電子レンジなどの家電や便利調味料のおかげで、料理が手軽にできるようになってきていますね。 だわわは「肉じゃが 簡単」「生姜焼き 時短」などでレシピを探し、手間がかからない料理ばかり作る毎日です。 だって簡単レシピでも普段食べるには十分なんだもん。 一方で、普段作るのにはちょっとエネルギーがいるけど、 地元で受け継がれている郷土料理の味も失われて欲しくないなという気持ちもあります。 徳島県内であっても、地域が違えば昔から食べているものもそれぞれ。 母から子へ受け継いだ郷土料理に一番詳しいのは各地のお母さんたち。 「これなら家でもできそう」と徳島の味をお家で再現するもよし。 レシピから徳島の郷土料理に触れてみませんか。 いりめし 戦前におもてなしの料理として作っていた混ぜご飯。 一度は作り手がほとんどいませんでしたが、20年ほど前に地元の婦人会の手で復活しました。 酢がしっかりと利いているのがユニークで、炊き込みご飯と混ぜ寿司の間をとったような料理。 途中ですだちを絞るのがテッパンです。 教えてくれた人 中辺カトレア会 西村さん(左から2番目)を中心に平成10年に発足。 いりめしのほか、かゆぜんざいやすだちを使ったちらしずしなどの伝承料理をイベントや朝市で販売しています。 また村内の地域交流拠点『新家』では、水・木曜にランチの提供を行っています。 梅が入っていることで日持ちするようになり、胃がもたれにくくなるそうです。 梅は一晩かけてしっかりと塩抜きしているため、さわやかな酸味が心地よい。 具材は縁起の良いとされる「ん」で終わる野菜を多く入れることが多いです。 金時豆も別のボウルで水に一晩浸けておく。 レンコンは水と少量の酢で10分煮る。 こんにゃくは水で10分煮る。 前日に浸けておいた金時豆を水からあげて、水、砂糖、粉末だしで10分煮てやわらかくし、軽く味付けする。 水はそれぞれの具材が浸るくらいの量を入れる。 火を切ったら、一晩置いておく。 教えてくれた人 ふれあいの里さかもと 勝浦町にある農村体験型宿泊施設。 右から食堂で調理を担当する林さん、笠松さん、広野さん。 普段は同施設で宴会や法事などで懐石料理などを提供しています。 ごはんのおともにしたり、豆腐やキュウリにかけて食べます。 お弁当の隅に入っていることも。 ユズの風味が豊かで、食感はやわらか。 家庭によってかつおぶしやちりめん、一味など加えるものが異なります。 教えてくれた人 美馬市食生活改善推進協議会(ヘルスメイト) 会長・渡邊さん 市町村合併時に発足。 現在56人が所属しており、写真の渡辺さんが会長を務めています。 「私たちの健康は私たちの手で」をスローガンに、地域のイベントで郷土料理をふるまったり、小学校で食育教室を行ったりしています。 月別アーカイブ• 113• 116•
次の昭和の子どもにとって「でんぶ」は、ごはんのお供らしからぬ、ピンク色をした甘い味わいの不思議ふりかけ、あるいは雛祭のちらし寿司の具という記憶だろうか。 違和感から嫌う子もいたが、茹でた魚肉をほぐし、醤油、みりん、砂糖、塩、酒などで調味したうえ、弱火で時間をかけて炒り煮した佃煮とは思わなかった。 食紅で染めた桜でんぶがよく知られ、これは鯛や鱈でつくられている。 ほかにもいろんな種類があり、鰹節が使われていることも多く、平目、鰈(かれい)、海老などの魚介類を用いた贅沢な品もある。 漢字では「田麩」と書き、その語源は定かではない。 江戸期寛文・延宝年間1670~1674年ごろにまとめられた『古今料理集』には、「田夫は 色々をなべに入て酒をひたひたにさしてあまみの付程にとっくと煮て、其汁をよくしため〈略〉汁のなきやうに煎付て用る事也」(『日本国語大辞典』)とあり、それは現代のものと近しい。 さらに遡ると、中世の京都に、干し魚を炙ってほぐし調理された「ふくめ」という献立がある。 これが田麩の原型ではないかといわれている。 京都には「でんぶ」に関するいわれが多く、病気の夫を元気づけようと、妻が滋養のために優れた鰹節でつくったのが最初だという発祥説や、出汁を引いた後にたくさん残る出し殻を始末する(使い切る)ため、甘辛く炒り煮しておばんざいとした話などが有名である。 「でんぶ」に関する古い記述を探した際、興味深かったのは、谷崎潤一郎の1930(昭和5)年に書かれた随筆「懶惰(らんだ)の説」(篠田一士編『谷崎潤一郎随筆集』、岩波文庫1985年発行)。 でんぶが絡んでくる箇所のストーリーは、こうである。 朝からビフテキを食べつつ、盛んにスポーツをして体力を養うイギリス人の老人と、座布団の上から動かないような生活をしている京大阪の旧家のご隠居を対比し、さらにご隠居と自分の祖母の食生活を重ね合わせていく構成になっている。 そして、ご隠居の動かないながらも、粥(かゆ)、梅干、梅びしお、でんぶ、煮豆、佃煮といった食事の内容に、相応な消極的な摂生法で長寿を保っている、と続けている。 この随筆が書かれたころは、普段の生活にまで西欧文化が浸透しつつあった時期であり、日本人らしさを再考する論調は、いま読み返してみても、少しも古びていないようである。
次のタラの切り身をゆでて、火を通す。 タラ以外にも、タイやヒラメなどの白身魚でもOKです。 流水で汚れを取り除く。 きれいな桃色に仕上げるために、しっかりと血合いや汚れを取り除きましょう。 皮、骨を取り除く。 キッチンペーパーでしっかりと水気を取り除いたら、骨と皮を外して身だけにします。 身を細かくする。 フードプロセッサー、すり鉢などを使って、身を細かくします。 面倒なら手で大体ほぐして、あとはそのままでもOK。 フライパンで炒っているうちに、自然と細かくなります。 フライパンで炒る。 細かくした身、調味料、食紅をフライパンに入れて、菜箸でかき混ぜながら炒っていきます。 焦げないように弱火~中火がよいでしょう。 水分がなくなって、ふわっとなれば完成! 【味付けの目安】 切り身1切れ(約100g)に対して、砂糖と酒を各大さじ1~2、塩ひとつまみくらいです。 塩で甘さを引き締めます。 入れすぎてしまうと、きつい色になってしまうので気を付けてくださいね。
次の