イチジクは、消化を促す成分やビタミン類を多く含む、健康にも良い果実として人気があります。 さらに、食物繊維やカルシウムも豊富であり、生のまま食べたりジャムやドライフルーツとしてに加工して楽しんだりする方法で楽しめることが魅力です。 手間をかけずに多くの実を収穫するためには、適切なタイミングで剪定をすることが重要だといえます。 「イチジクは剪定しない方が良い」という意見を持つ人もいますが、イチジクは成長が早いことから、剪定せずに育てていると枝が伸びすぎてしまうほか、樹木の大きさも大規模になるので果実を収穫するのに手間がかかるといったデメリットがあります。 どのようにイチジクの木を作り上げたいのかを明確にして、剪定作業を行うことが重要です。 イチジクの剪定は一般的に冬に行いますが、冬は枝を切断することで樹木への負担が少なく、イチジクの成長を阻害しません。 しかし、寒い時期に剪定をするのは人間の体に負担がかかります。 剪定バサミを使い、枝を丁寧にチェックしながら剪定するには時間と手間もかかるものです。 地域によっては雪が降る場合もあり、外出するのすら面倒だと感じることもあるでしょう。 そのため、イチジクをしっかりと育てたいものの自分で作業をするのは不安であるという人も多いのではないでしょうか。 冬に剪定をするのは寒くて面倒であるという場合や、自分で行う自信がないと感じる場合には、業者に依頼する方法が有効です。 プロに依頼することで手間もかからず、美味しいイチジクを楽しめるでしょう。 イチジクを収穫するためには、剪定が不可欠です。 イチジクは、伸びた枝を全部に実がつくことが特徴です。 枝の本数を調整して減らさなければ沢山のイチジクの実が育ちますが、イチジクの実1つ1つに栄養が届きません。 さらに、枝が多いと日光が当たらないため健康なイチジクが育たないことから、美味しく甘い実をつけるためにもイチジクの実の量を減らすなどの調整をしなければならないのです。 美味しいイチジクを収穫するために注意しなければならないポイントは、 夏果を収穫するのであれば前年度に芽を切断せずに栄養が不足しているものだけを切断すること、芽がぶつかって伸びないといったことを予防するために、苗を植える際には間隔を空けることなどが挙げられます。 成長して根が丈夫になったところで土に穴を開け、根の状態を良くするもポイントです。 イチジクは うどんこ病、さび病、疫病の3種類の病気にかかるケースが多いため、剪定後にはしっかり手入れをしましょう。 うどんこ病は、葉っぱの表面に白い粉のようなカビが生える症状が特徴であり、乾燥する季節に起こりやすい病気です。 白い部分は、光合成ができません。 そのため、うどんこ病を放置すれば花が枯れ、イチジクの実も大きくならないうえに、カビが繁殖すると更に病気が広がります。 ただし、作物ごとでうどんこ病のもととなる菌の種類の異なるので、イチジク以外の作物には移らないことが特徴です。 うどんこ病は、発症したばかりであれば専用の薬剤を使用してカビ菌の繁殖を予防抑制できますが、すでにうどんこ病にかかっている箇所については回復しないため注意しましょう。 症状が進行しているのであれば葉を取る必要があります。 さび病は、カビの一種である菌に感染する病気です。 さび病は最初に葉の裏側に細かな斑点ができ、症状が進行すると黄色い斑点が飛び散るように広がります。 加えて、他の場所に赤い斑点が発生し、進行すると黒い斑点が見られることが特徴です。 さび病になると早い段階で葉が落ち、イチジクの実が大きく成長しません。 さび病は夏の終わりにカビで発病することが一般的であることから、予防のためには8月上旬から薬剤を散布する方法が有効です。 さらに、湿度が高いと病気にかかりやすいため、風通しの良さと日当たりを意識しましょう。 疫病は夏に多く、イチジクの表面が紫色や緑色に変色して白いカビが発生します。 雨が降るとすぐに繁殖するため、雨が降った後の予防として薬剤を散布することが大切です。 木の周辺で排水をしたりビニールで覆って雨を避けたりすることで、疫病の予防につながります。 風通しと、太陽光が当たるように工夫することも重要です。 イチジクは、初めて行う人でも挿し木を成功させやすいことが特徴です。 剪定をして切断した枝を使い、チャレンジしてみましょう。 枝の先や、前の年に伸びた枝もしっかりと育てることが可能です。 剪定で切り落とした枝を挿し木にするために20cmほど切って切り口を斜めにし、水に2時間程度浸け置きします。 挿し木用に使う鉢は大きなサイズのものを用意し、大粒の赤玉土を少量入れ上から小さな粒の赤玉土、培養土を入れましょう。 そして、切った枝の3分の2程度が土に入るように挿し、しっかりと水を与えます。 挿し木をする際には切り口に傷がつかないよう注意し、根が出るまでは日陰に置くことがポイントです。 芽が出るまでの間はビニール袋を被せての乾燥を予防しましょう。 太陽光が当たる場所に置くと土が乾いてしまい、葉が日焼けするので木が丈夫に育ちません。 根が出たら庭植えか鉢植えのどちらかを選択し、日当たりの良い場所に移して管理します。 カミキリムシといった害虫被害を受けないように注意しながら育てましょう。
次のイチジクの剪定時期は イチジクは新しく伸びる枝には全て実を付ける性質があります。 そのため、そのまま放置していると枝や葉によって日差しが遮られてしまい、栄養も分散します。 そこで適切に剪定を行うことで、栄養を特定の果実に集中させることが重要となります。 ただ、いつ切っても良いというわけではなく、しかるべき時期を見極めることも大切になります。 イチジクは冬にあまり成長しない植物なので、12月から2月といった冬の時期が剪定に適しています。 イチジクの剪定方法 剪定方法にはいくつか種類がありますが、との2つが一般的によく行われています。 一文字仕立ての剪定 一文字仕立ては樹勢がそれほど強く無い品種において行います。 一文字仕立てでは1年目に先端から伸びてきた2本の枝を主枝とします。 それらの枝が下に垂れてこないように支柱を使って仕立てます。 2年目には充実しているところで左右に切り返して曲げます。 水平なパイプを用意し、そこに結束する形で枝を固定しておきます。 この結束の際に枝を折ってしまわないように注意しましょう。 春頃には枝が柔らかくなるので、結束するならその時期がおすすめです。 枝をいきなり曲げるのではなく、曲げるところに切り込みを入れておくとスムーズに結束しやすくなります。 スポンサードリンク 3年目には枝が伸び、果実が付いていきます。 その中で2芽のみを残して、他の芽は切っておきます。 4年目には強い芽と弱い芽がはっきりしてくるので強い芽のみを残すのが重要となります。 欲を出して芽をたくさん残すと美味しい実が出来なくなってしまうことがあるので注意が必要です。 杯状仕立ての剪定 杯状仕立ては樹勢の比較的強い品種において行います。 杯状仕立ての1年目は苗木を50㎝程度の高さのところで切ります。 2年目には主枝がさらに伸びているはずなので、外芽が出ているところから30㎝くらいの高さで切ります。 3年目には主枝から伸びた枝を20㎝のところで切り落としておきます。 4年目以降には樹形がほぼ決まっているので、その後に発生した枝は2節くらいのところで剪定します。 切るときは芽と芽の中間くらいで切るのが大切です。 とにかく枝を絞って、果実への栄養を集中させることが大切です。 主枝が伸びれば伸びるほど枝が増えて、栄養が分散しやすくなるので、主枝が高くなりすぎないようにすることが重要と言えます。 Advertisement• 高級果物をイメージしたライチですが、果物栽培の初心者でも比較的容易に栽培できるようです。 ライチは、中国福建省から広東省、広西省までの中[…]• みかんの木は、桃栗3年柿8年と言われるのと異なり、みかん農家ではみかん30年というくらい長い年月をかけて育てなければ結実しないと言われていました。 今は[…]• ぶどうの木を自宅で育てている、という人もいますが、どのように育てているのか、ということを不思議に思う人もいます。 育て方をきちんと理解しておくことでしっ[…]• ブドウの剪定のコツは、品種によって方法を変えることです。 通常は芽の上や枝の先を切り落としますが、枝が枯れるのを防ぐために芽のところで切る犠牲芽剪定とい[…]• 柑橘類は庭に植えてあると爽やかな香りが楽しめ、無農薬で育てると皮まで利用できて便利な果実です。 柑橘類にはさまざまな種類がありますが、比較的育てやすく、[…]• 美味しくて、美容にも良いキウイフルーツが自分で栽培できると嬉しいですよね。 キウイフルーツは、比較的、簡単に栽培できるフルーツなのですが、樹勢旺盛という[…]• 古来から薬の材料としても用いられ、薬膳料理に使われているのをよく見かけるイチジクですが、その育て方や収穫時期というのはあまり知られていないことが多いの[…]• クランベリーはとても水分を欲する植物で鉢栽培がおこないやすい植物です。 強い日差しが苦手で、程よい日当たりで涼しい環境を好みますので、室内でも育てること[…].
次の今回は、以下の記事の続きになります。 イチジクの一文字整枝に挑戦するにあたり、主枝の誘引を先月行いました。 ただ、枝の剪定はまだやっていなかったんですよね。 剪定方法を調べていたところ、夏果専用種と秋果専用種で対応が異なることがわかりました。 今回は、調べてわかった剪定方法についてまとめてみました。 イチジクの剪定時期はいつ? イチジクの剪定は、休眠期である冬に行うことが多いです。 春〜秋は枝を伸ばしたり、実をつけたりしているため、それらの成長を阻害しない時期に剪定します。 品種によっては、剪定時期を誤ると枯れてしまうこともあります。 剪定を行う際は、事前に時期を調べておくことをおすすめします。 何故剪定する必要があるの? 剪定することによる利点は大きく2つあります。 もちろん剪定する枝の量にもよりますが 剪定をすることで脇芽が増え、結果的に収穫量が増えることが多いです。 但し、夏果専用種についてはかえって収穫量を減らしてしまうこともあります 後述。 適度な剪定によって木の大きさを一定に保つことにより、常に収穫しやすい場所に実を付けるようにします。 現在私が挑戦している一文字整枝も、収穫のしやすさを重視した整枝方法です。 夏果と秋果で剪定方法が違う!? タイトルにも書きましたが、夏果専用種と秋果専用種で剪定方法が異なるようです。 ここでは、両者の違いを挙げつつ、私なりにまとめてみました。 夏果専用種 夏果専用種の場合、 前年秋につくられた花芽が成長することで実になります。 そのため、枝の先端をむやみやたらに剪定すると、花芽も切り落としてしまうことになります。 結果として、翌年の収穫が望めなくなってしまいます。 夏果専用種を剪定する場合は、全ての花芽を落としてしまわないよう、枝の先端や大きな芽をある程度残しておくようにします。 もちろん、全く剪定しないと木がどんどん大きくなってしまうため、その他の枝は冬の間に剪定しておきます。 秋果専用種 秋果専用種の場合、 その年の春に成長した枝に花芽がつくことで実になります。 そのため、枝の先端を敢えて残しておく必要はありません。 剪定の際は芽を2〜3つほど残して、それより先の枝は切り落とすようにします。 全ての芽を切り落としてしまうと、翌年枝が伸びない恐れがあるため、少しだけ芽を残しておくのがポイントです。 夏秋兼用種 夏果・秋果の両方の性質を持つ夏秋兼用種の場合は、収穫したい時期に合わせた剪定を行います。 品種にもよりますが、一般的には秋果の方が収穫量が多い傾向がありますので、秋果を考慮した剪定を行うことが多いようです。 我が家でも剪定してみました 我が家のイチジクは、以前の記事に記載したととり夏秋兼用種のカドタだと思われます。 ということで、夏秋兼用種に合わせた選定を…と言いたいところですが、現在は一文字整枝に挑戦中 一年目 のため、先程の説明とは少し異なる剪定をしています。 一文字整枝一年目の冬は、伸ばした2本の枝の先端部分 特に木化しきれていない部分=枝の色が緑っぽい部分 を切り落とします。 剪定はたったこれだけです。 剪定の際は、芽と芽の間を切るようにします。 そしてこれが剪定後のイチジクです。 剪定前とほとんど変わらないですが…。 今回の剪定によって脇芽が垂直に伸び、たくさん実をつけてくれることを期待しています。 【余談】現在ついている実の運命は…? 昨年秋につけた実ですが、現在も2個残っています。 赤みを帯び、シワシワになりましたが。。。 以前の記事で、この実を「翌年夏に収穫できる夏果」だと思い込んでいたことを書いたのですが…夏果って「前年秋にできた花芽が成長して実になる」んですよね。
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