長寿祝いの1つ、70歳を迎えた時にお祝いするのが古希ですね。 60歳の還暦に比べると認知度は低いかもしれませんが、人生の大切な節目に違いありません。 60歳の還暦から数えると10年後に訪れるお祝いとなり、まだまだ現役で働いている人や、退職して第二の人生を歩んでいる人など様々ですね。 祖父母や両親、上司や恩師など、大切な人が古希を迎えたら、ぜひお祝いして素敵なひとときを過ごしましょう。 ここでは、古希祝いの由来やお祝いのしかた、プレゼント選びのコツやマナーなど、知っておきたい情報をぎゅっと凝縮。 実は古希祝いについてよく知らないという方でもこれさえ知っておけば大丈夫!という内容を詰め込みました。 ぜひ、大切な人の古希祝いを行う際に参考にしてみてくださいね。 古希祝いってどんなお祝い? 古希祝いは、70歳を迎えた方をお祝いする行事です。 還暦の次に訪れる長寿祝いの1つで、室町時代から始まり、広く庶民に知られるようになったのは江戸時代の頃だと言われています。 古希の由来 長寿祝いの多くは、中国から伝わったもので、現代の日本で行われている長寿祝いは中国発祥のものと日本発祥のものがあるとされています。 古希の名前の由来となったのは、中国の詩人・杜甫が書いた詩の中の一節「人生七十古来稀なり」という言葉です。 現代は70歳といえばまだまだ若いという人もいて、平均寿命も80歳を超えますから珍しいことではないかもしれません。 しかし、この頃の70歳は珍しく、まさにお祝いすべきことだったのでしょう。 長寿祝いは中国の文化に影響を受けたものではありますが、日本でももともと人生の節目となる年齢をお祝いする文化はありました。 現在の還暦や古希とは別のものではありますが、奈良時代から平安時代にかけては、40歳を高齢者ととらえ、40、50、60と十歳ずつ区切ってお祝いをしていたそうです。 時代の流れとともに平均寿命は徐々に伸び、もはや40歳は高齢と捉えられなくなった室町時代頃、日本独自のお祝いとして喜寿、米寿が生まれました。 具体的な時期は諸説ありますが、庶民に広く知られるようになったのは江戸時代からだと言われています。 古希祝いのタイミング 古希のお祝いは70歳を迎えた方に行うものですが、誕生日に行うべきなのか悩む人も多いでしょう。 結論から言えば、お祝いは必ずしも誕生日に行わなければならないという決まりはありません。 誕生日に近い休日や大型連休、お正月、敬老の日など、離れて暮らす家族が集まりやすい日程で調整し、たくさんの人でお祝いして差し上げましょう。 誕生日以外の日程で調整する時は、ひとまず誕生日のお祝いを言葉で伝え、古希祝いをいつ頃行いたいか伝えると良いですね。 こうすることで、古希を迎える方もがっかりせずに済みますし、先の楽しみができます。 数え年?満年齢? もともと、日本の年齢の数え方は現代とは違っていました。 数え年というのは、生まれた瞬間を1歳として数え、正月を迎える度に1つ年をとるという数え方をしていました。 つまり、昔の人は誕生日という概念はなく、誰もが正月に1つ年をとっていたのですね。 現代は、生まれた瞬間を0歳として数え、誕生日を迎えたタイミングで1歳年を重ねる満年齢の数え方が主流です。 数え年で考えれば、古希のお祝いは満69歳のタイミングで行うこととなりますから、混乱しても仕方がないのかもしれません。 現在は、誰もが親しんだ満年齢の数え方で70歳となったタイミングにお祝いするのが一般的になってきています。 古希のシンボルカラーは紫 長寿祝いには、それぞれシンボルカラーがあります。 還暦のシンボルが赤色であることはよく知られていますよね。 古希の場合、シンボルカラーは紫色です。 紫色は、高貴な色であると考えられてきました。 例えば、聖徳太子の冠位十二階では最高位の色として用いられましたし、お坊さんの最高位の人のみ纏える法衣も紫色をしています。 古希を迎える70歳は、昔であればとても喜ばしいほど長寿でした。 もちろん、今でも70歳を迎えることは喜ばしいことに違いはありませんが、平均寿命がもっと短かった時代であればよりおめでたいこととされていたのかもしれませんね。 そんな長生きの方への敬意や労いといった気持ちを込めて、古希のシンボルカラーは紫色になったと言われています。 また、紫色には魔除けの力もあると信じられていたため、魔を払い健康であり続けるようにという願いも込められていたとも考えられています。 古希祝いの方法は? 古希のお祝いの仕方は、これといった決まりはありません。 せっかくですから、きちんと時間を作ってお祝いしたいものですね。 よく選ばれるお祝いとしては、食事会を開く、プレゼントを渡すなどが多いです。 食事会を開く 古希祝いの方法としてよく選ばれるのが、食事会です。 自宅で行う場合もあれば、外食で行うこともできますが、どちらかといえば外食がおすすめ。 外食のメリットは、やはり非日常を感じお祝いらしい特別な時間が過ごせることではないでしょうか。 いつもは食べる機会の少ない食材や珍しい料理、手の込んだ料理など、自宅とは違う空間で味わうことができます。 普段はあまり足を運ばないちょっと高級なレストランや料亭などを選ぶと、とても喜んでもらえるのではないでしょうか。 もちろん、自宅で行うメリットもあります。 自宅の場合、自由度が高くリラックスしながら食事を楽しむことができます。 本人が食べたいものを食べたいだけ選び、休憩したくなったら姿勢を崩して休むこともできます。 しかし、その一方で、料理の調達や準備などへの心配で気が休まらないという人もいるため、自宅で行う場合は本人の負担にならないような配慮が必要です。 プチ旅行つきの食事会もおすすめ もし、予算や時間に余裕があるのなら、少し遠出して旅行がてら美味しい食事を食べにいくのもおすすめです。 70歳になると、退職して自由な時間を楽しんでいる人もたくさんいます。 旅行は古希祝いのプレゼントとしてもおすすめですが、家族みんなで揃って旅行や観光に行きお祝いする方法もとても喜ばれます。 予算によって行き先は異なるかもしれませんが、例え日帰りであっても良い思い出となります。 プレゼントを渡す 食事会を開く時にプレゼントを用意して手渡すケースも多いでしょう。 その他にも、どうしても食事会に行くことが出来ない離れて暮らす家族や、家族以外の間柄の人からのお祝いとしてはプレゼントを渡す方法が一般的です。 会社の上司や先輩など、職場に古希を迎える人がいる場合も、プレゼントなら時間をあまりとらずにお祝いすることができますね。 プレゼントの選び方やコツ、マナーについては、以下で詳しくご紹介していきます。 古希祝いに贈るプレゼント選びのポイント 古希祝いをする際、多くの方はプレゼントを準備するでしょう。 実は、プレゼント選びが一番悩むという人が多いです。 「何を選んだら良いのか分からない!」という人は、まず以下のポイントを参考にして、どんなものが喜ばれるのか考えてみましょう。 気持ちが伝わるもの 古希祝いは、古希を迎える方への感謝の気持ちや尊敬の気持ち、労いの気持ちを伝える機会でもあります。 ふだん、こうした素直な気持ちはなかなか伝えにくいかもしれませんが、そうした気持ちが伝わるプレゼントであればより喜んでもらえることでしょう。 手紙やメッセージカードなど、文字にして伝えるとずっと形に残ります。 手紙やメッセージカードは、小さな子どもからのプレゼントにもおすすめです。 また、最近は個人のクリエイターが製作する作品もインターネットから購入しやすくなっています。 似顔絵入りのメッセージカードや、本人の名前を入れたポエム 名前詩 など、世界に1つだけのプレゼントを用意するのもおすすめです。 なお、クリエイターにこうした作品を依頼する時は、事前に商品が届くまでの時間を確認しておきましょう。 クリエイターによって、作品の雰囲気は大きく異なるため、本人が好みそうなデザインを選びましょう。 ギフト専門店などでは、複数人のクリエイターが在籍するところもあります。 作風を見比べながら選ぶ時には便利です。 毎日の生活で役立つ実用的なもの プレゼントは、何をもらっても嬉しいと言われる方もいるでしょう。 しかし、本音を言えば普段から使いやすいものやあると便利なものが欲しいと思っている方が多いのではないでしょうか。 私たちも、タンスや押し入れの肥やしになるものより、使い勝手の良いものが嬉しいと感じますよね。 ですから、古希祝いとしてプレゼントを選ぶ時には、相手が使えるものや欲しいものに着目してみましょう。 終活という言葉が流行っていますね。 年を重ねると、できるだけ身の回りをコンパクトにして余計なものを増やさないように心がけている方もたくさんいらっしゃいます。 ですから、古希祝いを選ぶ時には、贈る側の好みではなく古希を迎える方の好みや実用性を考慮し選びましょう。 シンボルカラーの紫は意識すべき? 古希のシンボルカラーである紫は、必ずしも取り入れる必要はありません。 ただ、古希祝いらしいものを選びたい時や紫色が好きな方へのプレゼントであれば、積極的に取り入れると良いでしょう。 もし、紫色のプレゼントを見つけることが難しい時は、ラッピングに紫色を取り入れてみてはいかがでしょうか。 古希祝いは長寿のお祝いの1つですが、中には「年寄り扱いされたくない」と考えている方もいます。 いかにも古希祝いの品だと分かるような紫色のプレゼントを嬉しく感じない方もいるかもしれませんので、本人の気持ちを最優先に考えて選びましょう。 人によっては、長寿のお祝いというよりも、人生の大切な節目をお祝いするという意味でプレゼントを贈った方が良い場合もあります。 古希祝いの予算はどのくらい? お祝いの方法やプレゼントの内容により、お祝いにかかる費用は変わってきますね。 古希祝いにかけるお金については、明確な決まりはありません。 あくまでも、無理のない範囲で準備されることをおすすめします。 これはあくまでも目安ですが、一般的には古希祝いの予算は1万円~3万円にする方が多いようです。 相手との関係性やプレゼントを準備する人数によって、実際の費用は変わってくるでしょう。 熨斗はつけた方が良い? 古希祝いのプレゼントには、熨斗 のし をつけた方が良いのか悩むかもしれません。 基本的には、熨斗を付けた方がより丁寧です。 特に、上司や恩師などへのお祝いの場合は「改まった気持ちでお贈りします」という意味を込めて熨斗をつけることをおすすめします。 熨斗の表書きは「御祝」や「感謝」が一般的です。 その他には、「祝古希」や「古希御祝」などもあります。 親しい間柄であれば、「ありがとう」といった少しくだけた表現も最近では使われるようになりました。 水引は、何度あっても良いおめでたいこととして、紅白の蝶結びを選びましょう。 古希祝いのタブーとは? 古希祝いのプレゼントは本人が喜ぶものを選ぶことが大事です。 しかし、いくら実用的だからといっても、縁起が良くないとされるものや失礼にあたるものは避けましょう。 「死」や「苦」を連想させるもの 読み方から死や苦を連想させる櫛 くし やシクラメンの花、お葬式や仏壇に飾られることの多い菊の花、香典返しの定番でもある緑茶は、古希祝いのプレゼントには不向きです。 その他にも、花が首から落ちる椿も避けた方が良いです。 さらに、これらのものでなくても、黒一色あるいは黒と白の組み合わせのものは不吉だと思われることもあります。 「老い」を連想させるもの 古希を迎える頃になると、老眼が進んだり耳が聞こえにくくなったりと、不便なこともあるかもしれません。 いくら便利で普段から使っているといっても、老眼鏡や補聴器、杖、シルバーカーなど老いを感じさせるものはお祝いのプレゼントには相応しくないとされています。 踏みつけるもの 靴下やマットなど、足で踏みつけるものは失礼にあたるとされています。 特に靴下は実用性が高く、プレゼントにもぴったりだと考えがちですので、注意しましょう。 古希祝いに喜ばれる人気のプレゼント では、具体的にどのようなプレゼントが古希祝いに喜ばれるのか、見ていきましょう。 メッセージカード、手紙 こちらは、何かのプレゼントに添える形で用意するケースと、単体でプレゼントするケースとがあると思います。 名刺サイズの小さなカードや、市販のレターセットを使って日頃の感謝の気持ちを伝えると、とても喜ばれるでしょう。 クリエイターに依頼して、本人の似顔絵入りのメッセージを書いてもらうと、それだけで立派なプレゼントにもなります。 フラワーギフト お花は、特に女性へのプレゼントにおすすめです。 少し紫がかったパステルカラーのお花を入れてもらうと、古希祝いらしい雰囲気になるのではないでしょうか。 また、生花だけではなく、近年はハーバリウムやプリザーブドフラワーといったフラワーギフトも人気です。 ハーバリウムは、特別な透明な液体の中にドライフラワーやプリザーブドフラワーなどを入れてボトルにしたもので、見た目がとても美しいと話題です。 プリザーブドフラワーは、生花を加工し染色したもので、ハーバリウムと同様に長く鑑賞できます。 このような、手間要らずのフラワーギフトは贈り物に最適です。 お酒 お酒が好きな方には、日本酒やワインなどお酒のプレゼントもおすすめです。 自宅で食事会を開くのであれば、一緒に飲んで楽しむこともできます。 特に古希祝いにおすすめなのが、メッセージや名前などをラベルにプリントしてもらえる名入れ酒。 世界にたった1つの、オリジナルのお酒となり、きっと驚かれるでしょう。 趣味のアイテム 70歳となると、退職して好きなことにたくさん時間を費やしている方も多いでしょう。 そんな方には、趣味が楽しくなるようなグッズを贈るのもおすすめです。 これといった趣味はないけど、今から趣味を見つけていきたいと考えている方には、体験ギフトも喜ばれます。 体験ギフトは、アクティビティやクラフトなど、様々な分野の体験ができるチケットのようなもので、カタログの中から興味のあるものを選んで申し込めます。 旅行 仕事を辞めたあとは、時間を気にせず色んなところに行ってみたいと夢見ている人は多いですよね。 古希を迎える方の状況にもよりますが、旅行好きにはやはり旅行をプレゼントしてみては。 旅行券なら行き先は自由に選ぶことができ便利です。 可能であれば、近場でも家族揃って旅行すると良い思い出になるでしょう。 2020年新型コロナウイルス発生以降の古希祝いはどうする? 2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、人々の生活も変化を余儀なくされています。 感染の拡大を防ぐために、不要不急の外出は極力控えるなど、それぞれが毎日用心しながら生活せざるを得なくなりました。 新型コロナウイルスの感染のリスクがあるうちは、古希祝いの方法も検討しなければなりません。 今回ご紹介したお祝いの方法や人気のプレゼントについても、一部検討し直した方が良いものもあります。 例えば、外食や旅行です。 自粛要請中は飲食店や観光産業が休業している可能性があるのは当然ですが、そもそも古希祝いのために自宅から外に出ることが感染リスクを高めてしまいます。 古希を迎える方々は、若い人に比べると体力が低下し、病気が重症化しやすいなどの可能性も考えられます。 何より大切なのは、古希を迎える方の健康と、そしてお祝いする方々の健康です。 こうした理由から、新型コロナウイルスの感染リスクがあるうちは、自宅でできる範囲で古希祝いをしましょう。 外食や旅行などを検討している場合は、時期を見て安全な時にずらしましょう。 感染の拡大を防ぎながら古希祝いをする方法 もちろん、そういった場合でも、今すぐにできるお祝いもあります。 例えば、テイクアウトでオードブルを注文して自宅で祝う、豪華な食材を使って手の込んだ料理をつくる、インターネットでプレゼントを選んで宅配してもらうなど、古希を迎える方やその家族が極力外出しなくても良い方法でお祝いすることはできます。 特に、飲食店などの休業により、農家などの生産者も苦しい局面にいます。 インターネットを活用すると、そのような生産者から食材を購入するシステムもあるため、食材にこだわった料理も作りやすいのではないでしょうか。 離れて暮らす家族が駆けつけて一緒にお祝いするのは、難しいでしょう。 しかし、電話でお祝いの言葉を伝えたり、テレビ電話で会話しながら乾杯したり、ちょっとした工夫で同じひとときを過ごすことはできます。 2020年古希祝いのプレゼントは記念日新聞つきの名入れ酒がおすすめ! 古希祝いのプレゼント選びも、外出自粛の最中では難しいですよね。 そこで、特におすすめなのが記念日新聞つきの名入れ酒です。 インターネットで簡単に注文することができるため、外出する必要はありません。 また、離れて暮らす家族からのお祝いにもぴったりです。 もちろん、家族以外の間柄の方でも贈りやすいプレゼントですね。 当店の古希祝い用の名入れ酒は、美しい色合いの紫のボトルに本物の手漉き和紙のラベル、そして贈りたい方の名前やメッセージを文字にできる点が特徴。 しっかりとした桐箱と風呂敷に包んであるため、そのまま渡すことができます。 さらに、生まれた年に発行された新聞のコピーもついてくる、サプライズ付き。 こんなプレゼントがあるなんて!と驚かれることでしょう。 2020年の古希祝いは、ぜひ当店のお酒とともに安心できる方法で素敵なひとときをお過ごしくださいね。 Filed Under: Primary Sidebar.
次のそうなんだ! 70歳は古希のお祝いだとわかっていても、どうお祝いしたら良いのか困っていませんか? この記事では、古希や古希祝いについて徹底的に調べました。 古希の由来からおすすめのプレゼントまで、ご紹介していきます。 実際どうお祝いしたかという体験談も集めましたよ。 身近に古希を迎える方がいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。 古希とは? 古希は、70歳のお祝いのことです。 ここでは、まず古希の基本的な情報を確認しておきましょう。 ・数え年か満年齢か ・古希の色は ・古希の由来 ・海外に古希祝いはあるのか ・古希は英語でなんと言うか ひとつずつ説明していきますね。 古希祝いは数え年か満年齢か? 基本的に古希をはじめとする歳祝いは、数え年で祝います。 例えば、2019年(令和元年)は、1950年(昭和25年)生まれの方たちが古希のお祝いに該当することに。 このとき、満年齢は69歳になりますね。 満年齢でお祝いする場合は、1949年(昭和24年)生まれの方たちが、古希ということになります。 これは、「どちらでも良い」という考えが一般的です。 しかし、できるなら古希を迎える方がどう考えているのかと確認することをおすすめします。 満年齢70歳が古希だと思っている方に、数え年での古希祝いをしようとすると「まだ69歳なのに・・・」と思ってしまうかもしれません。 一方で、数え年70歳が古希だと思っていた場合は「今年のはずなのに、古希祝いしてもらえないのか・・・?」と機嫌が悪くなることにつながる可能性があります。 古希祝いの色は? 古希は、「紫」がお祝いの色です。 昔から紫は位が高い人だけが身に着けることができる色とされてきました。 今も最高位の僧侶しか、紫を衣を身に着けることができません。 昔は70歳まで生きることが稀なことでしたので、位が高い人に匹敵するほど古希を迎えられたことはすばらしい!という考えだったのですね。 77歳の喜寿も同じ紫がお祝いの色になっています。 古希の由来 古希の由来は漢詩にあります。 由来となった漢詩の作者は、唐の時代に活躍した詩人・杜甫(とほ)です。 「国破れて山河在り」など、教科書にも作品が載っている詩人なので、聞いたことがある人もいるかもしれませんね。 その杜甫の詩、「曲行」の一節が由来となっています。 ここから「古稀」と書かれることもあります。 しかし、「稀」は常用外漢字のため、「古希」と書くのが一般的となりました。 海外に古希祝いはあるの? 海外でも長寿をお祝いする習慣があります。 しかし、70歳のお祝いに名前がついているのは、日本と韓国だけです。 それでは、海外の長寿祝いを見てみましょう。 韓国 韓国での70歳のお祝いは「チルスンジャンチ」といいます。 60歳のお祝いもありますが、長生きする人が増えたため70歳や80歳を盛大にお祝いします。 中国 長寿祝いの発祥である中国では、70歳のお祝いに古希のような特別な呼び方はありません。 長寿祝いはすべて「大寿」といいます。 アメリカ 50歳ごろから10年ごとに長寿祝いでパーティーをするなど盛大に祝います。 中国同様特別な呼び方はありません。 60歳だけは「ダイヤモンド記念日」といわれ、ダイヤモンドを贈るんだとか。 イギリス 50歳から10年ごとの誕生日を、にぎやかに祝います。 サプライズをしかけることも多いそうです。 100歳になると女王からお祝いのカードが届きます。 このカードは、100歳超えると毎年送られてくるんですよ。 古希は英語でなんていう? 古希を英語でいうと「seventy years of age」です。 英語圏では、70歳のお祝いに特別な呼び名がついていないので、「70th birthday」でも問題ありません。 「古希おめでとう!」は「Happy 70th anniversary! 」といった表現をします。 古希はおめでたいことではありますが、「長寿祝い」を「年を取った」とネガティブにとらえる人も少なくありません。 そんなときにおすすめなのが、「英文でのメッセージ」です。 スマートにお祝いできますよ。 もし、年齢を重ねていることを気にされている方がいたら、英文メッセージで送ってみてはいかがでしょうか。 古希の祝い方 プレゼントには、避けたほうが良いものもあるから、そこだけは気をつけよう。 還暦に赤いちゃんちゃんこを着るように、古希は紫のちゃんちゃんこを着ることが習わしになっています。 古希を迎えた方に紫のちゃんちゃんこを着せ、集合写真を撮るのも良いですね。 しかし、古希をはじめ、長寿祝いには基本的に決まりはありません。 一番大切なことは、古希を迎える方が喜ぶことです。 例えば、外食が苦手なら家でお祝いする、などですね。 サプライズも良いですが、相談しながら決めるのもおすすめです。 古希祝いは誰がする? 古希祝いは、子どもが親に対してするケースがほとんどです。 子どもや孫が多い場合は、古希祝いに合わせて集まるなんてことも。 古希という節目が集まる良いきっかけになっているようです。 古希祝いはいつする? 古希祝いは、誕生日に合わせたり、遠方の家族が集まりやすいお正月やお盆などの長期休みにしたりと、さまざまなケースがあります。 たくさんの人にお祝いされたほうがうれしいものですし、それぞれの都合の良いときを選びましょう。 古希祝い体験談 では、古希祝いをした方たちはどのようにお祝いしたのでしょうか? 実際古希祝いをどのようにお祝いしたのか、体験談を集めました! すると、 ・自宅で ・お店で ・旅行に行く という声が多かったです。 外でお祝いする場合は、長寿祝いの特別コースやプランを設けているところがあります。 紫のちゃんちゃんこも用意してあり、写真撮影してくれるところも。 人数や予算に合わせて、選んでみてくださいね! 自宅でお寿司をとってお祝い 「母の古希祝いを自宅でしました。 孫まで勢ぞろいすることになったのですが、母が小さい子がいて外食は落ち着かないのではと言うので、自宅でお祝いしました。 自宅となると、 母も準備をしようとするので、メインにお寿司を注文。 母には主役に徹してもらいました。 こちらの準備の負担も減り、家族みんなで楽しくお祝いできました。 」 自宅でのお祝いは気が楽ではありますが、人をたくさん呼ぶ場合は準備が大変ですよね。 オードブルや仕出し弁当などもありますので、上手に利用することをおすすめします。 レストランでコース料理を食べてお祝い 「母の古希祝いで普段行かないようなレストランに行き、コース料理を注文しました。 いつもよりおしゃれをして、母はとてもうれしそうでした。 予約時に古希祝いだと伝えたら、母のデザートに「Happy 70th Anniversary!」の文字が。 母はもちろん、私も感動しました。 」 レストランに行き、ちょっと奮発してコース料理・・・特別感があって良いですね。 和食か洋食かそれとも・・・古希を迎える方にそれとなく聞いてみましょう。 温泉旅館でお祝い 「父の古希祝いに家族で温泉旅行に行きました。 孫も一緒という三世代での旅行は初めてだったので、とても喜んでいました。 父はお酒が好きなのですが、旅館であれば帰ることを気にしないで済みます。 なので、みんなで飲めたことがうれしかったようです。 古希という節目にこうして旅行ができてよかったです。 」 古希祝いを家族旅行のきっかけにしている人もいました。 なかなか家族や三世代で旅行する機会は多くないので、良いきっかけになりそうですね。 旅館であれば、食事の用意や片付けなども不要ですし、みんなでゆっくり過ごせます。 古希のプレゼント のしはどうする? 古希のプレゼントを用意したら、古希のお祝いの色である紫系でラッピングすることがおすすめです。 さらに、のしも正しく選びましょう。 表書きや水引選びを間違えないよう確認してくださいね。 古希祝いののしの表書き 古希祝いの表書きの定番は、 ・古希御祝 ・祝古希 です。 「感謝」や「ありがとう」など、メッセージでも良いでしょう。 あなたの気持ちが伝わるような表書きを選んでくださいね。 迷ったら、どんなお祝いごとにも使える「御祝」でも良いでしょう。 古希祝いののしの水引 古希祝いの水引は、「蝶結び(花結び)」です。 古希は70歳の一度きり。 ですが、「これからも長生きしてほしい」や「何度も長寿祝いをしたい」という思いをこめて、蝶結び(花結び)を選びましょう。 男女どちらでもOK! 古希祝いのプレゼントおすすめ8選 それでは、古希祝いのおすすめプレゼントをご紹介します。 男女問わずにおすすめのプレゼントは、 1. 名前ポエム色紙 2. お酒 3. 食器 4. 筆記用具 5. 時計 6. メッセージ入りフォトフレーム 7. 孫のイラスト入りグッズ 8. 扇子 の、8つです。 両親の年が一緒で、そろって古希を迎える方にもおすすめですよ。 世界にひとつだけのオリジナル商品が人気です。 名前ポエム色紙 名前の文字を使ったポエムが書かれた色紙です。 多くの場合、額縁に入っており飾ることができます。 名前の意味から連想したポエム、感謝の気持ちや「これからも長生きしてね」といった意味が込められたメッセージなど、種類はさまざまです。 写真を入れたり、似顔絵を入れることも可能です。 世界にひとつしかないオリジナルなので、とても人気がありますよ。 お酒 お酒は好きな方には、ぜひお酒を贈りましょう。 お祝い用のお酒を販売していますし、金箔入りなど、お祝いの席にぴったりなお酒もありますよ。 自宅でのお祝いの場合は、その場でみんなで飲むことができるのも良いところですね。 お酒が好きな方は特に好みがはっきりしているので、日本酒なのかワインなのか、それとも焼酎なのか・・・。 事前にリサーチしましょう。 さらに、オリジナルのラベルを作ってあげると喜ばれます。 メッセージだけでなく、写真やイラストを入れることも可能です。 飲むのがもったいなくなってしまうかもしれませんね。 食器 長く使えるものを贈りたい場合は、食器類がおすすめです。 グラスやお茶碗、湯呑などが人気です。 古希祝いだからと紫色を選んだり、ふくろうなど縁起の良いデザインを選ぶのも良いですが、普段から使うようなものはお気に入りが良いという方も少なくありません。 デザインにこだわる方へのプレゼントは、箸をおすすめします。 ベーシックな色や機能性を考えて選ぶと良いですね。 名入れすることもできます。 筆記用具 手紙など、ものを書く機会がある方へは、筆記用具がおすすめです。 特に名入れの万年筆が人気です。 より普段から使えるようなものですと、ワンランク上の高級ボールペンやハーバリウムボールペンやも良いですね。 「ハーバリウム」とは、オイルに花などを入れたもの。 ハーバリウムボールペンは、見た目が華やかなので女性を中心に人気です。 木製ボールペンなんてものもありますので、ちょっと変わったものが良い方へはおすすめです。 筆記用具は、名入れできるものが多いので、特別感を出すことができますね。 時計 時計は毎日何度も見るものですので、そこに写真やメッセージがあったらうれしいですよね。 置き時計や壁掛け時計など、いろいろなタイプの時計があります。 家族写真や孫の写真を入れたり、感謝のメッセージを入れたり・・・オリジナルの時計を作ることができます。 メッセージ入りフォトフレーム 記念に残るものでおすすめなのが、メッセージ入りフォトフレームです。 古希祝いのプレゼントは、お祝いの席で渡したいですよね。 しかし、メッセージ入りフォトフレームはお祝いの席で記念撮影をした写真を入れて、後日プレゼントするのはいかがでしょうか。 そのときのことも思い出されますし、良い記念になること間違いなしです。 孫のイラスト入りグッズ なんと手描きイラストをプリントした、さまざまなグッズを作ることができます。 子どもが描いた絵って、なんだか癒されますしかわいいですよね。 マグカップやキーボルダーなどありますが、一番おすすめなのがハンカチです。 描いたイラストを送ると、ハンカチに描いたとおりに刺繍してくれるというもの。 メッセージを入れることもできますので、文字を書ける子は「おじいちゃん(おばあちゃん)ありがとう」「ながいきしてね」などと付け加えるのもおすすめです。 扇子 「末広がり」の形から縁起が良いといわれてる扇子。 特に春~夏に古希祝いをするなら、扇子がおすすめです。 高級感のあるデザインが多く、持ち歩くのにも良いですね。 名入れもしてあげるとさらに喜ばれます。 男性編 古希祝いのプレゼントおすすめ3選 続いて、父親や義父など、男性向け古希祝いプレゼントのおすすめ3つをご紹介します。 作務衣 2. ループタイ・ネクタイ 3. マフラー 男性には「自分では買わないけれど、あったらうれしいもの」がおすすめですよ。 作務衣 動きやすいことで人気の作務衣。 室内着やパジャマとしても良いですし、散歩や庭いじりするときにも良いですね。 薄手のものや寒い季節にも着れる厚手のものなどありますので、贈る季節で決めると良いでしょう。 また、袖口にゴムが入っているものもあります。 作業着として着る場合は、ゴムが入っているタイプをおすすめします。 ループタイ、ネクタイ シャツやシーツを着る機会がある方には、ループタイやネクタイがおすすめです。 古希祝いの色である紫色が入っているものでも良いですね。 なかなか男性でおしゃれを楽しむということはないかもしれません。 だからこそ、素敵なループタイやネクタイをプレゼントして「いつまでもおしゃれでいてね」と伝えてみてはいかがでしょうか。 マフラー 秋~冬の寒い季節に古希祝いをする場合は、マフラーがおすすめです。 可能であれば、今どんなマフラーを持っているのか確認できると良いですね。 古希を迎える方は、いつもどのようなマフラーをしていますか? もし無地が多いのであれば、チェックなど柄物をプレゼントすると良いでしょう。 持っていないような色味を贈るのも、おすすめです。 女性編 古希祝いのプレゼントおすすめ3選 次は、母親や義母など女性向けの古希祝いのおすすめプレゼントです。 花束 2. マフラー・ストール・スカーフ 3. アクセサリー の、3つがおすすめです。 女性の場合は、ラッピングも華やかにこだわってあげると喜ばれますよ。 花束 女性へのプレゼントで間違いなく喜ばれるのは、花束でしょう。 古希祝いの色である紫系の花を中心の花束が定番です。 紫のバラも人気ですね。 ずっときれいなままで楽しめるプリザーブドフラワーもおすすめです。 プレゼントに花束をプラスしてあげるのも良いですね。 マフラー・ストール・スカーフ 女性にとって、マフラー・ストール・スカーフは、おしゃれのワンポイントになるので、何枚あってもうれしいもの。 気分によっても選べます。 古希祝いの色の紫系を選んでも良いですし、持っていないような色をプレゼントしても良いですね。 顔回りが明るくなるので、淡い色や明るめの色を選ぶことをおすすめします。 アクセサリー 古希祝いに、ネックレスやブローチのアクセサリーもおすすめです。 アメジストなど紫色の宝石を選ぶと良いでしょう。 パワーストーンのブレスレットも良いですね。 サイズがわからないと買えない指輪や、ピアスやイヤリングも付けられない場合がありますので、避けましょう。 古希祝いプレゼントで気をつけるポイント2つ 古希祝いのプレゼントは、古希を迎える方が欲しいものをプレゼントしてあげるのが一番です。 しかし、欲しいものが聞けないこともあるでしょう。 そんなときに気をつけるポイントがあります。 気をつけるポイントは、 ・不吉なことを連想させる ・年齢を感じさせる の、2つです。 どのくらい気にするのかは個人差がありますが、「常識がない」と思われてしまうことにつながるので、避けたほうが無難といえます。 不吉なことを連想させるもの ・お茶 ・くし ・黒や白のもの お茶は、香典返しによく利用されています。 そのため、良くないイメージを持っている人もいるかもしれません。 また、香典返しでいただいたお茶が家にたくさんある・・・なんてことも。 お茶、特に緑茶・日本茶は避けましょう。 くしは、「苦」「死」を連想させるので、避けたほうが無難です。 プレゼントを選ぶときに、色に気をつけましょう。 黒や白は、「死」や「喪」を連想させるといわれています。 もちろん一部に使われている程度であれば、神経質になるほどではないでしょう。 年齢を感じさせるもの ・老眼鏡 ・補聴器 ・杖 古希を迎える方に相談なく、「そろそろ必要では?」と老眼鏡や補聴器など贈るのは避けましょう。 こんな体験談もあります。 「最近父がテレビを見るとき音量が大きいので、聞こえづらいのだろうと思いました。 なので、手元でテレビの音が聞けるコンパクトなスピーカーをプレゼントしたら、『耳が遠くなったと思ってるのか!年寄り扱いするな!』と怒り出してしまいました。 」 お祝いの席で怒らせることにならないよう、事前にそれとなく相談してみることをおすすめします。 古希の次は77歳喜寿 長寿祝いは還暦から始まります。 古希の次は喜寿。 77歳です。 古希の後は、10年ごとではないので、よく確認しておきましょう。 77歳 喜寿(きじゅ) 80歳 傘寿(さんじゅ) 88歳 米寿(べいじゅ) 90歳 卒寿(そつじゅ) 99歳 白寿(はくじゅ) 100歳 百寿・紀寿(ひゃくじゅ(ももじゅ)きじゅ) 遠方に住んでいる場合など、毎回みんなで集まって盛大にお祝いすることは難しいこともあるでしょう。 なので、「このタイミングではみんなでお祝いする」など事前に決めておくのがおすすめです。 しかし、その時以外は何もしないのではなく、ちょっとしたプレゼントを贈るなどしたほうが良いですね。 70歳の古希をみんなでお祝いしよう! 古希や古希のお祝いについて紹介してきました。 還暦や米寿ほど認知度はないかもしれませんが、やはり祝われるほうにとってはうれしいものです。 これからも長生きしてもらえるよう、ポイントをおさえつつ心をこめてお祝いしましょう。
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