新型コロナの陰で、バッタが大発生しています。 国連食糧農業機関(FAO)は「生活と食料安全保障に危機的な結果をもたらす可能性がある」と警告を出しました。 空を真っ黒に覆い、大地を食い荒らすサバクトビバッタ。 日本人でただ1人、その生態を研究し、防除技術の開発に取り組んでいる昆虫学者で通称「バッタ博士」の前野浩太郎先生(国際農林水産業研究センター研究員=40)に聞きました。 風に乗れば(幅が約300キロある)紅海もひとっ飛びしている可能性が高いと思います。 風向き次第ですから、完全に予測することはできませんが、サイクロン(注2)の動向が重要です。 サイクロンがバッタを遠くまで運び、大雨を降らせてさらに繁殖できる環境をつくります」 -ケニアでは70年ぶりの大発生といわれます 「1960年代以降、防除に殺虫剤を使うようになってから、それまで10~15年も収束しなかったものが、2~3年以内に収束するようになりました。 今回は大発生しやすい環境が整ってしまったことと、コロナで防除活動が制限されたことが重なり、最大規模になる恐れがあります。 コロナで人や物資の移動が滞り、バッタに襲われた地域に食料援助できず、飢饉(ききん)が起こり、大惨事が起こるのでないかと心配されています」 -何でこんなことになってしまったのでしょうか。 オーストラリアで大規模森林火災を起こしたインド洋の海水温の上昇(注3)が関係しているともいわれますね 「サバクトビバッタ大発生の一番の引き金は雨です。 インド洋で発生したサイクロンが18年5月と10月にアラビア半島で大雨を降らせました。 乾燥地帯に大雨が降ると、ほそぼそと生きていたサバクトビバッタが繁殖を始めます。 大雨が降ったのはイエメンとオマーンにまたがる人里離れた乾燥地帯で、早期発見できませんでした。 イエメンは内戦状態です。 防除部隊の立ち入りが困難で防除もできなかった。 バッタの群れはサウジアラビアを北上してイラク、イランへ向かい、パキスタン、インドへ。 一部はアフリカの角(注4)に渡りました。 昨年12月、サイクロンは今度は東アフリカに大雨を降らせました。 ふだんサバクトビバッタがほとんどいないエリアですから、防除システムを維持する必要がなく、すたれていた。 予算が打ち切られ、必要な物資もなければ、殺虫剤をまくノウハウも、使いこなせる人材もほとんどいなかった。 隙を突かれたんです」 -これからどう収束に向かうのですか 「防除は動きが鈍くて移動能力の低い幼虫の段階でないと難しいんです。 過去の大発生を収束させたのは乾燥でした。 乾燥すると、バッタが食べる草がなくなる。 雌の成虫は地中10~15センチに卵を産みますが、卵は水を吸って発育するので、湿っていないと死ぬし、そもそも雌は乾いているところに卵を産みません。 乾燥で個体数が減り、だんだんちりぢりになっていきます。 この先、雨が降らなければ収束に向かうと考えられます」 -パキスタンやインドからさらに広がることはないのですか 「生息域は西アフリカから南西アジアまで。 サバクトビバッタは高い湿度が苦手で、過去にバッタの大群がインドからさらに東に進むことはありませんでした。 中国と英国の研究者が、インドから中国に向かうことはないか、風力、風向など過去の気象データからシミュレーションしたのですが、たどり着くことはないと、3月に論文にまとめました。 私の研究では成虫は体温が22度以上なければまともに飛べません。 標高が高くなると、気温が下がり、自力飛行できない。 パキスタンは小麦、綿花などが壊滅的な被害を受け、緊急事態宣言した。 ソマリアも非常事態を宣言している。 被害地域は新型コロナの感染が拡大しており、インドの新規感染者は1日1万人以上、アフリカ諸国も5月下旬から加速度的に増加し、バッタとコロナの「二重の闘い」になっている。 FAOは「闘いは長引く」としている。 孤独相と呼ばれている。 混み合った状態で育つと、群れるようになり、集団で移動を始める。 群生相と呼ばれる。 行動だけでなく外観も変化し、孤独相の幼虫は緑や茶色で生息環境に溶け込んでいるが、群生相は黒と黄のまだら模様で目立つ体色になる。 長らく別種と考えられていたが、1921年、ロシアの昆虫学者ウバロフが変身(相変異=そうへんい)することを発見した。 サバクトビバッタの成虫は体長5~8センチ。 1日に体重とほぼ同じ約2グラムの農作物を食べるため、FAOは1平方キロに4000万匹の小さな群れでも3万5000人分の食料を食べ尽くすと説明している。 寿命は3~5カ月。 雌は生涯に3回(1度に約80個)産卵し、3カ月で約20倍になる可能性がある。 大量発生による被害は古代エジプトからあり、旧約聖書やコーランにも記されている。 飛行能力は1日100キロ以上。 神戸大大学院博士課程修了。 京都大白眉センター特定助教を経て16年から国際農林水産業研究センター(国際農研)研究員。 著書に毎日出版文化賞特別賞、新書大賞受賞の「バッタを倒しにアフリカへ」(光文社新書)、いける本大賞受賞の「孤独なバッタが群れるとき-サバクトビバッタの相変異と大発生」(東海大学出版部)。 新潟の山野で生まれ育った元虫好き。 前野先生の著作で、大発生したバッタを見物していた女性観光客が大群に巻き込まれ、着ていた緑色の服を食べられてしまった話を知る。 すご過ぎる。 (注1)ローカストは集団移動して農作物に大きな被害を与えるバッタのこと。 語源はラテン語の「焼け野原」。 (注2)インド洋、太平洋南部で発生する熱帯低気圧。 北西太平洋ではタイフーン(台風)、大西洋、北太平洋ではハリケーン。 (注3)ダイポールモード現象。 インド洋の西部で海水温が上昇すると、東アフリカで降水量が増加し、インドネシア、オーストラリアは雨が少なくなる。 (注4)インド洋、紅海に向かってサイの角のように突き出た地域。 エチオピア、エリトニア、ジブチ、ソマリア、ケニアの各国。
次のコロナウイルスの次の問題 今、日本ではコロナウイルスの報道でもちきりですが、どこまで感染を防ぐことが出来るんでしょうか?? 昨年の12月8日に原因不明の肺炎患者を初めて確認し、中国の武漢を完全に封鎖したニュースがインターネットで見てた時、なんかものすごいことが起きているんやないか?って思っていました。 僕は全く知りませんでしたが、 封鎖された中国の武漢っていう都市は、人口1108万人らしくて、東京が約1400万人なので東京都とそんなに変わらない大都市を完全に封鎖するなんてありえないと思ってたんです。 まるで映画の世界ですよね。 ほっておいたら間違いなく日本も同じようになる危険性があるって感じた人はたくさんおられたのではないでしょうか。 ダイヤモンドプリンセス号の問題でもありましたが、日本政府の対応の遅さはにはびっくりします。 これ以上の拡大をどう防ぐのかが今後の課題ですね。 そこにさらに新たな強敵の出現です!! アフリカで発生したバッタがものすごい数になって作物を食い散らかしているみたいです。 バッタくらい殺虫剤ですぐ退治できるだろう。 と思っていましたが、動画をみて唖然とするほどの大量発生ですね。 これはマジでやばいレベルです。 「蝗害」って呼ばれているらしいのですが、今回の大量発生は異常らしいですね。 変身するバッタ その名は「サバクトビバッタ」 この今暴れまくっているバッタは、「サバクトビバッタ」という種類のバッタで、環境に応じて行動、形態、生理的特徴を変化させることが出来るらしいんですね。 これを 「相異変」という特殊能力だということらしい。 普段は「孤独相」と呼ばれる状態で、密集せずにお互いを避けあう生活を営んでいるらしいのですが、 同じ種類の仲間が増えてきて個体数が増えると、「群生相」に変化して緑色のバッタから、黄色と黒色のまだら模様になり戦闘モードのバッタに変身するんだって!! そして大群をつくるようになるみたい。 怖すぎですね!! 「群生相」 って呼ばれる 戦闘モードのバッタに変身して、 やる気満々のバッタ。 おとなしい時と、戦闘モードでは色も顔つきも変わってますね!! 目が赤くいなって、完全に仮面ライダーです!! 仮面ライダーは良いもんでしたが、このバッタは今や4000億匹の大群となった、巨大帝国の悪玉です。 ケニア、エチオピア、ソマリアなどの東アフリカで農作物を食い尽くし、食糧危機を引き起こしています。 すでにソマリアでは2020年2月に「国家非常事態宣言」を発表しています。 1300万人々が深刻な食糧危機に陥ってしまっているとのこと。 すでにバッタごときと笑っていられる状態ではないんです!! そして、中国にも飛んでくる可能性があるらしい 現在この大量のサバクトビバッタがインド、パキスタンにまで飛んできており、いよいよ中国にまで来るんじゃないかって騒ぎになっているようです。 2020年2月19日、中国経済網は、大量のバッタが襲来して農作物に被害がでているパキスタンに、中国の専門家が派遣されることになったと報じられました。 日本へ飛んでくるの? 被害は? サバクトビバッタがさすがに海を渡って日本に来ることはないと思いますが、中国で作物を壊滅的に食い散らかせば、日本に影響がでない訳がないと思われるので、対岸の火事ではないんですよね。 中国共産党もバッタのリスクは言及しているようですが、大きな被害にはならないと発言しているようです。 でもこれから繁殖期に入るようで、ますます数が増えていく事も考えられます。 ホントに大丈夫なのかな?? 「群生相」と呼ばれる、黄色に黒の斑点模様のサバクトビバッタ。 風に乗って1日に100km以上も飛ぶ飛翔能力と、約5日おきに50〜100の卵を産む繁殖能力、さまざまな植物を食べる広食性を武器に、短期間のうちに増殖し生息範囲を広げて甚大な被害をもたらす。 FORBES JAPAN 国連では6月までに500倍になるという試算もあるようで、今4000億匹で、その500倍って・・・ もう想像したくないです。 ウイルスも怖いけど、食べ物がなくなってしまうのも恐怖です。 何とかして食い止めてほしいですね。 中国のバッタ対策兵器 アヒル これはホントかどうか確認はとれていませんが、ツイッターではアヒルを10万羽用意して、バッタの駆除に充てるなんて話もあります。 バッタ4億匹 VS 10万羽のアヒル部隊 映画化しろ— ゴリライヴSP 絵だけRTマン +クソリプマン) untiiiiiikong ザッ・ ザッ・ ザッ・・・ アヒルの軍隊が動き出しましたか(笑) なんかかっこいい気もします。 頑張ってほしい!! 2020年に入ってから世界は変な方向に動いているような気もします。 時代が変わっていく中で、僕たちもいろんな事に目を向けて自分の身は自分で守れるようにしなきゃダメですね。 3月16日 バッタ続報.
次の「この…大群は…恐ろしい」 アルバート・レマスラニ氏は4月、アフリカ、ケニア北部で息を弾ませながらこう言った。 レマスラニ氏は自身を撮影した動画のなかで、サバクトビバッタの群れをはたきながら歩いている。 体長5センチ余りのサバクトビバッタは厚い雲のように同氏を取り囲み、1万組のトランプが一斉に切られているかのような羽音を立てる。 「数百万匹はいます。 あちこちで…食べています…悪夢が現実になったような光景です」。 レマスラニ氏はうめくように語った。 最大2500万人が食料不足に レマスラニ氏(40)はケニア中部の村オルドニイロに家族と暮らし、ヤギの世話をしている。 ヤギたちは低木や高木を食べて生きている。 レマスラニ氏は地元の言い伝えでしかサバクトビバッタを知らなかった。 ところが2020年、食欲旺盛なサバクトビバッタの大群が数十年来の規模で東アフリカに押し寄せた。 サバクトビバッタは底なし沼のような食欲の持ち主で、農業に壊滅的な被害をもたらす恐れがある。 成虫は自身の体重と同じ量の植物を1日で食べることができる。 サバクトビバッタの体重は約2グラムだ。 群れはニューヨークを埋め尽くしても余りある規模の700億匹に達することもあり、その場合、約13万6000トンもの作物が1日で失われる計算になる。 もっと小さな4000万匹の群れでも、3万5000人分の1日の食料に匹敵する量の植物を1日で食べてしまう。 今回の大量発生は、エチオピアとソマリアでは過去25年、ケニアでは過去70年で最悪の規模となっている。 一帯は作物の生育期を迎えており、新型コロナウイルスの影響で対策が難航している間に、サバクトビバッタの群れは増殖している。 国連食糧農業機関(FAO)は、東アフリカの最大2500万人が2020年、食料不足に見舞われると試算している。
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