母乳性黄疸は治療の必要なし 母乳性黄疸の場合は、特に治療の必要はありません。 病産院では、入院中からミノルタ黄疸計などで毎日黄疸の数値を測定していますし、肌の黄色が強くなった場合は足の裏などから血液を採取して血中のビリルビンの値を測定します。 母乳性黄疸が気になる場合は、お家で赤ちゃんを寝かせておく場所を窓越しの明るい場所にしたり、ベランダ越しに外気浴をさせる事で「光線療法」の役割をして早く黄疸が引く場合があります。 外気浴は日光を足元のほうから少しずつ薄着にして当てて行いますが、夏場や直射日光が強い季節はカーテン越しでも構いません。 また母乳をミルクに変えると早めに黄疸が引きますが、必ず主治医の指示に従って行うようにしてください。 新生児黄疸が強い場合は、光線療法などの治療処置を もし黄疸が高くなると「高ビリルビン血症」となります。 血中ビリルビンが1. 心配な黄疸は「血液型不適合」などの溶血性黄疸や「胆道閉鎖」などの閉塞性黄疸があり、黄疸の数値が高い場合は原因を特定する検査が行われます。 新生児黄疸の光線治療 黄疸の一般的な治療は「光線療法」です。 特殊な光線を赤ちゃんの皮膚に照射することにより、光エネルギーが皮膚や皮下のビリルビンの構造を変化させ、胆汁や尿に排泄させるという原理。 赤ちゃんはオムツ1枚の裸状態となり、目隠しをしてブルーのライトを浴びるので、さながら「日焼けサロン」のような状態となります。 また、重度の高ビリルビン血症の場合には「交換輸血」と言い、全身の血液を交換する処置が行われます。 新生児黄疸には治療の必要がある場合、無い場合があります。 もし、気をつけるように言われたら、主治医の先生から退院後の過ごし方などを聞いておくとよいでしょう。 また退院してから皮膚の黄疸が強くなった場合には、出産した産院や小児科を受診してご相談ください。 【関連記事】• 更新日:2010年08月16日.
次の【黄疸とは】 黄疸は、血液中のビリルビンの濃度が異常に上昇して起こります。 黄疸は、白目の部分が黄色っぽくなっているかどうかをみると確認しやすく、倦怠感、食欲不振、腹部膨満感、皮膚のかゆみなどの症状があらわれることもあります。 黄疸は、肝臓や胆道の機能低下が原因で起こり、肝臓のおもな病気には、肝がんのほか、肝炎、肝硬変などがあげられます。 医師は、血液検査や画像検査などの検査結果から、確定診断を行い、必要な治療について、患者さんやご家族に説明します。 肝細胞がんの治療法としては、手術、肝動脈塞栓術(TAE)、経皮的エタノール注入療法 PEI 、ラジオ波焼灼療法(RFA)などがあります。 他からの転移の場合は、一般に手術の適応とはならず、抗がん剤などの治療が行われます。 がんの広がり、肝機能の両面から、個々の患者さんにあった治療を選択することが大切です。 あなたに勧められる治療法、治療の目的や期待できる効果、合併症の危険性、治療期間など、分からないこと、不安なことは、遠慮なく担当医にご相談ください。 html がんの部位別に、基礎知識、検査、治療、療養に関する情報があります。 2 がん情報サイト :PDQ日本語版(米国国立がん研究所のがん情報サービス) がん情報サイトには、『PDQ日本語版 がん情報要約』、『PDQ日本語版 がん用語辞書』などの情報があります。 『PDQ日本語版 がん情報要約』は、治療(成人、小児)、支持療法と緩和ケア、スクリーニング(診断と発見)、予防、遺伝学的情報、補完代替医療の情報があり、それぞれ『患者様向け』と『医療専門家向け』の2つのボタンがあり、より詳しい情報は『医療専門家向け』から得られます。
次の寺井崇二先生よりご提供 しかし、ウイルス感染により発症するや、炎*、*などの炎症が長期的に続いた場合、炎症を起こした箇所が傷つき、かさぶたのように固くなります。 そしてその傷を修復しようとする際に線維が増加します(線維化)。 この線維化が肝臓全体に広がった状態がです。 *脂肪肝炎……中性脂肪が肝臓に蓄積されていく疾患。 *アルコール性肝障害……アルコール性、アルコール性脂肪肝、アルコール性肝硬変など、アルコールが原因で起こる肝臓の疾患の総称。 今までは、C型肝炎による肝硬変が多数でした。 しかし、今後は、生活習慣の変化などから、や非アルコール性脂肪肝炎()*などが原因となった肝硬変の患者数の増加が予想されています。 *非アルコール性脂肪肝炎(NASH)……飲酒をする習慣がないにもかかわらず、アルコール性肝障害に類似した肝障害を発症する疾患。 また、肝硬変は発症原因により、肝線維化の形状が異なります。 以下の写真をご覧いただくと、それぞれ線維化に伴う偽小葉が異なる形状をしていることがわかります。 寺井崇二先生よりご提供 肝硬変の原因は地域の特徴により異なる 肝硬変の原因は、さまざまです。 地域性による生活習慣の違いから、肝硬変の原因が異なるという特徴が現れます。 たとえば、沖縄県はの方が多いため、生活習慣病が原因の肝硬変が多くなります。 また、新潟県はアルコールの消費量が多いため、アルコール性肝硬変の患者さんが多い傾向にあります。 肝硬変の種類 代償性肝硬変と非代償性肝硬変 には、代償性肝硬変と非代償性肝硬変の2種類が存在します。 ・代償性肝硬変 代償性肝硬変とは、肝臓の線維化があまり進んでいない状態のことをいいます。 症状は無症状であることが多いです。 ・非代償性肝硬変 非代償性肝硬変とは、肝臓の線維化がより進んだ状態のことをいいます。 線維化が進行すると、や腹水が溜まる、黄疸が出るといった重篤な合併症を発症します。 肝硬変の症状 が重篤(非代償性)になった場合の主な症状は、、腹水、黄疸(おうだん)です。 ・肝性脳症 肝性脳症は、肝硬変の肝機能の低下により、血中のアンモニア濃度の上昇、アミノ酸のバランスが崩れることなどにより発症します。 主に、意識障害、異常行動、羽ばたき振戦*、などの神経症状がみられ、たとえば、幻聴や幻覚、一日中寝ているといったことが挙げられます。 *羽ばたき振戦……手を開いたり、腕を伸ばしたりしたさいに小刻みに震えが起こること。 ・腹水が溜まる 腹水とは、通常よりも水が腹腔に溜まることです。 肝硬変により肝機能が低下すると、アルブミンというたんぱく質が血液中から減少します。 また、症状も表に出る結果、水分が血管から出てくるため、腹水が溜まってしまいます。 ・黄疸(おうだん) 黄疸を発症すると、皮膚や目が黄色に変色します。 肝硬変により肝機能が低下することで、血中のビリルビンという黄色い色素の排出が上手くできなくなりビリルビン濃度が上昇することで、黄疸を起こします。 肝硬変の治療-治療薬を使っても肝臓は完全にもとには戻らない 本来、肝臓は再生能力が非常に高い臓器です。 たとえば、ラットの肝臓の3分の2を切除すると、2日後には2倍、1週間後には元通りの大きさに修復されるのです。 また、2017年現在、などの感染症に対する抗ウイルス剤の薬の研究が進み、非常に有効なものが使用できるようになりました。 そのため、ウイルスを排除することができ、の初期であれば初期であるほど経過はよいと考えられます。 そして、線維化を緩和させることができ、寿命も長くなります。 しかし、進行してしまったは肝臓の細胞が線維化し硬くなってしまっているため、肝炎の原因を排除させたとしても、細胞を増やし、再生させることができません。 つまり、内服剤で治療を行ったとしても、進んだ肝硬変をもと通りの柔らかな肝臓に戻すことは困難なのです。 また、ドナーから肝臓を移植するという治療法も存在しますが、ドナーの不足や拒絶反応などさまざまな問題があります。 骨髄の細胞が肝臓になる? 自己骨髄細胞投与療法の研究を開始 そこで、線維化して硬くなった肝臓を元の状態に戻したいという思いから、私はの根本的な治療の研究を2000年から始めました。 そのときに考えた治療法が、自己骨髄細胞投与療法です。 自己骨髄細胞投与療法とは、患者さん自身の骨髄細胞を使用した治療法です。 この治療法のもととなった発見は、骨髄細胞のなかには、肝細胞に分化する幹細胞*があるというものでした。 *幹細胞……間葉系の細胞に分化する能力を持った細胞。 女性の肝細胞から、男性が保有するY染色体陽性の細胞を発見 自己骨髄細胞投与療法は、次の発見から生み出されました。 ある女性の患者さんが、治療として男性の骨髄を移植しました。 そして、移植をうけた白血病患者さんが亡くなった後、肝臓の組織を採取すると、Y染色体陽性の肝細胞が見つかったのです。 男性の持っている染色体はXY、女性が持っている染色体はXXです。 女性の肝臓から通常は男性にしかないY染色体陽性の肝細胞が見つかったということは、このY染色体陽性の幹細胞は移植された男性の骨髄からつくられた肝細胞であることを示しています。 つまり、骨髄のなかにある細胞は、ある状況下においては、肝臓を作る細胞になりえるということです。 この事象が発見された2000年頃は、今では有名な iPS細胞がいわゆる万能細胞としてあらゆる臓器の細胞に変化するという事象はまだ見つかっていませんでした。 そのため、骨髄の細胞が肝臓になるということは非常に革新的な発見だったのです。 記事2では、自己骨髄細胞投与療法についての詳しいご説明と、2017年現在に行われている新しい治療法の研究について解説いたします。
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