ものもらいとは? 一般的にものもらいというと、瞼が腫れる麦粒腫と霰粒腫という病気のことをさしており、ものもらい、めばちこ、めばち、など、様々な呼び方があります。 麦粒腫は初めはまぶたに局所的な赤みが出現し、痛みや痒みがあります。 炎症が強くなってくると、赤み・腫れ・痛みが強くなり、化膿が進むと、腫れた部分が自然に破れて膿が出ることがあります。 治療は抗生物質の点眼や内服、軟膏を使い、化膿が進んだ場合は切開して膿を出すこともあります。 霰粒腫は麦粒腫と似ていますが、まぶたの中にコロコロとしたしこり(腫瘤)ができるものです。 徐々にしこりは大きくなり、まぶたが重苦しいような不快感を覚えます。 「しこり」だけの無菌性の霰粒腫ですが、時として細菌感染して炎症を起こして腫れる場合もあります。 ものもらいに眼帯は必要でしょうか? まぶたが凄く腫れたりや結膜まで充血してしまったとき、眼帯を付けたほうがいいですか? または眼帯をつけてもいいですか?と質問されることがあります。 腫れていると人目も気になりますし、お仕事上隠したくなることもあるようです。 治療に眼帯は必要ありません! 眼帯はものもらいの治療としては眼帯は必要ありません。 腫れて恥ずかしかったり隠したかったり、お仕事上腫れているのが見られるのがまずい職種である、というばあいはしてもよいと思います。 しかし、ものもらいは感染しないですし、眼帯をすることで、目のまわりが湿った状態になってしまい、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまうこともありますし、眼帯は不必要です。 眼帯に治療効果はありません。 眼帯が必要な時というのは、手術の後などの感染予防、術後にさわらないようにするためや、角膜、結膜に傷があって痛い時、眼球をを動かさないように安静にさせたいとき時などです。 片眼でみていると物が立体的に見えず、特に階段、運転などは危険です。 ものもらいのためにもっと大きな事故にあってしまうリスクがでてきますので気を付けましょう。 子供の場合は特に必要はない眼帯 幼少期に片方の眼に長時間眼帯をして遮蔽することで、弱視という病気になってしまう可能性があります。 弱視とは、メガネやコンタクトレンズで矯正しても視力がでない状態のことを言います。 視力の発達過程にあたる時期に、眼帯をつけていると弱視を引き起こす可能性があるのです。 お子様のものもらいでは眼帯はなるべく避けたほうがよいでしょう。 コンタクトレンズをつけても大丈夫? コンタクトレンズはどうでしょうか? コンタクトは異物です。 無菌ではありません。 水分を含んでいるソフトコンタクトレンズは、雑菌が繁殖しやすい条件にあります。 機械的な刺激にもなりますし、コンタクトはものもらいによいとは言えません。 基本的には使用しないようにしましょう。 お化粧はしても大丈夫? 目の周りの化粧は清潔を保つためと、やはり化粧をするときや落とすときにどうしても触ってしますため、なるべくさけたほうがよいでしょう。
次のものもらいとは 目の周辺に痒みや違和感があって鏡を見てみたら、まぶたが赤く腫れて、目のふちにイボのようなものができていた・・。 このような経験は、誰にでも一度くらいはあるのではないかと思います。 これは、いわゆる〝 ものもらい〟と言われる症状ですが、そもそもその〝ものもらい〟って何?と思う方もいらっしゃるかも知れません。 ものもらいというのは、主に関東で使われている言い方で、各地方によって呼び方が異なるのです。 例えば、次のようになります。 関西では「めばちこ」• 京都では「めいぼ」• 北海道では「めっぱ」• 宮城では「ばか」• 熊本では「おひめさん」• 沖縄では「おともだち」 ちょっと変わった呼び方もありますね。 ちなみに、ものもらいという呼び方は、その昔、目の周辺が腫れたりできものが出来た時に、他人から物をもらうとその病気が治るという迷信から来ていると言われています。 勿論、これらはあくまでもその地方における呼び方の違いであり、正式な医学名ではありません。 私達が通常、ものもらいと呼んでいるものは、「 麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」と「 霰粒腫(さんりゅうしゅ)」という、2種類の目の疾患を総称したもので、その中でも特に発症が多いのが 麦粒腫となっています。 そのため、 「ものもらい」といえば一般的に麦粒腫と認識されています。 ただし、麦粒腫と霰粒腫は発症原因や症状、治療法が異なりますので、ものもらいの症状が現れた時に、それが全て麦粒腫だと思い込んでしまうことがないように注意する必要があります。 スポンサードリンク 種類 ものもらいには、麦粒腫と霰粒腫の2種類がありますが、さらに麦粒腫はそのできる場所によって、2つに分けられます。 麦粒腫(ばくりゅうしゅ)• まぶたの外側に出来る「外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ)」• まぶたの内側に出来る「内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)」• 霰粒腫(さんりゅうしゅ) 多くの場合は麦粒腫で、そのうちの「外麦粒腫」が最も多いと言われています。 霰粒腫にもいくつか種類がありますが、ここでは一般的な「ものもらい」である麦粒腫の説明をしていきますので、霰粒腫は細かく分類しないこととします。 原因 麦粒腫と霰粒腫に分けて、原因を詳しくご紹介していきます。 麦粒腫の原因 麦粒腫は、 まぶたにある皮脂や汗の分泌腺、毛穴に細菌が感染することによって発症します。 原因となる細菌の多くは黄色ブドウ球菌ですが、黄色ブドウ球菌自体は特に珍しい細菌と言うわけではなく、私達の皮膚や髪、鼻の穴や喉などの粘膜などにいる常在菌です。 しかし、次のような場合に発症しやすいと言われています。 まぶたを擦る癖がある• 前髪が目に掛かっている• 手入れの悪いコンタクトレンズを着用している• 濃いアイメイクを入れたり、まぶたのキワにまでメイクをしている• 汗をかいたまま放置している 麦粒腫は、お酒やアルコールなどの刺激物を大量に摂取した時や、風邪を引いた際や、季節の変わり目などで 体の抵抗力が弱っている時、ストレスや疲労によって免疫力が下がっている時など、体の調子が下がっている時ほど細菌の感染や増殖が活発になって発症しやすくなると言われています。 霰粒腫の原因 霰粒腫は、まぶたの生え際にある「 マイボーム腺」という皮脂を分泌する部分が 何らかの原因で詰まることで発症します。 麦粒腫のように、細菌の感染が原因ではないため、通常は炎症などは起こらないと言われていますが、マイボーム腺が詰まる際に細菌が入り込んでしまうと、中で増殖して麦粒腫と同様に炎症を起こすことがあります。 これは、 化膿性霰粒腫と呼ばれるものですが、霰粒腫と比べて 症状が強く出るのが特徴なものの、霰粒腫と化膿性霰粒腫を見た目だけで判断するのは難しい場合もあります。 症状 麦粒腫の症状 麦粒腫を発症すると、最初はまぶたの痒みや違和感で気付くことが多く、やがて痛みを感じるようになります。 そして、次のような症状が現れてきます。 まばたきをすると異物感がある• まぶたが赤くなる• 腫れる• 目が充血する• 目がゴロゴロする• 目やにが出る• 光が眩しく感じる また、炎症が強くなると、目の近くにある耳のリンパ節が腫れたり、頭痛を伴ったりすることもあります。 なお、 まぶたの外側にできる外麦粒腫と比べて、内側にできる内麦粒腫の方が症状が強く出る傾向にあり、炎症が悪化すると発熱などを伴うケースもあります。 霰粒腫の症状 霰粒腫は、麦粒腫のように細菌による感染が原因ではなく、皮脂の詰まりが原因のため、痒みや痛みといった症状は出ませんが、皮脂が溜まって膨らんでくると 白っぽいイボのようになり、触るとコリコリとしてはっきりとわかるようになります。 ただし、霰粒腫でも、細菌が入り込んでしまった場合は麦粒腫と同様に炎症や化膿が起こることもあり、そうなると麦粒腫との区別がつきづらいこともあります。 癌の可能性も? 高齢者で、ものもらいと思われる症状が現れた場合は、自己判断で「ものもらい」だと決め付けてしまうことは危険です。 特に、炎症などが起こらずにイボだけが大きくなるケースでは、 霰粒腫とよく似た症状が現れる癌の可能性もあるため、早めに病院で診てもらうようにしましょう。 ものもらいは感染しない! ものもらいは、その名前からして人に移すもの、というイメージを持っている方も少なくないのではないでしょうか。 結論から申し上げると、 ものもらいは人には移りません。 麦粒腫の場合、発症の原因の多くは黄色ブドウ球菌と言われており、黄色ブドウ球菌は人の体に常在する菌だということは上記でご紹介した通りです。 元々、自分も持っている菌のため、 例え人からもらったとしても、体調不良などで体が弱っていなければ、ものもらいを発症することはまずありません。 霰粒腫の場合は、元が細菌による感染が原因ではないため、最初から 人に移りようがないと言えるでしょう。 麦粒腫の治し方や治療期間 麦粒腫は、特に治療をしなくても、 発症から10~14日程度で自然治癒すると言われています。 まぶたに細菌が感染して炎症が起こるとそこに膿が溜まりますが、皮膚が破れて 膿が排出されれば、そのまま完治してしまうことが多いのです。 しかし、炎症や化膿があるとつらいですし、見た目も気になるため、少しでも早く治したい場合は、きちんと病院へ掛かるのがよいでしょう。 病院での治療 麦粒腫の病院での治療は、症状の度合いによって異なります。 軽度であれば、抗菌の点眼薬や軟膏が処方されることが多いでしょう。 炎症がひどい場合は、 抗生物質や抗炎症薬の服用することもありますが、このようなケースでも、 治療によって一週間程度で完治すると言われています。 なお、これらの治療を用いても症状が治まらない時は、切開手術を行いますが、麦粒腫において手術が行われることは稀と言われています。 自然治癒するための方法 また、麦粒腫を自然治癒で治す場合には、 毎日の生活習慣を見直すことで完治への時間を早めることができます。 では、具体的にどのようなことに気を付けるのがよいのでしょうか。 また、コンタクトレンズ自体が直接、麦粒腫の原因にはなりませんが、衛生状態が行き届いていないものを使うと、治療の妨げになるだけはなく、症状を悪化させることにもなります。 そのため、 麦粒腫がある時は、コンタクトレンズを止めて眼鏡で代用するとよいでしょう。 同様にアイメイクも控えるようにし、 目の周りは薄化粧を心掛けて下さい。 特に、刺激物やアルコール、食品添加物を使った加工食品などは避けるようにし、目の粘膜を保護する ビタミンAや免疫力を高めてくれるビタミンCやEなどを意識して摂るようにしましょう。 そのため、麦粒腫がある時は 疲労を溜めないように注意しながら、気分のリフレッシュをするようにしましょう。 霰粒腫の治し方、治療期間 霰粒腫の中でも、細菌感染によって炎症が起こる化膿性霰粒腫であれば、治療は麦粒腫と同様に行われます。 炎症などがない時は、抗生物質・抗炎症剤の目薬、温湿布などを使用したり、そのまま様子をみることが一般的です。 皮脂が詰まってイボ状になっているだけなので、破裂をすることによってそのまま皮膚に吸収されます。 通常、 霰粒腫は2~8週間程度で消失すると言われていますが、痛みがないからといって長い期間放っておくと、皮脂が固まってしこりになってしまい、吸収されなくなってしまいます。 霰粒腫ができて、 2ヶ月近く経過してもなくならない時は、病院へ行って治療を受けた方がよいでしょう。 手術することも しこりが大きくなり過ぎたり、角膜などを圧迫して視力に影響が出たりする場合には手術を行うことがあります。 霰粒腫の手術は、まぶたの裏側ないし表面、もしくは両方から切開してしこりを取り出します。 まぶたの表面を切開すると聞くと、「人の目に付きやすい場所なのに、傷痕が残るのは・・」と思うかも知れませんが、 二重まぶたのラインやシワに沿ってメスを入れるため、傷痕はわからなくなるように行います。 手術の時間は、しこりの大きさによって異なりますが、通常は 15~30分程度で終了します。 また、手術ではなくしこりにケナコルトというステロイド注射を打つ治療法を行っている病院もあります。 注射を打つことでしこりを小さくして目立たなくすることができますが、 ステロイドを使うため副作用はゼロではないと言えることや、 注射針がまぶたを貫通して目に刺さってしまうことも考えられることから、選択する場合は医師の技術力なども含めて十分な注意が必要です。 なお、霰粒腫は脂肪の塊のため、温めたりマッサージをすることで血行を促すと、皮脂の詰まりが解消されてしこりが吸収されやすくなることがありますが、化膿性霰粒腫の場合は炎症を起こしているため、同様の方法を行うと返って症状が悪化することがあります。 スポンサードリンク 市販薬の選び方 ものもらいの中でも、細菌感染が原因の麦粒腫の場合は、病院へ行かずとも市販薬で症状が改善、完治するケースもあります。 では、麦粒腫に効果のある市販薬は、どのような基準で選ぶのがよいのでしょう。 目薬は多くの種類が販売されており、症状によって選ぶ目薬が違います。 そのため、いくら麦粒腫にドライアイ用の目薬をさしても効果はありません。 目薬のパッケージに「 ものもらい用」と書かれているものを選べば間違いはないですが、もし書かれていない場合は 抗菌作用のあるものや 抗炎症作用、 かゆみを抑えるなどの効果が期待できるものを選ぶようにしましょう。 ものもらいは、頻繁になってしまう方もいますが、多くの場合はその時一回限りです。 せっかく目薬を買うのだから、次にまたものもらいになった時にも使えるように・・と長期保存が効くものを選びたくなりますが、そのような目薬には防腐剤が入っていることから、あまりお勧めできません。 できるだけ目に負担を掛けないよう、 使い切りのものを選ぶのがよいでしょう。 子どもの「ものもらい」 子どもも「ものもらい」になりやすいと言えますが、前述のとおり感染はしませんので、 学校や幼稚園、保育園に行ってはいけないということはありません。 ただし、目の炎症が悪化しないように、プールなどは控えた方がいいでしょう。 なお、目の病気では、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎などのウイルス性の結膜炎については、学校安全保健法で第三種の感染症に指定されています。 こちらは容易にうつりますので、学校、幼稚園、保育園などへは、「病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めるまで」出席してはいけないこととなります。 赤ちゃんの「ものもらい」 赤ちゃんは、ものもらいになりやすいと言われています。 その理由としては、 汗をかきやすいことや、汚れたままの手で目をこすってしまうこと、大人と比べて抵抗力や免疫力が低いため、黄色ブドウ球菌による感染が起こりやすいことなどが挙げられています。 また、赤ちゃんは大人のような自然治癒力が備わっていません。 そのため、放置しておいても治るということは、あまり考えない方がよいでしょう。 何より、赤ちゃんの場合は、痒みや痛みに対して「触ってはいけない」と自分を抑えることができないので、症状が悪化してしまいがちです。 赤ちゃんがものもらいになった時は、 早めに病院へ行って対処することが大切です。 治療に関しては大人と同様に行われますが、抗菌薬などを目薬でさす場合、赤ちゃんによっては嫌がってなかなかさせてくれない、ということが起こり得ます。 そのような場合は、 赤ちゃんが寝ている時にそっとまぶたを開けてさすのがよいでしょう。 (起きてしまう可能性はありますが) また、目の真正面に目薬を持ってくると、恐怖心で赤ちゃんが暴れてしまうことがありますが、視界に入りづらい目尻からさすようにすると、案外気付かれずに目薬をさすことができます。 是非、試してみて下さい。 赤ちゃんにとってもお母さんにとっても、ものもらいにならないことが一番よい状況と言えます。 そのためには、 汗をかいたらこまめに拭くようにし、爪や前髪は切っておく、シーツやタオルなどは清潔なものを使うようにするなど、身の周りの衛生状態を綺麗に保つようにすることが大切です。 なお、赤ちゃんがものもらいになった場合は、小児科で対応可能な場合もありますが、まず眼科に行くようにしましょう。 まとめ ものもらいについて、説明してきました。 内容を簡単にまとめておきます。 麦粒腫 種類 まぶたの外側にできる「外麦粒腫」と内側にできる「内麦粒腫」があります。 原因 まぶたにある分泌腺や毛穴に細菌が感染して起こります。 症状 目の違和感などで気づいて、そのうちに目が充血したり、まぶたが腫れたりしてきます。 治療 2週間程度で自然治癒していくのが一般的ですが、ひどい時には病院へ行くようにしてください。 また、自然治癒するためには、食生活を見直したり、ストレスのかからないような生活が大切です。 霰粒腫 原因 まぶたにある皮脂を分泌する部分が詰まることで起こります。 症状 痒みや痛みなどの症状はありませんが、皮脂が溜まることによって起こるため、イボのように膨らみ、触るとわかるようになってきます。 治療 こちらも基本的には自然治癒していきますが、なかなか治らない場合は、病院を受診した方がいいでしょう。 症状によっては手術することもあります。 目薬について 市販の目薬を購入する基準は次のとおりです。 ものもらい専用の目薬を購入すること• 使い切りのものにすること 赤ちゃんのものもらい 赤ちゃんはものもらいになりやすいです。 ものもらいにならないよう、汗を拭いてあげることや、清潔にしてあげることが大切です。 [カテゴリ: , ] スポンサードリンク•
次のさっと読める目次• ものもらいとは ものもらいとは、 急性の化膿性炎症のことを指します。 まぶたにある、 汗や脂を出すための腺に細菌が感染することによって起こる炎症です。 すでになったことがある人はわかると思いますが、ものもらいになると、ゴロゴロとした違和感を抱いたり、痛痒くなり物が見えにくくなったりします。 大人だけでなく子供もできることがあるので、特に小さい子供がいる方は普段からよく観察して、異変を見逃さないようにすることが大切です。 なお、「ものもらい」という名前であるために人から人にうつるものだとイメージする人も多いと思いますが、実は ものもらいは人にうつるものではありません。 そのため、身近でものもらいになったという人がいても、避けたりする必要はないんです。 ものもらいなのか結膜炎なのか、素人目には判断しづらいところもあると思いますので、異常を感じたらすぐに眼科で診察してもらうと良いでしょう。 ものもらいかと思っていたけど実は結膜炎だった、ということがあると、知らず知らずに身近な人にうつしてしまっているかもしれません。 ものもらいの種類と症状 ものもらいには、大きく分けて2種類あります。 それぞれの症状をご紹介します。 麦粒腫(ばくりゅうしゅ) 麦粒腫は、 細菌がまぶたの毛穴や腺に入り込み、膿が溜まったり化膿した状態のものを指します。 多くの人がなるものもらいは、この麦粒腫であると言われています。 初期症状としては、目に痛痒さを感じることが多いです。 その後、目が充血したり、ゴロゴロとした異物感を感じるようになります。 霰粒腫(さんりゅうしゅ) 細菌に感染する麦粒腫とは異なり、霰粒腫は、 まつげの生え際にあるマイボーム腺というところに脂肪が溜まってしまうことによって引き起こされます。 基本的には、細菌によるものではないため痛みを感じることは少ないのですが、霰粒腫がさらに細菌に感染してしまうと、化膿し痛みを引き起こすこともあります。 痛みがないからといって腫れを放っておくと、固いイボのようになってしまうことがあるので、気づいた時点ですぐに処置を施すようにするのが良いでしょう。 ものもらいの原因 ものもらいは麦粒腫と霰粒腫の2つに分類されますが、それぞれの原因についてご紹介します。 麦粒腫 麦粒腫は、まぶたの毛穴や分泌腺などに細菌が感染することによって発症します。 具体的に言うと、目元をゴシゴシとこすったり、顔にかいた汗を長時間放置しておいたり、化粧をしっかりと落としきれていなかったりする場合に発症しやすくなります。 日常的に感染の可能性は潜んでいますので、目元に汚れを残さないように心がけましょう。 霰粒腫 霰粒腫も、麦粒腫と同じように目を不潔な環境にしていると発症しやすいと言われています。 また、 食生活に偏りがある場合にも脂肪が詰まりやすくなります。 本来、マイボーム腺からは目を保護するために脂が分泌されるのですが、偏りのある食生活をしていると脂の流れも悪くなり、詰まりやすくなってしまうというわけです。 ものもらいの治療法 実際にものもらいになってしまったら、どのように治療すればよいのでしょうか? 麦粒腫と霰粒腫、それぞれの場合についてご紹介します。 麦粒腫 麦粒腫の場合は、発症の原因となった細菌を殺すために、抗菌作用のある 点眼薬や 軟膏を処方されることがほとんどです。 場合によっては、飲み薬を処方されることもあります。 比較的回復は早いので、なるべく早い段階で気づき早めに処置するのが良いでしょう。 霰粒腫 霰粒腫の場合は、医療機関を受診しなくてもしこりが消えることがあり、治癒を早めるには 温湿布が効果的だと言われています。 毎日数回温湿布を貼って温めることで、血行を良くし、詰まりの解消に繋がるのです。 もしもしこりが一向になくならず目を圧迫してしまうような場合には、手術で取り除くか、 副腎皮質ホルモンの注射で吸収を促進させる必要があります。 ものもらいができたら気を付けること ものもらいができたら、可能であれば専門的な治療をするとともに、気を付けたいポイントがいくつかあります。 アイメイクをしない ものもらいの原因としてはまぶた周辺のメイクやメイクの落とし残しも挙げられるため、ものもらいになったらアイメイクは控えたほうが良いでしょう。 表面の汚れだけでなく、メイクの際にものもらい自体を刺激してしまう可能性もあります。 眼帯をしない ものもらいになると眼帯をするというイメージのある人も多いと思いますが、 眼帯をするのはものもらいの治療に効果的とは言えません。 ただ単に見た目の問題で隠したい、という気持ちも分かりますが、眼帯をしてしまうと、湿気により目に雑菌が繁殖しやすくなってしまいますので、ものもらいになっても眼帯はしないようにしましょう。 コンタクトレンズの使用を控える 炎症を起こしている時にコンタクトレンズを使用すると、少なからず目元を触ることにより炎症が悪化しやすくなります。 また、手が汚れていた場合にも細菌が感染しやすくなってしまいますので、ものもらいになっているときのコンタクトレンズの使用はなるべく控えるようにしましょう。 アルコール・刺激物を避ける アルコールや刺激物が炎症に良くない、というのはなんとなく分かりますよね。 少しでも早く治癒させるためにも、ものもらいに刺激を与えてしまうような食べ物は避けるのが賢明です。 ものもらいの予防法 ものもらいは、日常生活に気を付けることで予防することができます。 効果的な予防法についてご紹介します。 前髪が目にかからないようにする 目にかかる長さの前髪だと、細菌が髪を媒体として目に感染してしまう可能性があります。 ちくちく目に刺さったり視界を遮ったりすることのないよう、適切な長さに切ったり、留めておくようにするのもものもらい予防になります。 アイメイクに気を付ける 化粧といえば欠かせないのはアイメイクですが、メイクの仕方によってはものもらいの原因になってしまう場合があります。 あまりに濃すぎるメイクは避け、就寝時などはメイクが顔に残っていることのないよう、しっかりと落とすように心がけましょう。 湯船にしっかりとつかる 現在ではお風呂はシャワーのみで済ませてしまう、という人も多いかもしれませんが、湯船にしっかりとつかって体を温めることで、まぶたも温められ、マイボーム腺に脂肪が詰まるのを防ぐことができます。 目の周辺を清潔にしておく 目の周りが不潔な状態だと、ものもらいになりやすくなってしまいます。 汗や汚れはこまめに拭ったり、汚れた手で触ったりしないよう注意しましょう。 まとめ いかがでしたでしょうか? ものもらいは、誰もが成りうる厄介な病気ですが、正しい治療法や注意点を把握しておくことで、早い段階で治癒させることは可能です。 放っておくと症状がどんどん悪化したり、手術で取り除かなければならなくなったりする場合もありますので、そうなる前に対処したいですよね。 結膜炎など似た病気である可能性もありますので、異常や不安を感じたらすぐに眼科に行って診断を受けることをおすすめします。 Lacy編集部:桜井香織 ビューティーライター(エディター) 美容の専門学校を卒業後、美容関連の広告代理店に就職。 美容系雑誌や通販の広告業に専念するも5年で退社しビューティーライターとして活動。 様々な分野を独学で勉強し、ファッション、エステ、整形などの美容系はもちろん、演劇やゲーム、アニメなど幅広い視点でビューティーと向き合い、ユーザー目線でのライティングが得意です。 新しく発売された美容品やサプリを実際に購入し、どんな効果があり、巷の口コミは本当なのかを自分自身が納得するまで徹底調査。 時にはイチユーザとして辛口の評価も。 ビューティーライターだけでなく、美容関連のイベント企画やセミナーなども積極的に行い、頼れるビューティディレクターを目指しています。
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