凄まじい。 役者って本当に凄い。 そして三谷幸喜の脚本力はマジでバケモン。 恩義とか義理人情に弱いので、柴田勝家にどうしても感情移入しちゃう。 勿論それは三谷幸喜にまんまと乗せられてるに過ぎないんだけど、役所広司の演技力が飛び抜けすぎているからでもあると思う。 演技が上手いという次元じゃない。 全身全霊で放つその感情には、画面越しの数百年前の話とは思えない生々しい熱量があった。 柴田勝家という人物の人生をたった2時間少しで表現した。 どんな気持ちで織田信長に仕えていたか、どんな気持ちでその死を受け入れたか、羽柴秀吉に頭を下げるのがどれだけ悔しかったか、どんなふうに死んでいくのか。 嫌でも想像できてしまう。 役所広司はまじで気が狂ってる。 怖いレベル。 凄すぎた。 大泉洋も勿論素晴らしかった。 言葉の扱いの巧みさはダントツだったと思う。 一言一言から羽柴秀吉の無邪気さや純粋さ、したたかさ、そして賢さが滲み出ていたと思うし、彼が話している時は自然と彼の声に耳が向いた。 大泉洋自身がカリスマだからというのも勿論あるだろうけど、羽柴秀吉の持つ異常な人懐っこさと泥臭いあざとさを彼のカリスマ性の中で表現していたのがめちゃくちゃ良かった。 メイクも美術も良かった。 三谷幸喜作品の登場人物たちはどの作品でもかなりキツめにデフォルメされてるけど、今回のはそれが他の作品よりがっっっちりハマってて美しかった。 厚塗りのファンデ、付け鼻、わざとらしく濃い眉、薄い眉、キラキラした目。 大河とかに出てくる武将たちは、往々にしてほぼノーメイクで荒々しさを前面に出してるけど、あえて見るからに不自然な化粧をすることによって、この作品内でのリアリティが追求されてたと思う。 芝居みたいによくできた話に、芝居みたいに綺麗な城、芝居がかった動きと口調、ここまできて見た目だけがそれっぽいのは逆に不自然で、美しく調和してたほうがいいに決まってる。 ラスト、各役者たちの見せ場が続くシーンで、一番心に残ってるのは剛力彩芽の松姫。 あんなにあのメイク似合う人いる?お歯黒めっちゃ似合ってた。 兄も夫も死んで弱々しく織田家でサバイブしてる姫君のように見えて、実は織田家に謀反起こし続けてる、というか存在自体が謀反みたいなもんになってる武田家の娘。 きっと彼女はこれからも姫として、母としてあの城でサバイブし続けるけど、実は「川に行きたい」と言った瞬間に、ここから織田家滅亡までの歴史は松姫の一抜け勝ちが決まってた。 彼女がそれを自分の口で語るのは後にも先にも寧に向けたあの一回だけなんだろうな。 知らんけど 最初から最後まで無駄なシーンがひとつもなかったし、画面いっぱいに素晴らしい演技と技術が光りまくってたし、ほんとに美しい映画だった。 あと三谷幸喜作品で初めて音楽が良いと思った。 てかやっぱ全部繋がってる〜!! 三谷幸喜ファンで映画作品はほぼ観ていて 実はこれも鑑賞したことはあったが 知識不足すぎて途中で寝てしまい笑 何年か越しに日本史をめちゃくちゃ勉強して再チャレンジ 結果とっっっても面白かった キャストはいつものメンバーが多いのに 相当ハマっていてさすがとしか言えない 特に役所広司の勝家はいかつくて男臭くて 不器用で憎めない…まさに想像通り!!! 大泉洋の小賢しくて細やかなコミュニケーションも 想像通りの秀吉で本当に嬉しくなった 更科六兵衛まで出てくるサービスに大歓喜 秀吉が三法師を抱いて出てくるエピソードは 勝家はもっと露骨に嫌がると想像してたが あのなんともいえない表情が凄く良かった 数ある歴史上の出来事の中で清須会議を選ぶ 三谷幸喜らしさに今更気付きました。 そしてスタイリストは麒麟がくると 同じ黒澤和子さん。 素晴らしい衣装… 渋いのに美しい色使いの和服で感動しました。
次の9月13日(金)公開の映画『記憶にございません!』の公開を記念して、三谷幸喜監督の作品を2週にわたり放送!日本史上初めて、会議で歴史が動く!!!三谷のもとに集結した絢爛(けんらん)豪華なキャスト陣と、時代劇の枠を超えた新しい歴史エンターテインメント! 天正10年(1582年)、本能寺の変。 一代の英雄織田信長(篠井英介)が死んだ。 後を継ぐのはだれか?後見に名乗りを上げたのは、筆頭家老・柴田勝家(役所広司)と、のちの豊臣秀吉・羽柴秀吉(大泉洋)。 勝家は信長の三男でしっかり者の信孝(坂東巳之助)を、秀吉は次男で大うつけ者とうわさされる信雄(妻夫木聡)をそれぞれ信長の後継者として推す。 勝家、秀吉がともに思いを寄せる信長の妹・お市様(鈴木京香)は、秀吉への恨みから勝家に肩入れする。 一方、秀吉は、軍師・黒田官兵衛(寺島進)の策で、信長の弟・三十郎信包(伊勢谷友介)を味方につけ、妻・寧(中谷美紀)の内助の功もあり、家臣たちの心をつかんでいく。 そして開かれる清須会議。 出席者は4人。 勝家、秀吉に加え、勝家の盟友であり参謀的存在の丹羽長秀(小日向文世)、立場をあいまいにして有利な方に着こうと画策する池田恒興(佐藤浩市)。 繰り広げられる一進一退の頭脳戦。 さまざまな駆け引きの中でだましだまされ、取り巻く全ての人々の思惑が猛烈に絡み合う!勝家派か?秀吉派か!?.
次のの紹介:2013年日本映画。 三谷幸喜が執筆した小説を映画化したものです。 織田信長が亡くなった「本能寺の変」の後、継嗣問題及び領地再分配を話し合うために行われた「清須会議」を描く。 歴史的に有名な清州会議を個性あふれるキャストがコミカルに演じています。 登場人物の思惑を感じつつ、俳優達の演技に笑わせられます。 重要で後に歴史的には大きな意味を持つ会議ですが、現代社会にもよく見られる、人と人との駆け引きが上手く描かれています。 監督:三谷幸喜 出演:役所広司(柴田勝家)、大泉洋(羽柴秀吉)、小日向文世(丹羽長秀)、佐藤浩市(池田恒興)、妻夫木聡(織田信雄)、浅野忠信(前田利家)、寺島進(黒田官兵衛)、でんでん(前田玄以)、松山ケンイチ(堀秀政)、伊勢谷友介(織田三十郎信包)、鈴木京香(お市様)、中谷美紀(寧)、剛力彩芽(松姫)、坂東巳之助(織田信孝)、阿南健治(滝川一益)、市川しんぺー(佐々成政)、染谷将太(森蘭丸)、篠井英介(織田信長)、戸田恵子(なか)、梶原善(小一郎)、瀬戸カトリーヌ(小袖)、近藤芳正(義兵衛)、浅野和之(明智光秀)、中村勘九郎(織田信忠)、天海祐希(枝毛)、西田敏行(更級六兵衛)、ほか 目次• 清須会議のネタバレあらすじ:一日目 天正10年(1582年)、本能寺の変で織田信長(篠井英介)がこの世を去り、織田家の後継者や領地配分を決める「清須会議」が開催されることとなりました。 一日目 前田利家 浅野忠信 を引き連れて、意気揚々と清須にやってきた筆頭家老の柴田勝家(役所広司)。 到着するなり、思いを寄せる信長の妹・お市の方 鈴木京香 に会いに行きます。 丹羽長秀(小日向文世)と勝家は、信長の三男でしっかり者の信孝(坂東巳之助)を後継者にと考えていました。 一方、明智光秀の首をとり、織田信長の敵を討って調子に乗る羽柴秀吉(大泉洋)も清須に到着します。 きりきり舞いの勝家をよそに、のんびりと構える秀吉。 一見、祭り気分な秀吉ですが、実は勝家を出し抜こうと策を巡らせていました。 秀吉は、次男で大うつけ者と噂される織田信雄(妻夫木聡)を後継者として推薦しようと考えます。 秀吉が、後継ぎとしてふさわしくない信雄を後継者に推したのには、深いわけがありました。 実は家臣として織田家に付き従うのではなく、織田家を乗っ取り、自らが天下統一をはたそうともくろむ秀吉。 そして勝家と同じく、想いを寄せるお市の方のところへ出向く秀吉ですが、夫や息子を殺され恨みを持つお市の方から毛嫌いされ、贈り物を目の前で池に捨てられてしまいました。 清須会議のネタバレあらすじ:二日目 すぐにでも会議が開かれると思われていましたが、滝川一益(阿南健治)の到着が遅れて会議は延期。 そこへ、秀吉の妻・寧々 中谷美紀 がやってきます。 一方、前の晩に秀吉と一緒に酒盛りをしていた勝家は、秀吉が信雄を推薦すると知り、世継は信孝だとアピールするため信孝のそばに常に付き添うことにします。 そしてお市の方の娘と仲良くしている姿を秀吉に見せつける勝家。 お市の方が自分をいたく嫌っていると気づいた秀吉は、軍師・黒田官兵衛(寺島進)の策で、信長の弟・三十郎信包 伊勢谷友介 を味方に引き入れようと考えます。 しかし変わり者の三十郎を味方につけるのは、一筋縄ではいきません。 そして次に目を付けたのが池田恒興(佐藤浩市)でした。 それは勝家も同じで、自分の味方に付くよう池田に頼みます。 ストレートで古い考えの勝家とは違い、明るく大勢の者から慕われる秀吉。 どちらにつくかで、池田は悩みます。 清須会議のネタバレあらすじ:三日目 まだ到着しない滝川一益を待ちつつ、浜では信孝側と信雄側との旗とり大会が行われることとなりました。 勝家が味方に引き入れていたと思っていた池田は、既に裏で繋がっていた秀吉側につき、勝家は憤ります。 その様子を見て、池田はわざと勝負に負けてしまいます。 次に勝家と秀吉で旗とりをして、勝ったのは秀吉でした。 最後に信孝と信雄が争います。 信雄は走るのが早く、勝負は信雄が勝ったと思われましたが、旗をとらずに走って去っていきました。 勝負は信孝側が勝ち、あまりにも愚かな信雄に嫌気がさした秀吉は、その帰りに信忠の息子・三法師(津島美羽)と出会います。 本当であれば世継は信忠でしたが、戦で亡くなってしまいました。 幼い三法師を見て、秀吉は世継を三法師に託そうと考えます。 一方、自分に好意を寄せる勝家を利用し、秀吉を失脚させようと試みるお市の方。 そんなこととは知らずに、我を忘れてお市の方に入れ込む勝家。 長秀は「うつつをぬかすな」と注意しますが、恋は盲目と言わんばかりに勝家は全く聞き入れません。 そんな時、秀吉は長秀に近づきます。 「自分の味方についてほしい」と頼む秀吉。 長秀は断りますが、言葉巧みに長秀を誘惑し、秀吉も心を揺さぶられます。 清須会議のネタバレあらすじ:四日目 滝川一益は間に合わず、ついに勝家、秀吉、長秀と池田で話し合いが開かれることになりました。 すっかり勝ったつもりでいる勝家の力説で、三男の信孝に後継が決まりそうになります。 しかし秀吉がすかさず、「本当に継ぐべきは信長の血を引き、信忠の血を引いている三法師様だ。 」と言い放ちます。 話し合いでは決まらず、ついに多数決をとることになります。 会議参加者は勝家を除いて皆、秀吉に同意。 味方だった長秀までが秀吉側についてしまい、勝家は怒り出します。 そして滝川一益が到着した時には、すでに会議は終了していました。 後継人は信孝に決まりましたが、三法師に気に入られた秀吉が実質的に次の権威を振るうこととなります。 その夜、秀吉がトップに立つことがどうしても許せないお市の方は、勝家に秀吉を殺すよう命じます。 勝家は忍びの者を使って秀吉を殺そうと考えます。 それを前田利家から聞かされ知った秀吉は、自分を殺そうとたくらむ勝家のもとに自ら出向き、「かくまってほしい」と頼みました。 この行動に、勝家もついに降参します。 清須会議の結末:五日目 秀吉を殺すことにも失敗し、どうしても仕返しをしたいお市の方は、勝家と祝言をあげることにします。 しかし何も知らない勝家は、お市の方を手に入れたことで自分が勝ったような気分になっていました。 そして城を後にする勝家に、秀吉は両手をついて「これまでの無礼な振る舞いを許してほしい」と頭を下げます。 こうやって勝家を安心させ、この先の力を蓄えようと策を企てる秀吉。 そして城を出る秀吉に、三十郎が声をかけます。 「織田信長が亡くなったときに、織田家は滅びたも同じだ」と言う三十郎。 その言葉を聞き、秀吉は天下統一を目指して突き進んでいくのでした。 以上、『清須会議』のネタバレあらすじと結末でした。
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