世界の強いお酒（７）ノッキーン・ポチーン
第4代（ - ）、議長。 のの大統領辞任により大統領代行を務めたのち、に勝利して第2代大統領（在任 - ）、第5代および第9代（ - 、2008年 - 2012年）、党首（2008年 - 2012年）、（正式名称は「連合国家」）の（首相に相当、2008年 - 2012年 ）など政府・政党の要職を歴任。 このほか、の副市長も務めた。 経歴 [ ] 年譜 [ ]• - レニングラード（）に生まれる。 - を卒業し、（KGB）に勤務。 KGBレニングラード局第1課（人事課）に配属。 - に入校。 - に派遣。 のソ独友好会館館長をカバーとして、ソ連人学生を監督。 - 故郷レニングラードに戻り、国際問題担当レニングラード大学学長補佐官。 12月 - サンクトペテルブルク市対外関係委員会議長。 - 中佐の階級で予備役編入。 サンクトペテルブルク市副市長。 3月 - サンクトペテルブルク市第一副市長。 6月 - 総務局次長に就任し、中央政界に転じる。 3月 - ロシア大統領府監督総局長。 5月 - ロシア大統領府第一副長官。 1998年7月 - （FSB）長官。 3月 - FSB長官と書記を兼任。 1999年 - エリツィン大統領によりに指名される（同日、ステパーシン首相が退陣したため、そのまま首相代行）。 8月16日、。 1999年 - 引退を宣言したエリツィンにより大統領代行に指名。 - 過半数の得票を受け大統領に当選。 - 内閣を総辞職させる。 2004年 - を新首相に指名。 2004年 - 大統領に再選。 - ヨーロッパ柔道連盟名誉会長に就任。 - 内閣を総辞職させを新首相に指名。 4月 - を受賞。 - 大統領を退任。 同日統一ロシア党首、翌日首相に就任。 - 大統領選で二度目の再選。 出自 [ ] 祖父スピリドン 、サンクトペテルブルグ（当時の市名はレニングラード）にて、父ウラジーミル・スピリドノヴィチ・プーチン（ - 1999年）と母マリア・イワーノヴナ・シェロモーワ（1911年 - ）とのあいだに生まれる。 母は工場などで働いていた。 父は活動に熱心な党員の者で母は信仰心が深い徒だった。 父はに徴兵され、には潜水艦隊に配属となり、では NKVD の破壊工作部隊に所属し 、（大祖国戦争）でとなった。 戦後は機械技師としてレニングラードの鉄道車両工場で働いた。 2人の兄は、いずれもプーチンが生まれる前の1930年代に死亡（1人目は幼くして、2人目はのあいだにで死亡）していたため、プーチンは一人っ子として育つ。 プーチンの父方のであるスピリドン・イワノヴィチ・プーチン（ — ）はプロのであり、の（別荘）の1つにて給仕しており、それ以前はに仕えていた。 プーチンは自伝で少年時代を振り返り、家庭環境はあまり裕福でなく、少年時代はレニングラードの共同アパートで過ごしたと語っている。 に共同アパートと同じ通りにある第193小学校に通い始める。 小学生だったプーチンにを教えていた教師によると、プーチンは母親似であるが、頑固で勤勉な性格は父親から受け継いでいたという。 また、記憶力は抜群で頭の回転も速かったが、問題児で悪ふざけを繰り返していたと証言している。 プーチン自身も後に幼少時代は相当な悪童であったと告白している。 しかし6年生になると変化し、成績も上がり、入団も許可された。 この頃にはサンボと柔道も始めている。 小学校卒業後、プーチンはの中等専門学校に入学した。 KGB時代 [ ] 、に出発する前に。 父ウラジーミル・スピリドノヴィチ、母マリア・イヴァーノヴナと やがてプーチンは小説や映画、特にが製作したの映画を見てからに憧れを抱いたとされる。 （KGB）への就職を考え、14歳の9年生（日本の中学3年生相当）の時に彼はKGB支部を訪問し、応対した職員にどうすればKGBに就職できるのか質問した。 職員は少年の質問にきわめて真率に対応し、KGBは自ら志願してきた者を絶対に採用しないため、今後は自分からKGBにコンタクトしてはならないこと、の専攻はが有利であること、言動や思想的な問題点があってはならないこと、スポーツの実績は対象者の選考で有利に働くことなどの現実的な助言を与えた。 プーチン少年は以後そのアドバイスを忠実に守り、柔道に打ち込み、では法学部を選択し、在学中も自分からはKGBに接触しなかった。 そして大学4年次にKGBからのリクルートを受け、プーチンはに同大学を卒業後 、KGBへ就職する。 KGB職員であるためにはへの入党が条件だったため、プーチンは共産党員になっている。 KGBでは、最初にレニングラード支部事務局、その後訓練を経て対諜報活動局に配属される。 さらなる研修を受けた後、第1総局（対外諜報部）レニングラード支部に勤務する。 そして外国でを行うためにで学び、にのへと派遣される。 東ドイツにはまで滞在し、政治関係の情報を集める諜報活動に従事したとプーチン自身は語っている。 その際にはKGBと協力関係にあった東ドイツの・である職員の身分証明書も持っていたことが、2018年に明らかになっている。 しかしによりレニングラードに戻り、母校のレニングラード大学に学長補佐官として勤務した。 このころに、大学生の頃に教わっていたと懇意になる。 政界へ [ ] 1990年、プーチンはKGBに辞表を提出し 、レニングラード市議長だったサプチャークの国際関係担当顧問となった。 1991年の共産党解体までは共産党を離党せず、本人曰く党員証は今も持っているという。 にサプチャークがレニングラード（同年にサンクトペテルブルクに名称を変更）市長に当選すると、対外関係委員会議長に就任する。 その後、にサプチャークによりサンクトペテルブルク市副市長、にサンクトペテルブルク市第一副市長に任命された。 サンクトペテルブルク市の職員としてプーチンは外国企業誘致を行い外国からの投資の促進に努めた。 またサプチャークの下で陰の実力者として活躍したため、「灰色の」と呼ばれた（ロシアでは、など陰の実力者に対し、このようなあだ名が付けられることがある）。 にサプチャークがサンクトペテルブルク市長選挙でに敗れて退陣すると、プーチンはそれに伴い第一副市長を辞職する。 ヤコブレフによる慰留もあったが、結局はそれを拒否した。 その後、総務局長のによる抜擢で（説もある）ロシア大統領府総務局次長としてに異動した。 プーチンはこの職に就任して法務と旧共産党の資産移転と管理 を担当した。 3月にはロシア大統領府副長官兼監督総局長に就任した。 1997年6月、プーチンはに「市場経済移行期における地域資源の戦略的計画」という論文を提出し、経済科学準博士の学位を得る。 この論文の内容は、「豊富な資源を国家管理下におき、ロシアの内外政策に利用する」というものだった（この論文に関しては、にの学者が盗作説を主張するも、その後立ち消えとなる）。 1998年にプーチンはロシア大統領府第一副長官に就任した。 ここでは地方行政を担当し、地方のとの連絡役を務めたが、後にプーチンはこの職務を「一番面白い仕事だった」と振り返っている。 同年にはKGBの後身である（FSB）の長官に就任。 この時、ボリス・エリツィン大統領（当時）の疑惑を捜査していた （、）検事総長を女性スキャンダルで失脚させ、だったのエリツィン追い落としを未然に防いだ。 この功績によりプーチンはエリツィンの信頼を得るようになる。 首相職（1999年） [ ] 、大統領代行就任に伴い（左）からロシア連邦憲法の大統領専用の複写を渡されるプーチン プーチンはエリツィンによって1999年に第一副首相に任命された（同日が首相を解任されたためそのまま首相代行に任命）。 この時、エリツィンはプーチンを自身の後継者とすることを表明していた。 さらに1週間後のには正式に首相に任命される。 首相に就任するとをきっかけにして勃発した第二次チェチェン紛争の制圧に辣腕をふるい、「強いリーダー」というイメージを高め国民の支持を獲得した。 当時、次期大統領選のプーチンの有力な対抗馬として元首相のプリマコフがいたが、同年に行われたで、プーチンを支持する・「統一」の獲得議席数がプリマコフらによって結党された「」の議席数を超えてに次ぐ第二党となったことにより、プーチンは次期大統領の座にさらに近づいた（後にプリマコフは次期大統領選への出馬を断念した）。 そして同年12月31日に健康上の理由で引退を宣言したエリツィンによって大統領代行に指名される。 大統領職 [ ] 1期目（2000年～2004年） [ ] 、大統領就任式典で就任宣誓を行うプーチン（左）。 右は前大統領のエリツィン 大統領代行となったプーチンが最初に行ったのは、大統領経験者とその一族の生活を保障するという大統領令に署名することだった。 これは、エリツィンに不・不特権を与え、エリツィン一族によるやマネーロンダリングの追及をさせず、引退後のエリツィンの安全を確保するものであるとともに、 プーチン自身が大統領職を退いた後の、政敵からの「保身」を見据えたものと思われる。 プーチンは2000年の大統領選挙で過半数の得票を受け決選投票なしで当選した。 正式に大統領となったプーチンは「強いロシア」の再建を目標とした。 まず、地方政府が中央政府の法体系と矛盾した法律を乱発するなど地方政府への制御が利かなくなっていたため、プーチンは中央政府の権限を強化する政策を打ち出す。 2000年5月、ロシア全土85の地域を7つに分けたを設置し、各地域の知事を大統領全権代表に監督させた。 ほかには知事の議員兼務禁止、大統領への知事解任権付与などの政策を実行した。 プーチンはこれらの政策により化を推進し、「垂直統治機構」と呼ばれるシステムを確立した。 さらに、同年12月にの歌詞を変えてに制定した。 これはロシア国民に「強かった時代のロシア（ソ連）」を呼び起こすためだとする意見がある。 このような強い指導力は反対派からは「強硬である」と批判されたが、ロシア国民の支持を受けた。 1998年ので打撃を受けたが回復し成長を続けたことも、多くのロシア国民がプーチンを支持する一因となった。 経済成長はの上昇によるところが大きいが、プーチン政権下でさまざまな経済改革が行われたことも理由として挙げられる。 率を3段階による課税から一律13％の制に改革したり、や（消費税）を引き下げたりするなどの税制改革は、税負担の軽減により、横行していたを減少させ、国家財政再建に寄与した。 また、これらの税制改革や土地売買の自由化など法制度の整備によって外国からの投資を呼び込み、ロシア経済が活性化した。 財閥との対決 [ ] 、オリガルヒの代表格だった（右）と エリツィン時代はエリツィンと側近および支持基盤の「オリガルヒ」の時代であった。 、アナトリー・チュバイスの急進的化は、混乱を招いていた。 このような状況の中で台頭したのはであったを資本主義化の過程において、国有企業経営陣が、タダ同然で私物化して発生したのが、新興財閥オリガルヒである。 オリガルヒは、エリツィン政権と癒着して、出身企業以外の国有財産も買収またはタダ同然で払い下げを受けて私物化するようになり、エリツィンとの癒着と、マスコミ支配によって政治的影響力を強めていった。 こうした癒着は腐敗を生み、オリガルヒの納税回避により国家財政は危機に陥りの崩壊や金融危機の原因となった乱発を引き起こした。 ガイダルの「中央銀行引き受け国債」乱発と急激な価格自由化はハイパーを招き、生活者を中心に民衆が大打撃を受けたり、金融危機を招くなどロシア経済の混乱と国民の拡大を招いた。 また、中央が地方政府への補助を打ち切ったことと、ロシア軍の崩壊のために、中央集権の箍が緩んで、ロシアの各共和国は中央政府の威令を軽んじ 独立傾向を強め、ロシアは第二次国家分解寸前の状況になった。 しかしエリツィンに首相として引立てられたKGB出身のプーチンが大統領になると、プーチンは警察・軍出身者のを登用し、財政再建のため新興財閥オリガルヒの脱税を取り締まり始め、財閥と対決した。 オリガルヒは所有するメディアでプーチンを攻撃したが、プーチンは脱税・横領などの捜査でやといったオリガルヒを逮捕して制圧。 恭順を誓った企業と和解し、恭順企業にメディアを支配させた。 プーチンは企業の政治介入を排除し、恭順を誓ったオリガルヒに納税させ国家財政と崩壊寸前だったロシア軍を再建した。 そして等オリガルヒ系政党を少数派に追いやり、与党・（前述の「統一」と「祖国・全ロシア」が合併して結成）に支持されを確立した。 プーチン政権当初に首相を務めたなど、プーチン政権内のオリガルヒと密接な関係にあるとされた政治家も遠ざけ、代わってシロヴィキやプーチンと同郷のサンクトペテルブルク出身者（サンクト派）を重用した。 しかし、とのローテンベルク兄弟に代表されるようなプーチンと個人的に親しいオリガルヒは救済措置（）がとられるなど優遇された。 2期目（2004年～2008年） [ ] 2008年、第9回統一ロシア党大会にて拍手の中で立つプーチン プーチンは2期目となる2004年の大統領選挙に70以上の圧倒的な得票率で再選した。 再選後、同年にが発生したことから、ロシアの国家統一の必要性を理由として、地方の知事を直接選挙から大統領による任命制に改め、より一層の中央集権化を進め、大統領権限を強化した。 ただしその多くがエネルギー資源に依存していたため、その経済構造を是正し、より一層の経済発展を達成することを目的として、プーチンは2005年7月に製造業とハイテク産業の拠点とするためのを設置する連邦法に署名した。 それによって同年12月に6箇所の経済特区が設けられた。 8年間のプーチン政権でロシア経済は危機を脱して大きく成長し、ロシア社会から高い支持と評価を受けている。 また、ロシア政府は2005年に（IMF）からの債務、にからの債務を完済し、ロシア経済は安定して国際的な信用を取り戻した。 この対外債務返済に大きく貢献したのが2004年に創設したの「」である。 この基金は原油価格下落のリスクに備えるのを目的とし、原油の輸出と採掘税の税収を原油価格の高いときに基金に繰り入れ、資金を積み立てる構造になっていたが、この基金を利用することにより対外債務が返済された。 その後2008年に安定化基金は原資となる税収に天然ガスと石油製品の輸出関税との採掘税を追加した上で「準備基金」と「国民福祉基金」に分割された。 前者は従来のように原油価格下落時の対応を目的とし、後者は年金支払いの補充など国民福祉向上のために使われることを目的としている。 それでも依然として多くのロシア国民（2009年の時点で6人にひとりとも）が最低生活水準を下回る生活をしていることや、の高さによりが減少傾向にあることを憂慮し、2005年に「優先的国家プロジェクト」を大統領令によって立ち上げた。 これは保健・教育・住宅建設・農業の4分野で改革を行って社会基盤を整備し、生活水準向上を目指す計画である。 具体的には、このプロジェクトに沿って、保健分野では子育て支援や医師と看護師の給料増額など、教育分野では新大学の設立や奨学金制度の確立など、住宅分野ではの規模拡大や住宅建設への融資など、農業分野では若い農業専門家に対する住宅の保障などが計画された。 このプロジェクトを推進するため、大統領府長官のを同年11月に第一副首相に任命した。 しかしプーチン政権の2期目は、経済成長の達成の裏で、その政治手法が強権的・的だとして欧米諸国から強い非難を浴びることになる。 オリガルヒが逮捕・投獄された後にオリガルヒが所有していた天然資源会社を政府の強い影響下に置いたことは大きな波紋を呼んだ。 前述のように、に社の社長ミハイル・ホドルコフスキーが逮捕された後、ユコス社は脱税による追徴課税が祟って2006年に破産に追い込まれ、2007年に資産が競売により国営企業のに落札された。 だがこのような手法は、オリガルヒに膨大な富が集中したことに対して不満を持っていたロシア国民から支持を受けている。 また、経済についてはに反発するからのにより近年が低下しつつあり、制度改革を巡り国民から強い反発を受けている。 でのなどにより、ロシア国外の政府やからロシアのとについて追及されている。 また、非民主的（反民主的）で、非合法な（謀略的な）手法で支配力を行使し政治を行っていることも様々な調査で明らかになっている。 また統計上は良くなったともされるロシア経済についても、その実態としてはのような一部のによって統制が行われてしまっていることがマスメディアの取材で明らかになっている。 こうした統制は、らプーチン政権の反対派によって厳しく批判されている。 また、プーチン政権を批判していた人物が次々と不審な死を遂げ、ロシア政府による暗殺説が浮上したことも、欧米諸国にマイナスイメージを持たれる一因になった。 2006年10月、反プーチンのロシア人女性のが、自宅アパート内にてルスタム・マフムドフによって射殺された。 この事件にはロシア政府による何らかの関与があったとする見方がある [ ]。 一方、プーチンはこの事件を「恐ろしく残酷な犯罪」としたうえで、「犯人が罰せられないことがあってはならない」と述べた。 なお、この事件は2008年6月に容疑者4人が起訴され、捜査の終了が発表された。 この事件のほか、プーチンを批判してに亡命し写真が公開されたKGB・FSBの元職員が2006年11月に死亡している。 死亡原因として、「多量の放射能物質を食事などに混合されて摂取したため」とイギリス警察が発表し、首相（当時）がロシア政府に対し協議したいと要望した。 FSBによる暗殺だとする説 [ ]も浮上した。 イギリス政府内では、ロシア政府による暗殺との見方が強い [ ]。 イギリス警察当局は、この事件で主犯とされる旧KGB元職員アンドレイ・ルゴボイ容疑者と実業家のドミトリー・コフトゥン容疑者の身柄引き渡しをロシア政府に求めた。 ロシア側はこれに対し身柄引き渡しを拒否した。 さらに、2007年にはイギリスにしたオリガルヒであるへの暗殺計画が発覚し、その容疑者がロシアに強制送還される事件が起こっている。 ロシアの大統領は連続3選が憲法により禁止されているため、大統領退任後の去就が注目されていたが、2007年10月に開かれた与党・統一ロシアの第8回党大会で、大統領退任後は首相に就任して政界にとどまることに意欲を示した。 同年に行われたでは統一ロシアの名簿第1位に記載され、同党の選挙大勝につながった。 には後継として第一副首相のメドヴェージェフを指名し、で支持することを表明。 2008年には「までの発展戦略」を発表し、大統領退任後も政界にとどまる姿勢を見せた。 この中でプーチンはエネルギー資源依存型経済から主導型経済への移行と、そのための人的資本蓄積を教育改革と福祉の充実によって達成する必要性を説いている。 同年の第9回統一ロシア党大会でプーチンは同党の党首に就任することを受諾した。 首相職（2008年～2012年） [ ] 2008年、メドヴェージェフ、の閣僚たちと 2008年5月7日に大統領を退任したが、新しく大統領となったメドヴェージェフによって首相に指名され、翌日で承認された。 承認の前に下院で行った演説では、年金・最低賃金の引き上げや免税、インフレ率の抑制に努め、ロシアが世界有数の国際になることを目標にすると発言し、近い将来にロシアがイギリスを凌ぐ経済大国になると予測した。 首相就任によりメドヴェージェフとのとなったが、プーチンは大統領を退いた後も事実上最高権力者として影響力を行使していると見なされることとなった。 には、首相が議長となる「政府幹部会」を設置。 この会は副首相だけでなく大統領が管轄する外相や国防相も参加する、事実上の最高意思決定機関である。 また2000年に制定していた連邦管区大統領全権代表は代表権を失って首相のコンサルタント的な地位になり、さらに大統領による任命制に改められていた地方の知事を国家公務員にして首相の管轄下に置いた。 2008年に大統領のメドヴェージェフが年次報告演説を行い、その中で大統領の任期を4年から6年に延長することを提案したため、プーチンの大統領復帰説が流れ始めた。 同年の第10回統一ロシア党大会ではの対応に積極的な姿勢を見せ、準備や前述の「準備基金」と「国民福祉基金」を利用して景気対策を行うことを提言した。 また、「準備基金」からIMFに10億（約950億円）を拠出する意向を示した。 このような積極的な姿勢も、プーチンの大統領復帰説を強くする一因となった。 プーチンは自身の大統領復帰説に対し、同年に行われた市民とのにおいて、「になれば分かる」として明言はしなかった。 翌2009年には2012年の次期大統領選挙について出馬する最も強く示唆する発言を行い、経済危機にも関わらず、有権者の間ではプーチン首相の人気は絶大で政界に君臨し続けた。 2010年1月30日、にて、9,000人から12,000人に及ぶ人々が抗議集会を行った。 彼らは、「プーチンと彼の政府は違法行為と虚偽で出来ている」と主張した。 この抗議には様々な団体が参加しており（多くの団体の旗が掲げられた）、「」、「」、「」、「」などが抗議に参加した。 、プーチンはまでにロシア政府が使用するコンピュータのソフトウェア（を含む）を、をはじめとするに置換するよう命じた。 コンピュータのソフトウェアをアメリカの企業であるに依存している現状からの脱却を目指すものであるとされている。 、モスクワで開催された統一ロシアの党大会で2012年大統領選挙に立候補を表明した。 投開票のにおいて、プーチン率いる統一ロシアの不正を示す動画がに投稿された。 また、下院選挙に国際監視団を派遣したは「水増しなどの不正操作が行われた」、は「多くの不正が行われ、政府による監視活動妨害があった」と発表した。 ロシアの民間団体「選挙監視団」も統一ロシアの得票率が中央選管発表の49. 政府高官も「選挙違反はあったが、大規模でない」と一部で不正があったことを認めた。 このため選挙直後から不正疑惑をめぐってが開かれた。 12月24日のデモにおいては、主催者側は12万人（警察発表3万人）が参加したと発表した。 またこの頃に「全ロシア人民戦線」を結成し、党首を務める統一ロシアより距離をおき始めた。 4月には、大統領就任後に統一ロシア党首を辞任する意向を示した。 大統領職再登板（2012年～現在） [ ] この節のが望まれています。 （ 2016年9月） 、クレムリンで行われた就任式典を経て正式に大統領に就任した。 2008年の憲法改正により、今任期から連邦大統領職の任期が6年となったため、任期満了はとなる。 2017年7月21日にロシア南部で開かれた青少年との対話集会で、今後について「（大統領選挙再出馬を決めるまでの）時間はまだある」「大統領職から去るかどうかはまだ決めていない」「大統領退任後も政治活動は可能だ。 を書くだけにはならない」「希少生物の保護など環境保護に興味がある」などと語った。 2017年12月6日に、翌年実施予定の次期大統領選に出馬することを表明。 2020年1月15日に行った年次教書演説で大統領権限の一部を議会に移管し、また国家評議会の権限を強化する方針を表明し、大統領を退任する2024年以降も権力を保持するための布石とも推測された。 政治姿勢 [ ] 内政 [ ] ロシア国内の宗教指導者達と。 左から、、（）。 （2001年2月） プーチンは時代の「強いロシア」の再建を標榜しており、ロシアの伝統的政治手法として、ソ連国歌のメロディ復活やの埋葬に反対 などに代表されるように国民のに訴え、政府に対する求心力を強化しようとする政治家として知られる。 他方、宗教を徹底的に弾圧したソ連時代とは一線を画し、を保護してもいる。 2007年のロシア正教会との和解を斡旋し、和解のに出席もしてスピーチを行った。 に対してはロシア正教会ほどに結び付きはなく、ロシア国内での勢力の監視・活動制限、地方では武装イスラーム主義勢力との対決姿勢を鮮明にしてもいるが、のにおいて巨大なも再建したのような穏健的な存在とは協力関係を築くなど、硬軟織り交ぜた対応がみられる。 また、も庇護しており、首席ラビとは友好関係を築いている。 プーチン政権は独裁色が強いとロシア国外のメディアで報じられることがある。 によると、ロシアでは1999年から2006年までに128人のジャーナリストが死亡・もしくは行方不明となっており、プーチン政権がこれらの事件に関わっているのではないかとの疑惑が浮上している（この点に関しては、ロシアではジャーナリストが不審な死を遂げる事件がエリツィン政権時代から頻発しており、いずれも真相が明らかにされていないため、政権の関与が疑われてしまうと発言している ）。 この件に関しては、国際社会でもチェチェン勢力への人権侵害と相まって非難されている。 また、その圧倒的な支持を背景に自身の強いリーダーシップをもって中央集権化を推進するプーチンの姿勢は的であると言われ、「」と呼ばれることもある。 しかし、に「自由より先に秩序を選択した」とあるように 、エリツィン政権で治安が悪化し経済も崩壊したロシア社会に強力な指導力で秩序と安定をもたらしたという見方もできる。 プーチン自身は「法の独裁」という言葉を用いて、自らの立場をよく説明する。 外交 [ ] アメリカ合衆国・ヨーロッパ [ ] 2005年、戦勝60周年記念式典にて各国首脳と。 左からの、の、の、プーチン、の（役職はすべて当時のもの） の以来、プーチンはとの戦いにおいてアメリカとの協調姿勢を見せた。 同時多発テロ後にがにを行う際には、ロシア国内の保守派からの反発があったにもかかわらず、同年のテレビ演説でかつてソビエト連邦を構成していた中央アジア諸国に米軍の駐留を認めることやその他の具体的協力を掲げる「対米協力五項目」を謳ってアメリカへの支援を行った。 アメリカとの協調路線を選んだのは、ロシアもチェチェン勢力によるテロに悩ませられていたため、アメリカと協調して国際的なテロ包囲網を構築することでチェチェン勢力のテロ攻撃を封じ込もうとしたからであった。 しかし次第にプーチンはアメリカの一極支配に抵抗する構えを見せるようになる。 2003年に勃発したにおいてロシアは戦争に反対してアメリカと距離をおき、同じく戦争慎重派の・・との連携を強化した。 2007年2月にドイツので行われた「ミュンヘン国防政策国際会議」では、アメリカの一極支配体制は受け入れられないだけでなく、その行動は紛争の解決手段にならず、むしろ人道的な悲劇や新たな緊張が生じる原因となっているとして、アメリカの一極支配体制を批判した。 アメリカが諸国と接近して影響力を高めようとする行動には警戒感を示し、「アメリカにとっても東ヨーロッパ諸国にとっても良いことではない」と発言している。 特に、アメリカが「とへの対抗」としてとに（MD）システム配備を計画していることに対しては、このシステムが対ロシア用だという疑念を持ち、強い反発を示した。 プーチンはこの代替案としてにあるロシアのレーダー施設の共同使用や 、やへの配備 を促したが、結局アメリカはチェコと2008年7月に、ポーランドと同年8月にMDシステム配備協定に調印した。 2007年、にてアメリカ大統領（当時）のジョージ・W・ブッシュ（左）と （NATO）の東方拡大（東欧諸国と旧ソ連諸国に加盟国を拡大）については強く反発している。 そのためプーチンは2007年4月の年次教書演説で、ヨーロッパ各国による通常兵器の配備の上限を定めたをNATO諸国が批准していないことを理由に、同条約の履行を停止することを表明した。 そしてプーチンは同年7月に履行停止の大統領令に署名し、上下院で採択された履行停止法案に同年11月署名した。 2008年4月のNATO首脳との会談では欧米諸国が妥協した場合は再び同条約を履行する意思を示したが、NATOの東方拡大に対しては「ロシアにとっての直接的な脅威」だとして反対の姿勢を崩さなかった。 ロシアにとって（EU）諸国は最大級の貿易相手である。 その中でプーチンはだったとの個人的な友好関係からドイツと緊密な関係を築いた。 ドイツ首相がと交代しても、ドイツとは「戦略的パートナーシップ」を維持している。 しかしEU諸国とはの等で意見の相違も見られる。 アメリカとともにEU諸国が支持したコソボ独立には、に同調して独立に反対し、「コソボはセルビアの一部」だという立場を取っている。 プーチンは、EU諸国やアメリカによるコソボ独立の承認について、長期間にわたって構築されてきた国際関係を崩壊に追い込む「恐ろしい前例」になると発言した。 旧ソ連諸国 [ ] 2008年、の（左）と 旧ソビエト連邦の構成国だったで2003年に、同じく構成国だったで2004年にが発生し、以降両国がロシアよりもアメリカとの関係を重視するようになると、両国に対してプーチンは強硬な手段で臨むこともあった。 ウクライナには、2006年に天然ガス価格を引上げを表明し、これを拒否したウクライナへの流量を減らすなどの強硬手段をとってを引き起こした。 グルジアには、プーチンがの開会式に出席してる最中に起きた2008年にグルジアが同国自治州のに侵攻したことに対し、南オセチアの独立を支持する立場から「報復」を宣言し、翌、ロシア軍を派遣して南オセチアに軍事介入を行った。 グルジアの侵攻の原因については同年に米テレビ局とのインタビューで「で共和党候補者のを優位にするために政権がわざと起こしたものだ」として、アメリカのブッシュ政権を厳しく非難してと呼ばれる様相を呈した。 10月にはベラルーシ・カザフスタンとロシアがEU型の地域統合をおこなうを構想する寄稿を行ってる。 アジア太平洋 [ ] 2015年、中国国家主席の（左）と 大統領就任当初から、戦略的に投資誘致や天然資源の輸出先として日本市場を重視し、2005年の来日時には100人以上の財界人を引き連れて日本側に投資の促進を訴えた。 とロシア連邦軍の救難訓練も毎年行われるようになり、日本とを締結することに意欲的な姿勢を示しているものの、基本的にを根拠にしたを推奨しており、いまだ解決には至っていない。 来日時には日ソ共同宣言に基づき、二島を「譲渡」することで日本側を説得しようとした。 その後も北方領土問題の解決と平和条約締結に意欲を見せるものの、問題が解決に至らないのは日ソ共同宣言を履行しない日本側の責任であるとしている。 2001年の日ロ首脳会談には、日本の首相（当時）のとともに「イルクーツク声明」を声明し、同宣言が平和条約締結の交渉の出発点であることを確認した。 ただし、同宣言にあるは主権返還ではないとしている。 北方領土はソ連が領土回復させたとする歴史認識を述べており 、プーチンが監督するロシア地理協会は北方領土の島に対日戦を指揮したソ連軍将校の名前を名づけた。 2005年の来日時前、ロシア国内向けテレビ番組に出演した際には「のが現在ロシアにあることはで確立され、の結果であるので、この点については交渉するつもりはない」と発言し、2016年5月20日には会見で「北方領土は一つとして売らない」とも発言しており 、北方領土で軍事演習や対日戦勝記念パレードを行い 、北方領土の基地化も進めて日本政府の抗議を受けており 、北方領土を経済特区に指定し 、北方領土に新型ミサイルも配備し 、北方領土の土地無償分与を始めるなど 、日本の領土返還要求を牽制する態度も示している。 アメリカへの対抗上同じであり、EUに代わってロシア最大の貿易相手国 にもなった同じとの提携をより重視しており、プーチンは度々「中国とは戦略的パートナー以上の関係にあり、日本とはその域に達していない」 と述べており、日本との領土問題で取引はしないとする一方で「中国と同じ程度の高度な信頼関係」を築ければ妥協できる可能性も示唆している。 も実効支配地域を割譲することで中華人民共和国に譲歩する形で解決し、平和条約であるを結んでいる。 中国の協力でロシア国内のを推し進め 、サハリンと北方領土を結ぶ通信網を中国企業のに敷設させた際は中露は日本政府からともに抗議されており 、2019年2月に開通させた。 2019年6月にはロシア初の通信網の開発でファーウェイと合意し 、プーチンはファーウェイ問題でのアメリカの動きを「デジタル世代で初のテクノロジー戦争」と批判した。 地続きの中国とはとを結び、や （）（シベリアの力とも呼ばれる）を建設して天然資源を積極的に輸出し、ロスネフチやに中国企業は出資した。 日米が推進している（TPP）やに否定的で 、中国の国家主席の唱えるを支持し 、「大ユーラシア・パートナーシップ」構想を提唱して第一段階として中国と連携する方針を2016年6月の（SPIEF）で発表し 、2017年5月に北京での （）（BRF）でプーチンは同構想を演説し 、2018年5月に（EEU）と中国の貿易経済協力協定が締結され 、翌2019年のBRFとSPIEFに出席したプーチン大統領と習国家主席は一帯一路と同構想への協力で一致して中露共同声明で一帯一路と同構想の共同構築を掲げた。 軍事的にもやなどのようなロシアの最新鋭兵器も供与し 、NATOの対抗軸ともされる（SCO）を結成してとはの海域と空域で長距離による初の共同警戒監視活動や海上合同軍事演習で上陸訓練も行い 、でも共同演習を実施し 、米露のみが有していた（BMEWS）の中国での構築を秘密裏に支援していることも明かしている。 2015年のモスクワの （）とのの何れも中国の習国家主席の隣に座って歴史上初めてとにロシア連邦軍と中国人民解放軍の兵士が行進した。 2018年9月にで行ったロシア史上最大の演習「 （）」は中国とSCOのオブザーバーであるが初参加してソ連史上最大の演習である「」を超える規模となり 、その際にロシアの国防相がモンゴルと中国を「」と呼んで注目され 、視察に訪れたプーチンも「我々は必要であれば同盟国を支援する」 と演説して中国軍兵士4名と兵士2名にのメダルを与えた。 また、プーチンはロシア最高位勲章の （）を初の旧ソ連構成国ではない外国要人である習国家主席に授与し 、中国最高位勲章の （）の初の授章者にもなっている。 安全保障 [ ] 2005年、長距離戦略爆撃機・に搭乗するプーチン 就任直後からの武装集団によってロシアの主要都市へテロが頻発すると、これを口実にチェチェンへの武力侵攻を強化した。 ロシア軍はチェチェン各地で殺戮・などの人権侵害を行い、これが更なるテロを誘発する原因となった。 のでは、立て籠もるテロリストを鎮圧するためにの使用を許可した。 その結果テロは鎮圧されたが、人質の市民も巻き添えとなり、100名を超える市民が死亡する惨事となってしまった。 2006年に首謀者であるをロシア特務機関が殺害してからチェチェン情勢は一応の安定を見せているものの、今でもチェチェン独立派の犯行と見られる小規模なテロが頻発している。 このように独立派に対しては武力を以って制する一方、第二次チェチェン紛争時にはの浸透に反感を抱く等の帰順に成功し、彼らのをロシア連邦軍やの指揮下にあるなどの正規軍に編入している。 2007年まで投降者には刑事訴追の免除等のが約束されていた。 また有力者には行政府の地位やロスネフチの子会社であるグロズネフチを通して利権が振舞われており、「」を使い分けていると言える。 2007年に、以来中断してきた長距離戦略爆撃機によるロシア国外への常時警戒飛行をロシアが再開していたことを初めてプーチン自身が公式に上海協力機構の軍事演習会場（Chelyabinsk）で発言することにより明らかになった。 これは、同年所属のがロシアの長距離爆撃機を北大西洋上で捕捉したことと符合する。 人物 [ ] その経歴から、「冷酷な性格」や「粗野」という批評を受けることが多いが、ロシア国内ではメディアを通じて非常に紳士的な姿勢をアピールしており、ロシア国民からの人気もきわめて高い。 日本では「冷酷な紳士」で、なおかつ「有能な元工作員」と言う、スパイ映画などにおける定番のKGB職員のイメージで見られることが多い。 （左）と（） 元のであり、現在のロシア連邦の政治家の中でも特に大きな影響力を持っている政治家である。 は（現・サンクトペテルブルク大学）卒業。 は（）、 （）。 は予備役。 サンクトペテルブルク市の職員時代にともに働いていたサプチャークやによれば、プーチンは礼儀正しく、遠慮深く、落ち着いた人物であったという。 また、権力欲がなく、地位よりも仕事を重視し、仕事一筋に生きるタイプであると見られていた。 カメラの前では無表情を振舞っているが、実は取り留めないほどの冗談好きである。 諜報員時代の上司から「お前は冷静すぎる」と言われたことがあるのだが、この逸話もプーチン自身にかかると「本当は『お前のようなおしゃべりはシュピオン（スパイ）には向かない』と言われたんです」になってしまう。 KGB時代、東ドイツに派遣されたためドイツ語に堪能であることはよく知られているが、大統領任期期間中にの勉強を本格的に始めており、現在では各国首脳とも英語で会話している光景が見られる。 2007年のの総会でも、誘致のために英語でスピーチを披露した。 エリツィンに抜擢されたのでエリツィン派だったと思われているが、むしろ政治家としてはゴルバチョフに敬意を表している。 しかし、ゴルバチョフに師事したことはなく、サプチャークからの間接的な影響だと思われる。 サンクトペテルブルク時代に仕えた市長（当時）のサプチャークは、プーチンが学生時代に指導をうけた恩師でもあり、生涯の尊敬と忠誠を捧げている。 歴史上の人物で尊敬するのはと。 また、外国の政治家で興味があるのは、、であるという。 幾度となく大切な会談に遅刻をする人物として知られる。 2013年、2015年、2018年と三度にわたりローマ法王を1時間近く待たせたほか、2014年にドイツのメルケル首相を4時間15分待たせた。 また、シリア問題の話し合いでケリー米国務長官を3時間待たせた例が出された。 一方2013年11月に韓国を訪問したプーチンは朴槿恵（パク・クネ）大統領との首脳会談に向かう途中ですでに時間に遅れているにもかかわらず武術愛好者と語らい、30分遅刻したという例や2012年のウクライナ訪問の際にバイクライダー団体との交流を優先してビクトル・ヤヌコビッチ大統領との会談に4時間遅れるという例など、故意に遅刻をする場合もある。 プーチンの遅刻癖は「国際政治の場面で皇帝になりたい」という野心の表れだと専門家は指摘する。 大統領就任後、暗殺（後述）を回避するためにを利用することも検討されたが、本人は影武者の利用を断わったとしている。 ただし影武者の存在の臆測は幾度となくささやかれている。 家族 [ ] プーチンが「最も気に入っている」という妻リュドミラの写真 元でレニングラード大学で専攻の学生だったと、に結婚した。 に長女マリーヤ、にはで次女カテリーナが生まれている。 ロシア大衆紙『』（電子版2005年）によると、2人は父母の母校であるサンクトペテルブルク大学（旧レニングラード大学）に合格し、マリーヤは、カテリーナはを専攻すると報じた。 また、マリーヤは2005年3月で結婚式を挙げた。 結婚相手は不明である。 2013年6月6日、プーチンは、リュドミラと離婚したことを国営放送で明らかにした。 私生活 [ ] 釣りを趣味とし、のファンでもある。 は吸わず、もほとんど飲まない。 また、好きで、自身もを飼っている。 その愛犬は「」という名前であり、徹夜でお産の世話をしたこともある。 愛犬家だということもあってか、2003年5月の日露首脳会談では、当時の首相であったから犬語翻訳機「」を贈られている。 2008年10月には副首相のからコニー用にロシアのである（グロナス）の受信機がついた首輪を贈られ、コニーにその首輪が装着された。 2012年7月には秋田県より雌の1頭が贈られ、自ら「ゆめ（夢）」と名付けている。 格闘技 [ ] 姿のプーチン KGBに入るためにはスポーツ（格闘技）を身につけるのが有利であったためにを身に付けており、は柔道八段 である。 は、と柔道のロシア連邦。 12月より名誉会長を務める。 また（IJF）の名誉会長でもある。 11歳の頃より柔道とサンボをたしなみ、大学在学中にサンボの全ロシア大学選手権に優勝、には柔道のレニングラード市大会でも優勝した。 政治家には珍しい逞しい肉体や戦闘技術を保有していることから、インターネット上では一部でカルト的な人気を博しており、自国ロシアのメディアも2008年に「研究者らによる野生のの監視方法を視察するため国立公園を訪問していた際、カメラマンに向かって走ってきたトラにプーチンが麻酔銃を撃ってカメラマンを救出した」などと報じる ほど、ことさら超人的なイメージが前面に打ち出されている。 なお、プーチンの身長は168cmとの事。 柔道について「柔道は単なるスポーツではない。 柔道はだ」と語っている。 また、少年時代は喧嘩ばかりしている不良少年だったが、柔道と出会ってその生活態度が改まったと述懐している。 得意技は。 柔道の師は、2013年に亡くなったロシア柔道連盟副会長の （）。 2000年、日本を訪問した際にで柔道の技の型を演武するプーチン 2000年7月のでは（現：）を訪問し、柔道の練習にスーツの上着を脱いだYシャツ姿で飛び入り参加。 掛かり稽古（お互いが交互に投げる練習形式）を行い、相手の中学生を投げたあとに、今度は同じ相手に投げられるというパフォーマンスを披露した。 中学生は大統領相手にためらったが、プーチンに促されて投げた。 投げられるプーチンの姿は印象的で、その写真や映像は世界中に報道された。 警備員やは稽古とはいえ大統領が投げさせるとは考えられなかったようで、非常に驚いたという。 2000年9月の来日時には、講道館で技の型を首相の（当時）に演武した。 またこの際に講道館より柔道六段の名誉段位贈呈を提示されたが「私は柔道家ですから、六段の帯がもつ重みをよく知っています。 ロシアに帰って研鑽を積み、1日も早くこの帯が締められるよう励みたいと思います」と述べて丁重に辞退した。 2012年8月2日、男子柔道を英国首相と共にサプライズ観戦。 自国のが決勝戦を一本勝ちで金メダルを確定させた瞬間には飛び上がって大歓喜。 ハイブラエフ退場時に駆け寄り祝福した。 名前 [ ] プーチンは元KGB情報部員であり、その過去についても不明な点が多く、首相就任時には影の薄かった彼が大統領に就任した時は、その謎に包まれた経歴から末期の怪僧「」に引っかけられ、 「ラス・プーチン」と揶揄されたことがある。 また、に対抗して天然ガス輸出国の国際機構 （）の設立をイランなどと主導 するなどを行うことから、同じくラスプーチンと引っ掛けて 「ガスプーチン」と揶揄されたこともある。 その他にも、ではアメリカの駐露大使がプーチンをと発言したこともある。 暗殺未遂事件 [ ] プーチンに対しては、明らかになっているだけで過去5度が試みられたが、いずれも未然に阻止されている。 2000年 - サンクトペテルブルクでのアナトリー・サプチャークの葬式時。 （FSO）によれば、チェチェン独立派が背後に立つ某組織が計画した。 「標準より際立った保安措置」により計画は阻止された。 2000年～ - での非公式の時。 国外より情報がもたらされ、チェチェン人4人とアラブ人数人が拘束された。 2002年～ - アゼルバイジャン、の公式訪問時。 により阻止。 アフガニスタンで訓練を受け、チェチェン独立派と関係を有する人、キャナン・ロスタムが逮捕され、懲役10年を言い渡された。 2008年 - モスクワでのロシア大統領選当日。 ロシア連邦保安庁（FSB）が察知し、直前に阻止した。 現場からはやなどが発見され、1名が逮捕された。 2012年 - チェチェン共和国などの出身の男2人がの武装勢力の指導者の指示を受けてウクライナで爆弾の製造など暗殺計画を進めていたところ、ロシアとウクライナの捜査当局による別の爆発事件に関連した調査から発覚。 （ただしに先駆けた時期であることから政府による意図的なリークではないかという見方もある。 ） 著書 [ ]• ウラジミール・プーチン、ワシーリー・シェスタコフ、アレクセイ・レヴィツキー（共著） 『 （プーチンと学ぶ柔道）』 （オルマ・プレス）、2002年1月 （ロシア語の著書。 ；Uchimsia S Vladimirom Putinym）。 英訳では『JUDO』というタイトルで出版されている（、2003年2月 ）。 邦訳では原著を編集、抜粋して『プーチンと柔道の心』という題名で出版されている（、2009年5月 ）。 関連文献 [ ]• 中澤孝之 『エリツィンからプーチンへ』 東洋書店、2000年7月• 西村拓也 『過去を消した男プーチンの正体』 、2000年7月• ナタリア・ゲヴォルクヤン、アンドレイ・コレスニコフ、ナタリア・チマコワ（共著） 『プーチン、自らを語る』 、2000年8月• ロイ・メドヴェージェフ 『プーチンの謎』 現代思潮新社、2000年8月• 梅津和郎 『プーチンのロシア その産業と貿易』 、2000年9月• 『プーチンのロシア 法独裁への道』 、2000年10月• 『プーチン主義とは何か』 、2000年12月• 上野俊彦 『ポスト共産主義ロシアの政治 エリツィンからプーチンへ』 日本国際問題研究所、2001年7月• 木村明生 『ロシア同時代史権力のドラマ ゴルバチョフからプーチンへ』 、2002年2月• 永綱憲悟 『大統領プーチンと現代ロシア政治』 東洋書店、2002年3月、• 徳永晴美 『ロシア・CIS南部の動乱 岐路に立つプーチン政権の試練』 清水弘文堂書房、2003年3月• 木村汎、（共編） 『プーチンの変貌? 9・11以後のロシア』 、2003年5月• 山内聡彦 『ドキュメント・プーチンのロシア』 日本放送出版協会、2003年8月• 池田元博 『プーチン』 、2004年2月• 『白兎で知るロシア ゴルバチョフからプーチンまで』 かまくら春秋社、2004年3月• 江頭寛 『プーチンの帝国 ロシアは何を狙っているのか』 、2004年6月• 『帝政民主主義国家ロシア プーチンの時代』 、2005年4月• 『プーチニズム 報道されないロシアの現実』 、2005年6月• エレーヌ・ブラン 『KGB帝国 ロシア・プーチン政権の闇』 、2006年2月• 加藤志津子 『市場経済移行期のロシア企業 ゴルバチョフ、エリツィン、プーチンの時代』 文眞堂、2006年8月• ロデリック・ライン、渡邊幸治、（共著） 『プーチンのロシア 21世紀を左右する地政学リスク』 、2006年11月• 寺谷ひろみ 『暗殺国家ロシア リトヴィネンコ毒殺とプーチンの野望』 、2007年6月• 、ユーリー・フェリシチンスキー（共著） 『ロシア闇の戦争 プーチンと秘密警察の恐るべきテロ工作を暴く』 、2007年6月• 木村汎 『プーチンのエネルギー戦略』 北星堂書店、2008年1月 関連番組 [ ] ロシア [ ]• 『』 - ロシア国内で年に1回、プーチンがロシア国民と対話する番組 日本 [ ]• BS世界の『プーチンの野望』（国際共同制作 NHK／Brook Lapping）• 「第1回 新大統領 誕生」• 「第2回 脅かされる民主主義」• 「第3回 新たな冷戦の火種 グルジア」• 「最終回 新しきロシアへ」 関連項目 [ ]• 脚注 [ ] [] 注釈 [ ]• KGBでの任務は、・・国内治安対策・思想統制のほか、による国境警備と、旅券発行および外国人の旅券紛失証明に関する事務手続きといった、一般にイメージされる諜報機関よりも業務は幅広い。 法学部の需要があるとはいえ、必ずしも法学部優先とは限らない。 また、情報工作員に関してはリクルートの段階から秘密裏に行っており、細部は不明であることを付け加える。 しかしこの時に書いた辞表は受理されなかった。 が発生した直後の1991年にプーチンが再度辞表を提出すると、今度は受理されたという。 ロシア連邦軍の指揮下にあると、ロシア国内軍の指揮下にあるとがある。 ロシアにおける「」は欧米諸国の「博士 」に相当する• 著書『プーチン、自らを語る』収録の 写真であり「私が最も気に入っている」という文言がある。 来日時に柔道六段を柔道において贈られるも辞退。 詳細は後述• 『プーチン、自らを語る』の中に収められている柔道着姿のプーチンの写真の傍らに、この文言がある。 のは、2001年7月、イタリアでのサミットで、『柔道 わが人生』（『プーチンと学ぶ柔道』のこと）をG8首脳にプレゼントした。 ベルルスコーニがそのプレゼントで伝えたかったことは、嘉納が唱える「精力善用、自他共栄」の精神であるという。 （ English:• ロシア語外部リンク： ）が、プーチン首相の誕生日の前日である2008年10月6日に発表された（「」 モスクワ（写真は）、2008年10月7日。 "" , Octorber 8, 2008. イーゴリ・アレクサンドロフによる原著の翻訳を、山下泰裕とが合同で編集、抜粋。 原著の説明や大統領当時（2003年）のプーチンへのインタビュー、プーチンの柔道の師であるアナトーリー・ラフリンへのインタビューを合わせて収録。 出典 [ ]• 「」 ノーボスチ通信、2008年4月16日。 Sakwa, Richard 2008. 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