原題: 監督主演: 製作国:中国/カ 上映時間:103分 昨夜観たの映画がつまらなかったので、このまま寝たくないなと思ってとを続けて観始めたら面白すぎて寝不足になった。 は序盤とかストーリー部分飛ばして試合シーンだけ観たので感想書くのはやめとこう。 というか、この映画は面白い部分が全部わかりやすく露出していて改めて書く気がしない。 は少年ジャンプの努力友情勝利に男女の愛情を足した要素で勝利する。 また努力とは言ったが映画の主人公は、努力や修行は過去に済ませていて潜在能力はあるのだが、自分の資質に気づいておらず力を充分発揮できていない、そこで終盤苦境に陥った事で悟り、100倍くらいにパワーアップして勝利する。 僕はこれを超人エンドと呼んでいて一番好きな終わり方。 の「CURE」とか「カリスマ」とかもこれだ。 こないだのチャウシンチー映画の映画もこの超人エンドだった また、普通のみすぼらしい中年(と本人)が実は凄い達人、という 「在野の凡人に達人あり」的な要素もかなり好きだ。 「」は今では傑作だと思ってるが、実は最初観た時はわかりやすい「」の方が好きだった。 でも「」だって、少年ジャンプのインフレバトル数年分のように進んでいくだけなのだが、主人公の扱いが変わっている。 主人公は最初からずっと出ずっぱりだが只のチンピラで、そこら辺の常人よりも弱いくらいなのでインフレバトルには参加してなかったが、主人公は斧頭会に所属しているため、達人夫婦を殴るはずが身体の正義が勝手に動き火雲邪神を殴ってしまう。 激怒した火雲邪神に殴られ重体になるが、 火雲邪神に殴られた事で身体の気脈が開き覚醒。 主人公は子供の頃、ホームレスに「君には素質がある」と言われ、中国拳法の奥義「神掌」の教本を貰い通信空手のようなノリで修行していた。 「」と同じように元々、最強の達人だったが自分で気づいてないので力を発揮できず、気付きによってフルパワーになるパターン。 このの「號」&「」とか「」みたいな急激なインフレはたまらないものがある。 また子供の頃いじめられてたヒロインを助けた事で正しい心がある事も示唆している。 実は主人公が1から100へとパワーアップする事に、初見では着いていけず「」の方がいいなと思っていたのだが何回か観るうちに、これは凄い傑作だなと理解した このヒロインは短い出演時間で数回しか出てこない(しかも喋れない)ので、ヒロインというより回しの様な役回りだが、短い出演時間の表情とキャンディーだけで完全に超ヒロインの役割をこなしてて凄いと思った。 主人公が彼女にナイフを突きつけて「金出さないとブッ殺すぞ!」と言った時の二人の恰好と、背景の恋人同士が踊ってる絵のポスターのポーズが被ってるシーンは凄くしびれた 悪の達人・火雲邪神はブルース・リャンという往年のカンフースターが演じている(詳しくないのでよく知らない)。 この人は何故か演技が異常にカッコいい。 何か喋った後とか仕草が異常に自然過ぎて(どう書いて説明したらいいのかよくわからない)それが達人としての描写とのギャップがあって異常にカッコいい。 これが彼の素なのかの演出なのかはよくわからない 唯一無二・真の達人となった主人公シンだが火雲邪神のガマガエル拳を喰らって天高く飛ばされるが、天空で更に新たな悟りを得て奥義・神掌を会得。 奥義・神掌を繰り出しながら急降下する主人公に恐怖を感じた火雲邪神は負けを認め、シンは神掌を止める。 敗北は擬態だった火雲邪神は、達人夫婦に勝利した時のように毒針で奇襲をかけるが、 シンはそれを避け神掌で火雲邪神の背後のビルを吹っ飛ばす。 」と言う。 このショットがヒーローを飛び越えて 聖人レベルにまで到達しててヤバすぎる。 しかもほんの数十分前までは一般人以下のチンピラだったのでその高低差に目まいがする(初めて観た時、この映画を受け入れきらなかった理由は多分これだろう) 完全無欠のヒーローになってしまったためか、これ以降、はヒーローをやらなくなってしまったのが残念だ。 またやって欲しい。 火雲邪神は、物理的なの技だけではなく精神的な負けも認め、長年の夢であった(たぶん)敗北を知る事ができ泣き崩れる。 この場面は最高だった 豚小屋砦の住民たちは達人夫婦以外、全員、退去した後で誰もいないというのも「」の戦でドヤ街の子供たちなどのボクシング関係者以外が誰も応援に来ていないのを思い出してしびれる。 つまりこの最後の場面は真の達人しか居てはいけないシーンなんだなとわかる。 達人夫婦は神域ではないにしても相当強い真の達人なので観戦と実況を許されている(あと観客もね) その後、主人公は仙人のような人間離れした路線に行くこともなく、優しい青年に戻り、街でヒロインや舎弟と再会して幸せになって終わる。 のとは「」などでもそうだったが、スクリーン上で如何にスーパーパワーを見せていようと、おそらくは「楽しく暮らすための自信になればいいもの」程度の認識なんだと思う。
次の一通り読めば疑問点やギャグのネタも理解度が深まるはず。 これを機に武侠にふれて見るのも一興では? 注意:武侠要素以外、および 映画秘宝社でとりあげたものはここでは記載していません。 この企画の趣旨は同書補完企画です。 なお、映画秘宝社とは一切の関係はありません。 ご了承下さい。 情報募集中(不明情報) 火雲邪神・ 千手神拳 詳細をご存じの方はご一報ください。 Special Thanks:飯香幻さん、KDKさん、スガサターンさん、魯達さん、naoさん 人足 十二路譚腿(じゅうにろたんたい) 北派少林拳の一種。 中国北部を中心に発展。 動作が基礎的なので初心者でも学びやすいとも言われる。 仕立屋 洪家鉄線拳(こうかてっせんけん) などで有名な、福建少林寺の伝説的武術家・洪熈官が編み出したといわれる。 李蓮傑(ジェット・リー)がで演じた黄飛鴻や、(冒頭では鉄線拳の演舞が見られる)やのパイメイで知られる武打星・劉家輝(リュー・チャーフイ)が有名。 中国武術の中でももっとも難易度が高いといわれており、空手にも通じる腕の力強さが特徴の外家拳(少林拳など内力より打撃重視の拳法。 空手の源流とも。 対するは太極拳などの内家拳)だ。 手法が多く、腿法は少なく、力強い動きである。 腕に鉄の輪をはめたものを「鉄線拳」と呼ぶというが、実際は練習用器具だという。 麺粥屋主人 五郎八卦棍(ごろうじゅうはっけこん) 棒術の一種で傅聲(アレクサンダー・フー・シェン、タランティーノも愛したショウブラザース映画の名優。 その若き死はブルース・リーの死とならぶ悲劇とされた)が主演の同名映画もある。 ちなみにショウブラザース版では棒術の修行として粥作りをしている。 刺客 古琴波動拳(こきんはどうけん) 楽器の音色に内功をのせた技。 達人同士は楽器の演奏でも闘えるという武侠小説の見せ場をアレンジした技であろう。 音波がダメージを与える。 達人にのみ可能である高度な技である。 また、ブリジット・リン主演の武侠映画『六指琴魔』では手に入れれば武術の奥義を極めることができるという魔性の琴の争奪戦が展開されている。 1955年から、1972年まで15作(長編小説12作、中編2作、短編1作 の武侠小説を発表。 邦訳もすべて徳間書店より刊行されている。 中華圏において絶大なる支持をほこり、1994年には現代中国の代表的な作家を選んだ『二十世紀中国文学大師文庫』において魯迅、沈従文、巴金に続き20世紀の文豪に選ばれている。 体内の気力が生み出すエネルギー。 これを高めることで攻撃力・防御力をアップさせることができる。 体内に巡らせることで己の肉体の治療、解毒も可能。 放出で相手へ攻撃、治療も可能。 掌を開いた掌底状態のほうが放出しやすいようだ。 これを使った攻撃で受ける内臓損傷などを「外傷」に対して内傷(ないしょう)と呼ぶ。 大家の夫 太極拳 のムイも見せていた中国を代表する内家拳(ないかけん)。 形意拳(けいいけん)、八卦掌(はっけしょう)などと同じく内功重視の拳法。 その動きを考えてみればわかりやすいと思うが、外家拳(がいかけん、代表は少林拳)と違って力任せに戦うのではなく柔よく剛を制す力の流れを重視した戦術となる。 スローで柔らかい動きである。 戦いにおいては「人体は水の詰まった革袋」とみなす。 内臓を破壊する強烈な殺人技もある武術であり、おじいちゃんの健康促進法だと思っていてはいけない。 彼の名前は楊過(ようか) 楊過とは金庸の代表作で「十億人が涙した」と言われる純愛系武侠ロマンの主人公である。 また、この作品は。 またされた。 この作品では主人公カップルが二人で技を繰り出すことで強力な攻撃を放つことができる。 小説中の彼はで、こんな情けないオッサンではありません。 過去に映画でやアンディ・ラウも彼を演じている。 余談だが、 英語版だと「神雕侠侶」が"Fated Lovers"、楊過と小龍女がとなっている。 広範囲にダメージを与え、中距離まで飛ぶ威力の高い技だ。 金庸、謝遜(しゃそん)が使用。 のも嘯で敵の内功音波攻撃に対抗している。 なお、この作品はされている。 胎息(たいそく)や導引(どういん)に通じる養生法ともされた。 内力発現の一手段でもあり、気合いや合図、大声として使われる。 実際の武術では臍密功(さいみつこう)という技があり、声を聴いているうちに催眠状態となる場合があるという。 もっとも悪用に向いた技といえるかもしれない。 獅子吼は恐妻の象徴? 彼女の獅子吼は武侠小説だけでなく、有名な中国の恐妻文化と関係があるかもしれない。 東坡肉(トンポーロー)の生みの親でもあり、で『赤壁賦』で知られる北宋代の大詩人・には「河東の獅子吼」という句がある。 「龍丘居士も気の毒に 哲学論で徹夜だと 河東の獅子が一声吼えれば 杖を落としてびくびくだ」 これは恐妻家の友人をからかった句だ。 彼の妻が河東出身であったので「河東の獅子吼」と言っているわけである。 つまり「獅子吼=恐ろしい妻の怒鳴り声」というわけ。 まさしく大家夫妻にぴったりな技というわけだ。 (参考文献 中岡英弘著 新書舘刊) 彼女の名前は小龍女(しょうりゅうじょ) 小龍女とは金庸の代表作で「十億人が涙した」と言われる純愛系武侠ロマンのヒロインである。 この作品では主人公カップルが二人で技を繰り出すことで強力な攻撃を放つことができる。 小説中の彼女はで、こんなおっかないオバチャンではありません。 余談だが、 英語版だと「神雕侠侶」が"Fated Lovers"、楊過と小龍女がとなっている。 この作品はや映画化もされており、64年版とリメイクのが有名。 特にオリジナルは中国人なら皆見たことがあると言われるほど。 もされている。 1941年、中国四川省重慶市生まれ。 台湾の彰化市在住。 本名、高見幾。 主に江湖裏社会の闘争を描く。 代表作に、『梟中雄』、『天仏掌』。 邦訳にはがある。 掌法(しょうほう) 内力をこめた攻撃方法で指を広げた状態で闘う。 手刀、突きが主体。 バリエーション豊かである。 掌から放つ内力は掌力と呼ばれる。 白衣大侠(はくいたいきょう) 中国においては白は死の色であり、喪服や復讐の際に着る衣服である。 ちなみに祝い事は赤。 の馬超が白い服を身につけているのもそのため。 シンが白い服を身につけているのは、李小龍がで妹の仇・オハラを討つ際に着ていた衣装へのオマージュ。 こうした白い衣装を着た英雄は「白衣大侠」と呼ばれる。 突然のパワーアップはなぜ? 終盤、火雲邪神の攻撃で瀕死となったシンだが、奇跡的な復活を遂げた上大幅にパワーアップしている。 これは一体どういうこと? 彼は怪我のショックで全身の経脈(内功の通り道)が開き、真実の力に覚醒したのである。 そんなご都合主義と思われるかもしれないが、武侠世界では当たり前のパワーアップであり、金庸の人気作の主人公・は毒をもられ、内功を破壊されながらも生き延び、一流の武芸者となってしまう! 修行だけでは語れない運命や気功の作用が大きいのが武侠の特徴であるといえよう。 また、伏線として「悪との戦いに堪える正義の子供」を探していた謎の乞食が彼に目を留めたことから、彼には秘められた資質があると語られているのだ。 この映画に伏線がないのではなく、中国人以外にはわかりにくい張り方をされているだけである。 ヒント 1. シンは傷の治りがやけに早い 2. 「経脈さえ通じれば無敵だ」と乞食が少年シンに言う 3. 「一朝一夕に強くなるのは素質がなければ駄目。 そうでなければいくら練習しても無駄」という大家妻の台詞 4. さなぎが脱皮する映像、ボコボコになった信号機の映像 主人公が目立たないのは、中国では伝統的なことかもしれません 濃い脇役の中に埋もれて目立たない感のある主人公だが、これも中国の伝統かもしれない。 の、の宋江、の西門慶、の賈宝玉などなど、中国古典小説では主人公の影はむしろ薄く、それを取り巻く脇役たちのドラマが話の中心である。 そしてこれらの物語が主人公が目立たないからつまらないかというと、決してそうではない。 伝統中国の流れをくむ武侠小説の雄・金庸の作品においても主人公がいつも目立つわけでなく、場面の転換ごとに濃い脇役が物語を引っ張る展開が多い。 踏み台にする鷲はパロディか? なぜか悠々と飛ぶ二羽の鷲を俯瞰ショットで撮るのはドラマ版を彷彿とさせる演出。 確証はないがパロっぽい。 シンと大家夫妻は親子なのか 医者か弁護士になりたかったというシンと、息子が生きていたら医者か弁護士になっていたという大家夫。 年齢的なものをあり彼らは親子なのではと思わせるような演出だ。 これは金庸を彷彿とさせる。 たらこくちびる 蛇にかまれたシンの唇が腫れあがるシーンはで欧陽鋒に扮したトニー・レオンを意識したかとの説あり。 火雲邪神(かうんじゃしん) 劉定堅の小説『覇剣』に登場。 82年のショウブラザーズ映画『如来神掌』では火雲邪神が主人公に如来神掌を伝授。 武林随一の高手だったものの盲目になって引退しそこを主人公に救われ、その復活を江湖中におそれられる役処として登場する。 ブリジット・リン主演映画にがあるように、何らかの元ネタがあるはずで現在調査中。 情報求む! 蝦蟇功(がまこう) 金庸の悪役・欧陽鋒の必殺技。 蝦蟇の動きに似たポーズと声で繰り出される殺人拳。 映画ではトニー・レオンがこの技を披露している。 欧陽鋒(おうようほう) 別名西毒、毒術のエキスパートであり金国と結託し、漢民族に仇なす悪役。 敵とはいえ時に度量の深さも見せつけ、ただの悪役に留まらぬ存在感を見せつける。 ではレスリー・チャンが若き日の欧陽鋒を演じた。 崑崙派(こんろんは) 武芸八代門派(少林、武当、峨嵋、崑崙、崋山、点蒼、コウトウ[山+空][山+同]、青城、雪山)のひとつ。 の原作者である王度盧の『鶴驚崑崙』が有名。 西から来る妖術? 欧陽鋒の別名は「西毒」で、普段は西域の白駝山に済んでいる。 崑崙山も西戎にあるとされ、西王母や黄帝などの神仙が住むとされた。 また、唐代中国では西域系の召使いを崑崙奴(こんろんぬ)と呼び、彼らが妖術を使うという伝奇小説が数多く書かれた。 日本にも海音寺潮五郎の短篇にという作品がある。 日本の忍術もルーツは一説によると中国道士の妖術であるといい、また山田風太郎、司馬遼太郎でもおなじみ、伝説の忍者・果心居士は中国出身という説もある。 日本でも中国でも、妖術が西から伝播するというイメージがあるのかもしれない。 謎の乞食 乞食と神仙 で宋江が九天玄女から巻物を受け取るなど、中国では古代より英雄が神仙より奥義書を受け取る伝説がある。 似た挿話にの名軍師・張良がみすぼらしい老人の言葉に従っていたところ、老人が彼に兵法の奥義書を授けたというものがある。 この挿話では老人に化けた神仙が張良を試したのに対し、彼が恭しい態度をとったから最後に奥義書を得ている。 『功夫』でももし主人公が、みすぼらしい乞食だからと信じないで奥義書を買わなければ伝説のカンフーマスターになれなかったわけであり、相通じるものがある。 彼が老けないのもみすぼらしい格好なのも、彼が人でない何かであるとことを暗示しているのだろう。 シンチー自身は彼を「悪と戦う資質のある子供をカンフーマスターとする天使のようなもの」と説明している。 エンディングで差し出される教則本 エンディングで謎の乞食が差し出す本の表紙にある文字。 これらは武侠小説に出てくる技だ。 独孤九剣(どっこきゅうけん) 伝説の剣客・独孤求敗(どっこきゅうはい)が編み出したとされる剣技。 この役はでブリジット・リンが凛々しく演じた。 『笑傲江湖』の主人公・令狐冲の必殺技ででもン・マンタ演じる監督が「独孤九剣は崋山派だろ」と言っている。 一陽指(いちようし) 欧陽鋒の蝦蟇功に対抗した技で強力な威力を持つ。 南帝こと一灯大師の必殺技。 九陽神功(きゅうようしんこう) に登場する内功の奥義。 降龍十八掌(こうりゅうじゅうはちしょう) 金庸、に登場する技。 丐幇主が代々に伝える技である。 千手神拳(せんじゅしんけん) 陳青雲の小説『女血神』に登場する技。 詳細不明。 (募集中!) 付・『少林サッカー』 参考・劇場版 パンフレット 大師兄 ・ 鉄の頭 無堅不摧鉄頭功(むけんふさいてっとうこう) 内功を高めることで防御力を強化した頭部。 二師兄・ 旋風脚 風火地堂腿(ふうかちどうたい) 地面すれすれの位置で振り回される足技。 CG使っていない唯一の技。 映画では鉄布衫と地堂腿の対決を見ることができる。 三師兄・鎧の肌 金鐘卓[はあて字、上にめへん]鉄布衫(きんしょうたくてつふさん) 内功の力を高めることで全身の防御力を高めた技。 鋼鉄と化したその体はありとあらゆる攻撃を跳ね返す。 映画『洪熈官』では最大の悪役・白眉道人(パイメイの元ネタ)が使う。 また、映画では鉄布衫と地堂腿の対決を見ることができる。 この系統の技が持つ致命的なところは、体にある弱点(目、耳、肛門など開口部であることが多い)を突かれると技がとけ、一気に破られてしまうことだ。 このせいで負けることが映画などでが大変多く(南少林寺伝説の方世玉、など)、この技の遣い手が最後まで生き延びることは稀。 鉄布衫、刀槍不入なども同様の技。 「攻撃が当たる部分を予測し堅くするのが難しいのであまり実践的でない」とも。 四師兄・魔の手 鬼影擒拿手(きえいきんだしゅ) 掴み技の意味。 掌法の力で敵の攻撃を掴み、ひねり上げる。 指を開いた状態の掌法は拳法より内功を放ちやすいとされる。 五師兄・鋼鉄の脚 大力金剛腿(だいいりょくこんごうたい) 金剛の如き脚力のこと。 六師兄・軽功 軽功水上飄(けいこうすいじょうひょう) 軽功とはジャンプ力や身ごなしを強化し素早い移動を行う技。 この技名はの裘千仞が使用した。 ムイ(阿梅)・太極拳 太極拳とは形意拳、八卦掌などに代表される内功重視の拳法であり、外家拳と違って力任せに戦うのではなく柔よく剛を制す力の流れを重視した戦術となる。 スローで柔らかい動きと考えていけば最後の大逆転の意味もわかりやすいのではないだろうか。
次の『カンフーハッスル』80点 (100点満点中) お馬鹿な見た目と本格的な中身を持つカンフーアクション 『少林サッカー』のチャウ・シンチーが、再び監督&主演で送るカンフームービー。 時代は文革直前の中国、舞台は郊外の貧乏アパート。 ある日、住民とチンピラが揉め事を起こすが、あっさり住民側が撃退してしまう。 やがてこの事件はギャング団とアパート住民の全面カンフー戦争に発展する。 ストーリーは単純明快、アクションはのっけから全開。 見せ場以外なし!といわんばかりの大サービスが好ましい、能天気なカンフーアクション映画だ。 景気のいい作品らしく、元旦から公開となっている。 舞台となるアパートは、壮絶に貧乏な連中がすむ場所で、何十人もの人間がひしめきあって暮らしている。 そこに、 漫画としか思えないバカバカしい住民キャラがたくさん登場する。 頭にカーラーを巻いたオバサンや、ただのハゲオヤジだと思ってみていると、それが実はカンフーマスターで、 滅法強かったりするので笑える。 監督のチャウ・シンチーは有名なカンフー映画ファンなので、この映画のキャスティングや音楽には相当なこだわりが感じられる。 前述したように、キャラクターはお馬鹿そのものなのに、実はそれを演じる役者は、 70年代の香港カンフー映画の大スターだったりするのだ。 そうした往年の伝説的な人たちが、しょぼくれた姿で 10数年ぶりに映画界に復帰していたりするトコが何より凄い。 『少林サッカー』を見た方にはおなじみの、ワイヤーワークやスローモーション、CGなどの技術で表現されるハチャメチャなアクションも楽しい。 パンチで地面にクレーターがあいたり、2階くらいの高さまで人がピョンピョンはねまわるといった、非現実的な動きを十分に堪能できる。 しかも、劇中でカンフーの達人たちを演じるのは、実際に マーシャルアーツの先生だったり、長年京劇で本物のカンフーを習ってきたという 筋金入りのアクションスターたち。 素人役者をワイヤーで振り回して、カメラワークでそれっぽくみせるこけおどしのカンフーアクション映画とはわけが違う。 動きの基本部分に本物の香りが漂うから、ぜひ類似品と見比べてほしい。 結構な金をかけて作ったと思われるのに、全体に漂う貧乏臭さを残した点も好ましい。 かつての香港映画にあった、思い切りうさんくさい雰囲気がたまらない。 ナンセンスなギャグも楽しい。 そうした雰囲気の映画が好きな人に、ぜひすすめたい。 『カンフー・ハッスル』は、お正月のお気楽気分にまさにぴったりで、小難しいことを何も考えずに楽しめる娯楽映画だ。 2005年の鑑賞一本目として、ぜひ楽しんできてほしいと思う。
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