光洋サーモシステム株式会社
工場現場改善基本ステップ 工場現場改善基本ステップ （参照文献 トータル工場改善実務マニュアル（ＴＫＫ）：木村博光氏 外） 現場改善の基本ステップ ・現場改善が上手く行かない、コストダウンが目論見通りに行かない等、色々云われている。 しかし、どうしたら解決出来るかが分からないと云う事もまた現実である。 現場改善の為には、基本的な改善ステップが有り、このステップを、地道に確実に実行する事で、 改善に向けて現場が蘇生されて行くと考える（ＴＫＫの概要）。 １．ステップ１：根っこの改善 ・自分自身の為の改善活動で有る事を納得させる。 ・３Ｓ（整理、整頓、清掃）は全員参加の自主保全の第１歩で、異常を異常として感知する能力を磨く。 ・機械、設備の不具合、微欠陥を排除しチョコ停（設備の一時的な停止）、品質低下を防止し、本来あるべき性能を発揮させる事が重要。 ・異常発生を人間が目で見て検知し易い状態を維持する事。 ・探し易く、取り出し易く、収納し易い仕組みを作る事。 ・高度な改善の実施が出来る様な基盤を作る事。 ・保全の対象は、機械、設備、職場環境、倉庫、帳簿、規定、標準等常に正常な状態にして置く事。 ・自分たちの職場、機械、設備は自分達で守る。 ・バキュウム管理をする。 （当日の計画と実績を目視出来る様にする。 原材料、仕掛品、治工具、書類を作業現場に近い定位置に置く。 自主保全のスタート。 ・３ポイ（ポイ捨て、ポイ置き、ポイ開け）無し、汚れの発生源を絶つ。 ・問題を藪の中に入れない、原因究明、再発防止を図る。 ３Ｓの崩れを防ぐ。 設備異常が遠くでも分かる仕組み作りと即対応の体制作り。 ・作業の目的、設備ロス、手直しロス、運搬ロス等の除去。 ２．ステップ２：作業改善 ・トップダウンから自主運営へ。 トップダウンから自主運営へ。 ・リーダー養成（叱り片、報告のさせ方、誉め方、命令、権限委譲）。 設備の磨耗管理。 ・チョコ停データの採取と根本原因の検討。 日常点検表の整備と対策表作成。 ・個人ノウハウの活用、生産技術、多能工化の体制作り。 ・内段取りの外段取り化（カセット化、数値化、補助装置、段取りマン）。 シングル段取り（１０分未満）。 ・治工具を作業者が大事にする、治工具の工夫、改善提案、治工具の標準化。 作業者が作業実態を考慮して改善案を提案、これを組織化し新設備導入時に盛込む。 ・監視作業の分析、自働化、異常のアラーム機構の設置（自働停止装置）。 ・権限、責任の明確化で行動基準が見え始め、評価基準も明確化する。 ・工場全体の目標、部門の目標、個人の目標の一気通貫した連動。 全体最適化、差異分析と対策検討。 個人攻撃禁止。 ・業務プロセス改善活動。 顧客満足実現が各部門の仕事。 ・指示を受けたら途中経過を報告する。 情報の共有化で即時対応の体制作り。 コンピュータ導入。 情報活用法の検討。 ・工場全体の動きの理解して、そこから新しい業務プロセスを構築する。 ・コンピュータ活用。 ・工場全体でベクトルを合わせる。 ４．ステップ４：好調保全 ・３Ｍ（ムリ、ムダ、ムラ）に起因する生産プロセスロス、メンテナンスロスを限りなくゼロにする為に全員参加の生産保全。 自分の為に、現在位置と目標位置を共有し、組織的意思決定ルールの明確化。 ・不要工具を職場間フリーマーケットに出す。 再生可能品の活用（肉盛、接合等で再生）。 ・専門保全マン育成、保全の内製化。 清掃、点検、給油マニュアルの整備。 不具合場所のマーキング。 ・作業員の能力向上、教育。 不良率、バラツキ実態の把握と対策、目標値の設定。 ・再現実験、再発防止、類似設備への反映。 工具の保管法の工夫（錆び、腐食、紛失防止） ・工具寿命の延長（共振点）、切りくずの観察。 モーターの負荷（電流値）。 ・高価な工具、寿命の短い工具の加工条件の見直し。 ・保全メーカーのノウハウの吸収。 ５．ステップ５：品質保証 ・ＩＳＯ，ＱＣ等全ての施策が並列でなく品質保証と云う観点でベクトルが同じ方向で融合させる事。 ・再発防止策の検討（小集団活動）。 ・作業忘れ、ワークの逆セット、起動ボタン、閉め忘れ等で自働停止する。 ・営業、資材購買、生産技術、製造の参加による作り易い設計の事前確認。 ・生産技術と生産現場の協働。 新規製造技術の修得。 ・本質安全とポカよけを組込んだ製品作り、安全装置の組入れ。 納入先リスト整備。 ・直ぐにこれらのデータが取り出せる体制作り。 ・ＩＳＯ９０００導入の為に全従業員の責任と権限を明確にする。 特急作業の対応には関連各所との連携が重要。 生産管理パッケージの活用 ・工程間の同期化と在庫ミニマム化。 ・ＰＯＰ（Ｐｏｉｎｔ ｏｆ Ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ）導入。 生産実績データをリアルタイムに把握し生産計画にフィードバックする。 受注情報、計画情報、実績情報。 ・情報ルテラシー（情報活用能力）の向上と問題点を目で見る管理で迅速に対応。 多種少量生産ではグルーピング（ＧＴ）でロット化する。 ・生産計画期間の短縮が可能で在庫減少に貢献。 待ちロス、不要品生産の実態調査、 生産計画の短サイクル化。 ・Ｕ字ライン、一人生産方式の導入。 自工場の発注方法、外注先の支援、指導の改善。 ・外注先との同期化。 ＥＤＩ導入。 注文変更の制限。 ７．ステップ７：在庫圧縮 ・ＪＩＴ納入（Ｊｕｓｔ Ｉｎ Ｔｉｍｅ）への対応で発注先で在庫が増加。 ・在庫は悪との観念を捨て、必要在庫はしっかり持つ。 ・中間品をしっかり保持し、工程間在庫は圧縮する。 ・重要部品は単品管理を実施し、それ以外はＡＢＣ管理を行う。 必要在庫は保持するが統制は必要。 ・棚札作成、在庫台帳、管理責任者の明確化。 在庫滞留日数目標の管理。 ・ＡＢＣ区分での保管法、保管場所の検討。 ・発注ルールの定期的見直しのルール化。 ・先行手配品、調達リードタイムの基準作り、基準の見直しのルール化と在庫責任の明確化。 ・廃棄、リサイクル、リユースのルール化、リードタイム短縮の目標設定。 （意図した在庫は善、意図しない在庫は悪） ・中間品の選定と数量決定（短納期対応）。 作りだめの排除。 ・モデル工程で削減実施し、適正ロットサイズの見直し、レイアウトの見直し検討。 ・運搬活性分析、運搬手段の自働化、工場レイアウト改善。 ８．ステップ８：コスト半減 ・ステップ１から７を実行する事で、自ずと達成される。 ・一律１５％削減達成等の目標の積み重ねでは、人間の心を荒廃させる。 ・ステップ１から７までの成果を踏まえた中で製品設計に踏み込む。 出図の度に説明会があり、製造上の問題点、注意点に対し部分設計変更が行われる体制。 ・作り易い設計の講座等、設計者の教育体制。 プロジェクトチームと対象選定を全部門での一体的に活動。 ・機能は何か、コストは、代替案とそのコストは、外の代替案は実施可能か。 ・製造実績データの収集、見積への反映。 目標原価設定と差異分析で改善。 量では無く品質が良く安いものを標準品とする。 ・新規部品承認制度、原材料選択でのＧＴ（ＧｒｏｕｐＴｅｃｈｎｏｌｏｇｙ）活用。 ・構造面、機能面で部品統合、シリーズ化（標準数）、市販品での調達検討。 ・機能面で設備の集約、手組立ラインと補助ラインの検討。 工程間の距離短く、インターフェイスのムダ削除。 ・設備の稼働時間と問題点把握。 スモール、シンプル、スリムな設備へ更新。 ・情報の一元管理、迅速な意思決定。 ＩＴ、ＣＡＤ、ＬＡＮ等。 ・自分自身の器工場、先ず自分ありき。 ・素直、且つ謙虚な姿勢で実行する。 ・実践し様とする事柄を先ず肯定する。 ・先ず、「自分自身の為に、貴方自身の為に」が基本理念。 直感は最高の叡智、利害、打算、愛憎、妬み、嫉み、怒りは直感を鈍らせる。 本来の自分を探し、自分と仲直りする。 ・自分が癒され、周りも癒される。 ツイている人、モノ、事柄と付き合おう。 ・もらえるものは遠慮せず喜んで、感謝してもらおう。 感謝は全てを活かす。
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