歌詞の主人公は「君」を亡くし、恐らく亡くした事で「君」をいかに愛していたか、に気づいたのではないでしょうか? だからこそ贈る愛の言葉が、「最期」でもあるけれど「最初」でもあるのだと思います。 「君」を亡くした事で愛に気づいた主人公は、だれかに愛を与え、誰かの生きる理由になりたい、と願います。 でもそれに気付いたり、言う事は出来なくて。 そんな誰かの手を取って、「君」と同じように、でも「君」とは違う方法で愛を与えられる存在になれたなら。 そんな気持ちがひしひしと伝わってくるようです。 今を生きるという事は、刻一刻と死へと近づくという事だ、だから時間は限られている、と。 いつ終わるかはわからないけれど、それでも必ず限られている時間の中で、主人公は誰かの生きる理由になりたいと願います。 だから、「君」には笑顔でその様子を見守っていて欲しいと思うのでしょう。 この曲について、作者のユリイ・カノンさんはこのようにツイートされています。 『だれかの心臓になれたなら』は 見て分かる通りのまま追想の歌です。 そして決別の歌です。 という事を書いてます。 — ユリイ・カノン yurryCanon 誰かが誰かの生きる理由になる為には、やはりその根底には愛があるのではないかと思うのが今の私の価値観なのですが、皆様はどう思いますか?この曲を聴きながら、是非一度考えてみては如何でしょうか? リンク.
次のGUMI】Kokoronashi 【Original】 ボカロP『蝶々P』による、2014年に公開のピアノバラードの楽曲です。 歌唱ボーカロイドはGUMI。 バラード楽曲が伸びづらいボカロ楽曲の世界において、美しいピアノ旋律やGUMIの優しい声音、そして機械のボカロがつむぐからこそ考えさせられる深い歌詞が多くの視聴者の心を涙させ、今もなお泣けるボカロ名曲の一つとして多くのファンの間で聴かれ続けています。 再生回数はYouTubeにて83万回、ニコニコ動画においては2019年に入ってから100万回を超えるなど、記念すべき蝶々P 5曲目のミリオン達成楽曲となりました。 さらに、2019年はボーカロイドGUMI誕生から10周年の年でもあります。 記念すべきGUMI10周年の年に、GUMI歌唱のこの楽曲がミリオンを達成するのは、胸が熱くなりますね。 また、『心做し』は蝶々Pが制作するアルバムシリーズ『world 3部作』の完結作である3rd アルバム『End of the World』にも収録されています。 蝶々Pのもつ表現力のすべてが詰まった一枚であり、そのなかでもこの楽曲は、彼を代表するピアノバラードとなっています。 曲名「心做し」の意味は「気のせい」 この楽曲のタイトル『心做し』の読み方は、『こころなし』です。 この『心做し』は、辞書によると「気のせい」「心の中で思う事」という意味をもつ言葉であると記載されており「こころなしか体調が悪い」などのような使用例があるようです。 そんなタイトルに沿うかのように、この楽曲の歌詞には「心臓」という言葉が度々出てきます。 それを口にするのは歌の主人公だと思しき「僕」という人物です。 「僕」は自分の中にある感情が生みだす、自分の心臓への痛みに耐えられずに、それを生み出すきっかけとなっている「君」にそれを吐露するように歌を歌っているのです。 この「僕」と「君」は、MV内に描かれている少年と少女である事が推測できます。 一枚絵のMVでは、無表情で涙を流す一人の少年を少女が優しく抱きしめている様子が描かれています。 少年はその体のいたるところが機械で形成がされており、その姿から彼が人間ではないことが想像できます。 つまり、これはこの「僕」と思しき機械の体の少年が、自分の中に生まれてしまった「心」を理解することができずにもがいている姿が描かれているのです。 しかし、機械に心が宿ることなど本当にあるものなのでしょうか。 この問題は、ロボットを扱う色んな作品で描かれてきた議題です。 人工的にプログラムされたロボットが心を宿したとしても、所詮はプログラムで作られたニセモノで本来なら機械が心をもつはずはありません。 『心做し』というタイトルはきっと、本当にあるのかわからない「心」の存在について問うたタイトルとなっているのでしょう。 本当にあるかわからない心、だけどあるような気がするからこそ「僕」はその心の痛みに涙するのです。 さらには、このような中身の楽曲を「ボカロ」という本来なら心が宿らない機械に歌わせているという点もまた、多くの視聴者に考えさせられるものを与えているようです。 ボカロそのものは機械ですが、しかしその声を聴いて心を震わせ涙する視聴者達は多くいます。 ボカロは、楽曲の制作者によって声や言葉が作られますが、歌自体はあくまでも機械の声で語られているので、そこにはなんの感情もありません。 けれど、そこから伝わるものがあるからこそ、その心を感動でいっぱいにするファンがいるのでしょう。 心を持たぬ機械であるボカロの無機質な声。 けれど、ボカロPたちの作った楽曲を歌う事で、まるで心を手に入れたかのように感情豊かに歌うその姿は、この歌の「僕」とどこか重なる印象をうけます。 『ボカロ』だからこそ、深く考えさせられる面をもつこの一曲。 公開から10周年というこの時期にあわせて、聴いてみてはいかがでしょうか。 人気の衰えない蝶々P! 蝶々Pは2008年に活動を開始したボカロPです。 主な使用ボーカロイドは『初音ミク』、『鏡音リン』、『GUMI』、『MAYU』です。 印象的なピアノメロディーに定評があり、ピアノロックにピアノポップ、ピアノバラードなど様々なジャンルの楽曲を制作しています。 さらにもう一つの特徴として、甘い恋愛の歌詞であることがあげられています。 2009年に投稿され大ヒットした『ラブアトミック・トランスファー』、そして翌年の2010年に投稿された『え? あぁ、そう。 』はその代表作とも言える楽曲です。 特に『え? あぁ、そう。 』は、当時大反響を呼び、ボカロ界の歴史に残る名曲にもなりました。 2019年現在、殿堂入り楽曲は32曲、ミリオン達成楽曲5曲となっています。 動画サイトにてのMV公開、CD販売、ライブなど積極的に活動するかたわらでアニメやゲームへの楽曲提供も行っており、メジャーデビュー楽曲である『Allone』はTBS系音楽番組『COUNT DOWN TV』2017年1月のEDとして使用されました。 一之瀬ユウとしての楽曲は、YouTubeの蝶々Pチャンネルの一覧から試聴することができます。 ボカロという機械の歌手を通してではない、蝶々P自身の声で紡がれる楽曲も一度聴いてみてはいかがでしょうか。 ボカロ楽曲の時とは違う、新しい印象を感じられるかもしれませんよ。 TEXT 勝哉エイミカ.
次のGUMI】Kokoronashi 【Original】 ボカロP『蝶々P』による、2014年に公開のピアノバラードの楽曲です。 歌唱ボーカロイドはGUMI。 バラード楽曲が伸びづらいボカロ楽曲の世界において、美しいピアノ旋律やGUMIの優しい声音、そして機械のボカロがつむぐからこそ考えさせられる深い歌詞が多くの視聴者の心を涙させ、今もなお泣けるボカロ名曲の一つとして多くのファンの間で聴かれ続けています。 再生回数はYouTubeにて83万回、ニコニコ動画においては2019年に入ってから100万回を超えるなど、記念すべき蝶々P 5曲目のミリオン達成楽曲となりました。 さらに、2019年はボーカロイドGUMI誕生から10周年の年でもあります。 記念すべきGUMI10周年の年に、GUMI歌唱のこの楽曲がミリオンを達成するのは、胸が熱くなりますね。 また、『心做し』は蝶々Pが制作するアルバムシリーズ『world 3部作』の完結作である3rd アルバム『End of the World』にも収録されています。 蝶々Pのもつ表現力のすべてが詰まった一枚であり、そのなかでもこの楽曲は、彼を代表するピアノバラードとなっています。 曲名「心做し」の意味は「気のせい」 この楽曲のタイトル『心做し』の読み方は、『こころなし』です。 この『心做し』は、辞書によると「気のせい」「心の中で思う事」という意味をもつ言葉であると記載されており「こころなしか体調が悪い」などのような使用例があるようです。 そんなタイトルに沿うかのように、この楽曲の歌詞には「心臓」という言葉が度々出てきます。 それを口にするのは歌の主人公だと思しき「僕」という人物です。 「僕」は自分の中にある感情が生みだす、自分の心臓への痛みに耐えられずに、それを生み出すきっかけとなっている「君」にそれを吐露するように歌を歌っているのです。 この「僕」と「君」は、MV内に描かれている少年と少女である事が推測できます。 一枚絵のMVでは、無表情で涙を流す一人の少年を少女が優しく抱きしめている様子が描かれています。 少年はその体のいたるところが機械で形成がされており、その姿から彼が人間ではないことが想像できます。 つまり、これはこの「僕」と思しき機械の体の少年が、自分の中に生まれてしまった「心」を理解することができずにもがいている姿が描かれているのです。 しかし、機械に心が宿ることなど本当にあるものなのでしょうか。 この問題は、ロボットを扱う色んな作品で描かれてきた議題です。 人工的にプログラムされたロボットが心を宿したとしても、所詮はプログラムで作られたニセモノで本来なら機械が心をもつはずはありません。 『心做し』というタイトルはきっと、本当にあるのかわからない「心」の存在について問うたタイトルとなっているのでしょう。 本当にあるかわからない心、だけどあるような気がするからこそ「僕」はその心の痛みに涙するのです。 さらには、このような中身の楽曲を「ボカロ」という本来なら心が宿らない機械に歌わせているという点もまた、多くの視聴者に考えさせられるものを与えているようです。 ボカロそのものは機械ですが、しかしその声を聴いて心を震わせ涙する視聴者達は多くいます。 ボカロは、楽曲の制作者によって声や言葉が作られますが、歌自体はあくまでも機械の声で語られているので、そこにはなんの感情もありません。 けれど、そこから伝わるものがあるからこそ、その心を感動でいっぱいにするファンがいるのでしょう。 心を持たぬ機械であるボカロの無機質な声。 けれど、ボカロPたちの作った楽曲を歌う事で、まるで心を手に入れたかのように感情豊かに歌うその姿は、この歌の「僕」とどこか重なる印象をうけます。 『ボカロ』だからこそ、深く考えさせられる面をもつこの一曲。 公開から10周年というこの時期にあわせて、聴いてみてはいかがでしょうか。 人気の衰えない蝶々P! 蝶々Pは2008年に活動を開始したボカロPです。 主な使用ボーカロイドは『初音ミク』、『鏡音リン』、『GUMI』、『MAYU』です。 印象的なピアノメロディーに定評があり、ピアノロックにピアノポップ、ピアノバラードなど様々なジャンルの楽曲を制作しています。 さらにもう一つの特徴として、甘い恋愛の歌詞であることがあげられています。 2009年に投稿され大ヒットした『ラブアトミック・トランスファー』、そして翌年の2010年に投稿された『え? あぁ、そう。 』はその代表作とも言える楽曲です。 特に『え? あぁ、そう。 』は、当時大反響を呼び、ボカロ界の歴史に残る名曲にもなりました。 2019年現在、殿堂入り楽曲は32曲、ミリオン達成楽曲5曲となっています。 動画サイトにてのMV公開、CD販売、ライブなど積極的に活動するかたわらでアニメやゲームへの楽曲提供も行っており、メジャーデビュー楽曲である『Allone』はTBS系音楽番組『COUNT DOWN TV』2017年1月のEDとして使用されました。 一之瀬ユウとしての楽曲は、YouTubeの蝶々Pチャンネルの一覧から試聴することができます。 ボカロという機械の歌手を通してではない、蝶々P自身の声で紡がれる楽曲も一度聴いてみてはいかがでしょうか。 ボカロ楽曲の時とは違う、新しい印象を感じられるかもしれませんよ。 TEXT 勝哉エイミカ.
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