見かけたら要注意!ムカデの幼虫について まずはムカデの幼虫がどのような存在なのかについて確認しておきましょう。 ムカデの幼虫は、種類にもよりますがおおむね体長2mm程度のサイズです。 形状は成虫のムカデとほとんど変わりませんが、体色は半透明や淡い色をしています。 ほとんどのムカデは母親を中心とした家族で生活しているので、ムカデの幼虫を1匹だけ見かけることはあまりありません。 屋外では石や落ち葉をめくると見つけられることがあります。 ムカデは「子育て」をする生き物 群れをつくらないタイプの虫にしては珍しく、ムカデは幼虫が一人前になるまで親のもとで守られながら過ごす、「子育て」をする虫です。 ムカデは梅雨の時期に年2回20~50個ほどの卵を産み、孵化したムカデの幼虫は2カ月かけて体長20mm程度にまで成長します。 この2カ月の間は、母ムカデがそばで付きっきりで面倒をみて、エサを分け与えて育てます。 時期が夏に差し掛かるころには幼虫も自力で餌を狩ることができるため、母親のもとを巣立って1匹で単独行動をとるようになります。 その後、10回程度の脱皮を経て、我々が恐れる凶悪な「ムカデの成虫」として姿を現すのです。 ムカデの幼虫には要注意! ムカデは幼虫であっても不用意に触れれば咬みつかれることがあります。 そして、ムカデの幼虫がもたらす危険はそれだけではありません。 前述の通りムカデは子育てする生き物なので、 ムカデの幼虫が居る場所には、高確率でさらに危険な親ムカデもいることになるのです。 また、親元を巣立ったばかりのムカデの幼虫はサイズが20mm程度しかないため、見た目がヤスデの成虫とよく似ています。 そのため、ムカデの幼虫とヤスデはしばしば混同され、油断して触ったら噛まれてしまったといったトラブルにつながることもあります。 危険な害虫に不用意に触れないためにも、ムカデの幼虫とヤスデの見分け方をおぼえておきましょう。 意外と違う?ムカデの幼虫とヤスデの見分け方 ヤスデは、ムカデと同じ「多足類」という種類の虫の1種です。 ムカデと違って気性はおとなしく食べるものも落ち葉などで、ムカデに比べると全般的に身体のサイズが小さい傾向にあります。 ムカデの幼虫とヤスデ、このふたつの虫を見分けるには、それぞれの特徴を比較してみるのがわかりやすいかもしれません。 そこで以下に、お互いの特徴をまとめておきました。 ムカデ(幼虫) ヤスデ(成虫) 写真 身体の形状 平べったい形 厚みのある半筒状 触角 長い 短い 体色 半透明または淡い色 黒から茶褐色 動き 凶暴ですばやい おとなしくゆっくり 食べるもの 昆虫や小動物 腐った落ち葉など 脚の数 長い脚が体節ごとに1対 2本 短い脚が体節ごとに2対 4本 こうして比較してみると、ムカデの幼虫とヤスデには意外と異なる点が多いことがわかります。 這いまわっているムカデを間近で観察するのは少々気がひけますが、ハチのように高速で飛ぶ虫でもないので、一度確認してみるのがよいかもしれません。 また、ムカデの幼虫と違ってヤスデには刺激を受けると丸まって身を守るという性質があります。 そのため、十分な安全を確保したうえで、棒かなにかでつついて反応を見てみるというのもひとつの判断基準として有効です。 おぼえておこう!ムカデの特徴 家の中で見かけた虫がムカデの幼虫だった場合にそなえて、ムカデの特徴についておさらいしておきましょう。 特徴を把握することで、いざというときの対処に役立てられるかもしれません。 ムカデの毒性 ムカデの危険性の大部分を占めるのが、鋭く凶悪な形状をした大アゴから放たれる毒です。 ムカデの毒はアゴの付け根にある「毒腺」という器官から分泌され、アゴで獲物に噛みついたあと傷口から毒を注入します。 ムカデの毒は種類によって細かい配合は異なりますが、おおむねアレルギー反応を引き起こすヒスタミンやセロトニンが主な成分です。 この毒は人体に対しても影響があり、咬まれると強い痛みや腫れ、発熱などを引き起こします。 ムカデに咬まれたことで人が命を落としたという事例は、2018年現在報告されていません。 しかし、アレルギー系の毒は体質によっては「アナフィラキシーショック」と呼ばれる重度のショックを発症するケースもあり、命に関わる危険性は否定できません。 またムカデ被害には咬まれることのほかに、無数の足で皮膚に傷をつけられ、そこから毒が入り込むケースもあります。 いずれの場合もムカデに触れないことが何よりの予防策となるため、見つけた場合は絶対に素手で触るようなことは避けましょう。 ムカデの天敵 地上に住む虫の中では最強クラスの実力をもつムカデですが、自然界にはムカデを捕食する天敵も多数存在します。 一例をまとめると以下の通りです。 ・大型のサソリ、カマキリ、クモ ・ヘビなどの爬虫類や大型のカエル ・ムカデの毒に耐性をもった「イソヒヨドリ」 ・猫やネズミなどの哺乳類 大型のムカデはクモやカエル、小鳥さえも捕食することがありますが、一方でムカデよりも大きな虫や動物には食べられてしまう関係にあります。 猫をペットとして飼っているご家庭では、意外と猫が侵入したムカデを食べてくれているかもしれません。 またムカデの天敵については、「」という記事でも詳しくご紹介しています。 もしご興味がおありでしたら、ぜひ参考にしてみてください。 どうして家に入ってくる?ムカデが生息しやすい環境とは 凶暴な性質と強力な毒アゴによって、ときには人間にすら襲い掛かることのあるムカデ。 そもそもムカデたちは、なぜ人間の住む家に入り込んでくるのでしょうか。 ムカデや幼虫の出現を防ぐための前提知識として、ムカデの住み着きやすい環境について確認しておきましょう。 ムカデは巣を作らない! 家の中でムカデや幼虫を見かけたとしても、家に巣を作って住み着いているとは限りません。 ムカデは巣作りして一カ所に定住する生き物ではないためです。 エサとなる小さな虫を求めて徘徊するなかで、偶然民家の中に入り込んできたというケースがほとんどです。 ムカデが家の中に出現する理由 前述のとおり、ムカデは特定の住処をもたない生き物です。 とはいえ、どこにでも現れるというわけではありません。 ムカデにも好む環境とそうでない環境があり、ムカデにとって過ごしやすい場所にはムカデが出現する可能性が高くなります。 ムカデの好む環境とは、 「ジメジメしている」「狭くて暗い」「エサとなる虫が豊富にいる」という3つの条件を満たした場所です。 ムカデは乾燥と高温に弱く、また大きな身体を維持するためにたくさんのエサを必要としています。 つまり、家の中にジメジメした暗くて虫の多い場所があると、ムカデが過ごしやすい環境をもとめて侵入してきやすくなるのです。 家の中に多く生息している虫というと、まずゴキブリが思い浮かびますよね。 ゴキブリの発生は、ゴキブリを捕食するムカデを呼び寄せます。 したがって、ゴキブリの多い家にはムカデも寄ってきやすいという最悪の連鎖反応が起こってしまうのです。 侵入経路をふさいで対策!ムカデの予防・駆除方法 被害を受けるリスクを極力減らすためにも、ムカデやムカデの幼虫が家の中に入り込ませない予防策を考えてみましょう。 ムカデの寄り付きにくい環境をつくる ムカデは定住することのない生き物なので、居心地の悪い環境からはすぐに出ていきます。 ムカデの好む湿気や他の虫を防ぐことで、めぐりめぐってムカデ対策にもなるのです。 まずは、家の掃除から始めましょう。 長い間動かしていない家具や、閉じっぱなしの収納などは湿気がこもる原因となります。 定期的に掃除をおこなうことで、風通しがよくなり湿気もこもりにくくなることでしょう。 また食べかすや生ごみ、積もったホコリはゴキブリなどの害虫のエサになります。 とくにゴキブリはムカデの大好物なので、徹底的に駆除してしまうのが一番です。 侵入経路をふさぐ ムカデは本来屋外に住む生き物なので、家の中に出現する場合はまず間違いなく外から入り込んできています。 ムカデの侵入経路をふさぐことで、家の中でムカデに出会う確率を大幅に減らせるはずです。 ムカデは平たい形状の身体をしており、ほんの数mm程度の隙間からでもたやすく家の中に入ってきてしまいます。 またエアコンの排水ホースは屋外から室内機につながっているので、これもムカデの侵入経路になります。 排水ホースの先端に害虫防止ネットを被せ、がたついた網戸など小さな隙間のある場所にはムカデ除けの薬剤をまいておきましょう。 ムカデに遭遇してしまったときは…… 予防策を講じてもなお、家の中で小さなムカデのような虫に遭遇してしまったときは、まずそれがムカデの幼虫なのかヤスデなのかを確認しておきましょう。 もしもムカデの幼虫だったら、すぐに対処が必要です。 ムカデ退治には、市販の殺虫剤が有効です。 殺虫剤が手元にないときや、ペットの近くなど薬剤を使いにくい場合は、ドライヤーの温風を使ってみましょう。 殺虫剤に比べると多少時間はかかりますが、逃がすことなく退治できるはずです。 まとめ ムカデの幼虫はヤスデの成虫によく似ているため、一見しただけではなかなか区別することは難しいかもしれません。 しかし、脚の付き方や触角の形など、よく見れば意外と異なる特徴をもっています。 ムカデは幼虫でも咬みついてくることがあるほか、ムカデの幼虫のいる場所には高確率で親ムカデもいるため、ムカデの幼虫を家の中で見かけた際は要注意です。 ムカデはジメジメした暗くて虫の多い場所に好んで寄ってくるため、お住まいの定期的な掃除や害虫の駆除が、ムカデを寄せ付けない予防策につながります。 ムカデ駆除を依頼できる業者や料金 依頼できる業者や料金について、詳しくは「」の「」をご覧ください。 (この記事は2018年11月21日に加筆・修正しています).
次の2012年12月25日掲載 【コブハサミムシの仔虫はなぜ母親を食べるのか?】 これまでに産卵習性が知られている全てのハサミムシ類において雌成虫が自分の卵や仔虫を保護する性質を持つことが知られています。 ところが、卵から孵化した仔虫が母親を食べてしまう性質はコブハサミムシにしか知られていません。 コブハサミムシの仔虫がなぜ母親を食べてしまうのかは、コブハサミムシの生活史全体を把握しないと理解することはできません。 ここでは、そのコブハサミムシの生活史を紹介して、コブハサミムシの仔虫が母親を食べる理由を説明したいと思います。 腹部の末端にハサミをもつハサミムシ類は、身近な場所に棲息する種もありますので、どなたも一度ぐらいは目にされたことがあると思います。 物陰に潜んでいることが多いハサミムシ類は、どことなく陰気な感じがする虫かも知れませんが、実は面白い性質を持っています。 それは、母虫が自分の卵や孵化した仔虫を保護する習性を持っているということです。 昆虫には様々な段階の社会性が見られますが、ハサミムシ類に見られる卵保護習性もそのひとつと考えることができます。 興味深いことに、これまでに調べられた全てのハサミムシ類に卵保護習性がありますが、それ以上に高度な社会性を持つ種はただの一種も知られていません。 したがってハサミムシ類の卵保護習性は、進化の過程においてハサミムシ類の誕生とともに獲得されたものの、その後はあまり変化していない習性と考えることができます。 ハサミムシ類に類縁関係が比較的近いシロアリ類が高度な社会生活を営んでいたり、ゴキブリ類の一部が家族という単位での社会生活を営んでいたりというのとは、非常に対照的に見えます。 写真1: 孵化が近い卵塊を保護するコブハサミムシ 1983年3月31日、滋賀県大津市葛川中村町 クリックで拡大します ハサミムシ類は産卵した雌だけが卵を保護し、雄は卵を保護しません。 ですから、ハサミムシ類の社会性は母子の関係として成立しています。 産卵は地面の石の下、地中に掘られた穴の中、樹皮の下、腐朽しかけた落ち葉の隙間などでおこなわれますが、産卵場所は種によってそれぞれ異なります。 一度に産まれる卵の数は種によって異なり、少ないもので10数卵、多いものでは100数十卵に達します。 多くの種は繰り返し数回産卵しますが、コブハサミムシのように一回しか産卵しない種もあります。 産卵時期は種によって異なり、温帯地域では晩春から初秋にかけての温度が高い時期に産卵する種が多いですが、コブハサミムシのように真冬に産卵する種もあります。 卵が孵化するまで、母虫は卵をなめたり、卵塊を積み替えたりして、微生物の感染を防ぐとともに、捕食者から卵を守ります 写真1。 卵が孵化すると、母虫が餌を獲ってきて幼虫に与える種もありますが、コブハサミムシのように、母虫の体が幼虫の最初の餌になるものもあります。 多くの種では幼虫がある程度餌を食べた後、コブハサミムシでは母親を食い尽くした後、産卵されていた場所を離れて単独生活に入ります。 写真2: 母虫を食い尽くしたコブハサミムシの仔虫 1983年4月29日、滋賀県大津市葛川中村町 クリックで拡大します 真冬に産卵するコブハサミムシは、九州以北の日本全土に棲息し、平地ではほとんど見られず、主に山間部の谷筋に見られます。 春先に山間部の谷筋の河原にある砂地の日当りの良い場所にある石を持ち上げてみると、卵を保護しているコブハサミムシの雌成虫を容易に見つけることができます。 卵の数は70~100個程度です。 孵化するのは本州中部では4月ぐらいです。 孵化した幼虫は、孵化後数日で母虫を食い殺してしまいます。 運が良ければ、母虫を食べる幼虫を見つけることができます 写真2。 その後幼虫は生まれた場所から分散して河原やその周辺の草や木の上で生活し、小昆虫や植物の花粉などを食べて、4回の脱皮を経て初夏に成虫になります。 ところが、成虫が羽化するにつれ、産卵場所になっていた谷筋に見られるコブハサミムシの個体数は徐々に少なくなり、真夏になるとほとんど見られなくなってしまいます。 おそらく谷筋から離れて、どこか山の中に散らばってしまうのでしょうが、この時期の生活実態については、まだよくわかっていません。 おそらく夏の間は休眠状態にあるのだと思います。 夏が過ぎて秋になると、コブハサミムシは再び谷筋の河原に戻ってきます。 本州中部では10月半ばぐらいのことです。 その頃になると、アザミやヨモギの花などに集まり、交尾するのを見ることもできます。 冬が近づくと、雄と雌が1匹ずつつがいになって石の下などに空間を作って産卵に備えます。 年が明けた頃から産卵が始まりますが、その頃になると、産卵された石の近くなどで雄の屍体が目に付くようになります。 それから春に卵が孵化するまで、雌は単独で卵を保護します。 図1: 本州中部におけるコブハサミムシの周年経過 クリックで拡大します 以上がおおまかなコブハサミムシの周年経過で、1年に1世代を経過します。 古い図鑑などを見ると「年2回発生」と書かれているものもありますが、成虫の見かけの個体数が多くなる時期が、羽化時期と越冬前の年2回あるため、年2世代だと勘違いされたのだと思われます。 夏に繁殖しないことは、夏には幼虫が見られず、羽化時期にマーキングされた個体が、秋に再び捕獲されたことから確認されています 図1。 コブハサミムシの生活史が他のハサミムシの生活史と大きく異なることのひとつには、一年のうちのある時期を繁殖場所から離れて過ごすことにあると思います。 これまでに一年を通した生活史が明らかにされているハサミムシのほとんどは、一年を通して同じ場所に棲息しています。 ハサミムシの中の少なからぬ種が成虫になっても翅を持たないことからも、移動性が小さい種が多いことがわかります。 これに対してコブハサミムシは発達した後翅を持ち、羽化時期や越冬前の時期に限られますが、活発に飛翔します。 写真3: 大雨で増水した谷。 産卵されていた場所は完全に水に浸かってしまっている。 1983年9月29日、滋賀県大津市葛川中村町 クリックで拡大します ところで、コブハサミムシはなぜ夏に繁殖場所を離れるのでしょうか? 正解を知るためには、コブハサミムシが一年を通して繁殖場所にいたらどうなるかを考えてみなければいけません。 コブハサミムシが好んで産卵場所にしている谷川の河原の日当りの良い場所を一年通して見てみると、夏にはしばしば谷を流れる水が増え、そこに留まることが無理であることがわかります。 谷が増水するのは、毎年の梅雨の時期、とくに梅雨の末期と秋雨の頃、また毎年ではないものの、台風の時です。 コブハサミムシが谷筋の河原で繁殖を成功させるためには、その時期には河原を離れていなければなりません 写真3。 もしそうであれば、雨が多く降る季節が来る前に、なるべく早く羽化してその場を離れることが有利になります。 ところが、なるべく早く羽化するためには、なるべく早く孵化する必要が出てくるわけですが、そうなるとまだ温度が低く餌が少ない春先に孵化する必要が出て来るので、今度は餌不足という別の問題に直面します。 その餌不足の問題を解決するには、いろいろな手段が考えられます。 まず、幼虫の発育速度を高めることが考えられます。 しかし、それにも限界があると思われます。 もう一つ考えられるのは、もっとも確実に得ることができる母親の体を餌にすることです。 たとえ一週間ほどの時間稼ぎにしかならないとは言え、餌が不足する時期を高い生存率で乗り切るために、母親の体を餌とすることは有利な戦略となるはずです。 以上のように、春先の餌不足と夏の繁殖地の撹乱という棲息地における生物的・物理的な制約が、コブハサミムシの仔虫による母親殺しという習性の進化に有利に働いた可能性があります。 しかし、なぜコブハサミムシが谷筋の河原という撹乱を受け易い場所を繁殖場所に選んだのか、という理由については、河原の日当りの良い場所ではより多くの太陽輻射を受けて温度が高まり早く孵化できるので有利である、という説明は可能ですが、それだけでは、そもそもなぜ谷筋に棲息するのか、あるいは、なぜあえて温度が低い越冬中に産卵するのか、などということを説明するには全く不十分です。 これらを総合的に理解するためには、ユーラシア大陸に分布する近縁種を含めたハサミムシ類の生活史を明らかにして、比較検討することが必要になると思われます。 参考文献• 河野勝行 1984 コブハサミムシの特異な生活-生活史戦略的視点から- 遺伝 38 10 : 70-75. 著者: 河野勝行 野菜茶業研究所.
次のハサミムシってどんな生き物? そもそもハサミムシとはどんな生き物なのでしょうか?まずはそれを調べてみました。 日本に生息して、よく私たちが目にするハサミムシは7種類ほどいますよ。 もっと細かく区別すると40種類もいます。 海外も含めるともっと多くなり、11科1930種以上もいます! ハサミムシ体は黒色、石の下など湿った場所を好みます。 メスよりオスのほうが鋏の曲がり方がきつくなっています。 あとこのハサミを見てクワガタと同じ!って思ったかもしれませんが、そこは大きな違いがあります。 クワガタは頭にハサミがついていますが、ハサミムシのハサミはお尻側についているんです。 また、ハサミムシには翅はついていませんし、当然飛びません。 ハサミムシの名称について 日本では、昔の日本式トイレ、すなわちいわゆる「ぼっとんトイレ」でよく出現したそうです。 私自身も世代的に「ぼっとんトイレ」はほとんど使ったことがないですが、農家をやっている祖父母の家にありましたね! その「ぼっとんトイレ」でよく出現したせいで、「ちんぽきり」、「ちんぽばさみ」などというユーモアな別名も存在しています。 ユーモアともいえますが、ストレートに「ちんぽ」っていっちゃってるのがちょっとびっくりしますね 笑 実際きられてしまった人がいたのでしょうか? その話をちょっと聞いてみたいような、怖いから聞きたくないような複雑な気持になりました 笑 それでは海外ではハサミムシはどう呼ばれているのでしょうか? 英語では「 earwig 」、ドイツ語では 「 ohrwurm 」と呼ばれていますよ。 ともに「耳の虫」という意味だそうです。 なるほど、例えば英語の「 earwig 」のearは確かに耳ですよね! いずれも「眠っている人間の耳に潜り込み中に食い入る」という伝承があり、それに由来しているようですよ? 日本では、トイレでちんぴ切られる、アメリカ、イギリス、ドイツでは寝てる人間の耳に忍び込むってハサミムシってひどい言われようですね 笑 いずれにせよ人間にとっては迷惑な害虫っていうイメージから名前がついていたんですね! 子供のことは「ハサミムシってハサミをもっていてかっこいい!」というイメージでしたが、日本でも海外でもこんなにも嫌われ者だったんですね 笑 ハサミムシはどんなものを食べる? ハサミムシはどんなものを食べるのでしょうか? ハサミムシは基本的には肉食であり、草地や砂地などでダンゴムシ、鱗翅目の幼虫などを好んで食べます。 想像はしていましたが、やはり肉食なんですね! あのハサミムシを象徴する「ハサミ」はエサになるほかの生物を捕食するためにあるんですね! ハサミムシ全部が肉食というわけではなく、なかには草食のハサミムシも存在しますよ。 またハサミムシの中には洞窟の中を住み家として、コウモリの糞を食べるような種類もいるようですよ。 えー!あんな立派なハサミを持ってるのに草食とか糞を食べるなんて地味なハサミムシもいるんですね! 宝の持ち腐れだなあと思うのは私だけでしょうか? めったに刀を抜かない、人を斬らない江戸時代の武士みたいで、ある意味かっこいいのでしょうか? ハサミムシの幼虫はどんなもの? ハサミムシは地面の石の下や地中の掘られた穴の中、樹皮の下、腐朽しかけた落ち葉の隙間などに産卵するようです。 要するに日陰のじめじめした湿気があるところを好むんですね、 ハサミムシは一度の産卵で大体10~100個ほどの卵を産むようです。 しかもそれを一度っきりではなく、何度か繰り返すようです。 幼虫は見た目が白や薄い茶色の状態ではありますが、その形状は成虫のハサミムシと同じようです。 また、ちょっと調べていてびっくりしたのですが、コブハサミムシの特徴です。 コブハサミムシの幼虫は孵化したらその母親を食べてしまうのです。 手っ取り早く栄養を得て成長するために我が子のために母親はその命を我が子に捧げるんですね。 なんかその光景を想像するだけで切なくなってきました。 ちなみにオスはどうかというと、産卵には一切協力しないそうですよ。 オスとメスですごいギャップがありますね! カマキリなんかはメスが産卵のための栄養を得るために、オスはメスに食べられるって聞いたことあります。 これも昆虫の話とはいえ、切なくなる話ですよね。 愛する妻とその生まれてくる我が子のために夫が命を差し出すなんて、虫の話とはいえ感動してしまいますよね! うーん、カマキリに比べてハサミムシのオスは何やってんだ!ってちょっと突っ込みたい気持ちになってしまいますね 笑 小さな昆虫も命のバトンをつないでいくためにそんな壮絶なことをしてるんですね。 やっぱり自然の中で生物が生きていくって厳しいことなんですね。 ハサミムシを家から駆除するおすすめな方法は? ハサミムシも必死に生きてるんですね! と感動的な話をしてみましたが、そんなハサミムシは人間にとってはやはり害虫なので駆除しなければなりません 笑 自然に草原や森林に生きてる場合はいいとして、ご自宅の庭や家の中には住み着いてほしくないわけです。 とゆうわけで、ここで打って変わってさきほど持ち上げたハサミムシを自宅から駆除する方法についてご紹介したいと思います。 笑 自宅に出現したハサミムシを駆除するにはどうしたらよいでしょうか? 見つけたとたんに、叩き潰す、殺虫剤をかけるというのは当然ですが、それだけでは隠れたところにいたり、大量にいるハサミムシをとても駆除しきれませんよね? 他にも方法があります。 ハサミムシを捕まえるワナを用意する、ハサミムシの天敵を使って食べてもらうなどの方法です。 実際どうやるのか、詳しく説明したいと思います。 空き缶などの容器やオイルを使ったワナを使う方法 ご自宅にあるもので、簡単に作れてしまうのでとっても簡単な方法です。 ハサミムシが登って入れる程度の、底の浅い空き缶を用意します。 なければ、ペットボトルの下半分切り取って代用するなどでも構いません。 その中にサラダオイルなどを入れておくのです。 そうすれば、その中に勝手にハサミムシが入っていて溺れて死んでいきます。 ゴキブリホイホイみたいな感じですね。 家にあるゴミになる容器や、食用のオイルをちょっと使うだけなのでほとんどお金もかからず、手間もかからないですよね! このオイルのワナは一度設置してしまったら、あとは定期的に中で溺れたハサミムシを捨てるのと、オイルが古くなったら入れ替えるぐらいでいいですよね! 空き箱をワナに使う方法 空き缶やペットボトルの容器以外でもいらない小さい空き箱を使用してもワナが作れますよ。 靴箱の側面にハサミムシが入れる程度の小さい穴を空けておきます。 次にハサミムシの好むオートミールなどのエサをいれておきます。 それをハサミムシが出現するような玄関の脇においておけば準備完了です。 そうして、中に閉じ込められた、ハサミムシを定期的に処分してやるだけですね。 新聞紙をワナに使う方法 これは空き缶などをつかうよりももっと簡単でお手頃な方法です。 丸めた新聞紙を庭の植物の根本あたりにおいておくのです。 時間としては夕方ごろがよいそうですよ! 使い古してゴミになったホースの切れ端を代用することもできます。 そして、その中にたまったハサミムシを水の中にでも入れるか、自宅から離れた場所にでも捨てます。 この方法ならば、もともとゴミになるものを使っているだけなので一円もかからない上に非常に簡単ですよね。 定期的に新聞紙にたまったハサミムシを捨てて、新聞紙がぼろくなったら新しいのに取り換えるぐらいしかやることもありません。 できるだけ毎朝一回ぐらいのペースで確認してたまったハサミムシを処分するようにしましょう。 天敵を使ってハサミムシを食べてもらう方法 これも空き缶のワナと同じく初めに仕掛けておけば後はほとんど放置してもいい楽ちんな方法です。 これは、ハサミムシの天敵になるヒキガエルや鳥をおびきよせてヒキガエルや鳥にハサミムシを食べてもらうという方法です。 でも、どうやってそんなに都合よくハサミムシの天敵であるヒキガエルや鳥を呼び寄せるのでしょうか? ご自宅の庭をヒキガエルや鳥が好む環境にしてあげるのです。 ヒキガエルは日陰がある環境を好みます。 庭に適度に植物を植えてあげたり、植物を植えるのが大変ならば植木の植物を置いてあげるだけでもよいのです。 その場合はまず一番下にレンガを敷いて、その上に板を引いて、最後に植木鉢を置いてあげるとよいのです。 こんな感じにしておけば、ヒキガエルが好むような日陰ができるのでその状態で待っていればヒキガエルが勝手に住み着いてくれるというわけです。 何もわざわざ自分で植物を用意してあげなくても、自然に生えてくる雑草を利用するのでもいいですよ。 それでは、鳥をおびき寄せるにはどうしたらよいでしょうか? 鳥が住み着くように庭の木や家の軒下などに巣箱やエサ箱を設置してあげましょう。 また鳥が好んで食べるような実をつける植物を庭に植えてあげましょう。 これで、鳥がよってくるので、そのついでの庭にいるハサミムシも食べてくれるというわけです。 ヒキガエルの場合よりもちょっとめんどくさいように感じますが、お好みで好きな方、または両方をやればいいのではないでしょうか? 私もヒキガエルは苦手で庭にあまり住み着いてほしくないなあと思いましたので、自分がやるなら後者の鳥をおびき寄せる方法をやってみるかと思いました。 殺虫剤をワナの代わりに仕掛けておく方法 殺虫剤もハサミムシを退治する仕掛けとして使うこともできますよ! 目の前にいるハサミムシにかけてやるぐらいしか使い方思いつかなかったのですが、これをワナのように仕掛けておくこともできるんですね! 夕方ごろにハサミムシが出現するような場所を選んでそこに殺虫剤をまいておく。 やることはたったそれだけなのでとても簡単ですよね。 ハサミムシが出現するのは花壇や縁の下、軒の下などです。 それでいまいちハサミムシが退治できていない場合には、水を殺虫剤にまぜたもんを巻いておくと効果が出やすいようです。 こうしておけば、地面の下に隠れているようなハサミムシも退治できますよ。 簡単とはいっても出現する場所全部にしっかり殺虫剤を巻こうとするとそれなり手間がかかってしまいますね。 大きい家、大きい庭ならちょっと大変かもしれません。 まあ大きい家や庭を持っていれば、普段の掃除も大変ですが贅沢な悩みですよね? 笑 まとめ ここまで読んでみていかがでしたでしょうか? ハサミムシって子供のころはアリなどと同様に捕まえて面白がったりしましたがあれって害虫なんですね 笑 あのハサミを持っている見た目のかっこよさに騙されていました。 むしろ、その天敵である、ヒキガエルの方が嫌いという方多いんじゃないでしょうか? 笑 幼虫を駆除する方法•
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