ヒルドイドクリーム 副作用。 ヒルドイドソフト軟膏を顔に塗る場合の効果と副作用や使い方!

ヒルドイドソフト軟膏0.3%

ヒルドイドクリーム 副作用

ヒルドイド(一般名:ヘバリン類似物質)は1954年から発売されている血行促進・皮膚保湿剤になります。 最初は「ヒルドイドクリーム」というクリーム製剤が発売され、その後1996年に「ヒルドイドソフト軟膏」という軟膏が発売となりました。 2001年には「ヒルドイドローション」という液剤も発売され、今では用途に応じて使い分ける事が出来るようになっています。 ヒルドイドは基本的には保湿剤になりますが、その他も様々な作用があり多くの皮膚疾患の治療に用いられています。 効果も良く副作用も極めて少ないヒルドイドは、塗り薬の中でももっとも多く処方されているお薬だと言っても良いでしょう。 塗り薬はたくさんの種類があるため、それぞれがどのような特徴を持つのかは分かりにくいものです。 ヒルドイドはどんな特徴のあるお薬で、どんな患者さんに向いているお薬なのか、この記事ではヒルドイドソフト軟膏の効能や特徴・副作用についてみてみましょう。 1.ヒルドイドソフト軟膏の特徴 まずはヒルドイドの特徴をざっくりと紹介します。 ヒルドイドは、「保湿」「血行促進」「傷痕を綺麗にする」という3つの作用を持つ塗り薬になります。 しっかりした効果を認め副作用もほとんどないため、非常に使い勝手の良い塗り薬です。 ヒルドイドの主成分である「ヘパリン類似物質」は、その名の通り「ヘパリン」という物質に類似している物質です。 ヘパリンは医療で使われているお薬で血の固まりを溶かす作用があり、身体の中に出来てしまった血栓を溶かしたり、血栓を予防するために投与されます。 ヘパリンは血液をサラサラにして血行を良くしてくれるのです。 ヒルドイドもヘパリンと類似したはたらきがあるため、血液の流れを良くするはたらきがあります。 皮膚表面の血管に炎症(静脈炎)や皮下血腫などが出来てしまった時、ヒルドイドの血栓溶解作用を利用すれば流れが悪くなった血流を改善させる事が出来ます。 またヒルドイドは保湿力にも優れます。 ヒルドイドの主成分であるヘパリン類似物質は構造的に多くの親水基(水と結合しやすい基)を持っているため、水分を保つ力が強いのです。 ここからヒルドイドは皮膚の乾燥を改善させる効果もあるという事が分かります。 ヒルドイドは皮膚の線維芽細胞の増殖を抑制する事で、傷痕の盛り上がり(ケロイドなど)を出来にくくし、皮膚を綺麗にするはたらきもあります。 副作用もほとんどなく、安全性に非常に優れるお薬になります。 ヒルドイドの中で軟膏製剤の特徴としては、他の製剤(クリーム・ローション)と比べて伸展性(伸び)が悪く、皮膚への浸透力も弱めなのですが、保湿力に優れて刺激性が弱い点がメリットとして挙げられます。 浸透力が弱いため、皮膚が厚い部位にはあまり向きません。 また伸展性が悪いため、広範囲に塗るのにもあまり適していません。 反対に皮膚の薄い部位や刺激に弱い部位に塗るのには適しています。 唯一の注意点としては、血栓を溶かす作用があるため、更に出血しやすくなると重篤な状態になる可能性のある方(先天性の出血性疾患を持っていたりという方)は使用すべきではありません。 該当する方は極めて少数ですが、そのような方には使えないお薬となります。 以上からヒルドイドの特徴として次のような事が挙げられます。 【ヒルドイドソフト軟膏の特徴】 ・血栓を溶かし、血流の流れを良くする作用がある ・保湿作用がある ・皮膚の傷跡を綺麗にする作用がある ・副作用は極めて少ない ・伸展性や浸透力は弱いが、保湿性に優れ刺激性が少ない スポンサーリンク 2.ヒルドイドはどんな疾患に用いるのか ヒルドイドはどのような疾患に用いられるのでしょうか。 添付文書には、次のように記載されています。 【効能又は効果】 皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症 凍瘡、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患 注射後の硬結並びに疼痛 、血栓性静脈炎 痔核を含む 、外傷 打撲、捻挫、挫傷 後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸 乳児期) 肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防 難しい専門用語が並んでいますが、簡単に言うと• 皮膚の保湿• 皮膚表面血管の血栓溶解・血行促進• 傷跡を綺麗にする のいずれかの作用が必要になる疾患に対して用いられるという考え方で良いでしょう。 皮脂欠乏症というのは文字通り、皮膚表面の脂肪分(油)が減少する事により表皮の乾燥が生じている状態です。 進行性指掌角皮症はいわゆる「手荒れ」であり、水仕事が多い方の手指に生じる乾燥やひび割れ・皮膚の肥厚の事です。 これらの疾患にはヒルドイドの保湿作用が効果を発揮します。 凍瘡とはいわゆる「しもやけ」で、寒さで四肢末端の血流が悪くなる事で生じます。 血栓性静脈炎とは静脈内に血栓ができてしまう事で、血栓により皮膚が腫れたり末梢がむくんだりします。 これらの疾患にはヒルドイドの血栓溶解・血行促進作用が効果を発揮します。 筋性斜頸とは出産後の赤ちゃんの首の筋肉(胸鎖乳突筋)にしこりがあり、それによって首が傾いてしまう疾患です。 ほとんどは自然と治りますが治らない場合は手術が必要になる事もあります。 ヒルドイドは筋性斜頸の改善にも有効な事が示されています。 肥厚性瘢痕・ケロイドは手術や外傷などで出来た皮膚の傷が盛り上がってしまう「傷跡」の事です。 このような疾患にはヒルドイドの線維芽細胞の増殖を抑える作用が効果を発揮します。 ヒルドイドの有効率としては、• 皮脂欠乏症 91. 進行性指掌角皮症 71. 凍瘡 90. 肥厚性瘢痕・ケロイド 75. 血栓性静脈炎 78. 外傷後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎 75. 筋性斜頸 88. 3% と報告されています(ヒルドイドクリームの有効率)。 3.ヒルドイドにはどのような作用があるのか 様々な皮膚トラブルに対して広く用いられるヒルドイドですが、具体的にはどのような作用があるのでしょうか。 ヒルドイドには主に3つの作用があり、これらが皮膚症状を改善させていると考えられています。 それぞれについて詳しく説明します。 ヘパリンは「抗凝固剤」と呼ばれ、血液が凝固(固まる)するのを抑える作用があります。 そのためヘパリンは血栓が出来るとまずいような状態において用いられています。 ヒルドイドもヘパリンと同じように、血液の凝固を抑えるはたらきがあります。 血が固まりにくくなるという事であり、これは血行を改善する作用になります。 そのためヒルドイドは皮膚の血行を改善させたい時、皮膚表面の血管に血栓が出来ていて溶解させたい時などに用いられます。 そのため、皮膚表面の保湿にヒルドイドは有効です。 ヒルドイドは皮膚の表面のある角質の水分を保持することが確認されています。 そのためヒルドイドは皮膚の乾燥に対しても広く用いられています。 目立たない傷跡であればいいのですが、時に傷跡は太く盛り上がり、ケロイドや肥厚性瘢痕となってしまう事もあります。 これは傷を治す時に、その傷に多くの繊維細胞が浸潤し、そのまま傷跡に残ってしまうために生じます。 ヒルドイドは繊維細胞の元となる繊維芽細胞の増殖を抑えるはたらきがあり、これにより傷跡を綺麗にするはたらきが期待できます。 スポンサーリンク 4.ヒルドイドの副作用 ヒルドイドは塗り薬であり、全身に投与するものではないのでその副作用は多くはありません。 ヒルドイドの副作用発生率は、• ヒルドイドクリームで0. 93%• 生じる副作用としては、• 皮膚炎• そう痒(かゆみ)• 発赤、潮紅• 発疹 などの局所の副作用です。 いずれも重篤となることは少なく、多くはヒルドイドの使用を中止すれば自然と改善していきます。 ヒルドイドには1つだけ注意点があります。 ほとんどの方には関係のないことなのですが、ヒルドイドには血栓を溶かして血流を良くする作用があります。 これは逆に言うと出血しやすくなる作用だとも言えます。 そのため出血しやすくなると重篤な状態になる可能性のある方(先天性の出血性疾患を持っていたりする方など)は、ヒルドイドを使用する事ができません。 添付文書にはヒルドイドが禁忌(絶対に使ってはいけない)となる方として、 1 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病等)のある患者 2 僅少な出血でも重大な結果を来すことが予想される患者 と書かれています。 また出血を助長する可能性があるため、• 出血している創部• 潰瘍やびらん面 には塗布は避ける方が良いでしょう。 5.ヒルドイドの用法・用量と剤形 ヒルドイドには、 ヒルドイドクリーム 0. 3% 20g(チューブ) ヒルドイドクリーム 0. 3% 160g(チューブ) ヒルドイドクリーム 0. 3% 100g(瓶) ヒルドイドクリーム 0. 3% 500g(瓶) ヒルドイドソフト軟膏 0. 3% 25g(チューブ) ヒルドイドソフト軟膏 0. 3% 50g(チューブ) ヒルドイドソフト軟膏 0. 3% 100g(瓶) ヒルドイドソフト軟膏 0. 3% 500g(瓶) ヒルドイドローション 0. 3% 25g ヒルドイドローション 0. 3% 50g といった剤型があります。 塗り薬の中には特有の臭いがあるものもありますが、ヒルドイドはほぼ無臭です。 ちなみに塗り薬には「軟膏」「クリーム」「ローション(外用液)」などいくつかの種類がありますが、これらはどのように違うのでしょうか。 軟膏は、ワセリンなどの油が基材となっています。 保湿性に優れ、刺激性が少ないことが特徴ですが、べたつきは強く、これが気になる方もいらっしゃいます。 クリームは、水と油を界面活性剤で混ぜたものです。 軟膏よりも水分が入っている分だけ伸びがよく、べたつきも少なくなっていますが、その分刺激性はやや強くなっています。 ローションは水を中心にアルコールなどを入れることもある剤型です。 べたつきはほとんどなく、遣い心地は良いのですが、保湿効果は長続きしません。 浸透性が高いため皮膚が厚い部位(頭部など)に用いられます。 ヒルドイドの使い方は、 <クリーム、軟膏> 通常、1日1~数回適量を患部に塗擦又はガーゼ等にのばして貼付する。 <ローション> 通常、1日1~数回適量を患部に塗布する。 と書かれています。 実際は皮膚の状態や場所によって回数や量は異なるため、主治医の指示に従いましょう。 6.ヒルドイドの使用期限はどれくらい? ヒルドイドの使用期限って、どのくらいの長さなのでしょうか。 「家に数年前に処方してもらった軟膏があるんだけど、これってまだ使えますか?」 このような質問は患者さんから時々頂きます。 保存状態によっても異なってきますので一概に答えることはできませんが、適切に保存されていた前提で考えれば、• クリーム・軟膏は3年6カ月• ローションは3年 が使用期限となっています。 7.ヒルドイドが向いている人は? 以上から考えて、ヒルドイドが向いている人はどんな人なのかを考えてみましょう。 ヒルドイドの特徴をおさらいすると、 ・血栓を溶かし、血流の流れを良くする作用がある ・保湿作用がある ・皮膚の傷跡を綺麗にする作用がある ・副作用は極めて少ない ・伸展性や浸透力は弱いが、保湿性に優れ刺激性が少ない というものでした。 ヒルドイドは副作用がほとんどなく、様々な皮膚トラブルに効果を発揮するお薬ですので、広く用いられています。 上記の作用が必要な皮膚状態であればまず検討すべきお薬でしょう。 またヒルドイドの中で「ヒルドイドソフト軟膏」が選択されるのは、軟膏剤の特徴である• 伸展性(伸び)が悪い• 浸透力が低い• 保湿力が高い• 刺激性が低い といった点を考えると、皮膚が薄く敏感な部位や狭い範囲の皮膚に塗るのに適しているでしょう。 8.ヒルドイドの成分が含まれる市販薬は? ヒルドイドと同じ成分(ヘパリン類似物質)を含む保湿剤は病院で処方してもらう他に、薬局でも購入する事が出来ます。 カテゴリー• 247•

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ヒルドイドソフト軟膏0.3%の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典

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皮膚の保湿作用があり、皮膚の乾燥性症状を軽くします。 また使用部位の血行を促進し、血行障害に基づく痛みや腫れを軽くします。 通常、凍瘡、瘢痕・ケロイド、指掌角皮症、皮脂欠乏症などの治療に用いられます。 次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)、僅かな出血でも重大な結果が予想される。 妊娠または授乳中• 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。 用法・用量(この薬の使い方)• あなたの用法・用量は 医療担当者記入•

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ヒルドイドソフト軟膏を顔に塗る場合の効果と副作用や使い方!

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乾燥する季節がやってきました! こんにちは!薬剤師のママとこどものおくすりやさんです。 乾燥する季節になってきましたね!実は私自身アトピー性皮膚炎を患っているので、乾燥対策にはとても敏感なのです。 今回は皮膚科でよく処方されるヒルドイドシリーズについて解説してみます。 皆さん一度はみかけたことのある保湿剤だと思います。 自分の薬であったり、子どものだったり、小児科や皮膚科でよく処方されるお薬です。 ヒルドイドの効果とは ヒルドイドの一般名はヘパリン類似物質といいます。 とはいっても一般名とは何?と思うと思います。 一般名とは有効成分の名前と思ってもらっていいです。 ヒルドイドの効能効果は 1.血液凝固抑制作用 2.血流量増加作用 3.血腫消退促進作用 4.角質水分保持増強作用 皮膚に対する保湿効果 5.線維芽細胞増殖抑制作用 なんだか難しい医療用語がずらり、簡単に説明すると「血流をよくして水分を保持してくれる」作用といったところです。 広く知られている作用としては保湿剤としてが有名ですが、血流増加の作用もあるので冷えの改善や外傷の早期回復に使われることもあります。 ヒルドイドには4種類の剤型があります。 ヒルドイドには下記の4種の剤型があります。 ・ヒルドイドクリーム ・ヒルドイドソフト軟膏 ・ヒルドイドローション ・ヒルドイドフォーム これらをジェネリックと合わせて解説していきます。 ヒルドイドクリーム ・一般名(有効成分名)はヘパリン類似物質クリーム ・クリームなのでべたつかない ・今はだいぶ改善されているが、独特なにおいがあり(昔はだいぶ臭かった…) ・有名なジェネリックは日医工が発売しているビーソフテンクリーム(他にもジェネリック品あり) ・ヒルドイドクリーム1本あたり約162円(3割負担) ・ビーソフテンクリーム1本あたり約56円(3割負担) ヒルドイドソフト軟膏 ・一般名(有効成分名)はヘパリン類似物質油性クリーム ・クリームと軟膏の間の使用感だが、ほぼクリームに近い ・今は改善されているが、昔は独特なにおいがあった(私的にミスドのドーナッツの甘さをとったような油のにおい) ・ジェネリックはヘパリン類似物質油性クリーム(日医工)など ・ヒルドイドソフト軟膏1本あたり約162円(3割負担) ・ヘパリン類似物質油性クリーム(日医工)1本あたり約56円(3割負担) ヒルドイドローション ・有効成分名はヘパリン類似物質外用液 ・ジェネリックはビーソフテンローションなど ・ヒルドイドローションとビーソフテンローションの使用感がだいぶ違う!ヒルドイドローションは白く、乳液のようだが、ビーソフテンローションは透明で化粧水のような使用感。 さっぱり感がお好みな人へはビーソフテンローションがオススメ ・ヒルドイドローションは25gと50gがあり。 全く外観違いますね! ヒルドイドフォーム ・ヒルドイドシリーズの中で一番新しい剤型 ・泡のような見た目と使用感 ・1本あたり約660円(3割負担) ・ジェネリックはありません (類似商品にヘパリン類似部室泡状スプレーがありますが、こちらはヒルドイドフォームのジェネリックには該当しません) ちなみに、ヘパリン類似物質外用スプレーという化粧水をポンプ式でだす形状のものもありますが、こちらは元の先発品はありません。 市販薬でも買うことができます! ヒルドイドの成分ヘパリン類似物質は今や処方箋がなくてもドラックストアで買えるようになりました。 ヒルドイドと同じ、ヘパリン類似物質単独の成分のものや、かゆみどめなども配合されているもの様々なものがあります。 効果は同じ成分なので処方箋薬と変わりないでしょう。 ただ、すべての商品に共通していえることは処方箋薬と比較すると高い!! 例えば、同じ容量くらいでヒルドイドソフト軟膏は約162円なのに、市販薬は1000円以上する場合もあります。 ただし、病院で診察代をかけて、処方してもらい、薬局で薬代以外のもろもろの金額と合わせると市販薬のほう安価かもしれません。 保湿剤の適切な使い方 入浴後5分以内がカギ! どの保湿剤にも共通していえることは、入浴後5分以内に塗るのが効果的とされています。 なぜなら、水分は5分でとんでいってしまうからです。 また、2歳までに保湿を頑張って継続すると、アトピーなどの皮膚疾患も予防できるとの報告があります。 私自身アトピーのため3歳の娘には、この保湿方法をうまれたときから実践しています。 そのおかげか、今のところ娘にアトピーの兆候はみられません。

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