多くの場合は、あわてなくても大丈夫 田中真一 新潟・新潟勤労者医療協会 下越病院(循環器内科) どんな動悸ですか? 動悸を経験したことのある人は多いのではないでしょうか? 医師になって10数年、診療を続けるなかで、どうやら動悸は1種類ではないことに気がついてきました。 動悸を擬態語で表現するとすれば、以下のような3種類に分類できると思います。 1 ドキドキ 2 ドカンドカン 3 ンッ 1 は心拍が速い印象、 2 は鼓動が大きい印象、 3 は一瞬胸が詰まる(脈が飛ぶ)ような印象の動悸です。 2 は、患者さんが自覚する症状とは反対に、重大な心臓病が原因となっている可能性は、まずありません。 3 は不整脈で生じる動悸の一種で、やはり 大きな問題はないことが多いのです。 1 は、 2 3 に比べて治療が必要な病気が潜んでいることが多いように思われます。 1 ~ 3 の分類は、動悸の原因が何であるかを診断する入口にすぎませんが、私は患者さんに「どんな動悸ですか?」と問いかけて、「動悸」の診療をスタートし、おおよその目星をつけていきます。 精神的なものが原因の症状 「ドカンドカン」と、鼓動が大きく感じる患者さんにお話を聞くと、よくある訴えは、「夜間」 「静かな場所で」「一人で居るとき」「苦手な場所や場面に居るとき」「興奮・緊張したとき」に動悸がするといったものです。 つまり、心理的・精神的に繊細 な場面や状況にいることで、普通に打っているはずの心臓の鼓動を「大きく感じさせてしまう」という精神作用が正体のようです。 これは同時に、内臓の病気が原因ではないことも意味します。 かといって、精神病ともいえるほどではなく、繊細な精神状態であれば誰にでもあり得る、自然な現象の一つだと思います。 「胸が詰まる」「脈が飛ぶ」 「ンッ」という胸が詰まる感じも、非常によくある動悸の種類です。 念のため、心電図をとり、聴診器で心臓の音を確認していますが、これ 以外が原因だった経験はありません。 たとえば0・6秒で)一発「ポンッ」と脈を打つことをいいます。 実は、この期外収縮自体を鼓動として感じることは少ないようです。 では何を「ンッ」と 感じるかというと、期外収縮が一発現われた後は、次の本来の心拍が出るまで若干休みが入り(つまりこの場合1秒以上の休みが入る)、この休みの部分が人に はどうも「ンッ」と詰まる、または脈が飛ぶような感覚をあたえるようです。 それを動悸として感じるか感じないかの違いであり、 1 症状が気になって仕方ないとき、 2 かなり頻発して心臓が疲弊すると予想されるときに限って、薬を飲むなどの治療が必要となります。 外来診療の中で、最も遭遇する動悸の原因の一つです。 ドキドキは要注意 「ドキドキ」は注意が必要です。 しかし、重症の病気が多いということではなく、「時に、治療を 要することがある」という程度です。 また、似たような症状を持つ別の病気も多いため、治療の際にはさらなる診断が必要になります。 その場合「どんな病気な のか?」を判別する前に、まず「治療の必要度(重症度)はどのくらいか?」という診断が必要です。 そのためには、 1 どのくらい続くのか、 2 ほかにどのような症状をともなうのかという、2つの点を把握することからはじめます。 また、「ドキドキ」にともなう症状として「ふらつき・めまい」「息苦しさ・息切れ」「胸の痛み」「失神(一時的に意識を失うこと)」がある場合も、まず治療が必要になるといえるでしょう。 症状が起こる時間帯も、診断には重要です。 安静時に起きるのか、動いた時や動いている時(労作時といいます)に起きるのか、昼間か夜間かなども患者さん から聞きとりながら、必要な検査(心電図・血液検査・レントゲン検査等)をおこない、確定診断につなげています。 不整脈が原因の動悸 さてここで、動悸の原因になる病気をできる限り挙げ、それぞれの症状を紹介していきたいと思います。 まず、不整脈からお話ししましょう。 動悸と聞いて、みなさんが最も想像しやすい病気が「不整脈」ではないでしょうか。 脈が速くなるタイプの不整脈(代表的な病名は「発作性上室性頻拍」)では、発作が起こると1分間に140~150回も脈打つことが多いのです。 ちなみ に、正常といわれる心拍数は目安として1分間に50~90ですから、相当脈拍数が多いということになります。 ただ、突発的に心拍が速くなっても、ふらつい たり、失神したりしない限りは、ひどくあわてなくても大丈夫です。 なかなか止まらなかったり、頻繁に起こる場合には治療が必要になります。 ちなみに、このタイプの不整脈は息を止めてこらえたり、上まぶたをギュッと押したりすると、発作が止まることがあります。 そのほか、代表的な不整脈のひとつである「発作性心房細動」は、血液を全身に送り出すポンプの役割を果たす心房という部屋に異常が起こる、不整脈の発作 です。 文字通り、脈と脈の間隔が不規則となり、しかも脈拍数が多いことが多く、ドキドキの原因となります。 心房細動の原因は、長期間にわたる高血圧が最も多いようです。 高血圧の原因はストレス・飲酒過多・運動不足・睡眠不足…といったものが代表的です。 発作 に対してのみならず、心不全・脳梗塞の原因ともなりえるため、長期的な治療や配慮、生活習慣の改善が必要となります。 不整脈以外の心疾患も原因に 動悸の原因になる心臓の病気は不整脈だけではありません。 不整脈による動悸より、むしろ不整脈でない心臓の病気が原因の動悸のほうが多いことを知っておいてください。 そのため、動悸の診断には心電図以外の検査 も必要となることが多いのです。 とくに胸の痛みがともなう場合は、「急性心筋梗塞(あるいは狭心症)」の可能性もあり、これは死に至る代表的な病気ですか ら「あわてたほうがよい」、リスクの高い動悸ということになります。 また、動悸とともに、呼吸困難もしくはふらつき、あるいは両方をともなう場合は、「肺塞栓症(肺の血管が詰まる病気。 エコノミークラス症候群)」の可能 性もあります。 これも、致命的になりかねない病気であり、緊急の治療を要することがあります。 貧血による動悸 貧血とは、血液の主体である赤血球が不足している状態のことで、脳の血液が一時的に不足する脳貧血(いわゆる立ちくらみ)のことではありません。 貧血の原因はさまざまですが、急に貧血状態になった時は「動悸」「息切れ」「めまい」などの症状が現れやすいと言えます。 ホルモン異常による動悸 いわゆる更年期障害も、動悸の原因になります。 代表的なものが甲状腺機能亢進症(甲状腺ホルモンが過剰に分泌される、バセドウ病など)です。 バセドウ病は、卵巣ホルモンの分泌量が少なくなることで起き、中年女性に多いようです。 「更年期障害による動悸だから、改善しないだろうとあきらめていたところ、バセドウ病であると判明。 内服をはじめとする治療によって、動悸を含めた症状 が明らかに改善した」ということはよくあります。 バセドウ病が原因で起こる動悸は、手の震え・体重減少・発汗多量・頻回の便・疲れやすくなる、などの症状 をともないます。 肺の病気にともなう動悸 これは私の経験上、「急性の肺の病気よりも、慢性の肺の病気が進行するにつれて徐々に動悸も現れてきた」というタイプが多いようです。 「少し激しく体を動 かしたりすると息切れを起こす」ということがありますが、この息切れにともなって次第に動悸が起こることがあります。 慢性の肺気腫(酸素をとりこむ肺胞が 破壊される病気)が代表的な病名です。 検査でも異常ない場合は 心電図では不整脈でも心臓の病気でもない、血液検査をしても貧血でもバセドウ病でもない、胸部 レントゲンや呼吸機能を調べても肺の病気は見つからない。 それでも動悸が感じられることがあります。 これは先にも少しお話ししましたが、結論的にはいわゆ る「精神的ストレス」によるものとしか説明できないケースで、実はこのタイプの動悸はかなり多いのです。 この場合、私のような循環器内科医としては、検査の結果から心臓の病気ではないことをお話しして、患者さんに安心していただくことが目標となります。 こ れだけでも患者さんはホッとして、しばらく動悸が出なくなることがしばしばあります。 その他の動悸 その他にも「蜂に刺される」「薬の副作用による急性の重症アレルギー症状」「ぜんそく発作」「食中毒」「熱中症などによるひどい脱水」「急性アルコール中毒」なども動悸の原因になることがあります。 動悸の原因は、実にさまざまなのです。 自己判断せずに受診を 最後に「動悸」について次の4点のことをお伝えしたいと思います。 1 大半は、致死的な病気である可能性は低い。 2 動悸にともなう症状(ふらつき・めまいは血圧低下、息切れ・呼吸困難は呼吸不全を意味する)があるときは、重症と考えられる。 3 動悸が起こったとき、冷静になることも重要。 4 動悸が即時に起こり、症状がひどい場合は、救急車を呼ぶこと。 決して大げさなことではない。 気になる症状がある方は自己判断せず、まずは内科を受診しましょう。 皆様の健康維持に、私のお話が少しでもお役に立つことを願っています。 イラスト・井上ひいろ いつでも元気 2011. 10 No. 240.
次の動悸がおさまらない。 GW中頃から動悸がとまりません。 横になるとドクドクと脈うつのがわかって、 一拍ぬける部分がちらほらあります、 そのせいで私自身も脈が抜けているのか、と思うと 怖くなってしまいます。 月曜日に病院にいって、心エコー、心電図、血液検査の結果先生にパーフェクトです、と言われたのですが、不整脈がでているなら24時間ホルターもつけたほうがいいと言われ、現在検査結果待ちです。 24時間ホルターをつけていた間ものすごく 息苦しくて、ドクン、と大きく脈打つことも数回あり 検査結果はきっと悪いものだろうと思っています。 夜、寝るときには必ず横にならないといけないのに 動悸が気になって気になって仕方がなく、寝つきが悪いです。 なので、イヤホンで小さい音で音楽や、水の音や、リラックスできる音などを聞きながら、アイマスクをして眠りにつく毎日です。 朝起きたらものすごく首と肩がこっていて ずっしり重たくて、腕で脈が触れないこともあります。 24時間ホルターをやり終えてからは 結果が怖くて、そのことを考えるばかりです。 どうせ悪い不整脈が出ている、と おもったりしています。 ここ1週間は夜寝るときに 安定剤を飲まないと寝られないぐらいです、 安定剤 リーゼ を飲むとすごく楽になります。 不安神経症も患っており、考えこみやすい性格です。 医者にはエコーなどをみるかぎり 大丈夫と言われていますが、医者が大丈夫というならば私の感じる動悸は、精神的なものから きているのでしょうか...?? 漠然とした不安、何が怖いのかわからない恐怖もありませんか。 私の場合そのドキドキで死んでしまうのでは、と思うくらい酷かったです。 又、エコーも心電図も睡眠時検査も異常なく精神安定剤も効きませんでした。 恐らく、ですが精神的な問題で不安の無限スパイラルに陥っているものと思われます。 その事を考えすぎるので余計に悪くなるのですが考えるなといわれても無理なのでなかなか改善しないのだと思います。 あくまで私の場合、ですがドキドキを自然に受け入れて外を歩きました。 家でダラダラするのではなく太陽を浴びて外に出てダラダラ歩いているだけですが不思議と数週間でも実感があり3か月で症状が半減した感じがしました。 頭が適度に揺れるのと少しよくなった気がする、のがいいスパイラルになっていくのだと思います。 一度に色々やる事はなかなかできなくてなにも始まらないので先ずはこれから試してみては。 ご回答ありがとうございます。 将来ちゃんと家庭をもって子供もできて、幸せに生きられるのかな、とか、南海トラフ地震が来たらどうしよう、とかいろいろ考えることはあります。 予期不安というやつだと思います。 私は病気に対して異常なほど不安になります。 心臓神経症と言われたことも過去にあります。 仕事は行っていますが、自分自身でも リラックスできるときがあまりないきがします。 お風呂も動悸がきになって気持ちよくないし 横になりたいのに動悸がするのですっきりしないし、と言ったかんじです。 唯一、動悸が収まるときがあり それは眠くてうとうとしてきてから、眠るまでの間です。 その時だけすごくリラックスできます。 仕事中も動悸、動悸、と考えているのと 来週の水曜日に検査結果がでるので その検査結果を勝手に予想してしまっていて 悪い方向にもっていってしまっています。 まさに負のループだと思います。 無心になれる時が欲しくてたまらないです...
次の動悸で眠れない ストレス?心臓のトラブル?自己判断は危険 心臓がドキドキして眠れない原因として、代表的なところでは睡眠不足や過労をはじめとした生活習慣やストレスがよくあげられます。 ほかにも、何か不安なことがあって眠れない夜もあるでしょうし、精神的な問題のために自律神経にトラブルが生じている可能性も考えられますね。 「最近疲れているのかな」「仕事が忙しいせいかも……」などと原因を自己判断し、きちんと調べずに済ませてしまう方も多いはず。 しかし、それで本当に大丈夫なのでしょうか? 心臓がドキドキする(動悸)というのは、れっきとした心臓のトラブル。 もちろん、上記のような原因で一時的に生じているだけのケースも多いのですが、場合によっては命に関わることもあるのです。 特に呼吸困難や意識障害、息切 れといった随伴症状が見られる場合は心疾患を疑う必要があります。 この症状に悩んでいる方は、何が原因なのか、どんな病気の可能性があるのかを考えた上で、適切な診療科の医師に診断してもらうようにしましょう。 意外に多い? この症状の体験談 昨夜、不規則で強い動悸で眠りにつくことが困難でした。 朝、目が覚めましたが、心臓付近の筋肉が痛く、その感じは夕方まで続いています。 引用元: 心臓付近の痛みが続いたというのは、狭心症の症状ではなさそうです。 痛みと不整脈の関連性は不明ですが、原因のわからない異常に関しては、早めに医師に相談するのが良いでしょう。 動悸で眠れない原因は何か? 「動悸で眠れない」原因は実に様々。 医師の診察や検査によって診断がつく病気が潜んでいる場合もあれば、そうでない場合もあります。 病気がはっきりと特定される場合には、甲状腺機能の異常による不整脈や、低血糖といった明らかな動悸の原因があります。 当然、それぞれの病気に対応した治療を受けることで、動悸の症状も収まっていくことでしょう。 しかし一方で、明確な原因・病気が特定できないケースもあります。 睡眠不足やストレス、精神的な不安が原因で引き起こされる動悸がこれにあたります。 こういった場合でも、動悸という身体症状を生じるほどの状態になっているわけですから放置は禁物。 眠れないことでストレスの悪循環に陥り、うつ病をはじめとする精神疾患が進行してしまうかもしれません。 もし軽度であったとしても、問題を解決しないことには悩みは解決されないはずです。 いずれにせよ、自分に生じている動悸の原因に合わせた診療科の医師に診断してもらうことが重要です。 安易な自己判断で症状を放置した結果、動悸を引き起こしていた病気が悪化してしまったり、最悪の場合は狭心症・心筋梗塞によって命を落としてしまう可能性も考えられます。 とはいえ、実際のところ病院に行くかどうかの判断は難しいもの。 一旦症状が治まってしまうと、なかなか医師にまで相談しようとは考えにくいものです。 そこで、特に危険な状態の目安として、以下のチェックリストを紹介しておきます。 これらの項目のうち、一つでも当てはまるようなら、すぐにでも病院を受診するようにしてください。 胸が締め付けられるような痛みがある• 冷や汗がでる• 気が遠くなる感じ(意識を失いそうな感じ)がある• 横になると症状が強くなるので、座る方が楽• 吐き気がでる もちろん、これらの症状がなくても、少しでも心配なら医師に診てもらうべきです。 軽い症状であっても改善が見られず繰り返すようであれば気がかりですし、医師の診断を受けて「何もなかった」と安心できるのであれば、それが一番。 まずは一度、病院で気軽に相談してみましょう。 この症状の原因となる病気 何の前兆もなく、急に心臓がドキドキして眠れないという場合、パニック障害の可能性が考えられます。 ひどくなると日常生活に支障が出ることもあるため、医療機関の受診が必要です。 症状 心臓がドキドキする動悸の症状やめまい、発汗、手足の震えなどの症状が、特にきっかけもなく起こるのが特徴。 時間がたてば自然に収まりますが、いつ症状に襲われるかわかりません。 そのため、外出にも恐怖を感じてしまい、生活に支障が出てしまうこともあります。 原因 脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることが原因と考えられています。 また、カフェインやアルコールといった物質が症状を引き起こすことも。 なりやすい人の傾向 パニック障害はどんな人にも発症の可能性がありますが、遺伝的な要素もあると考えられています。 そのため、近親者でパニック障害の症状を持つ人がいる場合は、発作が起きる可能性は他の人と比べて高いと言われています。 治療法 一般的に、薬物療法と精神療法で治療が行われます。 薬物療法によって発作を抑制し、発作が落ち着いてきた頃に、精神療法を併用して少しずつ外出などに挑戦するといったことが行われます。 予防法 一度発作が起こってしまうと、次の発作への不安がさらに発作を誘発したり、恐怖心から外出できなくなってしまったりします。 そのため、発作が起きた場合の対処方法をしっかりと認識し、落ち着いて過ごすことが発作の予防に繋がります。 さまざまな症状が現れるうつ病ですが、実は他の病気を併発しているケースもあるため、身体面で心配な点があれば、速やかに医療機関で診察を受けましょう。 症状 食欲不振や睡眠障害、動悸、倦怠感、性欲の減退などがあり、精神症状としては抑うつ、興味や関心の減退、無気力、決断力の低下、不安、絶望感などが挙げられます。 人によって出る症状が異なります。 原因 うつ病の発症には脳の働きが大きく関わっていると言われています。 全てが解明されたわけではないものの、脳の機能低下によって、日常生活をまともに送ることができない状態になってしまいます。 なりやすい人の傾向 うつ病になりやすい人としてよく挙げられるのが、真面目・責任感が強い・完璧主義といった性格を持つ人です。 このような性質を持つ人は、うつ病に注意する必要があると言えるでしょう。 治療法 うつ病の治療は「十分な休養」と「薬物療法」を合わせて行うのが一般的。 本人の状況や性格などを考慮しながら治療を進めていきます。 予防法 うつ予防のためには、1日3食をしっかりと摂る、ストレスの解消方法を自分で見つけておくといった工夫が必要です。 いずれにしても、生活の中で無理をしすぎないことが非常に重要です。 甲状腺機能亢進症とは、別名バセドウ病とも呼ばれている病気です。 症状 心臓がドキドキするほかに、疲れやすい、体重の低下、よく眠れない、汗をかきやすいといった症状が代表的。 複数の症状が同時に出ることが多く、その出方は人によって異なります。 原因 血液中の甲状腺ホルモンが増加することにより、さまざまな症状が現れます。 大きなストレス等が加わると症状がさらに重くなってしまうことがあるため、気になることがあったら早めに専門の医師に相談することが大切です。 なりやすい人の傾向 男性と比べて女性の方がかかりやすい傾向があります。 特に、20代から30代の女性が発症するケースが多くなっています。 治療法 治療法は大きく分けて、薬物治療、手術、放射線ヨウ素内服療法の3つがあります。 第1選択となるのは薬物療法ですが、およそ2年継続しても薬を中止できる目処が立たない場合には、ほかの二つの治療法が選択されることもあります。 予防法 甲状腺機能亢進症の予防方法は今の所はっきりしていませんが、近親者にこの疾患がある人がいる場合、特に注意が必要です。 気になる症状があったら、早めに医療機関を受診しましょう。 動悸の症状は、更年期障害によって引き起こされる場合もあります。 症状 動悸やのぼせ、ほてり、冷え、頭痛、めまい、食欲不振、不眠、憂うつなど。 症状は多岐にわたっているだけでなく、その出方も個人差が大きいという特徴があります。 原因 女性は年齢を重ねることで卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減少します。 そのため、ホルモンバランスが崩れて心身に影響が出てくることがあります。 仕事・家庭といった環境面の影響も大きいと言われています。 なりやすい人の傾向 更年期障害の症状は誰にでも出る可能性がありますが、ストレスを感じやすい人は特に症状が重くなる傾向があります。 治療法 ホルモン療法や抗うつ剤・抗不安薬などを用いる薬物療法と心理療法が用いられます。 治療は症状や患者の性格をふまえて進められるため、症状や普段の様子などをメモしておくと、その後の治療に役立つ場合があります。 予防法 ホルモンの影響により症状が出るため、完全に予防するのは難しいものの、日々の食生活を整えたり、ストレスを貯めない生活によって症状の悪化を予防できると言われています。 期外収縮とは不整脈の一種。 正常な拍動の中で、時々不規則な拍動が見られるもので、心臓に異常がない人にも見られる症状です。 症状 不規則な拍動が起こったときには、胸がドキドキする動悸の症状や、胸が詰まったような感覚、胸の不快感などを感じることがありますが、ほとんどの場合は問題のない症状です。 原因 期外収縮の原因としては、アルコールやコーヒーの飲みすぎ、飲酒、疲労、ストレスなどが関連していると考えられています。 また、不整脈は加齢も影響しています。 なりやすい人の傾向 アルコールやコーヒーなどを多く摂取している人、疲労やストレスが蓄積している人に起きる傾向があります。 治療法 問題のない期外収縮の場合は、期外収縮の原因を改善に取り組むことになります。 例えば疲労やストレスが蓄積しているのなら積極的に休養をとるなどして、「気にしすぎない」ことが重要です。 予防法 飲酒を控えたり睡眠時間を確保することで、症状が落ち着くことがあります。 また、不安感やストレスを感じている場合には、気の合う仲間と会うなどして気晴らしをすることもおすすめ。 ただし、期外収縮の中には心臓の病気が原因の場合もあります。 胸に痛みなどを感じる場合には、早急に医療機関で検査を受けましょう。 狭心症の中には「冠攣縮性狭心症」と呼ばれるものがあります。 日本人に多いタイプの狭心症と言われており、冠動脈の痙攣によって血液の通り道が狭くなり、狭心症を起こしてしまうという疾患です。 症状 安静時に起こりやすいため「安静時狭心症」とも呼ばれます。 夜間や早朝、朝方など安静にしているときに胸の痛みとともにドキドキするような場合には冠攣縮性狭心症を疑い、医療機関を受診しましょう。 原因 はっきりとした原因はわかっていないものの、喫煙や飲酒、ストレスが関与していると指摘されています。 特に、日本における冠攣縮性狭心症の発症例を見ると、高確率で喫煙者がいることがわかっています。 なりやすい人の傾向 上記の通り、喫煙習慣のある人は特に発症しやすい傾向があります。 「狭心症」と聞くと、高齢者・高血圧というイメージが強いと思いますが、冠攣縮性狭心症は若い人でも、健康な人でも関係なく発症します。 また、男性の方が女性よりも発症率が高いことがわかっています。 治療法 生活習慣を見直すことによって発症を抑えることを目指します。 特に喫煙習慣がある人は喫煙に取り組むことになりますが、それでも症状が出る場合には薬物療法が用いられます。 予防法 まずは喫煙の習慣をやめること。 さらに生活習慣を見直してストレスを貯めない生活を心がけることが冠攣縮性狭心症の発症予防に繋がります。 冠攣縮性狭心症のについて詳しく知りたい方は、もチェックしてみてください。 心臓がドキドキして眠れない時に受診すべき病院 動悸で眠れない時にはさまざまな原因が考えられますが、もっとも警戒しなくてはならないのは心臓の病気。 もし動悸が狭心症・心筋梗塞の前兆だった場合には命に関わります。 そこで、心臓に関する病気の診療を実施している、都内の病院を紹介しておきます。 心臓の病気が原因ではないと判明した場合には、状況に応じて内科・心療内科などの医院を受診してください。 どの診療科で診てもらえば良いかわからないという場合、まずはかかりつけの医師に相談してみるのが良いでしょう。 24時間体制であらゆる心疾患に対応する特定機能大学病院• 住所:東京都新宿区信濃町35• 電話番号:03-3353-1211• URL: 「異常なし」と診断されたのに症状がおさまらない場合 注意しておきたいのが、病院で「異常なし」と診断されたのに症状がおさまらない場合。 そもそも、ストレスや不安といった精神的な要因によって動悸が起きている時は、その原因自体をはっきりと特定することは困難です。 さらに、適切な診療科を受診しなかったことで、正確な診断が受けられなかった、という可能性も考慮しておくべきでしょう。 ただし、どんな診療科でも異常が発見できないのに、突然死の怖れがあるケースもあるということを覚えておいてください。 その代表的なものが「血管の異常収縮」。 あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、健康な状態の人でも前触れなく起き、狭心症や心筋梗塞に繋がるリスクもあるという恐ろしい現象です。 実は、その予防法については、山口大学小林教授の研究によってメカニズムが判明するまで、はっきり判っていませんでした。 もし自分の症状が「血管の異常収縮」によるものかもしれないと心配な方は、自分の身を守るために、しっかりと対策しておきましょう。
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