ウニの発生 わかりやすく。 ウニの発生

5分でわかる公害!四大公害病の歴史や原因と対策、典型七公害など簡単に解説

ウニの発生 わかりやすく

いろいろな動物の群れ いままでに述べた、昆虫や獣・鳥などの群れのほかにも群れをつくって住んでいる動物が、たくさんあります。 魚の群れ 魚の仲間でも、群れをつくるものがたくさんあります。 まだ小さい時代には、同じ大きさぐらいの小さな魚が群れをつくって泳ぐものですが池の中のコイやキンギョ・メダカなどは、みな行列をつくっています。 また、ゴンズイという海に住む魚はいつも、体がくっつき合うくらいより集まって、群れをつくっています。 どうしてこのようによりかたまっているのかはわかりません。 カイワリという、やはり海に住む魚は、生殖時期に集まって合唱することがあり船の上からも、その合唱を聞くことができるそうです。 フジツボの群れ 引き潮のとき、海岸を歩いていると岩や海岸にたてた杭の上にフジツボがたくさん群がってついているのを見かけます。 フジツボが、このようにたくさんかたまっているのは、こういう場所が生活するの適しているからです。 ヤスデの群れ また、ヤスデという動物がいちどに発生すると大きな群れをつくり、野菜や若芽を食い荒らします。 ときには、ヤスデの群れが鉄道線路にそって行列することがあります。 こんなときに列車が通ると、この虫の油のために列車が滑って脱線することがあります。 バッタの群れ アフリカなどの砂漠には、オアシスと言って植物の茂ったところが、ところどころにあります。 このまわりは、ふだんは砂ばかりですが雨が続くと落ちていた植物の種から芽が出て、緑の林となります。 このようなときにバッタのたまごがかえると、たくさんのバッタが出てきます。 これらのバッタは、この植物を食い荒らしますが雨が止んで日照りが続くと、これらの植物は、すっかり枯れてしまいます。 そうすると、バッタは食べるものがなくなるので大きな群れをつくって、ほかの土地にたどりつき穀物などに大きな害をあたえることがあります。 ハアリの群れ 夏の蒸し暑い夜など羽根のはえたアリが、無数に集まることがあります。 これは、いちどに多数のものが出たことと、風向きなどのためです。 ガの群れ 夏の夜、田に行くと誘蛾灯のまわりに、たくさんのガが群がっています。 これは、ガが光に集まる性質をもっているためですが多くの昆虫や昆虫以外の動物でも、光に集まる性質をもつものがたくさんいます。 このような動物の性質を、走光性と言います。 クラゲの群れ 海水浴や、波のりなどをしていると、たくさんのクラゲが群がって浮いていることがあります。 これはクラゲが同じ時期に、いちどに生まれたためにできる群れなのです。 仲間どうしの争い 動物たちは、種類の違うものどうしで争うばかりでなく同じ仲間どうし争うこともあります。 これは、草食物よりも、肉食動物のほうが、激しいようです。 ネズミやオオカミの共食い ネズミは、えさがあるときは、お互いに仲良く暮らしています。 しかし、えさがなくなって飢えてくると仲間どうしで喧嘩をはじめ弱いネズミは噛み殺され、食べられてしまいます。 このように同じ仲間を食べることを、共食いと言います。 オオカミも、えさがなくなってくると仲間の死骸を食べることがあります。 オットセイのおすどうしの争い オットセイは、夏になって子を生むころになるとサハリン(樺太)やアリューシャンの近くの島にあがってきて、たくさんのハレムをつくります。 ハレムというのは、一頭のおすのまわりを、たくさんのめすが、取り囲んでいる群れのことです。 真ん中のおすは、おさと言われ、ほかのハレムのおさたちは自分のめすをとられないようにたえず注意しています。 自分のめすが、ほかのハレムに迷いこむと、おさはすぐに連れ戻しにいきます。 このために、二頭のおさどうしが喧嘩をすることもあります。 また、おさになれなかった若いおすたちは、いつもハレムの外からおさの様子を伺っています。 隙を見つけて戦いを挑み、相手を倒して自分が新しいおさになるためです。 群れをつくる獣たちのあいだでは、その頭になるために、ときどき、おすどうしが、このような激しい争いいをします。 動物の縄張り 動物のうちには、縄張りと言って、ある地域を自分の領分としているものがあります。 この縄張りに同じ仲間のものが入ってくると、それを追い退け、逃げないときには、攻撃をします。 この争いを縄張り争いと言います。 縄張り争いに負けたほうは、その場所を譲って、ほかに行ってしまうのです。 カテゴリー• カテゴリー•

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ウニの発生 わかりやすく

概要 [ ] 反復説は1824-26年にエチエンヌ・セールが提唱したのが最初である。 科学史上、の反復説と区別するために『 メッケル・セールの法則』と呼ばれることもある。 反復説とはもともと進化的な視点を伴ったものではなかったが、ダーウィン進化論の影響を受けたヘッケルが、1866年に『ヘッケルの反復説』として提唱したものが広く知られるようになった。 ヘッケルの反復説は、 生物発生原則とも言われる。 往々にして、簡単に「 個体発生は系統発生を繰り返す」という風に言われる。 つまり、あるのの過程は、その動物のの過程を繰り返す形で行われる、というのがこの説の主張である。 ここで 個体発生とは、個々の動物の発生過程のことであり、 系統発生とは、その動物の進化の過程を意味する表現である。 ともにヘッケルが提唱した言葉。 具体的には、彼が1866年にその著書『一般形態学』に記した以下のような文が元である。 「個体発生 ontogenesis 、すなわち各個体がそれぞれの生存の期間を通じて経過する一連の形態変化としての個体の発生は、系統発生 phylogenesis 、すなわちそれが属する系統の発生により直接規定されている。 個体発生は系統発生の短縮された、かつ急速な反復であり、この反復は遺伝および適応の生理的機能により条件付けられている。 生物個体は、個体発生の急速かつ短縮された経過の間に、先祖が古生物的発生の緩やかな長い経過の間に遺伝および適応の法則に従って経過した重要な形態変化を繰り返す」 ヘッケルの反復説の根拠とされた観察事例 [ ] 脊椎動物各群の発生過程(による)。 今日では画像の不正確さ(特に左側の魚、サンショウウオ、カメ、ニワトリの初期の胚の画像)が指摘される よく実例に挙げられるのが、の発生である。 特に、その初期に形成されるは哺乳類では使用されることなくすぐにふさがってしまうから、哺乳類がを経て進化した証拠であり、その時期の胚は魚類の段階の姿である、と主張される。 また、さまざまなの発生の研究から、の形態が大きな分類群ごとに共通である例も知られてきた。 例えばは、成体の姿はさまざまだが、初期の幼生はのように共通の姿をしている。 さらに、などでは、成体の構造からはその類縁関係が長らく不明であったものの、幼生がノープリウスに近いものであることから甲殻類であることが明らかになったという例もある。 つまり、フジツボの姿があまりに甲殻類的ではないのは、明らかにへの適応であるが、それが比較的新しい適応であって、それ以前の歴史を他の甲殻類と共有してきたと主張できる。 の胚では親の間よりも類似性が見られ、発生をさかのぼるほど、縁の遠いものでも類似性が見られるようになるという。 19世紀半ばの類似研究と位置づけ [ ] 進化と発生を結びつけたという点で、この説は19世紀当時、斬新な考え方であったと言える。 ただし、先行する動物の発生に関する研究において類似の発想は認められる。 19世紀初頭にがその成果を収める中、発生に関する 並行仮説というものがあげられるようになった。 これは、動物の発生の過程には群が異なっても似たような流れが見られること、高等な動物のそれは下等なもののそれをなぞるように行われる、というものである。 はさらにそれを以下の四原則にをまとめて見せた。 これは一般にベーアの法則と呼ばれる。 大きな動物群に共通な形質は、特殊なものより先に形成される。 形態的に一般的なものからより特殊なものが形成される。 一定の動物形に属する胚は、一定の諸形態を経過すると言うより、むしろそれから離れてゆく。 高等な動物の胚はほかの動物に似ているのではなく、その胚に似ている。 これらは具体的な内容としてはヘッケルが認めたものと似た発想である。 しかしながら、ベーアは進化を科学的に正しいものだとは考えていなかった上、ヘッケルの反復説を痛烈に批判した科学者の一人でもある。 他には、進化論が発表された後に感化を受けたミュラーは1864年に甲殻類の発生や変態について論じ、「進化は先祖の発生をたどり、その先へ進むか途中で別方向へ進むかの形で行われる」とした。 その上で「前者の場合、発生は先祖の進化の系譜を反復し、後者の場合、横道までの部分を繰り返す」と、ほぼ反復説と同内容のことを述べている。 しかし、ヘッケルの反復説が19世紀当時、大きな注目・支持を集めたのは、個体発生と系統発生の間にあった多くの観察事例とその傾向を、非常にシンプルに説明するようにみえたからであると考えられている。 ヘッケルは、最も初期段階の発生までもが進化の過程をなぞるものであると考えた。 すなわち、受精卵は単細胞段階を表すものと考え、卵割によって細胞が増え、胞胚から原腸陥入によって消化管が作られる過程を多細胞動物の進化の過程であると見なし、これによって多細胞動物の進化の道筋を明らかにしようとした。 に関する彼の考えはと呼ばれ、長らく正統的な定説の位置にあった。 生理的機能における例 [ ] 以上、この説は主として解剖学的な構造を元に唱えられたが、後に的な分野でも類例が発見された。 例えば、動物は一般にの過程での分解産物としてを生じ、これを排出するが、アンモニアは水溶性のため、水に溶けた形で排出せねばならない。 陸上生活では水は貴重であるから、これを避ける適応として、ではアンモニアからを合成し、体内で蓄積して排出する。 さらに・では不溶性のとすることで水分の排出量を大きく減少させた。 ところが、鳥類の胚はアンモニアや尿素を排出していることが分かった。 の場合、最初期にはアンモニアを排出し、その量は4日目頃が最高となる。 しかし3日目頃より尿素の合成が始まり、そのピークは10日目頃になる。 さらに遅れて5-7日目頃より尿酸の合成が始まり、12日目頃以降はこれが主体となる。 つまり、発生の過程で排出物の種類も進化の過程をたどるように変化していることが分かっている。 逆の例がで、このカエルは一生涯を水中生活で過ごし、成体もアンモニアを排出している。 ところが、変態直後には一時的に尿素を排出する。 これもこのカエルが陸上生活の祖先を持つもので、現在の水中生活が二次的なものと考えると説明が付く。 批判・影響・貢献 [ ] ヘッケルの反復説は、数々の点で批判の対象となってきた仮説でもある。 まずヘッケルは、反復が動物発生にみられるのは「系統発生が個体発生の直接原因であるため」としていたが、これに対する批判があった。 現在の生物学ではとという因果関係の概念的区別がなされているが、当時はこういった考え方は一般的ではなく、むしろ反復説に対する批判を通してこういった概念の区別がなされるようになったとされる。 また、ヘッケルは自身の反復説の法則性を重要視するあまり、自説にあわない観察事例をすべて例外と位置づけて軽視したことも、当時の研究者の批判を浴びることにつながった。 他にも、彼は自己の考えを強調するために図を歪曲したり、彼が進化の中間型として発表したが偽物だったりと捏造があったことが指摘されており、彼の科学データの信用性を損なうこととなってしまった。 近年 [ ]でも「個体発生は系統発生の反復はしないが、発生の初期ほど進化的により古い形質が現れる傾向にある」といった考えは根強く、フォン=ベーアやヘッケルと似た発想を支持する研究報告は少なくない。 一方で、()という新しい仮説も出されているが、研究者間で共通見解に到達していないのも事実であり、ヘッケル以来大きな進展のない分野でもある。 ヘッケルの反復説の社会的影響は、ダーウィニズムと同様、曲解に近い形で社会的広がりを見せた。 たとえば子供は大人にくらべて進化的に前の段階であるとか、いわゆる原始的種族は、進化の段階が低い状態にあるといった拡張がおこなわれ、を始めとするに利用されることもあった。 脚注 [ ]• 岡田・木原 1950 より引用 参考文献 [ ]• Manfred D. Laubichler, Jane Maienschein,『From Embryology to Evo-Devo: A History of Developmental Evolution. 』, 2007 The MIT Press• 『進化学序論』 岩波書店 1965• 岡田要・木原均編集 『発生 現代の生物学第2集』 共立出版株式会社 1950.

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ウニの発生 わかりやすく

ウニの発生実験 海辺でひといき ウニの発生実験には失敗がない 卵の発生実験の中でよく知られ、またよく行われている実験がウニの発生である。 わが国は海に囲まれた島国であり、多種類のウニが容易に採集できること、それぞれの種類の成熟時期が異なることから、1年を通じて配偶子を得ることができる。 成熟したウニを採集できると、採卵採精が容易である。 受精させることも容易で、顕微鏡下で直ちに受精膜の形成が観察でき、短時間で卵割を始め、しかもその初期発生は典型的な形をしている。 2から3日でプルテウス幼生となる。 取り扱いの容易さと、ほとんど失敗のない実験として広く行われている実習のひとつである。 ウニはナマコとヒトデの仲間である ウニは棘皮動物である。 英語では sea urchin あるいは echinus とよぶ。 ナマコやヒトデの仲間である。 ウニはトゲトゲばかりが強調されるが、トゲの間 からのびる管足の存在が棘皮動物の特徴である。 試みに、ウニ、ナマコとヒトデを採集してきて、腹を上にして水槽に入れ、これらの生き物の背中が出る くらいの海水を入れておくと管足を使って起き上がろうとする様子が観察できる。 この実験から、ナマコ、ヒトデとウニは管足をもつ仲間であることがよく理解できる。 私たちが寿司屋で食べるウニはウニのどこを食べているのか 私たちの生活の中でウニは寿司ネタとし高級な食材である。 いったい私達が食べている部分はいったいウニの何という器官であるのか。 また、ウニは何を食べているのだろうか。 採卵採精した後にウニを解剖して確かめてみるとよい。 解剖図を描かせることは大変だけれど も、解剖図を拡大コピーして配布し、それに色鉛筆で塗り絵をさせることもよいだろう。 経験 では、塗り絵の教育効果は大きく、消化器官だけでなく、循環器にも注意を払う。 また、生ウニのたん白な味もおいしいが、実験後に食べられる部分を集めて、それに少量の酒と塩を 振り、一晩おいたものとを食べ比べてみるのもよいだろう。 図の出典 ウニの発生実験 千葉県南部では6月から8月にかけてムラサキウニ、サンショウウニ、スカシカシパンが成熟する。 採集の容易さと、実験の容易さとから発生実験にはムラサキウニが広く用いられている。 ここではムラサキウニを用いた実験を紹介する。 ウニの採集 千葉県下ではウニは自然保護動物に等しい。 食べるために採集できる場所はずいぶんと限られているし、実験動物として採取することも資源確保の面から考えると難しい環境にある。 なぜ、ウニを実験にも使えなくなるほど減少させたかというと、観光磯客の増加に伴う乱獲、漁師の接客(民宿経営)による乱獲、漁師のウニ採取技術の向上といったことが言われる。 しかし、筆者らが感じているのはウニの生息場所である良好な広い潮間帯の磯が埋め立てられてしまったり、テトラポットを積み上げられてしまったりと、ウニの良好な生育場所を奪ってしまったことが最大の原因であると思う。 もちろん乱獲や、季節外れの採取も原因ではあるのだろうが、生息場所の減少がウニの減少そのものであると言って過言ではあるまい。 ウニは潮間帯下部から低潮線下3から5mの岩礁海岸に生息する。 バフンウニは比較的浅い所の大きな石をひっくり返すと石の裏側に付着している。 ムラサキウニはバフンウニよりも深い所の岩の割れ目や、岩のくぼみに群棲している。 ウニを石や岩からとろうとすると管足でしっかりと石や岩にへばりついてしまい、容易にとれなくなってしまう。 無理に剥がしとるとベリッと音をたてて管足が千切れてしまう。 ムラサキウニは雌雄異体である。 外見的に雌雄を区別することはできない。 そこで、実験には複数の個体を用意しなければならない。 ふつう、5〜7個体を用意するとよい。 実験に用いる最低必要な数で十分であることを考えて採集する。 採集したウニはバケツや発砲スチロールの箱に入れて持ち帰る。 夏期は高温にならないように氷やアイスノンで冷やしながら持ち帰り、理科室に到着次第、水槽にたっぷりの海水を入れ、その中に入れる。 たくさん採取し、たくさん実験に用い、あまった材料はたくさん死滅させてしまうことも、意外と熱心な教育者に多いのである。 実験計画をたて、それにはどれだけの材料が必要なのかを計算し、それだけの個体数以上の採集は慎むべきである。 ウニは何を食べているか ウニはおもに海藻を食べる。 コンブやアラメなどが好物のようだが、コンブやアラメに登って食べていることはない。 千切れたコンブやアラメの葉が海の底にたまったものを食べている。 体の下部中心に口があり、白い歯のようなものが見える。 これがアリストテレスの提灯と呼ばれて、歯に相当するものである。 めったに噛みつかれることはないが、噛みつかれると直径3mmほどの円形の傷ができる。 水槽で飼うときには、アオサやヒジキを少量与える。 海藻は腐りやすく、水を汚すもとになるのでできるだけ入れない方がよい。 用意する器具 解剖ハサミ(大小の2丁あるとよい。 大きいものは調理ハサミが便利である)解剖皿、9cmシャーレ、 50mlビーカー、300mlビーカー、100ml三角フラスコ、2ml駒込ピペット、ピンセット、ホールスライドグラス(これが特に重要である)、カバーグラス、1/2MKCl、海水、新聞紙 実験手順 KCl法: ウニの口器のまわりの柔らかいところにハサミを入れて、アリストテレスの提灯を取り出す。 アリストテレスの提灯はウニが海藻をかきとって食べるための歯である。 【手順】• アリストテレスの提灯をとりのぞいたところから体腔液をすてる• さかさまのままシャーレに入れておく すると、K+の働きによって筋肉が収縮して、体上部にある生殖孔から生殖細胞が放出される。 卵なら小さな粒として見え、精子なら乳液状に見える。 電気刺激法: ウニの直径よりも小さなビーカーに海水を満たし、ここにウニをさかさまにして置く。 口器の上に海水で湿らせた脱脂綿をのせる。 電気刺激装置の電極の一端を海水中に、もう一端を脱脂綿上にセットして通電する。 この刺激によって生殖孔から放出された生殖細胞を顕微鏡で観察する。 30分ほどしたらウニを取りのぞく。 卵はフラスコの底に沈むので、上の海水をすてて、新しい海水で卵を数回洗う。 採精:雄のウニの赤道面よりやや上方をハサミで切り取る。 ピンセットで精巣を取り出し、シャーレ内に入れて蓋をする。 これをドライスパームとよぶ。 精子を海水に入れると、活発に動いた後にすぐに死んでしまうので海水は入れない。 助精:卵をピペットで吸い取り、海水を入れたビーカーに入れる。 卵はビーカーの底に並ぶくらいがよく、重ならない程度に入れる。 精巣からにじみでた精液を白濁しない程度に海水で薄め、精子懸濁液を作る。 この精子懸濁液を卵を入れたビーカーに入れ、静かに攪拌する。 受精:助精すると、たくさんの精子が1個の卵のまわりに、あたかも卵に突き刺さるように集まる。 それらの精子の1個が卵内に入ることによって受精が行われ、受精膜が形成される。 受精膜は透明で、ムラサキウニよりもバフンウニの方が明瞭である。 45分授業の中でウニの発生実験は何を観察させると成功とするか 採卵、採精:卵と精子を放出させる過程で、卵、精子ともに生きているものであることを見る。 受精膜の形成:何よりも劇的な変化である。 これを驚かずして何を驚くというのかという変化である。 受精膜の形成によって他の精子が受精卵に進入することを許さないこと、このような現象は私たちの体でも起こっていることを説明することが最大の課題である。 ウニ卵の発生実験は、私たちの体で起こっていることを勉強する場であることの認識がないと、実験は単なる実験に終わってしまう。 1回目の分割:観察できれば大成功といえよう。 プルテウス幼生:2日も飼い続けていると受精卵はプルテウス幼生となる。 時間があれば、ここまでは見せたいという教師が多い。 1日に3回ほど、新鮮な海水と交換してやるだけで容易にここまでは見せられるので、実験の2日後くらいに観察の機会を作れば親切である。 失敗するとすればどんなことか 助精する時に、たくさんの精子を入れてしまうことと、放出された卵を入れた海水を交換(洗卵)しないことが失敗の2大原因である。 海で採集したものを、運搬の途中で殺してしまう愚。

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