辻本 玲 チェロ。 辻本 玲 チェロ・リサイタル|協賛公演|ザ・フェニックスホール

辻本 玲 チェロ・リサイタル|協賛公演|ザ・フェニックスホール

辻本 玲 チェロ

場所はトッパンホール… それ以降は遊び歩いていたので、随分前の気がします(笑) プログラムは敬称略で チェロ:辻本玲 ピアノ:須関裕子 ヤナーチェク:おとぎ話 ペンデレツキ:無伴奏チェロのためのディベルティメント カサド:無伴奏チェロ組曲 ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ ハ長調 op. 3 ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 op. 65 この日の一番印象に残ったのは、辻本さんが2009年のガスパール・カサド国際チェロ・コンクールで日本人最高位の3位入賞した時の課題曲だった無伴奏チェロ組曲でした。 情熱的で迫力のある演奏でした。 無伴奏と言えばペンデレツキも現代的で面白かった… この曲は辻本さんがフィンランド留学時(2007年)に師事していた先生が得意としていた曲で、ペンデレツキとも友好関係があったそうです。 独特な曲でした。 ショパンのチェロ曲って初めて聴いたと思いますが… 華麗なピアノパートの中にチェロが奏でる低音の響きが良かった。 ヤナーチェクはあまり聴かない作曲家ですが、やはり独特のヤナーチェクの世界に入り込みました。 でもリトル・ピープルも出てこなかったし、夜になっても月は一つでした(笑) アンコールはヤナーチェク:プレストとショパンの夜想曲第2番… チェロでのノクターンメロディーも心に染み入る良い音色でした。 また聴きに行きたいと思います。 関連記事.

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辻本 玲 チェロ・リサイタル

辻本 玲 チェロ

これは、いくつかの点で大変に意義深い演奏会であった。 それは、日本の音楽界にとってでもあり、またこのブログを書いている私自身の思いという点でもそうなのであった。 まず、これは明らかに日本音楽界にとって意義深いことであるが、日本フィルハーモニー交響楽団 通称「日フィル」 の第 700回東京定期演奏会であること。 ここでわざわざ「東京」と銘打っているのは、このオケは現在横浜でも定期公演を行っているからで、もともと本拠地は東京であるから、700回目の定期演奏会と言い切ってしまってもよいと思う。 このオケの歴史は既に 60年以上。 今回のコンサート会場で配布されていた楽団による資料によると、第 1回定期は 1957年 4月、創立者である渡邊暁雄の指揮で、会場は日比谷公会堂であった。 その後このオケは、よく知られたスポンサーシップ打ち切りと、楽団分裂という激動の歴史を経ながらも、積極的な活動を展開してきた。 楽団経営などいかなる楽団でも簡単なわけはなく、聴衆集めに加えて企業や個人のスポンサー探しも必須のアクションアイテムになるわけだが、ともあれ、今日までのメンバーやスタッフの皆さんの努力は大変なものだったと思う。 700回定期、おめでとうございます。 それから、日本の音楽界にとってのこの演奏会のもうひとつの意義は、非常にメジャーな作曲家の大作が、今回日本初演されるということ。 これもまた、大変なことなのである。 私が彼の指揮に初めて接したのは、1989年のボリショイ・オペラ 当時彼はその音楽監督であった の来日公演における「ボリス・ゴドゥノフ」。 その後 N 響に客演して以来、日本のオケを指揮するようになったが、その情熱的な指揮ぶりから、当時「ロシアのカルロス・クライバー」という異名が取り沙汰されていたのをよく覚えている。 この日フィルとは、2008年から 8年間首席指揮者を務め、現在は桂冠指揮者兼芸術顧問という、非常に近い関係にある。 私も過去、何度かこのラザレフと日フィルとのコンビを楽しんだことがある。 だが、このブログで彼の演奏を採り上げたことがないということは、過去 3年間は、私は彼の演奏を聴いていないということだ。 実際、何度かチャンスはあったのだが、所用が入ったり別のコンサートを優先したりして、彼のコンサートに足を運ぶ機会がなかったのである。 ということで、日フィルとは、開き直って? ロシア音楽のみを執拗に採り上げている彼が今回演奏したのは、以下のような曲目。 2曲とも、やはりロシア生まれの作曲家の作品である。 まず最初のプロコフィエフだが、1952年に初演されていて、実際には作曲者 2曲目のチェロ協奏曲なのであるが、チェロ協奏曲第 1番の改作であり、またオケの比重が重いということで、このタイトルになっている。 あまり知名度の高い曲ではないかもしれないが、私は以前から大好きで、この作曲家のブルータルな面が、戦後に至っても いやそれどころか、実は初演は作曲者の死の 1年前だ 未だ残っていたということを確認できて、興味深い。 これはそれほど強烈な曲であり、決して親しみやすくはないが、全編に横溢する生命力に、誰しもが圧倒されるだろう。 もちろんというべきか否か、これは 20世紀後半のチェロの巨人、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチのために書かれており、彼が初演した曲 ちなみに初演時の指揮者はなんと、あの巨匠ピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルで、これがリヒテル生涯で唯一の指揮経験だという。 尚、ロストロポーヴィチは後年、小澤征爾指揮ロンドン響とこの曲を録音している。 ご興味おありの方のために、ジャケット写真を掲げておこう。 ところがである。 このプロコフィエフの交響的狂騒曲、いや協奏曲ほど難易度の高い曲となると、これは完全に、ソロで活動するチェリストの範疇であろう。 こんな高度に入り組んだ曲を、オケのトップ奏者が弾くこと自体、異例なことである。 そして、今回の演奏は素晴らしいものであった。 私はこれまでも日フィルの演奏会で彼の演奏するソロ部分を聴いて、これはただならぬチェリストだと思ってはいたのだが、今回のソロは、完全に脱帽である。 完璧なテクニックだけでなく、曲の本質を鋭くとらえて、同僚たちに果敢に挑んで行くその姿勢に、鳥肌立つものすら感じた。 コンサートのプログラムに紹介されている、10年ほど前に五嶋みどりが彼を評して言ったという言葉が面白い。 それは、「彼の演奏は、その音色が自然体でのびのびしており、音楽の大切な要素である LOVE が伝わってきます」というもの。 この "LOVE" の発音まで聞こえてきそうな、五嶋みどり流の優れた表現であると思います 笑。 今回の演奏で、複雑怪奇な曲がティンパニの一撃で終了したとき、客席から拍手が起こる前に、「ポン!! 」と音が聞こえた。 それはなんだったかというと、指揮者ラザレフが、思わず指揮台で手を打った音であったのだ!! これが演奏の興奮をそのまま表しているだろう。 そして、アンコールに応えて演奏されたのは、その興奮を抑えるかのような「鳥の歌」。 もちろん、20世紀前半を代表するチェリスト、パブロ・カザルスが編曲したカタルーニャ民謡だ。 これはまたプロコフィエフからは一転した抒情的な演奏で、奇しくも20世紀を代表する 2人のチェリストに因む作品を演奏した辻本は、チェロという楽器の特性を最大限聴かせてくれたわけである。 もちろん、音楽への、あるいは世界への LOVE がないと、こんな演奏は出来ないだろう。 今後の活躍を是非期待したいものである。 そうして後半は、ストラヴィンスキーの 1934年の作品、「ペルセフォーヌ」である。 なんと今回が日本初演!! こんなメジャーな作曲家の 50分を超える大作が、これまで日本で演奏されていなかったとは驚きだ。 でも確かにこの作品は、録音もほとんどないような気がする。 作曲者の自作自演盤は私も持っていて、アナログ時代に LP で聴いたことがあるが、それ以外にどのくらい録音があるだろうか。 この作曲家に積極的だった指揮者、例えばピエール・モントゥーとかエルネスト・アンセルメ、あるいはピエール・ブーレーズとか、確か随分以前にこの作曲家の全作品を録音すると言っていたリッカルド・シャイーなども、多分この作品は録音していないだろう。 ちょっと調べてみて分かったのは、現在手に入るこの曲の録音は、マイケル・ティルソン・トーマス あ、この CD は私も持っていましたよ 、映像版のテオドール・クルレンティス指揮のもの、そしてドイツ語版のディーン・ディクソンによるものくらいである。 なるほど、世界的に見ても歴史的に見ても、演奏頻度の少ない作品なのである。 以前もご紹介した自作自演盤のジャケットはこんな感じ。 この作品は「メロドラマ」と称されていて、ギリシャ神話に基づく物語 3部構成 を、ひとりの独唱者 テノール 、ひとりの語り手 女性 、混成合唱に児童合唱という大編成で、フランス語によって描いて行くもの。 もともとは名ダンサー、イダ・ルビンシュテインの委嘱によってバレエ上演のために作曲されたものであり、その台本は、なんとあのアンドレ・ジイドである。 なぜにこんな面白そうな作品がほとんど演奏されないのか。 その理由は、聴いてみて分かったような気がする。 これだけの編成の割には、音が薄い場面がほとんどで、しかもその音響にはあまり刺激がない ちょうど詩篇交響曲 1930年 のあとに書かれているので、鳴っている音には共通点がある。 ただ今回の演奏は、「猛将」と称されるラザレフが、かなり丁寧にオケをリードすることで、曲本来の持ち味は充分出ていたとは思うし、オケも、慣れない曲を相手に、献身的な演奏を展開していたと思う。 面白かったのは、700回定期記念ということか、このオケの 2人のソロ・コンサート・マスター、つまり、木野雅之と扇谷泰朋が正副コンマスとして揃い踏みで、前半のプロコフィエフでは扇谷が、後半のストラヴィンスキーでは木野が、それぞれメインを務めていた。 それもあってか、鳴っている音のクオリティ全般には、素晴らしいものがあったと思う。 また、晋友会合唱団、それから、最後に少しだけ登場する児童合唱の東京少年少女合唱隊も、見事な出来。 テノールのポール・グローヴスは実績のある人であり、器用な歌唱ではあったが、欲を言えばもっと声量があればよいのにと、少し惜しい気がした。 主役ペルセフォーヌを語りで演じたのは、女優でありソプラノ歌手であるドルニオク綾乃。

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辻本玲 チェロ・リサイタル

辻本 玲 チェロ

開催日 2020年09月11日(金) 時間 開場18:30 開演19:00 会場 ヤマハホール 公演概要 NHK交響楽団コンサートマスターの伊藤亮太郎が、ソロ、オーケストラ、室内楽のいずれでも高い評価を得、音楽家仲間から引く手あまたの名手5人とともに才気溢れる熱演を繰り広げる大好評企画の第3弾!今回は、古典作品を取り上げ、実力者のアンサンブルだからこそ魅せられるプログラムに挑みます。 ヤマハホールの極上の音響空間で、息の合ったアンサンブルを心ゆくまでお楽しみください。 出演 伊藤亮太郎/横溝耕一(バイオリン) 柳瀬省太/大島 亮(ビオラ) 横坂 源/辻本 玲(チェロ) 演奏曲目 L. ベートーヴェン/弦楽三重奏曲 ハ短調 Op. 9-3 [伊藤、柳瀬、横坂] W. モーツァルト/弦楽五重奏曲 第3番 ハ長調 K. 515 [伊藤、横溝、柳瀬、大島、辻本] J. ブラームス/弦楽六重奏曲 第2番 ト長調 Op. 予めご了承ください。 主催 ヤマハ株式会社 出演者プロフィール 桐朋学園ソリスト・ディプロマ・コース修了。 第58回日本音楽コンクール・ヴァイオリン部門第1位、あわせて黒柳賞、レウカディア賞を受賞。 奨学金を得てアスペン国際音楽祭にてドロシー・ディレイ女史に師事。 第1回ストラディヴァリウス・コンクール優勝。 チャイコフスキー国際コンクールでディプロマ賞受賞。 1995年ロンドンに留学し、ロンドン、アムステルダムなどでリサイタルを行う。 日中文化交流コンサートのソリストとして中国にて公演。 2002年サントリーホールにおいてリサイタルを開催し、内外の高い評価を得る。 1997年ストリング・クヮルテットARCOを結成、第1ヴァイオリン奏者として室内楽の分野でも活躍。 2000年に「アンダンテ・カンタービレ」をリリース。 2005年より2015年3月まで札幌交響楽団コンサートマスター。 これまでにソリストとしてNHK交響楽団、札幌交響楽団、ローザンヌ室内管弦楽団、東京交響楽団と共演。 ヴァイオリンを故江藤俊哉、堀 正文、澤 和樹、ベラ・カトーナ、ジョルジュ・パウクの各氏に、室内楽をアイザック・スターン、東京クヮルテット、山崎伸子、原田幸一郎、高関 健の各氏に師事。 2015年よりNHK交響楽団コンサートマスター。 桐朋学園大学卒業。 第58回全日本学生音楽コンクール東京大会高校の部入選。 第14回日本クラシック音楽コンクール高校の部弦楽器部門全国大会にて第5位入賞(1位2位空位)。 室内楽の分野では2006年、2007年学内における室内楽試験において首席で修了。 また2006年、ウェールズ弦楽四重奏団を結成し、ヴィオラ奏者として第57回ARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門第3位入賞。 また、東京クヮルテットの招きにより、米国イェール大学夏期アカデミー「Norfolk Chamber Music Festival」に参加。 これまでに宮崎国際音楽祭、別府アルゲリッチ音楽祭、サイトウ・キネン室内楽勉強会、サイトウ・キネン・フェスティバル松本などに参加。 小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、オーケストラ・プロジェクトではコンサートマスターを、アルゲリッチ音楽祭ではソリストを務める。 これまでに小川有紀子、小森谷巧、堀 正文、徳永二男の各氏に師事。 室内楽を徳永二男、毛利伯郎、原田幸一郎、東京クヮルテットの各氏に師事。 現在NHK交響楽団ヴァイオリン次席奏者としての活動のほか、ヴィオラ奏者としても各地のオーケストラに客演している。 東京藝術大学音楽学部卒業後、桐朋学園ソリスト・ディプロマ・コースに学ぶ。 ヴィオラを店村眞積、岡田伸夫の各氏に師事。 第52回ジュネーヴ国際音楽コンクールディプロマ賞。 第1回淡路島しづかホール・ヴィオラ・コンクール第1位。 第1回松方ホール音楽賞、大阪文化祭賞受賞。 2002年、文化庁芸術家在外派遣研修生としてイタリア・パドヴァに留学。 マリオ・ブルネロ主宰のオーケストラ・ダルキ・イタリアーナで活動。 2004年ドイツに渡り、シュトゥットガルト州立歌劇場管弦楽団に入団。 2009年帰国、神奈川フィルハーモニー管弦楽団首席ヴィオラ奏者を経て、2014年より読売日本交響楽団ソロ・ヴィオラ奏者。 サイトウ・キネン・オーケストラのメンバー。 松本、宮崎、北九州など音楽祭の参加、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏、室内楽シリーズ、ストリング・クヮルテットARCO、アルカス・クァルテットのメンバーを務めるなど室内楽奏者として活躍している。 桐朋学園女子高等学校(共学)、同ソリスト・ディプロマ・コースを経て、シュトゥットガルト国立音楽大学、並びにフライブルク国立音楽大学で研鑚を積む。 15歳で全日本ビバホールチェロコンクール最年少優勝受賞、2010年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位。 そのほか、出光音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、ホテルオークラ音楽賞など多数受賞。 室内楽部門では、2009年に全ドイツ学生音楽コンクールで第1位を受賞。 ラ・フォル・ジュルネTOKYO、東京・春・音楽祭、武生国際音楽祭など多数出演。 2016年秋、ワーナーミュージック・ジャパンより「J. バッハ:ガンバ・ソナタ集」をリリース。 東京藝術大学音楽学部器楽科を首席で卒業。 その後シベリウス・アカデミー、ベルン芸術大学に留学。 第72回日本音楽コンクール第2位(「聴衆賞」受賞)。 2007年度青山音楽賞新人賞受賞。 2009年ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール第3位入賞(日本人最高位)。 2011年に東京サントリーホールほか5大都市でデビュー・リサイタルを開催。 2013年第12回齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。 毎年サイトウ・キネン・オーケストラ、アルカス佐世保のレジデンス・カルテットに参加、チェロ四重奏団「クァルテット・エクスプローチェ」ほか室内楽でも活動。 2019年ソロCD『オブリヴィオン』をリリース、「レコード芸術」誌特選盤に選出された。 使用楽器はNPO法人イエロー・エンジェルより1724年製作のアントニオ・ストラディヴァリウスを、弓は匿名のコレクターよりTourteを特別に貸与されている。 オフィシャル・サイト.

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