vip2ch. 25 ID:BdjEHBAR0 曙「駆逐艦、曙よ。 今日からここの所属になるわ」 提督「よくぞ来てくれたね。 私がこの鎮守府を預かる提督だ」 金剛「そして私が、提督を支える秘書艦の金剛デース!」 提督「貴艦の着艦を心より歓迎する。 この鎮守府はまだ小さいから、君のような新人は大歓迎だ」 提督「共に深海棲艦と戦おう! よろしくな曙」 曙「フンっ、あんまり気安く話しかけないでよね。 このクソ提督!」 提督「く、クソ提督って……」 曙「私はこういうキャラなもんで。 12 ID:BdjEHBAR0 ドカーン!! ドカーン!! 曙「ひぃぃぃぃぃ!!??」 提督「ちょ、金剛!? 何してるんだ!? やめろぉぉぉぉッッ!!!」ガシッ! 金剛「離して提督! このビッチをKILLできないネー!!」 提督「バカッやめろッ! 殺そうとするんじゃない!!」 金剛「だって!!」 金剛「着任したてのNewfaceの分際で、よくも私の提督をクソ提督だなんて……!!!」 金剛「ユルセナイッ!!」 金剛「ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイッッ!!!!」 金剛「Go to hellッ!! この私が直接深海の底に沈めてやるデース……」ゴゴゴゴゴゴコ!!゙ 曙「あわわわわわわ!!」ガタガタガタ! 提督「だからやめろ金剛!! 仲間を攻撃するんじゃない!!」 金剛「で、でも!!」 提督「俺は全然気にしてないからさ。 10 ID:BdjEHBAR0 提督「これから一緒に戦う仲間なんだ。 そういう個性も受け入れてあげないと……」 金剛「…………」 提督「仲間と協力し合わなきゃ深海棲艦には勝てない。 お前ならわかるだろう?」 金剛「………ハイ。 そうですネ……」 提督「よし、いい子だ。 ほら、曙に謝ってきなさい」 金剛「了解デース……」 金剛「ソーリー、アケボノ。 これも愛する北上さんのためですもの。 50 ID:BdjEHBAR0 大井「もう、何を言ってるんですか北上さん。 20 ID:BdjEHBAR0 提督「そもそも俺はれっきとした男なわけだし」 大井「またまたそんなこと言って~……」 提督「ほら、胸元は平べったいし。 下半身には女の子には備わってないムスコが存在しているし」 大井「そういえば………」 提督「北上にこんな汚らしいの生えてないだろう?」 大井「……本当だ……身体中ゴツゴツしているし。 おまけにスネ毛も生えてる……」 大井「えっ、それじゃ……貴方は北上さんでは……ない?」 提督「うん。 19 ID:BdjEHBAR0 大井「北上さん……北上さんなの?」 提督「ご、ごめんね大井っち。 91 ID:BdjEHBAR0 大鳳「ここで会うなんて珍しいですね。 ドカーンドカーン! 41 ID:BdjEHBAR0 大鳳「私は大型建造の中でトップクラスのレア度を誇る大鳳です」 大鳳「現時点で唯一の装甲空母。 中波状態でも艦載機も飛ばせるハイスペックぶり。 まさしく当たり枠に相応しい性能ですよね」 大鳳「そんな私がすでにいるのですから、これ以上する理由なんてありません」 大鳳「元々大型艦建造自体、運営自身が警告文を出すほどの割に合わないもの」 大鳳「デイリー消化なら通常建造だけで十分」 大鳳「故に大型艦建造はこの先やることはない。 97 ID:BdjEHBAR0 大鳳「それとも………まだ私以外のレア艦が欲しいというのですか……」ガシャン! 提督「ま、待て。 落ち着いて……だから艦載機飛ばそうとしないで」 大鳳「提督には私だけで十分……」 大鳳「本当は、今いるほかの艦娘達がいること自体我慢ならないんですから……」 大鳳「こう言ってはなんですけど、あまり欲が深すぎるのも大概ですよ?」 提督「で、でもやっぱり大和型とか欲しい……」 大鳳「」ガシャン! 69 ID:BdjEHBAR0 提督「お、落ち着け大鳳! 俺が大型をやりたいのはお前のためでもあるんだ!」 提督「ほら、大型建造でまるゆだって造れるんだぞ?」 大鳳「まるゆ………」 提督「まるゆは近代化改修すれば、運の低いお前に+されるし」 提督「ゆるキャラみたいで可愛いいし、傍に置いておくだけで癒されるし、デコイにも使えるし、中の人はお前と同じだし、いいことづくしだぞ?」 提督「だからさ……」 大鳳「そんなことする必要はないわ。 28 ID:BdjEHBAR0 提督「とうとうウチの鎮守府にも来たか……」 提督「ええと、いくつかの任務をクリアすれば晴れてケッコンできると……」 提督「うーん……確かにウチには練度99の奴が何人かいるけど……」 ゴゴゴゴゴゴコゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!! 06 ID:BdjEHBAR0 艦娘s『……………』ゴゴゴゴゴゴコ!! 提督「え、え~と……」 艦娘s『……………』 提督「あの、俺はまだケッコンとかする気はないからさ……だからその……奪い合いとかはやめて……」 ガシャン! ドカンドカーン!! ウワアアアアアアアアアアアァァァァァァァ!!!!! 87 ID:BdjEHBAR0 母さんへ、元気にしてますか? 私は元気です。 鎮守府にて たいへんながらも楽しい毎日を過ごしています。 部下の艦娘達はちょっとヤンデレだけれど。 すごく可愛くていい子ばかりなので、僕は元気です。 母さんの方はどうですか? けんこう状態に問題はありませんか? 毎日が猛暑のこの季節。 息子としてただただ心配です。 ていとくとして仕事に忙しくて、実家に顔をだせずにごめんなさい。 今度の休日には帰りたいと思います。 50 ID:BdjEHBAR0 これで終わりです。 長文失礼しました。 レベリングがきつかったので息抜きついでで書きました。 戦艦や空母はそれほどでもないですが、何気に重巡が個人的にきついです。 前作です。 よろしければどうぞ? 提督「大鳳? 駆逐艦かな?」 提督「食べりゅううううぅぅぅぅぅぅぅッッッ!!!!」 先日、初めての大型建造をしましたが、そしたら一発で大鳳がでました。 欲しい娘のssを書けば、手に入りやすい? 駄文失礼しました。 DMM GAMESのを行う 2. DMMにクレジットカードの情報を登録する 3. にアクセスして「初回無料500pt取得はこちら」のボタンをクリックする まだ艦これ、やってないの? 艦これはDMM GAMESから配信されているゲームで、アニメ化もされた有名タイトルです。 アニメで初めて知った人も多く、まだゲームをやったことがない人も多いと思います。 DMM GAMESのにアクセスします。 アクセスしたら、「 今すぐ出撃」をクリック。 DMMアカウントをまだ持っていない人は、を行います。 既にDMMアカウントを持っている人はログインして、DMM GAMESのを行います。 DMM GAMESアカウント登録画面 ニックネーム、性別、生年月日を入力したら、「 登録してゲームを開始する」をクリックして登録完了です! スマホ版 艦これの始め方 艦これは実は、スマホ(Android)でもプレイすることができるんです。 PC版とデータ連動しているので、PCとスマホ、両方で楽しむことができます。 DMMゲームズのアカウントが未登録の場合、を行う。 DMMゲームズストアのアプリをダウンロードします。 DMMGAMESストアのアプリを起動、艦これのアプリを検索、ここからダウンロードします。 カテゴリー• 783• 304• 125• 223• 139• 121• 187• 258• 483• 3 アーカイブ• メタ情報•
次の概要 おもに氏によって描かれていたシリーズ。 提督に対しての愛は半端じゃなく、提督を横取りするものとあれば先輩だろうが後輩だろうが容赦しない。 提督のメッセージ これは提督が憲兵に送ったメッセージである... 憲兵、いいかい? よく聞いてくれ。 このバッグの中には、俺の証言を収めたテープや、証拠の品 写真 が入っている。 俺が病んだ艦娘達の標的になったわけを、知る限り喋った。 もし俺が死んだら、これを憲兵司令部に届けてくれ。 お偉いさんが本当だと信じてくれたら、この鎮守府は救われると思う。 俺が直接、憲兵司令部に言おうかとも思ったんだが、何て言うか、そうするのは逃げるみたいに思えて…… ここで戦うのをやめるのと、自分が自分でなくなるような…… が憎いとか、の仇を討ちたいとかいうんじゃないんだ。 うまく言えないけど、あいつと……と戦ってみたくなったんだ。 俺が提督だからなのか、理由は自分でもよくわからない。 憲兵……俺は多分死ぬだろうが、そのことで、艦娘達や、深海棲艦を怨んだりしないでくれ。 彼らだって、俺と同じで、自分がやるべきだと思ったことをやってるだけなんだ。 無理かもしれないけど、他人を怨んだり、自分のことを責めたりしないでくれ。 これは俺の……最後の頼みだ。 もし、運良く生き延びて、戦争が終わったらさ、必ずこの故郷に帰ってくるよ。 逢いに来る……約束だ! これでお別れだ! じゃあな、憲兵。 元気で暮らせよ! 家族によろしくな! 関連イラスト pixivision• 2020-07-16 18:00:00• 2020-07-16 17:00:00• 2020-07-15 18:00:00• 2020-07-15 17:00:00• 2020-07-14 18:00:00 人気の記事• 更新された記事• 2020-07-17 00:52:33• 2020-07-17 00:52:11• 2020-07-17 00:50:42• 2020-07-17 00:50:35• 2020-07-17 00:49:11 新しく作成された記事• 2020-07-17 00:52:11• 2020-07-17 00:47:27• 2020-07-17 00:27:49• 2020-07-17 00:47:06• 2020-07-17 00:05:47•
次の提督は、執務室の窓から外を眺める。 外は既に暗く、漆黒の闇が広がっていた。 しかし、港のサーチライトは煌々と点けられており、昼間の様に明るい。 その真下に布陣する艦隊が居た。 『警戒を怠るな!敵はいつ来るか分からないのだ! 気を抜くな!』 重巡、那智が声を張り上げ、艦隊の僚艦達に声をかけていく! 海に面した、南側に布陣する形で警戒する艦娘達。 これならば、只の警備に見えなくも無い。 しかし………。 『陸地』にも関わらず布陣しているのは長門達の別艦隊。 いったい何故、彼女達が陸地で艤装を展開しているのか? 此処だけでは無い! 『良いですか!私達が受け持つ西側には、厄介な鎮守府が有ります! 気をつけて!』 西側には大和が。 『敵に鎮守府まで近づけさせるなよ! 目に付く物は撃て! 全て排除しろ!』 東側には武蔵の艦隊が居たのだ! 深海棲艦相手にしては、余りに物々しい警備である。 執務室の窓から、外を見ていた提督は独りごちる。 「何で…………こんな事になったんだ?………。 」 何が悪かったか? そんな事は分かりきっている! 全ては、自分の発言のせいなのだから………。 提督はもう一度、以前の記憶を振り返る事にした。 [newpage] (自分は何故、戦っているのか?) 執務室の椅子に座っていた提督は、考えていた。 勿論、実際に戦うのは艦娘だ。 だが、指揮を執り、常に深海棲艦に狙われているという面を考えると、自分も戦っていると言えるだろう。 国の為、家族の為、そして提督という職業に就いた自分の為。 それぞれの鎮守府の提督には、様々な理由が挙げられる。 ) 提督は椅子から立ち上がると、窓の外を眺める。 執務室から見えるグラウンドでは、駆逐艦の子達がボール遊びをしていたり、空母や戦艦の者達が、ベンチにお弁当を広げて楽しそうに過ごしていた。 しかし、彼女達は、提督が執務室の窓から眺めているのを知ると、一斉に睨みつけてきた! 提督は慌てて彼女達から視線を外し、窓のカーテンを閉めると舌打ちをする。 「チッ!コッチの苦労も知らないで、楽しそうに過ごしてやがる!」 提督。 彼はウンザリしていたのだ………。 今までと、これからの提督としての暮らしに…………。 [newpage] 勿論、彼も始めからこんな様子では無かった。 無理矢理連れて来られた鎮守府。 右も左も分からないのに、艦娘を率いて奪われた海域を取り戻せ!などと言ってくる大本営。 何度も逃げ出そうと考えた! だが、軍の者達から言われたのだ。 彼の苦難はまだ有った! 彼を待っていたのは、艦娘全員の冷たい視線。 『チッ!大本営も懲りねえ奴等だな! 何度、代わりの提督を連れて来ても、オレ達が従う訳が無えのによっ!』 『大本営も無駄な事を…………。 私達は誰の指示にも従いません。 貴方が提督だろうと、私達には関係ありませんから………。 まだ直接的な暴力が無いだけマシなのかも知れないが、それでも提督の心を酷く傷つけた! そう。 この鎮守府は、かつてブラック鎮守府だった! 規定を無視した艦娘の酷使と、艦娘の犠牲を無視した作戦指揮! ブラック提督が、資源を着服している事を知った大本営は、漸くブラック提督に対処した。 しかし、艦娘達の信用は既に無くなっていた。 彼女達は、提督という存在を憎んでいたのだ! 大本営が、新しい提督を送ってきても指示に従わず、何度も追い出した! それは今回も同じ事。 [newpage] とんでもない場所に連れて来られた提督だったが、それでも生きていかなければならない。 「じ、神通……さん。 す、すまないが遠征部隊の旗艦を頼みたいんだが………。 」 『貴方に言われるまでもありません。 明日には出発しますから、放っておいて下さい。 』 「加賀さん……?敵海域での旗艦をお願いしたいんですが………。 」 『私達は好きにやります。 命令しないで。 』 「長門さん………。 あまり無茶な突撃は………。 新しい提督は、別に好きで来た訳では無い! 国に対する忠誠や使命感など無く、軍に対する敬意も無い! どうせ自分には後は無いのだ! それからの彼は、軍に対して強気に出た! [newpage] ある日、軍の上層部から、敵海域の攻略を指示する直通電話が掛かってきた。 しかし、 「敵海域の攻略?ヤなこった!」 提督………。 彼は自分の好きにやると決めていた。 彼はとても清々しい、やりきった感情で溢れていた! (言ってやった!言ってやった!ザマァ見やがれ!) 彼はドカリと執務椅子に座る。 (もう良い、後はどうにでもなれだ。 ) 彼は黙って瞑目する。 しかし、 『提督………。 』 ノックもせずに、静かに執務室のドアを開けたのは駆逐艦、時雨。 提督は、時雨が入室した事を知ると、慌てて立ち上がる。 「し、時雨……さんか。 な、何かな? 俺は今日は何もs」 「違うよ提督。 文句を言いに来た訳じゃ無いんだよ。 その……さっきの電話……大本営からだよね?………何で………あんな事言ったの?………。 」 時雨はどうしても聞いてみたかった。 提督は首を傾げながら、 「聞かれてしまったか………。 一度は言ってみたかったんだ………。 (大本営に、俺の鬱憤をな!)」 時雨は驚愕し、眼を見開く! 「て、提督は……そこまで………。 (もう大本営にはウンザリしててな。 )」 時雨は、目の前の提督を見る。 彼は、ひょっとしたら今までの提督とは違うんじゃ………。 「で、でも!あんな言い方したら……。 (下手をすれば、彼は………。 )」 「良いんだ!俺は既に覚悟を決めているからな! (内心ではビビッてるさ!畜生!)」 時雨は提督を見つめる。 そして、確信した! 彼は今までの提督とは違う、と。 「ねえ、提督。 今度から僕の事は、時雨って呼び捨てで良いよ。 これからもよろしくね、『提督。 』」 それは暖かな感情の籠った、優しい呼び方。 提督は困惑したが、本人が良いと言っているのだからと、納得する事にした。 「じゃあね、提督。 」 時雨が、執務室を退室して行く。 今日は良くわからない日だった。 [newpage] 執務室を出た時雨は、先ほどの提督の言葉を思い返す。 ) 「みんなに、教えてあげないと………。 彼は今までの提督とは違うって。 」 時雨は、仲間達の元へと駆け出した。 そんな加賀に対して、時雨は優しく語りかける。 「僕は確かに聞いたんだよ。 提督は大本営の人間に対して、怒鳴っていたんだ。 どうやら大本営は、僕達に無茶な作戦を押し付けようとしたみたいなんだ。 それを………提督は拒んだんだよ………。 」 「「「「…………。 」」」」 息を飲む艦娘達。 そして、 『私、提督に酷い事を言いました………。 』 『オレもだ。 着任したばかりのアイツに、冷たくした………。 』 『私はまだ酷い。 面と向かって、彼を脅してしまった………。 』 次々と、後悔を口にする艦娘達。 彼女達は、顔を俯かせていく………。 時雨はココで全員を見渡す。 そして、口を開いた。 「ねえ。 僕は彼を信じても良いと思う。 あんな風に、大本営に楯突く提督は初めてだから………。 みんなはどう思う?」 艦娘達も、静かに頷いた………。 [newpage] 提督は、会議室へと向かう通路を歩いていた。 一応、自分は提督。 作戦要項を伝える会議に、出席しなくてはならない。 しかし、どうせ殆どの艦娘が自分の話を聞かず、好き勝手に次の作戦を決めるのだ。 いや、まだ会議室に居る艦娘はマシな方か………。 中には会議にすら、提督の話など時間の無駄だと出てくれない艦娘もいるから。 (気が重い………。 嫌だなぁ………。 ) そうしているうちに、提督は会議室のドアの前に居た。 しかし、彼は戸惑いと驚愕の混じった表情を浮かべていた。 ルームネームプレートには、『会議室』と確かに書いてある。 提督は、意を決してドアをノックした。 すると、会議室からのざわめきが無くなり、静かになった。 (居る!間違いなく大人数が!) 提督は、恐る恐る入室した。 彼は、目の前の光景に驚愕する事になる! [newpage] 会議室には、艦娘全員が揃っていた………。 艦娘全員が、提督に頭を下げていた! その中で戦艦、長門が話し出す。 「提督。 今までの私達の無礼、お許しください…………。 」 「な、長門……さん?………。 「時雨から聞きました。 大本営に無茶な作戦を命じられても、私達の為に頑として、受け付け無かったと………。 」 「え?そ、それは………。 「その………悪かったよ………。 提督ってヤツにも、テメーみてぇなのが居たんだな………。 これからは信用してやるよ、提督の事。 」 「て、天龍………さん………。 「ねえ提督、僕達は話し合って決めたんだ。 君になら、僕達はついて行ける! イキナリの事で驚いたかも知れないけれど、僕達は提督を信じるよ!」 「時雨………。 」 提督は、未だに理解が追いつかないが、彼女達から敵意が消えているのを見ると、悪質なイタズラやドッキリでは無いらしい………。 (ど、どうしよう…………。 今更ヤケになってました、なんて言えない…………。 ) 提督は、先ほどから冷や汗が止まらないが、艦娘達には突然の事で戸惑っている様に見えた。 一航戦、赤城が申し訳無さそうに提督に話しかけた。 「申し訳ありません提督。 散々酷い言葉を投げかけておいて都合の良い話、と御思いでしょう。 ですが信じて下さい! 私達は、貴方ならついて行きます!」 艦娘達は再び頭を下げ、謝罪する! (違うんです!違うんですよ!赤城さん! 俺はね、ただ何もかもが面倒くさくて、ヤケになっただけなの! 自分の事すら一杯一杯なのに、君達を気遣う余力はないの!……………………こう言えたら、どんなに楽か…………。 ) 提督の眼前には、今まで見た事無いくらいの、柔らかな眼差しを向けてくる艦娘達。 言える訳無い! そんな事言ったら、どんな目に遭うか…………。 提督は考えた…………。 」 提督は、勿体振った言い方をする。 注目する艦娘達。 「確かに俺は大本営に楯突いた。 勿論、自分個人としては間違った事は言っていないつもりだ。 しかし大本営に暴言など、軍人としては許されないだろう…………俺は下手をすれば捕まり、軍法会議にかけられるかも知れない。 そう!このままでは、君達に迷惑を掛ける事になってしまう!それは避けたい! そして、俺が出した結論は一つ!………………俺は責任を取り、辞職するしかないんだ……………。 しかし、事態は提督の想定の範囲内には収まらなかった! 「大丈夫だよ、提督…………。 」 突如として、時雨が話を切り出した。 「提督。 提督を大本営の好きにはさせない! 君は僕らが守る!だから安心して欲しい!」 「へ?」 提督は再び変な声が出た。 時雨の発言に、赤城が続く! 「その通りです!提督!貴方をみすみす大本営に渡しはしません! ご安心ください!」 「いや………あの………。 」 赤城の勢いに、長門も追従する! 「全くだ!大本営など、私達が苦痛に喘いでいた時、何もしてくれなかった! 今更、恩も義理も無い! 私達から提督を奪えるモノなら奪ってみるがいい!」 「あの…………だから………別にそこまでしなくても………その…………。 」 提督はオドオドしながらも、何とか場を収めようとする。 しかし………。 」 提督の話など、聞いてはいない! そんな彼に近付き、肩に優しく手を置く時雨。 「大丈夫だよ、提督。 僕達に任せてくれれば安心だから!」 (安心出来ねえよ!) 提督は顔を覆う! [newpage] そして話は冒頭に戻る。 鎮守府の四方を囲む様に布陣、警戒する艦娘達。 鎮守府の沖合には、更に大勢の艦娘達が勢揃いしており、正に圧巻、の一言に尽きる! 執務室の窓から外を見ていた提督。 「どうしよう…………。 」 大変な事になってしまった………。 自分はただ、軍を、提督業を辞めたかっただけなのに………。 青ざめていく提督に、隣に居た大淀が優しく語り出す。 「提督。 ご安心ください。 私達の練度はどの相手だろうと引けを取りません。 ブラック鎮守府で酷使されていた分、練度は高いので…………。 」 「あ……う、うん………。 』かな?違う!違う! 『よく出来ました。 』は、マズイだろうし!) 冷や汗をかいて、焦る提督………。 提督は慌てて弁解する! 「あのですね、反乱とかでは無くてですね。 何と言いましょうか、なるべくして成ったと言いましょうか……。 」 しどろもどろになって、焦る提督! しかし、突然彼の持つ受話器が引ったくられる! 「お電話、変わりました。 連絡要員、大淀です。 「先ほど、反乱という言葉が聞こえました。 しかし、それは間違いです。 私達は反乱では無く、提督の御身を護っているに過ぎません。 」 上層部も話を始める。 』 大淀はニッコリ笑いながら、受話器に語りかける。 「ええ。 タダでは済まないでしょう。 ですが………………【それが何か問題が?】。 彼女達は、提督の為に立ち上がったと言うのに………。 提督はそのまま大淀を見る。 提督の視線に気付いた大淀は、提督を安心させる様に、優しい微笑みを見せてくれた。 「提督!ご安心ください!私達は誰が来ようとも、ビクともしません!」 その通り!ビクついてるのは提督だ! 艦娘じゃない! 提督は、頭を抱えてしまった。 (何で………こんな事に………。 ) 始めは提督業にウンザリしての事だった。 調子に乗って、大本営に言いたい放題言った……………そしてその結果………。 提督は外を眺める………。 『ビッグセブンの力!侮らないで貰おう! 来るなら来い!提督は渡さん!』 意気込む長門。 『航空部隊が接近した場合は、私が三式弾を斉射します! それが開戦の合図になるでしょう!』 空を見据える大和。 『フン!まさか味方とやり合う日が来るとはな! 相手にとって不足無し!いつでも来るが良い!』 艤装を構える武蔵! 『海中も警戒を怠るな!潜水艦に注意しておけ!』 警戒を強める那智。 提督は瞑目する。 (これ、大丈夫じゃないよね………。 何処からどう見ても反乱行為に見えるよね………。 当然、相手は大本営! しかし…………。 『提督。 協議の結果、君の暴言は不問とする。 そして、我々の今までの威圧的態度について改め、謝罪する。 本当に申し訳無かった。 』 「ほへ?」 本日、何度目か分からない提督の気の抜けた声。 上層部は続ける。 わ、分かりました。 」 『おお!やってくれるか!これで安心した! …………それと、君という人間を我々は見誤っていたらしい…………。 艦娘達の蜂起が君の指示では無く、独自に君を案じての行動という事に、我々は只々驚嘆した。 あんなに提督嫌いな艦娘達から、あれ程の支持を得るとは…………。 』 感心している上層部。 焦る提督! (違うんですよ!ただ俺はヤケになって、今までの鬱憤をブチ撒けたかっただけなんですよ! 提督を辞める手段の一つでしか無かったんですよ!) 言いたい!しかし、言えない! 提督の隣には、大淀が待機しているからだ! 全部考え無しに言った結果なんて、今更言えない! 『兎に角、これからはお互いに意思の疎通を図る為、連絡は以前より密にしよう! これからも、宜しく頼む!』 「あ、ハイ………。 彼の隣には、本日の秘書艦である加賀が居た。 秘書艦なんて、以前の殺伐とした雰囲気からは考えられない事だが、今では日替わりで艦娘達が担当してくれる。 提督は仕事をしながらも、ある事を考えていた。 (結局のところ、提督を辞められ無かったなぁ………。 ) 提督業にウンザリして起きた今回の騒動。 結果としては大本営からの風当たりは優しくなり、艦娘とも打ち解けたのだが、『軍から離れたい!』という願望は叶わなかった…………。 提督は、隣で書類整理をしてくれている加賀に尋ねてみた。 「あの………加賀さん。 」 「何かしら?それと敬称は要らないわ。 『加賀』と呼ぶ様に言った筈だけれど。 」 「ゴメンね、どうしても慣れなくて。 あの、さ。 もしもの話なんだけどさ。 」 慌てて、提督は否定する! 「違う違う!そうじゃ無いんだ! ほ、ほら!万一の話っ!もしもの話だよ!」 提督の言葉に、加賀は眉をひそめる。 「例え話としても、笑えない冗談ね。 貴方が居なくなる?私達がどうなると思っているのかしら?」 「その、ゴメン。 変な話して………。 」 提督は話題を変えようとするが………。 「探します。 」 「え?」 加賀は此方を見ずに、語り出す。 「探します。 貴方が居なくなったら………全員で………それこそ血眼になって………。 例え、『何処に居ても』。 」 提督の背中に、冷や汗が流れる。 本来なら嬉しい言葉なのだろう………。 自分にもしもの事が………例え行方知れずとなっても探してくれる………身を案じてくれると言う事なのだから………。 しかし、それと同時に逃がさないと言う意味にも聞こえる………。 提督は力無く、執務室の天井を見上げる。 そして、己の運命を受け入れた………。 今日も、明日も、明後日も。 彼は執務室で仕事をこなす。 毎日、交代で秘書艦に『見守られ』ながら………。 その方が良い。 誰も傷つかないのだからと、自分に語りながら………。
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