C 2014 GNDHDDTK スタジオジブリ映画『思い出のマーニー』。 これから映画を観る方はご注意ください。 その理由は、美少女2人が手を触れ合ったり、ハグをしたりするスキンシップが多いことと、「あなたのことが大すき。 」のキャッチコピーが示している通り、愛情をダイレクトに伝えているシーンがあるからでしょう。 C 2014 GNDHDDTK 主人公の杏奈は髪が短く、どちらかと言えばボーイッシュな雰囲気を持つ少女ですが、心を閉ざしているかのように内気です。 対して、色白でおとなしそうに見えるマーニーは、実は開放的で積極的。 この見た目と行動が対照的な2人のキャラクターの魅力も、百合ファンの琴線に触れているのではないでしょうか。 杏奈が、マーニーのことを好きになるのも当たり前ですね。 原作小説の舞台はイギリスの田舎の村でしたが、映画では日本の北海道に舞台を移しています。 おかげで、原作小説よりもスキンシップの描写および百合成分はパワーアップしているわけですが、これは米林監督の単なる趣味である可能性もあります(笑)。 本作のメインスタッフはほぼ全員が男性だったそうですし、男性から見た理想の百合が存分に表れた作品とも言えるかもしれませんね。 なお、本作には百合映画と呼ぶことに対して「百合じゃないよ!」「百合と呼んでしまうことで内容を矮小化してしまっているのでは?」という、反論の声も耳にします。 物語を大局的に見れば、単純な女の子どうしの友情だけでない、さらに普遍的な愛情や、心の成長が描かれているのですから、その意見も至極もっともです。 でも、映画の見かたは人それぞれですから、他の人の色々な表現を知って、自分との印象の違いを知ってみるのも楽しいですよ。 2:オープニングだけで、杏奈の繊細な心情が存分に表れていた! 『思い出のマーニー』は、主人公・杏奈の心の変化を感じられることが大きな魅力です。 特に、タイトルが出る前のオープニング、公園で絵を描いている杏奈の、細やかな心理描写には感動しました。 注目してほしいのは、杏奈が完全に心を閉ざしているわけではなく、むしろ他人の影響をしっかりと受けていること。 これは、先生が別の生徒へ言っていた「動きの一瞬を捕らえるんだ」というセリフを、素直に絵に反映したからでしょう。 さらに、その先生に絵の様子を聞かれた杏奈は、「ちょっと失敗しちゃったみたいで」と消極的な物言いをしていましたが、先生に「見せてみろ」と言われると、頬を赤らめながらも絵を見せようとしていたのです。 これは、別の生徒が「本当につきあっていたんだ」などと写生の授業と関係ない恋愛事情をしゃべっていたり、「エッチー!」と叫んで先生に絵を見せようとしなかったこととは対照的です。 杏奈は、養母の頼子が言っていたように、本来(小さい頃)は素直で表情が豊かだったのでしょう。 その後も、包丁の使い方や行儀の良さを大岩のおばさんに褒められた時も、杏奈はうれしそうな表情を浮かべていました。 その反面、杏奈は何でもなさそうなことを気にしすぎて、うつむいて無表情に戻ってしまうことも多くありました。 夏祭りで浴衣を着ることを提案されて、「似合うわけがないのに」と独り言をつぶやきながら歩くシーンは、その代表ですね。 電車の中で心配症の頼子のことを「メーメーうるさいヤギみたい」とギョッとするもの言いをしていたり、怒りにまかせて委員長の信子を「ふとっちょぶた」と言ってしまったこともあるのですから。 杏奈は、そうした他者への敵意や反抗心も持ち合わせているのです。 「メーメーうるさいヤギ」も誰も聞こえていないところで言っていましたし、無口なおじいさんの十一を「熊かな」などと動物に例えても、それを口に出すことはありませんでした。 「10年に一度しかしゃべらない十一!」など囃し立てていた男子たちとは対照的です。 そんな杏奈がちょっと変わったのは、小岩のおばさんに頼子のことを「だけどあの心配性は……何かあるたびに電話してきて、こっちはそんなに暇じゃないって言うと、メソメソしてさあ。 あら、娘のあなたにこんなことを……」と正直なグチをこぼされた時のこと。 杏奈はこの時に「とてもよくわかります」と笑顔を浮かべて答えているのです。 正直で、相手を傷つけないことであれば、表に出して構わないと……。 終盤、杏奈が心からの笑顔になっていたのは、マーニーに自分の暗い気持ちを打ち明けることができ、元々の素直な性格を表に出せるようになったためでもあるのでしょうね。 杏奈の笑顔や頬を赤らめる表情だけでなく、瞳にも注目してみるのもいいかもしれませんよ。 米林監督によると、この曖昧な天気の空は、原作小説にある「静かな、灰色い、真珠のような感じの日」という記述を踏まえて映画に取り入れた、杏奈の心を表現したものなのだとか。 はっきりしない印象の空は、心に殻を持っていて、誰とも打ち解けようとしない杏奈の気持ちそのものなのです。 その時に、杏奈にどのような心変わりが起きたのか……それを想像してみると、さらに作品を奥深く感じられるかもしれませんよ。 その場所に訪れると、劇中のシーンに(ぴったりとは一致しなくても)そっくりな情景がたくさんありました。 カヌーのツアーを企画している民宿も数件あるので、泊まった次の日にカヌーで湿原を移動してみるのもいいでしょう。 筆者はオートバイでこの地に向かったので、湿っ地屋敷にも似た湿原の中に佇む家屋をたくさん見かけたのもうれしかったです。 文:ヒナタカ 関連記事 ・ ・ ・ ・ ・.
次の内容紹介 ジブリがいっぱいCOLLECTION 米林宏昌 監督作品 『思い出のマーニー』 ---------------------------------------- この世には目に見えない魔法の輪がある。 海辺の村の誰も住んでいない湿っ地 しめっち 屋敷。 心を閉ざした少女・杏奈の前に現れたのは、 青い窓に閉じ込められた金髪の少女・マーニーだった。 「わたしたちのことは秘密よ、永久に。 」 杏奈の身に次々と起こる不思議な出来事。 時を越えた舞踏会。 告白の森。 崖の上のサイロの夜。 あの入江で、 わたしはあなたを待っている。 あなたのことが大すき。 内容(「キネマ旬報社」データベースより) 米林宏昌監督がイギリスの名作児童文学を元に、舞台を北海道に置き換え映画化したファンタジー。 幼い頃に両親を亡くし、あることがきっかけで心を閉ざしてしまった12歳の少女が、療養のために訪れた海辺の村で経験するひと夏の不思議な出会いを描く。 原作小説が好きですが、本作では、その世界を北海道に置き換えたり、マーニーを外国人と日本人のハーフとして、マーニー以外のほぼ全員、登場人物が日本人なのは、原作ファンとしては違和感があり寂しいですが、仕方ありません。 でも、さらに、あの屋敷に引っ越してくるのが7人兄妹達ではなく、2人兄妹達だったりと、特に肝心の終盤になるほど関わる登場人物の人数が矮小化されているのが残念です。 しかし、ストーリーの骨格自体はほぼ原作に忠実だと思いますし、孤児である主人公の生きづらさの描写、孤児になったいきさつの説明もされています。 現実と幻を、原作以上に強調しているので、ある意味、わかりやすくなっています。 自分も祖父母の名前は知りませんが、人生でつらいときに、こうして幻でも助けてくれたらうれしいですね。 私はジブリ作品ではこれが一番好きです。 杏奈が最初は心を閉ざした少女で、マーニー達との交流で変わっていくところが人間的だと感じました。 ジブリ作品は主役の少年少女の性格が監督の理想で作られたみたいで感情移入が全く出来ませんでしたが、この作品はノリが違います。 原作も監督も違うので当然ですが。 信子とのやり取りでは一見、信子が正しいことをしていて杏奈が突然怒り出したように見えますが 信子は杏奈の気持ちや反応を考えずに話し続け、 人種に関わる瞳の色について無神経に言及してしまったので杏奈がキレたのは当たり前なんですよね。 そういうパッと観ただけではわかりにくい複雑な、生々しい感情が描かれていると思います。 久子さんはマーニーにかなり囚われてる気もするし、キャラクター描写が細かいです。 注意したほうがいいのは心の動きと人間関係を描いた話なので、最初から明るく前向きな主人公や、不思議な現象に対する完全な謎解きや、派手なアクションを求めているなら全く合わない作品だというところ。 細かいところに注目しながらじっくり観る作品です。 一つ欠点があるとすれば舞台を無理やり日本に変える必要は無かったのでは。 日本人に馴染みやすくしたかったのかもしれないですが、元がイギリスのノーフォークの話だからノーフォーク舞台で観たかったです。 設定も日本風にこじつけたようになっています。
次の幼い頃に両親や祖父母が他界。 現在は養母の頼子と暮らしている。 湿地屋敷に住んでいる不思議な少女マーニーと仲良くなっていく。 高月彩良は2008年にスカウト後、芸能界デビュー。 これまでに女優やアイドルグループ「bump. y」で活動してきました。 声優は思い出のマーニーで主役に大抜擢。 ただ以後は声優としての活動はないようです。 杏奈が湿地屋敷に訪れたときに出会い、仲良くなる。 自分たちのことを秘密にしてほしと杏奈にお願いした。 有村架純は1993年2月13日生まれ。 これまでに数々のドラマ・映画などに出演している女優。 ドラマでは『あまちゃん』『失恋ショコラティエ』『ひよっこ』などに出演。 映画では『劇場版SPECシリーズ』『ストロボ・エッジ』『映画 ビリギャル』などに出演。 思い出のマーニー以外での声優経験は くるみ割り人形:クララ 役 ドラゴンクエスト ユア・ストーリー:ビアンカ役 などがあります。 現在は杏奈とはある事をきっかけに溝ができている。 心配症な所があり、いつもセツに相談している。 松嶋菜々子は1973年10月13日生まれ。 数々のドラマ・映画の主演・ヒロインを務めてきた女優。 思い出のマーニー以外に声優は2009年に公開された『ジャングル大帝 -勇気が未来をかえる-』にエライザ役として出演していました。 療養先で杏奈がお世話になる家の主人。 寺島進は1963年11月12日生まれ。 Vシネマ・任侠系のドラマ・映画など中心に活動。 声優は思い出のマーニーの他には2004年に公開された『スチームボーイ』アルフレッド・スミス役で出演した。 頼子の親戚で元気でよく食べる。 療養先で杏奈がお世話になった。 根岸季衣は1954年2月3日生まれ。 さまざまなドラマ・映画などに出演している女優。 おそらく誰しも一度はみたことがあるのではないでしょうか。 これまでに声優として出演した作品はこの思い出のマーニーの大岩セツだけのようです。 東京から湿地屋敷に引っ越して来た。 杏奈のことをマーリーだと勘違いする。 杉咲花は1997年10月2日生まれ。 現在主演・ヒロイン役で立て続けにドラマ・映画に出演している勢いのある女優。 NHK連続テレビ小説『おちょやん』でヒロインの竹井千代役 NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』 『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』で江戸川音役 など 数多くの出演作品がある。 ジブリ映画では『メアリと魔女の花』で主演のメアリ役で出演している。 2014年の時にジブリ映画にすでに出演していたのは意外でしたね。 マーニーのことを見たことあると知っていた人物。 黒木瞳は1960年10月5日生まれ。 元宝塚歌劇団出身の女優。 退団後は数多くのドラマ・映画などに出演しています。 声優の活動は『それいけ! アンパンマン ロールとローラ うきぐも城のひみつ』ローラ姫役 また『Mr. インクレディブル』などいくつかの吹き替えもしています。 和彦と結婚し、その二年後絵美里が生まれる。 しかし和彦が若くして死去。 絵美里が事故で亡くなった後は杏奈のことを一人育てた。 森山良子は1948年1月18日生まれ。 ミュージシャンとして活動。 芸能一家で家族・親戚に多数の芸能人がいる。 代表的な人物はミュージシャンの長男の森山直太朗。 ドラマ・映画などでも活躍。 これまでに声優として活動したのは思い出のマーニーのみですね。 双子のねえやと一緒にマーニーをいじめていた。 吉行和子は1935年8月9日生まれ。 過去から現在まで数々のドラマ・映画などを中心に女優として作品に出演しています。 母親の吉行あぐりさんはNHK連続テレビ小説『あぐり』のモデルにもなりましたね。 ドラマは『3年B組金八先生』『ナースのお仕事』『ごちそうさん』 映画は『佐賀のがばいばあちゃん』『家族はつらいよ』 などに出演していました。 出演していました。 声優はジブリ作品は二度目。 『崖の上のポニョ』トキ役で出演しています。 頼子に杏奈を空気がいいところで杏奈を療養させることを提案する。 大泉洋は1973年4月3日生まれ。 TEAM NACSの一員。 ドラマ・映画以外に声優としても勢力的に活動。 ジブリ映画だけでも 千と千尋の神隠し:番台蛙 役 猫の恩返し:古文教師役 ハウルの動く城:かかしのカブ役 など複数のジブリ作品に出演しています。 満潮で湿地屋敷から帰れなくなった、杏奈のことをボードで向こう岸まで送ってくれた。 安田顕は1973年12月8日。 TEAM NACSの一員。 俳優として、ドラマ・映画など多数出演している俳優。 声優はジブリ作品も何本か出ており、『千と千尋の神隠し』『猫の恩返し』『ハウルの動く城』に出演している。 思い出のマーニーではセリフが一行しかなかったですね。 仕事が忙しく、年に2回ほどしか家に帰ってこなかった。 マーリーが杏奈とキノコ狩りに行った時にキノコに詳しかったのは父親から教えてもらったから。 戸次重幸は1973年11月7日。 TEAM NACSの一員。 ドラマ・映画など中心に数多く作品に出演している俳優。 声優としては『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』などのジブリ作品に出演。 森崎博之は1973年11月7日。 TEAM NACSのリーダー。 声優ではジブリ映画の『ハウルの動く城』に出演していた。 さいごに 思い出のマーニーの声優は非常に豪華! 松嶋菜々子さんとかメイン級のキャラクターじゃない役で出演したのは驚きですね。 あとある意味TEAM NACSスペシャルって感じも。
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