概要 所属企業 皇桜学園 企業序列16位 身長 160cm 体重 48kg 年齢 22歳 誕生日 趣味 「特定分野の書籍」の収集 CV 皇桜学園グループ理事長・の秘書 新人。 本人も皇桜女子大 文学部 のOGである。 口元のほくろがチャームポイント。 当初は殺し合いのような拳願仕合の光景に恐れおののき、の素の姿にショックを受けるなどしていたが、短期間で順応しトーナメントのころには普通に観戦できるほどになっている 紫音曰く「野球観戦みたいになってるぞ」。 モッキーの大ファン栃木ディスティニーランドの生涯入場パスを所持しているほど。 皇桜学園グループの闘技者であるのことは当初「カッコいい」と評しており、のちに兄妹 のような仲になる。 家族構成は父母姉二人。 関係者 …雇用主 …闘技者 …学生時代の教授。 すごく穏やかな先生だったのに… …刹那を紹介する …単行本11巻おまけにて… ケンガンオメガでは 25話に登場。 たちの乗っていた車の近くを通りかかっている。 関連項目 本性 ここまでだとごく一般的な女性に思えるだろう。 しかし彼女の最大の特徴は… である。 しかもかなりの雑食であり、二次だろうがナマモノだろうが妄想する。 始まりは、自分の勤め先が野蛮なことをしていることにより憂鬱になるが、刹那のような美形が戦うことに これ以降は各自の目で確認することを推奨する。 それ以降もおまけ漫画で妄想を繰り返し、とうとう原作44話、とうとう本編で掛け算発言をしてしまった。 それ以降も拳願仕合を周囲のとは異なる目的の熱い眼差しで、度々妄想を交えながら、なおかつ鼻血を噴き出しながら観戦している。 周囲への布教活動にも熱心で、雇用主に「男一匹トラック野郎」「お前と俺は同期の薔薇」「悶絶美少年」などといったタイトルの本を進めたり他外車の秘書を誘導尋問にかけ同志を得るなどしている。 なおTPOはわきまえているらしく、家族に趣味のことはバレていないよう。 妄想やそれっぽい現場を目撃するたびに鼻血を噴き出すため、女性キャラの中で一番出血量が多いのではないかと思われる。 あとBLだけでなく百合もイケる模様。 なお、公式設定ではあってもこういったネタを嫌悪する読者も少なくないので、二次創作などの際には棲み分けをすることが大切。 関連項目? 関連記事 親記事.
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次のケンガンアシュラ ジャンル 漫画 原作・原案など 作画 出版社 掲載サイト レーベル 裏少年サンデーコミックス 発表期間 - 巻数 全27巻 話数 全236話 その他 外伝作品『ケンガンアシュラ0』全1巻 漫画:ケンガンオメガ 原作・原案など サンドロビッチ・ヤバ子 作画 だろめおん 出版社 小学館 掲載サイト マンガワン 裏サンデー レーベル 裏少年サンデーコミックス 発表期間 - 巻数 既刊5巻(2020年4月現在) アニメ 原作 サンドロビッチ・ヤバ子 だろめおん 監督 シリーズ構成 キャラクターデザイン 音楽 アニメーション制作 製作 拳願会 配信サイト 配信期間 - 話数 全24話 - プロジェクト ・ ポータル ・ 『 ケンガンアシュラ』は、原作、作画によるの作品。 続編である『 ケンガンオメガ』についても本項で記述する。 概要 から『』()で連載。 12月より小学館のコミックアプリ『』でも連載開始。 第1部が2012年4月18日からまで、第2部が2015年からまで連載され、から新章『 』が連載中。 外伝として闘技者たちの過去を描いた『 ケンガンアシュラ0 ZERO 』が第2部の前に約2か月間短期連載され、2016年1月に通常版単行本とドラマCD付き特別版単行本が同時発売されている。 原作者のサンドロビッチ・ヤバ子がウェブ連載していた漫画『求道の拳』第1部の7 - 8年以上後という設定で、同じく連載中の『』とも世界観を共有しており、一部の企業や人物が登場する。 サンドロビッチ・ヤバ子はフルコンタクト空手経験者で現在もブラジリアン柔術や総合格闘技を嗜み、本作担当編集者の小林翔もフルコンタクト空手と軍用格闘術経験者で全日本選手権無差別級3位入賞の他、自衛隊やキックボクシング道場に在籍していたという経歴の持ち主であることから、本作のバトルシーンは実際にヤバ子と小林が組手を行い検証した上で描写されている。 実際に組手を行う手法は後述のアニメ版でも踏襲され、小林もモーションアクターとしてアニメ制作に携わる。 2014年8月には『』とのコラボレーション漫画が『』(同社刊)本誌36・37合併号と38号において前後編で掲載され、それぞれ単行本9・10巻に収録された。 2017年12月7日にアニメ化が発表され、2019年7月31日にて全世界独占配信中。 この他、スマホゲームとして『 ケンガン ULTIMATE BATTLE』が開発予定。 あらすじ ケンガンアシュラ 企業・商人たちが巨額の利益を賭け、雇った闘技者によって素手による格闘仕合を行い、勝った方が全てを得るという「拳願仕合」。 商人たちの争いを収める手段として、中期に発祥したと言われているそれは現代にまで継承されている。 そして今、己の最強を証明せんとする謎の闘技者・ 十鬼蛇王馬が拳願仕合の舞台に足を踏み入れようとしていた。 その内に野望を秘めたる乃木グループ会長・ 乃木英樹と王馬が出会った時、拳願仕合に大きな渦が巻き起こる。 第1部(1 - 14巻) 乃木出版の平社員である 山下一夫はある日突然乃木から呼び出され、拳願会と拳願仕合の存在を聞かされた上、王馬の世話役に任命される。 突如として巻き込まれた非日常に右往左往するうちに、次期拳願会々長を決定する「拳願絶命トーナメント」が開催される運びとなり、「山下商事」の社長として拳願会員となってしまった山下も乃木グループ正闘技者の座を下ろされた王馬と共にトーナメントに参加することになった。 第2部(15 - 26巻) 拳願絶命トーナメント1回戦から2日後、2回戦が始まった。 トーナメントで激しく戦う闘技者たちの裏では、拳願会の覇権を狙う東洋電力や、王馬に執着する 桐生刹那もまた暗躍を始め、次の会長候補者を巡って企業間での対立や同盟も進んでいく。 ケンガンオメガ 拳願絶命トーナメントの終了から2年が過ぎた。 拳願仕合の存在を知った青年・ 成島光我は、殺し合いを生き抜く本物の強さを求めて山下商事を訪れる。 また、時を同じくして前拳願会々長・ 片原滅堂の前に王馬に生き写しの青年・ 臥王龍鬼が現れ、闘技者になる手段として山下商事を紹介される。 一方、新会長となった乃木は、拳願会の求心力低下を危惧して最近裏格闘技界の最大勢力となった「煉獄」との吸収合併を試み、相手側の出資者である 豊田出光とどちらが団体を吸収するかを賭けて、半年後に代表選手各13名による対抗戦を行うことが決まり、山下たちは候補者の選定に奔走することになる。 その裏では「蟲」と呼ばれる謎の集団が暗躍し、拳願会、煉獄の両陣営に魔の手を伸ばそうとしていた。 登場人物 一つしかないものは基本的にアニメ版の声優を指す。 拳願会 山下商事 拳願絶命トーナメント参加権を獲得するために急遽設立された企業。 そのため、業種も社名も乃木が適当に決めたものとなっている。 創業から短期間で拳願会の中枢に食い込んだことから他の拳願会員や各国の首脳部に注目されているが、所属している当人たちにその自覚はない。 企業序列ランク外。 トーナメント終了後、正式に「株式会社 山下商事」として起業する。 起業から2年後も社員は3名で、表向きは単なるだが、実情は「闘技者を死なせた企業を罰する」新ルールに対応するための「闘技者の紹介窓口」として設立された、単発〜短期契約が可能な闘技者を派遣する部門。 拳願会の一機関であり、会員権を保有しない。 登録中のフリー闘技者は500名余。 予算は拳願会から出ており、契約金は全額闘技者に渡る仕組みで、仕合に勝利しても成功報酬を受け取ることはなく、不正をするメリットがないので特定の企業を贔屓することもない。 さらに、ルール改正で企業が新しい闘技者を雇いたい場合は必ず山下商事のフリー闘技者から雇わなければならなくなっている。 通称『 阿修羅』。 山下商事闘技者かつ元・乃木グループ闘技者だが、出自・流儀の一切が不明。 古代ギリシャ像のような、美の観点から見ても最高レベルの肉体を有している。 性格は傲岸不遜で、自分より強い存在がいることを許せず、己の最強を信じて疑わない。 人の名前をカタカナフルネームで呼ぶ癖がある。 なぜか廃墟に住んでおり、イノシシなどの野生動物を仕留めたり、ゴミの埋立地から使えるものを拾ったりして生活している。 そのため、やや社会常識に疎く、水着や国家予算といった知識は持っていないが、上納金など由来の偏った知識はある。 赤ん坊の頃、十鬼蛇区と呼ばれる無法地帯に捨てられ、12歳の時に二虎に拾われた。 出会った場所が「十鬼蛇」と「七王馬」の境界だったことから「十鬼蛇王馬」の名を与えられる。 二虎から武術を教えられて育ち、4年ほどの間に奥義を含めたすべての技を習得したが、ある時二虎が敗死してしまい、以来10年間その仇を倒すためだけに鍛錬を続けていた。 二虎が命を落とす前に「憑神」で暴走したのを止めるため、「絶氣」で背骨の一部を歪めることで肉体に「枷」がはめられて実力が完全に発揮できずにいたが、成長によって徐々に綻びが生じ、トーナメント前の桐生との邂逅で完全に「開錠」される。 使用武術は一代で途絶えたと言われていた謎の武術「二虎流」で、一部では 『二虎流を継ぐ者』『虎の器』とも呼ばれている。 スピードタイプ寄りのオールラウンダー型ファイターで、突き・蹴りともにバランスの良いキックボクシング風の構えを取り、単純な殴り合いでも他の闘技者を圧倒するパワーとスピード、そしてテクニックを誇る。 並外れた動体視力を活かす、操流ノ型「柳」を得意とする。 聴覚も優れており、蕪木戦で身につけたで相手の動作音にだけ集中する技術により、視力を失った状態でも高速で飛来する物体を回避・迎撃できる。 幼少期からナイフなどの扱いにも長けていたが、武術を学び始めてからは使用していない。 ただし、トーナメント2回戦まではあくまで二虎から「借りている」という感覚で武術を使っており、しばしば「アンタの二虎流」と口にしていた。 また、エンジンのような音と共に、体色を赤く変化させた獣じみた状態となり、スピードを急上昇させる謎の技も持っている(本人は「前借り」と呼んでいる)。 さらにあえて体力を限界まで使い切り、ハウスキーピングタンパクのみで体を淀みなく動かすという技術を、奥義伝授の際の極限状態の中で習得している。 トーナメント1回戦では因幡良と対戦、序盤はトリッキーな戦法に翻弄されたが最終的には「前借り」を使い圧勝する。 仕合終了後から、夢のみならず現実でも二虎の幻覚を見るようになり、その際に今の自分が実力を出し切れていないことと二虎と修行していた頃の記憶の一部が失われていたことを知る(後にこれらの「力の枷」以外の症状はすべて「前借り」による副作用であることが判明)。 トーナメント1日目終了後、二虎の幻覚に勧められるまま精神を統一した結果、自らも理由はわからないながらアギトに匹敵するレベルまで体のキレが増すが、急激な力の上昇を上手く制御できなくなる。 2回戦では雷庵と対戦。 上昇した力も呉一族の身体能力の前には通じず、「前借り」を発動しても「外し」た雷庵に決定打を与えることができないまま体の崩壊が始まり「前借り」が解けてしまうが、幻覚の二虎との対話で自分自身の二虎流を見つけ、わずかな勝機を逃さずに満身創痍で辛勝。 しかしダメージはあまりにも深刻で、英の治療により一命をとりとめたものの仕合後すぐに意識を失い、3日目が終わる頃になってもまだ目を覚まさなかった。 クーデター開始後しばらくして眠りから目覚め、直後に「憑神」を使う守護者を一蹴するも、残り3戦戦い抜けるかすら危うい状態は続いており、呉一族秘伝の治療法の数々を受けることでなんとか戦えるまでには復調する。 記憶の回復とともに精神的な危うさも消えた。 自身の命を案じる山下から棄権するよう必死の説得を受けるも、次の機会がないと自覚したことから「ワガママを通させてほしい」と頼み、彼に礼を述べて3回戦に臨む。 3回戦では互いに満身創痍のままコスモと対戦。 壮絶な組み技合戦の末にあえて体力を使い尽くすことで、死の淵でさらなる戦闘力を発揮する。 覚悟を決めたコスモに右手の小指を折られたが、相手の「先読み」と「ゾーン」を逆に利用して絞め落とし、健闘を称えて準決勝へ進出する。 準決勝直前に山下が桐生に連れ去られたことを知り、その暴走を止めるために交戦。 決して軽くはないダメージを負いながらも二虎流の技だけで撃破する。 準決勝では若槻と対戦。 重篤なダメージを負っていたことや、どちらが勝利しても会長に推薦されるのが乃木であることから八百長で負けることを提案されたが、それを拒否して出場する。 仕合本番では圧倒的なパワーと油断のない猛攻に苦しめられ、切り札の「鬼鏖」も不発に終わり窮地に追い込まれる。 しかし山下の声援で奮起し2度目の「鬼鏖」を成功させ、これが決め手となり決勝へと進む。 決勝では黒木と対戦。 格上の相手に対し、「前借り」と二虎流を組み合わせた「自分だけの武」を完成させ、万全とは言えない状態ながらも戦いを成立させるも、出血で「前借り」を維持できなくなり、徐々に追い詰められていく。 リスクを覚悟で「前借り」と鬼鏖を同時に使うがあと一歩で届かず、滅堂のメディカルチームによる治療で一度は目を覚ましたものの、すでに肉体は限界を超えており、二虎の幻覚と最後に会話してから眠りにつき、山下に願流島の一角で発見される。 『ケンガンオメガ』では、トーナメント準優勝後に忽然と姿を消した伝説の闘技者として知られており、死亡説も流れているが実際のところは一般会員には知られていない模様。 だが、実は「前借り」の使い過ぎで限界を超えて著しく衰弱していた自らの心臓の代わりに、自らの組織からされ「誰か」が英に預けた心臓を移植したことで死を免れていた。 自分の異常な事情に山下や楓を巻き込む訳にはいかないと、以降2年以上にわたり生存を隠しており、その間は迦楼羅の婿候補ということで呉の里に身を寄せ、驚異的な治癒力によってわずか1年で手術前と同じ水準の力を取り戻す。 そして、2年強が経過した11月30日の夜、夏とその弟子に襲われ絶体絶命だった一夫の前に雷庵と共に健在な姿で現れ、圧倒的な力で蹂躙していく。 その足で呉の里へと向かい、山下に事情を説明した後で対抗戦に出場する意思を表明、蟲に生存が知られたこともあって拳願会にも生存を公表する。 負傷した光我に出場を辞退するよう忠告すると共に友人の山下を助けてくれたことに感謝を示し、彼が強くなったことを認めた。 なお、呉の里で暮らす間に色々と学んで他人を名前か名字のどちらか一方で呼ぶようになったが、一夫だけは未だにカタカナフルネームで読んでいる。 モデルは『』の主人公・天道総司。 使用武術・二虎流 王馬の用いる謎の武術。 その正体は臥王鵡角が考案した新たな武術で、古流柔術「臥王流」を源流とし、その中で現代においては不要な様式を切り捨てて新たな技術を加え、怪腕流の下地が技術の編纂に協力したことで生まれた武術である。 世間では十鬼蛇二虎が創設し、1代で途絶えたとされている。 身体などの力の操作を行う「操流ノ型」、歩法・走法が中心の「火天ノ型」、肉体硬化と打撃技に特化した「金剛ノ型」、肉体軟化と関節技に特化した「水天ノ型」という大きく4つの系統と番外扱いの「無ノ型」に分かれ、さらに4系統の技には「極(キワミ)」という単に強力なだけでなくどのような状況でも最後まで使える奥の手がある。 2つの系統を複合した技も存在する他、4系統を極めて初めて習得可能になる「奥義」も存在する。 無手の武術であり、銃火器などで武装した相手を素手で制するための技も存在する。 王馬は操流ノ型と火天ノ型を得意としており、特に操流ノ型に関してはトーナメント最終戦の時点で全盛期の二虎を超えたとされるが、逆に金剛ノ型と水天ノ型を苦手としている。 後に、憑神の出力を抑えつつ二虎流の技を制限なく使うという「2つの二虎流」を我が物とした。 また、王馬に伝えられた物は二虎が下地の後継者である黒木の協力で完成させた物だが、元々鵡角が複数の「十鬼田二虎」に授けた武術なので、王馬が使うのとは異なる二虎流も存在する。 実際、桐生は「本物の二虎」から別口で二虎流を学び、アギトも別の二虎流を知っている模様。 主な技 操流ノ型「柳(ヤナギ)」 相手の力の流れを見極め、タイミングを見計らってほんの少しだけその力に加重し、力の流れを乱して暴走させ、力の潮流を己の支配下に置き相手の攻撃を逸らす柔の技。 上手く使うには力の流れを見切るだけの優れた動体視力が必要。 集団戦では敵の攻撃を逸らし、別の敵と同士討ちさせることも可能。 ただし、強靭な体幹を持つ相手に使用した場合には十分に体勢を崩し切れないことがあり、あくまで「崩し技」なので投げに利用しても攻撃力は低い。 臥王流の同名の技が元になっている模様。 操流ノ型「絡み(がらみ)」 力の進行方向を変えるカウンター技。 相手の攻撃を受け止めるようにして使い、打撃の力をそのまま返し関節を破壊する。 操流ノ型「流刃(リュウジン)」 側面から力を加え、打撃の軌道をずらす操流守の型。 理論上は銃弾をも防ぐことが可能であり、銃弾の入射角を見極め、手の甲の骨で銃弾の方向を変える。 王馬は音速で振るわれる鞭の先端を切断してみせた。 操流ノ型「絶氣(ゼッキ)」 相手の胸の中央部を掌で強打し神経を破壊する技。 背骨の一部を歪めて自律神経を抑制する応用法もあり、神経異常による幻覚や幻聴を治療することも可能。 操流ノ型・極「傀儡(クグツ)」 操流ノ型における「極」。 体内の力の流れを「操流」で増減、必要最小限の力で体を動かす技。 金剛ノ型「不壊(フエ)」 攻撃のインパクトの瞬間に当たる部位の筋肉を締め、あらゆる攻撃に耐える剛の技。 極めればコンクリート片を投げつけられてもびくともせず、ナイフすら刺さらなくなり、「羅刹掌」の螺旋エネルギーすら防ぐことができる。 衝撃の際に地面に根を張るイメージをすることで、少々体格の勝る相手からの打撃にも力負けしなくなる。 基本的には受け身などでも使える防御の型だが、肉を締めたまま相手を迎え撃つことにより攻めに転じることも可能。 王馬自身は「ダサいから」「性に合わない」という理由で、あまりこの技を使いたがらない。 固められるのは筋肉だけなので頭部のように筋肉の少ない場所は防御できず、長時間使い続けることもできない。 また繊細な動きが必要な「操流ノ型」とは複合できない。 臥王流にある「纏鎧」が元になっている模様。 金剛ノ型「鉄砕(テッサイ)」 不壊の要領で拳を固め攻撃する技。 一見すると単なるパンチ技だが、その威力は手に何か握り込んでいるかと錯覚させるほど。 元々骨を砕くだけの威力はあったが、「無」で重心などを調整した結果、岩壁に自身の身長を超えるクレーターを穿つほどの破壊力を出せるようになった。 金剛ノ型「鉄指(テッシ)」 筋肉で指関節を固定し急所を突く技。 相手の骨を握り砕く、指で刃物を挟みへし折るという応用も可能。 また指を骨折した際に拳を固める場合にも使用できる。 金剛ノ型「鉄砕・蹴」 蹴り技。 金剛ノ型・極「抱骨(ホウコツ)」 金剛ノ型における「極」。 筋肉をコントロールする技で、適切な応急措置が施されていれば骨が折れていても平然と体を動かすことができる。 怪腕流にも類似する技が存在する。 火天ノ型「火走(ヒバシリ)」 焔のごとく揺らめき敵を幻惑する歩法。 火天ノ型「烈火(レッカ)」 瞬発力を生かして一気に間合いを詰める歩法。 直線的ながら目にもとまらぬスピードで移動する。 火天ノ型「幽歩」 瞬時に死角へ移動し、まるで攻撃をすり抜けたかのように錯覚させる歩法。 火天ノ型・極「縮地(シュクチ)」 火天ノ型における「極」。 筋肉に頼らず、「骨で立つ」ことを極意とする、「」から名を頂く歩法。 重心の移動によって移動するため、通常の動きとは明らかに「間」が異なり、突如として間合いが伸縮したかのように錯覚する。 これによりバックステップしたように見せかけて前進し攻撃を行うことなどが可能。 火水天ノ型「炎水(エンスイ)」 突進した速度を維持したまま急に上体を低くして相手に組み付く技。 水天ノ型「水草取り(みなくさとり)」 腋と手の甲で絡めるようにして槍などの突き込みを封じる技。 水天ノ型「首断(シュダン)」 相手の隙をついて背後に回り、背中合わせになった状態で喉に両手を回して組んだまま体を屈め、頸部を締め上げると同時に海老反りで背骨を極める技。 水天ノ型「捻切地蔵(ネジキリジゾウ)」 投げ飛ばした相手の腕を取り、肩と肘の関節を極める技。 水天ノ型「海月固め」 相手の懐に入り、ヘッドロックを逆向きにする要領で上腕部を使って頸部を締める技。 状況によってはそのまま投げ技へと繋げる。 水天ノ型「水龍脈」 組みついた相手の腰を取って投げ、腕で首と脚を上から押さえつけると同時に脛の部分で相手の背を下から押し上げることにより、首と背骨を一度に極める技。 本来は技をかけて「即折る」ためのものだが、手加減すれば絞め技としても使うことができる。 水天ノ型「双魚之縛(ソウギョノシバリ)」 相手の突き手を取って腕ひしぎの要領で抱え込み、逆の手を両足で抑え込んで相手の動きを封じる技。 水天ノ型・極「水鏡」 水天ノ型における「極」。 相手の体を利用して関節技・絞め技をかけるという技で、骨折などで自分自身の腕では絞め・極めをかけられない状態でも使うことができる。 コスモ戦では相手に投げ技をかけ、掴んだ相手の腕と自身の上腕と肩を使って首を絞めると共に自分自身の体で相手の内臓を圧迫するという形で使用した。 さらに場合によっては技を外されないよう関節技で相手の抵抗を封じる。 「極」の割に地味で不細工な技なので、王馬はあまり好んでいない。 無ノ型「空」 鳩尾から丹田にかけて意識を集中させる、空手の息吹や中国拳法のに類似する呼吸法。 腹圧を高め一気に空気を放出することで、精神の統一や体内機能の調整を行う。 操流・火天ノ型「不知火(シラヌイ)」 頭部へのハイキックの勢いを保ったまま体を回転させ、逆の脚での踏み付けに繋げる技。 操流・火天ノ型「畝焔(ウネリホムラ)」 最高速度を保ったまま上半身を一気に傾け、急激な方向転換を行う走法。 操流・水天ノ型「水燕」 拳を緩く握り、不規則な起動でラッシュを叩き込む技。 金剛・火天ノ型「瞬鉄(シュンテツ)」 火天ノ型「烈火」のスピードを乗せた状態で金剛ノ型の技を繰り出す技。 二虎流で最も速い攻撃だが、攻撃が直線的でタイミングを読まれやすいという弱点がある。 この技はカウンターで使用する時二最も高い効果を発揮する。 作中には全身を固める「不壊」を使った状態で肘から相手に突進するという「 瞬鉄・爆(シュンテツ・バク)」と、拳を固めて殴りかかる「鉄砕」との複合技の「 瞬鉄・砕(シュンテツ・サイ)」、「鉄指」で固めた指を使い高速の貫手を放つ「 瞬鉄・穿」が登場した。 金剛・水天ノ型「鉄砕・廻(テッサイ・カイ)」 大外刈りに近い形で相手を投げ飛ばし、その勢いのままに倒れた相手に「鉄砕」の拳を叩き込む技。 奥義「鬼鏖(キオウ)」 ニ虎流の4系統全てを修めることで初めて伝授される技。 その名は「鬼をも殺す」ことを意味する。 4系統全ての要素を持つ唯一の攻撃だが、ニ虎によればこの技は全系統の上位にあるわけではなく中にあるのだという。 その正体とは、相手の攻撃をそっくり受け流すことのできる。 原理としては、操流で力の方向をずらし、水天で脱力した体に威力を素通りさせ、火天でポジショニングを確保、金剛で受け流した威力を自分の力をプラスして敵に返すというもの。 操流、水天、火天、金剛と繋げるカウンターを全て鬼鏖と呼び、ありとあらゆる局面で相手の攻撃の種類に応じて形を変える無形の技である。 特に重要なのは力を流す方向を決める操流と脱力で威力を流しきるための水天。 使い手の瞬発力・決断力・想像力・創造力などの質に直結するため、技の性質を見切ったとしても防ぐことが難しい。 習得には「感覚」をひたすら研ぎ澄ます過程が必須であり、そのために死の森として知られる餓鬼ヶ原樹海の内部に篭り、ひたすら組手を重ねることで心身を極限まで追い込むという形で行われる。 二虎流の他の技に比べてはるかに習得難度が高く、命がけの荒業を乗り越える必要があるので、ニ虎も伝授にはあまり乗り気ではなかった。 加えて自分の体を「道」にして力を返すため、内臓への負担も大きい。 体外離脱 睡眠中に行うイメージトレーニング。 現実と同じ環境を作り、対戦相手のイメージと戦闘をすることで戦闘経験を積む。 王馬は二虎に教わってから14年毎日行っており、1回の睡眠で平均8戦している。 ただし、相手の実力を一部しか見ていない場合、仮想敵の強さも不完全なものとなる。 心拍が高まることで心音がエンジン音のように鳴り響き、体表の血管が腫脹するためか体色も赤く変化、さらに状態が進行すると白目が呉一族のもののように変化する。 王馬の切り札であり、雷庵戦までは追い込まれると安易に利用してしまうクセがあった。 急激な速度の増加をもたらすが、動きに精彩が無くなり、二虎流の一部の技が使えなくなる。 特に金剛ノ型との相性は最悪で、コントロールできていない状態で使えば、最悪血管が裂けてしまう恐れがある。 体格や身体能力で勝る相手を短時間で蹂躙する場合には非常に有効である反面、巨漢との相性は悪く、一時的に互角の戦いを繰り広げられるようになるものの戦闘後には肉体に大きなダメージを負う。 さらにこの技の使用時には心臓に平常時の4〜5倍に相当するほどの負荷がかかるため、全身の血管に損傷が生じて吐血や鼻・目からの出血を起こすばかりか、脳内出血が原因で記憶の喪失や混濁、幻覚、幻聴など重篤な症状が現れる。 また、記憶の混濁によるものか普段以上に好戦的な性格へと変化する。 そして最大の欠点として、血液の循環を速めるという性質上、出力に比例して出血量が増加するため、裂傷を負った状態で使い続けると失血死する可能性がある。 使えば使うほど命をすり減らす、諸刃の剣ともいうべき危険な技であり、王馬自身も自分の命がそう長くないと理解している模様。 実は出力のコントロールも可能であり、力の上昇率を抑える代わりに体の負担を軽減することもできる。 これにより、2年後の王馬は自身の二虎流の奥義としてこの技を使っている。 本来は二虎ではなく「本物の二虎」を名乗る男から授けられたものだが、王馬は誰に教わった技なのかを思い出せずにいた。 また、技の名も忘れており、記憶を取り戻すまでは「前借り」と呼んでいた。 開発者によれば、呉一族の「外し」に対抗するために考案された技術であるらしく、潜在能力の解放を行う「外し」とは似て非なるものである。 また、守護者の上位ランカーのうち「蟲」と呼ばれる者たちもこの技術を使うことができる。 うだつの上がらないサラリーマンであり、妻とは10年前から別居中、長男は引きこもりで同じ家にいながら3年もの間姿を見ておらず、次男は暴走族所属の不良。 後に息子は2人とも王馬がきっかけで更生の道を歩み始めるが、妻は現時点で作中未登場。 中年男性でありながら、本作の 公式 として扱われている。 ある日、王馬と駒田のストリートファイトを偶然目撃。 その後、突如として乃木から直々に王馬の世話係に任命される。 王馬の破天荒ぶりに振り回され、今まで培ってきた常識が全く通用しない拳願仕合に圧倒されながらも、本人の意思とは無関係に、拳願仕合の世界へと急速に巻き込まれていく。 プロレスラーに憧れていたが、ひ弱なせいで幼少期にはガキ大将からいじめられ、中学で柔道部に入った時に才能の限界を自覚し格闘技の道を完全に諦める。 しかし、己の夢を王馬の姿に重ね、彼の活躍を心から応援するようになっていった。 王馬の拳願絶命トーナメント出場のために、山下商事社長として拳願会の会員にさせられ、会員獲得の非公式仕合への挑戦料、トーナメント出場料と合わせて計51億円の借金を背負う。 さらに借金の担保として全ての個人資産を差し押さえられ、乃木が拳願会々長に就任できなかった場合にはなし崩しで職も家も失う崖っぷちに立たされてしまった。 当初は返済しようもない額の借金に心底慄いていたが、王馬への絶対的な信頼もあり、ヤケクソ気味に腹をくくった様子。 格闘技観戦を長年の趣味としており、表で有名な格闘家や技には詳しく、格闘家の体つきなどを多彩な語彙で表現する。 実は江戸時代に乃木屋の闘技者だったが断絶したとされていた山下一族の末裔。 人を見る目にも優れ、トーナメント日程の違和感や阿古谷の戦い方の不自然さに早々に気付くなど鋭い所もあるが、勢いに任せて2800億円相当の賭けをしたり、説明されるまでルール変更の真意に気付かなかったりと間の抜けたところもある。 意外と負けず嫌いで大人げないところがあり、「のカズちゃん」「長サウナのカズちゃん」などの異名を持っているらしい。 割と多芸で、将棋、遠投、水泳、釣り、素潜りなどの特技を持つ。 ヘリコプターが苦手で乗り物酔いしてしまう。 起業から短期間で拳願絶命トーナメントに参加したこともあり、各界から注目を浴びているが、肝心の本人は気づいていない。 2回戦前夜、長男が呉一族を飼いならそうと画策していたことに激怒した恵利央により、UM社との2仕合目で息子の命を賭けた勝負をすることになる。 王馬が仕合に勝利した際、呉一族が約束を反故にした場合に備え、自らも恐怖を押し殺して恵利央と対峙。 対峙する前に抹殺指令は解かれていたため、その行動はあまり意味のあるものとはならなかったが、恵利央は姿も才覚も器もまるで違うのに、山下の姿がどこか滅堂と重なって見えたように感じた。 限界を超えても戦い続ける王馬を見て、息子ほどに年の離れた彼に頼りきっていた自分を恥じ、「恩人であり友人でもある王馬を死なせるわけにはいかない、誰も傷つくところを見たくない」とトーナメント棄権を決意。 「敗退しても長男が借金を肩代わりしてくれる」と王馬を涙ながらに説得するも、「次」のない彼には棄権を拒否されてしまう。 以降は王馬の覚悟を尊重し、乃木からの八百長負けの指示も断る。 300年前からの悲願についても教えられ、贖罪しようとする乃木に対して「先祖は恨んでいないだろう」と告げ、自分の意思で戦おうとする王馬の決着を見届けることを提案した。 トーナメント終了後、王馬の最期を看取り本土へ帰還。 その後、34年間勤めた乃木出版を退職し、正式に「株式会社 山下商事」の代表取締役社長として新たなスタートを切る。 拳願仕合の雇用主側としては裏表の全くない実直な善人であり、串田からの評価は「ウチの雇用主ここがイヤだ」の質問に対し、無理に絞り出して「眼鏡をかけているところ」。 その善人ぶりゆえか人望を集め、秋山、串田も山下商事についてきてくれた。 2年後には拳願会でもかなり顔が知られるようになっている。 自らに接触してきた光我を仕合の「見学」に連れて行き、彼の実力では通用しないことを示して翻意を促すが、王馬と同じく「この世に自分より強い奴がいることが許せない」と発言したことで考えを変え、今のままでは確実に無駄死にすることを念押しした上で、彼を山下商事の闘技者見習いとして雇用、また滅堂の紹介でやって来た龍鬼もフリー闘技者として採用し自宅に下宿させる。 「煉獄」との合併をかけた対抗戦が行われることになり、乃木からの指示で代表闘技者選出を任されることになり、フリー闘技者の選考を担当する。 選考の過程で目黒正樹と速水正樹という瓜二つの2人を見たことで、王馬と龍鬼が血縁者、あるいは同一人物ではないかという疑念を強め、毛髪を使ってDNA鑑定を試みる。 だが配送の過程で夏に妨害され、数ヶ月後に山下商事を訪問した健蔵から禁忌に触れている可能性があると忠告を受けるも、その日の夜に夏とその弟子により自宅を襲撃され、光我によって逃されるが再び包囲され絶体絶命になる。 だがその時、2年前から行方不明だった雷庵と2年前に死亡したはずの王馬によって救出され、死を偽装していた事情を説明された。 対抗戦本番では拳願会チームの監督を任され、出場順の裁量を委ねられているが、自己主張が強くまとまりのないチームをまとめられず苦心する。 『ダンベル何キロ持てる?』では、アマチュア将棋トーナメントの出場者としてゲスト出演するも優勝を逃す。 秋山 楓(あきやま かえで) 山下商事の秘書。 「ッス」という語尾が口癖のフランクそうな美女だが、乃木から「トーナメント水面下で権謀渦巻く企業間の不正から山下を守る」ことを任されただけはあり、普段見せる顔とは裏腹に相当のキレ者である模様。 だが一方で、いろいろと重要な情報を山下に説明し忘れていることが多い。 顔のパーツが金田末吉とほぼ同じであるが、本人たちに自覚はない。 実は面食いである。 乃木グループ本来の秘書である楓よりも多くの情報を会長から与えられており、王馬たちグループ傘下の闘技者の動向を密かに監視し、調査結果をつぶさに報告している。 その正体は片原滅堂直属の諜報員。 「中」の九蜘出身で、身勝手で後先考えず暴力で全てを解決しようとする死にたがりである同郷の人間を嫌っているが、王馬や氷室は例外として親しく接している。 「中」から出てきたばかりの自分に親身になってくれた滅堂に恩義を感じているが、善人すぎて危なっかしい山下を放っておけず、トーナメント後は本来の主人から離れ、山下の補佐に努めることを決める。 『ケンガンオメガ』の開始時はエジプトに長期出張中。 なお、現在のアニメ版では登場していない。 西日本出身の青年。 「無力だった自分への失望」と「圧倒的な暴力への憧れ」を抱え、無力感にイラついて物心ついた頃にはすでにグレていた。 まともに学校に通っていたのは小学4年生までで、勉強が苦手。 特に地理に弱い。 ことわざの勉強だけは好きだが、どれだけ勉強しても1日経つと全部忘れてしまう。 父親は幼少期に失踪、母親はおらず、反りの合わなかった親代わりの祖父によって「道徳」を学ばせるために空手道場に押し込まれ、そこで手に入れた力を思うままに奮って生きてきた。 王馬と同じく「自分より強い奴がいることを許せない」と考えており、プロの格闘家になるのではなく、ノールールの殺し合いを生き抜く本物の強さを求めている。 父方のはとこおじはフルコン空手団体「六真会館」の師範・成島丈二。 あちこちの道場に入門しては道場破りのような真似をして追い出されることを繰り返しており、キックボクシングと総合格闘技を1回ずつ、空手は4回破門されている。 丈二の紹介で、一時は自身も六真会館に所属していたが、喧嘩をして破門された。 この経緯から面子を潰してしまったと考えているので、丈二には頭が上がらない。 良くも悪くも田舎のヤンキー気質であり、身内には優しい反面、敵と認識した相手には敵意を剥き出しにするが、一夫達との出会いで性質が少しずつ変化している。 軟派で喧嘩っ早いが、意外に義理堅いところもある。 好きな物はで、裁縫が得意。 群れて粋がっていた3年前(『ケンガンアシュラ』の開始1年前)に出会った王馬に惨敗しており、恨みを持っている。 王馬の足跡を辿り裏格闘技界の情報を集めていたところ、拳願絶命トーナメントで彼が戦っている静止画を発見したことで、相手が拳願仕合に参戦していたことを知る。 そこで、友人の浅利に頼んで拳願仕合について調べてもらい、山下商事に接触。 山下に連れられて見学した拳願仕合でレベルの差を痛感するも、誰より強くなるという野心を捨てられなかったため、見習い闘技者として山下家に居候しながら山下商事で働くことになる。 金田に案内されて超日本プロレスを訪れ、全国巡業までの1か月間、関林たちからプロレス修行をつけてもらい、続いて蔵地に紹介されたクレイシ道場に通い始め、同時にかつて在籍していた六真会館で丈二から指導を受けて必殺技の開発を進める。 基礎体力は十分で、超日で受けたわずか2週間のトレーニングで元々持っていた身体能力の使い方にも慣れるなど環境適応力も高く、ひと月の修行でフィジカルとメンタルはかなりタフになった。 現役闘技者に比べれば実力で大きく劣るものの、「センス」に関しては彼らの多くからも認められており、立会いをした黒狼や龍鬼を驚かせている。 フットワークが雑で無駄な動きが多いせいで動きを読まれやすくすぐ疲れることと、力みが強すぎて力を無駄にしていることの2つが弱点で、そのせいでどんな攻撃が来るのかバレバレで簡単に対処されてしまっていたが、前者は龍鬼から臥王流の運足を教わったこと、後者は暮石の下で「力みと脱力のアンバランス」を指摘されたことで是正される。 そして2か月後、余計な力みが消えて打撃が読まれにくくなり、コスモとスパーリングを繰り返したことで寝技にも強くなった。 卒業試験としてホセと再戦、条件付きだが格上相手に見事に勝利し、関林から合格を言い渡される。 その後は朝の超日での基礎トレ、昼間のクレイシ道場での総合格闘技修行と並行して、夜には六真会館本部にも通い、丈二の指導でやブラジリアンキックといった「必殺技」を「軸」にする戦い方を学び、修行開始から3ヶ月目にして晴れて闘技者に合格する。 3ヶ月前は手も足も出なかった黒狼を相手に勝てないまでも戦いが成立するレベルまで成長し、以降はそれまでの練習だけでなく1日の締めに黒狼とマンツー修行を加えしている。 同居することになった龍鬼とは、因縁のある王馬と瓜二つなこと、自分より後に山下商事に入ったのに先に闘技者に抜擢されたことなどから折り合いが悪かったが、修行を手伝ってもらったことなどで関係は次第に軟化し、2ヶ月後には友人になる。 さらにその約1ヶ月後、龍鬼が人を殺している場面に遭遇し、彼がその事に全く罪悪感を抱いていないという価値観の違いに愕然とし、自分では説得することも止めることもできない無力感を抱えたまま絶縁を宣言するも、それから数日後に行われた阿古屋との仕合後に殺人が過ちではないかと考え始めたのを見て、まだ救えるのではないかと思い和解した。 対抗戦が間近に迫った11月30日の夜、山下家を襲撃した夏の一派から一夫を逃すため単身で夏の弟子たちを相手に奮戦し、ナイフで背中、腕、足などを刺されて重傷を負うが、駆けつけた護衛者の一団によって救出される。 聖ガッデム病院で緊急手術を受け一命を取り止めたものの、1ヶ月後の対抗戦には出場が難しい状態になり、王馬からも諭されて出場辞退を表明した。 その際、王馬から強くなったことを認められ、感涙する。 使用武術・など 打撃系の格闘技が得意だが、柔道の経験もある。 臥王鵡角の血族と思われる青年。 王馬と瓜二つの顔立ちをしているが、体格はやや小柄で、年齢も20歳ほど。 また、ちゃんと人の名前を漢字で呼ぶ。 二虎の遺言に従い殺人はしなかった王馬とは違い、かなりの数を「殺している」。 「翁ちゃん」との組手はしているので実戦経験は豊富で、二階堂を圧倒するほどの実力者であるものの、登場時点では仕合の経験はない。 実力は申し分ないのだが、殺人に対する「罪悪感」が欠落しており、試験であることを忘れて対戦相手を殺害しようとするなど、欠けている部分も多い。 その後は仕合での殺人は控えているが、それも倫理感からではなく「ルールだから」というだけである。 根本から誰も信じておらず、全てに心を閉ざしているため、教育係を担当した氷室も何を考えているか分からなかった。 山下はその人格を「何もない」と評し、悪い人間ではないが良い人間でもなく、周囲の人間によってどのようにも変化しうると考えられている。 拳願仕合に参加するために「中」を離れ、「爺ちゃん」からの紹介で接触を図った滅堂から山下を紹介され、山下家で下宿し始める。 黒狼を倒したことで正式にフリー闘技者となる。 「爺ちゃん」からは、拳願仕合では地伏龍以外の技は使わないように言いつけられている。 他人とのコミュニケーションが苦手で、一言多いのが欠点。 失言して光我を怒らせることが多いものの、彼を弱いとは思っていても嫌ってはいないため、動きに無駄が多いことを指摘して臥王流の運足の練習法を教えるというお節介を焼いている。 また、服装センスは壊滅的。 「蟲」と敵対しており、拳願仕合に参加したのも彼らをおびき出すためである。 敵のことは同じ人間だとは思っておらず、見つければ単に目障りだからという理由で自ら率先して殺害する。 流石に一般人を手にかけることはないが、幽崎(偽)に襲撃されたことをきっかけに、拳願会関係者に変装した夏の弟子を4名殺害している。 殺人現場を目撃した光我と仲違いしたまま臨んだ阿古屋との仕合では地伏龍が通用せず、「爺ちゃん」との約束を破り他の技も使って殺してでも勝とうとしたが、戦いの中で光我にかけられた言葉を思い出し、おかしいのは自分かもしれないという思いが芽生えたことで反撃を中止し、マウントをとられたまま敗北する。 仕合後に光我に自分の思いを伝えた事で和解し、同時に山下の意向で6人目の対抗戦代表選手に内定する。 光我の努力を近くで見ていたために、「蟲」の襲撃で重傷を負った彼に対抗戦出場を辞退するよう宣告した王馬を嫌っている。 使用武術・臥王流 鵡角が使用していたという。 二虎流の源流と言える武術。 「弱き者達」が受け継いできた技で、その本質は「奇襲」にある。 故に種が割れてしまえば脅威が半減する事から、仕合向きの技とは言えない。 この弱点こそが、鵡角が臥王流を捨て、二虎流を生み出した理由のひとつと考えられる。 地伏龍(チフクリュウ) のような低い姿勢から相手を突き上げる技。 本来は小型の刃物と併用し、胸部や頸部を狙って相手を殺傷する技だが、武器の使用が禁じられる拳願仕合では、上半身を極端に脱力し目線を下に向けたタックルを狙うかのような姿勢からアッパーを放つという形で使用している。 臥王流の技の例に漏れず「奇襲」で死角を突くため、黒狼戦で衆目に晒された後は闘技者相手には通じなくなっている。 纏鎧(てんがい) 二虎流の金剛ノ型「不壊」と同じ原理で、全身の筋肉を硬化させることにより防御を行う技。 裂空(レックウ) 地に伏せるまでは地伏龍と全く同じ動きを取るが、その姿勢から凄まじい跳躍力で一気に飛び上がり、相手の頭部へ回転蹴りを浴びせる技。 柳(ヤナギ) 二虎流の操流ノ型「柳」と同じ、相手の力の流れを逸らして体勢を崩す技。 乃木グループ 創業。 乃木商事を中心とした企業グループ。 運送業・出版業などを展開する拳願会最古参企業の1つ。 拳願会で2番目に古い「四龍」という派閥の1社でもある。 主人公たちの属する企業であり、物語の中心を担う。 企業序列第6位。 拳願仕合通算成績1857勝453敗。 壮年ながらもカリスマ性を感じさせる男性。 王馬を始めとして、優秀な闘技者を何人か擁する。 確かな経営手腕は持つものの、意外と自由人なところがあり、拳願仕合ではトイレに飾るためのコッポの絵画を賭けたり、クラブのお気に入りの女の子とのデート券を賭けたこともある。 拳願絶命トーナメントの発起人であり、「彼の代表闘技者が敗北を喫した場合、乃木グループは即時解散する」という約定のもとトーナメントに参加している。 本来、経営者としては堅実で大博打を打つようなタイプではないが、先祖代々罪悪感を受け継いできた山下家の子孫の存在を知ってしまったこともあって、「先祖の悲願」である拳願会の革新を達成するために優勝を目指している。 本当の目的は自身が会長に就任した際に山下を副会長に就任させることで、山下商事も一度乃木グループの役員として経験を積ませた後で改めて社長として運営してもらうつもりでいる。 トーナメントでは自社含め3枠分を確保した状態で本戦へ進み、うち2枠を残したまま3回戦へ進出する。 また自社枠では1回戦でどちらが勝利しても指名権が自分に渡るよう画策した上で仕合に臨んだ。 さらに湖山マートとも手を組んで蕪木に加えハサドをも自身の配下に迎えた上で速水の下へ潜入させておき、彼のクーデターが起きた際には観客席に居ながら事態の収束に一役買った。 準決勝では自社の支持者同士が左ブロックで当たることとなり、負傷の度合いが酷い山下商事を八百長で敗退させ、王馬の島外での治療、山下の借金51億円の無償化と乃木グループ役員への登用を条件として提示するが、覚悟を決めていた山下に申し出を断られる。 自身が送り込んだ闘技者は優勝することが叶わなかったが、会長指名権を得た鷹風からの推薦で 第59代拳願会々長に就任する。 『ケンガンオメガ』では、拳願会が求心力を失いつつあることを危惧し、「煉獄」の東アジア裏格闘技界とのパイプを手に入れるため、豊田からの合併の提案を呑むことを決意する。 王馬と同じ顔の龍鬼の出現や、器官培養された王馬自身の心臓が届いた件から、戦力として申し分なく部品交換が容易い戦闘員としても工作員としてもうってつけの人材として、「蟲」が王馬のを作っているのではないかと疑っている。 また、目黒正樹と同じ顔の速水正樹の存在から、拳願会を乗っ取ろうとした速水が「蟲」からクローンの「技術提供」を受けているのではないかとも考えている。 拳願仕合についても乃木の秘書として深く知っている様子で、そちら方面の知識に疎い山下に対し助言やサポートを行う。 初見のことはあまり信頼していない。 年齢と体重は不詳(おそらく王馬とほぼ同年代)で、聞くと怒る。 一見冷めた性格のようだが、実は人付き合いが苦手なだけの模様。 ちなみに彼氏募集中。 最近は王馬のことが気になっており、彼が女性に絡まれていた際には嫉妬心を露わにしていたが自分から積極的に動くことはない。 実はBLにも興味がある。 かなり酒に強い。 乃木が拳願絶命トーナメントの計画を自分に秘密にしていたことに腹を立てており、トーナメント中は山下商事の面々や4バカと行動を共にしている。 トーナメントを終え、山下が本格的に起業した際にはその準備を手伝い、2年を経た『ケンガンオメガ』でも山下の秘書をしている。 新たに闘技者に志願した光我と龍鬼に、拳願仕合についての基礎を説明した。 山下同様、王馬が死亡していたと思っていたので、彼と2年ぶりに再会したときには驚き過ぎて失神している。 「初見流」の使い手。 通称『 浮雲』。 軟派で女好きな遊び人風の中年で、楓にも隙あらばちょっかいをかけている。 戦績は15敗と実力を疑問視される黒星の数だが、実力よりも素行に問題があり、負けの理由は寝坊が9回、バックレが4回、ド忘れが2回。 不真面目を絵に描いたような性格であるため「拳願会史上、最強の無責任男」とあだ名される。 内面は信頼に足るとは言えないが、実力そのものは超一流で、なおかつ非常に負けず嫌い。 驚異的なスピードの持ち主であり、手負いとはいえ「前借り」状態の王馬の打撃をすべて防いで見せた。 「膝の入り抜き」を使い体軸をずらすことなく最小限の動きで攻撃をかわす技能を持ち、死を回避できるギリギリの距離まで打撃を引きつけることにより、まるで攻撃がすり抜けているように錯覚させられる。 ただしムラが大きく、調子が悪いと仕合に出ても格下相手に苦戦することがあるが、短期間に仕合を繰り返すと調子が上がっていく性質があり、絶好調の時には「何をしでかすか分からない」と評されているように現役トップクラスの闘技者である若槻や関林をも一蹴している。 乃木が拳願会々長に名乗りを上げる計画も承知しており、調整のためにしばらくの間良三の道場や乃木の軽井沢の別荘へ厄介になっていた。 拳願絶命トーナメント代表闘技者を選ぶにあたり乃木グループの闘技者に復帰、乃木によって王馬を差し置いて代表に指名される。 奏流院紫音の元カレでもあり、自身の浮気が原因で別れたものの未だに尻に敷かれている。 若い頃は海外に武者修行に出ており、その縁で滅堂から5代目『滅堂の牙』候補としてスカウトされたことがあるが、1週間ほどで飽きてしまい誘いを断っている。 飄々とした性格が二虎を連想させるため、王馬からは若干の苦手意識を持たれている。 トーナメント1回戦ではわずかな傷を負ったのみで千葉を降し2回戦に駒を進めるが、乃木が帝都大学と手を組みいざという時には自分に坂東を殺させようとしていたことを知り、不信感を抱く。 2回戦では治療を終えた坂東と対戦。 関節技が通用しないという点で不利な相手で、自分を確実に殺そうとしてくる坂東への恐怖を押し殺しながら立ち向かう。 事前に奥の手について考察していたおかげで間合いを計りつつ必殺の一撃を回避し続け、相手の油断を誘って腕の骨をへし折り、最後は投げ技を使って勝利した。 3回戦ではアギトと対戦。 王馬の協力で絶好調の状態で仕合に臨むも相手の進化を見誤る。 無意識のうちに受け流しを使うことで瞬殺を避けたものの、高威力の寸勁で追い詰められ、先の先を取られて手加減されたハイキックで頭を蹴り飛ばされ意識を失い敗北する。 トーナメントの約1年後にに渡り、以降は消息不明。 『求道の拳』の登場人物である自称「ネオNINJA」、「日本一の馬鹿息子」こと初見良三とは遠い親戚関係にあるという裏設定がある。 分家の出身でありながら一応初見流の次期当主ということになっているが、現当主が元気すぎるためあまりその自覚はない。 使用武術・初見流合気道 「当身7分で技3分」を旨とする、上芝流合気柔術の技術体系を受け継ぎ初見剛一郎が起こした流派。 打撃の鍛錬も徹底的に行う。 主な技 叢雲・三連 体勢を崩した相手の烏兎・人中・下昆の急所3カ所に連続で当身を放つ技。 百会投げ 座り込んだ相手の片腕を掴んで引くと同時に同じ側の脚を払い、体を大きく投げ上げて頭頂部から地面にたたきつける技。 星落とし 片手で相手の顎を、もう片方の手で腰を抑えて投げ、受け身を取らせず後頭部から地面に叩きつける技。 本間 清(ほんま きよし) 外人傭兵上がりの殺し屋。 通称『 伯爵』。 乃木の依頼で義武を襲撃したが、義武が雇った2名の闘技者の前に敗れる。 だが、実はトーナメント直前に拳願会員になっており、仮に初見が敗れた場合「会員同士の私闘を禁じる」ルールを利用して乃木を指名するよう脅迫するための駒だった。 山下 一之進(やました いちのしん) 江戸時代の拳願会黎明期に乃木の闘技者として拳願仕合に出場していた男。 山下家の先祖にあたる人物。 『 拳眼』の異名を持つ当時最強の闘技者の一角で、超人的な動体視力を武器にあらゆる攻撃を見切っていた。 没落武家の出身で、乃木屋からの資金援助を受ける代わりに仕合に参加していたが、長年の無理が祟って手の施しようがないほどに体を壊しており、それでも夢のために戦うも第1回拳願絶命トーナメントの決勝戦を前に死亡。 実家の跡取りだった兄も急死したため、山下家は途絶えたとされていた。 乃木屋 英吉(のぎや えいきち) 乃木家の先祖で江戸時代の人物。 一之進の雇用主。 拳願会長の座を狙い「拳願仕合の大革新」を起こそうとしていた。 上層部に掛け合って第1回拳願絶命トーナメントを開催させるが、仕合中に闘技者だった一之進を死なせてしまう。 この一件の罪悪感は子孫にも代々語り継がれていた。 君島 まな(きみしま まな) 身長=164センチメートル 体重=54キログラム 年齢=22歳 誕生日=1月3日 趣味= 特技=5秒で寝れる 乃木グループの新人会長秘書。 『ケンガンオメガ』から登場。 大学卒業後即会長秘書になった優秀な人物。 山下の大ファンで、乃木の右腕として拳願会の頂点に至らせた伝説のサラリーマンとして尊敬している。 SH(すごく冷えてる)冷凍 乃木グループが最近買収した食品を扱う()の会社。 前社長が在庫を放置して夜逃げしたため、正社員は3名。 社員が全員体育会系なので、休憩時間に筋トレをするための器具が置いてある。 企業序列ランク外。 元・義武不動産闘技者。 通称『 超人』。 十鬼蛇王馬の拳願仕合デビュー戦の対戦相手。 本名は「 中田一郎(なかた いちろう)」。 生まれながらに桁外れの「ピンチ力(の一種で、指先のつまむ力)」を持つことから「超人」を自称し、「ヒーローは本名を名乗らない」という理由で自身もヒーローネームとして「理人(人間の理を超えた者)」を名乗っている。 王馬より1回り大きな体格で、獰猛な獣を思わせる容姿と性格。 特に流儀はなく、天性の格闘センスと身体能力で戦うストライカー。 キャリアはまだ浅いが、その型にはまらない戦闘スタイルから期待のホープとして名を馳せている。 最大の武器は必殺技の「レイザーズ・エッジ」を支える驚異のピンチ力であり、小学生の頃には500円玉を引きちぎり、現在では装備なしで断崖絶壁を登頂してしまうほど。 王馬との戦いで完敗し初の黒星となった後、闘技者をクビになる。 時給がいいとの理由で乃木グループ系列の運送屋でアルバイトをしていたが、ある日自分の前に現れた乃木の口車に乗せられ、乃木から譲り受けた会社の社長に就任すると同時に、拳願会史上初の社長兼任闘技者として返り咲き、拳願絶命トーナメントに出場する。 王馬に対してはリベンジを誓う間柄だが、戦い以外には無頓着で世間慣れしていない王馬と対照的に単純で気のいい「今時の若者」であり、普段は割と仲良く絡んでいる。 大久保、金田、氷室と行動を共にしており、串田からは「4バカ」と呼ばれ、特に大久保と気が合う模様。 我が強い闘技者たちをまとめて仲良くするなど、社交的で妙なカリスマ性がある。 高校時代から沢田と因縁があり、仲は悪いがお互いがお互いを気にかけており、沢田がユリウスの手で足をへし折られたと聞いた時には敵を討つことを誓った。 知能はあまり高くないようで、特に記憶力に難がある描写があるが、実は帝都大学の卒業生であり、入試で名前を書けば合格できる馬鹿田高校をして「前代未聞の馬鹿」と言われたにも関わらず、現役合格した経歴を持つ。 女好きで、王馬との仕合前には女性を侍らせており、願流島でも大久保と一緒になってナンパに励んでいた(光我曰く「盛りがついた大型犬」)。 ギャンブルの類も好きなようだがセンスがなく、カジノでは身ぐるみを剥がされ、仕合順を決めるためのルーレットでは全9ケタのマシンで226(31社中最下位)という驚異のスコアを叩き出した。 1回戦で黒木と対戦。 仕合中にかろうじて「レイザーズ・エッジ」を当てることができたものの、圧倒的な実力差に仕合時間中ほとんど手加減され、手加減をやめた彼のわずか4発の攻撃で敗北した。 仕合後は姿を消していたが、自分の実力の低さを痛感して自らに完勝した黒木に弟子入りを志願する。 弟子に取ることは拒まれたものの経験の少なさを指摘され、より多くの戦いを見るよう助言を受け、怪腕流の型を看取り稽古するなどして実力を高めようとするようになる。 トーナメント終了後も黒木の下へ押しかけて修行に励んでいる。 『ケンガンオメガ』までの2年間で、黒木の修行で伝授された怪腕流の基礎と、自力で考え編纂した「中田一郎流」の技術のハイブリッドともいうべき戦法を編み出す。 2年前よりも成長して、構えは相手に正対した前傾姿勢からオーソドックスに近いコンパクトなものに、技術を身につけたことで、以前までのムラが大きい天賦の才によるゴリ押し戦法とは変わって動きからも無駄が消え、コンビネーションを使うようになっている。 対抗戦の代表選手として出場要請を受けた黒木の代理としてアメリカから帰国し、茂吉との仕合に勝利した事で9人目の対抗戦代表選手に内定する。 対抗戦本番では第2試合に志願し、隼と戦う。 主な技 レイザーズ・エッジ(こそぎ落とす十指) 並外れたピンチ力で相手の肉を削り取る技。 その切れ味はカミソリの如く、腱を狙えば機動力を大幅に削ぎ、動脈を狙われれば大量出血は免れない。 また、皮膚を攻撃対象にする以上、防御すれば防御した部位の皮膚を切り裂かれることになる。 これらの特徴から、当たりさえすれば、格上相手でも一発逆転が可能とされている。 また、試した事はないものの、甲冑すら断ち切れると自負している。 欠点として、切り裂くためには勢いが必要なため、密着する、あるいは手の甲を抑えるなどして距離を殺してしまえばレイザーズエッジは使用できない。 しかし拳願絶命トーナメントの予選では弱点を克服しており、密着した状態から相手を切り裂いてみせた。 通称 『仁王の駒田』。 背中にのを背負った大男であり、並みのボディビルダーとは比較にもならない仏像のような凄まじく発達した筋肉の持ち主。 パワーは勿論、その巨体からは想像できない速さも併せ持つ。 トップクラスには及ばないながらもそれなりの強豪ではあったが、拳願仕合に出場したい王馬に路地裏で戦いを挑まれ、野仕合を行うことになる。 パワーでは圧倒していたが、力の潮流を支配する王馬の技で腕を破壊された後、滅多打ちにされて敗北、闘技者の座を奪われてしまった。 闘技者をクビになった後は、次の就職先も決まらず無職になり、おまけにワカメがトラウマになって眠れない日々を送る。 闘技者として返り咲くためにイワンと共に修行を行い、驚異的な破壊力を持つ「仁王爆裂掌」を完成させるも、闘技者の座を奪うために襲った相手が関林ジュンであったため、手も足も出ずその場でボロ雑巾にされる。 その後、居酒屋でイワンと飲んでいた所、たまたま理人と出会い、彼の誘いでSH冷凍の正社員となり、副社長に就任した。 トーナメント同行中にクーデターに巻き込まれ、絶体絶命となったが、拘束を解いた板東に助けられた。 通称『 ロシアの死神』。 最近頭角を現してきたで、王馬をして「良いコンビネーション」と感嘆する打撃技術を持ち、「死神の鎌」と呼ばれる膝から先のスナップを効かせた強力なハイキックを得意とする。 理人の仕合前に力を計るための噛ませ犬として王馬に差し向けられ、一戦交えることになるが、ハイキックの際に大きく晒すことになる股間を狙われ、一撃で敗北。 伏してもなお負けを認めなかったものの、最後は理人によってレイザーズ・エッジで頚動脈を裂かれとどめを刺される。 その後、山下に救急車を呼んでもらい一命を取り留めるが、救急車に同乗した山下からサインを書かされたり写真撮影を求められるハメになり、退院後も闘技者をクビになって講師で食いつなぐなど散々な生活を送る。 闘技者として返り咲くために駒田と共に修行を行い、「冥府のバトルアックス」なる一撃必殺の新技を完成させるも、うっかり襲ってしまった関林ジュンに完膚なきまでに敗れる。 その後、居酒屋で駒田と飲んでいた所、たまたま理人と出会い、彼の誘いでSH冷凍の正社員となり、副社長に就任した。 当初は自分を殺しかけた理人を恨んでいたが、職を与えてくれたこともあって今では恨みもなく、スパーリングに付き合ったりもしている。 トーナメント同行中にクーデターに巻き込まれ、絶体絶命となったが、拘束を解いた板東に助けられた。 『ダンベル何キロ持てる? 』の主要登場人物であるジーナ・ボイドの叔父でもあり、90話で客演して職場体験に来た4人組を案内した。 モデルは『ロシアの速射砲』こと。 義武不動産 創業。 三代目社長・義武武義(よしたけ たけよし)の代で急成長を遂げた新興企業。 国内のみならず、海外不動産事業にも注力する。 企業序列第22位。 拳願仕合通算成績166勝71敗。 福耳とオネエ口調が特徴的な男。 内股や立てた小指などオカマ的な仕草が目立つが、「玉無し」扱いされると怒る。 気が立つと内股の角度が深くなるらしい。 乃木とは犬猿の仲。 派閥に属することなく若くして拳願会でも上位の地位を得ていることから非常に有能で、クーデターを画策した速水に対し震えながらも啖呵を着るなどなど気骨もあるが、乃木からは若造と侮られている。 新幕の内ビルディング新設施工権に絡む100億の利権を賭け、理人を擁して自信満々に乃木グループとの拳願仕合に臨むが、王馬の予想以上の実力の前に敗北。 腹いせに理人をクビにするものの、それ以来業績は右肩下がりとなる。 拳願絶命トーナメントの際には呉一族に出場要請を打診したものの、同じく出場を打診してきたアンダーマウント社の方が金払いがよかったため断られてしまい、代わりに千葉を闘技者として招き入れる。 他の企業からの攻撃に備え予選敗退した闘技者をボディーガードとして一時的に雇い襲撃者を撃退したが、結局は乃木の掌で踊らされていた。 その後2回戦では腹いせのように雷庵の勝利に大金を賭けたが、勝負に負けて大損してしまう。 山下と絡む機会が多く、トーナメントの仕合順を決める時には、あまりにも無知な彼を憐れみ拳願会の事情について説明した。 山下のことは割と気に入っているようで、彼が乃木出版を退職する際の迎えにも自ら出向いた。 『』の大ファンでもあり、好きなキャラは。 モデルは原作者の地元の友人。 通称『 顔のない男(グレートアクター)』。 過去には棋士に「成った」こともあるという、裏専門の『役者』の中でも荒事専門の武闘派。 拳願絶命トーナメントでは初見と対戦。 ブラフを駆使して精神的に初見より優位に立ち初撃を加えたものの、合気道の達人である初見に合気道の技で挑むという悪手を取り、技をかけ返されて敗北する。 仕合後はすぐに復帰し、クーデター時には鎮圧を行った。 『ケンガンオメガ』でも現役で闘技者をしている。 5連勝がかかった仕合で同じくレジェンドである鬼王山と戦い、中国拳法主体の立ち回りを試みたが、で地面に叩きつけられ敗北。 モデルはと。 必要な技術のみを再編し、つなぎ合わせることも可能。 ただし、動きをトレースできてもパワーは千葉のものであるため、理人の「レイザーズ・エッジ」や呉一族の「外し」といった「身体能力に依存する技」はトレースできず、さらに1動作(連携)につきコピーするのに2時間かかるなどの弱点もある。 そのため、現状で千葉が使用できるのは48名分の技にとどまっている。 見た目は小太りなくたびれた中年にしか見えず、勝敗数からわかる通りさほど強くもないが、過去に彼と戦った闘技者は勝敗に関わらず全て再起不能になっている「闘技者殺しの闘技者」。 湖山マートの正社員でもあり、その店頭売上は5年連続ナンバーワンである。 その正体は使いであり、によるの阻害、を塗った手での目潰し、手首に仕込んだ針など、あらゆる反則技を使って相手を潰しにかかる。 戦った闘技者の傷から凶器による攻撃ということはすでに割れているが、「審判の厳重なチェックをくぐり抜けての反則は、拳願会の信用に関わる」という理由から、仕合中の凶器の使用はすべてなかったことにされてしまう。 コッポの絵画『薔薇』を賭けた王馬との仕合でも反則技を多用し圧倒するが、カクテルパーティー効果によって音を識別した王馬の反撃を受け、その凄まじい闘気にたまらずギブアップする。 拳願絶命トーナメントそのものには参戦せずに乃木からの依頼でを操縦して願流島に潜入、保護したハサドと行動を共にする。 トーナメントの裏で東洋電力に始末屋として潜り込んでおり、捕縛した4名の社長を監視していたが、クーデター中に本来の役目に戻って守護者を制圧、社長たちを解放した。 アニメには登場していないため、王馬の戦績は原作よりも1勝少なくなっている。 モデルはで、名前は同氏の楽曲「カブラギのおしえ」が由来。 湖山大正(こやま たいしょう) (株)湖山マートの社長であり、蕪木の雇い主。 自身の闘技者に対する信頼は篤く、反則攻撃にも協力を惜しまない。 拳願絶命トーナメントには参加しなかったが、乃木から依頼された裏工作を蕪木に指示し、会場の映像を彼に送っている。 (株)ガンダイ 設立。 玩具、模型、文具、生活用品などの製造販売を行っている。 中でもホビー事業に力を入れており、キーチェーンゲーム『たまご野郎』は爆発的売り上げを記録し、社会現象となった。 企業序列13位。 拳願仕合通算戦績997勝599敗。 拳願絶命トーナメントでの賭けにより、『ケンガンオメガ』では岩見重工派閥の傘下に属している。 「ジュン」はリングネームで、本名は「 関林純平」。 通称は表でのキャッチコピーでもある『 獄天使』。 プロレス以外の全ての格闘技を下に見ており、他の闘技者を「一般人」と称してはばからない。 拳願仕合に参加する闘技者でも5指に入る実力者であり、超人的なタフネスとパワーを誇る。 いかにも悪役プロレスラーといった恐ろしげな風貌をしているが割と社交的で、ファンの期待を裏切れない男。 素の状態では物腰も柔らかく、解説も非常に丁寧。 大飯食らいの大酒飲みだが、甘い物も好き。 常識人であり、食事マナーの悪いコスモを窘めることもある。 料理も得意で世話焼きなので、若槻からは「田舎の婆ちゃんみたいな奴」と評されている。 一方でネーミングセンスが悪く、パクりに走りがちなのが欠点。 「格闘技者には痛みから逃れる『権利』があるが、プロレスラーには攻撃を受けきる『義務』があるのみ」という持論から、相手の攻撃を一切ガードしない主義。 しかし、それを補って余りある耐久力と中年とは思えない体力を持ち、王馬の激しい打撃を喰らってもほとんどダメージを受けなかった。 体重差が2倍以上の春男にぶつかっても一方的に転ばせ、かつ片手で引っ張って軽々と立たせるという怪力の持ち主でもある。 得意技はで、他にも裏投げやなど、豪快で渋いプロレス技を使用する。 滅茶苦茶なフォームから力任せに放たれる打撃の威力自体は見た目ほど高くないが、相撲の張り手に近いプッシュパンチは非常に重く、相手の体勢を簡単に崩し、逆水平チョップは巨漢レスラーを一撃で昏倒させ、蹴りは体格差があったとはいえ王馬をサッカーボールのように軽々吹き飛ばすほど。 プロレスラーらしくマイクパフォーマンスも得意で、仕合中にも巧みな話術を使う。 また闘技者である以前にエンターテイナーであることを自負しており、王馬戦では相手のラッシュをわざと受け、鬼王山戦ではわざわざ登場順を変更させ大銀杏を結って登場するなど様々な手で観客を楽しませる。 王馬に対する乃木からの最終試練として対戦が決定。 その圧倒的な打たれ強さとパワーで終始王馬を圧倒するが、気管を潰されることにより脳への酸素の供給を絶たれて失神、敗北する。 しかしその直後に、負けを認めつつもさもダメージがなかったかのように立ち上がっており、敗北してもなおその頑丈さを示す結果となった。 その仕合の勝敗によって開催が決まった拳願絶命トーナメントにも、「お前以上の闘技者に心当たりがない」ということでそのまま選手としてガンダイ社長に任命される。 トーナメント1回戦で鬼王山と対戦。 一方的に攻められ内臓や左膝に大きなダメージを負うも、最後は信念の差により辛くも勝利を収める。 鬼王山戦後に仕合を見て感化された春男を弟子にした。 2回戦はリザーブ枠の制度を利用して、マーヴェラス・セキと選手交代した。 『ケンガンオメガ』でも現役で、金田に連れられて超日に来た光我に新入りたちに課しているスパルタ訓練を受けさせた。 筋の良さから、「本当に入門しないか」と内心で思っている。 対抗戦出場選手の候補だったが、ホセが煉獄の試合で重傷を負い、興行の穴を埋める必要が出た為、春男と共に対抗戦への参加は辞退する。 その代わり、対抗戦までの3ヶ月は光我を全力でバックアップすることを表明した。 モデルは・・・の4名。 『ダンベル何キロ持てる? 』の回想シーンでも登場。 マーヴェラス・セキ 関林の盟友で、彼が「魔界から召還した」デスマッチレスラー。 通称 『地獄』。 道化師のような白塗りの顔と、両頬に書かれた「獄天」の文字が特徴。 「怖いプロレス」と称する、関林のものとは異なる過激でインパクトの強い技を使う。 活動期間は1年で、2年前に行われた蔵地との仕合を最後にリングを去っていたが、拳願絶命トーナメント2回戦にてリザーブ枠を行使し、関林に代わって仕合に出場。 対戦相手のムテバに対してプロレスの流儀で攻め立てたが、目つぶしを警戒していた時に虚を突かれて心臓を止められる。 破壊された耳が治療可能であったことからムテバが「心臓抜き」に手心を加えており、そのおかげで直後に立ち上がり最後の力で渾身のボディースラムを繰り出したものの戦闘不能となり敗北した。 使用武術・プロレス 主な技術 受け返し 「プロレスにガードはない」という信念を突き詰めた結果完成させた技術。 攻撃をあえて崩したフォームで受けることで逆に相手の肉体に負荷をかけダメージを与えるというもので、相手の攻撃力が高いほど効果がある。 若槻曰く「コスモの"ゾーン"と同じく"受け身のスペシャリスト"しか出来ない」。 目つぶしや金的のような、「受けてはいけない技」を「避ける」のではなく「打点を外して安全に受ける」ことにより、相手が攻撃を外したかのように錯覚させる技術も併せ持っている。 先代社長と遠戚だった縁で社長になった。 乃木との拳願仕合で「拳願会々長職争奪戦」の開催決議に賛否を賭けており、乃木に負けたことにより開催決議に賛成する。 かつては 『名勝負製造機』との異名を誇った闘技者であり、皮膚をカットする打撃を得意としていた。 禍谷園社長の禍谷重蔵の後塵を拝してきたため、自身を「凡百の闘技者だった」と称している。 関林を信頼し、加納アギトにも劣らないと確信している。 皇桜学園(こうようがくえん)グループ に創立された日本初の女子大学。 所在地は首括市。 各界の令嬢たちが集まる名門校として知られており、運営は創設者である奏流院一族が代々執り行っている。 奏流院家はをルーツに持つ日本の超名門一族で、学校は所有する土地の「ごくごく一部」でしかないが、その敷地は広大で、クマが出る大森林地帯に隣接している。 京都の菊皇女学園とは姉妹校。 企業序列第16位。 拳願仕合通算成績577勝189敗。 『求道の拳』の主人公・池内面太郎のかつての職場でもあり、スピンオフで小津と池内が並んだ写真が登場している。 また、高等部には『ダンベル何キロ持てる? 』の主人公たちが通っている。 通称『 美獣』。 古流武術「狐影流」の使い手。 試験官を務める学園最強の闘技者・小津俊夫と戦い、羅刹掌を使用し圧勝。 底知れぬ強さを見せつけ、皇桜学園グループの闘技者として採用され拳願絶命トーナメントに参戦する。 富豪の父のための臓器のストックとしてこの世に生を受け、娼婦であった母から虐待を受けながら育った結果、自分が「必要ではない人間」であると思うようになる。 11歳で「中」の臓器密売組織に引き渡されて臓器を摘出され死ぬはずだったが、その組織が王馬の生活圏内まで手を伸ばしたことで報復を受けて壊滅。 それがきっかけで王馬を「罪深き者を罰する存在」として神聖視するようになり、彼の手にかかって殺されることこそが罪人である自分にとっての「救い」だとして夢見るようになる。 組織の壊滅後は王馬との再会を夢見て「中」に留まり、有力者のとして生活する中で実父を殺して奪った財を元手に2年かけて勢力を拡大。 籠絡していた愛人を殺すと王馬を追って十鬼蛇区に侵入するが、二虎に師事する彼が以前見た時とは全く異なる表情をしているのを見て激しいショックを受ける。 この時出会った「本物の二虎」から二虎流を伝授され、同時に神経を弄られた。 それ以来、二虎が王馬を堕落させたと考え、二虎に対して激しい憎悪を抱くようになり、再び居住区の外に出て二度と二虎に邪魔されないようにと「本物の二虎」から紹介された平良に弟子入りして孤影流を学ぶ。 かつては筋者が主催していた「デスファイト」に師匠と共に参加していたが、師匠を含む目ぼしい連中を全員殺してしまい、拳願仕合に遠からず訪れようとする「波」に乗らんとする皇桜グループが新たな戦力を求めていることを聞きつけ闘技者として移籍した。 わずかな時間で「瞬」のからくりを見抜き、普通は8年かかるはずの羅刹掌をわずか1年で習得するなど、格闘センスに関しては師匠を上回る。 唯一の攻撃技である羅刹掌についても研鑽を重ねて威力を底上げしており、さらには仕合中に閃いた新たな技の使い方を即座に使いこなしている。 関林戦での傷を癒やした王馬の前に10年ぶりに現れ、二虎がはめていた「枷」を完全に「開錠」する。 その時に王馬の完成された肉体と鬼気迫る闘争心に触れてからは彼に対しそれまで以上に病的な執着を抱き、変態じみた奇矯な言動を見せるようになっていった。 王馬が絡まなければまともな好青年であるが、正気を失った狂人であることには間違いなく、二階堂からは「目黒と同類」と評された。 また、雇い主である紫音や智子との関係は良好で、彼女たちには家族愛に近い感情を覚えている。 トーナメント会場に向かう拳願号上では双眼鏡で王馬の観察をしていたが、護衛者の淀江がハサドを倒した際、血しぶきが王馬に掛かったため「彼を汚した」と激怒しその後、監視室で淀江と同時に居合わせた日江津を徹底的に「破壊」した。 トーナメント1回戦では二階堂蓮と対戦。 開始早々二階堂の左肩を破壊し優位に戦いを進め、二階堂の反撃で奥義「奇龍」を食らったものの、「降魔」の発動が可能になったことにより圧勝する。 王馬が2回戦で「前借り」ではなく二虎流を使って勝利したことに苛立ちを覚えたまま自身の2回戦では黒木と対戦。 黒木のことを「神(=王馬)が与えた試練」と見なして二虎流の技も交えた立ち回りをし、仕合中に新たに開発した技を使って右手の骨をへし折ることには成功したが、付け焼き刃の技では彼に及ばず、「魔槍」で段中や鳩尾を穿たれて敗北した。 心臓の真上から貫手で貫かれたものの、直前で自身の心臓に対して羅刹掌を放ったことでわずかに心臓の位置を動かして致命傷を回避、仕合直後に蘇生する。 3回戦開始後、完全に正気を保てなくなり、二虎と誤認した相手を無差別に襲う連続殺人を犯し始め、ゴールドプレジャーグループが用意していたリザーバー3人と仕合開始を告げに来た護衛者を殺害。 御雷と理乃は「救う側」と「救われる側」と判断したために見逃し、3回戦の終了後は護衛者2名と戦い負傷しながらも殺害。 さらに山下を「二虎から守らなければならない」と思い込んで避難させたが、途中で彼を二虎と錯覚して殺そうとしたため王馬から妨害を受ける。 王馬の「神」を目覚めさせようとしたが自身が否定した二虎流の技だけで圧倒され、「鬼鏖」を受けて戦闘不能となるが、「本物の二虎」に人生を狂わされた被害者でもあったということから情けをかけられ、異常を来たしていた自律神経を「絶氣」で治療されて命を見逃された。 その後は自身の血痕を辿ってきた殲滅部隊に身柄を拘束されるが、トーナメント終了後に収容施設から脱走している。 使用武術・狐影流 400年余りの歴史を持つ古流柔術の一流派。 先の大戦で門下生のほとんどが死に絶えたためほぼ失伝状態にあったが、宗家の血を引く平良が古文書などから情報をかき集めることにより、現代でも通用する名の付いた技を2つ再編している。 主な技 瞬(またたき) 相手の瞬きに合わせて死角に入る歩法。 実戦空手の流派にも類似する技が存在し、あたかも眼前から消えたかのように錯覚させることができるが、タネさえ分かれば防ぐことも不可能ではない。 ただし、羅刹掌と組み合わされた場合、相手が熟練者でなおかつからくりを理解していても術中に嵌まってしまう危険性がある。 「力をねじ込む」感覚を得るために掌打の反復練習を行い、水瓶から始めて砂、砂利を経て「肉」の段階に到達する。 桐生の羅刹掌は師匠のものよりも大きくひねりを加えているため殺傷力が大幅に増加しており、首や手足などに当てれば掠っただけでもその部分を絞った雑巾のように捻り上げ、胴体に当てれば臓器に重大なダメージを与えるため防ぎ方を誤れば致命傷になりかねない。 ただし、威力が上がった代償に予備動作も大きくなっているため、一定以上の実力者が相手の場合「瞬」や「柳」と組み合わせなければその真価を発揮できない。 加えて回転しているのは前腕より先の部分なので、上腕部を抑えられると無効化されてしまう。 羅刹脚 桐生が開発した、足を使って放つ羅刹掌。 腕より筋力の強い足を利用するため破壊力も強化されている。 その威力は闘技場の地盤を破壊するほどで、蹴り技としてだけでなく高速移動術としても活用している。 真・羅刹掌 前腕の捻りが不十分になる至近距離でも対応できるように桐生が開発した、羅刹掌の進化系。 指先に威力を集中させているため、掌打ではなく貫手に近い技へと変化している。 狐虎ノ交(ココノマジワリ) 狐影流の羅刹掌と二虎流の操流・水天ノ型「水燕」の複合技。 「水燕」の不規則な軌道で羅刹掌の連打を放つ。 使用武術・二虎流 狐影流を学ぶ以前に「本物の二虎」から伝授されている。 操流ノ型「柳」 火天ノ型「火走」 金剛ノ型「不壊」 第弐奥義「降魔」 危機に瀕した際に風景がに切り替わる「タキサイキア現象」の原理を用いた技。 スピードが早くなるわけではないが相手の動きを的確に見切れるようになり、短時間の連続使用で「深度」が高まる。 ただし自身の意思で「脳のリミッター」を解除することはできず、危機的状況下でなければ発動できない。 さらに使いすぎると自律神経を失調してしまい、幻覚や幻聴に悩まされる危険性もある。 小津 俊夫(おづ としお) 声 - (『ダンベル何キロ持てる? 』) 拳願仕合戦績11勝0敗 皇桜学園グループ最強の闘技者にして、皇桜女子大学文学部英文学科准教授という裏と表の顔を持ち合わせる闘技者。 通称『 蛮勇知将(インテリジェンス・バーバリアン)』。 著書に「筋肉で学ぶ英文学」「筋肉で読め! 部位別トレーニング辞典」がある。 世間体を気にするタイプらしく、教授として教鞭を振るっている時の物腰はとても穏やか。 しかし、闘技者として暴れている時こそが素の状態らしい。 ボディビルダーばりに過剰搭載された筋肉による並み外れた「怪力」、卓越した「格闘術」、大学教授を務められるほどの冷静沈着な「頭脳」の三本柱を併せ持つトータルファイターであり、筋骨隆々で色黒の中年男性というドギツい見た目に恥じない、バランスの取れた実力者。 皇桜学園の闘技者採用バトルロイヤルに試験官として参加。 小津に一矢報いるレベルの闘技者を期待しての投入だったが、受験生全員をKOしてしまい、隅でただ眺めていたため最後まで残っていた桐生を「評価」しようと襲うも、羅刹掌により右腕と首を捻られ敗北。 その後、コルセットとギプスをはめた状態でスピンオフに登場したことから一命は取り止めた模様。 部屋には『求道の拳』の主人公である池内面太郎とツーショットの写真が飾られている。 『ダンベル何キロ持てる? 』では著書が主人公たちに絶賛されている。 開けたワイシャツから覗く魅力的なバストに、咥えタバコが似合う男前でクールな美女。 両親が早くに仕事を引退したため、若くして理事長となった。 企業序列上位だけあって個人資産も潤沢で、自宅は豪邸でプライベートジェットも所有している。 学生の習い事を推奨しており、自身のポケットマネーから補助金を出している。 先祖代々筋金入りの筋肉フェチ。 高校時代に初見にナンパされ、に一目惚れして交際を開始するも、彼の浮気が原因で別れたりくっついたりを繰り返している(現在は別れている)。 拳願仕合をかき乱そうとする乃木に危機感を覚え、「圧倒的」な「個」の暴力を持つ闘技者を求めて闘技者採用バトルロイヤルを行う。 そこに紛れ込んだ桐生を危険と知りつつも、「毒を食らわば皿まで」の覚悟で刹那を闘技者として迎え入れるが、彼が2回戦で敗北してから雰囲気がさらに悪化した様子を見て「禁忌に触れてしまったのではないか」と恐れを抱くようになる。 高校生になる妹の朱美は、『ダンベル何キロ持てる? 』の主要登場人物の一人。 口元のほくろがチャームポイント。 皇桜学園OGのごく一般的な女性で、当初は血生臭い拳願仕合の光景に恐れおののいていたものの、徐々にをあらわにし始め、拳願仕合の光景を、周囲の拳願会員とは異なる目的の熱い眼差しで、度々妄想を交えながら、なおかつ鼻血を噴き出しながら見守るようになる。 の生涯入場パスを所持しているほどの大ファンでもあり、TDLのキャラクターの中ではモッキーとホナルドが大好きだが、腐ってしまった原因はモッキーとホナルドの擬人化された作品を見てしまったことによる。 布教活動にも熱心で、最近着々と同士を増やしつつある。 大日本銀行 設立。 日本国の。 企業序列第1位。 厳密には企業ではないが、設立には拳願会が関与しており、日本政府とのパイプ役になっている。 5代目『 滅堂の牙』にして、滅堂の最高戦力である「三羽烏」の一角。 戦績は前人未到の157戦無敗であり、戦った闘技者のほとんどが再起不能にされている。 ただし、対戦相手を死に至らしめることはほぼなく、肉体的にではなく精神的に再起不能にしてきている。 渡り合える闘技者は拳願会の闘技者の中でもせいぜい1人くらいだと言われている。 23年前、何者かが人間を対象に行っていた「」の生き残り。 過酷過ぎる環境を勝ち抜いた代償で精神を「狂獣」に支配されており、滅堂から受けた教育で冷静沈着な頭脳を得て獣心を暴走させないよう制御しているが、時折抑圧された本能が歪んだ形で発露されて「貌」と呼ばれる不気味な表情を浮かべることがあり、その時は一人称も「私」から「俺」に変わる。 出生の関係上、誕生日は不明だが、例年、滅堂と同じ12月2日に祝ってもらっている。 「巨大な暴力の災害」と称されるほどの人間離れした圧倒的武力を持ち、自身の実力に絶対の自信を持っている。 戦闘スタイルは「無形」で、無数の選択肢によりあらゆる状況に対応できる柔軟性が持ち味。 あらゆる身体能力と格闘技術で表世界最強の一角とされる大久保を上回り、ボクシングの技術に限定しても当代最強のボクサーであるガオランに近しい腕を持ち、打撃の威力はどの距離であろうと全てが必殺技級。 滅堂曰く「アギトの真価は『進化』にあり」とのことで、仕合ではまず相手の武術に合わせた攻防で実力を見極め、その後で相手の攻略法を短時間で開発し、自分が持ち合わせていない技術をすぐさま吸収してさらなる高みに登っていく。 その一方で圧倒的な力を持つが故に追い詰められた際の精神的な脆さも抱えている。 トーナメント2回戦までは「無形」の選択肢の豊富さゆえに、選択するまでの時間を要して一つの技術に特化したタイプの格闘家に遅れをとる、疲労時にはさらに反応遅れが大きくなるため連戦は苦手といった弱点があったが、あえて選択肢を絞り込むことでその欠点を克服。 さらに進化を重ね、「武」と「無形」の混合戦法を使いこなせるようになり、タイプの異なる達人2人と交互に戦う状況を作り出すことが可能となった。 自分の成長に一役買った大久保に対して礼を述べるなど礼儀正しい性格。 一方で武術以外への関心が薄いのか、大久保にに例えられた際は真顔で「その『ゼットン』とやらは強いのか」と返したり、「ラスボス」と言われて「ラスボスとやらはどんな武術の使い手だ? 」と質問するなど、割と天然気味でどこか威厳に欠けるところがある。 なお、仕合後大久保から実際のゼットンの映像を見せられているが、着ぐるみという概念や設定をなかなか理解できず、そういう生物がいると思い込んでいた。 トーナメント1回戦では大久保と対戦。 全ての能力と技術において大久保を上回りながら、大久保の総合格闘技で培った複合技に苦戦するが、大久保の放った頭部へのを契機に「狂獣」に変化し、その後大久保から学習した「複合」の技術を使用し圧勝する。 2回戦ではガオランと対戦。 序盤は相手のスタイルに合わせボクシングで打ち合い自身の不利を悟って戦法を変えようとしたが、彼の技量によりしばらくはボクシングでの勝負を余儀なくされる。 特注でガオラン用の戦法を編み出したことでストライカーとしての真価を発揮する戦闘スタイルまで引き出させ、「不壊」に似た筋肉を締める技でラッシュに耐えながら、苦戦の末に1回戦で習得した「複合」の技術を使って彼を撃破する。 しかし、実力で圧倒できず駆け引きに走ったことと、拳を砕かれても止まらない猛攻に恐怖を感じてしまったことに葛藤し、とどめを刺せないまま仕合場を去った。 2回戦終了後の東電によるクーデターの際には、守護者を「悪」として殺害しようとしていた阿古谷を説得し、彼との共闘で守護者を殲滅した。 3回戦前に代表闘技者の座をかけて前「牙」である王森と戦って勝利し、初見との戦いに臨む。 仕合では無数の選択肢をあえて捨てることで初見の攻撃に対応し、立ち上がりこそ絶妙な膝の運用に翻弄されたかに見えたが、この戦いで「羽化」を果たし結局は手加減する余裕すら残してほぼ無傷のまま勝利を飾る。 準決勝では黒木と対戦。 お互いに「気の起こり」を読んで壮絶な攻防を繰り広げ、「魔槍」で左胸を抉られたが先読みに勝ち猛攻を繰り出し、「武」と「無形」を同時に使いこなす「進化」により右手の4指と左肘を破壊する。 戦法の切り替わりを読まれて逆襲された際にはさらなる進化を遂げて、タイムラグをコンマ数秒だけ短縮することが可能となり、蹴り技を出す余裕が生まれるも、至近距離からの龍弾を潰され右手首を完全に破壊されてしまう。 それでも諦めずに攻撃を続けたが、3度に渡り顎を攻撃されたことで脳が限界を迎え、額に大きな傷跡が残るほどの強打を受け、160戦目にして遂に初となる敗北を喫した。 試合後、滅堂から真意を明かされ、『滅堂の牙』からの辞任を願い出る。 その後は己が世間知らずだと自覚したこともあって、見聞を広めるために鷹山からバイクを借りて旅に出る。 『ケンガンオメガ』では消息不明となっていたが、「AG」を名乗って半年前から辺境で暮らしをしているのを突き止めた氷室によって発見される。 自分から冗談を言って笑うなど、性格はだいぶ変わっている。 滅堂が拳願会々長を退いた以上、拳願会のために戦うつもりはなかったが、6代目『滅堂の牙』が滅堂を裏切りファイトマネー目当てに煉獄に移籍したことを聞かされ、改めて5人目の代表選手として対抗戦に出場することを決断する。 使用武術 特注(オーダーメイド) アギトが2回戦中、対ガオラン用に開発した武術。 型がなく動きはに似ているが全くの別物。 相手を止めるのではなく、打ち終わりや打ち始めを「抑える」ことで攻撃を封じ、直後に投げや突きで追撃するのが特徴。 無形 あらゆる敵に対処できる戦闘スタイル。 無数の選択肢による柔軟な対応ができるが、攻撃方法を取捨選択する過程で遅れが生じてしまうという欠点を持つ。 獣心に任せた暴走状態で使う「武」の理の外にある戦法なので、その権化のような存在とは相性が良い。 主な技 複合 1回戦で大久保から習得した打・絞・極・投を継ぎ目のないレベルで融合させた複合技。 ムエタイの肘 2回戦でガオランから習得した、敵を倒すのに特化した打撃技。 ショートレンジの攻防で使用する。 指取り 古流柔術における、指関節を極める技。 不壊(フエ) 二虎流の金剛ノ型にある技と同じ、筋肉を締めて打撃に耐える技。 ガオランや黒木の猛攻に耐えるために使用した。 対の先 相手の行動の起こりを見極め、同時に動きつつ先手を取る技術。 後の先 相手の行動の終わりを見極め、カウンターを行う技術。 龍弾(りゅうだん) 現在のアギトが持つ最大火力の一撃で、「寸勁」と呼ばれる技術の一種。 最短距離・最小動作で放つ打撃なので回避はほぼ不可能。 アギトならば超至近距離であっても相手を一撃で絶命させ得る威力の攻撃が可能。 ただ技の性質上、使う直前一瞬だけ動きが止まるのが欠点。 先の先 「気の起こり」を見極め、相手が動く前に打つ技術。 武術としての究極の形であり、アギトであっても無形の多様性を捨てて反応速度を上げなければ到達することのできなかった領域。 かつては『 極東の風雲児』と呼ばれていた。 元所属の兵士で、特攻後奇跡的に生き残ったことから自分の悪運はどの程度のものなのかを試したくなり、拳願会々長を目指す。 戦後の混乱の中で闇市の主として身を立て、拳願会員となってからは 片原流通KKを興し、初代『滅堂の牙』の恵利央と共に不足資金の代わりに自らの命を賭けて拳願絶命トーナメントを開催させ、優勝。 以降、数十年に渡り会長の座を守り続けている。 拳願会史上、初めて半世紀以上会長を務めた人物でもある。 会員としては比較的新参ながら名実共に拳願会の頂点に立つ男であり、枯木のような老人の姿からは想像もできないほどの圧力を有し、常人ならば彼の前では身動きすら取れない。 企業50社の賛同を受けて、会長職を賭けた拳願絶命トーナメントの開催を宣言した。 若い頃から女好きで、老年になっても精力は衰えず愛人との間に曾孫ほどに歳の離れた子を儲けている。 激動の時代を生き抜いてきたことから、現在の狭い世界の王としての平穏な日常に飽いており、会長の座を狙う自分を心から震え上がらせる挑戦者の登場を待っていた。 対等な闘いをしたいがために、黒木をトーナメントへ招聘し、速水の野心を見越して彼の配下に自身の手の者を潜り込ませておき、意図的に情報を流させることで思考を誘導して自身の思うタイミングで反乱を起こさせる。 その経緯から2回戦終了後に速水が引き起こしたクーデターにもまるで動じず、彼から言質を取って録音した後で事前に依頼して呼び寄せておいた呉一族の先鋭50名と関係者の護衛として潜ませておいた手練れたち、そして予選で敗退した闘技者たちを使って難なく鎮圧。 「暇つぶしにはなった」と微かに満足げな表情を見せ、クーデターという試練を突破した乃木を自身に対する挑戦者として認める。 準決勝で自身が招聘した黒木によってアギトが降されるという想定外の事態により長期政権に終止符を打たれることとなったが、再び挑戦者に戻れることに喜びながら現役であり続けることを宣言する。 退任後は拳願会の相談役に就任。 乃木と共に「蟲」への対処の方策を練っており、クローン人間の製造疑惑について調査している。 「蟲」が本気で拳願会を倒すために煉獄に潜り込んでいると確信しており、対抗戦には8代目『滅堂の牙』を派遣することを決める。 串田曰く「何でもこなせる能力の高さは拳願会でも指折り」。 正妻ではなく愛人の娘で、烈堂とは異母姉弟である。 父親同様器が大きい。 社交性も高く異性からはかなりモテており、護衛者の中にも隠れファンがいるほどだが本人に自覚はない。 羞恥心の薄いタチらしく、普段から弟が心配するほど露出度の高い服を着ており、混浴の大浴場で氷室ら男性陣と鉢合わせになった際にも、体を隠そうとする素振りすら見せなかった。 『ケンガンオメガ』では拳願会職員として働いており、会の中心になっている。 煉獄との対抗戦では企業専属闘技者の選考を担当し、反会長勢力からの闘技者派遣交渉を行う。 煉獄との対抗戦本番では、2年前のトーナメントと同じく実況を担当。 護衛者 滅堂の私兵。 『滅堂の牙』という「矛」に対する、「盾」にあたる存在。 相当な人数が存在し(拳願号に乗り合わせた人員のみで1000人以上)、一人一人が並の闘技者を寄せ付けない実力を誇る。 ほとんどが身寄りもなく幼少期から訓練を受けた者たちだが、吉岡のように一部の者は外部から招聘されている。 護衛者になり立ての者は集団で基礎訓練を行い、その過程を終えると銘々に自由な鍛錬を行うようになるが、スカウト組はその限りではない。 その真価は一糸乱れぬ統率力にあり、ある程度の実力者集団が相手でもそれが烏合の衆であれば多少の人数差をものともせず鎮圧できる。 服装は黒スーツで統一され、本来の業務である滅堂の護衛の他、拳願絶命トーナメントの運営も行う。 ちなみに、三羽烏以下の護衛者が苗字でしか呼ばれないのは本名ではなくコードネームだからで、滅堂の「スパイ映画みたいでカッコいいから」という鶴の一声によるもの。 また、ネーミングは一部の例外を除いて鳥取県の地名からとられている。 滅堂直属の護衛にして、大日本銀行の秘書的存在。 格闘スタイルはいわゆる「喧嘩殺法」。 口腔マスクをしている。 『牙に最も近い男』と呼ばれており、不意打ちとはいえ王馬を一瞬で昏倒させる実力がある。 王森と同じく滅堂の片腕的なポジションだが、先代滅堂の牙である王森には尊敬に近い感情を抱いている。 過去にアギトと戦い敗れた際に顔に傷を負っている。 またそれが原因でアギトを恨んでいる描写がある。 『滅堂の牙』の座を目指し、何度敗れても諦めない不屈の精神力は、滅堂やアギトに高く評価されている。 東電のクーデターでは滅堂の側近として鬼頭と交戦。 左手中指を切断された上に掌の中ほどまで切り込まれる深手を負うも、それ以外の傷はほとんど負わないまま数合打ち合ったのみで圧勝した。 アギトの辞任後も次期『牙』にはならず、「コソコソ動いている奴ら」に備え滅堂の身辺警護に徹することを決めている。 モデルはプロレスラーのと。 4代目『滅堂の牙』、現・片原滅堂直属護衛。 大日本銀行の秘書的存在。 外部からのスカウト組で、滅堂の片腕的なポジション。 鷹山と共にいることが多い。 代替わりにより一線から退いているが、その実力は本物。 拳願絶命トーナメント3回戦を前に、滅堂から代表闘技者の座を決めるためアギトと勝負するよう指示され、敗北したため彼を仕合に送り出す。 その際にアギトの戦闘スタイルである「無形」の欠点を指摘し、彼がさらなる強さを手に入れるきっかけを作った。 モデルはプロレスラーのと。 序列的には滅堂直属護衛の王森、鷹山と並ぶ。 ポジション的には現場の責任者といったところ。 元・暗殺者。 『滅堂の牙』の座を狙いアギトと戦うが敗北、左目を失うと同時に逆に自らの「牙」を折られてしまったという過去を持つ。 左目を潰される前はさらに強かったとのこと。 2回戦以降は山下商事の世話役を担当する事になったので絡む機会が多くなった。 王馬の練習相手にもなり、王馬の実力に感嘆している。 左目のアイパッチは自作のもの。 料理・掃除・裁縫が得意で女子力が非常に高く、山下商事の面々が滞在するペンションではその家事技能を遺憾なく発揮している。 無手の格闘が得意で、戦闘能力は強豪闘技者にも匹敵する。 武器術は苦手としているが、元暗殺者だけはありどんな武器でもある程度は使えるようである。 護衛者三番隊隊長。 黒髪のサングラスをした男。 高知県出身。 を武器としている。 趣味は野球。 鷹山とは同期で、今でも正月に2人で飲みに行くほどの仲。 トレードマークのサングラスは滅堂からのプレゼントの模様。 滅堂が殲滅部隊を組織する際、隊員にスカウトされたほどの猛者。 滅堂の護衛に専念したいという理由から申し入れを固辞した模様。 護衛者五番隊隊長。 両目が髪で隠れている青年。 隊長の中では最年少。 性格は控えめで殆ど喋らない。 同じく無口な十一番隊隊長の美萩野や殲滅部隊の羽合とは気が合うらしく、プライベートでは3人揃って行動することが多い。 長髪の美青年。 を使って闘う。 隊長の中でも特に腕が立つらしく、滅堂に殲滅部隊に勧誘されている。 二番隊の吉岡と同じく、滅堂のスカウトで護衛者になった。 格闘技、武術の経験がない。 元日本代表。 フィジカルだけで隊長まで上り詰めた一種の「天才」。 禿頭に髭面の大男で、坂東と見た目の特徴が一致している。 坂東との見分け方は顎髭の形。 隊長内最年長。 怪力が最大の武器。 鼻にマスクを着けた痩身の男。 元は滅堂の命を狙う暗殺者だった。 同じく元・暗殺者の吉岡とは護衛者になる前から面識があったらしい。 鼻マスクは傷隠しではなく、ただのお洒落。 隠密行動が得意。 空手の達人。 特定の流派に所属したことがなく、先輩の護衛者に空手を教えてもらった。 漫画やゲームが大好きで、作中の技を自分の空手に取り込むこともある。 顔中にピアスをしたモヒカンの男。 見た目は奇怪だが物凄く良い人として護衛者の中では評判。 無口だが部下の信頼は篤い。 五番隊隊長の気高、殲滅部隊の羽合と仲が良い。 毒を使った戦法が得意らしい。 いつもにこやかだが、目は笑ってないタイプ。 片原に危害を加えようとしたハサドをあっさりと倒す実力者。 しかしハサドを蹴り飛ばした際、血しぶきが王馬にかかったせいで「王馬を汚した」と激怒した桐生に監視室で日江津と共にいる所を強襲され、徹底的に「破壊」されてしまった。 一命はとりとめたものの、東電のクーデターではハサドに逆襲され敗北した。 淀江と一緒にいたというだけで、桐生の理不尽な強襲に巻き込まれた不幸な男。 格的には王森、鷹山の下で護衛者隊長と同等。 護衛者が分断された際は、臨時の指揮を任されるなどかなりの実力者の模様。 髪型をいじるとマジギレするので、護衛者内では触れてはいけない話題となっている。 殲滅部隊 護衛者とはまた異なる独自の集団で、通称「護衛者別働隊」。 護衛者の中から選りすぐりの猛者を選別した特攻部隊である。 それぞれの隊員が護衛者の隊長クラスを上回る実力を有する。 各々得意な戦法は違う。 「SB」と入った腕章をしており、黒スーツで統一されている。 東電のクーデターでは屋外で戦う雷庵を援護した。 アギトが「牙」の後任に推すほどの実力者。 右目が前髪で隠れており、左目は額から頬にかけて刺青のような模様が入っている。 スピンオフでは隠れシスコンであることが発覚し、異性に対してガードの甘い鞘香を常に気にかけている。 3回戦後半から護衛者を何人も殺害していた桐生を追っており、王馬によって撃破された彼を確保する。 身内の仇をとってくれた恩を返すため、準決勝第1仕合の開始を2時間遅らせ王馬が休憩時間を取れるように滅堂に掛け合った。 王馬の生存を2年間にわたって秘匿しており、『ケンガンオメガ』では彼や雷庵と共に「蟲」の対処にあたる。 シスコンぶりは健在で、姉に悪い虫が付いていないか風水に確認したり、退院祝いの席で姉に接触して鼻の下を伸ばしていた光我を密かにマークしている。 烈堂の副官的存在。 元々は護衛者五番隊の隊長だったが、烈堂の誘いで殲滅部隊に加入した。 六番隊隊長・名和とはライバル関係らしい。 烈堂の拳法の師であり、徒手の戦いなら殲滅部隊で断トツ。 狭い空間での戦闘に特に長けているらしい。 『ケンガンオメガ』では殲滅部隊を抜け、烈堂の推薦で『 8代目滅堂の牙』に就任している。 煉獄との対抗戦では4人目の代表選手として出場が決まっている。 黒髪の美剣士。 顔の刀傷は、過去の立ち会いでつけられたものらしい。 元・護衛者一番隊隊長。 烈堂の誘いで殲滅部隊に加入した。 鞘香に惚れていることは周囲にバレバレだが、本人は気付いていない。 そして鞘香だけが皆生の好意に気付いていない。 河野春男を凌ぐ人間離れした巨体を持つ男。 元・護衛者八番隊隊長だったが、片原烈堂の勧誘で殲滅部隊に加入した。 護衛者隊長の気高、美萩野の二人とは気が合うようで、休日は一緒に遊ぶことが多い。 天狼隊 元・白夜新聞闘技者の二階堂蓮が率いる、護衛者の特殊部隊。 「」を参照 十王通信 特定の派閥には属していないが、政界に強いパイプを持ち強大な権力を有する。 企業序列第12位。 通称『 血染めの象牙』。 神奈川県出身。 学生ながら当時の脳研究の第一人者と言われていたが、3年次に暴力団の事務所を単身で襲撃、組員17名を殺害し、5名に重軽傷を負わせる。 さらに後日、身柄の確保に赴いた警官の内2名を殺害し、4名に重軽傷を負わせた後、あっさりと投降。 エリート医学生の突然の凶行として、当時のマスコミを大きく賑わせた。 学生時代は細身であったが、現在は筋骨隆々とした体格。 恵まれた体躯からの怪力と、ためらいのない殺意が武器。 格闘技経験こそないものの、暴力団員や警察官と素手で交戦した経験があるためか長年服役していたにもかかわらず非常に戦い慣れている。 技術面では格闘家に劣るため基本的な戦術は一撃必殺、もしくはスタミナを活かした持久戦。 また、各関節の可動域が140度と異常に広い「超軟体体質」とでも呼ぶべき特異体質の持ち主で、両手足に架せられた拘束錠を一切破壊することなく抜け出し、関節技を無効化する。 この体質を利用し、関節を強引に外してリーチを伸ばした腕を鞭のように振るい、間合いの外から相手を撲殺する攻撃も可能。 この技は射程が上・横・左・右の四方に限定される、筋肉への負担が大きすぎて多用すると肩関節の炎症や関節包面断裂といったダメージを受ける、精密機動が要求されるため距離感を損なうと使えなくなるといった欠点があるが、一般人では視認すら困難な速度で両腕を振り回すことにより、対象の頭部に直撃すると「頭が爆発した」と錯覚するほどの破壊力を発揮するため防御は難しい。 それ以外にも頸椎狙いの攻撃を後頭骨と頸椎で挟み込んで迎撃する、肘を逆方向に曲げ背中に回った相手を絞め殺すといった常人離れした技を使う。 判決後は25年間、法務大臣が替わるたびに述べ45回にわたって死刑を執行されているが、その特異体質により毎度生き延びている。 快楽殺人者ではないと自称しているが、拳願絶命トーナメント出場によって得られる「人を壊す権利」に興味を示し、未だ道半ばな「研究」のために権利獲得に挑戦することを決め、永島を一撃で殺害しトーナメント出場権を勝ち取る。 だがトーナメントへの出場許可が下されたのは、で殺せない自身を秘密裏に抹殺するのが目的であった。 トーナメント1回戦で自らを始末しに来た英と対戦。 トリッキーな戦い方に翻弄されながらも、英が放った正中を貫く刺突に対し脊柱を曲げることで致命傷を回避、カウンターで首をへし折って勝利する。 仕合後、英が体内に仕込んでいた致死性の高いウイルスに血液感染していたことが判明し、余命いくばくもない状態となっていたが、古海製薬の協力を得て治療に成功し2回戦も続投。 仕合では初見と対戦、1回戦では出し惜しみをして勝利への渇望が満たせずにいたため、最初から切り札を使って攻める。 関節技が通じないというアドバンテージ、一撃必殺の攻撃力、長いリーチを活かして技術の差を覆し、「狩る」ように持久戦に持ち込もうとしたが、自身の体質を過信していたせいで骨そのものを折られ、反撃を試みるもそのまま投げ飛ばされ脳天から地面に激突。 何もかも初見の掌の上だったことを悟りながら敗北した。 本来なら致命的な一撃となるはずが、亀のように頸椎を体内にめり込ませることで衝撃を軽減し、しばらく身動きが取れなくなるほどの大ダメージを受けながらも生存。 その後は厳重に拘束されるがクーデター中に戒めを解き、SH冷凍職員を狙う守護者の大郷を殺害して彼らを救った。 トーナメント後は再収監され、面会にやって来た健蔵に自分のスポンサーが「蟲」であったことを語る。 キャラクターのモチーフは。 永島 銀司(ながしま ぎんじ) 十王通信闘技者候補。 通称『 狂信鬼』。 顔の左半面に「人は裁かれねばならない」と縦一行で書かれた刺青を入れている。 教団「救世界」の狂信的信者であり、対立する宗教団体「神の軍勢」の幹部と信徒、計56名を殺害した。 鉄製の手錠を指先で飴細工のように千切る怪力の持ち主。 同じ「素手による大量殺人犯」である坂東と、拳願絶命トーナメント出場権を巡って生死を賭けた殺し合いをさせられることになる。 トーナメントへの出場と引き換えに得られるという「つかの間の自由」を、「邪教徒を根絶やしにせよとの天命」と受け取り、坂東を邪教徒と見なして攻撃を仕掛けるが、一撃で葬られた。 中腰の姿勢で手を貫手にし、極限まで肘を後方に引き寄せた奇っ怪な構えを見せている(単行本を買う時はこのポーズを取ることを公式から推奨されている)が、自分の間合いに入る前に一撃で葬られたため戦闘力は未知数である。 高田 清助(たかだ せいすけ) 笑顔が特徴的な十王通信の社長。 速水以上の野心家とも言われており、法務大臣の許可を得て永島と坂東を戦わせ、勝者を代表闘技者として迎え入れるよう根回しの末に戦いを仕組む。 坂東暗殺のために利用されたことを知り、法務大臣への報復を考えていたが、坂東が倒れたことで計画を変更。 2回戦からのルール変更を受けて古海にコンタクトを取り、彼に治療を受けさせる。 坂東が2回戦で敗退した直後、東電の龍から「我が主 から内々に話がある」と告げられ彼に同行する。 国土の4割を砂漠に包まれた中東の小国の第1王位継承者で、物事を大局的に見て列強に渡り合うために必要な「知識」を自国に持ち帰るため弟に国を任せて単身旅に出たという過去を持つ。 タイ政財界の重鎮であるラルマー13世とは友人同士。 文献をもとに独学でを習得している。 ムチミを活かした目にも止まらぬ神速の突きを武器とし、過去に仕合開始わずか2秒で決着と言う拳願仕合最短決着記録を打ち立てた(後に、その記録は御雷によって塗り替えられる)。 また、祖国に伝わる「砂漠掌」という武術も使える模様。 拳願絶命トーナメントの予選バトルロイヤルで初登場。 他の闘技者を瞬く間になぎ倒していき、力の底を見せることなく予選を通過するも、「闘技者は商人の駒である」と豪語する片原に食って掛かったせいで護衛者の淀江に排除され、船外に蹴り出されてしまい失格となった。 その後、蕪木の潜水艦に拾われて数日彼と行動を共にし、その間に乃木に雇われ速水の護衛に就かされる。 東電によるクーデターの際には彼に同行し、かつて自身を敗北させた淀江を含む護衛者3人を瞬殺するも、計画が頓挫する間際に本来の務めを果たし速水を捕縛した。 使用武術・首里手 鈴木 栄作(すずき えいさく) ターバンを着用し、チョビ髭で浅黒い肌をした小太りの男性。 アラブの石油王のような外見だが、純正日本人であると思われる。 ハサドの一連の顛末は彼にも予想外だったようで、かなり取り乱していた。 アンダーマウント社 設立。 革新的なサービスを矢継ぎ早に発展させ、起業からわずか10年で急成長を遂げた企業。 検索エンジンやSNSといったインターネット関連事業を主軸とし、SNSのアクティブユーザーは全世界で16億人超。 また、、とりわけの研究に注力している。 健蔵が、人間と機械を直結する「電脳」という理想の真・IT社会を実現する為に立ち上げた会社。 拳願会加入からも5年しか経っていないが、すでに企業序列上位に食い込む実力派企業でもある。 その功績は社長である太田正彦の手腕と言われているが、社内では替え玉説が囁かれている。 電脳化研究には「蟲」からの資金提供で進められていたが、必要なデータが集まった為か絶命トーナメントの頃に一方的に契約を打ち切られている。 企業序列第28位。 拳願仕合通算戦績68勝5敗。 幼少期は運動が苦手ながらも聡明な子供だったが、学生の頃に人間には「進化」が必要だと考え自室でを行うようになり、狂気を感じた一夫が対話をやめてからは引きこもるようになる。 この件がきっかけとなり、山下家はバラバラになってしまった。 その後は学業に意義を見出せなくなって学校に行かなくなり、再就職先を探していた太田を影武者に立てて、己の理想を実現するために会社の運営を行っていた。 他人を全く信用しておらず、通信販売で購入した商品の配達を受け取る以外では一切外界と接触しないが、そのまま家から一歩も出ずに日本を掌握する野望を持っている。 拳願会々員の資格を持っていないため、会長になるつもりはない。 拳願絶命トーナメントに金次第で忠誠を買える呉一族を送り込むが、自分たちを利用しようとしていたことに気付いた恵利央が反旗を翻したことで命を狙われる立場となる。 父親にも秘密で戦車並みの装甲を備えたシェルターに改築した自宅に籠城するも、「外し」を使った呉一族の精鋭部隊に拘束されてしまうが、山下商事が仕合に勝ったことで見逃され、反省。 康雄と共にヘリコプターで願流島へ向かう。 願流島ではセグウェイを駆り、クーデター鎮圧後に父親と合流、敗退時に彼が負うことになる借金の肩代わりを申し出る。 トーナメント終了後は引きこもりをやめ、正式にアンダーマウント社の会長に就任。 坂東と面会するため晒首刑務所へ連絡を入れる。 同時に実家を出て生活を始めた。 自身の存在を突き止め直接交渉してきた「蟲」を電脳化の研究パートナーとしていた。 絶命トーナメントと前後して資金援助を停止されたことがきっかけで、再収監された坂東に面会し自分より前に結社から資金援助を受けていたという確証を得る。 2年後、楓から父が王馬と龍鬼のDNA鑑定を行ったと聞かされたため、独自に調査を行って「蟲」の工作により鑑定結果を改竄されたことを確かめ、山下商事を訪問して結社の情報を伝え、禁忌に触れてしまった父に警戒を促す。 実はこの行動は「蟲」を誘き出すための罠であり、父に警護をつけた上で乃木や滅堂の指示の元に行っていた。 前の会社をリストラされたところ、当時中学生だった健蔵と出会い、影武者に抜擢された。 『求道の拳』に登場する六真会館所属の空手家・太田正男の実兄だが、本人に運動経験はない。 月例報告などの全ての社長業務を行っているが、社員からの評価はさほど高くなく、裏に本物の社長がいるのではないかと噂されている。 その噂は的中しており、全ての業務は健蔵の指示通りに行っている模様。 彼自身も健蔵のことを「社長」と呼び、心底敬服している様子。 呉一族を雇う旨を伝えられた際に大きく取り乱すなど、健蔵と比べると小人物。 健蔵の会長就任後も、彼を支えている。 暗殺集団「呉一族」最凶の男。 通称『 魔人』。 容姿は若かりし日の恵利央に酷似している。 対象を「蹂躙」することを至上とする極めて好戦的な性格であり、あくまでも依頼を受けた標的のみを確実に殺害する呉一族の中で、ただ独り欲望のままに殺戮を行う異端者である。 呉一族が代々伝えてきた武術を使い、古流柔術などの動きにも対応できる他、自分の血を使った目つぶしなどの喧嘩じみた技も使う。 呉一族独自の肉体改造法によって先天的に高い耐久力を誇り、比較的細身の体型ながら非常にタフ。 これらの理由から、Aブロック随一の実力者と見られていた。 加納が語った「若槻より格上」の1人。 ただ、トーナメントの時は自身の身体能力のみに任せて戦い、最後まで「外し」以外の呉一族の技は使わなかった。 会場では何度か問題行動を起こしており、仕合前には理人を挑発、「外し」を使って一方的に殴って姿を消し、仕合後には御雷にも喧嘩を売っているが恵利央に今後の計画について教えられたため矛を収めた。 トーナメント1回戦では茂吉と対戦。 序盤は西洋武術中心の立ち回りに圧倒されたかに見えたが、「外し」を使い桁外れな力で蹂躙し、最終的には生来の耐久力でほとんど無傷のまま勝利した。 仕合中、会場の全勢力を挑発する行為に出る。 2回戦では王馬と対戦。 1回戦より力量を上げた王馬に驚かされたものの持ち前の身体能力で徐々に追い詰め、「外し」を発動して「前借り」を使った彼と壮絶な打ち合いを繰り広げ、呉の技を一切使わずに生まれて初めて「勝負」を楽しみ始める。 王馬が「前借り」を維持できなくなったのとほぼ同時に自身も蓄積ダメージで「外し」を使えなくなり、それでも単純な力押しだけで攻めたてたが、頸部を攻撃され続けたことで一瞬意識を失いその隙を突かれてラッシュを叩き込まれ、人生で初めての敗北を喫する。 仕合後は王馬より早く回復し、クーデター勃発時には呉一族として守護者の鎮圧に当たる。 トーナメント後は消息不明で、2年が経った『ケンガンオメガ』でも妹と連絡を取っていなかったとされていたが、実際は呉の里の恵利央邸に居着いており、「蟲」に追い詰められていた一夫の前に2年前に死亡したはずの王馬と共に現れ、情報収集のための生け捕りの指示を無視して相手を殺戮していく。 その後、煉獄との対抗戦にも代表選手として出場することになる。 モデルは。 太田の秘書。 やや流されやすい性格。 太田が健蔵に電話をかけるところを目撃しており、太田の秘密にうすうす感づいている模様。 コスモとは高校時代の同級生。 通っていたのは家に近い普通高校だが実は非常に頭が良く、高校在学中に世界的にも最高学府とされるハルバード大学に論文を送った結果学位を得ている。 大学卒業資格を得てしまったため、進学はせず就職を選んだ。 『求道の拳』に登場する六真会館所属の空手家・本山仁の実妹でもある。 『鬼』の王、『鳥人』の戸塚、『魔獣』岡部 アンダーマウント社の闘技者。 名前とシルエットのみ登場。 名前は当時の裏サンデー連載作家から取られている。 ゴールドプレジャーグループ 近年、成長を遂げたナイトレジャー界最大手企業。 創立時期不明(昭和30年代と推測される)。 理乃の代で急成長を遂げ、今やその企業規模は拳願会でも上位に食い込みつつある。 グループ名は、江戸時代のの「快楽楼」に由来する。 通称「 不夜城からの刺客」。 企業序列第25位。 拳願仕合通算成績36勝7敗。 通称『 雷神』。 前闘技者を難なく倒し、正闘技者の座を獲得した。 暗殺拳「雷心流」の当主。 本来、雷心流は政争の類に一切関わらないことを代々鉄の掟として守っていたが、かつて倉吉理乃の暗殺依頼を受けた際、彼女に一目惚れして依頼を放棄。 彼女のために掟を破って闘技者となり、「暗殺拳としての雷心流」を終わらせ拳願会の頂点に立ち、不殺の境地に至った新たな雷心流を作るために拳願絶命トーナメントに参戦する。 戦法はスピード重視。 高速で動き続けることで相手を翻弄し、手数の多さを活かして堅実かつ的確に急所攻撃を繰り出し相手を仕留めることを得意とする。 反面、常人離れした耐久性の持ち主には素手による「殺す技術」が通じにくいため苦手としている。 トーナメントの1か月前にデビュー戦を行い、洪小虎と戦うが、圧倒的な力の違いを見せつけて完勝。 「若槻や関林など、他の強豪闘技者と比較してもなお力の底が見えない」とまで評される実力を秘め、初見でさえも存在を気取ることができなかった。 トーナメント1回戦では根津と対決。 文字通り一瞬で勝利を収め、ハサドの持つ拳願仕合最短決着記録を更新した。 2回戦ではサーパインと対戦。 序盤から執拗に頭部へ攻撃を集中させたものの、思うように打撃の効果を与えられず苦戦を強いられる。 しかし大技の隙を見逃さずカウンターを放ち、さらに脳へのダメージを狙って攻撃を繰り出し、手足の骨に大きなダメージを負いながらも勝利。 相手を殺さず倒せたことに達成感を覚える。 クーデター中は複数の守護者を相手取り、理乃を庇いつつ悠々と制圧したが、3回戦直前に桐生による襲撃を受け真意を掴めぬまま仕合に臨むことになる。 3回戦では黒木と対戦、理乃の「命令」で暗示を強化することで自身の限界以上の速度を発揮し、相手の動体視力を超えたものの「先読み」で完璧に対応されてしまい、その速度が仇となって痛烈なカウンターを受けてしまう。 極限状態の中で全ての縛りを忘れ手数で押す作戦に移行したが、渾身の下突きを心房の位置に打ち込まれ意識を失い敗北した。 トーナメント後も一応闘技者としての籍は残っているが、二度と政争の道具として利用したくないという理乃の意向で対抗戦への参加は見送られた。 名前の由来は建御雷神。 使用武術・雷心流 1200年の歴史を持つ一子相伝の暗殺拳。 日本神話の雷神・が創始したとされる。 「政争ニ関スル案件、是ニ関ワラズ。 」という信条を持ち、過去歴史の表舞台に現れたのはとのわずか2回のみ。 1588年の令で武士以外の帯刀が禁じられてからは、素手での暗殺が基本となっている。 その極意は「雷に成る」ことにあり、「雷神が宿る」という自己によるリミッターの解放と、荒業で身につけた走ることに特化した足を使うことで、0からトップスピードまで一瞬で加速し、短距離走でならば呉一族をも上回る速度を発揮する。 速さを重視するがゆえに突進系の技法は全て最短経路を辿るため、軌道が直線的になるという欠点を抱える。 とはいえ、一流武術家の動体視力ですら追えない速度にカウンターで対応するというのは机上の空論でしかなく、3回戦までその速度を攻略できた者はいなかった。 主な技 雷閃 雷心流最速とされる伝統的な型。 急加速を利用して、相手とのすれ違いざまに突きを加える技。 雷心流独自の鍛錬の末に完成する。 体にかかる負担が甚大で短時間しか最高速度は維持できないという弱点もあり、一撃で勝負を決められないほど頑丈な相手には不向き。 理乃の能力で暗示を強化することで限界を超えた脅威的なスピードを発揮できるが、その代償として短時間の交戦でも重度のを始めとした肉体的消耗を強いられるという欠点もある。 夢幻歩法 第65代当主・御雷静(みかづち せい)が考案した「雷閃」を放つための型。 緩急を付けた不規則な歩法。 陽炎 時代と共に形を変える「常時最新の型」。 顔面の経穴である晴明・四白・神庭・迎香・下関・承漿へと部位に応じて打つ型を変え、より深くダメージを浸透させるという突き技。 慘雷(サンライ) ・鎧通し・裏当て・徹しなどと同様、外装を透過して内部に直接衝撃を与える技。 体を固定し威力を逃がさないようにして、拳打や頭突きで相手の顎に全衝撃を返すという技。 この技だけで仕留めることができなかった場合には、「陽炎」などを併用して小刻みに頭部へ打撃を与え続けて継続的に脳を揺らし、徐々にダメージを蓄積させて相手を倒す。 練氣(れんき) 雷心流の型の一つで、元は中国から伝わったのバランスを整えて伝達をスムーズにする技術とされる。 現当主である零は氣のなんたるかを完全には理解していないが、不安や焦燥感を打ち消すために戦闘前のルーティンとして欠かさず取り組んでいる。 通称『 女王蜂』。 柔らかな顔立ちにグラマラスなスタイルの美女で、初見からは「拳願会の性的暴風雨(セクシャルバイオレンス)」と呼ばれている。 「性本能(種族保存本能)」で「雄」の「自我本能」を抑圧し、強制的に傅かせる「命令」を発することができるという特異能力を持っており、どんな「超雄」も決して逆らうことができないことから 『超雌』と称される。 ただし判断力が低下した狂戦士となるのを避けるため、「命令」の強度に段階をつけることで制御しやすくしている。 さらに指一本で洪の脳内麻薬を止める、トーナメント出場権を強奪しに来た刺客の隠しカメラに気付くなどしており、「下手な闘技者よりも化け物じみている」とまで言われている。 御雷とは下の名前で呼び合い、膝枕をするなど、単なる闘技者と雇用主以上の関係を築いているようである。 ただし御雷が戦えなくなった時のために代理の闘技者候補を3名用意して会場に連れてくるという、堅実な経営者としての側面もある。 秘書たちからは「全てが最高」と慕われるが、彼女たちのあまりの有り様から周囲は何があったのかを聞くことができない。 実は東電会長の速水の娘。 複雑な家庭環境で育ったせいもあって「不自然な死」に対する嫌悪感を捨てられないという、拳願会員としては欠点となりうる弱さを抱える。
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