ヤマハ製エレキギターの重要な柱 ヤマハのパシフィカシリーズは、主にストラト系のデザインを基調にヤマハ独自の解釈を加えたボルトオンネック方式のモデルで構成される、比較的廉価な価格設定で展開されているエレキギターです。 元々、ヤマハは日本のエレキギターの黎明期における牽引的な存在で、一時期はカルロス・サンタナにギターを提供するなどの隆盛を誇りましたが、近年はあまり存在感が強くないというのが正直なところですね。 ですが、そんな状況でもヤマハのエレキギターが生産を中止させることなく継続されてきたのは、一つはヤマハが企業体力のしっかりとしたメーカーであったことが大きな要因ですが、もう一つはやはりその品質に定評があり、ヤマハのエレキギターに対するユーザーの支持があったからとも言えるでしょう。 そして、そのヤマハのエレキギター部門の屋台骨を支えたのが、伝統のSGシリーズと今回ご紹介するパシフィカシリーズなのです。 単なるコピーモデルではない 1990年に登場したパシフィカシリーズは、基本的にフェンダーのストラトキャスターのデザインをベースにしていますが、単なるストラトのコピーモデルではなく、ヤマハ独自のアレンジをふんだんに加えており、その中身はストラトとはかなり違ったものになっています。 特にピックアップの構成が幅広く、ストラト系のシングルコイルだけでなく、ハムバッカーやストラト系ではあまり見られないP-90タイプまで網羅しているのは注目しておきたい点です。 普通、ストラトならシングルコイルの煌びやかな音、レス・ポールであればハムバッカーの太く甘い音、という風にギターによってイメージされるサウンドのキャラクターというものがあるのですが、パシフィカの場合はピックアップ構成が幅広く設定されているため、固定されたイメージというものがありません。 つまり、このタイプのギターだからこういう音を作らなきゃいけないという固定観念にとらわれず済むので、気楽に自由な音作りが出来るのです。 また、海外の工場で生産されることでコストの低減が図られていますが、それと同時に世界的メーカーであるヤマハの名に恥じない品質も維持されるため、特にビギナーにとっては安心感の高いギターであると言えますね。 パシフィカシリーズのラインナップ ここからは2017年現在のパシフィカシリーズの主なラインナップをご紹介していきたいと思います。 一応その前に、パシフィカシリーズの型番の振り方について説明しておきますと、まず型番として割り当てられている数字の一番右の数字はシングルコイルPUの数、右から二番目はハムバッカーの数、左側の数字はモデルのグレード(大きい数字ほど上位グレード)となっています。 そして、数字の後ろのアルファベットについてはモデルの特徴を表しており、例えばVだとヴィンテージスタイル、FMだとフレイムメイプルトップ(ラミネート)という意味になります。 ・PACIFICA112Vシリーズ 現行パシフィカの中で最もベーシックな仕様のシリーズで、コストパフォーマンスの高さが人気のエントリーモデル。 1995年に発売されたモデルですが、2008年に大きなモデルチェンジが行われています。 フロントとセンターがシングル、リアがコイルタップ機能搭載のハムバッカー(いずれもアルニコVマグネット使用)のSSH配列で、ストラトタイプでありながらリアのPUがピックガードマウントではなく、エスカッションマウントになっているのがとても特徴的。 (2007年以前のモデルはピックガードマウントでした。 ) アルダーボディ、メイプルネックにローズウッド指板(22F)という基本仕様ですが、メイプル指板のモデル(型番:112VM)も用意されています。 他にスペシャルモデルとしてブラックピックガードを装着した、イエローナチュラルカラー+サテンフィニッシュボディの112VMXや、日本国内向け限定でレフティモデルの112JLなどがラインナップされています。 実売価格は3万円ほどで、この価格でヤマハが保証するクオリティのギターが手に入るのですから、特に初心者の方にオススメしたいモデルですね。 ・PACIFICA120H 基本仕様は上記の112Vと同じで、ピックアップが2ハムになったモデル。 トレモロレスのブリッジを採用することでサステインの向上が図られています。 実売価格は112Vと概ね同等の3万円ほど。 ・PACIFICA212V 112Vのワンランク上に位置するモデルですが、サウンド面での違いはほぼなく、ボディトップの貼りメイプルによる装飾が相違点となっています。 ヘッドストックにもボディと同様のメイプル化粧板が貼られ、高級感溢れるルックスに仕上げられています。 フレイムメイプル貼りの212VFMと、キルトメイプル貼りの212VQMの2モデルがラインナップされています。 装飾が豪華になっている分だけ価格は上げられていますが、それでもまだ3万円台に抑えられていて、十分に安い。 ・PACIFICA311H アルダーボディ、メイプルネック+ローズウッド指板というベーシックな構成ですが、何といってもフロントにP-90タイプのシングルコイルPUを採用しているのが目を引きます。 リアにはカバードタイプのハムバッカーが搭載されていて、ストラトタイプでP-90+ハムバッカーという構成はとても珍しいのではないでしょうか。 パシフィカシリーズのコンセプトとしてヴァーサタイル(多目的)な演奏スタイルというのがあるのですが、この311Hはまさにそれを体現したモデルと言えるでしょう。 ブリッジにはトレモロレスタイプが採用され、べっ甲柄の4プライピックガードや、グローバー製ロック式ペグ、グラフテック製TUSQナットを採用するなど、パーツ類のグレードがアップされています。 実売価格は4万円くらい。 ・PACIFICA510V ピックアップにはセイモアダンカン製のP-Railsを搭載しており、PUはこれ一基のみという非常にユニークな仕様となっています。 P-Railというのは、通常のシングルコイルとP-90タイプのシングルコイルを2つセットにしたようなPUで、2種類のPUそれぞれの音が出せることに加え、2つのPUを直列に繋げることでハムバッカーとしても使用できるようにした一粒で三度おいしいPUです。 しかもこのモデルに搭載されているのは、弦間が幅広なパシフィカに合わせて専用に設計されたトレムバッカータイプ。 このPUによって1PU仕様ながら非常に幅広い音作りを可能としており、パシフィカのヴァーサタイルというコンセプトを見事に実現しています。 アルダーボディ、メイプルネック、ローズウッド指板にウィルキンソン製トレモロユニット、グローバー製ロック式ペグ、グラフテック製TUSQナットを採用し、しっかりとパーツ類にもこだわった作りになっています。 実売価格は5万円程度。 ・PACIFICA611 611は311Hの上位モデルで、P-90タイプのシングルとハムバッカーという構成は311Hと同じですが、どちらもヤマハ内製のものからセイモアダンカン社製のものにアップグレードされています。 (フロント:SP90-1、リア:Custom 5) 上位モデルということで装飾面やパーツ類にもグレードアップが図られ、べっ甲柄の4プライピックガードや、グローバー製ロック式ペグ、グラフテック製TUSQナットにフレイムメイプル貼りの美しいルックスに加え、611HFMはヤマハオリジナルのカスタムブリッジ(トレモロレスタイプ)、611VFMはウィルキンソン製のトレモロユニットが装着されています。 実売価格は6万円程度。 ・PACIFICA1611MS パシフィカシリーズは基本的にリーズナブルな価格のラインナップをそろえていますが、この1611MSだけは別格となっていて、実売価格が20万円弱という高級モデル。 ジャズギタリストのマイク・スターンのシグネチャーモデルであり、上級者の厳しい要求にも応えられるクオリティを誇ります。 ボディシェイプもシリーズ中唯一テレキャスタータイプであり、アッシュ製ボディにメイプルネック、メイプル指板という構成になっています。 また、ボディ材にはヤマハ独自の技術であるI. )が採用され新品の状態でもボディの鳴りが最大限に発揮されるようになっています。 以上、ヤマハのパシフィカシリーズの概要となります。 リーズナブルな価格で見た目がストラトに近いため、単なるコピーモデルと思われがちですが、その中身はストラトをベースにしてヤマハ独自のコンセプトを色濃く反映させた、オリジナルモデルと言ったほうが相応しいかもしれません。 価格的にも品質的にも、初心者の方が安心してチョイスできるモデルが多くそろえられていますね。 カテゴリー• アーカイブ アーカイブ 自己紹介.
次の激安ギターよりステップアップしたエレキギターの選択 今やエレキギターも激安で販売されており、 なんとなくギターやってみよう、みたいなひとも気軽にスタートすることができます。 安すぎるギターの問題 ただ、1万円を切るようなやつはとりあえず以下の問題があります。 オクターブチューニングが合わない• チューニングが即刻狂う• フレット ネックに埋まってる金属の細いアレ の処理が甘く、最悪怪我する 要するに音が合わない上に超弾きにくいという楽器としておかしなモノが売っていることがあります。 ということで、 楽器として使いにくいので挫折するリスクが高いという観点でオススメできないのです。 出音とかは確かに最初はきにしなくていいんですけど、楽器として成立してないと要らない苦労が多いのでやめたほうがいいです。 では最初の一本はどうしようか、とおもったときに 「憧れのバンドマンがこれといって居ないけど、なんとなくエレキギターやってみたい方」には、 YAMAHA Pacificaシリーズをおすすめします。 憧れのバンドマンがいる場合は、そのひとと似たようなやつとか同じブランドのやつがモチベーション維持できていいとおもいます。 YAMAHA Pacificaシリーズ Pacificaは、YAMAHAが企画・販売しているエレキギターです。 YAMAHAといえばピアノだとおもいますので若干マイナーですが、確かにおすすめできます。 シリーズは安いものから最上級だと20万円くらいしたりするのですが、 わたしが使ったことがあってしっかり文章を書ける、という意味で 上記画像のモデルである Pacifica 611HFM だいたい5万円のモデル に絞って紹介します。 それ以外のモデルについてはこれを踏まえた上で最後の方に少しだけ取り扱います。 Pacifica 611HFMをおすすめする3つの理由 見た目が無難でありながら格好いい いわゆる「ストラトキャスタータイプ」という形をしています。 あ、エレキギターといえばこれだよね、みたいな外観なのでピンと来ると思います。 加えて、611HFMは「フレイムメイプルトップ」という化粧板のような処理がされており、 ボディの表面に縞々の模様が入っているのがわかるとおもいます。 これ、ボディの鳴りを硬い材を上に貼り付けてコントロールする意図があるのですが、 とりあえず かっこいいなあ!というセールスポイントという理解でOKです。 また、カラーも他のストラトキャスタータイプのエレキギターにないユニークさです。 濃い赤 ルートビア• 杢目が透ける薄い黒 トランスルーセントブラック• ブドウみたいな紫色 トランスルーセントパープル 「ひとと違うのがいい」という観点でもおすすめできるとおもいます。 「YAMAHAエレキギター」という時点で既に若干「ひとと違う」というポイントは押さえていますし。 ピックアップがオールラウンダー これ、初心者にはちょっとよくわからない説明になるかもしれませんが、 以下のようなハナシを聞いたことがあるでしょうか。 テレキャスターはジャキジャキした音が鳴る• レスポールは甘くて太い音が鳴る• ストラトはオールラウンダーな音が鳴る これ、ギターに装着されている ピックアップというパーツが影響していて 特にテレキャスタータイプなんかは唯一無二の音が鳴ることで知られているのですが、 Pacificaは P-90とハムバッカーという不思議な取り合わせのピックアップなので ストラトキャスタータイプですが結構色んな音が鳴ります。 直感的にわかりにくいので非常にざっくり 悪く言えば乱暴に 説明しますと、• P-90 フロントの黄色いやつ : ジャズギターとかに使える明るくも甘いリードサウンド• ハムバッカー リアの銀色のやつ : 強い歪みに向いた出力の強い、激しい音 が鳴ります。 ピックアップについて詳しくは以下のリンクなんかを参照したりググってみたりしてくださいませ。 更に「コイルタップ」ができます。 コイルタップをすると、これまた乱暴な説明ですが ハムバッカーの甘い音を一転、乾いた音に変えます。 ボリュームノブを引っ張ると「かちっ」って言うんですが、この瞬間コイルタップされて、リアのハムバッカーの音が大きく変化します。 ちょっとストラトキャスタータイプっぽい音になります。 ボリュームノブを押しこんだら元に戻ります。 というわけで、P-90、ハムバッカー、コイルタップを組み合わせると 他のストラトキャスタータイプや安めのギターと比較して色んなバリエーションの音が出せます。 目的ジャンルが定まってないけどギターを始めたい、というひとに向いているんじゃないかとおもいます。 ペグがロック式で楽 611HFMには ロック式ペグというパーツが使われています。 ペグとはギターのヘッドについている弦を固定する6つのツマミですが、 普通のペグが弦を巻きつけて固定するのに対し、ロック式ペグは 弦を挟んで固定します。 挟んだ上でチューニングのためにちょっと巻くんですが、これが 楽なんです。 どういうことかというと、こちらの動画の1:00のあたりからご覧になりますとおわかりの通り、 引っ張って固定したら余った弦を切って終わりです。 普通のペグの場合、「2回転半くらい巻きつけて切る」とか「余分な弦を計算して切る」とか なんか めんどくさい計算をしなければならなくてモチベーションが下がるんですが わたしだけ? 、 これは何も考えないで全力でピンと張ったら挟んで固定して切ればOKなので楽なのです。 ちなみに、本来のロック式ペグの効果は、巻きつけではなく挟み込んで固定することで テンションを安定させてチューニングの狂いを抑制するという点にあります。 たぶん「楽だから」というのはなんかおかしいんですが、 事実楽なのでこのメリットを推しておきます。 というわけで、 「見た目」「出音のバランス」「弦交換が楽」 というわたしが感じたPacificaのオススメポイントに絞って紹介しました。 611HFM以外のモデル そうは言っても611HFMはPacificaのモデルの中で2番めに高い 5万円くらい ので 初心者には少々無意味に金銭的ハードルが高いと思われます。 Pacifica 311H そこでおすすめするのが611HFMと同じピックアップやペグの装備でありながら 価格が6〜7割程度になる Pacifica 311Hです。 フレイムメイプルトップの美しい外観はちょっとフツーな感じになってしまいますが 価格がぐっと押さえられつつ611HFMのおいしいポイントは享受できていい感じです。 あとホワイトの色は611シリーズにはありません。 ちなみにこの611HFMと311Hの価格差の理由ですが、TUSKとかグローバーみたいなブランドもののパーツを 要所要所に使っているか否かと、フレイムメイプルトップの材の使用有無のためです。 初心者的視点だとあまり気にするポイントではありませんので、311Hでも問題ないとおもいます。 Pacifica 611VFM このほか、HFMは「アーミングが出来ない」という欠点がありますので、 これを克服したアーム付きモデル Pacifica 611VFMもおすすめです。 アームとカラーリング以外はHFMと全く同じですので、お好みで。 カラーリングは、HFMと違い「バーストカラー」といって、グラデーション掛かった色味が特長です。 その他のモデル ちなみにもっと安い 2万円台 のもあって、個人的にはこの低価格モデルも推したいのですが スペックの把握くらいであり演奏したことがないのでコメントができません。 というわけで動画の紹介にとどめておきます。 【YAMAHA エレキギター PACIFICA 112V】 あと Pacifica全然関係ありませんが、2万円台のギターといえば以下の記事に書いたギターも面白いです。 フロントがP-90なので、歪ませまくったリードサウンドに向いてない いわゆるメタルの速弾きソロみたいな物凄いトゲトゲしたサウンドは、 P-90の特性上向いていません。 一方で、クリーン〜クランチだとかなり高いパフォーマンスを発揮します。 リアピックアップのハムバッカーは結構ガツンと来る音が出ますので、こちらでなんとか。 22フレットしかない 上記に関連して、24フレットではなく22フレットなので、 ダウンチューニングすると 音域が足りなくなります。 普通にレギュラーチューニングで弾く分には全く問題ありません。 半音下げくらいでも大丈夫です。 えーと、つまり メタルには向いてないってことかもしれません。 形がメタルっぽくないのでそりゃそうですよねー。 まとめ てことでPacifica絶賛記事でした。 好きなものを語ると提灯記事みたいになる癖なんとかなりませんか。 「かっこよくて、何でもこなせて、細かいところが楽」なのでおすすめです。 ただ、使用アーティストが本当に居ないので、 「あこがれのバンドマンの機材」という観点だとおすすめできません。 あとフロントがP-90などクセが強いといえば強いので、やりたいジャンルが完璧に定まっているならば 他のギターを検討したほうがいいかもしれません。 その浮ついた感じにホレたひねくれものの貴方には向いています。 こうまでして推すのは わたしがまともにギター彈くようになった初めてのモデルだからです。 割となんでもこなしてくれる割にマイナーなので、雑食性でひねくれもものわたしにはとっても向いてました。 いわゆる思い出補正で贔屓しているのもあるのです。 ルートビアーの血のような赤色が特にステキです。
次の「 香川」と言えば「 うどん」 「 牛丼」と言えば「 吉野家」 そして、「 ヤマハ」と言えば「 パシフィカ」。 ギターの形やブランド名から連想する者はそれぞれあると思うが、やはりヤマハと言えばパシフィカの印象が非常に強い。 中には当たりも存在しているが、そのように罵られるほど全体的に作りが荒い。 では、楽器屋で「 初心者向け」といったキャッチでよく売られているパシフィカは上記のようなすぐに使えなくなってしまうような脆弱なギターなのだろうか? 今回は、ヤマハパシフィカ(YAMAHA PACIFICA)は初心者向けなのか…といった内容でお伝えしていく。 現状リリースされているパシフィカシリーズ全種類に関しても簡単に触れていこう。 また、筆者が所有しているパシフィカUSA2の音・評価・レビューも記載しておく。 弾きやすさ• コスパの高さ• アフターサービス 音 まずはサウンド面から見ていこう。 パシフィカシリーズの殆どのPUはフロント・センターにシングル。 リアにハムを積んでいる。 フロント・センター共にアルニコV。 リアのハムもアルニコVだ。 112シリーズを初めとして、ほとんどのパシフィカは上記の組み合わせとなっている。 最近リリースされているシリーズは何となく現代寄りになってパシフィカっぽさが薄れてきている気もするが、デザイン・サウンド面からよりユーザーが好みの一本を選びやすくなったと捉えて良いだろう。 PACIFICA611に関しては、ダンカン製のP-90、カスタム5。 PACIFICA510は Trembucker P-Rails。 公式HPでもゴリ押しされているPACIFICA311はP-90、アルニコVのハム。 これの見た目に関してはパシフィカっぽさは感じられない。 ベーシックモデルである112は、初心者用のギターと言われることが多いが多くの方が憧れている某ブランドと比べてもポテンシャルは劣っていない。 さて、ピックアップに関しては大体こんな感じだが、パシフィカのボディ材に使われているほとんどがアルダー。 1611MSはアッシュが使われている。 個体差はあるが、重量は比較的軽い方だろう。 弾きやすさ 前述したように、女性でも扱いやすい重量。 ネックも太過ぎず、薄すぎない。 取り回しが良いのはもちろんだが、エフェクトも素直に乗ってくれる。 完全にオールジャンル網羅できるとまではいかないが、ジャズからハードロックまで音づくりをすることが可能だ。 ストラトではちょっと厳しい歪みも、パシフィカであれば作る事が出来る。 スポンサーリンク コスパの高さ ご存知の通り、パシフィカはかなりお手頃価格だ。 マジ物の初心者セットに比べるとちょっと高いようにも感じるが、この価格でよくここまでまとめ上げたと評価すべきだろう。 価格帯はベーシックモデルからハイエンドモデルまであるためピンキリだ。 しかし、初めてギターを購入する方にも安心のアフターケアが付いている。 故障してしまった時に、お近くのヤマハにギターを持っていけば修理を受けることが出来る。 その際に保証書が必要になるので、分かりやすい場所に保存しておこう。 パシフィカUSAのレビュー さて次は筆者が所有しているパシフィカUSA2のレビューをしていく。 筆者が購入したパシフィカUSA2は中古だ。 ネット上で知り合った方から10万程で譲って頂いた品だ。 その方が、1990年代に新品で購入した物でワンオーナー品である。 元々レコーディングメインで使っていたということもあり、大きな傷も無く非常に美しい状態の一本だった。 ブリッジやピックアップ周りに緑青が見られるが、磨けば綺麗になるレベル。 まずは、ネックを持った感想だが、想像していたよりも厚みがある。 以前筆者が持っていたパシフィカも90年代の物だったが、USA2に比べるとネックはもっと薄かった。 しかし、厚みがあるからと言って弾きにくい訳ではない。 第一印象がネックだったわけだが、恐らくボディよりもネックの方が重い。 これは使われている木の密度がギッチリしているから…という可能性もあるが、USA2にデフォルトで装備されているロックペグが影響しているのだろう。 簡単に迅速に弦交換が出来るというメリットは魅力的だが、今後ライブ等で使用する際に不満に感じた場合は、通常のペグに替えてしまっても良いかもしれない。 サウンド面に関しては予想通り素晴らしい。 Youtube等でパシフィカUSAのサウンドを調べても中々出てこないので、使用しているアーティストのギターサウンドを聞く他無かったわけだ。 ユニコーンの手島氏がちょうどUSAカスタムを使っているため、何度も何度も確認していた。 そして、直接譲って下さる方の元へUSA2を試奏しに行った。 前オーナーが話してくれていたように、レコーディングで使いたくなる理由が分かる。 時間を忘れていつまでも弾いてしまうほど素直なサウンド。 幅広い音作りが可能だ。 取り回しも良く、しっくりくるサイズ感。 時間が出来た時に、ついつい触りたくなる魅力的なルックス。 もはや、素晴らしいとしか言いようがない。 後々フレットすり合わせとネックの調整に行こうと思っているが、十数年使われてきてポテンシャルが殆ど落ちていないという点も驚きだ。 現在は非常に球数が少なくプレミアまでも付いてしまっているが、お目にかかった時はぜひ購入を検討を。 筆者が言うまでも無いと思うが、パシフィカUSAはそこまでオススメできる一本だ。 もちろん、ヴィンテージではなく、現在リリースされているモデルも価格以上の価値を持っている。 スポンサーリンク.
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