生物の多様性と共通性 生物の多様性と共通性 地球上に生息する生物は、わかっているだけで約 [ 200~220万 ]種いる。 このようにたくさんの種類の生物が存在する理由として、地球のさまざまな「環境」がある。 生物は原始の生物から数多有る環境に適応するようなかたちで [ 適応 ]し、それにより種数は莫大に増えていった。 現在でも未知の生物は多く、実際の種数は既知の10倍の約2000万種とされている。 このように、生物の種の観点だけでも、 生物には多様性があることがわかる。 生物が同じ先祖生物から進化してきたことを示すものとして、 生物の共通性がある。 以下の生物の共通性は、すべての生物において成り立つものである。 生物のからだの基本単位は、 [ 細胞 ]である。 生物は、体内で化学反応を行うこと( [ 代謝 ])によって生命活動を営んでいる。 ( 追記:すべての生物では、エネルギー物質として [ ATP ] という物質を用いる)• 生物は、 [ 生殖 ]によって自己の遺伝情報を担う [ DNA ]を継承した子をつくる。 生物は、体内の環境を一定に保とうとする性質( [ 恒常性 ])をもつ。 生物は、外部から受ける刺激に対して反応する。 生物は、遺伝物質であるDNAが変化することで [ 進化 ]する可能性がある。 多様な生物は、特徴をもとにグループわけすることができる。 このとき、共通の先祖生物から生物のグループまでの進化の経路のことを [ 系統 ]と呼び、複数の系統を1つの図で扱った場合の図を [ 系統樹 ]という。 さらに詳しく復習したい方へ この単元のまとめ(内部リンク)を貼っておきます。 細胞のかたち 細胞についての基礎知識 [ 細胞 ]は、生物の基本単位であり、すべての生物でみられる。 細胞の定義は、『 [ 細胞膜 ]に囲まれ、原則的には内部に [ 1 ]個の [ 核 ]をもつ生体の構造的・機能的単位のこと。 』というものである。 細胞は核をもつかもたないかによって分類される。 核をもつ細胞のことを [ 真核細胞 ]とよび、核をもたない細胞を [ 原核細胞 ] と呼ぶ。 原核細胞 原核細胞は、 [ 細胞膜 ]に包まれており、さらにその外側は [ 細胞壁 ]でおおわれている。 内部の液体状部位を [ 細胞質基質 ]とよび、 遺伝物質の [ DNA ]が存在する。 細胞方表面には突起があり、 短く多数ある突起は [ 繊毛 ]とよび、 長く1~2本しかない突起は [ べん毛 ]とよぶ。 原核細胞からなる生物を、 [ 原核生物 ]とよぶ。 原核生物は必ず単細胞生物である。 原核生物には、以下のような生物がいる。 腸内細菌の代表例である [ 大腸菌 ]• 乳酸発酵を行う [ 乳酸菌 ]• 光合成を行うことができる [ シアノバクテリア ] 原核生物には、2つのグループの生物が属している。 1つはバクテリアともよばれる [ 細菌 ]であり、もう1つはアーキアともよばれる [ 古細菌 ]である。 上記3つの生物は、細菌に属する。 古細菌のなかには、高温や高酸などの極限環境で生活しているものもある。 原核生物は、原始の生物に近い生物とされている。 よって、細菌や古細菌に属する生物の多くは、生物が誕生して比較的初期に進化して生じたとされている。 なお、細菌、古細菌、真核生物を系統樹にすると、 [ 古細菌] の方が真核生物に近縁であることがわかっている。 真核細胞 真核細胞は、細胞膜でおおわれている点においては原核細胞と同じであるが、 [ 核 ]があることが原核細胞との大きな違いである。 また、原核細胞にみられない構造物もいくつかある。 生物基礎で扱う構造物をまとめると、以下のようになる。 五界説において、真核生物のグループは、原生生物、植物、菌、動物の4つに分けられる。 真核生物の細胞内構造物 1. 核 核は、 [ 核膜 ]という膜でおおわれており、ところどころには [ 核膜孔 ]という穴がある。 内部は [ 核液 ]とよばれる液体で満たされており、 [ 染色体 ] というDNAとタンパク質からなる構造物が存在する。 核を観察したいときは、細胞を [ 酢酸カーミン ]や [ 酢酸オルセイン ]で染色する。 酢酸カーミンと酢酸オルセインは染色体を [ 赤]色に染色するので、核が赤く見えるようになる。 核の数は、ふつうの細胞では [ 1 ]個だが例外もある。 ヒトの場合、 赤血球・血小板には核はなく、また 骨格筋細胞には多数の核がある。 核に含まれる染色体のDNAは、遺伝情報を担う物質であり、細胞の生存と増殖に必要である。 2. ミトコンドリア ミトコンドリアは、すべての真核細胞に存在し、代謝の1つである [ 呼吸 ]が行われる細胞小器官である。 細胞内では網目状に連なっている。 ミトコンドリアは、 二重膜構造で 内膜と 外膜がある。 内膜は内側にくぼんでおり、その部位を [ クリステ ]とよぶ。 内膜の内側の液体状部位を [ マトリックス ]とよび、マトリックスには核のDNAとは別の [ 環状DNA ]が存在する。 観察するときは、 [ ヤヌスグリーン ]という染色液を用いて [ 青緑 ]色に染色する。 3. 葉緑体 葉緑体は、植物の [ 光合成]を行う器官の細胞に存在する細胞小器官である。 葉緑体は、 二重膜構造で 内膜と 外膜がある。 内膜の内側にはさらに袋状の構造物があり、これを [ チラコイド ]とよぶ。 チラコイドが重なった構造は、 [ グラナ ]とよぶ。 内膜とチラコイドの間の液体状部位は [ ストロマ ]とよばれる。 [ クロロフィル ]という緑色の色素があるので、染色しないでも観察できる。 4. 液胞 液胞は、 植物細胞で発達している細胞小器官である。 動物細胞にもあるが、小さくて観察できない。 液胞は、 一重膜の構造をしており、内部は [ 細胞液 ]という液体で満たされている。 細胞液には、アミノ酸・炭水化物・無機塩類などが含まれる。 また、細胞内の有害な物質を無害な物質にかえて貯蔵するはたらきがある( 老廃物の貯蔵)。 植物によっては、 [ アントシアン ] という紫色の色素も含まれている。 若い細胞では小さいが、 植物細胞が成長して大きくなると、液胞の体積も大きくなる。 5. 細胞膜(難) 細胞膜は、細胞の内外を隔てている膜である。 細胞膜は、 リン脂質が二重に重なることでできており、これを [ 脂質二重層 ]とよぶ。 リン脂質の間には、タンパク質が存在している。 細胞膜中のリン脂質やタンパク質は、水平に移動したり回転移動したりしている。 このモデルのことを、 [ 流動モザイクモデル ]とよび、 [ シンガー ]と [ ニコルソン ]によって提唱された。 細胞膜の役割は、細胞の内外を隔てることに加えて、物質の輸送、情報伝達などのはたらきもある。 細胞膜が特定の物質だけを通す性質のことを、 [ 選択透過性 ]とよぶ。 6. 細胞壁 細胞壁は、細胞膜の外層にある構造物である。 原核生物、植物、菌でみられる。 植物細胞の細胞壁の成分は、炭水化物である [ セルロース ]と [ ペクチン ]である。 植物の細胞壁を観察したいときは、 [ サフラニン ]溶液で染色する。 植物の細胞壁の役割は、細胞内部の保護や、細胞どうしの結合強化による植物体を支えることである。 なお、原核生物の細胞壁の主成分は ペプチドグリカンであり、植物とは異なる。 7. 細胞質基質 細胞質基質は、細胞内を満たしている液体のことを指す。 真核細胞でも原核細胞でも、同様である。 水・アミノ酸・グルコース・タンパク質など、さまざまな物質を含む。 タンパク質の多くは酵素としてはたらき、化学反応の場となっている。 細胞質基質には 流動性がみられる。 このことを [ 原形質流動 ]とよぶ。 8. 細胞骨格 細胞骨格とは、細胞内にある繊維のことを指す。 細胞小器官は細胞質基質に浮かんでいるのではなく、細胞骨格によって固定されている。 さらに詳しく復習したい方へ この単元のまとめ(内部リンク)を貼っておきます。 4 1831年 [ ブラウン ]による核の発見。 5 1838年 [ シュライデン ]が 植物について [ 細胞説 ]を提唱。 6 1839年 [ シュワン ]が 動物について細胞説を提唱。 7 1855年 [ フィルフョウ ]が 発展させた細胞説を提唱。 細胞説 細胞説は2つの解釈がある。 記述できるようになること。 ](15字程度) 分解能 2点を点と識別できる最短距離のことを、 [ 分解能 ]とよぶ。 ヒトの眼の分解能は [ 0. 1mm ]程度、光学顕微鏡の分解能は [ 0. 1~0. 顕微鏡が発達するについて、より細かいものを観察できるようになった。 単位の確認• 原形質とは、細胞壁の内側すべてのことを指す。 つぎに原形質は、核と [ 細胞質 ]にわけられる。 細胞質は、細胞小器官、細胞膜、細胞骨格のことを示す。 このような階層構造に至った経緯は、光学顕微鏡が開発されて初期の細胞観察の歴史を踏襲するようなものであると考えられる。 すなわち、• cellを区分けているものは実際のところ細胞壁であった。 細胞壁の内部は、原形質とする。 原形質を観察すると、比較的大きな細胞小器官である核を発見できた。 原形質のうち、核以外の部分は細胞質とする。 細胞質をもっと詳しく観察すると、細胞小器官やその他の構造が見えた。 という流れによるものであろう。 ウイルス < 原核細胞 < 真核細胞• ミトコンドリアと葉緑体はもともと原核細胞だったので原核細胞の大きさに近い。 単細胞生物は、1つの細胞内に機能構造物があるために、多細胞生物の細胞よりも大きい。 目で見える範囲の大きさは、おおよそ1cm以上である。 炭水化物・タンパク質・脂肪・DNAなどは、細胞やウイルスの構成分子なので、さらに小さい。 原子は分子よりもさらに小さい。 さらに詳しく復習したい方へ この単元のまとめ(内部リンク)を貼っておきます。 細胞と個体の成り立ち 生物と系統樹 生物を原核生物、原生生物、植物、菌、動物という5つのグループにわける説を、 [ 五界説 ]という。 五界説では、 原始の生物からまず原核生物が生じ、続けて原生生物が生じ、原生生物から植物の生物、菌の生物、動物の生物が派生して生じたと捉える。 1つの細胞で生活できる生物のことを、 [ 単細胞生物 ]とよぶ。 2つ以上の細胞で成り立つ生物のことを、 [ 多細胞生物 ]とよぶ。 原始の生物は単細胞生物であり、進化が進むにつれて多細胞生物が派生したと考えられている。 単細胞生物は、原核生物のすべて、および原生生物の多くにみられる。 多細胞生物は、植物、菌、動物、および原生生物の一部にみられる。 生物の種類 1.原核生物 原核生物は原核細胞で成り立ち、 必ず単細胞生物である。 しかし、ネンジュモなどのように、群体をなす生物種もいる。 大腸菌や乳酸菌のほか、以下の生物を必ず覚えること。 [ シアノバクテリア] 光合成をおこなうことのできる原核生物のことを指す。 光合成をできるが、葉緑体は存在しない。 生物例)ネンジュモ、アナベナ、ユレモ [ 窒素固定細菌] 窒素固定(第5章)をおこなうことのできる原核生物。 生物例)アゾトバクター、クロストリジウム、根粒菌、ネンジュモ [ 硝化細菌] 硝化(第5章)に関与する原核生物。 2.原生生物 原生生物は真核細胞で成り立ち、多くは単細胞生物で、一部は多細胞生物である。 多細胞生物であったとしても、細胞の分化の程度は低い。 単細胞生物の種としては、アメーバ、ゾウリムシ、カサノリ、ミドリムシ、ミカヅキモなどが高校生物基礎での取り扱い範囲である。 多細胞生物の種としては、コンブ、ワカメ、アオサなどが高校生物基礎での取り扱い範囲である。 3.植物 コケ植物、シダ植物、裸子植物、被子植物が含まれている。 裸子植物に属する生物種として、イチョウとソテツを覚えておくとよい。 4.菌 キノコやカビのなかまが属するグループである。 また、発酵に用いられる [ 酵母菌 ]も菌に属する。 5.動物 魚類、両生類、は虫類、哺乳類、鳥類に分けられる。 ゾウリムシの構造 真核細胞単細胞生物の代表例として、ゾウリムシのかたちと機能について生物基礎でおさえる。 ゾウリムシについては、以下のとおりである。 それぞれの構造物は、ゾウリムシにおける細胞小器官である。 ( ゾウリムシのスライド準備中) [ 大核] からだのかたちや機能をつかさどる器官である。 (形質決定) [ 小核] 子孫を残す生殖に関与する器官である。 [ 収縮胞] 水の排出を行っている器官である。 [ 食胞] 食物の消化を行っている器官である。 [ 細胞口] 食物の摂取を行っている器官である。 [ 繊毛] ゾウリムシの表面全体にある短い突起で、運動する際に動かしている。 動物のからだの成り立ち 動物のからだは、次のような階層構造になっている。 個体は、内部の [ 器官系]によって成り立っている。 器官系は、複数の [ 器官]によって成り立っている。 器官は、複数の [ 組織]によって成り立っている。 組織は、複数種の [ 細胞]によって成り立っている。 なお、組織の種類は4つにわけられる。 [ 上皮組織] 特徴:個体の表面、体腔の内面、消化管や血管の内面をおおう組織で、上皮細胞からなる。 働き:からだの表面や内面の保護、感覚、分泌・吸収などに関与 例) 皮膚の表面 [ 筋組織] 特徴:細長い筋細胞(筋繊維)が多数並んで、筋肉を構成している。 働き:筋繊維は伸縮性に富み、運動に関与する 例) 骨格筋、 心筋、 平滑筋 [ 結合組織] 特徴:固有の細胞と、多量の細胞間質からなる。 働き:組織や器官のあいだを埋め、それらを結合・支持する。 例) 脂肪組織、 骨組織、 軟骨組織、 血液 [ 神経組織] 特徴:ニューロン(神経細胞)とグリア細胞からなり、神経系を構成。 働き:ある細胞から受け取った信号を他の細胞に伝える。 例)末梢神経、脳・精髄などの中枢神経 多くの器官は、4種類の組織が組み合わさってできており、一定の働きを営んでいる。 植物のからだの成り立ち 植物のからだは、次のような階層構造になっている。 個体は、内部の [ 器官]によって成り立っている。 器官は、複数の [ 組織系]によって成り立っている。 組織系は、複数の [ 組織]によって成り立っている。 組織は、複数種の [ 細胞]によって成り立っている。 維管束植物の器官は2種類ある。 根・葉・茎を指す [ 栄養器官 ]と、花を指す [ 生殖器官 ]である。 植物は、一生を通じて茎の分裂組織の細胞が分裂を続けて茎や葉をつくり続ける。 古御結果、被子植物の個体は、茎、葉、根が繰り返した構造をとる。 この単位を [ ファイトマー ]という。 ( 植物の組織一覧準備中) 組織系のまとめ• [ 表皮系 ]:表皮組織からなる組織系のこと。 [ 維管束系 ]:師部と木部からなる組織系のこと。 [ 基本組織系 ]:茎・根の皮層と、葉の葉肉からなる組織系のこと。 茎の構造 茎は、表面側から順に、表皮、皮層、内皮、師部、形成層、木部、髄となっている。 木部の組織は 死細胞で成り立つ。 被子植物において、 [ 道管 ]は 根から吸収された水分や無機塩類の通路となっている。 道管には隔壁がない。 [ 仮道管 ]は、シダ植物や裸子植物で発達しており、道管と同じく水分や無機塩類の通路である。 仮道管は、道管と異なり隔壁がある。 師部の組織は生きている細胞で成り立っている。 [ 師管 ]は 光合成でつくった同化産物の通路である。 師管では1つの細胞ごとに1つの [ 伴細胞 ]が隣り合っており、伴細胞は師管の細胞の補助を行っている。 [ 形成層 ]は、 肥大成長に関わる分裂組織である。 葉の構造 葉の表面に見える筋のようなものは、 葉脈と呼ぶ。 葉脈の正体は維管束であり、断面からわかる。 維管束の上側は [ 木部 ]であり、下側は [ 師部 ]である。 葉肉は表側と裏側で組織が異なっており、表側は [ さく状組織 ]で、裏側は [ 海綿状組織 ]である。 葉の裏には、 [ 気孔 ]という水蒸気と空気の出入り口があり、気孔を挟んでいる一対の細胞のことを [ 孔辺細胞 ]という。 根の構造 根は、表面側から順に、根毛、表皮、皮層、内皮、維管束となっている。 維管束においては、木部が師部の間に突出している。 根の先端を [ 根冠 ]と呼び、根冠より少し内側には、根の成長に関与する 根端分裂組織が存在する。 代謝について生物基礎では、同化について光合成を、異化について呼吸を、簡潔に習得する。 [ 同化 ]とは、外界から取り入れた物質を生命活動に必要な物質に 合成する反応過程のことを指す。 ふつう、 簡単な物質からより複雑な物質が合成される反応である。 この反応では、エネルギーが [ 吸収 ]される。 同化の例として、 光合成と 窒素同化がある。 [ 異化 ]とは、体内の 複雑な有機物がより簡単な物質に 分解される反応 過程のことを指す。 異化ではエネルギーが [ 放出]するので、そのエネルギーを ATP という化学物質に貯蔵することができる。 異化の例としては、 呼吸がある。 ATPの構造と役割 [ ATP ]とは、エネルギー物質の1つである。 日本語表記で、 アデノシン三リン酸という。 ATPは、すべての生物で、代謝に伴うエネルギーの受け渡しを行う。 ATPの構造は、 アデニン、リボース、リン酸、リン酸、リン酸の順に結合したものとなっている。 アデニンは、 [ 塩基 ]という物質のグループに入る。 リボースは [ 五炭糖 ]の一種である。 リン酸とリン酸の結合にはエネルギーが蓄えられており、この結合を [ 高エネルギーリン酸結合 ]とよぶ。 ATPからリン酸が1つ外れた物質のことを、 [ ADP ]という。 日本語表記では、 アデノシン二リン酸という。 ADPは、高エネルギーリン酸結合が1つだけなので、ATPよりも蓄えているエネルギーの量は少ない。 ちなみに、ATPの「T」はTriple、ADPの「D」はDoubleの頭文字であり、リン酸の数を示している。 ある酵素が作用することによって、 ATPのリン酸が1つ外れてADPになるとき、エネルギーが放出される。 このエネルギーの量は、高エネルギーリン酸結合1つ分に相当する。 放出されたエネルギーは、同化で単純な物質から複雑な物質をつくるときに用いられる。 ADPは、ある酵素が作用することによって、リン酸と1つ結合し、ATPになる。 このとき、高エネルギーリン酸結合1つ分のエネルギーが、ATPに蓄えられる。 この反応は、異化で複雑な物質を分解するときに得られるエネルギーをATPに保存するときに起こる。 保存されたエネルギーは、各種生命活動に利用される。 独立栄養生物と従属栄養生物 [ 独立栄養生物 ]とは、 光合成などの炭酸同化を行うことで、無機物から有機物を自身で合成できる生物のことを指す。 独立栄養生物は、自身のつくった有機物を分解することで、ATPを合成する。 [ 従属栄養生物 ]とは、 ほかの生物のつくった有機物を利用する生物のことを指す。 従属栄養生物は、独立栄養生物を摂取・消化してえられた単純な有機物をもとにして同化をおこない、複雑な有機物をつくる。 摂取した単純な有機物、あるいは合成した複雑な有機物を分解する過程で、ATPを合成する。 さらに詳しく復習したい方へ この単元のまとめ(内部リンク)を貼っておきます。 酵素 酵素の基礎知識 化学反応を促進する物質のことを [ 触媒 ]とよぶ。 触媒のうち、タンパク質でできたものを [ 酵素 ]とよび、無機物のものを [ 無機触媒 ]とよぶ。 触媒が化学反応を促進するしくみは、化学反応に必要なエネルギーである [ 活性化エネルギー ]を低下させることである。 酵素であれば、少ないエネルギーで反応可能である。 酵素は、 [ 活性部位 ]という部分で、触媒の対象である [ 基質 ]と結合することができる。 酵素は特定の基質とだけ結合することでき、この性質を [ 基質特異性 ]という。 酵素が基質と結合すると、一時的に [ 酵素-基質複合体]というかたちをとる。 酵素による基質の化学反応の触媒作用が終わると、基質は [ 生成物 ]となる。 酵素は基質の反応の前後で変化せず、何度でも触媒作用をすることができる。 酵素には、触媒作用の効果が高くなる条件がある。 例えば、温度が最適な場合は、その温度のことを [ 最適温度 ]とよぶ。 pHが最適な場合は、そのpHを [ 最適pH ]とよぶ。 ( pH とは、溶液中の水素イオン濃度を示す指数である。 中性は 7 であり、7 よりも数値が低いと酸性で、7 よりも数値が高いとアルカリ性である。 最適pHは酵素によって異なっている。 胃で分泌されてタンパク質を分解する作用をもつ ペプシンは最適 pH がおよそ [ 2]である。 これは、胃が酸性条件下であることに適している。 すい液に含まれタンパク質分解酵素としてはたらく トリプシンの最適 pH はおよそ [ 8]である。 これは、すい液のpHが若干アルカリ性に偏っているためである。 だ液に含まれる アミラーゼは、 デンプンをマルトースに分解する作用をもち、だ液が中性であることにあわせて最適 pH がおよそ [ 7]となっている。 酵素をはじめとしたタンパク質は、合成されてできたあとに、 固有の立体構造をとらないと機能をもつことはできない。 立体構造が整ったタンパク質は、 高温や酸などの不適な環境でかたちが変わり、機能を失ってしまう。 不適な環境が理由でタンパク質の固有の立体構造が失われることを、 [ 変性 ]とよび、酵素が変性によって機能を失うことを [ 失活 ]とよぶ。 酵素は生体内に一様に分布しているわけではない。 また、細胞内での分布も一様ではない。 例えば、呼吸に関する酵素は主に [ ミトコンドリア ]に存在し、光合成に関する酵素は [ 葉緑体 ]に存在する。 このように酵素が細胞内の特定の場所に存在してはたらくことで、代謝が秩序立てて行われている。 代謝はふつう、いくつもの連続した反応から成り立っている。 タンパク質は、分子量の大きい分子である。 分子であるがゆえに、その運動は熱条件に左右される。 低温では分子の運動の程度は低いため、タンパク質の機能の対象となる分子との単位時間あたりの衝突回数が少なくなる。 よって、低温でのタンパク質の機能の程度は低い。 逆に低温から温度が上がるにつれて、分子運動が盛んになり、機能対象の分子との衝突回数が増えるために機能の程度は上がるが、高温条件になると変性してしまい。 機能は失われてしまう。 カタラーゼのはたらき 酵素の一種である [ カタラーゼ ]は、 過酸化水素が 水と 酸素に分解されるときの化学反応を触媒する。 分解反応の化学反応式は、以下のとおりである。 これは、 二酸化マンガンと呼んでもよい。 呼吸の反応式は上のようになっており、産物としてはATPのほかに二酸化炭素と水もある。 この反応は、細胞内の細胞質基質と [ ミトコンドリア ]において、連続した代謝によって起こる。 なお、 C 6H 12O 6は炭水化物の一種のグルコースの分子式であり、 呼吸ではグルコースのほかにタンパク質や脂肪も有機物として使われる。 生物基礎第4・5章で必要になる。 呼吸と燃焼の違い(難) 燃焼とは、有機物が酸素中で光や熱を放出しながら激しく燃える反応のことを指す。 燃焼の化学反応式は呼吸と同じになるが、呼吸と燃焼とでは過程が異なる。 呼吸では有機物を酸素と反応させたときに得られるエネルギーを段階的にATPに保存するのに対して、 燃焼ではエネルギーは熱や光として放出されてしまう。 光合成の化学反応式は上のとおりである。 この反応は、植物においては [ 葉緑体 ]において、連続した代謝によって起こる。 一見すると、呼吸の逆のような反応式になっている。 生物基礎第4・5章で必要になる。 光合成の課程(難) 葉緑体における光合成の反応は、大きく分けて二段階である。 チラコイドでの反応:光エネルギーをクロロフィルなどの [ 光合成色素 ]で吸収し、水を分解することで、酸素・還元力の高いNADPH・ATPが生じる。 ストロマでの反応:NADPHの還元力とATPのエネルギーを消費することで、二酸化炭素をもとにグルコースをつくる。 ミトコンドリアと葉緑体の起源 共生説 真核細胞に存在するミトコンドリアと葉緑体は、原始的な真核細胞に [ 原核細胞 ]が共生することによって生じたとされている。 この説を [ 細胞内共生説 ]という。 共生説の根拠は、以下の3つがあげられる。 ミトコンドリアにも葉緑体にも 独自の [ 環状DNA ]が存在する。 ミトコンドリアも葉緑体も [ 二重 ] の膜構造である。 ミトコンドリアも葉緑体も、 細胞内で [ 独自 ] に増殖する。 原始的な真核細胞は、 [ 嫌気性細菌 ](呼吸を行うことのできない細菌)であったとされる。 その細胞に、 [ 好気性細菌 ](呼吸を行うことのできる細菌)が取り込まれて、その結果真核細胞が生じたとされる。 さらに、この真核細胞に [ シアノバクテリア ]が取り込まれることによって、光合成のできる真核細胞が生じたとされる。 また、核膜が生じたしくみについても諸説あり、決定的な理論はない。 光学顕微鏡 光学顕微鏡の構造 ( スライド準備中) 顕微鏡の倍率の計算• 直射日光を光源にすると目が焼けてしまうので、絶対にしないこと。 低倍率(約100倍くらいまで)ので観察するときには [ 平面]鏡を用い、高倍率で観察するときや光量が少ないときには [ 凹面]鏡を用いる。 2.プレパラートのセット ステージにクリップでセットし、観察しようとする部分が中央になるようにしておく。 3.対物レンズの先端をプレパラートに近づける 真横から見ながら対物レンズの先とプレパラートの間隔に注意しつつ ぎりぎりまで近づけること。 4.ピントを合わせる 接眼レンズをのぞきながら、調節ねじを回してステージを静かに下げ、ピントを合わせる。 5.しぼりの調節 しぼりをしめると光量が減り焦点深度が浅くなる代わりに像がはっきり見えるようになる。 低倍率のときはしぼりこみ、高倍率で観察するときは視野が暗くなるのでしぼりを開く。 6.観察する像を探す 観察しやすい像を探し、その像を視野の中央に移動させる。 実際の方向と視野内での方向が異なる(視野内の動きはプレパラートを動かす方向と真逆)ので、プレパラートの動かし方にはじゅうぶんに注意する。 7.倍率の調節、のち、しぼりの調節 高い倍率にする際は、レボルバーをまわして対物レンズを高倍率にする。 高倍率にすると大きく見えるようになるが、実際に見ている面積は小さくなる。 また、 視野も暗くなるので、必要に応じてしぼりを開く。 ミクロメーター (準備中) 細胞分画法 細胞分画法とは? 細胞小器官を細胞から分離して集める方法として、 [ 細胞分画法 ]がある。 細胞分画法を行うことで、核、葉緑体、ミトコンドリアなどを得ることができる。 細胞分画法の手順は、以下のとおりである。 pHと浸透圧を調節したスクロース溶液を組織片に加え、すり棒やホモジェナイザーで細胞を破砕し、細胞破砕液を得る。 破砕するときは摩擦により熱が生じるので、氷冷しながら操作を行う。 氷冷しないと、タンパク質分解酵素の活性が高くなって細胞内のタンパク質が分解されたり、あるいは高温によってタンパク質などの細胞内物質が壊れたりしてしまう。 細胞破砕液を適切な容器に入れ、超遠心分離機で遠心操作を行う。 遠心操作を行う際は、重力加速度(g)と時間を設定しておく。 設定された条件で沈む細胞内構造物は、容器内で沈殿物として現れる。 沈殿しない細胞内物質は、上澄み液に含まれる。 遠心操作は、まず弱い重力加速度で行う。 沈殿物を得る場合は、上澄み液を別の容器に移すだけでよい。 また、この上澄み液をより強い重力加速度で遠心分離することによって、次に沈殿しやすい細胞内構造物が沈殿する。 沈殿物の順番は、重力加速度(g)が上昇するにつれて以下のようになる。 タンパク質 [ アミノ酸 ]を構成単位としている物質のこと。 生体内で機能をもつものが多く、 酵素もタンパク質である。 詳しくは高校生物・高校化学で学ぶ。 炭水化物 糖とも呼ばれる。 単糖という構造が繰り返された構造。 植物に多く含まれるセルロースは炭水化物である。 また、呼吸で使われるグルコースも炭水化物である。 構造式などの詳しい面は高校化学で学ぶことになる。 脂質 [ グリセリン ]1分子と [ 脂肪酸 ]3分子からなる物質。 核酸 DNAやRNAのこと。 詳しくは生物基礎第2章で学ぶ。 生物による化学組成の違い 細胞の化学組成は、生物によって異なっている。 まず、特徴的な細胞は植物細胞である。 植物細胞は [ 炭水化物]の割合が高い。 これは、 細胞壁の主成分が炭水化物のセルロースであるからである。 動物細胞と大腸菌の化学組成は似ているが、核酸の割合に違いがある。 動物細胞よりも大腸菌の方が核酸の割合が高い。 さらに詳しく復習したい方へ この単元の詳細解説(内部リンク)を貼っておきます。 総括 文字量にして14,000字くらいとかなり長いまとめになりましたが、いかがだったでしょうか。 高校生物寄りの難易度が高いところもありますが、第1章だけでも暗記しなければならない単語が多いことをわかってもらえたと思います。 日頃からちょくちょくチェックするのもよいですし、 試験や入試直前の見直しでこの記事を使うこともよいでしょう。 また、詳しい内容は、それぞれの単元のところに貼っている内部リンクを参照してみてください。 生物基礎の他の単元のまとめ おわりに アンケートにご協力ください!.
次の転写と翻訳 転写とは、核内にあるDNA(タンパク質の設計図)がコピーされ、 mRNA(伝令RNA)がつくられる過程 です。 DNAの収められている設計図がコピーされて、いよいよタンパク質づくりがスタートします。 転写されてできたmRNAは、細胞質基質内にある リボソームに移動し 翻訳されます。 翻訳とは、mRNAが読み取られ、それに対応する タンパク質がつくられる過程です。 この2つの過程を経て、ヒトの場合、約22,000種類ものタンパク質がつくりだされているのです。 セントラルドグマ このように、遺伝情報はDNAからmRNA、そしてタンパク質に姿を変えます。 この流れを セントラルドグマといい、一方向に遺伝情報が流れることを意味します。 DNAとRNA ここで、 DNA( デオキシリボ核酸)と RNA( リボ核酸)の違いについてまとめてみます。 DNAもRNAも 核酸という物質で、ともに ヌクレオチドが多数結合してできている物質です。 デオキシリボースとリボース まず、大きな違いとしてヌクレオチドを構成する糖に違いが見られます。 DNA(デオキシリボボ核酸)は、安定で壊れにくい デオキシリボースという糖でできているのに対し、RNA(リボ核酸)は、不安定で壊れやすい リボースとという糖でできています。 これは、DNAは遺伝情報を記載し保存しているものなので、簡単に壊れては次世代に形質を伝えることができないからです。 一方のRNAは、タンパク質の合成時に作られ、タンパク質がつくられた後は壊されるためです。 RNAではチミンTがウラシルUに 核酸を構成する4つの塩基にも違いが見られます。 DNAの場合は、A(アデニン) T(チミン)G(グアニン)C(シトシン)の4つの塩基がありますが、RNAの場合は、A(アデニン) U(ウラシル)G(グアニン)C(シトシン)の4つになります。 つまり、DNAではT(チミン)でしたが、それがRNAではU(ウラシル)に置き換わっているのです。 二本鎖と一本鎖 核酸は、ヌクレオチドが多数結合してヌクレオチド鎖を構成しますが、 DNAはヌクレオチド鎖二本鎖からなる 二重らせん構造をとっていました。 それに対しRNAはヌクレオチド鎖1つの 一本鎖になります。 また、生物のDNAは必ず二本鎖になっていますが、ウイルスなどはRNAの一本鎖のものも存在します。 RNAの種類 RNAについて説明しましたが、RNAには次の3つの種類が存在します。 生物基礎ではmRNAしか学習しないので、RNA=mRNAだと思ってもらっても結構です。 mRNA(メッセンジャーRNA) DNAが転写されてできるRNA、伝令RNAとも呼ばれる• tRNA(トランスファーRNA) mRNAの塩基配列(コドン)に対応するアミノ酸を運ぶRNA、移転RNAとも呼ばれる• rRNA(リボソームRNA) リボソームを構成しているRNA 転写と翻訳をもっと詳しく説明 転写と翻訳を簡単に説明しましたが、もっと詳しく見ていきます。 転写 転写は核内で行われますが、次の過程を経て転写が行われます。 DNA二本鎖がほどける• 一方のDNA鎖が 鋳型鎖( アンチセンス鎖)となる• 鋳型鎖に 相補的な塩基配列を持った RNAが合成される• RNAの余計な部分が スプライシングされ mRNAになる• mRNAが 核膜孔を通り リボソームへ移動する 鋳型鎖と相補的な塩基配列を持つRNAを合成する酵素を、 RNAポリメラーゼ(RNA合成酵素)といいます。 翻訳 翻訳はリボソームで行われます。 転写されたmRNAが リボソームに移動する• mRNAの塩基配列( コドン)と相補的な塩基配列( アンチコドン)を持った tRNAが アミノ酸を持ってくる• アミノ酸どうしが ペプチド結合し、長い ポリペプチド鎖ができる• ポリペプチド鎖が複雑に結合し タンパク質ができる アミノ酸は20種類あり、このアミノ酸の組み合わせにより、さまざまなタンパク質が合成されます。
次の側方から見ながらプレパラートと対物レンズを近づけ、次に接眼レンズをのぞきながらそれらを遠ざけるように調節ねじをまわしてピントを合わせる。 管理人の主観では、この問題の満点は5点とします。 そして、次のようにキーワードを分けて、それらが適切に文に収まっていることで採点をします。 側方から見ながら• プレパラートと対物レンズを近づけ• 接眼レンズを除きながら• プレパラートと対物レンズを遠ざけるように• 調節ねじをまわしてピントを合わせる これらの文言がそろって80文字以内ならば5点満点です。 いずれかが欠けた場合は、その分減点します。 なお、ピントの合わせ方の基本的な考えは、「 接眼レンズを見ながらピントを合わせているときに対物レンズをプレパラートにぶつけない」ことです。 【ポイント】 論述問題での完答は難しい。 慣れないうちは 部分点を狙っていこう! 問5.像を動かしたいときは、プレパラートを逆に動かす! この問題は 知識問題です。 顕微鏡で観察を行うとき、 視野で見えているものは左右上下逆に見えています。 なので例を挙げると、• 見えている像を視野中で左に動かしたいならば、プレパラートを右に動かす。 見えている像を視野中で上に動かしたいならば、プレパラートを下に動かす。 という操作になります。 詳しくは、実際に光学顕微鏡を使って像の観察をしてみた方が実体験として理解しやすいでしょう。 是非とも理科室で顕微鏡を使ってみましょう。 しぼりと似た原理のような気がするので、 雑学を1つ紹介しておきます。 視力がよくない人にとって眼鏡がないことは致命的です。 ぼやけた視野で行動することは非常に危ないでしょう。 このときは、見えている視野を非常に狭くすると物が少しだけはっきり見えるようになります。 握ったこぶしを少しだけ緩めて、その隙間から物を見ると、わずかにはっきり見えるのです。 ちなみに管理人がこのことを知ったのは、大学時代の登山サークルの勉強会のときであり、登山のときに眼鏡を紛失した場合の対処法として教えてもらいました。 問7.倍率変化と視野の広さは典型的な難題! この問題は 考察問題and計算問題です。 考え方が難しいので、解き方を知っておくべき問題だと言えるでしょう。 問題文に沿って 倍率を 10倍から40倍にすると、 視野の一辺は4分の1になるので、 視野全体としては16分の1になります。 このことをわかりやすく図にしたのが、下のスライド5になります。 倍率が変化したときの視野の広さが問われる問題は、早めに慣れておこう。 暗記ではなく考え方を理解して解けるようになることが望ましい。 総括 顕微鏡の問題は、定期テストでは頻出テーマです。 おそらく、生物基礎を学ぶ高校1年生が1学期の中間テストの対策のために勉強するのではないかと思います。 顕微鏡に関する問題は他にミクロメーターの計算問題もあります。 内部リンクを置いておきますので、参考にしてください。 模試やセンター試験でも、顕微鏡の問題はよく見受けられます。 センター試験なら、操作手順の並び替え、倍率を変えたときの視野の広さがどうなるか、ミクロメーターを使った計算などが出やすいでしょう。 模試ならば、問4の論述問題のようなものも出るでしょう。 しっかりと復習しておきたいテーマなので、忘れたなと思ったときは勉強しなおすようにしましょう。 おわりに アンケートにご協力ください!.
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