽と共に消え失せる。 マイルーム [ ] 「アルターエゴ、殺生院キアラ。 救いを求める声を聞いて参上いたしました。 でも……うっふふっ。 私のような女を呼ぶだなんて、何と言う方なのでしょう。 私は生きとし生けるもの、有情無情の区別なく味わい尽くす魔性菩薩。 これはもう、地獄の底までお付き合いしていただくしかありませんね。 」 『深海電脳楽土 SE. PH』終章から数日足らずという驚異的な速さで実装された、アルターエゴとしての彼女の召喚時台詞。 諦めが悪いにも程がある。 ともあれ、自分のような人類悪に変生した自己愛の塊の人間を呼び出したことについては驚きと関心を抱いたようだ。 「はあ、あの方、アンデルセンというのですか。 存じません。 私、あんな方まったく存じません。 メロン峠とか牛女とかどぶ川の毒婦とか。 ええ、そんな悪態、まったく覚えがありませんとも。 なので、間違っても同じ部屋に呼んだり、同じパーティーに入れないでくださいね。 ……後生ですよ?」 マイルーム特殊会話「」。 この発言も含めてアンデルセンに言及する際には、彼を非難しつつも顔を赤らめている。 に対する趣返しといったところか。 ただし『Grand Order』のキアラは『EXTRA CCC』のキアラとは別の人生を辿っているため、そういう意味ではアンデルセンは存じていない。 『EXTRA CCC』で言われた悪口を覚えているのは、上述通りあちら側のキアラと融合した影響が残っているためであろう。 ただし、田中理恵氏によるとこの発言について 「好きすぎて言われた事全部覚えてるってやつですね?」とコメントしている。 そしてとはゲーム的にも非常に相性が良いため、このお願いは一生叶うことはないだろう…。 「まあ、あの方もサーヴァントになっていたのですね。 黒い肌と白い髪、二丁拳銃。 うふふ、因果なものです。 私という悪を倒すため、私を慕う無辜の人々を手にかけた正義の味方……うふふっ、楽しいわぁ。 堕ちるところまで堕ちて、あとは腐るだけですね。 」 マイルーム特殊会話「」。 まさに外道。 そして互いに同じ地獄の底に行き着いた者であるのがなんとも。 「人並みの才能、矮小な魂のまま世界を救うなどと、どだい無理な話。 すぐに諦めると思ったものですが、貴方様は多くの縁、多くの絆によって奮い立つ貴人でしたのね。 えぇ、それならそれで私も奮い立つと言うものです。 そのような貴人を堕としてこその快楽天。 どちらが先に音を上げるか競うとしましょう。 どうか、私という魔に打ち克ってくださいませ、マスター?」 マイルーム会話「絆Lv5」。 その姿は敵対者を壊し尽くすものとしてのとは違う、をも堕とそうとした欲界の化身たる 第六天魔王 マーラ。 「嫌いなもの?ええ、たった一つございます。 口が悪く偏屈で悲観主義、やる事成す事刺々しい、素直ではない男性が大変気に入りません。 ええ、本当に。 」 マイルーム会話「嫌いなもの」。 どう聞いてもしかいない。 そういう事でしたら、私もこの通り。 忍んでいた本性をさらけ出すと致しましょう?」 バレンタイン2018にて。 「今日くらいは少女の気持ちを演じてみようと思った」とのことで、自分の大好きな"おはぎ"を主人公に持ってきたのだが……。 次の瞬間、主人公が見た光景はキアラの天上楽土。 そして専用BGMの中で最終再臨状態となった魔性菩薩であった。 なお、「選択肢次第でBADエンドになる」のはこのイベントのキアラとが初となるが、明確にバッドエンドと表示されるBBとは違い天上解脱する前にホワイトアウトしたので主人公がCCCイベント一周目のようになってしまったかは不明。 「貴方程度の為に、 サーヴァントでなくなるのも願い下げですので ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 」 イベント『徳川廻天迷宮 大奥』でのカーマへの台詞。 ビースト化による勝利よりもサーヴァントとしての消滅を選ぶシーン。 禁欲を見守る誓いを果たせないことが心残りのようで、再び会えるかは主人公の度量に委ねつつも、まだまだ一緒に禁欲生活を続けたいことがわかる。 そしてなによりも、その気になればいつでもビーストに戻れることが判明した。 なにそれこわい。 メモ [ ]• セラフィックスで「」として敗れた後で呟いていたように、アルターエゴとしてカルデアにやってくることになったが、ビーストの時と外見や立ち振る舞いが変わった様子がなく、表面上の性格はほとんど変わっていない。 カルデアに来たがっていたことは前述の通りだが、実装前はカルデアに来た場合また阿鼻叫喚な事態を起こすと予想された。 そしてやはり改心などしていないが、今回の召喚に応じるにあたり自身に禁欲を課していたため、周囲とある程度は節度を持った付き合い方ができている。 少なくとも信者をみだりに増やす事はしないなど、カルデアが即座に地獄になる事はない様子でありプレイヤーを安心させた。 …それでも、そもそも彼女といういつ爆発するか分からない特大の爆弾を味方として実装すること自体に納得がいかない彼女を良く知るファンの難色は現在も一定数存在するが。 とは言うものの、欲の為に能動的に動かなくなっただけで一般的な意味で禁欲するかは非常に疑わしく、その内に同様、「マイルームの寝床に勝手に潜り込んでくる」可能性が否定できない。 というか 確実に近いくらい高い。 当初はあくまで敵としてのみの登場だったが、そうなってしまうとラスボス戦が「巨大ゴースト」となる可能性が非常に高くなる。 『EXTRA CCC』とコラボしている大型イベントである以上、ラスボスはちゃんと「キャラ」として戦いたいが、かといって「キャラ」を作るとサーヴァントとして作るのと同じコストがかかってしまうため、結果 「キャラとして作るのならサーヴァントとして」という形で本格的な実装が行われた。 田中理恵氏は『EXTRA CCC』から5年ぶりにキアラを演じることとなったが、 その強烈なキャラ故か完全に覚えており、実装した際に彼女について語っている。 思い入れの深さもあり、ガチャでなんと6体も召喚して聖杯転臨している。 これは宝具レベルの最高値を勘違いしたこともあるのだが、何れにせよ未だ陰らぬ廃人っぷりであった。 TYPE-MOON ACE Vol. 12でのインタビューでも当時のままで演じていることを奈須氏は喜んでいたようだ。 アルターエゴのサーヴァントには「本体から切り離された一部分」と言う共通点があるのだが、キアラのそれが本体のどういう部分から構成されたのかは現在ハッキリしていない。 ファンの間では彼女の言動的に「禁欲」、もっと言えば 寸止めプレイのアルターエゴなのでは?という色んな意味で酷い考察も見られる。 魔神柱らしき触手を召喚することに関しては「 の残滓をこき使っているのでは?」という説も。 『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』で登場するキアラが描かれた同人誌「詠天流受法用心集」もリアルで曰くつきの代物となっている。 イラストを担当したサテー氏によると「そんな…初のそういう本が公式の仕事なんて…やだよう」と言いつつ過去最速でラフを出したが最速で「やりすぎ」とNGをもらい、かなりマイルドにしてFIXしたが、締切り後にある法務部から「お前らふざけんなよ」とめっちゃ怒られ更に修正した結果むしろ良くなるという不思議な体験をしたらしい。 作中だけではなく、リアルでも関係者一同が「どうしてこうなった…」となる何か凄いものだけが残ったらしい。 「ふふふ…ソワカソワカ」を始めとする幾つかのワードは、サテー氏が一瞬でNGを出されたラフ初稿に走り書きしていたテキストで、無くなったはずのそれが急に作中で出てきてとても驚いた模様。 ちなみに「何でそんな事を思いついたのか、まったく思い出せない」とのこと。 「詠天流受法用心集」の同人誌表紙版では「詠天流~」の下に「A Course in "A10" Counseling 【C】」という副題が振ってあるが、これには『CCC』という略称を隠してある。 最後の【C】は更なる略表記だが、それをそのまま書くと確実に一線を越えると直感したためこの形で伏せられた。 最終再臨時の自分を中心とした太陽系のイラストは仏画をモチーフにしたもの。 もう少し曼荼羅のようにしたかったが、絵面がうるさくなりそうでやめたとか。 最初に提出した原案は 「地球妊婦断面図」「全裸宇宙神輿」「いつもの大開脚」だったそうだが、当然のごとく全て没になったとか。 イラスト担当のワダアルコ氏といい、上記のサテー氏といい、彼女の関係者は自重を忘れそうな模様。 ビースト時と同様にネガセイヴァーのスキルを持っているが、自身にクラスへの特攻状態を常に付与するクラススキルとして扱われており、アルターエゴでありながらルーラーにも並の攻撃アップが見込める。 このパッシブの恐ろしいところはイベントでのクラスチェンジに全く影響されないことにあり、実際『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』では本来ルーラーが弱点となるはずだったクラスで登場し「ルーラーで攻める際にバーサーカー戦並みのリスクを負わせる」「チャージゲージが短いクラスのため防御アップも無敵も効かない全体宝具がすぐに飛んでくる」というかなり悪辣な事をやらかしていた。 チャージゲージの短さについてはアルターエゴも同様であるが• この特攻状態は見た目こそ相性有利状態と同じような表示になるが、ゲーム中のスキルの説明でも触れられている通り仕様上はあくまで ルーラーというクラスへの特効であり相性有利ではないため の宝具によるクラス相性変更で軽減することすら出来ない。 脚注 [ ] 注釈 [ ].
次の概要 [ ] 略歴 月の裏側に召喚されたマスターの1人。 月の聖杯戦争には「人々を救うという自身の欲望のため」に参加したと公言している。 地上にて細々と長らえていたの宗主の娘として山奥のコミュニティで生まれ育ったが、生来病弱で幼少期は不治の病に冒されていたため、14歳の春は迎えられないと言われており、ほぼ寝たきりでいた。 この頃に父の信者が見舞いの品として置いていった絵本を唯一の支えとしていた。 雪の降る夜、酬われないまま死を迎えた少女の物語に感じ入り、地上と月ほどの差がありながら、違う世界の異性に一目惚れし、自らの声と引き換えに陸に上がった少女の物語に憧れたという。 14歳のとき信者から霊子ハッキングを教えられ、床についたままでも外界を知れるようになり、得た知識によってみるみるうちに病気は回復する。 自由に動けるようになってからは彼女の中で、絵本の思い出は記憶の隅に追いやられた。 それにより戒律に囚われ、自分の事を「可哀想」と言うだけで救おうともしなかった周囲の人々の姿から、書物にある清い人間像が消え失せた。 そして「もしや人間と呼べるものは、もうこの世にはいないのではないか?いたとしても自分唯一人なのではないか」という思いに憑かれることとなる。 その後閉鎖的だった詠天流を改革し、ネット経由で信者を急激に増やしていった。 しかしそれに伴い行方不明者や死者が激増。 異変に気付いた父親を存在レベルで完全否定した彼女は、「女であるにもかかわらず、女と一体になろうとする」「悟りそのものを否定する」という立川流の禁忌を二つ犯したという名目で破門される。 その翌日、彼女は父親の髑髏本尊を持ち去って「師の術具を奪う」最後の禁忌を破り、信者同士を殺し合わせ、自分以外全て死者となった教団を立ち去った。 その後、成人した彼女は立川流の理念に基づいて信者を救ったが、彼女を慕った信者は次々と自殺していったという。 更に電脳史上最大の禁忌といわれるコードキャスト・万色悠滞を開発したことでに指名手配される。 その最中、彼女本来の身体は彼女を手放すことを恐れ、独占しようと私欲にかられた信者の手にかかり殺された。 その頃には万色悠滞によって自身を疑似霊子化させていたため、地上の肉体が死滅しても何の問題もなく、己のフィールドを電脳空間に移行し、一層、悩める欲望を救う道に没入した。 「に逆らわない限り命は保証する」という約定に則って、生徒会に参加することはないが、月の裏側からの脱出のためサクラ迷宮の踏破を目指す主人公達を部外者としての立場を保ちつつもサポートする。 その実態は自身の快楽のためには他人を省みない破戒僧であり、悦楽を追及するあまりに神になることを目指してムーンセルを手に入れようとしていた。 第五章終盤、主人公に自らを追わせるなど不可解な行動をとり、隙を突かれに胸を刺し抜かれて殺害される。 だがCCCルートでは主人公がとを見逃した事で、キアラは『自らの欲望を果たす機会』を得る事となる。 人物 本名は殺生院祈荒。 二十代後半の日本人。 穏やかな眼差しと清楚な佇まいが特徴の尼僧。 尼僧服の天然でエロイお姉さん。 尼僧服を着ているものの、服の上からでもわかる体のラインは絶世の美女のもので、髪は剃髪しておらず頭巾の中に納めている。 物静かかつ蟲惑的な女性。 基本的には清楚な女性口調。 柔らかで貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉の端々に妙な色っぽさを持つ。 性格は内向的、弱気、能動的で、温厚だが積極的。 病弱そうに見えて活発。 人情に弱く慈悲に深い。 ものの通りをとらえ、万人の心情を読み解り、彼らの立場や苦悩を正しく理解する思慮深さを持っている。 物腰が柔らかく、自身のサーヴァントであるキャスターの毒舌を窘めるなど理性的。 ただ、普段は楚々としているが耳年増なのか、時折聞いたことから 主に性的な意味で あらぬ方向へ想像を働かせてしまったり、真面目な話の途中で 主に性的な意味で 興奮し始め主人公やキャスターに呆れられるなどの言動も目立ち、「けっこうアレかもしれない」と主人公に評価されている。 一見すると聖職者然としている彼女だが、その正体は『CCC』の事件の黒幕であり、BBのプログラムを改変し、彼女の「主人公を消滅の未来から救う」という目的に「人類の欲望の解放による破滅」という破綻した意識を植え付けた張本人である。 ムーンセルを乗っ取り、神になろうとしたのは「自分が気持ちよくなる」ためだけ。 自身の欲を追求した結果人類が滅びたとしてもかまわないと考えており、自分の欲のために人を救う、あるいは滅ぼすことにためらいを持たない。 他人の人生を台無しにすることでしか絶頂することができない異常者で、彼女が菩薩として崇め奉られたのも単に逸脱しすぎた人間性を解脱と見紛われたに過ぎない。 その人格は人間として破綻しきっており、他人を虫同然と見做し、己の快楽のための道具として扱うことに何の抵抗もない。 しかしその上で、全ての人間を真に「愛している」ことが彼女の特筆すべき異常性である。 「魔人化」による変生後には姿が変貌し、頭部に2本の巨大な角を生やし、周囲には彼女に取り込まれた多くの人間の魂が怨霊のような姿で現れ、背後には巨大な髑髏が現れる。 正式名称は 随喜自在第三外法快楽天。 新たな天であり、貪欲な地母神の末裔。 便宜上のクラス表記は「 ヘブンズホール」。 …が、CCCルートで彼女との闘いの後、行動によってはキアラの「愛」に対する歪んだ捉え方の根底にあるものと、彼女の暴走 迷走 していた「愛」の終着点を見付ける事が出来る。 能力 心の解析、治療に秀でたウィザード。 最悪の破戒僧だが法力は本物であり、旧校舎まで侵入してきたリップをダキニ天法で撃退する活躍をした。 我欲を縛る我執封じの五蘊黒縄は隙さえあればサーヴァントでさえ拘束することができる。 ゲーム内で使用するシーンは無いが、使い魔としていずなを使役できる。 本人はちょっとした買い物ぐらいにしか使わないと言っているが、隣にいたアンデルセンに「地獄でエンマに舌を抜かれるがいい」と突っ込まれていることからこちらの脅威度も十分だと思われる。 としての実力も天才的で、SGを摘出する目的でも使える、五停心観等の精神医療用のコードキャストを究め、それらを発展させ電脳体への侵入及び吸収を可能にする万色悠滞を開発した。 若いころは病弱であったが、外界の進んだ医療技術により健康になってからは詠天流の武術や法術を会得しており、魔人となって後は神話礼装を解放したサーヴァントですら捉える事ができない神速の連撃「 四念回峰行」や逆に神話礼装状態のサーヴァントを捕縛しカウンターを叩き込む「 金剛界智拳印」を使用する。 生まれつきフェロモンによって"愛されやすい"特殊体質を得ている。 フェロモンとは動物の体内から分泌・放出され、同種の他個体の行動や生理状態に影響を与える物質の総称のことで、理性では抗いがたい本能的誘惑である。 終盤ではマスター達の魂と喰らった桜やBB、メルトリリス、パッションリップのおよそ数百体以上のサーヴァントや女神の力を吸収し、アンデルセンの宝具『貴方のための物語』により「魔人」となる。 ムーンセルの力を使う事で文字通り、任意的な物であるがムーンセルの力である「全能」を手に入れており、菩薩 の位階に達している。 「人間が彼女に勝てる道理など無い」とは語ったが、BBや、アルターエゴ達を取り込んだために唯一、力を行使出来ない存在である主人公に対し、その事に気づず挑んだ事が原因で敗北した。 本作のタイトルである「CCC」(例外処理)はこの出来事に掛かっていると思われる。 が言うにはムーンセルにやってきた段階ですでに「人」ではなくなっていたらしい 後述。 本来ならば、「奥義・性欲完全オフ」を体得しているセイヴァーぐらいしか諫められない女の化身。 バリエーション [ ] [ ] 『』に登場したクラスの。 詳細は「」を参照。 [ ] 『』に登場したから生まれた、。 詳細は「」を参照。 [ ] この世、全ての欲(アンリマユ/CCC) 種別:対星宝具 変生し魔人化した彼女の対星宝具。 地球で自慰行為にふける最低最悪の宝具。 地球に残ったあらゆる生き物 人間、動物、植物 に自分の体を捧げ、これを受け入れる事で最大の官能を会得し、成長する権能。 その規模の大きさからとして扱われる。 人類すべての欲望を受け止める大地母神に変生した彼女は、同時に人類すべての欲望の生け贄でもある。 その在り方は、かつて人間の悪性を証明するために悪魔と罵られ、生け贄に祭り上げられたあるに類似する。 ただし、自ら望んでそのような存在になった点で彼とは大きく異なる。 人類全ての欲望のはけ口となった彼女は、コードキャスト・万色悠滞により人々の魂を自身の身体に招き入れ、何十億という快楽の渦を作り上げる。 この快楽の渦は知性あるものを融かし、その『人生』を一瞬で昇華させる。 わずか一瞬の、しかし永遠の極楽浄土の誕生である。 この快楽の渦はどれほど知性構造が異なっていようと、知性あるものには例外なく作用する。 地球限定の宝具ではない。 条件によってダメージ数値は向上し、異性であるならダメージ増加、知性が高いほどダメージ増加、という特性を持っている。 設定上の話では、もっともダメージが低いのは、逆に最高ダメージを受けるのは。 アンデルセンは「最低最悪の宝具」と評しており、演出も 明らかに地球より大きいサイズの魔人化したキアラが開脚した状態で地球を股間に押し付ける、というものである。 性能、演出ともにスケールが大きいのは殺生院キアラがセイヴァーのサーヴァントに近い存在だから。 衆生 を救うために奔走する人をおしなべて菩薩と呼び、また解脱して仏になったものも菩薩である。 開発初期に「ラスボスにはこういう事をやらせたい」とこの宝具の字コンテを作りはしたが、セロ的に通るはずがない、と諦めていたらあっさり通ってしまったという。 なぜこの宝具が通ったのは今以て謎であるんだとか。 『EXTRA CCC』ゲーム内では現HP・MPの99%ダメージを与える。 ただし、これはその力を振るうことの出来ない主人公(のサーヴァント)に対しての効果であり、この制限が無かった場合の効果は不明。 使用技 [ ] [ ] 大頭七野干法(だいずしちやかんほう) 収束させたエネルギーを放ち、魔力ダメージを与える。 詠天流・四念回峰行 高速の四連撃から渾身の拳打。 金剛界 智拳印 相手の攻撃にカウンターで発動。 攻撃を無力化しMPダメージを与える。 胎蔵界 理拳印 3ターンの間、ATTACKにスキル封印効果、GUARDにHP吸収効果、BREAKにスタン効果のいずれかを付与。 登場作品と役柄 [ ] Fateシリーズ [ ] 臥藤のセリフ中に名前だけ登場。 一連の事件の黒幕。 に秒殺され、いきなり死亡。 その他 [ ] 初等科の教師。 担当は国語だが、内容がいつの間にか保健体育に変わる。 とタッグを組み、型月一武道会に参加。 史上最凶最悪のチーム。 戦闘ではサポート役に徹する つまりマスターとサーヴァントの役割が通常と逆になっている。 戦闘では支援しか出来ないが、何故そんな彼が彼女のサーヴァントとして「選ばれた」かは、CCCルートの主人公の行動次第で明らかになる。 ちびちゅき!でも彼女の暴走ぶりに頭を痛める日々を送っている。 月の裏側で出会ったマスター。 彼あるいは彼女のことを気に入っているようで、しばしば助言をしたり、コードキャストを譲渡したりして協力する。 ルート 進め方 によっては最終的に彼女の目的である人類の滅亡を防ぎ、桜とBBを助けようとする主人公と戦うことになる。 彼女の宗派である真言立川流のご本尊と同一視される。 彼女の本性を最も早く見抜いており、主人公には彼女の事を「理解するべき価値は全くない」と警告していた。 また最終決戦前、彼女が黒幕であることを事前に見抜いていたらしく、「やはり現われましたか殺生院」と彼女達の偽装を看破していた。 、 ムーンセルを掌握するために狂わせた相手。 当初は利用するだけの予定だが、主人公に恋するのを見て興奮し、堕とそうと画策する。 苦手な相手。 かつて修行時代の臥藤と禅問答を行って論破寸前まで追い詰められたことがある。 主人公に会うべく旧校舎まで襲撃に来た彼女と初交戦。 この時のキアラは主人公たちの味方だと思われていたが……。 第三階層で主人公がリップにトドメを刺すか、見逃して成長を促すかの選択が、キアラに欲望を果たす機会を与えるか否かの重要な分岐点となる。 第五階層の終盤で彼女に胸をぶち抜かれる。 通常ルート、サーヴァントエンドではそのままアンデルセン共々死亡して退場するが、CCCルートでは主人公に見逃されていたリップを利用する事でキアラは奇襲を回避しており更にメルトを利用して欲望を果たそうと最終局面まで身をひそめる事となる。 ちびちゅき! [ ] ハロウィン回にて、「」が人気という事で教室まで呼び出した。 その他 [ ] 天敵。 魔性菩薩となった彼女を唯一諌めることのできる存在。 コハエースでの最強決定戦でのタッグ相手。 精神最強と物理最強の相性もさることながら、ORTの上に鎮座ましましている姿がやたら絵になっている。 すなわち十種の神宝なり。 汝、己が仏性を悟らんとするなら、内なる悪を見据え、もって涅槃に至るべし。 オン アビラウンケン ソワカ。 」 パッションリップが校舎に侵入した際、ダキニ天法を用いて追い返した。 その時の 真言 マントラ。 セイバーはこのキアラの手腕を見て、彼女の実力がハッカーではなくメイガスの域にあると発言した。 なおキャスターは「懐かしのダキニ天法」と語っている。 どうやら彼女も同じようなものを使用できるか、使用するのを近くで見たことがあるらしい。 ご本尊なのだから当然か。 「アンデルセン。 主人公の名前 さんは真剣にジナコさんを案じているのです。 それをなんですか。 もっと酷い目にあわないか、さらなる裏目を引かないか、などと期待するなんて……。 ……ああ、本当に辛い話です。 あまりの酷さにアンデルセンすら言葉を失い、フォローに回っている。 なお、アンデルセンは「主人公を題材にしたら面白そう」と言っただけで、もっと苦しめとかは言っていない。 つまりその部分はキアラの もっと主人公の悩ましい姿を見たいという 本音である。 ダメだこの 性職者 おんな、早くなんとかしないと…… 「間違っても合意いたしませんっ。 裸で走り回る為に魔力を使うなど。 貴方の宝具はストーリーキングですか。 」 執筆に詰まった際のアンデルセンの奇行の話を聞き「過度な仕事は押し付けない」と誓った後、「依頼がないのはないで寂しい」「ちょうど大長編のプロットを構想中」と言われたキアラの裸の王様と 露出走 ストリーキングをかけた切り返し…ではなく、ただの事故。 素早く駄洒落で切り返したと思った主人公とアンデルセンは驚いて黙ってしまったが、本人は問題発言をしたと勘違いして照れていた。 そして直後にアンデルセンから「上手いがつまらない」との評を頂戴する。 「さあ? 強いて言うなら愛のため、でしょうか。 私は私の愛のために、人という人をみんな溶かしてしまいたいようなのです。 」 黒幕としての正体が明らかになった直後、なぜ人類を滅ぼそうとするのかと桜に問われ、事も無げにこう答えた。 垣間見える魔の本性。 悲鳴とも喘ぎ声ともつかない声は、エロいとかそういう域を通り越して凄まじいの一言。 田中理恵の狂演は必聴モノである。 「……なんという事でしょう。 主人公のツッコミに、全プレイヤーが賛同したことであろう。 「何をいまさら」と。 まだ理解が及んでいませんのね。 神になるのは結果論です。 私はただ、自分の欲望に忠実なだけ。 私はすべての人間に愛されたいのです。 地上すべての人間の、快楽の受け皿になりたいのです。 まだ生きているすべての生き物の欲望のはけ口になりたいのです。 そのためには、神になるしかないでしょう?」 人を超え神になろうとするなど愚かだ、と味方サーヴァントに対する答え。 この答えに四者一様に絶句していた。 これが人間の欲望の窮て。 「和光同塵、真如波羅蜜。 慈悲です、戯れといたしましょう。 」 戦闘開始時のセリフ。 和光同塵とは仏や菩薩が教化を受け入れることの出来ない人を救うために本来の姿を隠し人間界へ現れること。 真如とは真理、波羅蜜とは覚りに至る行、あるいは覚りの完成した状態。 「もっと!!!」 ダメージボイス。 ザクザク切られながら連呼するさまはもはやホラーである。 「まあ、光栄です、英雄王。 あなたは私を理解し、賛同して下さるのですね。 」 「では、私に蕩かされた地上の王達のように、私の愛を受け入れて下さいますか?」 ラストバトル、対ギルガメッシュのセリフ。 自分を理解してくれたと喜び、告白するが、親友の命を奪った女の性の化身を彷彿とさせるキアラに英雄王が返したものは、冷酷な殺意であった。 「貴方様に叱られては、私も恥じ入るばかりで御座います……」 「流石、悪霊堕ちした方の言の葉には重みがありますね。 ……まあ、負け犬、という重みですが。 」 ラストバトル、対キャスターのセリフ。 表向きはしおらしいが、語尾に(笑)とか付きそうなトーンで自分の御本尊を煽りまくる。 当然、キャスターは即座にブチ切れた。 「済度の時です。 すべてをその欲望によって構成された闇黒に飲み込む。 「魔性菩薩」の業。 菩薩の四弘誓願の一つ衆生無辺誓願度と、菩薩の十地の逆順回し。 相手が相手なだけに、慎二も喜びより心労の方がずっと多い。 エロ尼は、ほのぼのした世界でも平常運転である。 「文章題を官能小説にして」 「シェイクスピアさんに執筆をお願いして…」 初等部テストの文章題を シェイクスピアが執筆した官能小説を導入しようとした。 …そこまでにしておけよキアラ。 そしてエロ尼の頼みに快諾するシェイクスピアも大概だが…。 メモ [ ]• 彼女の劇中での役割は「『CCC』版」。 桜 BB を侵食し、現世に誕生する事で全てを飲み込もうとする。 一見すると楚々とした天女を思わせるが、実態はあらゆる「欲」にまみれた真っ黒な存在である。 但しアンリマユは「他者の手により本人の意志とは関係なくそうさせられていた」のに対し、キアラは「 自分自身の純然たる欲望で自主的にそうなる事を選択した」という大きな違いがある。 現状、TYPE-MOON作品で最も 経験豊富な人物。 相手の性別が異性か同性かを問わず、過去かなりの数の人間と関係を持ったことがあると思われる。 既存作品の中でも比較的経験豊富と考えられる、男性代表の、女性代表のの経験も、彼女には及ぶべくもないだろう。 しかしそれは心理的にはある理由から処女である事を暴露されたとあるサーヴァントの心理「処女=恥ずかしい」「経験者=凄い」と同じ原理による、ただの見栄を満たす為の行為でしかなかったようである。 実際、その矛盾を作中で指摘した者がいた。 万色悠滞によって自身を疑似霊子化させた、その在り方は伝え聞く第三魔法、魂の物質化であるヘブンズフィールに近いとされる。 ギルガメッシュからは「多数の幸福の為に人の世を救おうという愚者」と「己の欲の在り方に苦悩しながらついには自らの業を良しとし答えを求め続けた馬鹿者」の両端が和合した者と評されていた。 だが彼女の言う「救い」は究極の自己愛に基づく物、己の欲に苦悩など感じたことはなく誰よりも欲望に忠実であるが、その欲望の真の根源には当の彼女自身すらその最期の瞬間まで気付けていなかった…といった具合に、彼女の本性は英雄王にすら計り知れないものであり、この推測は全くの的外れであった。 まぁ彼の見立てや推測が外れるのはそう珍しくもない事だし、一応この例示の象徴であるは「自分の人生に価値を見出せないから他者に依存する」という点で通じていた。 が、いずれも自分という物の存在を認められず否定に走るが故の彼らと、 自分を第一に考えている彼女とは決定的にスタンスが異なる。 彼女が扱うコードキャストは作中で言及されているようにかなり特殊で、旧校舎に出現したリップを迎撃する際に使用した術式を見て主人公のサーヴァントは、あれはもはや「霊子ハッカー ウィザード 」ではなく「魔術師 メイガス 」の域にあると称した。 『EXTRA』世界における「メイガス」とは旧時代の魔術師を指す言葉で、世界的な魔力枯渇に陥った現在では衰退した存在である。 両者にどれほどの差異があるかは不明だが、キアラが用いる術式は優秀でこそあるが極めて特異なものだということはうかがい知れる。 生まれ育った教団は、文明を一切拒絶する山深い土地に存在し、所謂「 山育ち」である。 その証拠に、魔人となる前の時点でも、崩壊寸前とは言え神霊を元に造られ通常のサーヴァントより桁外れに強いパッションリップに対し 素手で止めを刺すというとんでもない事をしている。 またアンデルセンの特性上戦闘は彼女が行うしかないため、行く手を阻んだサーヴァントやエネミーは全て彼女が倒したということになる。 アンデルセンのサポートはあっただろうが、なんとも恐ろしい話である。 …が、彼女が言うには「地上で身体を殺された」らしいので、 そんな桁外れの戦闘能力を有する彼女を手にかけた何者かがリアル 現実世界 に存在しているという事になる。 のマトリクスには、キアラを追い詰めるために多数の信者を巻き添えにしたことでオルタ化したことが示唆されている。 「EXTRA material」の用語辞典では「戦闘能力は低い」などとネタバレ防止のようなことが記述されているが、正直言って最早笑えないギャグである。 容姿、雰囲気ともに「エロス」を体現したかのようなキアラ。 そのスリーサイズは歴代最高峰だったすら上回る魅惑のボディ。 魔人化した時の衣装のイメージは 裸エプロンとのこと。 『EXTRA』製作時、と同時期に作られたキャラで、立ち位置は表裏一体になっているとのこと。 見切れていて文脈は不明だが、「最悪の殺人者」という言葉も。 CCC用語辞典によると、彼女が変生した魔人とは 二十世紀に流行したとある創作神話における邪神の在り方に近い。 彼女はこの域に達しながら、些細なミスによって神の座から転落した。 他のキャラクターと同じく、声優が熱演している。 特に叫び声はそれを聞けるシチュエーションも含めて必聴&必見。 ヘッドフォン着用のプレイヤーは注意されたし。 というかむしろヘッドフォン未使用の人ほど注意。 が夢見ていた予選での日々にて初めて姿を現す。 しかしその時の名前があろうことか 「」であった。 勿論本物の藤村大河ではなく、主人公もどことなく違和感を抱いていたわけだが、自己紹介をした時に一体どれほどのプレイヤーが「そこまでにしておけよ藤村」と心の中で呟いたことだろう。 ちなみに彼女と大河の身長体重はほぼ同じである(体重については確証はないが)。 両者の身体を見比べてしまうと、やはり大河の「B90以上」という初期設定は仮の域を出ないものと思い知らされる。 中盤、達は本選で月の裏側に引きずり込まれたことが発覚するが彼女は序盤、予選で黒い触手に引きずり込まれたと証言している、しかし予選でははまだ出現していないため嘘をついているという事になってしまう。 おそらく主人公の夢見ていた予選を覗いていた、あるいは侵入していたと思われる。 本来の予定は「自意識を開放して人間にした桜を陥落する」というものだったが、「保健室に数ヶ月も閉じこもった若い二人を応援したくなった」なんて理由であっさり予定を変更している。 彼女に関する仏教用語に 「他化自在天」というものが作中で登場している。 これは欲界(欲望に囚われた生物が住む世界)の六欲天における最高位、あるいは天上界の第六天を指す。 この天は他人の変現する楽事をかけて自由に己が快楽とする、つまり他人の楽しみを自らの楽しみにすることができる世界である。 裏を返せば快楽を他人に依存しているとも言え、その特性は殺生院キアラの歪んだ天性そのもの。 神の座へと辿り着き、魔人と化したキアラの存在は、欲界の主であるに近いものと思われる。 波旬(天魔波旬)は、仏教の開祖が悟りを開く際の瞑想を妨げるために現れた魔神マーラ・パーピーヤスの漢訳の一つであり、他には魔羅と訳されることがある。 ムーンセルに訪れた現在でも真言立川詠天流の導師だと語っているが、破戒僧ゆえに信仰心なぞ欠片も持ち合わせていない。 あろうことかを「負け犬」呼ばわりする始末。 キアラ役の声優・田中理恵は、「」にて役を演じている。 なお、ドラマCDにおける巫条霧絵役は伊藤美紀であり、彼女はFateシリーズにおいてを演じている。 これはいったい、なんの因果か……。 設定においては、同情するばかりで何もしてくれなかった周囲の人間に失望した事が彼女の人格形成の核になっているという事ではあるが、ただひとりの男性信者だけは彼女に具体的なかたちで手を差し伸べてくれ、その結果彼女は一命を取り留めており、その点整合性として若干の矛盾がある。 彼女がこの件に感謝も自己の人間観に対する矛盾も感じるような描写もない事から、主人公の「ムーンセルに来る前から彼女は人間ではなくなっていた~」というくだりは、あるいはこの部分を揶揄した事なのかもしれない。 ただしこの信者はあくまで「戯れに」キアラに電脳ネットを紹介しただけであり、キアラの命を助ける意図は毛頭なかった。 そもそもこの信者、当時の厳格な詠天流では御法度だった電子端末を寺に持ち込んでいるうえ、病床に臥せる教祖の娘と何らかの意図で密会、あまつさえ彼女にタブーを破るよう諭しており、人格と素行に大きな問題が見て取れる。 彼の人となり、そして何のつもりでキアラに接近したかなどを推測すれば、 むしろキアラの人間観の形成に最後の一押しをしたのはこの人物だとも推測できる。 後に『』の世界におけるキアラが「電脳ネットで医療法を知った」のではなく「外部から来た医者に治療してもらった」為に普通の学生生活を経てセラピストになり正真正銘の聖人候補生になっていたことが判明したため、その推測が正解であった事がほぼ確定となった。 終盤キアラの生い立ちや心理を主人公が「見る」場面があるが、その中に彼女が嫌いなものは「つまらない 平凡な、当たり前な、普通の 人生」というくだりがある。 …後の展開からするに、まさにその中にこそ真に彼女が心底欲したものが潜んでいたという事であり、それに気付かず「自分に合わない」欲望を積極的に吸収し続けた結果自分自身が真に欲したものによってその身を滅ぼしてしまうのは、何とも強烈なアイロニーを感じさせる結末である。 コードキャスト「万色悠滞」は最初から自分の欲望の為に作ったものではなく、元々はカウンセリング用に作った医療ソフトであった。 しかし、使用すると麻薬にも似た多幸感や幸福感・強い中毒性を生じさせる副作用があり、これが西欧財閥の中枢にまで蔓延しかかったので禁忌に指定され、製作者のキアラが指名手配されることとなった。 BBやアルターエゴ達を介してムーンセルを制御している状態で現実世界の地球の事象改変を行う際には、ムーンセルに「願う」のと同様の工程となる。 すなわち、「全人類を自分の妹に」等と願った場合、10年後くらいには地球はそのようになる、あるいはその夢がリアル見れる装置を作るため地球全体がそのように運用されるというもの。 願った瞬間にそれが叶うと言うわけではない。 ムーンセルにはより高次元から過去に干渉する能力もあるが、どのような事も出来る全能というわけでもないため限度があるようである。 の「キ」との「アラ」で「キアラ」であろう。 話題まとめ [ ] 魔性菩薩 殺生院キアラを指した言葉、名称。 頭に生えた角は天魔のもの。 即ち、この者が覚者の敵対者である事を示している。 『快楽』を優先する自己愛の塊。 その過程で他人の人生を利用・食い物にし、破滅させる人畜災害。 殺生院キアラを知った人間は、先ず彼女の聖母の如き慈愛に触れ、魅了されたように入信。 その後、彼女に愛されたいあまり、自己の欲望のみをひたすら追及し痴態を晒す。 だが欲望は満たせば満たすほど薄くなっていき、薄くなった快楽をキアラは好まないため、信者たちは関心を持ってもらえなくなり、「もう愛して貰えない」という絶望から自殺して命を絶っていく。 この様に被害者は体も資産も丸ごと食い物にされる。 限りなく有罪なのだが、自殺した者たちが全員がキアラに感謝しているため、犯罪として立件できていない。 無論、感謝というのは被害者たちの勘違い、もしくは自己欺瞞。 信者たちもキアラが聖女ではなく、底なしの悪魔である事に薄々気が付いてはいたが、その魔性から抜け出せず、畜生道に落ちていくだけだった。 方向性は違うが、女版の言峰とも言える。 言峰は自分を悪と認め、その性を良しとした非人間。 キアラは自分の行い全てを善と捉え、主張する物の怪。 この物の怪は自分に何一つ嘘をつかず、しかし嘘塗れの言葉で周りを食い物にし、自分の為に消費する。 その自我の絶対性、迷いのなさは常人から見れば悟りの境地。 キアラに聖女と呼べる部分があるとすれば、それはこの一点とされる。 TYPE-MOON世界最強?• 作中においては主人公に敗れたものの、そのムーンセル能力は次元違いで曰く「全能の力」と称している(前述のとおり何でも出来るというわけではない。 また「この世、全ての欲」は知性さえあれば地球外の生命体にも作用すると説明されている為にやといったにすら適用される可能性が高いので一部のファンの間では彼女こそがTYPE-MOON世界最強の存在なのではないかと囁かれている。 「人」に近い性質を持つ生命体であれば勝ち目はまず無いが、元々生命体とは言い難い物体に作用するかは不明。 とはいえ、現在彼女を抑えられると「EXTRA material」で断言されているのはと、の二者のみである。 現に、らにとって庇護の対象である主人公は無論、そのサーヴァントらも宝具に耐えきっており、前哨戦では空間転移等もさしたる苦も無く乗り切っている。 あくまで考察の範囲だが霊長の守護者を始め、ガイアやアラヤが顕現させた抑止力は自由意志を持たない。 いわば欲望を出そうにも自我が無いに等しい状態なので、キアラが地上に顕現する、あるいは顕現しようとした場合抑止力と衝突するかもしれない。 というか地上の全人類が欲望の果てに滅びようが星自身には無関係なので、ガイアが機能しない可能性が高い。 そのため、アラヤのみで彼女を制止せねばならなくなるだろう。 だがTYPE-MOONでは星も生命の一つとして考えられている部分があるので星に害アリと判断した場合は動かざるをえないだろうが。 ……が、彼女はムーンセルに来る以前に彼女の信徒の一人によって殺害されているので、実は主人公に敗れる以前に既に一度敗れている。 そういう意味ではボスクラスのキャラクターとしては、むしろTYPE-MOON世界においては最弱という解釈も出来る。 だが、前述の彼女の山育ち振りから、殺した相手が相当異常な能力値か経緯を持っていたことを考えると……。 通常ルートにおける彼女の生存の可能性について• 第5章、主人公に追いかけられたいという欲望からサクラ迷宮に入り、メルトリリスに殺される。 だが、これはCCCにおける真のルートでは自らの死を偽装し主人公達を欺くための演技であったことが判明している。 問題は他のルートで彼女はどうなったか、ということである。 件の偽装に使われたのはCCCルートで主人公達に見逃されたパッションリップなのだから、リップを偽装に使えない彼女が他のルートで生存している筈がない、という主張が存在する。 だが彼女は事が起こる前、二階の教室でNPC達と不審な接触を行っている。 更に別にリップでなければ身代わりとして使うことができない訳でもないだろうから、彼らの誰かを身代わりとして使った可能性は充分にある。 おまけに彼女と接触していたNPC達はどこを探しても最初から出会うことも出来ず、事が終わった後も見つけることができないのがこの疑念に拍車をかけている。 またこれはゲームシステム的な問題になるが、CCCルートは一回でも選択肢を誤ればそれ以降は通常のルートに固定されてしまう。 この性質のため、彼女がメルトリリスに止めを刺しに本性を現した後にノーマルルートに変更されたことでフェードアウトしてしまう展開も起こりうる。 そこから考察するに、彼女がメルトリリスとの戦いの直後まで生存していた事は確定事項と思われる。 主人公がムーンセル中枢に侵入した時、通常ルートでもCCCルートでも「来訪者002」と呼称されるが、その前の「来訪者001」こそが彼女であるとも推測できる。 しかし、どちらのルートでも経緯は違えどムーンセルの初期化が行われるので、彼女の消滅もまた確定事項と思われる。 なぜ通常ルートで横から手を出さなかったのかは不明。 ここが通常ルートで、彼女が第五章で死亡したとされる最大の根拠とされる。 事件がほぼすべて彼女の筋書き通り進んでいたことから考えても彼女の狡猾さは明らかなのに、同時に描かれた極度の快楽主義思考のせいで彼女の真実を見通すことが非常に難しくなっている。 主人公がBBと戦い始めたため、BBが勝ってからムーンセルに接続しようと考えた可能性はある。 あるいは自らの欲望から、BBの恋路の果てを見届けようとして機を逸したのかもしれない。 なんにせよ現状真相は闇の中だが。 脚注 [ ] 注釈 [ ]• 元々キアラの病気は外界では普通に治せるものであったらしい• 現実の仏教における尺度では菩薩は軽く太陽系を管理できる神格。 現実の仏教の世界観の広大さは他の宗教とはレベルが違う。 那由多だの無量大数といった数の概念があるのは、ひとえに仏の大きさを示すために作られた物。 現実の仏教において宇宙は畑の国であり、その広さも三千大千世界と呼ばれる。 銀河系が三千世界、それが千集まった物が三千大世界、更にそれが千集まった物が三千大千世界。 まさに銀河、銀河団、超銀河団の尺度といえ、現実においての古代インドの価値観を現代に当てはめた場合は菩薩とは宇宙レベルのスケールをもち、太陽系ぐらいは軽く管理している。 『EXTRA material』では「二千年以上も前からこの解釈持ってるって、インドどんだけー」とコメントしている。 ただし何でも出来る全能というものでなく、ヴェルバー本体はムーンセルはどうすることできず、「全人類を自分の妹に」等という願いを実現する場合、10年後くらいには全人類が妹化されるというもの。 これは主人公に想いを寄せた『桜』達が抵抗したためであり、もしそれに気づいていたなら、闘わずに主人公を違う空間に飛ばし、その空間を潰していたという。 生きとし生けるもの 出典 [ ].
次の【注意事項】 前作のキアラがもしカルデアにやってきたら?の続きのようなもの。 小ネタなので前作読んでなくても大丈夫です 突然始まって突然終わるよ CCCルートネタバレ入るから未プレイの方は気をつけてね!嫌な方はUターンだよ! ではスタート カルデア内で一人の女性が歩いていた。 彼女の名前は殺生院キアラ。 かつて月で行われた聖杯戦争にて一人のAIを狂わせて利用し、ムーンセルを掌握しようとした黒幕である。 そんな彼女の思惑は恋する少女たちによって敗れたのだが、ある日ムーンセルはカルデアを観測。 人類史を観測しようとしてカルデアと接続しようとしたムーンセルはなぜか再び暴走し、桜によって存在を消されたはずのキアラは再びムーンセルへと下り立った。 キアラを警戒するムーンセル内のマスター達とは裏腹に、恋によって改心したキアラはカルデア、立香とマシュ、それに白野とギルガメッシュと協力し、被害なく事態を終着させたのは記憶に新しい。 ハプニングが落ち着いて立香と話していると、キアラは驚愕の事実を知った。 なんと少女がいるカルデアにはかのアンデルセンが召喚されているらしい。 今回のムーンセルの暴走で月に戻ったキアラは、傍らにあの毒舌のサーヴァントの姿がないことに思いの外ショックを受けていた。 そのサーヴァントが、少女のカルデアにいる? 内心動揺するキアラを知ってか知らずか、少女達はキアラをカルデアに誘う。 二度と会えないと思っていたアンデルセン。 自分のことを覚えていないかもしれないという不安と、少しだけ期待を込めてキアラはカルデアへと応じ、アンデルセンの部屋の扉を叩いた。 そしてキアラはカルデアでアンデルセンと再会を果たした。 結論だけ言うとアンデルセンはキアラのことを覚えていた。 普通己のサーヴァントに全力で逃げられたという事実は人を悲しみに追いやるところだが彼女は違った。 アンデルセンが自分のことを覚えていた!という歓喜で嫌がるアンデルセンを追いかけて追いかけて、現在進行形で追い掛け回している。 [newpage] カルデアにいるサーヴァントには料理が得意なサーヴァントが多数いる。 バレンタインなどのイベントでは料理上手なサーヴァントを引っ張って半泣きで料理を習うサーヴァントも多い。 そんな平和なカルデア内のお昼すぎの食堂では色んな時代の、様々な料理が広げられ、カルデア内でも人気ナンバーワンスポット。 本日の食堂も活気だっている。 「あの、アンデルセンはいますか?」 その食堂にキアラが訪ねてきた。 「ああ、アンデルセンならそこに…」 とアンが指差そうとした手は空を指した 「あれ?さっきまではそこにいたと思うんだけど…」 メアリーも不思議そうに首を傾げる もう出て行っちゃったかな?と二人で首を傾げているとキアラはそうですか…と眉を下げて微笑み、アンとメアリーに礼を言うと食堂に背を向けて静かに歩いて行く。 なんとなくキアラを見送っていると曲がり角の先から白野とギルガメッシュが歩いてきた。 「あれ、キアラ」 久しぶりだね、と話しかけた白野を横目に見ると、ギルガメッシュは白野を置いて、食堂へと歩いてきた。 食堂でやんややんやと騒ぎ絡んでくるサーヴァントを適当にいなしたギルガメッシュはアンデルセンがいたテーブルの2つの席を陣取ると 「それで?いつまで避けるつもりだ?」 と愉快気に空席に話しかけた。 数秒ほど後に空席のはずの空間が歪み、アンデルセンがしかめっ面で行ったか、と顔を出す。 「なんでオタク俺を巻き込むんですかねぇ……」 「俺の近くにいたお前が悪い、バカめ」 ロビンフッドのマントからひょっこりと顔を出したアンデルセンが食堂の外をチラリと確認すると、まだキアラと白野は曲がり角の手前で話していた。 [newpage] 「それで、今日もアンデルセンを探しに?」 「ええ、でも私避けられてるみたいで…。 人ではなく、それ以外の化け物になりさがった私を、愛してくださるとの言葉を頂いたのは私が見た夢だったのでしょうか・・・。 」 キアラのその言葉にちゃっかり盗み聞きしていたらしい食堂内がシンッと静まり返った。 なっ・・・と固まっていたアンデルセンは己に向けられた視線にようやく気づいてブワッと顔を赤らめた。 食堂の片隅で黒ひげがおねショタ・・・!?と席を倒しながらガタッと立ち上がりアンメアコンビに「あなた/あんたは黙っててください!/黙ってろ!!」と銃でぶん殴られていたのは見なかったことにすることにした 食堂の騒動が聞こえていないのかキアラと白野はそのまま話し続けている 「アンデルセン意外と照れ屋だよねー」 「ええ、全くです。 あまり会わない、ならともかく最初以外顔を合わせることがないというのは意識されていると言うことで捉えてよろしいんでしょうか・・・?」 「どんな意味かはともかく意識されているのは確か」 キアラと白野の話に赤くなったり青くなったりしているアンデルセンの左側に座っていたギルガメッシュがポツリと呟いた。 「ちなみに、あやつら貴様に気づいた上でわざとあの場で話しているぞ」 その言葉にアンデルセンは左上のギルガメッシュを見上げる。 「私にベーゼもくださったのに・・・」 と言うキアラの言葉にアンデルセンはとうとう火が出そうなほど顔を赤くして食堂から飛び出した。 「キアラ貴様!誤解を招くようなことを公共の場で赤裸々と話すな!このエロ尼!!!!」 「まぁ・・・二度目の再会だというのに久しぶりの言葉がそれですか・・・。 大体あなたが私にベーゼを送ったのは事実ではありませんか・・・」 悲しいです、と言わんばかりに右手を左腕に沿え、しょんぼりと地面を見つめるキアラの姿にアンデルセンの額に青筋が浮かぶ 「手・の・甲に!だがな!!」 そう、腹の底から声を出したあと、アンデルセンはしまった、と固まった。 見なくてもわかる。 キアラの傍に立っている岸波白野が英雄王と同じようにニヤニヤと笑みを浮かべているであろうことが・・・!! 背後の食堂が騒がしい。 やはりこれはおねショタ・・・!と騒ぐ黒ひげを早く誰か沈めて欲しい。 「アンデルセン・・・!!」 あの出来事は私が夢見た幻ではなかったのですね!!と恋する少女のように薔薇色に頬を染めて己を見つめるキアラの姿にアンデルセンは頭を抱えて逃げ出したい衝動に駆られた。 [newpage] あとがき ネタが尽きたのでやっぱり唐突に終わる。 CCCコラボキアラは来ませんでしたね・・・しょんぼりら でもマップがキアラさんっぽいのでちょっと笑いました。 これは・・・まさしくSG・・・!! くすぐらせてマップを裏返すっていうのも笑いました。 とっても楽しい。 そしてエリちゃんCCCコラボでも登場おめでとう 何度も(ry イベントが延期されて1ヶ月ほぼ丸々CCCイベっていうのがもう最高ですよね。 じっくりながーくのんびりとイベント進めてます。 今はひたすら周回してます。 メルトとリップ操作するの超楽しい(笑顔) そういえば友人のお兄さんがCCCコラボと聞いて慌ててFGO始めたらしいです。 コラボイベが始まるのも4月下旬から5月1日に変更になったし イベント期間は延長するし・・・CCCファンに優しい型月。 イベント周回と投稿作品の修正に当てる予定です。 予定、です・・・。 ワンピースの袖とカーテンの長さを修正したいのとこの前購入したペンタブで絵をかきたいので時間が足りない!って感じです。 前日はあれやってーこれやってーと予定を立てて当日になるとゴロゴログダグダしてるタイプです(クズ) 投稿作品の続きを期待されてる方には申し訳ないです。 今夜はひとまず寝ます!みなさんはまだまだ続くGWを楽しんでくださいね! 誤字などがあればまたコメント欄にてご連絡ください!ではここまで読んでくださりありがとうございました!.
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