そもそも香典って何? 香典とは 香典とは現金を不祝儀用の水引を結んだ袋に包んだものをさします。 古くはお通夜や葬儀・告別式に参列する人は故人に対してお線香や香木、 抹香 まっこうなどをお供えしていましたが、現代ではこれが現金に置き換わっています。 相互扶助の意味合いもある 死は突然の出来事で、遺族にとっては葬儀は突然の出費です。 香典はその出費に対して、金銭面で助け合うという相互扶助の精神があるといえます。 いくら包めばいいのか 相場 アンケート調査による香典の相場一覧表 故人との関係 最多回答額 平均額 祖父母 10,000 17,978 親 100,000 72,155 兄弟姉妹 50,000 45,979 おじ・おば 10,000 17,325 上記以外の親戚 10,000 13,372 職場関係 5,000 5,573 勤務先社員の家族 5,000 5,130 取引先関係 5,000 7,436 友人・その家族 5,000 5,939 隣人・近所 5,000 5,583 その他 5,000 5,327 全国調査による香典の金額のアンケートです。 葬儀関係のアンケートは平均額が釣り上がる傾向にあるので、最多回答額を参考にしたほうが良いでしょう。 出典:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 第4回香典に関するアンケート調査 親戚は10,000円〜、親族以外は5000円が一般的 故人が親戚関係にある場合は、10000円以上、親族以外の場合は香典は5000円ほど包むのが一般的です。 親兄弟など近い人物の場合はより多く包む傾向があるようです。 3000円以下は避ける 多くは出せないが、少しでも力になればという気持ちで少額の香典を渡すのは避けたほうが良いです。 通夜料理と香典返しで赤字になり、遺族にとっては負担となってしまいます。 自分の年齢や地域や付き合いの程度によって臨機応変に 上記は一般的な金額であり、実際は付き合いの程度によっても包む金額は変わってきます。 分からない場合は身近な人に相談してみると良いかもしれません。 香典袋について 無地の香典袋は何でもOK 無地の香典袋は基本的にはどの宗教でも使えるので、神式の葬儀の他、相手の宗教が分からない時にも使うと良いでしょう。 蓮の花の香典袋は仏式以外では不適当 蓮 はすの花が描かれている香典袋は仏教用なので、相手の宗教が分からない時は使わない方が良いです。 仏式ではもちろん無地も使えます。 ユリの花、十字架ののし袋はキリスト教式 ユリの花や十字架が描かれたのし袋はキリスト教式です。 金額による香典袋の種類 香典袋は香典の金額に合わせたものを選ぶのが作法です。 下の表の金額や種類などはあくまでも一例ですが、高額になるほどのし袋もそれにあわせた高級感のあるものを使用するようにしましょう。 基本的には一万円以上の場合は実物の水引きがかかっているものを選ぶと良いです。 したがって、四十九日法要以前はまだ「霊」から「仏」にはなっていないので、四十九日より前は「 御霊前 ごれいぜん」、四十九日より後は「 御佛前 ごぶつぜん」とするのが正しいです。 香典は主に通夜や告別式で渡すので、「御霊前」が使われることが多いのです。 浄土真宗は四十九日以前でも「御仏前」 一方、仏教でも浄土真宗は死後すぐに仏様になるという考えですので、「御霊前」は使わず「御仏前」を使います。 弔問前に相手の宗派を確認するのが大事ですが、一般会葬者は相手の宗派を知らないことも多く「御霊前」を使ってしまうことも多いようです。 気づいた時に遺族に知らなかった旨をお伝えし、弔う気持ちをしっかりと伝えるようにしましょう。 神式の場合は「御神前・御玉串料・御榊料・御霊前」 神道では神式特有の書き方として「 御神前 ごしんぜん・ 御玉串料 おたまぐしりょう・ 御榊料 おさかきりょう」に加え、「御霊前」も使うことが出来ます。 キリスト教式の場合は「御花料・御霊前」 キリスト教には線香や焼香はないので御香典はなく、御花料というのがキリスト教版香典と言えます。 「御霊前」は浄土真宗以外の仏式と神式とカトリックで使える汎用性の高さがあるといえます。 同じキリスト教でもプロテスタントでは「御霊前」は使わず、カトリックで使う「御花料」に加え「忌慰料」という書き方もあります。 なお、カトリックでは「御ミサ料」と書くという情報も散見されますが、ミサは本来無報酬であるため御ミサ料という書き方は誤用です。 香典袋・不祝儀袋の書き方 用途の記入 使うものは筆または筆ペンで、薄墨のものを使います。 不祝儀袋の水引きから上の場所に「御霊前」などの表書きを書き、水引きの下に自分の名前をフルネームで書きます。 代理のとき 妻が夫の代理で弔問しているときは夫の名前の左下に「内」と小さく書き添えます。 会社の上司の代理で出す時は会社名と上司のフルネームの左下に「代」と小さく書きます。 会社を代表して会葬するときは、会社名と代表者の氏名を書きます。 連名にするとき 連名は可能ですが多くても3名までで、それ以上の場合は一人のフルネームを書いて、その左に「外一同」という風に書きます。 そして中袋に全員の名前、住所と個別の金額を記した明細を入れておくようにします。 香典のお返しを辞退するときはその旨も記しておきます。 中袋の書き方 中袋は、表袋とは別に管理するので、中袋にも住所・氏名・金額を楷書で書きます。 裏側に住所と氏名を書きます。 金額は漢数字で書きます。 漢数字でも壱 一 、弐 二 、参 三 、阡 千 、萬 万 にはカッコ内の漢数字を使わないように注意です。 香典のお札と入れ方 新札は使わない 新札は死を予想して準備していたようで不適切とされています。 どうしても新札しか用意できない場合は新札に折り目をつけて入れると良いです。 また、過度に古すぎるお札を入れるのもNGですので、やはり新札に折り目をつけるのが無難かもしれません。 中袋へのお札の入れ方 お札は表 肖像画がある方 を中袋の下 名前・住所を記載した方 に向けるように入れます。 二枚以上のお札を入れる時は、お金の向きを揃えて入れるようにしましょう。 中袋を外包みで包む 中袋にお金を入れたら、外包みで包みます。 外包みを開き、外包みの中央に中袋の表側が下になるように置きます。 外包みの左、右、下、上の順で包みます。 水引きの中に入れれば完成です。 ここで重要なことは上側を下側に被せるところです。 結婚式など慶事では幸せを受け止められるように下側を上側に被せますが、弔事では逆で不幸が過ぎ去ってくれるようにという意味が込められています。 動画で見てみる 香典の渡し方 香典を渡すタイミング 香典を渡すタイミングは通夜だけの出席はもちろん、通夜・告別式に出席する場合も通夜に出すことが多いようです。 葬儀・告別式にのみ出る場合は出席したときに持参します。 香典は何度も渡すことは「不幸が重なる」ことを連想させるので、 自分が弔問するタイミングで1回でお渡しするようにします。 ただし、通夜前に取り急ぎ弔問する時は香典は渡す必要はありません。 また、通夜・葬儀・告別式に参加できそうになく、代理も立てられない時は香典を郵送で送りましょう。 香典の渡し方 受付がある場合は記帳を済ませ、ふくさから香典袋を取り出し、お悔やみの言葉を添えて両手で差し出します。 当然ですが、名前は係の人から読めるような向きで差し出します。 渡す際には「このたびはご愁傷さまでございます。 ご霊前前にお供えください」と一言添えて一礼して渡すようにします。 香典を渡す際は、ふくさの上に不祝儀袋を乗せて差し出します。 受付がない場合は、拝礼の時に御霊前に供えるか、遺族に手渡します。 御霊前に供える時は、表書きを自分が読める方向にして供えます。 動画で香典の渡し方を見る 口頭で香典返し辞退はダメ?親しい間柄などの場合は、つい口頭で「香典返しはいらないからね」などと相手を気遣って言ってしまいがちですが、遺族にとっては後から言ったか言わなかったかが確認できず、社交辞令なのか本当に理由があって辞退しているのかも分からない場合もあるので、遺族を混乱させないためにも、辞退をする場合は文面で伝えるようにしましょう。 口頭で伝える場合は香典袋にも辞退の旨を明記した上で伝えると丁寧です。 受け取った人は香典返しへのお礼は必要? お礼を繰り返すのは縁起が悪い 返礼品を受け取ったら、品物をいただいたお礼をしなければ、と思いがちですが、香典返し自体が香典へのお礼ですので、 香典返しへのお礼はお礼を繰り返すことになります。 葬儀において、「不幸を繰り返さない」という意味を込めて文言や行為などの繰り返しを気をつけるのがマナーですので、 香典返しへのお礼は避けるべきでしょう。 受け取った報告は必要か 喪主にとって届いたかどうかが不安なので、香典返しを受け取ったことを報告したほうがよいという意見もありますが、宅配便などでは不在や住所が間違っていた場合は送り主のところに返送されるので、喪主にとっては基本的に香典返しが届いた報告は不要です。 親しい間柄であれば、電話で受け取ったことを報告してもよいでしょう。 この記事も読むといいよ!.
次の法事・法要 作成日:2019年04月11日 更新日:2020年01月24日 法事で用意する「香典」「ご仏前」「ご霊前」とは?金額の相場はいくらか• この記事は小さなお葬式が書いています 仏教において、亡くなった方の冥福のために忌日に行う儀式を法事と呼びます。 年を重ねるごとに参加する機会が多くなる法事。 その法事に参加する際用意する香典袋の表書きの上書きの種類には、「香典」「ご仏前」「ご霊前」があります。 これらそれぞれの意味や違いを理解し、適切な金額を入れ、マナーを守りお供えすることが大切です。 そこでこの記事では、法事で用意する香典袋の上書きの「香典」「ご仏前」「ご霊前」の意味や適切な金額とそのマナーについてご紹介します。 【もくじ】 ・ ・ ・ ・ ・ 法事でお供えする金額の相場 法事に参加するにあたり、香典袋を準備する必要があります。 その際にお供えする香典の金額はいくら用意すればよいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。 香典に入れる金額は、故人との付き合いの深さや関係性によって変わってきます。 このことも、香典に入れる金額を決める際に悩む原因の1つとなっています。 お供えする金額で気を付けなければならないことは、 香典の金額が少なかったことに後から気が付いたとしても、追加で香典を包むことができないということです。 香典を追加するという行為は、不幸が重なると考えられるためマナー違反とされています。 このようなマナー違反をせずにすむように、お供えする香典の金額の相場を確認しておきましょう。 上司 同僚 友人 親戚 ・ 5,000~1万円 5,000~1万円 1万~3万円 3万~5万円 四十九日 3,000~5,000円 3,000~5,000円 3,000~1万円 5,000~1万円 3,000~5,000円 3,000~5,000円 3,000~1万円 5,000~1万円 ・ 3,000~5,000円 3,000~5,000円 3,000~1万円 5,000~1万円 上記の表は、故人との関係性とどの法事に参加するかの相場です。 これらの香典の金額の相場はあくまでも目安です。 実際は自分と故人との関係性を考慮した上で、香典の金額を決めましょう。 一緒に法事へ行かれる方が同じ立場の方であれば、その方と相談して香典の金額を決めるのも1つの方法です。 「香典」「ご仏前」「ご霊前」の意味・違い 法事に参加するにあたり、どの上書きの香典袋を準備するべきなのかを悩む方が多いようです。 「香典」「ご仏前」「ご霊前」という上書きにはそれぞれ異なる意味があり、使用するタイミングも違います。 その上、宗教や宗派によっても使用する上書きが異なるため、ややこしく感じてしまいます。 「香典」「ご仏前」「ご霊前」の書かれた香典袋を準備する際には、前提として 故人の宗教や宗派を確認しておく必要があることもポイントです。 「香典」とは 「香典」の「香」の字は線香を、「典」の字はお供え物を意味しており、「香典」には故人に対して供養の気持ちを込めたお焼香の線香の代わりに供えるという意味があるとされています。 香典袋の表に書く上書きは、宗教や宗派によって使用できる上書きが異なります。 突然の訃報を受けた際に、事前に故人の宗教や宗派が確認できれば良いのですが、必ずしも確認できるとは言えません。 事前に宗教や宗派がわからない場合には、 「香典」という上書きを使用することが無難と言えます。 これは、「香典」は「ご霊前」と「ご仏前」の両方の意味も含むお供え全般のことを表すためです。 「香典」は仏教においては使いやすい上書きですが、 キリスト教ではお香を焚かないため、「香典」は使えないということも覚えておきましょう。 「ご仏前」とは まず知っておかなければならないことは、「ご仏前」という上書きは 仏教でのみ使用されるものだということです。 「ご仏前」の「仏」の字を「佛」と書く場合があることも知っておきましょう。 「ご仏前」という上書きを香典袋に使用するタイミングは、通夜以降に香典袋を持参する時となります。 その理由は、「ご仏前」という言葉は故人の冥福を祈り喪に服す期間を終えた忌明け、つまり故人の霊が仏になる準備を終えた 四十九日以降に使用する言葉だからです。 そのため、 四十九日以降の香典袋の上書きには「ご霊前」ではなく「ご仏前」と書きましょう。 また、通夜や告別式から香典袋の表書きに「ご仏前」を使用できるのは、仏教の中でも浄土真宗などの真宗の方の法事の場合のみです。 浄土真宗などの真宗では、故人は亡くなったその時から「霊」ではなく「仏」になると考えられているからです。 キリスト教では、「仏」にはならないため、「ご仏前」は使用できません。 「ご霊前」とは 「ご霊前」を香典袋の上書きにすると、通夜、葬儀、告別式、初七日とほとんどの法事で使用できるため、とても使い勝手の良い上書きと言えます。 しかし、1つ注意が必要なことがあります。 それは、 浄土真宗などの真宗とキリスト教(プロテスタント)の場合は「ご霊前」を使用できないということです。 「ご霊前」が使用できない理由は、真宗では通夜や告別式から「ご仏前」を使用することと同じ理由で、故人は亡くなったその時から「霊」ではなく「仏」になると考えられているからです。 キリスト教(プロテスタント)で「ご霊前」が使用できない理由は、故人は息を引き取った時に天に召されると考えられているため、「お花料」という上書きを使用するからです。 法事でお供えする香典袋の選び方 法事でお供えする香典袋を準備する際には、表書き、のし、水引に注意をして選ぶ必要があります。 四十九日以降の法事は事前に準備ができますが、通夜や葬儀は突然知らされるため、事前の準備が難しいものです。 そのため、どのような宗教や宗派でも対応できるように、予想できる範囲で香典袋を備えておきましょう。 表書き 普段、筆や筆ペンに慣れている方は、表書きが何も書かれていない無地の香典袋を購入しておけば、宗教や宗派、法事のタイミングに合わせて自筆で香典袋を準備することができます。 しかし、筆や筆ペンに不慣れな方のなかには、少しでも自筆する箇所を減らしたいと思う方もいるのではないでしょうか。 その場合は、香典袋の表書きに上書き部分がすでに印刷されている状態で販売されているものもありますので、それを購入することをオススメします。 印刷されている上書きは「香典」「ご仏前」「ご霊前」が多く、中には「香典」「ご仏前」「ご霊前」以外にも数種類の上書きが短冊に印刷され数枚ずつ入っているものもあります。 元々印刷されているものや短冊が入っているものを購入すれば、表書きの上書き部分は自筆せずに香典袋を準備できます。 のし 昔、のしはめでたい贈り物に酒肴を添えていたことの名残で、祝儀袋ののしは、のしあわびが簡略化されたものです。 そのため、 不祝儀である法事用の香典袋にはのしは付いていません。 のしとは、祝儀袋で言うと表の右上部分に付けられた飾りのことです。 水引 結婚式などのお祝い事で使用される祝儀袋と法事でお供えする香典袋との大きな違いは水引の色です。 水引とは袋に結ばれた紐のことを言います。 お祝い事で使用される祝儀袋の水引の色は紅白または金銀ですが、法事でお供えする香典袋に使用されている水引の色は白一色や黒白、または銀一色です。 祝儀袋と香典袋の違いは水引の色の違いで見分けが付きやすくなっています。 水引における注意点は、結びきりまたはあわび結びの水引が付いている香典袋を選ぶということです。 不幸が二度と起こらないようにという意味から、結びきりやあわび結びの水引が使われています。 法事でお供えする香典袋の書き方 香典袋で書く必要がある部分は、表書きとお金を入れる中袋になります。 法事でお供えする香典袋の書き方について確認しておきましょう。 自分の名前 香典袋の表書きには上書きはもちろんのこと、それに加えて自分の名前を書く必要があります。 自分の名前を書く場合は、水引の結び目の中央部分よりも下に書きます。 名前は、上書きよりもやや小さく書きましょう。 夫婦で香典をお供えする場合は、夫の名前だけを書く場合がほとんどです。 しかし、夫婦ともに故人と特に親しかった場合は、夫の名前だけでなく妻の名前も一緒に書きましょう。 その際には、中央に夫の氏名を書いた後、妻は名前のみを夫の氏名の左側に書きます。 夫の代わりに妻が香典をお供えする場合は、夫の名前を真ん中に書いた左横に小さく「内」と書きます。 自分よりも身分が上の方と連名で香典をお供えする場合は、その方の名前を自分の名前の右側に書きます。 会社の同僚など4人以上の複数人で香典をお供えする場合は、全員分の名前を連ねて書くのではなく、「〇〇一同」と書きます。 「〇〇一同」と表に書いた場合は、便箋などの別の紙に全員分の氏名と住所を記入して、お金と一緒に中袋に入れておきましょう。 会社名で香典をお供えする場合は、代表者名を中央に書きその左下に「外一同」と書きます。 そして、代表者名の右側に会社名を書き添えておきます。 数字 香典袋に付いている中袋の裏側に、金額、住所、氏名を必ず書くようにします。 金額を書く場合は、数字ではなく漢数字で書きます。 例えば「 金壱萬円」や「 金伍阡円」のように書きましょう。 「 一」を「 壱」と書くのは、書き換えができないようにするためです。 香典袋によっては、中袋に金額や住所を書く欄が設けられている場合もあります。 その場合は、その欄を利用して書きましょう。 地域によっては、中袋があることで不幸が重なることを連想されるからと、中袋が無いところもあります。 その場合は、香典袋の裏面の左下に住所と金額を書いておきます。 香典袋は黒い墨を使って書こう 香典袋の表書きを書く際には黒い墨を使って書きます。 黒い墨の中でも、 薄墨を使います。 ボールペンや万年筆は避けるようにしましょう。 まとめ 香典袋を準備するにあたり、慌てることの無いように「香典」「ご仏前」「ご霊前」のそれぞれの意味と用途を正しく理解しておきましょう。 それぞれの意味と用途を正しく理解しておくことは、マナーを守ることにつながります。 香典の種類を理解し、適切な金額とマナーを守った香典を用意し、故人を偲ぶ気持ちを添えてお供えしましょう。 法要に関するお問い合わせは「小さなお葬式」へ 法要に関するご準備は事前に行うことが大切です。 いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は、「小さなお葬式」へお問い合わせください。 24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。
次の(1)香典とは ・香典とは故人に対する供養の気持ちを表わし、故人の冥福を祈り供養をするために捧げるものです。 本来は花や線香なども供物として備えられますが、現代では香典という名称を使う場合には主として現金をさします。 香典の他に、香料とも言われます。 (2)通夜・葬儀の香典 香典を持参する時期 ・香典は通夜または葬儀のいずれかに持参します。 ・通夜と葬儀の両方に出席する場合には、香典はどちらの時に出しても構わないのですが、もし通夜の時に受付で香典を渡した場合には、葬儀の際は記帳だけとなります。 また、通夜に急いで駆けつけたというような場合には香典を持参しないで受付では記帳だけをし、葬儀の時に改めて香典を持参します。 ・通夜・葬儀のときと、法要とではのし袋の表書きが異なりますので注意してください。 のし袋の表書きの書き方については、このすぐ下の次項2で述べます。 (3)法事・法要の香典 香典を持参する時期 ・初七日をはじめとし、四十九日までの間、法要は七日ごとにあります。 また、その後も、百箇日、一周忌、三回忌…と続きます。 香典を持参するのは、主な法要のみで、他は遺族による焼香やお供えが行われます。 A.仏教の場合の香典の書き方 (1)通夜・葬儀の香典袋の書き方と見本 香典の書き方と のし袋の種類 通夜・葬儀 の香典 [表書き] ・仏教の場合の熨斗の表書きは「御霊前」「御香料」などです。 表書きが印刷されているものを使っても失礼にはあたりません。 中でも最も一般的なのは「御霊前」で、この表書きは通夜・葬儀だけでなく四十九日(忌明け)より前の法要でも用いられます。 [のし袋の選び方と水引き] ・黒白または双銀の水引き ・結び切りまたはあわじ結び(あわび結びとは、左の見本画像のように、結び切りよりも結び目が豪華でアワビのような形になったもの。 あわび結びとも言います) ・蓮(はす)の花の絵がついているものは、仏教専用です。 [墨] ・薄墨を用います。 薄墨は悲しみの涙で文字が滲んでいるという気持ちを表わすとされています。 [名前] ・会葬者の氏名をフルネームで書きます。 ・社員本人、社員の家族、あるいは取引先の社員にご不幸があった場合、会社として香典を出すことがあります。 会社の名前で香典を出す場合の書き方例はこちら[] 香典袋に関するその他の情報 ・のし袋を選ぶ時には、中に入れる金額にふさわしい袋を選ぶようにします。 香典を数千円しか入れないのに、袋ばかりが立派では受け取り手も違和感がありますし、逆に高額の香典を包む時には、袋もそれなりに立派なものにします。 ・会社の社葬などの規模の大きな葬儀の場合、葬儀の会計係等についても会社から手伝いの人が出て、香典袋から中身を出して金額をチェックしたりすることがあります。 市販ののし袋のなかには、表書きの文字の部分が短冊風の紙になっているものもありますが、香典確認作業の中で贈り主がわからなくなることのないよう、短冊のような紙札はのし袋に糊貼しておくと安心です。 こうした短冊のタイプの紙札を使っても失礼にはあたりませんが、下段の参列者の氏名は忘れずに書くようにします。 ・仏教の場合、通夜、葬儀、初七日は「御霊前」(墨は薄墨)、四十九日以降の法事・法要は「御仏前」です。 ・中央に会葬者の氏名をフルネームで書きます。 ・夫の出張中に妻が代理で会葬する場合には、夫の氏名の左下に小さく「内」と書きます。 受付の会葬者名簿にも同じように夫の氏名の左下に小さく「内」と書きます。 二名の時は中央に二人の氏名を書きます。 三名の場合は中心に一名の氏名を書き、その左右両側に一名ずつ書きます。 人数が4名以上になる場合には代表者名を中央に書き「他5名」などと左下に書き添えても良いでしょう。 職場などで連名で香典を出す場合は、社名を一番右に書いたあと、役職が上の人が一番右になります。 会社で香典を出す場合には、社名ではなく代表者の氏名を書きます。 この見本画像のように、中央に社長の氏名が来るように、その右側に書く会社名の配置を決めます。 ・会社などにおいて部下が代理で会葬する場合には、上司の氏名の左下に小さく「代」と書きます。 受付の会葬者名簿にも同じように上司の氏名の左下に小さく「代」と書きます。 ・上司の代理で会葬する場合、上司の名刺を預かって行きます。 受付では上司の名刺の右上に「弔」と書き、縦書きの名刺の場合は左端、横書きの場合は下端に「上司の代わりに会葬させて頂きます。 佐藤一夫」と会葬した人の氏名を書いて受付に渡します。 中央にグループ名が来るように右側に書く社名の配置を考えて書きます。 中に紙を入れ、香典を出した人の氏名と金額、住所、連絡先を書き添えると遺族の側でもお礼状やお返しの手配の際に困りません。 同僚たちで香典をまとめる場合、トータルの金額は端数がないようにします。 また、4、9などの数字は死、苦を連想させるため好ましくありません。 C.キリスト教の場合の香典の書き方 通夜・葬儀の香典袋の書き方と見本 香典の書き方 のし袋の種類 通夜・葬儀 の香典 [表書き] ・キリスト教の場合の熨斗の表書きは 「御花料」(プロテスタント) 「 御ミサ料」(カトリック)などです。 「御霊前」という表書きは宗教を問わずに使えるとされていますが、蓮の絵が付いているものだけは、仏教専用の熨斗袋なので、キリスト教式の葬儀には用いないように注意してください。 [のし袋の選び方と水引き] ・十字架の絵が付いたものまたはまたは白い封筒もしくは不祝儀用の熨斗袋。 ・もし水引きのあるものを使う場合には黒白または双銀の水引き ・結び切りまたはあわじ結び(あわび結びとも言います) ・蓮(はす)の花の絵がついているものは、仏教専用ですので使えません。 [墨] ・薄墨を用います。 悲しみの涙で文字が滲んでいるという気持ちを表わすとされています。 [名前] ・会葬者の氏名をフルネームで書きます。 会社の名前で香典を出す場合の書き方例はこちら[] D.神道(神式)の場合の香典の書き方 (1)通夜・葬儀の香典袋の書き方と見本 香典の書き方と のし袋の種類 通夜・葬儀 の香典 [表書き] ・神式(神道)の場合の熨斗の表書きは 「御玉串料」「御榊料」「御神饌料」などです。 「御霊前」という表書きは宗教を問わずに使えるとされていますが、蓮の絵が付いているものだけは、仏教専用の熨斗袋なので、神式の葬儀には用いないように注意してください。 [のし袋の選び方と水引き] ・不祝儀用の熨斗袋。 ・もし水引きのあるものを使う場合には黒白または双銀の水引き ・結び切りまたはあわじ結び(あわび結びとも言います) ・蓮(はす)の花の絵がついているものは、仏教専用ですので使えません。 [墨] ・薄墨を用います。 薄墨は悲しみの涙で文字が滲んでいるという気持ちを表わすとされています。 [名前] ・会葬者の氏名をフルネームで書きます。 会社の名前で香典を出す場合の書き方例はこちら[] 直接手渡しでお届け 送料無料 当日配達も可能 香典の中袋・中包みの書き方 筆記用具 ・筆を使うのが正式な作法ですが、筆ペンや、ペンでも良いでしょう。 黒インクのものを用います。 薄墨でなく黒で書きます。 中に入れる金額 ・死や苦を連想させる数字として(四、九)がつく金額は避けるのが一般的です。 もし少額ずつにしたい場合は連名で香典を出すなどして、 3千円、5千円、1万円、2万円、3万円、5万円、10万円、20万円、30万円など、キリの良い金額にします。 ・香典の金額の相場については、このページの別項「」にて 香典の金額の書き方 数字 香典に書く時の漢字 1 壱 2 弐 3 参 5 伍 7 七(ごくまれに漆) 8 八 10 拾 100 百 1000 仟または阡 10000 萬 その他 円を圓と書くことも 香典の中包み(または中袋)に金額にを書く場合、難しい漢字を使うのが慣例です。 「一」「二」などの文字は後で線を書き加えるだけで簡単に数字の改ざんができてしまうため、数字の改ざんができないようにという考え方からきています。 なお、最近では金額を書く欄が横書き用で、アラビア数字で書く場合もあるようです。 (例:金30,000円也) 中袋の書き方 ・香典の中袋の書き方です。 下記のサンプル画像をご覧ください。 ・金額については、中袋(中包み)の表面に書くという説と、裏面に書くという説があります。 ・市販の熨斗袋の中には、金額を記入する欄が決まっているものがあります。 ・会葬者が多い場合には、香典袋から中袋を出して別々にした場合の為に、中袋にも住所氏名を書くと丁寧です。 ・香典の金額の相場については、このページの別項「」にて 香典(お金の入れ方) 項目 説明 1. ) お札の向きをどうするのかについて気にしないという場合でも、二枚以上のお札を入れる時には、お金の 向きを揃えて入れるようにしてください。 新札は用いない 新札を用いると、まるでご不幸を見越して用意していたようだということから、新札は用いない方が良いとされています(地域によってマナーが異なりますがやはり新札は用いない方が無難です。 どうしても新札しか手持ちがない場合には、一旦二つに折ってから袋に入れてください)。 逆に、汚れたお札、破れたお札、シワだらけのお札も失礼にあたりますので注意して下さい。 お金を中袋に入れたら、外包みで包む 中袋に現金を入れたら、外包みで包みます。 手順は下記のとおりです。 (1)外包みを開きます。 内面が表にでている状態で、中央に中包みを置きます。 このとき、背面が表にでている状態にします。 (2)左、右の順で外包みをかぶせ、下、上の順で包み終えます。 最終的には上側が、右の画像のように被いかぶさっている形となります。 水引きの中に元通りになるように入れて完成です。 通夜・葬儀の香典の金額の相場 あなたとの関係 亡くなった人 贈り手のあなたの年代とお香典相場 20代 30代 40代〜 勤務先の上司 本人 5,000〜10,000 5,000〜10,000 10,000〜 その家族 3,000〜5,000 3,000〜10,000 5,000〜10,000 勤務先の社員や同僚 本人 5,000 5,000〜10,000 10,000〜 その家族 3,000〜5,000 3,000〜10,000 3,000〜10,000 親しい友人 本人 5,000〜10,000 10,000〜30,000 10,000〜30,000 その家族 3,000〜5,000 3,000〜10,000 3,000〜10,000 祖父母 10,000 10,000〜30,000 30,000〜50,000 両親 30,000〜100,000 50,000〜100,000 50,000〜100,000 兄弟・姉妹 30,000〜50,000 50,000 50,000 おじ・おば 10,000 10,000〜20,000 10,000〜30,000 子供のお稽古ごとの先生や塾の講師 本人 0〜5,000 0〜5,000 0〜5,000 その家族 0〜5,000 0〜5,000 0〜5,000 知人 3,000〜5,000 3,000〜10,000 5,000〜10,000 仲人 10,000 10,000 10,000〜 隣近所 3,000〜5,000 3,000〜10,000 3,000〜10,000 会社との関係 亡くなった人 会社として出すお香典の相場 【その他】 取引先に対して会社として香典を出す場合 取引先の社長 30,000〜100,000 取引先との関係によって、金額はもっと多くなることもあります。 また、取引金額に応じて、規定を決めている会社もあります。 取引先の社員 5,000〜30,000 ・同僚たちで香典をまとめる場合、トータルの金額は端数がないようにします。 また、4、9などの数字は死、苦を連想させるため好ましくありません。 ) ・マンションなどの集合住宅や社宅などでは、自治会などによって金額の取り決めがあることも。 できるだけ早く年配の人に相談してみましょう。 ・地方によっては隣近所とのおつき合いが希薄になっており、「全く近所づきあいがない」ということもあります。 自分だけが香典を出す・或いは自分だけが香典を出さないというのもおつきあい上バランスを欠くものです。 周りの人と相談して決めても良いでしょう。 ・夫婦で会葬する場合、特にご夫婦で葬儀のあとの精進おとしにも出席する場合には、個人での金額よりも多めの金額を包むようにします。 ふくさがない場合は黒・白・グレーなどの地味な色のハンカチで代用してください。 ポケットタイプや、袋状の袱紗も市販されています(四角い形状ではなく、長財布みたいな形になっており、香典を包む手間が要らないものです)。 簡易版とも言えますが薄手のものを選ぶとバッグにも収まりやすく、男性の上着の内ポケットなどにも入れやすいようです。 ふくさによっては、留め具がついたものがありますが、留め具は左側にくるようにします。 2)右、下、上、左の順にたたみます。 3)受付では、ふくさから香典を出し、のし袋の向きを変えて、相手から文字が読める向きにしてお渡しします。 [会葬者が述べる挨拶の例] ・このたびは御愁傷様でございます。 ・このたびは突然のことで驚いています。 どうかあまりお力を落とさないように。 ・このたびはご愁傷様でございます。 お世話になった故人にお別れを申し上げたくて参りました。 相手の気持ちを考えて挨拶にも心配りを忘れずに。 受付係の指示に従って記帳をする ・受付係がお礼の言葉を述べた後、こちらに記帳をお願いしますと指示をしてくれますので、指示に従って記帳をします。 ゆっくりでも構いませんので、丁寧に住所、氏名(フルネーム)を書きます。 受付では上司の名刺の右上に「弔」と書き、縦書きの名刺の場合は左端、横書きの場合は下端に「上司の代わりに会葬させて頂きます。 佐藤一夫」と会葬した人の氏名を書いて受付に渡します。 記帳の際は、上司の氏名を書き、左下に「代」と書きます。 連名で出す場合名前の書き方や注意点は、こちらへ[] 3. 香典を渡す ・記帳を済ませてから、香典を渡します。 ・香典をふくさから取り出し、受付係の人から見て名前が読めるように向きを変え、両手で香典を持ちます。 「どうぞご霊前にお供え下さい」などと一言添え、一礼しながら手渡します。 受付係はお礼を述べて香典を受け取ります。 一礼をし、案内に従って会場または控え室へ ・受付係から、「こちらへお進み下さい」「あちらの入り口からお入り下さい」などの指示がありますので、案内に従って進みます。 受付を去る時には必ず一礼をしてください。 その他の情報 ・ふくさがない場合には、ハンカチなどで代用します。 ハンカチは派手なものや柄物はさけ、黒、白の無地または地味なものを使います。 ・ 会場によっては、受付の順番が上記とは異なる場合もあります。 困った時には受け付け係の指示に従うのが一番ですが、前の人の様子を良く観察しておくのも大切です。 [順番が異なる場合の例] 1. 受付で挨拶をする。 香典を渡す 3. 記帳をする 4. 一礼をし、受付を終える.
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